JP2011109201A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナの特性を良好に保ちつつ、給電線を介してアンテナ側から信号処理装置側へ伝わる熱を防いで、アンテナ装置全体の耐熱性を確保する。
【解決手段】 内部導体(給電線)41と外部導体42とから構成される同軸線路40には、接続されるアンテナ15と信号処理装置16との間に、分岐線路(分岐部)43が、垂直方向に突出して設けられる。分岐線路43を構成する外部導体42の先端には短絡部材44が設けられて、外部導体42が短絡されるとともに、分岐線路43を構成する内部導体41の先端と接続される。分岐線路43は、同軸線路40の中心から分岐線路43を構成する外部導体42の先端までの長さLが、実質的に、アンテナ装置10で伝送される高周波信号の波長の1/4の奇数倍となるように形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、高温雰囲気中で使用されるアンテナ装置に関する。
従来から、アンテナ装置は、加熱炉などの高温雰囲気である環境の測定において、耐熱ロガー(以下、「ロガー」と略する。)を使用して、ロガーで収集した情報を無線通信により読み出したり、また、加熱炉などの高温雰囲気である環境の物体識別において、耐熱を考慮したRFIDタグ(特許文献1参照)を使用して、RFIDタグに記録される情報を無線通信により読み出したりしている。尚、アンテナ装置が使用される高温雰囲気である環境として、加熱炉の他に、宇宙空間などがある。
そして、使用されたロガーやRFIDタグは、一定の時間で加熱炉から抽出されるのに対して、これらと通信するアンテナは、加熱炉の炉内に装着されており、連続して炉熱にさらされているため、アンテナ装置に対する熱負荷が大きい。また、近距離レーダにより炉内物体位置(溶融金属の液面、炉内の加熱物体など)を測定する場合にも、炉内にアンテナを挿入することになり、アンテナに対する熱負荷が大きくなる。従って、アンテナに耐熱性が要求される。ここで、アンテナそのものは、導電体(即ち、金属)で構成されるため、耐熱の確保は可能であるが、信号処理系は耐熱の確保が困難であるため、炉外に設置されるのが通例である。従って、アンテナと信号処理系とを結ぶ信号路は炉壁を貫通していることになる。
尚、炉内にアンテナを装着する理由は、炉内にアンテナを装着しなければ、電波を送受信することができないからである。即ち、加熱炉は、内壁が耐火物で構成されて電波の透過が可能であるが、炉として耐火物のみで構造を形成することができず、耐火物を支持する構造壁が必要である。そして、構造壁は鋼材などの金属でできているため、電波を透過しない。従って、炉内に電波を出入射させようとすると、アンテナが炉内にある、あるいは、金属の構造物に十分な大きさの孔があることが必要となる。本発明においては、炉内にアンテナがある場合を想定している。
上述した、加熱炉など高温雰囲気中に電波を送受信して、炉内にあるRFIDタグを検出して通信を行うアンテナ装置について、図1を用いて説明する。図1に示すように、加熱炉11内に、識別タグ(RFIDタグ)13が取り付けられた加熱物体12と、環境測定用のロガー14がある。そして、識別タグ13とロガー14と通信するアンテナ15は、炉内に設置され、アンテナ15に接続された信号処理装置16は、炉外に設置される。なお、アンテナ15と信号処理装置16とを結ぶ信号路17は、炉壁を貫通しており、アンテナ15と信号処理装置16と信号路17とでアンテナ装置10を形成する。
ここで、加熱炉などの高温雰囲気である環境で用いられるアンテナ装置の耐熱性に関する技術について、具体例を挙げて説明する。例えば、特許文献2に示すように、ホーンアンテナ、パラボナアンテナなどの開口アンテナ装置は、耐熱性の電波透過物質の窓に電波放射開口を設けることにより、高温雰囲気から隔離することが行われている。しかしながら、アンテナ放射部への給電線を要するアンテナ装置では、高温雰囲気側との壁を貫通する必要があり、特許文献2に示す技術では対応することができない。そこで、特許文献3,4に示す技術のように、耐熱性を有する誘電体(以下、「耐熱誘電体」と略する。)をアンテナ支持基板として、耐熱誘電体上にアンテナ素子を形成し、耐熱誘電体を貫通して給電線を設けている。
しかしながら、特許文献3,4に示す技術では、耐熱誘電体を用いることにより、アンテナ装置の機器を高温雰囲気側と隔離しているが、図2(特許文献3の図1に相当する。)に示すように、耐熱誘電体の高温雰囲気側のアンテナ放射素子に給電線(図2に示す「内部導体」。上述したアンテナと信号処理装置を結ぶ「信号路」に相当する。)が接続されている。そして、アンテナ装置の特性を良好にするには、給電損失を小さくする必要があり、そのためには、抵抗の低い高周波の損失が少ない材料が給電線に使用される。そして、一般的に良く知られるように、電気の良導体は熱の伝達も良好である。従って、特許文献3,4に示す技術では、給電線を熱が伝わることになり、給電線より低温側にある機器にも熱が伝わり、アンテナ放射素子そのものは耐熱であっても、アンテナ装置全体としては、高温環境に使用できると言えない。尚、図2に示すように、地導体(図2に示す「外部導体」)は外部環境に接しているので冷却が可能であるが、内部導体は囲まれた空間内にあって、冷却が困難であることがわかる。
また、特許文献3,4に示す技術において、給電線を伝わる熱を取り除くために、例えば、給電線を引き出して外部空間に接することにより冷却しようとすると、給電線の性能を劣化させてしまうことになる。また、給電線を地導体に接続することで熱を逃がすことができるが、電気的に短絡となってしまう。さらに、給電線と地導体との間にある空間に冷却用の液体を流すことも考えられるが、高周波での損失を考慮すると、適切な液体がなく、実用的ではない。
特開2008−9883号公報 特開平3−58502号公報 特開平2−186803号公報 特開平2−186807号公報
本発明が解決しようとする課題は、アンテナの特性を良好に保ちつつ、アンテナと信号処理装置を結ぶ給電線を介して、アンテナ側から信号処理装置側へ伝わる熱を防いで、アンテナ装置全体の耐熱性を確保することができるアンテナ装置を提供するものである。
