JP2011112156A - 耐火材配設具 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災等の発生時に貫通孔内面と延設部との間の隙間を無くすことができるとともに、延設部により耐火材を配設した状態を維持することができる耐火材配設具を提供する。
【解決手段】耐火材配設具20は、防火区画床Wにおける貫通孔Waの開口縁部に掛止される掛止部21と、耐火材10を貫通孔Wa内に配設するために、掛止部21から延設されるとともに、貫通孔Waの中心軸線Lの延びる方向に延びるように貫通孔Wa内に配置される金属板状の延設部22とを備える。さらに、耐火材配設具20は、延設部22において貫通孔Waの内面と対向する位置に一体に設けられる熱膨張性耐火材24を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、防火区画体を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、貫通孔内に挿通される挿通体との隙間に耐火材を配設するために用いられる耐火材配設具に関する。
建築物における防火区画床(防火区画体)に配線・配管材(挿通体)を貫通させるために、防火区画床には貫通孔が形成されている。そして、防火区画床において貫通孔と配線・配管材との間に耐火材が配設されて防火区画床に耐火構造が設けられている。この耐火構造において、耐火材を貫通孔内に配設するため、防火区画床には耐火材配設具が設置される。この耐火材配設具としては、例えば、特許文献1に開示の防火用充填材支持金具が挙げられる。
図7(a)に示すように、防火用充填材支持金具90は、防火区画床B(特許文献1では躯体)の貫通孔Ba(特許文献1では挿通孔)内面と、貫通孔Baに挿通される挿通体との間の環状空間内に充填される耐火材(特許文献1では防火用充填材)を受け止め支持する環状の受止め部91を備える。さらに、防火用充填材支持金具90は、受止め部91の複数箇所から延出され貫通孔Baの開口縁に係止固定可能な掛け止め部92を備える。さらに、防火用充填材支持金具90は、受止め部91の周方向一箇所を切断するとともに、受止め部91の周方向の一箇所又は複数箇所には塑性変形可能な脆弱部93が形成されている。
そして、貫通孔Baに挿通された挿通体に対して、その挿通体の外径に対応して受止め部91を拡径操作して開けて、挿通体が受止め部91内に収容されるようにする。次に、脆弱部93を介して受止め部91を縮径操作して閉じて、受止め部91を挿通体に外嵌状態にするとともに、防火用充填材支持金具90を貫通孔Ba側に移動させて掛け止め部92を貫通孔Baの開口縁に係止して受止め部91を貫通孔Ba内に位置させる。そして、耐火材を受止め部91に支持させることで、貫通孔Ba内面と挿通体との間の隙間に耐火材を配設することができる。
ところが、図7(a)に示すように、防火用充填材支持金具90の掛け止め部92は細長板状に形成されている。このため、図7(b)に示すように、貫通孔Baに防火用充填材支持金具90を設置した状態では、貫通孔Ba内面と、この内面に対向する掛け止め部92の側面との間には隙間Cが形成されてしまう。火災等の発生時、この隙間Cには膨張した耐火材が回り込みにくく、隙間Cを介して火炎や煙が床上に流入する虞があり、耐火性能が低下してしまうという問題があった。この隙間は、貫通孔Baが丸孔の場合に特に顕著であり、貫通孔Baが角孔であっても、貫通孔Ba内面が凹凸状に形成されていたりすると隙間が生じてしまう。
そこで、防火用充填材支持金具90の掛け止め部92に相当する部位を針金状に形成した耐火材配設具がある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の防火措置用防火材受具は、貫通孔内に吊り下げられる耐火材製の受材を備える。この受材の周縁部には挿通体の外周に宛われる凹陥部が形成されている。また、受材には、貫通孔の開口縁に引っ掛ける線材が係止されている。そして、防火措置用防火材受具が防火区画床に設置された状態では、受材上に耐火材が支持される。この防火措置用防火材受具によれば、貫通孔内面と線材との間に隙間が形成されていても、火災等の発生時には耐火材が線材を囲むように膨張するため、隙間によって耐火性能が低下することがない。
特開2007−211551号公報 実開平4−62982号公報
