JP2011112150A - ヒンジ装置及びこれを用いた携帯型情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒンジ部分の高さ寸法を抑えるとともに、所定の停止位置で蓋体部を確実に保持できるようにする。
【解決手段】本体部に対して水平回動する蓋体部をヒンジ装置によって本体部と連結する。ヒンジ装置を蓋体部と一体的に回転する回転カム7、回転カム7を押圧するスライドカム8、スライドカム8を付勢するコイルバネ9、回転カム7と係合するストッパ10で構成する。蓋体部を回転すると、回転カム7が回転し、回転カム7のカム部17が第1傾斜カム20aを押し下げ、コイルバネ9によって蓋体部を反回転操作方向に回転付勢するが、回転カム7のカム部17が反転ポイントaを過ぎると、蓋体部を回転操作方向に回転付勢する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ヒンジ装置及びこれを用いた携帯型情報機器、特にカム機構を用いて蓋体部を水平方向に回動させて本体部に対して蓋体部を重ね合わせた閉位置と、蓋体部と本体部とをほぼ90°展開した位置で該蓋体部を位置決め保持することが可能なヒンジ装置及びこれを用いた携帯型情報機器に関する。
従来の携帯型情報機器、例えば携帯電話などは、特許文献1などで示すように、数字キーやファンクションキーを配列した操作部を備えた本体部と、この操作部のキー操作等により所定の表示がなされる液晶パネルなどのディスプレイ部を備えた蓋体部とで構成され、携帯時には本体部と蓋体部とをコンパクトに重ね合わせた状態とし、使用時に蓋体部を展開させることによって操作部とディスプレイ部とを外面側に露出させるように構成している。
このような携帯電話においては、蓋体部を展開する方法として、例えば、特許文献1のように二つ折りに折畳んだ状態から蓋体部を起立方向に展開する方法や、特許文献2、3のように、蓋体部を起立方向に展開させ、かつ、蓋体部を水平方向に回動して開閉動作するように構成あるいは、特許文献4のように蓋体部を水平方向にスライドさせてオフセットするように構成した携帯電話など、多種多様な構成が知られている。
特開2004−11718号公報 特開2003−336620号公報 特開2006−144891号公報 特開2006−50204号公報
ところで、近年の携帯電話は多機能化が進み、電話以外の機能が付与され、例えば、テレビや動画観賞など、益々、液晶パネルなどから成るディスプレイ部の大型化が進み、テレビや動画観賞にはディスプレイ部の向きを横向きとしたほうが見やすい。このため、携帯電話のディスプレイ部を備えた蓋体部は、前記特許文献2や特許文献3のように水平方向に90度回転させて保持する構成が適している。
しかし、特許文献2及び特許文献3で示すヒンジ装置のカム機構は、蓋体部と一体的に回転する回転カムと、この回転カムと係合する固定カムと、固定カムを回転カムに押し付けるためのコイルバネ(付勢手段)とで構成され、これらの回転カムと固定カム及びコイルバネが蓋体部の回転中心である回転軸の軸方向に沿って配置されている。このため、カム機構全体の高さが嵩張ることから、ヒンジ部分の高さ寸法を抑えることが困難であり、一方、近年、携帯電話などの製品にあっては、携帯時の利便性を向上するため、極力、薄型であることが望まれている。
そこで、ヒンジ部分の高さ寸法を抑えたカム機構として例えば、図9及び図10に示すヒンジ装置100が知られている。このヒンジ装置100は、回転カム101と、この回転カム101を付勢する付勢ユニット102が、蓋体部aの回転中心となる回転軸103に対して直交方向に配置される。前記付勢ユニット102は、固定側ホルダ105と、この固定側ホルダ105にスライド自在に組み付けた可動型ホルダ106とか成る伸縮自在の枠体108と、前記固定側ホルダ105と可動型ホルダ106との間に架設した複数のバネ107とで構成し、前記固定側ホルダ105を本体部側のベース110に回動自在に枢着し、可動型ホルダ106を回転カム101に回動自在に枢着している。また、回転カム101には、外周部を切り欠いた切欠部111が形成され、前記ベース110には前記切欠部111と係合するストッパ112が立設されている。そして、前記蓋体部aは閉位置(0°)において前記バネ107によって回転付勢され、前記切欠部111の一端とストッパ112とが係合し、蓋体部aが閉じた状態で保持される。