JP2011108998A - Led発光素子用リードフレーム - Google Patents

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Abstract

【課題】LED発光素子担持用の基板として、放熱性、充填樹脂と金属フレームの高い密着性を併せ持ったリードフレームに、現状あるいは将来のLEDチップの高出力化、高光量化にも対応できる、さらなる高放熱性を付与することを目的とするものである。
【解決手段】少なくともLEDチップを搭載するための一つ乃至複数箇所のパッド部と、LEDチップと電気的接続を行うための電気的接続エリアを有するリード部とを同一平面に備え、パッド部のLEDチップ搭載用表面の面積S1と、該搭載用表面と対向する放熱用裏面の面積S2との関係が、S1<S2であり、樹脂モールド時の充填樹脂を保持するための段差状またはテーパー状部が形成されており、放熱用裏面の面積S2が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の30%以上を占めていることを特徴とするLED発光素子用リードフレームである。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)を担持、搭載する発光素子リードフレーム及びその製造方法に関するものである。
一般的に、半導体集積回路やLED発光素子などの電子素子を担持、搭載するためのリードフレームは、板状の鉄―ニッケル等の合金薄板、銅―ニッケル―錫等の合金薄板からなるリードフレーム用金属材料を、その片面又は両面から塩化第二鉄等のエッチャントを用いてフォトエッチング加工として製造され、半導体集積回路やLED素子を搭載するためのパッド部(アイランド部)と、該パッド部とは絶縁状態になっており、電子素子と電気的に接続が行われるインナーリード部およびアウターリード部を備えている。
前記リードフレームのパッド部は、その表面側に電子素子を載置するための搭載部(搭載面)と、その裏面側には、LED発光素子などの電子素子本体から発生する駆動熱や、電子素子周囲の環境条件による熱を放散されるための放熱部(放熱板)を備えたものがあり、電子素子側に熱が蓄積されないように、パッド裏面側の放熱部から外界側に熱が放出されるようになっている。
LED発光素子用の素子担持体用の基板として、例えば、セラミック基板を用いた場合は、放熱特性は良好であり、信頼性も優秀であるが、価格が高いという欠点がある。また素子担持体用(及びリード用)の基板として、プリント基板を用いた場合は、プリント基板の基材であるエポキシ樹脂が、熱放散性に劣るという欠点があり、それを解消するため、基板の内層に銅、あるいはアルミからなる金属板を挿入したプリント基板を採用せざるを得ない。また、LED光源の高光反射率を確保するために、基板を介して形成される発光素子の光反射表面に光反射性のセラミックインクを塗布する工程を必要としている。
また、LED発光素子用の素子担持用(及びリード用)の基板として、合金薄板からなるリードフレーム基板を用いる場合、熱放散性に欠けるという欠点のほかに、LED光源の高い光利得(光照射方向への高い光反射率)を確保するために、リードフレーム基板を介して形成される発光素子の光反射面に、特殊な複合樹脂(セラミックインク+Si樹脂)からなる複合材を積層して欠点をカバーする必要があり、また、リードフレーム基板方式を用いているにも関わらず、LEDモジュールから実装基板面への放熱面の十分な確保ができず、放熱性能が不足する欠点がある。
また、セラミック基板以外のプリント基板、あるいはリードフレーム基板方式は、何れも放熱特性が劣るだけでなく、セラミック基板を用いたLED発光素子の製造方法に比較して、その製法や工程が複雑になる欠点がある。
そのような欠点を解消するための方法として、以下のような構造の金属製リードフレームと絶縁樹脂の複合体としてLED発光素子用リードフレームを構成することがあげられる。
この方法は、少なくともLEDチップを搭載するための一つ乃至複数のパッド部と、前記LEDチップと電気的接続を行うための電極部を、同一平面に備えたLED発光素子用リードフレームにおいて、パッドと電極部の間、またそれらとリードフレーム外周部の間の空隙を樹脂によって埋め、かつ前記パッド部のLEDチップ搭載表面(A)の面積S1と、該搭載表面と対向する放熱用裏面(B)の面積S2との関係は、0<S1<S2となるようにし、かつ前記電極部の電気的接続エリア(C)の面積S3と、該接続用表面と対向する放熱用裏面(D)の面積S4の関係は、0<S3<S4とし、かつ前記パッド部と前記電極部それぞれにおいて、その表面と裏面との間の側面部には、表面から裏面の方向に拡がる、段差状またはテーパー状部が形成するものである。
この方法によれば、LED発光素子用リードフレームにおけるパッド部のLEDチップ搭載用表面の面積S1と搭載用表面と対向する放熱用裏面の面積S2が0<S1<S2の関係にあり、また、電極部の電気的接続エリア(C)の面積S3と放熱用裏面(D)の面積が0<S3<S4の関係にあるため、リードフレーム裏面における高い放熱性が得られる。
また、LED発光素子用リードフレームのパッド部と電極部において、その表面と裏面の間の側面部に、表面から裏面の方向に拡がる、段差上またはテーパー状部が形成されるため、リードフレームと充填樹脂の確実な密着性が得られ、リードフレームと充填樹脂との分離や、リードフレームからの充填樹脂の離脱などを防止して、耐離脱性を向上できる。
