JP2011112172A - スナップリング脱落防止機構 - Google Patents

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Hisae Fueki
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Abstract

【課題】 クラッチプレートを固定する軸型スナップリングの脱落防止に対応できる簡便なスナップリング脱落防止機構を提供すること。
【解決手段】
湿式摩擦係合装置100は、フリクションプレート9と、セパレータプレート7とを交互に重ね合わせた係合部と、フリクションプレート9と係合するスプライン3aを内周に有する円筒状のドラム5と、ドラム5内に設けられ、セパレータプレート7と係合するスプライン3aを外周に有する円筒状のハブ3とを有している。
また、ハブ3の側面には、ドラム5側の端部に、セパレータプレート7の移動を規制する円環状のスナップリング13が径方向に沿って巻きつけられ、スナップリング13にはスナップリングの拡開を規制するスナップリング脱落防止機構1が連結されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スナップリング脱落防止機構およびこれを有する摩擦係合装置に関するものである。
自動変速機の変速装置や、トルクコンバーター、発進クラッチには、湿式摩擦材を使用した多板クラッチ、具体的には、油潤滑状態で摩擦板の対向面に圧力を加えることによって係合を行う、湿式摩擦係合装置が用いられる場合がある。
湿式摩擦係合装置としては、例えば、鉄等のコアプレートの表面にペーパー材や不織布を用いた摩擦材が貼り付けられた円環状のフリクションプレート(湿式摩擦板)と、鉄等の板材からなる円環状のセパレータプレートとを交互に重ね合わせたものと、セパレータプレートと係合するキー溝(スプライン)を内周に有する円筒状のドラムと、ドラム内に設けられ、フリクションプレートと係合するキー溝(スプライン)を外周に有するハブと、クラッチ締結用のピストンと、ピストンとリターンスプリングを介して連結され、ピストンの反力を受けるリターンプレート(キャンセラー)とを有する構造がある。
当該構造では、油圧によりピストンをセパレータプレートに接触させ、圧力を加えることによりセパレータプレートとフリクションプレートを係合させ、回転するドラムとハブの間で動力を伝達する。
ここで、係合の際にはセパレータプレート、フリクションプレート、リターンプレート等の円環状部品はハブやドラムの軸方向に移動するが、移動の際に、これらの部材がハブやドラムの端部から脱落するのを防止するために、スナップリングと呼ばれる円環状の部材が、ドラムの内周やハブの外周に設けられた溝に設けられている。
スナップリングには穴型と軸型があり、上記の例で言えば、ドラムの内周に設けられるスナップリングは穴型であり、ハブの外周に設けられるスナップリングは軸型である。
ここで、軸型スナップリングは、ハブの回転時の遠心力により、拡開して溝から外れ、脱落する恐れがあるという欠点がある。
穴型スナップリングの場合は、遠心力による拡開をドラムが阻止するため、拡開は起こりえず、この欠点は軸型スナップリング固有の問題といえるが、通常はクラッチプレート留めのスナップリングは穴型を用いる場合が多いため、スナップリングの拡開が問題となることはない。
しかしながら、クラッチレイアウトの制約等で軸型スナップリングを用いなければならない場合もあり、この場合はスナップリングの拡開による脱落を防止する機構が必要になる。
軸型スナップリングの拡開による脱落を防止する機構としては、例えば特許文献1記載の構造のように、クラッチのリターンプレートを固定する軸型スナップリングの拡開防止用の構造として、リターンプレートにスナップリングの外周と接触する突起部を持つガイド部品を設け、回転時のスナップリングの脱落防止を図った構造がある(特許文献1)。
特開2001−241467号公報
しかしながら特許文献1記載の構造は、脱落防止の突起部頂点が、スナップリングが収容される溝(固定溝)が設けられた位置よりも深くストロークしてスナップリングの組み立て作業(スナップリングを溝に嵌めこむ作業)ができることが構造上の成立要件である。
そのため、クラッチプレートを固定する軸型スナップリングに対しては、クラッチクリアランスが一般にスナップリング厚さほどに大きくとれないために、このような構造は適用できないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、クラッチプレートを固定する軸型スナップリングの脱落防止に対応できる、簡便なスナップリング脱落防止機構を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、摩擦係合装置の軸型スナップリングに連結され、前記スナップリングの外周端面に対応した形状の内周部分を備えた、前記スナップリングの拡開を規制する外周壁部を有することを特徴とするスナップリング脱落防止機構である。