本発明に係るアンテナ装置は、アンテナと、前記アンテナを伝送される高周波信号を処理する信号処理装置と、前記アンテナと前記信号処理装置とを接続する内部導体と、前記内部導体の周囲に配された外部導体と、から構成される同軸線路と、を有するアンテナ装置であって、前記同軸線路に、前記アンテナと前記信号処理装置との間に、前記同軸線路から垂直方向に突出した分岐部を設け、前記分岐部は、前記同軸線路の前記外部導体と前記内部導体とから分岐された前記外部導体と前記内部導体とから構成されて、前記分岐部を構成する外部導体は、その先端は短絡されて、前記内部導体と接続され、且つ、前記同軸線路の中心から先端までの長さが、前記同軸線路の前記分岐部が設けられた部位から見たインピーダンスが無限大となる長さであり、前記分岐部を構成する内部導体は、その先端が外部に露出されることを特徴とする。ここで、前記分岐部を構成する外部導体の前記長さは、実質的に、前記アンテナを伝送される高周波信号の波長の1/4の奇数倍であって良い。
これによると、同軸線路に分岐部を設け、その分岐された外部導体の先端が短絡されて内部導体と接続されており、且つ、分岐部の内部導体(即ち、給電線)は、同軸線路から見たインピーダンスが∞、即ち、開放状態と見なせるように設定されている。そして、分岐部を構成する外部導体の長さは、実質的に、アンテナを伝送される高周波信号の波長の1/4の奇数倍である(図3及び文献「マイクロ波工学‐基礎と応用‐、P76−77、岡田文明著、学献社発行」参照)。すなわち、同軸線路に分岐部が突出して形成されているものの、電気的には、開放状態(インピーダンス∞)の負荷が接続されており、同軸線路には何も接続されていないのと同じになる。従って、分岐部の内部導体は、電気的には開放状態であるので、アンテナ装置としての性能を維持することができるとともに、先端は短絡された外部導体と接続されて外部に露出されているので、熱的に伝達が可能である。従って、分岐部において外部に露出された内部導体の先端から、内部導体により伝わる熱を放散し、冷却することが可能である。
尚、分岐部を構成する外部導体の長さは、実質的に、高周波信号の波長の1/4の奇数倍であり、上述の理論上、同軸線路及び分岐部を構成する内部導体及び外部導体の間に、絶縁物として空気が充填されており、空気中と波長が変わらないことを前提としている。従って、同軸線路及び分岐部を構成する内部導体及び外部導体の間に、絶縁物として樹脂が充填されている場合は、樹脂の誘電率に応じた補正が必要となる。また、分岐部を構成する外部導体の長さは、実質的に、高周波信号の波長の1/4の奇数倍であり、上述の理論上、同軸線路が単一経路である場合を想定している。従って、実際には、同軸線路から分岐部が枝分かれしており、同軸線路と分岐部の結合部分の影響で、厳密には、分岐部を構成する外部導体の長さは、高周波信号の波長の1/4の奇数倍にはならない。即ち、結合部分の影響による補正(結合部分における同軸線路の太さφの範囲でのずれの補正)が必要となり、分岐部を構成する外部導体の長さは、高周波信号の波長の約(1/4の奇数倍)となり、高周波信号の波長の1/4の奇数倍に、結合部分における同軸線路の太さφのずれを補正して、高周波信号の波長×1/4×奇数±φ/2(例えば、高周波信号の波長×1/4±φ/2)の長さの範囲となる。
尚、上述した本発明に係るアンテナ装置において、前記分岐部から前記アンテナまでの長さが、前記分岐部から前記信号処理装置までの長さよりも長くなるように、前記分岐部を設けることが好ましい。これにより、分岐部での分岐側の熱抵抗が、機器側への熱抵抗に比べて十分に小さくすることができ、内部導体を介してアンテナから伝わる熱の多くを、分岐部側にバイパスすることができる。
ここで、本発明に係るアンテナ装置において、前記同軸線路を構成する前記内部導体を、前記分岐部より前記信号処理装置側において切断して、コンデンサを挿入して良い。
これによると、コンデンサは、高周波を通過させるとともに、熱を通過させにくいので、アンテナを伝送される高周波信号には影響を与えることなく、信号処理装置側へ伝わる熱を減少させて、分岐部よりもアンテナ側で、より効率的に熱を冷却することができる。
また、本発明に係るアンテナ装置において、前記分岐部を2つ設け、一方の前記分岐部から他方の前記分岐部に至るまでの内部導体内に、冷却用の液体を流す管路を配置して良い。
これによると、管路内の冷却用の液体により、内部導体により伝わる熱を冷却することができる。
また、本発明に係るアンテナ装置において、前記同軸線路を構成する前記内部導体の表面部以外の内部の素材を、前記分岐部より前記信号処理装置側において、熱伝導率の低い材料で形成する、或いは、前記分岐部を構成する前記内部導体の素材を、熱伝導率の高い材料で形成する、或いは、前記同軸線路を構成する前記内部導体の表面部以外の内部の素材を、前記分岐部より前記信号処理装置側において、熱伝導率の低い材料で形成するとともに、前記分岐部を構成する前記内部導体の素材を、熱伝導率の高い材料で形成して良い。
これによると、導電性で熱伝導率の低い材料は、一般に、電気抵抗も大きく高周波信号を通すのに不利であるが、高周波電流は表皮効果により素材表面に集中して流れる。従って、分岐部より信号処理装置側において、内部導体の表面部だけ電気抵抗の低い素材を用いて、内部導体の表面部以外の素材を熱伝導率の低い材料で形成することにより、アンテナ装置としての性能を維持しながら、分岐部より信号処理装置側への熱伝導を減らすことができる。また、分岐部を構成する内部導体の素材を熱伝導率の高い材料で形成することにより、分岐部へ導かれる熱を増加させ、分岐部より信号処理装置側への熱伝導を減らすことができる。
また、本発明に係るアンテナ装置において、前記同軸線路の径の寸法を、前記分岐部より前記信号処理装置側においてテーパー状に変更しつつ、前記分岐部より前記アンテナ側の径の寸法より細く形成する、或いは、前記分岐部の径の寸法を、前記同軸線路の径の寸法より太く形成する、或いは、前記同軸線路の径の寸法を、前記分岐部より前記信号処理装置側においてテーパー状に変更しつつ、前記分岐部より前記アンテナ側の径の寸法より細く形成するとともに、記分岐部の径の寸法を、前記同軸線路の径の寸法より太く形成して良い。さらに、前記分岐部を構成する前記内部導体の長さを、前記分岐部を構成する前記外部導体の長さよりも長く形成して良い。
これによると、同軸線路の材質が同じである場合、熱伝導は、同軸線路の断面積に比例し、長さに反比例する。従って、分岐部より信号処理装置側の同軸線路の径の寸法を分岐部よりアンテナ側の径の寸法より細く形成することにより、分岐部より信号処理装置側への熱伝導を減らすことができる。また、分岐部の径の寸法を同軸線路の径(特に、分岐部より信号処理装置側の同軸線路の径)の寸法より太く形成することにより、分岐部へ導かれる熱を増加させ、分岐部より信号処理装置側への熱伝導を減らすことができる。さらに、分岐部を構成する内部導体の長さを、分岐部を構成する外部導体の長さよりも長く形成することにより、分岐部へ導かれる熱を増加させ、分岐部より信号処理装置側への熱伝導を減らすことができる。