特開2008−282932号公報
しかし、近年において、LED発光素子の用途は、従来の表示用等から、バックライト用や照明用へと拡がっており、それに伴って、LEDチップの高出力化、高光量化も進んできており、LEDチップの性能向上は、高効率化の面でもなされつつあるが、現状においては、高出力化、高光量化はLEDチップの発熱量の増大を伴う。
LEDチップの発する熱は、金属性リードフレーム、絶縁樹脂の、ボンディングワイヤ、封止用透明樹脂などの温度上昇を引き起こし、結果として、LED発光素子用リードフレームの破損、断線、ショートの発生、絶縁樹脂、封止用透明樹脂の変色などの不良の原因となる。
LEDチップを搭載したLED発光素子用リードフレームにおいて、主たる発熱源はLEDチップである。 そのため、上記の従来技術においても、LED発光素子搭載面(A)と対向する放熱用裏面(B)の面積S2をLED発光素子搭載面(A)の面積S1より大きくすることによって、放熱効果を高めているが、図1に示すように、LED発光素子搭載面(A)を一つ、電気的接続エリア(C)を二つ備えた、通常の構造においては、各エリアの間に絶縁部が配置されるともあり、LED発光素子用リードフレームの裏面全体における、放熱用裏面(B)の占める割合は、面積にして20%前後にとどまる。
一方、LED発光素子用リードフレーム全体の大きさについては、それを使用する製品の大きさに制約があるため、LEDチップが高出力化、高光量化に伴って大きくなっても、据え置かれる、あるいはLEDチップの大きさが増大したほどには増大しないという傾向があり、その結果として、LEDチップの高出力化、高光量化に伴って、LED発光素子用リードフレームが十分な放熱効果を持つことが、困難な状況になってきている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、LED発光素子担持用の基板として、放熱性、充填樹脂と金属フレームの高い密着性を併せ持ったリードフレームに、現状あるいは将来のLEDチップの高出力化、高光量化にも対応できる、さらなる高放熱性を付与することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る発明は、少なくともLEDチップを搭載するための一つ乃至複数箇所のパッド部と、前記LEDチップと電気的接続を行うための電気的接続エリアを有するリード部とを同一平面に備えたLED発光素子用リードフレームであって、前記パッド部のLEDチップ搭載用表面(A)の面積S1と、該搭載用表面(A)と対向する放熱用裏面(B)の面積S2との関係が、S1<S2であり、その搭載用表面(A)から放熱用裏面との間における前記パッド部の側面部には、その搭載用表面(A)から放熱用裏面(B)の方向に拡がり、樹脂モールド時の充填樹脂を保持するための段差状またはテーパー状部が形成されており、且つ、放熱用裏面(B)の面積S2が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の30%以上を占めていることを特徴とするLED発光素子用リードフレームである。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係るLED発光素子用リードフレームにおいて、前記リード部は、前記パッド部の搭載用表面(A)と同一面に、前記電気的接続エリア(C)と、該電気的接続エリア(C)と対向し、前記パッド部の放熱用裏面(B)と同一面にある放熱用裏面(D)とを有し、前記電気的接続エリア(C)の面積S3と前記放熱用裏面(D)の面積S4との関係がS3<S4であり、その電気的接続エリア(C)から放熱用裏面(D)の方向に拡がる、樹脂モールド時の充填樹脂を保持するための段差状又はテーパー状部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のLED発光素子用リードフレームである。
本発明の請求項3に係る発明は、前記LED発光素子用リードフレームの断面を直線状にとった場合に、搭載用パッド部の放熱用裏面(B)の断面Bsと、単一の電気的接続エリアの放熱用裏面(D)の断面Dsが、Bs−Ds−Bs、あるいはDs−Bs−Dsの、交互に一回以上並ぶことを特徴とする請求項1乃至2に記載のLED発光素子用リードフレームである。
本発明の請求項4に係る発明は、前記パッド部及び前記リード部を、その表裏面を同一平面とする単位フレームとして、各単位フレームが互いに縦横方向に1本乃至複数本のタイバーによって連結されて多面付け配列されたLED発光素子用リードフレームであって、前記パッド部及びリード部及びタイバーのそれぞれ表面または裏面または表裏両面の面高さのうち、前記タイバーの面高さが低位に設定され、前記パッド部および前記リード部よりもタイバーの厚さが薄く形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3いずれか一つに記載のLED発光素子用リードフレームである。
本発明によれば、LED素子用リードフレームの裏面における、LEDチップ搭載用パッドの放熱用裏面の面積が、従来のものと比較して大きく設定されているため、従来のものと比較して、放熱効果が高く、高出力化、高光量化に伴い、大型化、高発熱化したLEDチップを搭載した場合においても、故障、不具合を回避できる。