一方、使用者が蓋体部aを水平方向に回転させると、回転カム101が蓋体部aと一体的に回転し、この回転カム101に枢着される可動型ホルダ106の枢着部分が回転軌跡を描いて移動する。これにより、前記蓋体部aを閉位置から展開させた時、前記バネ107は前記回転カム101の反転ポイント(可動型ホルダ106の枢着部分が固定側ホルダ105の枢着部分と最も近付くポイント)までは、前記バネ107は縮退方向に弾性変形し、蓋体部aが反操作方向に回転付勢され、前記反転ポイントを通過することでバネ107が弾性復帰して前記蓋体部aが展開方向に回転付勢される。これにより、蓋体部aが略90度、展開した位置で前記切欠部111の他端とストッパ112とが係合して蓋体部aが保持される。
図9及び図10に示すヒンジ装置100は、蓋体部aを回転付勢する回転カム101、この回転カム101の付勢ユニット102及び蓋体部aの位置を規制するストッパ112が回転軸103の軸方向(携帯電話の高さ方向)ではなく、回転軸103に対して直交する方向に配置されるので携帯電話自体の薄型化が可能となるが以下の課題を有している。すなわち、回転カム101の回転によって、前記バネ107の反転ポイントを通過させることで、このバネ107の弾性復帰力によって蓋体部a(回転カム101)をその回転操作方向に付勢するようにした構成では、バネ107の付勢力、蓋体部aを操作する際の使用者の力加減などによって、蓋体部aを開閉する際、蓋体部aを反回転方向から回転方向に切り換えるバネ107の反転ポイントが一定せず、不安定である。さらに、蓋体部aが閉じた状態と、開いた状態において、前記バネ107の付勢力は反転ポイントを超えた時点で切り換わり、その付勢力を回転カム101の切欠部111とストッパ112との係合部分で受ける止めることから、反転ポイントを超えてからの衝撃が切欠部111とストッパ112との係合部分の一点に集中し、蓋体部aの操作を繰り返すうちに回転カム101の切欠部111とストッパ112との係合部分が磨耗してストッパ112による蓋体部aの停止位置がズレやすい。また、図10に示すように、蓋体部aが薄板状の回転カム101と一体的に固定され、この回転カム101を介して蓋体部aが回転軸103に軸支されているため、蓋体部102を水平回転させる際、その回転方向に対して直交方向(垂直方向)に力が加わると、薄い回転カム101の枢着部分に応力が集中してしまい、蓋体部aのガタ付いて蓋体部aの動作も不安定であるとともに、耐久性に劣るという課題を有している。
本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、蓋体部を本体部に対して水平方向に回動して開閉動作するためのヒンジ装置において、ヒンジ装置の薄型化を図るとともに、蓋体部を所定位置で正確に位置決め保持し、かつ、蓋体部の取り付けを長期に渡って安定的に維持することが可能なヒンジ装置及びこれを用いた携帯型情報機器を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のヒンジ装置は、本体部と蓋体部とを回転軸回りに水平回動自在に枢着するヒンジ装置であって、前記蓋体部と一体的に回転する回転カムと、このカムを押圧するスライドカムと、このスライドカムを付勢する付勢部材とを備え、前記蓋体部を閉位置から展開させた時、前記付勢部材は前記回転カムがスライドカムの反転ポイントに至るまでの間は縮退方向に弾性変形し、前記回転カムがスライドカムの反転ポイントを通過することで弾性復帰し、前記蓋体部を展開方向に回転付勢するように構成したヒンジ装置において、前記回転カムと係合する複数のストッパ手段を設け、前記回転カムには前記ストッパ手段と対応して該ストッパ手段と係合可能な複数の係合受部を形成し、このストッパ手段と係合受部との係合によって前記蓋体部を閉位置と、所定展開位置で保持するように構成したことを特徴とする。
請求項1の構成により、蓋体部を閉じた状態において蓋体部と一体的に回転する回転カムは、付勢手段によって付勢されるスライドカムに押され、回転付勢される。そして、蓋体部を閉位置から例えば右方向に回転操作させると、回転カムが蓋体部と一体的に回転し、回転カムがスライドカムを押し下げることによって、蓋体部には反操作方向(蓋体部が戻る方向)の回転付勢力が作用する。そして、回転カムがスライドカムの反転ポイントを超えると、蓋体部が回転操作方向に回転付勢され、蓋体部が例えば90°回転した展開位置で保持される。この時、回転カムは複数のストッパ手段と係合し、蓋体部が90°展開した位置で保持される。