また、本発明の第2の態様は、外周と内周にそれぞれスプラインを有する円環状の第1のプレートと第2のプレートが交互に配置されてなる係合部と、前記第1のプレートの前記スプラインとスプライン係合するドラムと、前記ドラム内に設けられ、前記第2のプレートの前記スプラインとスプライン係合するハブと、前記ハブの径方向に巻きつけられ、前記係合部の、前記ハブの軸方向への移動を規制する軸型スナップリングと、前記軸型スナップリングに連結され、前記スナップリングの外周端面に対応した形状の内周部分を備えた、前記軸型スナップリングの拡開を規制する外周壁部を有するスナップリング脱落防止機構と、を有することを特徴とする摩擦係合装置である。
本発明によれば、クラッチプレートを固定する軸型スナップリングの脱落防止に対応できる、簡便なスナップリング脱落防止機構を提供することができる。
湿式摩擦係合装置100の構造を示す軸断面図である。 図1のA方向矢視図であり、ドラム5は記載を省略している。 図2の領域Cの拡大図である。 スナップリング脱落防止機構1およびその周囲の構造を示す断面図である。 スナップリング脱落防止機構1の構造を示す断面図である。 図3のX−X断面図である。 図3のY−Y断面図である。 スナップリング脱落防止機構1をスナップリング13に連結する手順を示す図である。 スナップリング脱落防止機構1をスナップリング13に連結する手順を示す図である。 湿式摩擦係合装置101の構造を示す軸断面図である。 図10のスナップリング脱落防止機構1近傍の拡大図である。 スナップリング脱落防止機構1の構造を示す断面図である。 図13(a)は図12のF1方向矢視図、図13(b)は図12のF2方向矢視図である。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、図1〜3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る湿式摩擦係合装置100の構成および動作の概略を説明する。
まず、湿式摩擦係合装置100の構成の概略を説明する。図1〜3に示すように、湿式摩擦係合装置100は、外周にスプラインを有し、鉄等のコアプレートの表面にペーパー材や不織布を用いた摩擦材が貼り付けられたフリクションプレート9(第1のプレート)と、内周にスプラインを有し、鉄等の板材で構成されたセパレータプレート7(第2のプレート)とを交互に対向するように重ね合わせた係合部と、フリクションプレート9のスプラインと係合するスプライン5aを内周に有し、軸中心に回転可能な円筒状のドラム5と、ドラム5内に設けられ、セパレータプレート7のスプラインと係合するスプライン3aを外周に有し、軸中心に回転可能な円筒状のハブ3とを有している。
即ち、セパレータプレート7はハブ3に、フリクションプレート9はドラム5に、それぞれハブ3とドラム5の軸方向(図1の矢印B1、B2参照)に移動可能にスプライン係合されており、セパレータプレート7とフリクションプレート9が係合することにより、ハブ3とドラム5が締結され、動力が伝達可能となる。
なお、湿式摩擦係合装置100は、その名称が示すように、湿式の係合装置であるため、ドラム5内には油が循環している。
また、ハブ3は図1および図2に示すように一方の端面(ドラム5と対向する側の端面)が開口されているが、他方の端面は開口されていない。
さらに、図3に示すように、ハブ3の側面にはスプライン3aが設けられているため、軸方向に垂直な断面が凹凸形状を有している。この凹凸の凸部3dには、ドラム5側の端部に、ハブ3の径方向に沿って溝部3cが設けられ、溝部3cには、セパレータプレート7の移動を規制する円環状のスナップリング13がハブ3の径方向に沿って巻きつけられている。
スナップリング13には、スナップリング13の拡開を規制するスナップリング脱落防止機構1が連結されている。
なお、図1に示すように、係合部は、その両端にセパレータプレート7が配置されるように構成されている。
また、両端のセパレータプレート7のうち、ドラム5側の端部に配置されたセパレータプレートである固定端プレート11は、後述するように、スナップリング脱落防止機構1をスナップリング13に連結可能とするために欠歯となっている。
さらに、湿式摩擦係合装置100は、図1に示すように、ハブ3の端面のうち、ドラム5と対向する側と反対側の端面を覆うように設けられたカバー14を有している。
カバー14とハブ3の当該端面との間には、セパレータプレート7を押圧する締結用のピストン15、ピストン15と対向するように設けられ、ピストン15の反力を受けるキャンセラー17、ピストン15とキャンセラー17を連結するリターンスプリング19が設けられており、ピストン15とカバー14とで囲まれた空間が油室21aを形成している。