また、本発明に係るアンテナ装置において、前記分岐部を構成する内部導体の外部に露出された先端が、冷却手段により冷却されて良い。さらに、前記分岐部を構成する内部導体の外部に露出された部分の周囲、前記分岐部を構成する外部導体の周囲、の少なくとも一方に放熱フィンを配置して良い。
これによると、内部導体の外部に露出された先端からの熱放散に加えて、冷却手段(放熱フィンや冷却ファンなど様々なもの)により熱を冷却することができる。そして、分岐部を構成する内部導体または外部導体の先端に放熱フィンを取り付けることにより、内部導体により伝わる熱を冷却することができる。
更に、本発明に係るアンテナ装置において、前記同軸線路及び前記分岐部の周囲に、前記同軸線路及び前記分岐部を内包して配置され、中に冷却用の液体を流す容器を更に備えて良い。
これによると、容器内に冷却用の液体を流すことにより、同軸線路及び分岐部の内部導体及び外部導体ともに冷却して、内部導体により伝わる熱を取り除くことができる。
尚、本発明に係るアンテナ装置において、上述した各構成(段落番号0015、 0017、0019、0021、0023、0025に記載した各構成)を、いずれか2つ以上組み合わせて形成して良い。これによると、上述した各構成の効果が相乗的に得られ、内部導体により、アンテナ側から信号処理装置側へ伝わる熱を、より防ぐことができる。
ここで、上述した本発明に係るアンテナ装置において、前記同軸線路が、既存の同軸部と接合される接合部を備え、前記接合部が、その径の寸法を、前記既存の同軸部の接合部の径に至るまで、テーパー状に変更し、前記接合部が、前記内部導体と前記外部導体の径の寸法の比を、前記既存の同軸部と等しいインピーダンスになるように設定されて良い。
これによると、同軸線路と既存の同軸部と径の太さが異なる場合であっても、インピーダンスの急変を起こさないようにしながら、同軸線路と既存の同軸部とを接合部で接続することができる。
本発明のアンテナ装置は、アンテナの特性を良好に保ちつつ、アンテナと信号処理装置を結ぶ給電線を介して、アンテナ側から信号処理装置側へ伝わる熱を防いで、アンテナ装置全体の耐熱性を確保することができる。
従来のアンテナ装置を示す概略図である。 特許文献3の図1に示す図である。 終端短絡線路の基準化入力インピーダンスZnshを示す図である。 本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を示す断面図である。 第一の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 第二の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 第三の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 第四の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 第五の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 第六の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。 本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路の既存の同軸部と接合する接合部の構成を示す断面図である。 本実施形態に係るアンテナ装置において熱の伝わる部分を簡略的に示した図である。 本実施形態に係る同軸線路の分岐線路との結合部と分岐線路の長さの関係を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係るアンテナ装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係るアンテナ装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
まず、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路について、図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を示す断面図である。図4では、同軸線路の分岐部近傍のみを示している。尚、図4では示していないが、本実施形態に係るアンテナ装置の概略構成は、図1と同じである。そして、図4に示す同軸線路は、従来技術で説明した図1に示すアンテナ装置10におけるアンテナ15と信号処理装置16とを接続する信号路17に相当する。
図4に示すように、同軸線路40は、内部導体(上述した給電線に相当する。)41と、外部導体(上述した地導体に相当する。)42と、から構成されている。そして、同軸線路40を構成する内部導体41の左側は、図1に示すアンテナ素子(アンテナ)15に接続され、同軸線路40を構成する内部導体41の右側は、図1に示す機器(信号処理装置)16に接続される。
そして、同軸線路40には、アンテナ15と信号処理装置16との間に、分岐線路(分岐部)43が、垂直方向に突出して設けられている。分岐線路43は、内部導体41と、外部導体42と、短絡部材44とで構成される。同軸線路40を構成する内部導体41及び外部導体42は分岐されて、分岐線路43の内部導体41と外部導体42とを構成する。
また、分岐線路43を構成する外部導体42の先端には短絡部材44が設けられて、外部導体42が短絡されるとともに、分岐線路43を構成する内部導体41の先端と接続されている。ここで、分岐線路43は、同軸線路40の中心から分岐線路43を構成する外部導体42の先端までの長さLが、実質的に、アンテナ装置10で伝送される高周波信号の波長の1/4の奇数倍となるように形成される。
このように構成すれば、分岐線路43の分岐点(同軸線路40から突出した根元の部分)から見たインピーダンスが∞、即ち、開放状態と見なせる(図3及び文献「マイクロ波工学‐基礎と応用‐、P76−77、岡田文明著、学献社発行」参照)。すなわち、同軸線路30に分岐線路32が突出して設けられているものの、電気的には、開放状態(インピーダンス∞)の負荷が接続されており、同軸線路には何も接続されていないのと同じになり、同軸線路を伝送される高周波信号から見ても何も接続されていないのと等価になる。
一方、分岐線路43の分岐端において、外部導体42の先端は短絡されており、内部導体41から外部導体42への伝熱が可能である。また、分岐線路43の分岐端において、外部に露出された内部導体41を伸ばすことも可能であり、内部導体41を外部に伸ばすことにより冷却することも可能である。