本発明の請求項2記載のヒンジ装置は、前記回転カムは、前記回転軸を回転中心としたほぼ円板状とし、その外周部に前記スライドカムに沿って摺動する突状のカム部を備えるとともに、前記係合受部を構成する複数の切欠部を形成し、この切欠部内に前記ストッパ手段を配置し、この切欠部と前記ストッパ手段との係合によって前記蓋体部を閉位置と、所定展開位置で保持するように構成したことを特徴とする。
請求項2の構成により、蓋体部を閉じた位置(0°)と、例えば90°展開位置で複数のストッパ手段が切欠部の端部に当接し、蓋体部の回転が規制される。
本発明の請求項3記載のヒンジ装置は、前記回転カムと、スライドカムと、付勢部材と、ストッパ手段をホルダ内に収納し、これら回転カム、スライドカム、付勢部材、ストッパ手段をほぼ同一平面上に配置したことを特徴とする。
請求項3の構成により、回転カム、スライドカム、付勢部材、ストッパ手段がホルダ内で同一平面上に配置され、ヒンジ装置が薄型化される。
本発明の請求項4記載のヒンジ装置は、前記スライドカムをスライド案内するガイド機構を設けたことを特徴とする。
請求項4記載の構成により、回転カムを押圧するスライドカムは、回転カムの回転によってガイド機構によって案内され、安定的にスライドする。
本発明の請求項5記載のヒンジ装置は、前記回転軸をそれぞれ中空状の第1回転筒部と、第2回転筒部とから成る中空二重構造としたことを特徴とする。
請求項5記載の構成により、回転軸の剛性を高めて蓋体部を回転操作する途中で蓋体部に回転方向に対して直交する方向に力が加わったとしても、蓋体部がガタ付くことなく安定した状態で回転し、蓋体部の動作も安定する。
本発明の請求項6記載の携帯型情報機器は、請求項1〜5の何れか1項に記載のヒンジ装置を用い、前記蓋体部が前記本体部の操作部又は表示部の少なくとも一方を覆う閉位置と、前記本体部の操作部又は表示部の少なくとも一方を露出させる展開位置との間に回動可能に取り付けられることを特徴とする。
請求項6記載の構成により、ヒンジ装置の高さ寸法を抑えてヒンジ装置、ひいては携帯型情報機器を薄型化できる。
本発明によれば、ヒンジ装置の主要構成部品である回転カム、スライドカム、付勢手段が水平方向に並んで配置され、ヒンジ装置の高さを抑えることができ、ヒンジ装置の薄型化及びこのヒンジ装置を用いた携帯型情報機器の薄型化が可能となるとともに、蓋体部を開く際、回転カムがスライドカムの反転ポイントを超えると、蓋体部の回転付勢力は反回転操作方向から回転方向へと確実に切り換わり、その反転ポイントの位置や蓋体部を操作する際の回転トルクの設定もスライドカムに形成するカム面の形状によって簡単に設定することができる。また、蓋体部を所定位置に保持するストッパ手段が複数設けられ、蓋体部を所定位置に保持する際、付勢手段の付勢力が一点に集中して局部的に負荷が加わることなく、複数のストッパ手段に分散され、ストッパ手段と回転カムとの係合部分の磨耗などによって蓋体部の停止位置が狂うといった虞れもない。さらに、回転軸を構成する第1回転筒部と第2回転筒部との中空二重構造とすることで回転軸の剛性を高めることができ、蓋体部を回転する際、蓋体部がガタ付くことなく安定した状態で回転し、蓋体部の動作も安定する。
本発明の一実施例を示す携帯電話の蓋体部の動作を示す正面図である。 同上、ヒンジ装置の分解斜視図である。 同上、ヒンジ装置の斜視図である。 同上、ヒンジ装置を裏面側から見た斜視図である。 同上、蓋体部を閉位置で保持した状態を示すカム機構の斜視図である。 同上、蓋体部の反転位置を示すカム機構の斜視図である。 同上、蓋体部を展開位置で保持した状態を示すカム機構の斜視図である。 ヒンジ装置の断面図である。 従来のヒンジ装置を示す正面図である。 従来のヒンジ装置を示す断面図である。
本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した携帯電話機の正面図であり、同図で示すように、携帯電話機1は、複数の操作キー2を有する本体部3と、液晶パネルなどのディスプレイ4を備えた蓋体部5と、これら本体部3と蓋体部5を回動自在に連結するヒンジ装置6とで構成される。蓋体部5はヒンジ装置6によって本体部3と重ね合わせた閉位置(0°)と、本体部3に対して略90°水平回動した状態で位置決め保持される。