本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームの上面図である。 本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームの裏面図である。 従来技術におけるLED発光素子用リードフレームの上面図である。 従来技術におけるLED発光素子用リードフレームの裏面図である。 本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのX1−X1側断面図である。 本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのX2−X2側断面図である。 本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのY−Y側断面図である。 本発明の第二の実施形態のうち、LED素子搭載用パッドの裏面に、電極の一部が入り込んでいる構造におけるLED発光素子用リードフレームの上面図である。 本発明の第二の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのX3−X3側断面図である。 本発明の第二の実施形態のうち、LED素子搭載用パッドの裏面の一部が、電極の間に入り込んでいる構造におけるLED発光素子用リードフレームの上面図である。 本発明の第二の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのX4−X4側断面図である。 本発明の第三の実施形態のうち、LEDチップ搭載部が一方の電極を兼ねる構造における、LED発光素子用リードフレームの上面図である。 本発明の第三の実施形態における、タイバーにて連結した多面づけ状態のLED発光素子用リードフレームを説明する上面図である。 本発明の第三の実施形態における、タイバーにて連結した多面づけ状態のLED発光素子用リードフレームを説明する側断面図である。 金型を用いたリードフレームへの樹脂モールドの一例を説明する側断面図である。
本発明を、実施の形態に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明に係わるLED発光素子用リードフレーム(1)にLED発光素子を実装した第一の実施形態を示す上面図、図2は、その裏面図である。
また、図5は、図1のX1−X1線における側断面図を、図6は図1のX2−X2線における側断面図を、図7は図1中のY−Y線における側断面図を各々示す。
また、図3は、従来のLED発光素子用リードフレームにLED発光素子を実装した上面図、図4はその裏面図である。
また、図8、図10は、本発明に係わるLED発光素子用リードフレームにLED発光素子を実装した第二の実施形態を示す上面図である。
また、図12は、本発明に係わるLED発光素子用リードフレーム(1)にLED発光素子を実装した第三の実施形態のうち、LEDチップ搭載用パッドが、片方の電気的接続エリアも兼ねる場合の上面図である。
また、図9は、図8中のX3−X3線における側断面図であり、図11は図10中のX4−X4線における側断面図である。
本発明の第一の実施形態におけるLED発光素子用リードフレーム1は、金属合金製の板状の基材をフォトエッチングすることにより形成され、図1、図5、図7に示すように、LEDチップ(10)を搭載するための一つ乃至複数箇所に形成された厚さt1のパッド部(2)を備える。
該パッド部(2)は、厚さt2の上部構造部と、そのパッド部(2)の裏面側に、上部構造部と一体である、厚さt3の放熱部(6)である下部構造とを備えている。
なお、図7中、Wはボンディングワイヤの一例を示し、パッド部(2)の搭載用表面のLEDチップと、電極部(3)の電気的接続エリア(C)との間を結線したワイヤである。
第一の実施形態を、図1、図5、図7に示すように、該パッド部(2)の表面(上面)は、LEDチップ(10)を搭載するための面積S1の搭載用表面(A)となっており、該パッド部(2)と対向する裏面側の放熱部(6)の外面は、LEDチップから発生する駆動熱やLEDチップの周囲環境条件から熱を放散させて、LEDチップ(10)に熱が蓄積されないように、パッド部(2)裏面側から外界側に熱を放散させるための面積S2の放熱用裏面(B)となっている。
また、図1、図6、図7に示すように、金属合金製の板状の基材をフォトエッチングッ加工することにより、形成された前記パッド部(2)に対して、所定の間隔を置いて離反して離隣接する位置には、一つ乃至複数箇所に形成された厚さt1の電極部(3)を備えている。該電極部は、厚さt2の上部構造体と、該上部構造体と対向する下部には、該上部構造部と一体である、厚さt3の放熱部である下部構造部を備えている。
電極部(3)は、板状の基材のフォトエッチング加工時に、前記パッド部(2)の形成と同時に形成される。該電極部(3)の表面は、ワイヤボンディングやチップボンディング等により、LEDチップ(10)と電極部(3)との電気的接続を行う際に接続性を向上させるため、銀メッキ等が施された面積S3の電気的接続エリア(C)となっていて、該電極部(3)の、電気的接続エリアと対向する裏面側は、面積S4の放熱用裏面(D)となっている。
前記パッド部の搭載用表面(A)と、電極部(3)の電気的接続エリア(C)の表面とは、同一の板状基材から形成されるため、高さにおいて、略同一平面内にある。