また、通常用いられる同軸ケーブルや同軸コネクタでは、内部導体と外部導体の間の空間には絶縁物の樹脂が充填されるが、絶縁物の樹脂は、耐熱の制約がある。従って、本実施形態に係るアンテナ装置では、同軸線路40及び分岐線路43の内部導体41と外部導体42との間の空間は、絶縁物を空気として想定している。ここで、同軸線路40及び分岐線路43の内部導体41と外部導体42との間の空間に充填する絶縁物を空気とすると、同軸線路40及び分岐線路43が長い場合は、外部導体42内の内部導体41を両端以外で支持することができない。従って、かかる場合は、同軸線路40及び分岐線路43の中間部(場所は適宜設定可能)で、内部導体41と外部導体42の間に絶縁物の円板(耐熱性のあるセラミック系の素材を用いる)を挿入して、外部導体42内の内部導体41を支持することが好ましい。尚、本実施形態に係るアンテナ装置を使用する温度が、絶縁物の樹脂の耐熱温度以下であれば、同軸線路40及び分岐線路43の内部導体41と外部導体42との間の空間に樹脂を充填してもよい。絶縁物の樹脂の種類によるが、例えば、フッ素樹脂を用いる場合は200℃程度まで対応可能である。また、内部導体41と外部導体42の間に冷却液を流すことも考えられるが、高周波での損失を考慮すると、適切な液体がなく、実用的ではないため、想定していない。しかしながら、高周波での損失が少ない液体があれば、かかる液体を冷却液として内部導体41と外部導体42の間に流して熱を取り去ることが可能である。
そして、同軸線路40及び分岐線路43を構成する内部導体41及び外部導体42には、高周波信号が通るため、損失減少のために、ともに電気抵抗の低い材料(銅、銀、アルミなど)で構成されるのが望ましい。ただし、高周波電流は、導体の表面近くにのみ流れる性質があり(表皮効果。詳細は後述する。)、導体表面(内部導体41においては外側の面、外部導体42においては内側の面が相当する)に電気抵抗の低い材料がメッキされたような構造で構成されても良い。
ここで、同軸線路40及び分岐線路43を形成する内部導体41及び外部導体42の大きさは、同軸線路40のインピーダンスを高周波で一般的な50Ωとすると、外部導体内径/内部導体外径の組み合わせが、12.00mm/5.21mm、19.94mm/8.66mm、38.8mm/16.9mmなど種々の規格寸法がある。
また、分岐線路43の長さLは、実質的に、高周波信号の波長の1/4の奇数倍であるから、例えば、UHF帯のRFIDタグであれば、中心周波数が953MHzであるので、78.6mmの奇数倍となる。また、例えば、2.4GHz帯無線LAN周波数であれば、周波数バンドの中心が2442MHzであるので、30.7mmの奇数倍となる。分岐線路43の長さLは、分岐線路43での冷却面積を増大させるために、加工の都合により、奇数倍の条件で長めに作ることも可能である。
尚、分岐線路43の長さLは、実質的に、高周波信号の波長の1/4の奇数倍であり、以上の具体例は、上述の理論上、同軸線路40及び分岐線路43を構成する内部導体41及び外部導体42の間に、絶縁物として空気が充填されている場合を想定しており、空気中と波長が変わらないものとして算出している。従って、同軸線路40及び分岐線路43を構成する内部導体41及び外部導体42の間に、絶縁物として樹脂が充填されている場合は、樹脂の誘電率に応じて補正することが必要となる。さらに、分岐線路43の長さLは、実質的に、高周波信号の波長の1/4の奇数倍であり、上述の理論上、同軸線路が単一経路である場合を想定しており、正確には、同軸線路40から分岐線路43が枝分かれしている影響による補正が必要である。即ち、分岐線路43の長さLは、上述の理論上は、同軸線路40の中心線から分岐線路43を構成する外部導体42の先端までの距離が、高周波信号の波長の1/4の奇数倍となるが、同軸線路40から枝分かれしているため、分岐線路43と同軸線路40の結合部分における同軸線路40の太さφの範囲でずれることがあり、補正が必要となる(図13参照)。具体的には、分岐線路43の長さLは、高周波信号の波長の約(1/4の奇数倍)となり、高周波信号の波長の1/4の奇数倍に、結合部分における同軸線路の太さφのずれを補正して、高周波信号の波長×1/4×奇数±φ/2(例えば、高周波信号の波長×1/4±φ/2)の長さの範囲となる。
ここで、以上に説明した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路について、図12に基づいて説明する。図12は、本実施形態に係るアンテナ装置において熱の伝わる部分を簡略的に示した図である。図12では、熱伝導の状態を、電気回路における電圧、電流、線路の抵抗に置き換えて説明するために用い、電圧:温度(℃)、電流:通過熱量(W)、抵抗:熱抵抗(W/℃)とし、素材の熱伝導率及び形状により決まる。具体的には、(1/熱伝導率)×(長さ/断面積)に基づいて決まる。また、熱を通過する物体の両側の温度差:Δt、熱抵抗:R、通過熱量:Qの関係は、Δt=R×Qとなる。
図12では、アンテナ部(アンテナ)、分岐点(同軸線路の分岐部が設けられる部位)、機器(信号処理装置)への接続部、分岐部(分岐線路)先端のそれぞれの温度を、ta、tj、tb、txとし、アンテナ部から分岐点の間、分岐点から機器への接続部の間、分岐点から分岐先端部の間のそれぞれの熱抵抗を、Ra、Rb、Rxとしている。
図12から、アンテナ側から分岐点まで伝わった熱(Q)は、分岐点で分岐側(Qx)と機器側(Qb)とに分かれて伝わるので、以下の関係式が成り立つ。
(ta−tj)=Ra×Q (1)
(tj−tx)=Rx×Qx (2)
(tj−tb)=Rb×Qb (3)
Q=Qx+Qb (4)
条件を簡略化して、tx=tbとし、(4)式より、上記(1)〜(3)式は、下記のようになる。
(ta−tj)=Ra×Q
(tj−tb)=Rx×Qx=Rx×(Q−Qb)
(tj−tb)=Rb×Qb
これにより、下記の通りになる。
Rx×(Q−Qb)=Rb×Qb
Qb=(Rx/(Rb+Rx))×Q (5)
ここで、分岐がない場合の伝わる熱量Q0は、RaとRbの直列にあるのみであるので、Q0は下記の数1になる。
Figure 2011109201
数1に示す式に基づいて、(5)式を変形すると、下記の数2の通りになる。
Figure 2011109201
同様に、Qについて変形すると、下記の数3の通りになる。
Figure 2011109201
以上より、下記のことが分かる。
・分岐を設けることにより、Qb(即ち、機器側に伝わる熱量)は減少する。また、分岐部の熱抵抗が小さいほど減少する。
・分岐を設けることにより、Q(即ち、アンテナ側に伝わる熱量)は増加する。また、分岐部の熱抵抗が小さいほど増加する。