ところが、特許文献2の防火措置用防火材受具においては、耐火材の重量が大きいと線材によって支持できなかったり、耐火材の膨張圧によって線材が変形したりしてしまう等して、線材によって耐火材を配設した状態に維持することができない場合があるという問題があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、火災等の発生時に貫通孔内面と延設部との間の隙間を無くすことができるとともに、延設部により耐火材を配設した状態を維持することができる耐火材配設具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、防火区画体を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、前記貫通孔内に挿通される挿通体との隙間に耐火材を配設するために用いられる耐火材配設具であって、前記防火区画体における前記貫通孔の開口縁部に掛止される掛止部と、前記耐火材を前記貫通孔内に配設するために、前記掛止部から延設されるとともに、前記貫通孔の軸線の延びる方向に延びるように前記貫通孔内に配置される金属板状の延設部と、前記延設部において前記貫通孔の内面と対向する位置に一体に設けられる熱膨張性耐火材と、から形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の耐火材配設具において、前記熱膨張性耐火材は粘着性を有することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の耐火材配設具において、前記熱膨張性耐火材は、前記掛止部からの前記延設部の延設方向に沿って連続して設けられていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具において、前記熱膨張性耐火材は、前記延設部の前記掛止部からの延設方向に対し直交する幅方向全体に亘って設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具において、前記熱膨張性耐火材は、前記掛止部において前記防火区画体における前記開口縁部と対向する位置にも設けられることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具において、前記延設部には前記耐火材の支持部が設けられるとともに、前記掛止部、前記延設部、及び前記支持部が一枚の金属板により一体形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、火災等の発生時に貫通孔内面と延設部との間の隙間を無くすことができるとともに、延設部により耐火材を配設した状態を維持することができる。
防火区画床の耐火構造を示す分解斜視図。 (a)は耐火材配設具を示す斜視図、(b)は耐火材配設具の背面側を示す斜視図、(c)は耐火材配設具を示す側面図。 防火区画床に耐火材配設具を設置した状態を示す斜視図。 (a)は防火区画床に耐火材配設具を設置した状態を示す側断面図、(b)は防火区画床に耐火材配設具を設置した状態を示す平断面図。 防火区画床に耐火材配設具を設置した平面図。 耐火材配設具の別例を示す斜視図。 (a)は背景技術の防火用充填材支持金具を示す斜視図、(b)は防火用充填材支持金具を設置した状態を示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、防火区画体としての防火区画床Wは、コンクリートよりなるとともに、防火区画床Wには、挿通体として配線・配管材群Gを貫通させるための丸孔状をなす貫通孔Waが、防火区画床Wの上下方向(厚み方向)に貫通して形成されている。配線・配管材群Gは、建築物内に配設される配線・配管材を複数集結させてなるものである。
防火区画床Wにおいて、貫通孔Waの内面と、この内面に対向する配線・配管材群Gとの間に耐火材10が配設されることにより、防火区画床Wには耐火構造が形成されている。耐火材10は、熱膨張性耐熱材より形成されている。この熱膨張性耐熱材は、300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張する膨張材を混入し、所定形状に成形した(成形工程を経た)ゴム(熱膨張性ゴム)に加硫工程を経てなるものである。なお、前記加硫工程とは、成形工程を経たゴムに熱を加え、加硫(架橋)反応や接着反応を起こさせ、ゴム弾性を有する製品を得る工程である。
次に、耐火材10を貫通孔Wa内に配設するための耐火材配設具20について説明する。