一方、ピストン15、キャンセラー17、カバー14、およびハブ3の端面で囲まれた空間が油室21bを形成している。
油室21a、油室21bは作動油で満たされており、それぞれ通油孔14a、14bを介して外部の図示しない油圧回路に接続されている。
次に、湿式摩擦係合装置100の動作について図1を参照して簡単に説明する。
まず、図1に示す状態では、ピストン15がセパレータプレート7から離れているため、セパレータプレート7とフリクションプレート9は係合しておらず、ハブ3とドラム5は相対的に空転した状態となっている。
また、この状態では、ピストン15はリターンスプリング19の反力によってカバー14に押し付けられている。
この状態から、図示しない油圧回路を用いて油室21aに油圧を加えると、ピストン15に、リターンスプリング19の反力に逆らう圧力が加えられる。
ピストン15に加えられる圧力がリターンスプリング19の反力以上になると、ピストン15は、図1のB1の向きに移動する。
移動したピストン15は、係合部におけるピストン15側の端部に設けられたセパレータプレート7と接触して、図1のB1の向きにセパレータプレート7を押圧する。
押圧されたセパレータプレート7はフリクションプレート9と接触し、セパレータプレート7とフリクションプレート9は、スナップリング13とピストン15に挟まれた状態となり、互いに係合される。
この状態では、ハブ3とドラム5が締結されており、動力が伝達される。
一方、締結を解除する場合は、図示しない油圧回路は、ピストン15に加えられる圧力がリターンスプリング19の反力以下となるように油室21aに加えていた油圧を解除する。
これにより、ピストン15はリターンスプリング19の反力によって、図1のB2の向きに移動し、セパレータプレート7から離れるため、締結が解除される。
以上が湿式摩擦係合装置100の構成および動作の概略である。
次に、スナップリング脱落防止機構1の構造について、図2〜図7を参照して説明する。
図2〜図7に示すように、スナップリング脱落防止機構1は、スナップリング13の拡開を規制するために、スナップリング13の外周を覆う外周壁部33を有する部材である。
より詳細に説明すると、図3〜図5に示すように、スナップリング脱落防止機構1はスナップリング13の一方の側面(固定端プレート11と対向する面と反対側の面)に対向する対向面31aを有する円環状の本体31を有しており、外周壁部33は対向面31aの外周から突出するように設けられている。
外周壁部33は、その内周形状がスナップリング13の外周に対応した形状を有しており、第1の実施形態では円筒形状である。
一方、対向面31aの内周からは、スナップリング脱落防止機構1がスナップリング13から脱落するのを防止するための爪部35が複数個突出して設けられている。
図2に示すように、爪部35の配置間隔は、スプライン3aの間隔に対応した間隔となっており、図3および図6に示すように、スナップリング脱落防止機構1がスナップリング13に連結された状態で、ハブ3のスプライン3aとスナップリング13の間に生じた隙間51内に配置されている。
即ち、図7に示すように、スナップリング13は凸部3d内の溝部3cに設けられているため、凸部3dが配置された位置(位相)においてはスナップリング13とハブ3の間には隙間がないのに対し、図6に示すように、スプライン3a(凹部)が配置された位置(位相)においてはスナップリング13とハブ3の間には隙間51が生じる。
そのため、固定端プレート11が欠歯であれば、ハブ3のスプライン3aとスナップリング13の間に生じた隙間51(図3参照)内に爪部35を配置し、さらに爪部35の先端(後述する屈曲部39)を固定端プレート11とスプライン3a(の底部)の間にまで達するように配置できる。
図5に示すように、爪部35は、スナップリング13の内周と対向する板状の平坦部37と、平坦部37の端部に設けられ、スナップリング13の他の側面(固定端プレート11と対向する面)に対向する屈曲部39を有している。
即ち、スナップリング脱落防止機構1は屈曲部39と本体31により、スナップリング13から脱落してのハブ3の軸方向へ移動するのを阻止される。
なお、屈曲部39は山形の形状を有しており、山形の頂部39aは、外周壁部33側に突出して設けられ、外周壁部33のうち、径方向に対向する部分との距離41(直線距離)がスナップリング13の径方向の幅13a(図4参照)よりも小さくなるように構成されている。
また、爪部35は外周壁部33から離れる向き(図5のD1の向き)および近づく向き(図5のD2の向き)に(本体31と爪部35の接続部を支点に)弾性変形可能に構成されている。