従って、分岐を設け、分岐側へアンテナ側からの熱をバイパスすることにより、機器側の伝熱を減らすことができる。一方、アンテナ装置全体として、アンテナ側からの伝熱量は増加する。アンテナ側からの伝熱量が増加することは、高温雰囲気側からの熱流出が増加することであり、炉などの設備としては損失となり好ましくない。これらより、実際の構成として、熱抵抗の配分は、Raを大きくして、高温雰囲気側からの熱流出を減少させ、分岐部熱抵抗を小さくして、高温雰囲気からの伝熱の多くを分岐側へバイパスすることになる。即ち、高温雰囲気から分岐までの長さを長くする構成にし、分岐部で分岐側の熱抵抗を機器側への熱抵抗に比べて小さくする。
ここで、従来のアンテナ装置において、高温雰囲気と機器との間の熱抵抗を大きくすることにより、流入熱量を減少させて、内部導体を介して高温雰囲気から機器側に伝わる熱を防止することができるかを検討する。高温雰囲気と機器の温度が一定であれば、その温度差とその間の熱抵抗で決まる熱量が常に伝わる。この熱は、排除しない限り、機器の温度は上昇する。尚、熱抵抗を非常に大きくして、伝熱量を小さくするべく、アンテナと機器間の距離を長くするには、必要以上に長さが必要となり、現実的ではない。しかし、アンテナ側から入ってくる熱を排除することは困難である。即ち、従来技術において記述したように、同軸線路の外部導体は、直接外部へ接触させることにより熱を排除することができるが、内部導体は、高周波電流が外部に流出して損失となり、また、外部での短絡を生じてしまうため、外部へ接続できず、伝わった熱を排除することができずに機器内に流入してしまう。従って、従来のアンテナ装置において、高温雰囲気と機器との間の熱抵抗を大きくしても、機器での放熱が制約となることがわかる。
また、従来のアンテナ装置において、機器に流入した熱を、機器内で発生した熱(機器消費電力中の回路動作に伴う損失に起因する熱)と一緒に排除することも考えられる。しかしながら、通常、各種機器は想定される周囲の温度の条件において、機器内部で発生する熱により動作が不良にならないように熱対策を取っている。即ち、熱対策の前提条件として、発生熱は機器内での消費電力に伴うもののみで、それ以外に付加される熱はないことをそうていしている。従って、従来のアンテナ装置において、高温雰囲気にあるアンテナ側からの入熱に対して、機器での対応はできないことがわかる。
従って、本実施形態に係るアンテナ装置のように、同軸線路に分岐線路を設けることにより、内部導体を介してアンテナから伝わる熱を機器内に入れず排除することができる。
尚、簡略化のため、分岐部先端部の温度txと機器への接続部の温度tbを同じとして扱ったが、この場合、機器については、高温雰囲気への機器からの熱が排除され、機器の温度が変化しないことを想定している。従来のアンテナ装置では、機器は、消費電力に伴う熱のみの排除を前提としており、付加された熱の排除は難しく、機器温度が上昇して条件が変わってくる。しかしながら、本実施形態に係るアンテナ装置では、高温側との温度差が大きく、入熱を大きめに想定しており、機器については、高温雰囲気への機器からの熱が排除され、機器の温度が変化しないという想定条件に近づくため、分岐部先端部の温度txと機器への接続部の温度tbを同じとして扱っても良いと判断される。
[第一の実施形態]
ここで、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第一の実施形態について、図5に基づいて説明する。図5は、第一の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図5に示す第一の実施形態に係る同軸線路50では、分岐線路43の先端において、分岐線路43を構成する内部導体41を外部に伸ばして、放熱フィン51を設けている。放熱フィン51は、分岐線路43の短絡部材44より外部に伸ばした内部導体41に対して、一定間隔で多数の放熱用の板を設置して、内部導体41の熱を放出させるものである。
尚、短絡部材44から外に高周波信号は現れず、分岐線路43を構成する外部導体42の外側に高周波電流は流れないので、分岐線路43の短絡部材44より外側には、放熱フィン51の他、種々の冷却用の手段を設置することができる。
また、第一の実施形態に係る同軸線路50では、放熱フィン51を分岐線路43の短絡部材44より外部に伸ばした内部導体41に対して設けているが、それに限らない。分岐線路43を構成する外部導体42に対して、その外側に直接放熱フィン51を設けてもよい。さらに、分岐線路43の短絡部材44より外部に伸ばした内部導体41と、分岐線路43を構成する外部導体42の外側に、放熱フィン51を設けて、放熱効果を高めてもよい。
このように、第一の実施形態に係る同軸線路50では、アンテナ装置の性能を維持しつつ、外部に露出した内部導体41からの熱放散が十分に得られない場合に有効である。
[第二の実施形態]
次に、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第二の実施形態について、図6に基づいて説明する。図6は、第二の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図6に示す第二の実施形態に係る同軸線路60では、同軸線路60と同軸線路60から突出した分岐線路43の周囲に、同軸線路60と分岐線路43を内包して冷却ジャケット(容器)61を配置している。ここで、冷却ジャケット61は、分岐線路43の先端の短絡部材44及び内部導体41以外の部分において、外部導体42の外側に配置されており、直接、内部導体41には触れないようになっている。そして、冷却ジャケット61は、中に冷却液を流すようになっており、内部導体41と外部導体42をともに冷却することができる。尚、冷却ジャケット61内の冷却液は、分岐線路43の先端の短絡部材44及び内部導体41、分岐線路43及び同軸線路60を構成する外部導体42に直接触れるが、分岐線路43の先端は短絡されており、また、外部導体42の外側に高周波電流は流れないので、物質の接触は影響がなく、アンテナ装置の性能に問題はない。
このように、第二の実施形態に係る同軸線路60では、アンテナ装置の性能を維持しつつ、冷却ジャケット61の冷却液により、内部導体41と外部導体42をともに冷却することにより、内部導体41の熱をより放散することができる。
[第三の実施形態]