図2(a)〜(c)に示すように、耐火材配設具20は、一枚の金属板を折り曲げて形成されている。耐火材配設具20は、防火区画床Wにおける貫通孔Waの開口縁部に掛止される掛止部21を備える。掛止部21は平板状及び矩形状をなすとともに、掛止部21には固定ビス(図示せず)が挿通可能な固定孔21aが形成されている。
耐火材配設具20は、掛止部21から延設された延設部22を備える。延設部22は、細長板状に形成されるとともに、その長辺方向が掛止部21に対し直交するように形成され、延設部22の一端に掛止部21が一体化されている。図3に示すように、掛止部21が貫通孔Waの開口縁部に掛止された状態では、延設部22は、その長辺が貫通孔Waの軸線たる中心軸線Lの延びる方向へ延びるようになっている。言い換えると、掛止部21が貫通孔Waの開口縁部に掛止された状態では、延設部22は、防火区画床Wの厚み方向へ延びるようになっている。
図2に示すように、耐火材配設具20は、掛止部21の他端から延設された支持部23を備える。支持部23は平板状及び矩形状をなす。支持部23は、延設部22の長辺方向に対し直交するように形成され、延設部22の他端に支持部23が一体化されている。支持部23が延設部22から延びる方向は、掛止部21が延設部22から延びる方向と相反しており、掛止部21と支持部23は延設部22を挟んで反対方向へ向けて延びている。このため、図3に示すように、掛止部21が貫通孔Waの開口縁部に掛止された状態では、支持部23は貫通孔Waの内面から貫通孔Waの中心軸線Lに向かって延びるようになっている。また、掛止部21の延設部22からの延設長さと、支持部23の延設部22からの延設長さは異なり、支持部23の延設長さが掛止部21の延設長さより長くなっている。なお、支持部23と掛止部21の延設長さは同じであってもよい。さらに、支持部23には、複数の溝23aが支持部23の短辺方向へ延びるように複数形成されている。
図2(b)に示すように、耐火材配設具20において、掛止部21から延設部22にかけて連続する側面21b,22aには熱膨張性耐火材24が一体に設けられている。なお、掛止部21の側面21bとは、掛止部21が貫通孔Waの開口縁部に掛止される際には、開口縁部に当接する面のことであり、延設部22の側面22aとは、掛止部21が貫通孔Waの開口縁部に掛止されると、貫通孔Wa内面に対向する面のことである。
熱膨張性耐火材24は、粘着性を有し、その粘着力により掛止部21の側面21b、及び延設部22の側面22aに貼着されている。熱膨張性耐火材24は、300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張する性質を有する。熱膨張性耐火材24は、掛止部21の長辺方向に連続して設けられるとともに、延設部22の長辺方向に連続して設けられている。すなわち、熱膨張性耐火材24は、掛止部21からの延設部22の延設方向に沿って連続して設けられている。そして、掛止部21と延設部22の境界となる角部においても熱膨張性耐火材24が設けられ、掛止部21の側面21bから延設部22の側面22aにまで連続して熱膨張性耐火材24が設けられている。このため、掛止部21及び延設部22それぞれにおいて、掛止部21及び延設部22の長辺方向において熱膨張性耐火材24が分断された位置は存在していない。
熱膨張性耐火材24は、掛止部21及び延設部22それぞれの両長辺側の縁より内寄りに設けられている。また、図2(c)に示すように、熱膨張性耐火材24は、掛止部21及び延設部22それぞれの厚みより厚くなるように設けられるとともに圧縮されると厚みが小さくなるようになっている。
上記構成の耐火材配設具20及び耐火材10を用いて耐火構造を形成するには、貫通孔Waに配線・配管材群Gが挿通された状態において、図3に示すように(図3では配線・配管材群Gの図示は省略している)、熱膨張性耐火材24が貫通孔Waの開口縁部及び貫通孔Waの内面に対向するようにして耐火材配設具20を配設する。そして、貫通孔Waの開口縁部に熱膨張性耐火材24を貼着させながら掛止部21を貫通孔Waの開口縁部に掛止させる。同時に、貫通孔Waの内面に熱膨張性耐火材24を貼着させる。すると、耐火材配設具20が防火区画床Wに装着される。このとき、延設部22は、貫通孔Waの中心軸線Lに沿って延びるように貫通孔Wa内に配置されるとともに、支持部23が貫通孔Wa内面から中心軸線Lに向かって延びるように貫通孔Wa内に配置される。