次に本実施例のヒンジ装置6について図2の分解斜視図、図8の断面図などに基づいて説明する。ヒンジ装置6は、前記蓋体部5と一体的に回転する回転カム7と、この回転カム7を押圧するスライドカム8と、このスライドカム8を付勢する付勢手段たるコイルバネ9と、前記回転カム7と係合するストッパ(ストッパ手段)10と、これら主要部品を収納するホルダ11とで構成されている。
前記蓋体部5を回転自在に軸支する回転軸12は、図9に示すように、中空状の第1回転筒部13と、第2回転筒部14とから成り、この第1回転筒部13と第2回筒部14は、それぞれ一端部にそれぞれフランジ部13a,14aを有している。そして、第1回転筒部13を前記ホルダ11の下方から貫通し、その第1回転筒部13を外装するようにして前記ホルダ11の上方から第2回転筒部14を貫通させ、第2回転筒部14から突出する第2回転筒部14を加締める(加締め部13b)ことによって第1回転筒部13と第2回転筒部14とを一体的に連結している。また、第2回筒部14の下端部には段差部14bが形成され、その段差部14bをホルダ11に接触させることによって、第2回筒部14が前記回転カム7のスペーサとしても機能する。
前記回転カム7は、全体として円板状に形成され、中心部に前記第2回転筒部14と係合する係合溝15を有する嵌合孔16を形成するとともに、周縁部に前記スライドカム7に沿って摺動する突状のカム部17と、前記ストッパ10と係合する一対の切欠部18,18を形成している。また、前記第2回転筒部14の上端部に形成するフランジ部14aは、前記蓋体部5にねじ(図示せず)によって固定され、蓋体部5を水平方向に回動すると、蓋体部5と共に前記第2回転筒部14及び第2回転筒部13が回転し、さらに、前記第2回転筒部14と嵌合する回転カム7が水平回転する。
前記スライドカム8は、前記コイルバネ9によって前記回転カム7に押し付けられるカム面20と、このカム面20と直交する腕片21とを有して全体として略T字型に成形されている。また、前記ホルダ11には前記腕片21と間隔をおいて対向する受体22が固定され、この受体22と前記腕片21との間に前記コイルバネ9が架設されている。前記腕片21には複数のガイドピン23が圧入固定され、この各ガイドピン23が前記受体22にスライド自在に貫通している。さらに、図4に示すように、ホルダ11にはガイド孔24を有するガイド枠25が固定され、そのガイド孔24に沿って前記腕片21に裏面側に形成するガイド用突起26がスライド自在に案内され、これらガイドピン23、ガイド孔24、ガイド枠25及びガイド用突起26によって前記スライドカム8をスライド案内するガイド機構を構成している。
また、前記コイルバネ9は前記各ガイドピン23に外装され、このコイルバネ9の付勢力によって前記カム面20が常の前記回転カム7を押圧している。このカム面20は、前記コイルバネ9の付勢力に対して山型に傾斜した第1傾斜カム20aと第2傾斜カム20bとから成り、その第1傾斜カム20aと第2傾斜カム20bとの境界部分(頂点部分)を反転ポイントaとし、前記回転カム7には前記反転ポイントaと嵌合するように湾曲状の嵌合凹部19を形成している。
前記ホルダ11は、下部側のベース30aと上部側のカバー30bとからなり、図示しないネジ(図示しない)によって本体部2と一体的に固定されている。また、ホルダ11には前記回転軸12を軸支する貫通孔11aが形成され、前記ベース30aの下方から前記第1回転筒部13を貫通させ、その第1回転筒部13に第2回転筒部14を外装するようにして前記カバー30bの上方から第2回転筒部14を挿入し、第2回転筒部14から突出する第1回転筒部13の上端部を加締める(加締め部13b)ことによって第1回転筒部13と第2回転筒部14とを一体化している。これにより、中空二重構造の回転軸12がホルダ11に枢着され、蓋体部5と回転軸12(第1回転筒部13、第2回転筒部14)とが一体的に回転する。この時、第1回転筒部13に形成するフランジ部13aがホルダ11のベース30aに沿って回転するとともに、第2回転筒部14に形成するフランジ部14aがホルダ11のカバー30bに沿って回転する。また、中空状の第1回転筒部13内にケーブルなどの配線部材(図示しない)を通すことが可能となり、本体部3と蓋体部5との間に配線部材を引き回すように配線処理することが可能である。