スナップリング脱落防止機構1を構成する材料は、外周壁部33がスナップリング13の拡開を防止でき、かつ、爪部35が弾性変形可能な材料であれば、特に限定されないが、例えばバネ鋼が挙げられる。ただし、応力の余裕があればバネ鋼以外の鋼材でも良い。
また、スナップリング脱落防止機構1の製造方法は、外周壁部33がスナップリング13の拡開を防止でき、かつ、爪部35が弾性変形可能にできる製法であれば、特に問われないが、例えばプレス加工による製法が挙げられる。
次に、スナップリング脱落防止機構1をスナップリング13に連結する手順について図6、8、9を参照して説明する。
まず、図8に示すように、スナップリング脱落防止機構1の中心軸をスナップリング13の中心軸に合わせ、かつ、爪部35の位置(位相)を隙間51に合わせる。
次に、この状態でスナップリング脱落防止機構1を、ハブ3の、ドラム5と対向する側の端面側から図8のE1の向きに移動させてスナップリング13に近づけ、スナップリング13の角部13bに屈曲部39を押し付ける。
すると、爪部35は角部13bからの反力により、図9に示すように、外周壁部33から離れる向きに(図9のD1の向き)に弾性変形し、スナップリング13の外周部分と外周壁部33の内周部分が接触する。
図9の状態からさらにスナップリング脱落防止機構1を図9のE1の向きに移動させ、スナップリング13が頂部39aを乗り越えると、爪部35は外周壁部33に近づく向き(図5のD2の向き)に移動して元の形状に戻り、図6に示すように、スナップリング脱落防止機構1はスナップリング13に連結される。
この状態では、スナップリング13はスナップリング脱落防止機構1の外周壁部33により外周方向への変形を規制されているため、ハブ3が回転しても、遠心力によりスナップリング13が拡開することはない。具体的には、外周壁部33とスナップリング13の間の隙間は、溝から脱落するまでの自由度がないような寸法となっている。
また、この状態では、スナップリング脱落防止機構1は外周壁部33、本体31、爪部35で囲まれた空間内に配置されており、さらに、頂部39aと、外周壁部33のうち、径方向に対向する部分との距離41(図5参照)がスナップリング13の径方向の幅13a(図4参照)よりも小さくなるように構成されているため、スナップリング脱落防止機構1はスナップリング13から脱落することはない。
このように、第1の実施形態によれば、スナップリング脱落防止機構1は、スナップリング13の拡開を規制するために、スナップリング13の外周を覆う(スナップリング13に対向する)外周壁部33を有している。
そのため、スナップリング脱落防止機構1は、簡便な構造にて軸型スナップリングの拡開を規制できる。
また、スナップリング脱落防止機構1が軸型スナップリングの拡開を規制できることにより、従来は穴型スナップリングを用いていた構造にも軸型スナップリングを適用することができ、従来よりも自由なクラッチレイアウトの選択が可能となる。
さらに、スナップリング脱落防止機構1は、クラッチクリアランスによらず適用できるため、クラッチプレートを固定するためのスナップリングにも容易に適用可能である。
また、第1の実施形態によれば、スナップリング脱落防止機構1は、スナップリングの一方の側面に対向する対向面31aを有する円環状の本体31を有しており、外周壁部33は対向面31aの外周から突出するように設けられ、対向面31aの内周からは、スナップリング脱落防止機構1がスナップリングから脱落するのを防止するための爪部35が複数個突出して設けられている。
そのため、スナップリング脱落防止機構1は、スナップリング13から脱落することはなく、また、スナップリング13の固定対象となるプレートと反対側の面からスナップリング13に爪部35を押し付けることにより、容易に装着できる。
次に、第2の実施形態について図10〜図13を参照して説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態において、爪部を外周壁部33側に設け、固定端プレートに爪部が収まる空間を確保するための段付部を設けたものである。
なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の機能を果たす要素については同一の番号を付し、説明を省略する。
図10に示すように第2の実施形態に係る湿式摩擦係合装置101は、スナップリング脱落防止機構1aを有している。
図11〜図13に示すように、スナップリング脱落防止機構1aは、外周壁部33の端面から固定端プレート11a側に突出するようにして爪部70が設けられている。
爪部70は、板状で弾性を有する平坦部71と、平坦部71の本体31側の側面から突出して設けられた屈曲部73を有している。
湿式摩擦係合装置101においては、図11に示すように、スナップリング脱落防止機構1aは、屈曲部73と本体31(図12参照)とでスナップリング13を挟み込むようにしてスナップリング13に固定される。