電極部(3)の電気的接続エリア(C)は、パッド部(2)の搭載用表面(A)上に実装されるLED発光素子(10)に対してワイヤボンディングやチップボンディングによって接続される。
なお、電気的接続エリア(C)へのメッキは、銀メッキ、金メッキ、パラジウムメッキなどの中から、用途に合わせて自由に選んでよい。また電気的接続エリアに銀メッキ、金めっき、パラジウムめっきなどを施すのに先立ち、熱拡散性に優れたニッケルメッキ等の下地メッキを行っても構わない。
本発明の第一の実施形態においては、図5に示すように、パッド部(2)の搭載用表面の面積S1と、該表面(A)と対向する前記放熱用裏面(B)の面積S2との関係が、S1<S2となっており、その搭載用表面(A)の面積よりも放熱用裏面(B)の面積のほうが大きくなるように設定されている。
また、図6に示すように、電極部(3)の前記電気的接続エリア(C)の面積S3と、該エリアと対向する前記放熱用裏面(D)の面積S4との関係が、S3<S4となっており、その電気的接続エリアの面積よりも放熱用裏面の面積のほうが大きくなるように設定されている。
ここで、図1などに示している、第一の実施形態のLED発光素子用リードフレームにおいては、図3などに示す従来技術のLED発光素子用リードフレームと比較して、二つの電極部の間隔を広くして、その間に位置するLEDチップ搭載部の下面側に位置する放熱部の面積S2を、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以上の大きさとなるようにとっている。
また、ボンディングワイヤの引き回しの都合などにより、二つの電極部の間隔を広く設定するのが不可能な場合においては、図8に示している第二の実施形態におけるLED発光素子用リードフレームのように、LED素子搭載用パッドの裏面を広く設定し、その内側に、電極部の裏面が入り込む構造にすることによって、LEDチップ搭載部の下面側に位置する放熱部の面積S2を、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以上の大きさとなるようにとることもできる。
また、第二の実施形態である図10に示すように、複数の電極の間に、LED素子搭載用パッドの裏面の一部が入り込む構造とすることも可能である。この場合、単一の電極に対して、複数の接続部が設けられることになり得るが、どの接続部を用いるかについては、用途に合わせて適宜選択してよい。
また、搭載するLEDチップにおいて、片方の電極が、チップ下底面に配置されている場合には、LEDチップ搭載部が、片方の電極部を兼ねることが可能となるため、第三の実施形態である図12に示すように、電極部を一つにして、LEDチップ搭載部下面側に位置する放熱部の面積S2をより大きくとることが可能となる。
また、第一の実施形態である図5に示すように、前記パッド部(2)の搭載用表面(A)と放熱用裏面(B)との間における該パッド部(2)の側面部は、その該パッド部(2)が搭載用表面(A)から放熱用裏面(B)の方向に拡がる、段差状部(E)又はテーパー状部(E)として形成されている。その側面部の段差状部(E)またはテーパー状部(E)に対して、表面から裏面に引く法線は、屈曲または湾曲した形状となっていて、この段差状部(E)またはテーパー状部(E)は、後にモールド充填加工により充填される樹脂を、フレーム表面側から裏面側の方向に脱落しないように保持することができるようになっている。
また、第一の実施形態である図6に示すように、前記電極部(3)の電気的接続エリア(C)と放熱用裏面(D)との間における該電極部(3)の側面部は、その該電極部(3)が電気的接続エリア(C)から放熱用裏面(D)の方向に拡がる、段差状部(E)又はテーパー状部(E)として形成されている。その側面部の段差状部(E)またはテーパー状部(E)に対して、表面から裏面に引く法線は、屈曲または湾曲した形状となっていて、この段差状部(E)またはテーパー状部(E)は、後にモールド充填加工により充填される充填樹脂(4)を、フレーム表面側から裏面側の方向に脱落しないように保持することができるようになっている。
第一の実施形態である図1、図6、図7に示すように、前記電極部(3)の表面は、前記パッド部(2)の搭載用表面(A)と同一面の電気的接続エリア(C)となっていて、パッド部の搭載用表面(A)に搭載したLEDチップ(10)と接続するためのワイヤがボンディングされる領域、または、LEDチップ(10)に形成された接続用電極と半田などを介してチップボンディングされる領域となっており、該電気的接続エリア(C)と対向して、前記パッド部(2)の放熱用裏面(B)と同一面になる放熱用裏面(D)を備えている。
本発明の上記LED発光素子用リードフレーム(1)は、板状の鉄―ニッケル等の合金薄板または銅―ニッケル―錫等の合金薄板を金属材料として用いるが、熱伝導性の高い銅または銅合金を金属材料として用いるほうが、リードフレームの放熱性が向上するので望ましい。
本発明に係わるリードフレームは、リードフレーム用金属板の表裏面にフォトレジストを塗布し、フォトレジストへのパターン露光と現像処理をすることにより、レジストパターンを形成した後、その表裏両面から塩化第二鉄等のエッチャントをもちいて、レジスト非形成部をエッチング加工することにより、LED素子を搭載するためのパッド部(2)と、該パッド部(2)とは絶縁状態に離反している電極部(3)が形成されている。