また、ベース30aには前記ガイド枠25と嵌合する取付孔31が形成されるとともに、前記ストッパ10,10が切り起し形成され、このストッパ10,10が前記回転カム7の切欠部18,18の何れか一方の端部に係合することによって前記回転カム7、ひいては蓋体部5の回転を規制し、蓋体部5を閉位置と90°展開した位置で保持している。
次に図5〜図7を参照して蓋体部5の回転操作に伴うカム機構の動作について説明する。なお、図5〜図7において、内部構造が分かり易いようにホルダ11のカバー30b及び第2回転筒部14を省略した状態を示し、以下、説明する。
図5に示すように、携帯電話機1の蓋体部5を閉じた状態において(この状態を0°とする)、蓋体部5と一体的に回転する回転カム7は、コイルバネ9によって付勢されるスライドカム8に押され、図5において(反時計方向)に回転付勢される。これにより、回転カム7に形成する切欠部18,18の一端部とストッパ10,10とが係合して回転カム7(蓋体部5)の回転が規制されている。この時、回転カム7のカム部17とスライドカム8の第1傾斜カム20aとが係合している。
図6に示すように、前記蓋体部5を閉位置から右方向(図5において矢印S)に回転操作させると、第2回転筒部14を介して回転カム7が蓋体部5と一体的に回転する。これにより、コイルバネ9の付勢力Fに抗して回転カム7のカム部17が第1傾斜カム20aを押し下げる。この第1傾斜カム20aと回転カム7のカム部17とが係合する回転領域は0°からほぼ34°であり、カム部17が第1傾斜カム20aから外れる34°まではコイルバネ9によって蓋体部5は回転操作力に抗して蓋体部5が戻る付勢力が作用する。
そして、蓋体部5を34°以上回転操作すると、回転カム7のカム部17が第1傾斜カム20aと第2傾斜カム20bの境界部分に位置する反転ポイントaに達し、その反転ポイントaを過ぎると回転カム7のカム部17が第2傾斜カム20bと係合する。これにより、第2傾斜カム20bに沿って回転カム7のカム部17を滑り降りようとする力が作用し、コイルバネ9の付勢力によって蓋体部5が開方向に付勢される。
次に、図7に示すように、コイルバネ9の付勢力によって蓋体部5が90°回転すると、回転カム7に形成する切欠部18,18の他端部とストッパ10,10とが係合するとともに、回転カム7に形成する嵌合凹部19が第1の傾斜カム20aと第2傾斜カム20bとが接する山型の反転ポイントaと嵌合して回転カム7(蓋体部5)の回転が規制されている。これにより、蓋体部5が90°回転した展開位置で位置決め保持されることになる。
また、蓋体部5を閉じるために、蓋体部5を90°回転させた展開位置から左方向(図1において反時計方向)に回転すると、第2傾斜カム20bから第1傾斜カム20aまでの回転領域、すなわち、蓋体部5を56°回転するまでは、前述した蓋体部5を閉位置から開く動作と同様、回転カム7に形成するカム部17が第2傾斜カム20bと係合している状態ではコイルバネ9によってカム部17が押され、蓋体部5を開く方向の回転トルクが作用し、56°以上閉じると、カム部17がカム面20の反転ポイントaを超えて第1傾斜カム20aに切り換わり、コイルバネ9の付勢力によって蓋体部5が閉じる方向に付勢される。これにより、蓋体部5が自動的に回転し、回転カム7に形成する切欠部18,18の一端部がストッパ10,10と係合して回転カム7(蓋体部5)の回転が規制され、蓋体部5は閉位置(0°)で位置決め保持される。
以上のように、例えば、放送受信やインターネットの閲覧などに際し、ディスプレイ4を横向きとする場合などにおいて、蓋体部5を34°以上回転すれば回転カム7に形成するカム部17がカム面20の反転ポイントaを超え、コイルバネ9によって90°展開した位置までワンタッチで回転することができ、片手での操作が可能であるため、操作が極めて容易である。また、蓋体部5の閉位置において、34°までの角度領域では、回転カム7のカム部17とスライドカム8の第1傾斜カム20aとが係合し、蓋体部5は回転操作方向に対して逆方向の回転トルクが付与されるから、例えば蓋体部5と他の部材とが干渉して蓋体部5に開く方向の力が作用したとしても、蓋体部5が不用意に開く虞れもない。さらに、蓋体部5を閉位置と展開位置で保持するヒンジ装置6は、ヒンジ装置6の主要構成部品である回転カム7とスライドカム8及びスライドカム8を回転カム7に押し付けるコイルバネ9が水平方向に並んで同一平面上に配置され、ヒンジ装置6の高さを抑えることができ、ヒンジ装置6を薄型化及びこのヒンジ装置6を用いた携帯電話1の薄型化が可能となる。