また、図4(a)及び(b)に示すように、延設部22の側面22aは平面状をなすとともに、この側面22aに対向する貫通孔Waの内面は円弧状をなし、延設部22の側面22aと貫通孔Waの内面との間には隙間Sが形成される。しかし、本実施形態では、延設部22の側面22aには熱膨張性耐火材24が貼着されている。このため、延設部22を貫通孔Waの内面に向けて押し付けると、熱膨張性耐火材24が延設部22と貫通孔Wa内面との間で圧縮されるとともに、貫通孔Wa内面に貼着される。よって、延設部22の側面22aと貫通孔Wa内面との間の隙間Sの一部が熱膨張性耐火材24によって閉鎖される。
そして、貫通孔Waの周方向に等間隔置きに耐火材配設具20を設置した後、図5に示すように、各支持部23に耐火材10を支持させ、耐火材10を貫通孔Wa内に配設するとともに、貫通孔Waの内面と配線・配管材群Gとの間の隙間に耐火材10を充填する。さらに、配線・配管材群Gの配線や配管材同士の間に形成された隙間や配線・配管材群Gと耐火材10との間に形成された隙間にパテ状の耐火材(図示せず)を充填する。すると、防火区画床Wに耐火構造が形成される。
防火区画床Wに耐火構造が形成された建築物において、防火区画床Wの下側で火災等が発生し、配線・配管材群Gが燃えたとする。すると、火災等により発生した熱により、支持部23及び熱膨張性耐火材24が下面側から加熱されるとともに、支持部23の熱は延設部22を伝播する。また、配線・配管材群Gが燃え進むに連れて耐火材10が内面側から加熱されるとともに、延設部22を伝播した熱により耐火材10が外面側から加熱される。すると、耐火材10が貫通孔Waの径方向及び軸方向へ膨張し、貫通孔Wa内面と配線・配管材群Gとの間の隙間が埋められる。
さらに、延設部22を伝播した熱により、熱膨張性耐火材24が延設部22側から加熱される。すると、熱膨張性耐火材24は厚み方向及び軸方向へ膨張し、その膨張した熱膨張性耐火材24により延設部22の側面22aと貫通孔Wa内面との間の隙間Sが完全に埋められる。また、耐火材10の膨張により、延設部22が貫通孔Wa内面に向けて押圧され、延設部22の側面22aと貫通孔Wa内面に対しては膨張した熱膨張性耐火材24が圧接する。その結果、貫通孔Waが閉鎖され、特に延設部22と貫通孔Waとの間の隙間Sが閉鎖され、その隙間Sが熱、煙の経路となり、防火区画床Wの上側へ熱、煙が伝わる不都合がなくなる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)延設部22の側面22aに熱膨張性耐火材24を一体に設けた。このため、耐火材配設具20を防火区画床Wに設置すると、貫通孔Wa内面と、この内面に対向する延設部22の側面22aとの隙間Sに熱膨張性耐火材24を配設することができる。そして、火災等の発生時には、膨張した熱膨張性耐火材24により貫通孔Wa内面と延設部22の側面22aとの隙間Sを閉鎖することができ、貫通孔Wa内面と側面22aとの隙間Sが煙、熱等の経路になることを防止することができる。この耐火材配設具20において、延設部22は金属板により矩形状に形成されている。このため、特許文献2のように、火災等の発生時に膨張した耐火材で延設部22を囲んで隙間を無くすために、延設部22を針金状に形成する場合と比べると、延設部22の強度を高めることができる。よって、延設部22を板状に形成することで、延設部22により耐火材10を貫通孔Wa内に配設した状態を維持することができる。
(2)熱膨張性耐火材24は粘着性を有する。このため、熱膨張性耐火材24の粘着力により延設部22の側面22aに熱膨張性耐火材24を簡単に一体化することができる。また、熱膨張性耐火材24が粘着性を有するため、熱膨張性耐火材24の粘着力により耐火材配設具20を防火区画床Wに貼着することで、耐火材配設具20を所望する設置位置に簡単に位置決めすることができる。よって、耐火材配設具20を貫通孔Waの周方向に等間隔おきに設置する等の設置作業を容易に行うことができる。
(3)熱膨張性耐火材24は、延設部22の掛止部21からの延設方向に沿って連続して設けられている。このため、耐火材配設具20が防火区画床Wに設置された状態では、延設部22は貫通孔Waにおける中心軸線Lの延びる方向に沿って延び、延設部22の延設方向と中心軸線Lの延びる方向は同じになっている。よって、熱膨張性耐火材24は、中心軸線Lの延びる方向へ連続して設けられているため、熱膨張性耐火材24が膨張したとき、熱膨張性耐火材24が中心軸線Lの延びる方向に途切れることがなく、貫通孔Wa内面と延設部22の側面22aとの間の隙間Sを閉鎖することができる。