次に、本発明のLED発光素子用リードフレームの製造方法を説明する。
まず、鉄―ニッケル等の合金または、銅―ニッケル―錫等の金属合金製の板状のリードフレーム用金属材料の表面に、フォトレジストを塗布して、フォトレジスト層を形成する。
次いで、パッド部(2)の面積S1からなる搭載用表面(A)、および電極部(3)の面積S3からなる電気的接続エリア(C)にレジストパターンを形成するために、所定のパターンを有するパターン露光用フォトマスクを介してフォトレジスト層にパターンを露光し、フォトレジスト層に現像、必要に応じて硬膜処理を行う。
これにより、パッド部(2)の搭載用表面(A)および電極部(3)の電気的接続エリア(C)となる部分を残してフォトレジストが現像除去され、パッド部(2)の搭載用表面(A)を形成する部位および電極部(3)の電気的接続エリア(C)を形成する部位にレジストパターンが形成される。
同様に、該金属材料の裏面にもフォトレジストを塗布してフォトレジスト層を形成後、パターン露光、現像という一連の処理を行う。
パターン露光にあたっては、パッド部(2)の面積S2からなる放熱用裏面(B)および電極部の面積S4からなる放熱用裏面(D)を形成するためのパターンを露光する。
これにより、パッド部(2)の放熱用裏面(B)となるための部分、および電極部(3)の放熱用裏面(D)となるための部分を残して、フォトレジストが現像除去され、パッド部(2)の放熱用裏面(B)の形成部位および電極部(3)の放熱用裏面(D)の形成部位にレジストパターンが形成される。
これにより、前記リードフレーム用金属の表裏面の各々フォトレジスト非形成部の面積の差分(ΔSp=S2―S1、ΔSp>0、ΔSl=S4−S3、ΔSl>0)を有するレジストパターンが形成される。
なお、レジストパターンは、以下に説明するエッチング加工によって現れる銅パターンと略同一の形状をしているので、レジストパターン設計の段階で、LED搭載用パッドの放熱用裏面の面積が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以上となるようにしておかねばならない。
LED搭載用パッドの放熱用裏面の面積が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以下とした場合には、主たる放熱源である、LED発光素子が発する熱を外部に逃すために、十分な金属部の表面積が確保されず、結果として、半導体発光素子用リードフレーム全体の温度上昇を引き起こし、故障、劣化の原因となる。
次に、該金属材料の裏面に、耐腐食用の樹脂フィルムを貼着し、該金属材料の表面側から表面のフォトレジスト非形成部を所定の深度(例えば、図3、図4における厚さ(t2))まで塩化第二鉄等のエッチャントを用いてエッチング加工処理(ハーフエッチング処理)した後、洗浄などを行い、その表面に耐腐食要の樹脂フィルムを貼着する。
次に、該金属材料の裏面の耐腐食用の樹脂フィルムを剥がし、該金属材料の裏面側から裏面のフォトレジスト非形成部を所定の深度(例えば、図5、図6における厚さ(t3))まで、塩化第二鉄等のエッチャントを用いてエッチング加工処理を行う。
これにより、表面、裏面に各々対応する、レジストパターンが形成されていない金属部位に貫通部が形成され、搭載用表面(A)の面積S1と放熱用裏面(B)の面積S2との関係がS1<S2となるパッド部(2)と電気的接続エリア(C)の面積S3と前記放熱用裏面(B)の面積S4との関係がS3<S4となる電極部(3)からなり、かつLED搭載用パッドの放熱用裏面の面積が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以上となるLED発光素子用リードフレーム(1)が形成される。
そして、その搭載用表面(A)と放熱用裏面(B)との間における前記パッド部(2)の側面側に、その搭載用表面(A)から放熱用裏面(B)の方向に拡がるモールド充填樹脂(4)を保持するための段差状部(E)またはテーパー状部(E)が形成され、電気的接続エリア(C)と放熱用裏面(D)との間における前記電極部(2)の側面側には、その電気的接続エリア(C)から放熱用裏面(D)の方向に拡がる。
モールド時に充填される充填樹脂(4)を保持するための段差状部(E)またはテーパー状部(E)が形成されたLED発光素子用リードフレーム(1)が形成される。
次いで、リードフレームに以下の例に記す一連の樹脂モールド加工を行う。
すなわち、リードフレーム(1)を収める所定の内部形状とした凹部を予め有している金型の凹部内に、リードフレームを装填する。
なお、金型としては、図15に示すように、蓋となる板状の上金型(40)と、溶融する充填樹脂(4)を注入する注入口(42)と連通するリードフレーム(1)(多面付けリードフレーム)を装填可能な凹部(43)を内部空間として形成した下金型(41)との2枚構成とし、下金型(41)と凹部(43)にリードフレーム(1)(多面付けリードフレーム)を装填後に、上金型(40)で下金型(41)に蓋をして型締めするものが一般的である。
次いで、注入口(42)から、凹部(43)内に過熱溶融した充填樹脂(4)を注入して、装填されたリードフレーム(1)(多面付けリードフレーム)に充填樹脂(4)が充填されて成型されたLED発光素子用リードフレーム(1)が得られる。成型後、冷却して上金型を外し、リードフレームを下金型から取り外す。