また、蓋体部5を開く際、回転カム7のカム部17がカム面20の反転ポイントaを超えて第1傾斜カム20aから第2傾斜カム20bに切り換わることによって蓋体部5が回転操作方向から反回転方向に確実に切り換わる。これにより、蓋体部5を34°回転させた位置で正確に蓋体部5の回転付勢方向を切り換えることができ、また、その反転ポイントaの位置や蓋体部5を操作する際の回転トルクの設定もスライドカム8に形成するカム面20の傾斜や形状によって簡単に変更することができる。
さらに、回転カム7に形成する切欠部18,18とストッパ10,10とを係合させ、蓋体部5を閉位置と90°開いた展開位置で回転カム7(蓋体部5)の回転を規制することができる。すなわち、切欠部18,18と係合するストッパ10,10を複数、設けることで蓋体部5の閉位置と展開位置において回転カム7(蓋体部5)が一対のストッパ10,10で支持され、コイルバネ9の付勢力による負荷が一点に集中することなく、分散される。これにより、切欠部18,18とストッパ10,10との係合部分の磨耗を抑制し、蓋体部5の停止位置が狂うといった虞れもなく、蓋体部5と本体部3を重ね合わせた閉位置と90°開いた展開位置で蓋体部5を正確、かつ、確実に位置規制することができる。また、実施例では、蓋体部5を閉位置と90°開いた展開位置では、回転カム7に形成する嵌合凹部19がカム面29の反転ポイントaに嵌合することから、前記切欠部18,18とストッパ10,10に加えて回転カム7に形成する嵌合凹部19とスライドカム8に形成する反転ポイントaとの係合部分の3点で支持されることから、これらの係合部分に加わる負荷がより一層、分散されることになる。
また、回転カム7を押圧するスライドカム8は、ガイド機構を構成するスライドカム8に取り付けた複数のガイドピン23と、このガイドピン23を案内する受体22及びスライドカム8に形成するガイド用突起26と、このガイド用突起26を案内するガイド枠25によってホルダ11内で安定的に案内され、スライドカム8のスライド移動も安定し、スライドカム8を確実に回転カム7に係合させることが可能であるから、回転カム7の切り換え動作も確実である。
さらに、蓋体部5を軸支する回転軸12は、それぞれ中空状の第1回転筒部13と、第2回転筒部14を嵌め合せた中空二重構造とすることによって、回転軸12の剛性を高めることができるとともに、蓋体部5と連結する第2回転筒部14は、蓋体部5の回転時に第2回転筒部14に形成する径大なフランジ部14aがホルダ11のカバー30bに沿って回転し、第1回転筒部13に形成するフランジ部13aがホルダ11のベース30aに沿って回転する。さらに、第2回転筒部14に形成する段差部14bもホルダ11のベース30aに沿って回転する。すなわち、回転軸12は第1回転筒部13と第2回転筒部14を加締め部13bによって一体化してホルダ11に回転自在に軸支され、かつ、第1回転筒部13のフランジ部13aと第2回転筒部14のフランジ部14aとでホルダ11を上下に挟み付けた状態で各フランジ部13a,14aがそれぞれホルダ11(ベース30a及びカバー30b)に沿って回転するとともに、第2回転筒部14に形成する段差部14bもホルダ11のベース30aに支持されることから、蓋体部5を回転する際、蓋体部5の回転方向に対して直交する方向(垂直方向)に力が加わったとしても、第1回転筒部13のフランジ部13aと第2回転筒部14のフランジ部14aとホルダ11とで蓋体部5が支持される。これにより、蓋体部5がガタ付くことなく安定した状態で回転し、蓋体部5の動作も安定する。