(4)熱膨張性耐火材24の厚みは、延設部22の厚みより厚くなっているとともに、圧縮変形可能になっている。このため、熱膨張性耐火材24を貫通孔Waの内面に押し付けたとき、熱膨張性耐火材24が圧縮して貫通孔Wa内面の凹凸や円弧にも対応して密着させることができる。
(5)熱膨張性耐火材24は、掛止部21の側面21bにも設けられている。このため、熱膨張性耐火材24の粘着力により掛止部21を防火区画床Wに貼着し、耐火材配設具20の移動を抑制することができる。よって、耐火材配設具20の移動を抑制するために、固定孔21aから防火区画床Wに固定ビスを螺入する必要がなくなり、耐火材配設具20の設置を容易に行うことができる。
(6)耐火材配設具20は、一枚の金属板を折り曲げて掛止部21、延設部22、及び支持部23を形成し、その延設部22及び掛止部21に熱膨張性耐火材24を貼着して形成されている。よって、掛止部21、延設部22、及び支持部23が溶接等によって一体化されている場合と比べると耐火材配設具20の強度を高めることができるとともに、耐火材配設具20を容易に形成することができる。
(7)耐火材配設具20は、一枚の金属板を折り曲げて掛止部21、延設部22、及び支持部23を形成し、その延設部22に熱膨張性耐火材24を貼着して形成されている。このため、延設部22の側面22aに熱膨張性耐火材24が一体化された状態において、配線・配管材群G及び耐火材10からの熱が延設部22を介して熱膨張性耐火材24に伝播しやすくなり、熱膨張性耐火材24を速やかに膨張させることができる。
(8)支持部23には複数の溝23aが形成されている。そして、溝23aを用いることで、支持部23を容易に折り取ることができるとともに、支持部23の長さ調整を容易に行うことができる。
(9)熱膨張性耐火材24は、延設部22の両長辺側の縁より内寄りに設けられている。このため、熱膨張性耐火材24が貫通孔Waの内面に押し付けられたとき、延設部22の長辺側の縁に向けて熱膨張性耐火材24を逃がすことができ、熱膨張性耐火材24を圧縮させて貫通孔Wa内面に押し付けることができるとともに、逃げた熱膨張性耐火材24により隙間Sを閉鎖することができる。
(10)熱膨張性耐火材24は、掛止部21と延設部22に設けられ、掛止部21と延設部22の境界でも熱膨張性耐火材24が連続している。このため、熱膨張性耐火材24が膨張したとき、掛止部21の側面21bと延設部22の側面22aとの間に熱膨張性耐火材24が存在しない部位が生じることが防止できる。
(11)延設部22は、金属板により細長板状に形成され、熱膨張性耐火材24が貼着される側面22aは平面状に形成されている。そして、側面22aに熱膨張性耐火材24が貼着されていることにより、火災等の発生時には膨張した熱膨張性耐火材24により、貫通孔Wa内面と延設部22の側面22aとの隙間Sが閉鎖される。したがって、貫通孔Wa内面と延設部22の側面22aとの隙間Sを閉鎖するために、延設部22を貫通孔Wa内面に沿うように円弧状に形成する必要がなく、延設部22、ひいては耐火材配設具20を簡単に形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 耐火材配設具20は、掛止部21と延設部22とを金属板を折り曲げて形成されていてもよく、この場合、延設部22から突出する突起部を耐火材10に突き刺したり、延設部22の側面22aと反対側の面に耐火材10を貼着して、耐火材10を貫通孔Wa内に配設するようにしてもよい。
○ 耐火材配設具20は、掛止部21と延設部22とを金属板を折り曲げて形成し、さらに、延設部22に別体の支持部23を溶接等により固着して形成してもよい。
○ 熱膨張性耐火材24は、掛止部21の側面21bに設けられず、延設部22の側面22aのみに設けられていてもよい。
○ 図6に示すように、熱膨張性耐火材24は、延設部22の掛止部21からの延設方向(長辺方向)に対し直交する幅方向(短辺方向)全体に亘って設けられていてもよい。
○ 熱膨張性耐火材24は粘着性を有していなくてもよい。この場合、粘着性のない熱膨張性耐火材24を粘着テープ等で延設部22に貼着しておく。さらに、延設部22に貼着された熱膨張性耐火材24の表面に粘着テープを貼着しておき、この粘着テープにより熱膨張性耐火材24を貫通孔Wa内面に貼着してもよい。