なお、本発明に用いる充填樹脂(4)の一例としては、エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族系ポリエステル樹脂、ポリフタルアミド、液晶ポリマーなどの中から、用途に合わせて自由に選んでよい。本発明に用いた充填樹脂は、ポリオレフィン系樹脂である。
これにより、搭載用表面(A)と放熱用裏面(B)のそれぞれの面、及び電気的接続エリア(C)と放熱用裏面(D)のそれぞれの面とが各々充填樹脂(4)から外面に露呈し、かつ、パッド部(2)と電極部(3)との間に充填樹脂が充填されたLED発光素子用リードフレーム(1)が形成される。
なお、第一の実施形態である図1、および図2中に示す吊りリード(20)は、エッチング加工処理後に、パッド部(2)および電極部(3)が金属材料から脱落するのを防止するために、必要な期間、パッド部(2)及び電極部(3)を金属材料に連結保持しておくために形成しているもので、吊りリード部(20)を切断して、本発明のLED発光素子用リードフレームが得られる。
なお、側断面図においては、吊りリード部(20)の図示は省略されている。吊りリード部(20)と金属材料との連結部を切断して、本発明のLED発光素子用リードフレームが得られる。
吊りリード部の切断時期は、LEDチップの搭載後、または、樹脂モールド後が挙げられるが、適宜設定してよい。また、上述した説明では、エッチング加工は、表裏の面に各々1回ずつ行っているが、表裏から同時に行う1回のエッチングで金属材料にエッチング加工を行ってもよい。
次に、本発明の第一の実施形態であるLED発光素子用リードフレーム(1)を説明すれば、図1〜図3、図5〜図7に示すように、LEDチップ(10)を搭載した一つ乃至複数のパッド部(2)と前記LEDチップとの電気的接続を行う電気的接続エリアを有するリード部(3)とを同一面内に備えたリードフレームを備えている。
前記リードフレームは、パッド部(2)のLEDチップ搭載用表面(A)より該搭載用表面(A)と対向する放熱用裏面(B)に亘って、及び電極部(3)の電気的接続エリア(C)と対向する放熱用裏面(D)に亘って、その厚さ方向に、充填樹脂(4)によりモールド加工が施されている。
前記パッド部(2)の搭載用表面(A)より上面側、及び電極部(3)の電気的接続エリア(C)より上面側には、LEDチップ(10)及び電気的接続エリア(C)を含めて、透明樹脂(5)が層状に被覆されている。なお、図面では、透明樹脂(5)は層状としているが、ドーム状であってもよい。
前記パッド部(2)の搭載用表面(A)の面積S1と放熱用裏面(B)の面積S2との関係は、S1<S2に設定され、前記電気的接続エリア(C)の面積S3と放熱用裏面(D)の面積S4との関係は、S3<S4に設定されており、かつ前記パッド部の搭載用表面の(A)の面積S1は、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の面積の30%以上を占めるように設定されている。このため、放熱部位が広く設定でき、放熱性に優れたLED発光素子用リードフレームとすることができる。
また、その搭載用表面(A)と放熱用裏面(B)との間、及び電気的接続エリア(C)と放熱用裏面(D)との間における前記パッド部(2)、及び電極部(3)の側面部には、放熱用裏面の方向に拡がる段差状部(E)またはテーパー状部(E)を呈している。
そのため、充填樹脂(4)を溶融状態にてモールド加工する際、及びモールド加工後は、該充填樹脂(4)が、この段差状部(E)またはテーパー状部(E)によって保持され、かつ、充填樹脂(4)とリードフレームの接触面積は大きくなる。
さらに、充填樹脂(4)とリードフレームとは強固に密着することとなり、充填樹脂(4)からのリードフレームの脱落、もしくは、リードフレームからの充填樹脂(4)の脱落を防止できる。本発明のリードフレームは、一般的なフォトエッチング法にて安価にて形成することが可能なため、安価なリードフレームの供給を可能としている。
次に、第三の実施形態であるLED発光素子用リードフレームについて説明する。
これは、第三の実施形態である図13に示すように、本発明におけるリードフレームのパッド部(2)および電極部(3)を、その表裏面を同一平面とする1単位フレームとしている。1単位フレームは、枚葉状あるいは帯状の金属材料に、複数の1単位フレームを互いに縦横方向に多面付け配列した多面付けリードフレームを用いて製造される。
第三の実施形態である図13に示すように、エッチング後にリードフレームが金属材料から脱離することを防止するためにタイバー(30)と呼称される、例えば格子状の枠部を形成している。1単位フレームは、枠部であるタイバー(30)の開口部の領域内にタイバー(30)と連結するように形成する。
なお、本実施形態では、1単位フレームと、タイバー(30)との連結は、タイバー(30)から分岐させた吊りリード(20)を介して行っているが、仕様によっては、吊りリード(20)を形成せずに、1単位フレームとタイバー(30)とを直接に連結させることであっても構わない。
タイバー(30)、吊りリード(20)は、エッチングにてパッド部(2)及びリード部(3)を形成する際に、パッド部(2)およびリード部(3)を形成するのと同様の手法にて、タイバー(30)、吊りリード(20)を形成する金属材料部位にもフォトレジストを形成して形成するもので、吊りリード(20)もしくはタイバー(30)の部位を切断、断裁し、金属材料から各1単位フレームを切り離す。