以上、本発明の一実施例について詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、蓋体部5の停止位置を規制するストッパ10,10をベース30bから切り起こして形成した例を示したが、ベース30bにストッパピン40をねじなどで固定して設けてもよく、また、ストッパ10,10の数も2個に限定されるものではない。また、付勢手段としてコイルバネを設けた例を示したが、トーションバネや板バネなどを採用することができる。さらに、前記実施例では、蓋体部5を閉位置と90°開いた展開位置において、回転カム7に形成する嵌合凹部19をカム面29の反転ポイントaに嵌合させることによって、切欠部18,18とストッパ10,10及び嵌合凹部19の3点で支持した例を示したが、回転カム7に形成する嵌合凹部19を省略し、前記切欠部18,18とストッパ10,10とで支持するようにしてもよく、要は回転カム7を複数箇所で係合すれば必ずしも嵌合凹部19は必要ない。
また、前記実施形態では、携帯型情報機器として携帯電話1を例として説明したが、携帯電話1に限らず、各種の機器に広く適用可能であるとともに、携帯電話1の構造として本体側に操作キー2を、蓋体部5にディスプレイ4を備えた例を示したが、操作キー2に変えてディスプレイ4にキーボードを表示させるタッチパネル型でもよく、携帯電話1自体の構造は適宜選定すればよい。
1 携帯電話機(携帯型情報機器)
3 本体部
5 蓋体部
6 ヒンジ装置
7 回転カム
8 スライドカム
9 コイルバネ(付勢手段)
10 ストッパ
11 ホルダ
12 回転軸
13 第1回転筒部
14 第2回転筒部
17 カム部
18 切欠部
20 カム面
20a 第1傾斜カム
20b 第2傾斜カム
a 反転ポイント
23 ガイドピン(ガイド機構)
24 ガイド孔(ガイド機構)
25 ガイド枠(ガイド機構)
26 ガイド用突起(ガイド機構)

Claims (6)

  1. 本体部と蓋体部とを回転軸回りに水平回動自在に枢着するヒンジ装置であって、前記蓋体部と一体的に回転する回転カムと、このカムを押圧するスライドカムと、このスライドカムを付勢する付勢部材とを備え、前記蓋体部を閉位置から展開させた時、前記付勢部材は前記回転カムがスライドカムの反転ポイントに至るまでの間は縮退方向に弾性変形し、前記回転カムがスライドカムの反転ポイントを通過することで弾性復帰し、前記蓋体部を展開方向に回転付勢するように構成したヒンジ装置において、前記回転カムと係合する複数のストッパ手段を設け、前記回転カムには前記ストッパ手段と対応して該ストッパ手段と係合可能な複数の係合受部を形成し、このストッパ手段と係合受部との係合によって前記蓋体部を閉位置と、所定展開位置で保持するように構成したことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 前記回転カムは、前記回転軸を回転中心としたほぼ円板状とし、その外周部に前記スライドカムに沿って摺動する突状のカム部を備えるとともに、前記係合受部を構成する複数の切欠部を形成し、この切欠部内に前記ストッパ手段を配置し、この切欠部と前記ストッパ手段との係合によって前記蓋体部を閉位置と、所定展開位置で保持するように構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 前記回転カムと、スライドカムと、付勢部材と、ストッパ手段をホルダ内に収納し、これら回転カム、スライドカム、付勢部材、ストッパ手段をほぼ同一平面上に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のヒンジ装置。
  4. 前記スライドカムをスライド案内するガイド機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のヒンジ装置。
  5. 前記回転軸をそれぞれ中空状の第1回転筒部と、第2回転筒部とから成る中空二重構造としたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のヒンジ装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のヒンジ装置を用い、前記蓋体部が前記本体部の操作部又は表示部の少なくとも一方を覆う閉位置と、前記本体部の操作部又は表示部の少なくとも一方を露出させる展開位置との間に回動可能に取り付けられることを特徴とする携帯型情報機器。
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