なお、この際、爪部70が固定端プレート11aに接触しないようにするため、固定端プレート11aは、スナップリング13と対向する側の面が、図11に示すように段付部12を有している。段付部12は固定端プレートに爪部70が収まる空間を確保するための部分であり、スナップリング脱落防止機構1aをスナップリング13に連結した状態で、爪部70のうち、スナップリング13から突出したより部分の長さよりも段付部12が深くなるように構成されている。
また、湿式摩擦係合装置101においては、固定端クラッチプレートのクラッチ荷重受圧面24の外径はスナップリング外径以下とする。
このように、爪部は本体31の内周ではなく、外周、即ち、外周壁部33に設けてもよい。これによりスナップリング拡開防止の外周壁部33の長さが十分確保でき、拡開防止機能の確実性が増す。
このように、第2の実施形態によれば、スナップリング脱落防止機構1aは、スナップリング13の拡開を規制するために、スナップリング13の外周を覆う(スナップリング13に対向する)外周壁部33を有している。
従って、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2の実施形態によれば、爪部70が外周壁部33の端面に設けられている。
そのため、第1の実施形態と比べてスナップリング拡開防止の外周壁部33の長さが十分確保でき、拡開防止機能の確実性が増す。
上記した実施形態では、スナップリング脱落防止機構1を、湿式摩擦係合装置100のセパレータプレート7とフリクションプレート9の移動を規制するスナップリング13に適用した場合について説明したが、本発明は、何等、これに限定されることなく、軸方向への移動を規制する必要がある全てのクラッチ構成円環状部品用のスナップリングに適用できる。
また、上述した実施形態では、外周壁部33は切れ目のない円環状の形状を有しているが、切れ目のある構造であってもよい。ただし、この場合は、外周壁部がスナップリング13の拡開を阻止するのに十分な剛性を有していること、外周壁部間にスナップリング13の合口が部分的にはみ出さないことが構造上の成立条件となる。
1………スナップリング脱落防止機構
1a……スナップリング脱落防止機構
3………ハブ
3a……スプライン(凹部)
3c……溝部
3d……凸部
5………ドラム
5a……スプライン
7………セパレータプレート
9………フリクションプレート
11……固定端プレート
11a…固定端プレート
12……段付部
13……スナップリング
13a…幅
13b…角部
14……カバー
14a…通油口
14b…通油口
15……ピストン
17……キャンセラー
19……リターンスプリング
24……クラッチ荷重受圧面
31……本体
31a…対向面
33……外周壁部
35……爪部
37……平坦部
39……屈曲部
39a…頂部
41……距離
51……隙間
70……爪部
71……平坦部
73……屈曲部
100…湿式摩擦係合装置
101…湿式摩擦係合装置

Claims (18)

  1. 摩擦係合装置の軸型スナップリングに連結され、
    前記スナップリングの外周端面に対応した形状の内周部分を備えた、前記スナップリングの拡開を規制する外周壁部を有することを特徴とするスナップリング脱落防止機構。
  2. 前記スナップリングの一方の側面に対向する対向面を有する円環状の本体と、
    前記対向面の内周に設けられ、前記スナップリングの内周および他方の側面に対向する弾性変形可能な爪部と、
    を有し、
    前記外周壁部は、
    前記対向面の外周に設けられ、前記内周部分が前記スナップリングの外周に対向するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のスナップリング脱落防止機構。
  3. 前記爪部は、
    前記スナップリングの内周に対向する板状の平坦部と、
    前記平坦部の端部に、前記外周壁部側に突出するように設けられ、かつ前記スナップリングの他方の側面に対向するように設けられた屈曲部と、
    を有することを特徴とする請求項2記載のスナップリング脱落防止機構。
  4. 前記屈曲部は、
    側面形状が山形の板状部材であり、
    前記山形の頂部と前記外周壁部の径方向の直線距離が前記スナップリングの径方向の幅よりも小さいことを特徴とする請求項3記載のスナップリング脱落防止機構。
  5. 前記スナップリングの一方の側面に対向する対向面を有する円環状の本体と、
    前記外周壁部の端部から突出して設けられ、弾性変形可能な爪部と、
    を有し、
    前記外周壁部は、
    前記対向面の外周に設けられ、前記内周部分が前記スナップリングの外周に対向するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のスナップリング脱落防止機構。