なお、前記タイバーとは、前述しているが、一般的に成形機において型板を支え、金型の開閉動作の案内となり、型締め力を受ける支柱を示し、本発明においては、部位を切断、断裁し、金属材料から各1単位フレームに切り離す際に係る力を受ける箇所であり、エッチング後にリードフレームが金属材料から脱離することを防止するために用いられている。
第三の実施形態である図14(a)に示すように、多面付けリードフレームに形成された各1単位フレームのパッド部(2)およびリード部(3)のそれぞれ表面の面高さ、又は裏面の面高さ、又は表裏両面のそれぞれの面高さは、例えば金属材料の厚みと略同一のt1としている。
一方、本実施形態においては、吊りリード(20)、タイバー(30)の面高さは、低位(例えば、放熱部の厚さと同じ高さ)に設定されて形成され、前記パッド部(2)および前記リード部(3)の厚さよりも、吊りリード(20)、タイバー(30)の厚さは薄くしている。この厚みを薄くした吊りリード(20)およびタイバー(30)は、金属材料にエッチングを行い、パッド部(2)および電極部(3)を形成する際に、吊りリード(20)およびタイバー(30)とする金属材料部位の一方の面側(例えば、放熱側の面側)に吊りリード(20)形成用フォトレジスト、タイバー(30)形成用フォトレジストを形成し、しかる後に、前述したようにパッド部(2)および電極部(3)を形成するためのエッチングを金属材料の両面から行うものである。
なお、ハーフエッチングにより厚さを薄くした吊りリード(20)、タイバー(30)の表面(LEDチップ搭載用表面、電気的接続エリア)側に形成する場合には、吊りリード(20)形成用フォトレジスト、タイバー(30)形成用フォトレジストは、表面(LEDチップ搭載用表面、電気的接続エリア)側に形成する。
第三の実施形態である図13、図14(a)に示すように1単位のリードフレームの複数単位を多面づけしてフォトエッチングにて製造された平坦上のリードフレームは、前述したように、LED発光素子用リードフレーム製造用の金型内に装填し、充填樹脂(4)を金型内の凹部(内部空間)に注入、充填して形成する。これにより、図14(b)に示すように、搭載用表面(A)と放熱用裏面(B)のそれぞれの面、電気的接続エリア(C)と放熱用裏面(D)のそれぞれの面が露出した充填樹脂(4)が充填されて多面付けされたLED発光素子用リードフレーム(1)が形成される。
その後、多面付けされたLED発光素子用リードフレームに切断を行い、切り離された1単位フレームが得られる。なお、LED発光素子用リードフレームの切断時期は、樹脂モールド後に限るものではなく、LEDチップの搭載後、透明封止樹脂の形成後など、適宜設定して構わない。
なお、本発明に用いる透明封止樹脂の一例としては、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフタルアミド、それらのうちの二種又はそれ以上の混合系などがあり、用途に合わせて自由に選んでよい。本発明に用いた透明封止樹脂は、シリコーン系樹脂である。
また、封止樹脂の具体的な一例としては、質量分率で、フィラー(充填剤)70%、エポキシ樹脂16%以下、硬化剤7%以下からなっており、その他少量材料な材料としては、硬化促進剤、カップリング剤、離型剤、難燃剤などの添加剤が合わせて3〜6%を、前記材料に混合して用いることができる。
フィラー(充填剤)としては、主成分がシリカで、結晶性シリカは熱伝導性の向上に、溶融性シリカは低熱膨張係数化および吸湿性の低減に有効であり、どちらかを選択することができる。また、フィラーを入れるのは、コスト低減と熱膨張係数を下げることと樹脂強度を上げるのに有効である。
また、エポキシ樹脂の組成としては、クレゾール・ノボラック系が用いることができるが、それ以外の樹脂組成物であっても構わない。また、硬化剤としては、主成分がフェノール・ノボラック系の樹脂で、エポキシ樹脂とともに成形時の流動性や封止樹脂の特性の決定に影響を及ぼすものであり、前記エポキシ樹脂との特性に合わせて選択する。
その他の少量材料としては、硬化促進剤は、硬化反応を促進するためのイミダゾールやリン化合物であり、離型剤は、樹脂が金型内で硬化後簡単に取り外せるように高級脂肪酸や天然あるいは合成ワックスなどを用いことができる。さらに、難燃性を満足すべくアンチモンを主成分とする難燃性助剤を含ませることもできる。
さらに、低応力・低弾性率化のための低応力添加剤、リードとの密着性を良好にするための密着性付与剤、弾性向上のための可撓性付与剤などが封止樹脂の改質性付与を目的とした添加剤として含ませることができる。なお、前記封止樹脂材料は一例であり、これに限るものではない。
多面付けされたLED発光素子用リードフレームに樹脂モールド加工を行う際、凹部(内部空間)を有する金型内に充填樹脂が注入される。充填樹脂が注入される際、樹脂の注入口の近傍の1単位フレームから、注入口から離れた部位にある1単位フレームへと、順次に樹脂が流れていき、樹脂モールドされていく。
ここで、本発明のLED発光素子用リードフレームにおいては、表面(LEDチップ搭載用表面、電気的接続エリア)と裏面(放熱用裏面)とは、各々充填樹脂から露出させている。そのため、表面と裏面に充填樹脂が付着しないよう、凹部の深さ(内部空間の高さ)はリードフレームの厚みと略同一とするものである。