次に、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第三の実施形態について、図7に基づいて説明する。図7は、第三の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図7に示す第三の実施形態に係る同軸線路70では、同軸線路70に、垂直方向に突出した分岐線路43を2つ設けている。そして、一方の分岐線路43から他方の分岐線路43に至るまでの内部導体41の中に冷却液を流す管路71を設けている。ここで、管路71は、内部導体41の中に設けられており、表皮効果により、高周波電流は内部導体の外側に流れるため、アンテナ装置の性能に影響を与えることがない。
このように、第三の実施形態に係る同軸線路70では、アンテナ装置の性能を維持しつつ、管路71を流れる冷却液により、内部導体41を伝わる熱を取り除き、内部導体41の熱をより放散することができる。
[第四の実施形態]
次に、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第四の実施形態について、図8に基づいて説明する。図8は、第四の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図8に示す第四の実施形態に係る同軸線路80では、同軸線路80に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側において、同軸線路80を構成する内部導体41を途中で切断し、切断した内部導体41の間にコンデンサ81を挿入し、挿入したコンデンサ81と切断された内部導体41の両端を接続している。ここで、コンデンサ81は、高周波信号を通過させるので、伝送信号からは影響がなく、アンテナ装置の特性に問題はない。また、コンデンサ81は、高周波特性の良好なコンデンサを用いることが好ましい。高周波特性の良好なコンデンサとして、セラミックコンデンサがある。セラミックコンデンサの素材は、チタン製バリウムを主成分としたものであることはよく知られており、チタン製バリウムの熱伝導率は、物性表によると6W/m・Kである。一方、内部導体41などの電線の素材としてよく使われるタフピッチ銅の熱伝導率は、390W/m・K程度であり、チタン製バリウムと比べると、熱伝導性に大きな差があることがわかる。従って、セラミックコンデンサなどを用いたコンデンサ81では、熱が通過しにくいことがわかる。
このように、第四の実施形態に係る同軸線路80では、同軸線路80に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側において、同軸線路80を構成する内部導体41を途中で切断してコンデンサ81を挿入しているため、アンテナ装置の性能を維持しつつ、内部導体41から信号処理装置側に伝わる熱を防ぐことができる。
[第五の実施形態]
次に、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第五の実施形態について、図9に基づいて説明する。図9は、第五の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図9に示す第五の実施形態に係る同軸線路90では、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の材質を変え、熱伝導性の低い材質を用いて形成している。そして、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりもアンテナ素子側91において同軸線路90を構成する内部導体41及び分岐線路41を構成する内部導体41は、通常の素材を用いる。
ここで、導電性で熱伝導率の低い材質の素材は、一般に電気抵抗も大きく、高周波信号を通すのに不利である。従って、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の材質を変える際には、内部導体の表面部は、電気抵抗の低い材料を用いて、表面部以外の内部導体の内部は、熱伝導性の低い材質を用いて形成することが望ましい。これは、高周波電流は、表皮効果により材表面に集中して流れるため、電気抵抗の低い材料を用いる内部導体の表面部の厚みを、表皮効果で高周波電流が流れることができる程度に形成すれば、アンテナ装置としての性能を劣化することがないためである。例えば、伝送信号の周波数が950MHzであり、表面部の素材を銅とすれば、厚み0.01mmもあれば十分である。尚、表面部の素材は、メッキにより形成することが可能である。
ここで、表皮効果について説明する。表皮効果により、内部での高周波電流の振幅が表面での1/eになる深さを表皮深さ(スキンデプス)と呼ぶが、この値は下記の数1であらわされる。数4において、δ:表皮深さ、ω:各周波数(2πf)、μ:透磁率、σ:導電率である。
Figure 2011109201
例えば、導体表面にメッキする材料として銅を用いた場合、上記値は、μ=4π×10−7(H/m)、σ=58×10(S/m)であるから、950MHzにおけるδは2.1×10−6m=2.1μmである。従って、文献「マイクロ波工学‐基礎と応用‐、P132−134、岡田文明著、学献社発行」を参照すると、このδの値の約2〜3倍の深さ0.01m(=10μm)があれば、高周波電流はほとんどメッキされた銅を流れることになる。
内部導体の径を5.21mmとして、内部導体におけるメッキされた表面0.01mm深さまでの除いた内側の断面積の全断面積に占める割合は、(5.19)/(5.21)=0.992となり、内部導体におけるメッキされた表面0.01mm深さまでの除いた内側の断面積(即ち、表面部以外の部分の断面積)が、断面積のほとんどをしめることになる。一方、熱伝導は、内部導体の表面部以外の内部にも寄与することになる。従って、表面部と表面部以外の内部の熱伝導率比を100:1として、面積寄与が1:100となるので、100×(1/100)+1(99/100)=1.99となり、熱伝導率は表面部以外の部分の材質により決まることがわかる。
従って、上述したように、第五の実施形態に係る同軸線路90では、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の表面部を電気抵抗の低い材で形成し、表面部以外の内部を熱伝導率の低い材料で形成する。ここで、熱伝導率の低い材料として、例えば、金属のオーステナイト系ステンレスSU304を用いることができる。オーステナイト系ステンレスSU304の熱伝導率は16W/m・Kであり、表面部を形成する材料の例としてあげられる銅と比べて非常に低く、熱が通りにくいことがわかる。
尚、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の表面付近のみが良導電体であればよいので、内部を空洞または断熱性の材料とすることも可能である。しかしながら、同軸線路90の強度や加工性を考慮すると、同軸線路90の長さが長い場合には用いないほうが好ましい。