  6. 前記爪部は、前記スナップリングの外周に対向する板状の平坦部と、
    前記平坦部から前記本体側に突出するように設けられた屈曲部と、
    を有することを特徴とする請求項5記載のスナップリング脱落防止機構。
  7. 前記爪部は、複数個設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載のスナップリング脱落防止機構。
  8. 前記外周壁部は、円筒状の形状を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のスナップリング脱落防止機構。
  9. 外周と内周にそれぞれスプラインを有する円環状の第1のプレートと第2のプレートが交互に配置されてなる係合部と、
    前記第1のプレートの前記スプラインとスプライン係合するドラムと、
    前記ドラム内に設けられ、前記第2のプレートの前記スプラインとスプライン係合するハブと、
    前記ハブの径方向に巻きつけられ、前記係合部の、前記ハブの軸方向への移動を規制する軸型スナップリングと、
    前記軸型スナップリングに連結され、前記スナップリングの外周端面に対応した形状の内周部分を備えた、前記軸型スナップリングの拡開を規制する外周壁部を有するスナップリング脱落防止機構と、
    を有することを特徴とする摩擦係合装置。
  10. 前記スナップリング脱落防止機構は、
    前記スナップリングの、前記係合部と対向する面の反対側の側面である一方の側面に対向する対向面を有する円環状の本体と、
    前記対向面の内周に設けられ、前記スナップリングの内周および他方の側面に対向する爪部と、
    を有し、
    前記外周壁部は、
    前記対向面の外周から前記係合部側に突出して設けられ、前記内周部分が前記スナップリングの外周に対向するように構成されていることを特徴とする請求項9記載の摩擦係合装置。
  11. 前記爪部は、
    前記スナップリングの内周に対向する板状の平坦部と、
    前記平坦部の端部に、前記外周壁部側に突出するように設けられ、かつ前記スナップリングの他方の側面に対向するように設けられ、弾性変形可能な屈曲部と、
    を有していることを特徴とする請求項10記載の摩擦係合装置。
  12. 前記屈曲部は、
    側面形状が山形の板状部材であり、
    前記山形の頂部と前記外周壁部の径方向の直線距離が前記スナップリングの径方向の幅よりも小さいことを特徴とする請求項11記載の摩擦係合装置。
  13. 前記爪部は、前記ハブのスプラインの間隔に対応した配置間隔で複数個設けられ、
    複数の前記爪部は、前記ハブのスプラインと前記スナップリングの間の隙間に配置されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の摩擦係合装置。
  14. 前記第1のプレートはフリクションプレートであり、
    前記第2のプレートはセパレータプレートであり、
    前記係合部は、両端に前記セパレータプレートが配置されるように構成され、前記スナップリングと対向する前記セパレータプレートは、欠歯となっており、
    前記屈曲部は前記セパレータプレートと前記スプラインの間に設けられていることを特徴とする請求項11記載の摩擦係合装置。
  15. 前記スナップリング脱落防止機構は、
    前記スナップリングの一方の側面に対向する対向面を有する円環状の本体と、
    前記外周壁部の端部から突出して設けられ、弾性変形可能な爪部と、
    を有し、
    前記外周壁部は、
    前記対向面の外周に設けられ、前記内周部分が前記スナップリングの外周に対向するように構成されていることを特徴とする請求項9記載の摩擦係合装置。
  16. 前記爪部は、前記スナップリングの外周に対向する板状の平坦部と、
    前記平坦部から前記本体側に突出するように設けられた屈曲部と、
    を有することを特徴とする請求項15記載の摩擦係合装置。
  17. 前記第1のプレートはフリクションプレートであり、
    前記第2のプレートはセパレータプレートであり、
    前記係合部は、両端に前記セパレータプレートが配置されるように構成され、前記スナップリングと対向する前記セパレータプレートは、前記スナップリングと対向する面が前記爪部が収まる空間を確保するための段付部を構成していることを特徴とする請求項15または16のいずれか一項に記載の摩擦係合装置。
  18. 前記外周壁部は、円筒状の形状を有することを特徴とする請求項9〜17のいずれか一項に記載の摩擦係合装置。
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