すなわち、凹部の深さ(内部空間の高さ)をリードフレームの厚さと略同一とすることで、金型内にリードフレームを装填した際に、リードフレームの表面と裏面とは各々、上金型と下金型の面とに密着するようになり、凹部(内部空間)に樹脂を注入した際に、リードフレームの表面と裏面とへの樹脂の付着が防止できるためである。
そのため、吊りリード(20)、タイバー(30)の厚みが、リードフレームの厚みと同じ程度に厚かった場合、吊りリード(20)、タイバー(30)が充填樹脂(4)の流れを妨げる、あるいは、堰き止めることになる。その結果、多面付けされたLED発光素子用リードフレームにおいては、樹脂モールドされなかった部位を生じることになる。
充填樹脂(4)が充填されなかった部位は、気泡を有する部位となり、LED発光素子用リードフレームの品質、ひいては、LED発光素子の品質が低下することになる。そのため、気泡を有するLED発光素子用リードフレームは、欠陥品として廃棄される。
一方、本実施形態では、吊りリード(20)、タイバー(30)の厚さを、例えば下部構造部である放熱部の厚さ(t3)と同じ高さになるよう薄くしている。そのため、充填樹脂の注入時に、樹脂は吊りリード(20)、タイバー(30)と金型の間に出来た隙間を流れていくことになり、充填樹脂(4)の流れを妨げたり、堰き止めたりすることがなくなる。その結果、本実施形態の多面付けされたLEDリードフレームに成型することが可能になり、LED発光素子用リードフレームの品質をよくすることが可能となる。
また、欠陥品がなくなるため、製造歩留まりが上がり、如いては、LED発光素子用リードフレームの製造コストを下げることが可能になる。さらに、吊りリード、タイバーを切断刃にて切断するが、厚みが薄くなっているため、切断時に切断刃に掛かる負担が少なくなり、切断刃の寿命を長くすることが出来る。
なお、本実施形態では、リードフレームの裏面側(下部構造の側)に放熱部と略同じ厚さとした吊りリード(20)、タイバー(30)を設けているが、リードフレームの表面側(上部構造の側)に上部構造と同じ厚さとした吊りリード(20)、タイバー(30)を設けることであっても構わない。
A ・・・搭載用表面
B ・・・放熱用裏面
C ・・・電気的接続エリア
D ・・・放熱用裏面
E ・・・段差状部またはテーパー状部
E1・・・テーパー状部(または角面取り部)
1 ・・・リードフレームまたはLED発光素子用リードフレーム
2 ・・・パッド部
3 ・・・電極部
4 ・・・充填樹脂
5 ・・・透明封止樹脂
6 ・・・放熱部
10・・・LEDチップ
20・・・吊りリード
30・・・タイバー
S1・・・搭載用表面(A)の面積
S2・・・放熱用裏面(B)の面積
S3・・・電気的接続エリア(C)の面積
S4・・・放熱用裏面(D)の面積
W ・・・ボンディングワイヤ

Claims (4)

  1. 少なくともLEDチップを搭載するための一つ乃至複数箇所のパッド部と、前記LEDチップと電気的接続を行うための電気的接続エリアを有するリード部とを同一平面に備えたLED発光素子用リードフレームであって、
    前記パッド部のLEDチップ搭載用表面(A)の面積S1と、該搭載用表面(A)と対向する放熱用裏面(B)の面積S2との関係が、S1<S2であり、
    その搭載用表面(A)から放熱用裏面との間における前記パッド部の側面部には、その搭載用表面(A)から放熱用裏面(B)の方向に拡がり、樹脂モールド時の充填樹脂を保持するための段差状またはテーパー状部が形成されており、
    且つ、放熱用裏面(B)の面積S2が、LED発光素子用リードフレームの裏面全体の30%以上を占めていることを特徴とするLED発光素子用リードフレーム。
  2. 前記リード部は、前記パッド部の搭載用表面(A)と同一面に、前記電気的接続エリア(C)と、該電気的接続エリア(C)と対向し、前記パッド部の放熱用裏面(B)と同一面にある放熱用裏面(D)とを有し、前記電気的接続エリア(C)の面積S3と前記放熱用裏面(D)の面積S4との関係がS3<S4であり、
    その電気的接続エリア(C)から放熱用裏面(D)の方向に拡がる、樹脂モールド時の充填樹脂を保持するための段差状又はテーパー状部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のLED発光素子用リードフレーム。
  3. 前記LED発光素子用リードフレームの断面を直線状にとった場合に、搭載用パッド部の放熱用裏面(B)の断面Bsと、単一の電気的接続エリアの放熱用裏面(D)の断面Dsが、Bs−Ds−Bs、あるいはDs−Bs−Dsの、交互に一回以上並ぶことを特徴とする請求項1乃至2に記載のLED発光素子用リードフレーム。
  4. 前記パッド部及び前記リード部を、その表裏面を同一平面とする単位フレームとして、各単位フレームが互いに縦横方向に1本乃至複数本のタイバーによって連結されて多面付け配列されたLED発光素子用リードフレームであって、
    前記パッド部及びリード部及びタイバーのそれぞれ表面または裏面または表裏両面の面高さのうち、前記タイバーの面高さが低位に設定され、前記パッド部および前記リード部よりもタイバーの厚さが薄く形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3いずれか一つに記載のLED発光素子用リードフレーム。
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