このように、第五の実施形態に係る同軸線路90では、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の表面部を電気抵抗の低い材で形成し、表面部以外の内部を熱伝導率の低い材料で形成しているため、アンテナ装置の性能を維持しつつ、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側に、内部導体41からの熱が伝わるのを防ぐことができる。
また、第五の実施形態に係る同軸線路90の変形例として、分岐線路43の熱伝導率を高くして、内部導体41を伝わる熱を分岐線路43に導くようにするべく、同軸線路90に設けられた分岐線路43を構成する内部導体41の材質を変え、熱伝導性の高い材質を用いて形成しても良い。ここで、内部導体41の素材として通常用いられる銅などよりも熱伝導率を高くすることは困難であるので、例えば、分岐線路43の内部導体41にヒートパイプを用いて形成することで実現することができる。ヒートパイプは、外皮を銅で作ることが多く、表皮効果により、ヒートパイプの外皮に高周波電流を流すことができるとともに、熱はヒートパイプで有効に分岐線路43に導くことができる。尚、ヒートパイプの熱伝導率は、同じ大きさの銅の約100倍とされている。
[第六の実施形態]
次に、上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路を変形した第五の実施形態について、図10に基づいて説明する。図10は、第六の実施形態に係る同軸線路を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図10に示す第六の実施形態に係る同軸線路100では、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側102,103において、同軸線路100を構成する内部導体41の径を変え、細く形成している。そして、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりもアンテナ素子側101において同軸線路100を構成する内部導体41の径は、通常の寸法で形成する。同軸線路100を構成する内部導体41は、通常の寸法で形成された部位100と、細く形成された部位103との間にある部位102は、インピーダンスの急変が起こらないように、テーパー状に徐々に径が細くなるように形成することが好ましい。
ここで、棒の熱伝導は、断面積に比例し、長さに反比例するので、断面積を減らせば、同じ材質でも熱伝導を減らすことができる。従って、上述したように、例えば、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりもアンテナ素子側101において同軸線路100を構成する内部導体41の内径を16.9mmとし、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側103において同軸線路100を構成する内部導体41の径を5.21mmとすると、断面積は、0.095倍となり、一桁小さくなる。
このように、第六の実施形態に係る同軸線路100では、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側102,103において、同軸線路100を構成する内部導体41を細く形成しているため、アンテナ装置の性能を維持しつつ、同軸線路100に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側に、内部導体41からの熱が伝わるのを防ぐことができる。
また、第六の実施形態に係る同軸線路100の変形例として、内部導体41を伝わる熱を分岐線路43に導くようにするべく、分岐線路43を構成する内部導体41の径を、同軸線路100を構成する内部導体41の径(特に、分岐線路43より信号処理装置側の同軸線路100の径)よりも太く形成しても良い。更に、分岐線路43を構成する内部導体41の長さを、分岐線路43を構成する外部導体42の長さを長く形成しても良い。但し、アンテナ装置の配置を考えて、分岐線路43を構成する内部導体41の長さを考慮することが必要となる。
以上に説明した第一の実施形態に係る同軸線路50〜第六の実施形態に係る同軸線路100は、それぞれ構成することが可能であるが、いずれか2つ以上の実施形態に係る同軸線路の構成を組み合わせて構成することも可能である。例えば、第一の実施形態に係る同軸線路の構成(分岐線路43の先端において、分岐線路43を構成する内部導体41を外部に伸ばして、放熱フィン51を設ける同軸線路40の構成)と第五の実施形態に係る同軸線路の構成(同軸線路90に設けられた分岐線路43よりも信号処理装置側92において、同軸線路90を構成する内部導体41の材質を変え、熱伝導性の低い材質を用いて形成して、同軸線路90に設けられた分岐線路43よりもアンテナ素子側91において同軸線路90を構成する内部導体41及び分岐線路41を構成する内部導体41は、通常の素材を用いる同軸線路90の構成)を組み合わせて同軸線路を構成することが可能である。これによると、第一の実施形態〜第六の実施形態のいずれか2つ以上の実施形態の同軸線路の構成を組み合わせることにより、内部導体41によりアンテナ側から信号処理装置側に伝わる熱を、相乗的に防ぐことができる。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路の既存の同軸部と接合する接合部の構成について、図11に基づいて、説明する。図11は、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路の既存の同軸部と接合する接合部の構成を示す断面図である。尚、図4に基づいて上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
上述した本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路の径は、通常用いられる同軸ケーブルや同軸コネクタの径と比べると、太くなり、通常用いられる同軸ケーブルや同軸コネクタの径の大きさと異なることが考えられる。従って、図11に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路111は、インピーダンスの急変が起こらないように、接合部において、テーパー状に徐々に径を変えて、通常の同軸部112と接合できる径まで細く形成し、先端は同軸部112に接合可能な形状で形成される。尚、本実施形態では、先端は、同軸部112に挿入するように、同軸部112の開口部と同じ径で突出して形成される。ここで、テーパー状に徐々に径を変えている同軸線路111では、接合する同軸部112とインピーダンスが等しくなるように、内部導体41と外部導体42の径の比を定める。また、アンテナ側に設けられる接合部において接合する同軸部112の内部導体41を支持する部材は、内部導体41に伝わる熱を考慮して、耐熱性がある素材を用いることが好ましい。