○ 耐火材配設具20は、防火区画体としての防火区画壁を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、貫通孔内に挿通される配線・配管材群Gとの隙間に耐火材10を設けるために用いられてもよい。この場合、熱膨張性耐火材24が粘着性を有していると、貫通孔Wa内面における上部に対し熱膨張性耐火材24を貼着することで、耐火材配設具20が落下することなく防火区画壁に耐火材配設具20を設置することができる。
○ 耐火材配設具20は、防火区画体としての中空壁を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、貫通孔内に挿通される配線・配管材群Gとの隙間に耐火材10を設けるために用いられてもよい。この場合、熱膨張性耐火材24は、中空壁を構築する一対の壁材と対応する位置に設けられる。
○ 耐火材配設具20は、防火区画体としてのコンクリート床やコンクリート壁を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、貫通孔内に挿通される配線・配管材群Gとの隙間に耐火材10を設けるために用いられてもよい。このように構成しても、コンクリート床やコンクリート壁の凹凸に熱膨張性耐火材24が沿って変形するため、貫通孔Wa内面と延設部22との隙間Sに熱膨張性耐火材24を配設することができる。
○ 実施形態では、耐火材配設具20が配設される貫通孔Waは丸孔状であったが、貫通孔Waは四角孔のように角孔状であってもよい。この場合、平面状をなす貫通孔Wa内面が凹凸状に形成されていても、熱膨張性耐火材24が貫通孔Wa内面に沿って変形するため、貫通孔Wa内面と延設部22との隙間Sに熱膨張性耐火材24が配設され、火災等の発生時には膨張した熱膨張性耐火材24により隙間Sを閉鎖することができる。
○ 実施形態では、耐火材10と、耐火材配設具20の熱膨張性耐火材24とを同じ性質(300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張する)のものを用いたが、耐火材10と熱膨張性耐火材24とを性質の異なるものを用いてもよい。例えば、耐火材10を120℃以上の熱を受けると体積が加熱前の3倍以上に膨張するものとし、熱膨張性耐火材24を300℃以上の熱を受けると体積が加熱前の2倍以上に膨張するものとしてもよく、その逆でもよい。
○ 耐火材配設具20は、掛止部21の固定孔21aから防火区画床W又は防火区画壁に固定ビスを螺入して防火区画床W又は防火区画壁に固定されてもよい。
○ 挿通体として、配線や配管一本だけでもよく、配線のみ又は配管のみでもよい。
G…挿通体としての配線・配管材群、L…軸線としての中心軸線、W…防火区画体としての防火区画床、Wa…貫通孔、10…耐火材、20…耐火材配設具、21…掛止部、22…延設部、23…支持部、24…熱膨張性耐火材。

Claims (6)

  1. 防火区画体を厚み方向に貫通する貫通孔の内面と、前記貫通孔内に挿通される挿通体との隙間に耐火材を配設するために用いられる耐火材配設具であって、
    前記防火区画体における前記貫通孔の開口縁部に掛止される掛止部と、
    前記耐火材を前記貫通孔内に配設するために、前記掛止部から延設されるとともに、前記貫通孔の軸線の延びる方向に延びるように前記貫通孔内に配置される金属板状の延設部と、
    前記延設部において前記貫通孔の内面と対向する位置に一体に設けられる熱膨張性耐火材と、から形成されている耐火材配設具。
  2. 前記熱膨張性耐火材は粘着性を有する請求項1に記載の耐火材配設具。
  3. 前記熱膨張性耐火材は、前記掛止部からの前記延設部の延設方向に沿って連続して設けられている請求項1又は請求項2に記載の耐火材配設具。
  4. 前記熱膨張性耐火材は、前記延設部の前記掛止部からの延設方向に対し直交する幅方向全体に亘って設けられている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具。
  5. 前記熱膨張性耐火材は、前記掛止部において前記防火区画体における前記開口縁部と対向する位置にも設けられる請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具。
  6. 前記延設部には前記耐火材の支持部が設けられるとともに、前記掛止部、前記延設部、及び前記支持部が一枚の金属板により一体形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の耐火材配設具。
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