尚、図11に示す接合部は一例にすぎず、本実施形態に係るアンテナ装置に用いられる同軸線路の大きさは、接合する同軸ケーブルや同軸コネクタの大きさにより変わり、これらの寸法比は正確なものではない。
このように、本実施形態のアンテナ装置によれば、アンテナの特性を良好に保ちつつ、アンテナと信号処理装置を結ぶ内部導体を介して、アンテナ側から信号処理装置側へ伝わる熱を防いで、アンテナ装置全体の耐熱性を確保することができる。従って、本実施形態のアンテナ装置を高温雰囲気中に挿入して、高温雰囲気内で電波を送受信して、高温雰囲気内の計測や高温雰囲気内物体との通信が可能になる。そして、加熱炉に本実施形態のアンテナ装置を用いることにより、加熱炉の状況監視や加熱炉内の物体把握が可能になり、ひいては加熱炉の安定な操業が可能になる。
10 アンテナ装置
15 アンテナ
16 信号処理装置
17 信号路(同軸線路)
40 同軸線路
41 内部導体(給電線)
42 外部導体
43 分岐線路(分岐部)
50 同軸線路
60 同軸線路
70 同軸線路
80 同軸線路
90 同軸線路
100 同軸線路
111 同軸線路
112 同軸部

Claims (12)

  1. アンテナと、
    前記アンテナを伝送される高周波信号を処理する信号処理装置と、
    前記アンテナと前記信号処理装置とを接続する内部導体と、前記内部導体の周囲に配された外部導体と、から構成される同軸線路と、
    を有するアンテナ装置であって、
    前記同軸線路に、前記アンテナと前記信号処理装置との間に、前記同軸線路から垂直方向に突出した分岐部を設け、
    前記分岐部は、前記同軸線路の前記外部導体と前記内部導体とから分岐された前記外部導体と前記内部導体とから構成されて、
    前記分岐部を構成する外部導体は、その先端は短絡されて、前記内部導体と接続され、且つ、前記同軸線路の中心から先端までの長さが、前記同軸線路の前記分岐部が設けられた部位から見たインピーダンスが無限大となる長さであり、
    前記分岐部を構成する内部導体は、その先端が外部に露出されることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記分岐部を構成する外部導体の前記長さは、実質的に、前記アンテナを伝送される高周波信号の波長の1/4の奇数倍であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記分岐部から前記アンテナまでの長さが、前記分岐部から前記信号処理装置までの長さよりも長くなるように、前記分岐部を設けていることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記同軸線路を構成する前記内部導体を、前記分岐部より前記信号処理装置側において切断して、コンデンサを挿入したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記分岐部を2つ設け、
    一方の前記分岐部から他方の前記分岐部に至るまでの内部導体内に、冷却用の液体を流す管路を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記同軸線路を構成する前記内部導体の表面部以外の内部の素材を、前記分岐部より前記信号処理装置側において、熱伝導率の低い材料で形成する、
    或いは、
    前記分岐部を構成する前記内部導体の素材を、熱伝導率の高い材料で形成する、
    或いは、
    前記同軸線路を構成する前記内部導体の表面部以外の内部の素材を、前記分岐部より前記信号処理装置側において、熱伝導率の低い材料で形成するとともに、前記分岐部を構成する前記内部導体の素材を、熱伝導率の高い材料で形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記同軸線路の径の寸法を、前記分岐部より前記信号処理装置側においてテーパー状に変更しつつ、前記分岐部より前記アンテナ側の径の寸法より細く形成する、
    或いは、
    前記分岐部の径の寸法を、前記同軸線路の径の寸法より太く形成する、
    或いは、
    前記同軸線路の径の寸法を、前記分岐部より前記信号処理装置側においてテーパー状に変更しつつ、前記分岐部より前記アンテナ側の径の寸法より細く形成するとともに、記分岐部の径の寸法を、前記同軸線路の径の寸法より太く形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記分岐部を構成する前記内部導体の長さを、前記分岐部を構成する前記外部導体の長さよりも長く形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  9. 前記分岐部を構成する内部導体の外部に露出された先端が、冷却手段により冷却されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  10. 前記分岐部を構成する内部導体の外部に露出された部分の周囲、前記分岐部を構成する外部導体の周囲、の少なくとも一方に放熱フィンを配置することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  11. 前記同軸線路及び前記分岐部の周囲に、前記同軸線路及び前記分岐部を内包して配置され、中に冷却用の液体を流す容器を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  12. 前記同軸線路が、既存の同軸部と接合される接合部を備え、
    前記接合部が、その径の寸法を、前記既存の同軸部の接合部の径に至るまで、テーパー状に変更し、
    前記接合部が、前記内部導体と前記外部導体の径の寸法の比を、前記既存の同軸部と等しいインピーダンスになるように設定されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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