JP2011107235A - カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、周囲温度が変化してもレンズの焦点距離を一定に維持できるカメラを提供する。
【解決手段】カメラは、特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子100と、発光素子100から発光した光を受光する撮像素子107と、特定の波長領域の光を選択的に透過させるBPF105と、BPF105を透過した光を撮像素子107に集光させるレンズ(第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103)と、を備え、上記レンズは、上記特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備する。そして、上記回折パターンは、温度変化による発光素子100の発光波長の変化および上記レンズの伸縮に起因するレンズの焦点距離の変化を補償するように構成される。
【選択図】図1
【解決手段】カメラは、特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子100と、発光素子100から発光した光を受光する撮像素子107と、特定の波長領域の光を選択的に透過させるBPF105と、BPF105を透過した光を撮像素子107に集光させるレンズ(第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103)と、を備え、上記レンズは、上記特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備する。そして、上記回折パターンは、温度変化による発光素子100の発光波長の変化および上記レンズの伸縮に起因するレンズの焦点距離の変化を補償するように構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、監視用のカメラに関し、特に発光素子を備えたカメラに関する。
従来より、夜間でも被写体を撮像することのできる監視用の赤外線カメラが普及している。赤外線カメラは、カメラに赤外線を発光するLEDなどの発光素子を搭載し、この発光素子から発光されて被写体で反射された赤外線を撮像素子で受光して撮像する。さらに、発光素子が発光する波長領域の赤外線のみを透過させる赤外線透過フィルタを搭載し、被写体からの赤外線以外の不要光をカットして撮像を行う監視用の赤外線カメラが知られている(特に、特許文献1参照)。
しかしながら、監視カメラの場合には安価なカメラが強く要望されており、これを実現する手段としてカメラに使用されるレンズの材質を従来のガラスからプラスチックに変更することが考えられる。
監視カメラは野外に設置される場合が多く、急激な温度変化にさらされる。監視カメラに使用されるプラスチックレンズが急激な温度変化にさらされるとレンズが伸縮する。レンズが伸縮すると曲率が変化して屈折率(レンズの焦点距離)が変化する。また、発光素子を搭載した監視用のカメラでは、発光素子の温度変化により発光波長が変化する。発光波長が変化してもレンズの焦点距離が変化する。フレーム固定(倍率固定)、撮影距離固定で使用される監視カメラでは、オートフォーカス機能が搭載されたカメラは稀であり、レンズの焦点距離が変化すると合焦位置がずれてしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記の問題を解決すべく、周囲温度が変化してもレンズの焦点距離を一定に維持できるカメラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のカメラは、特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子と、光を受光する撮像素子と、光を撮像素子に集光させるレンズと、を備えレンズは特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備する。また、上記回折パターンは、温度変化による発光素子の発光波長の変化およびレンズの伸縮に起因するレンズの焦点距離の変化を補償するように構成される。
これにより、周囲温度が変化してもレンズの焦点距離を一定に維持できるカメラを提供することができる。
上記の構成によれば、周囲温度が変化してもレンズの焦点距離を一定に維持できるカメラを提供することができる。
(実施の形態1)
[1.カメラレンズの構成]
図1に実施の形態1にかかるカメラのカメラレンズの模式図を示す。投光用の発光素子100がカメラレンズ鏡筒の外周に一定間隔を持って設置されている。発光素子100は夜間でも被写体を撮像できるように赤外線を被写体に向けて発光するものであり、LED(Light Emitting Diode)などで構成される。カメラレンズ鏡筒の中にあっては、物体側から順に第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103が設けられており、物体からの赤外線を撮像素子107に集光させている。カメラは、第2レンズ群102の移動によりズーミングを行い、第3レンズ群103の移動によりフォーカシングを行う。また、図面内のSURF1、SURF2は第1レンズ群101の前後のSURFACE面を示す。同様に、SURF6、SURF7は第2レンズ群102の前後のSURFACE面を示す。同様に、SURF12、SURF13は第3レンズ群103の前後のSURFACE面を示す。SURFACE面については、図2で詳しく説明する。
[1.カメラレンズの構成]
図1に実施の形態1にかかるカメラのカメラレンズの模式図を示す。投光用の発光素子100がカメラレンズ鏡筒の外周に一定間隔を持って設置されている。発光素子100は夜間でも被写体を撮像できるように赤外線を被写体に向けて発光するものであり、LED(Light Emitting Diode)などで構成される。カメラレンズ鏡筒の中にあっては、物体側から順に第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103が設けられており、物体からの赤外線を撮像素子107に集光させている。カメラは、第2レンズ群102の移動によりズーミングを行い、第3レンズ群103の移動によりフォーカシングを行う。また、図面内のSURF1、SURF2は第1レンズ群101の前後のSURFACE面を示す。同様に、SURF6、SURF7は第2レンズ群102の前後のSURFACE面を示す。同様に、SURF12、SURF13は第3レンズ群103の前後のSURFACE面を示す。SURFACE面については、図2で詳しく説明する。
絞り104は第2レンズ群102に円形開口した形状にて付加されている。第3レンズ群103の光軸方向後方にBPF(バンドパスフィルタ)105、撮像素子用ガラス106および撮像素子107が設けられている。BPF105は、光フィルタであり、発光素子100が発光する赤外線の発光波長領域を選択的に透過させ、それ以外の波長領域の光を遮断することで撮像素子107に入射する不要光を除去して撮像性能を向上させている。なお、第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103には、プラスチックレンズが使用されている。
[2.レンズデータ]
図2は、本実施の形態にかかるカメラのカメラレンズのレンズデータを示す。図2において、Surfaceは、物体側から数えた各レンズのSURFACE面の番号を示す。Typeはレンズの形状を示す。RadiusはSURFACE面の曲率半径を示す。ThicknessはSURFACE面から次のSURFACE面までの距離を示す。ndはd線(波長587.6nm)における屈折率を示す。νdはアッベ数を示す。DiameterはSURFACE面の有効径を示す。Conicは円錐係数を示す。また、図2においてSurface欄のOBJは物体面を示す。同様に、STOは絞りを示す。同様に、IMAは撮像素子107の撮像面を示す。
図2は、本実施の形態にかかるカメラのカメラレンズのレンズデータを示す。図2において、Surfaceは、物体側から数えた各レンズのSURFACE面の番号を示す。Typeはレンズの形状を示す。RadiusはSURFACE面の曲率半径を示す。ThicknessはSURFACE面から次のSURFACE面までの距離を示す。ndはd線(波長587.6nm)における屈折率を示す。νdはアッベ数を示す。DiameterはSURFACE面の有効径を示す。Conicは円錐係数を示す。また、図2においてSurface欄のOBJは物体面を示す。同様に、STOは絞りを示す。同様に、IMAは撮像素子107の撮像面を示す。
まず、Type欄のSTANDARDはスタンダード面を示し、スタンダード面の関数は以下の式で表される。
式(1)において、kはコーニック係数(円錐係数)、cは曲率、rは光軸までの距離である。
また、Type欄のEVENASPHは偶数次非球面を示し、非球面形状関数は以下の式で表される。
式(2)において、kはコーニック係数(円錐係数)、cは曲率、rは光軸までの距離、αiは各次数の係数である。
また、DIFFEVENは基準面が偶数次非球面で、位相関数多項式により位相を追加したものである。位相関数多項式は以下の数式で表される。
式(3)において、Nは一連の係数の数、Aiは正規化ラジアンアパーチャ座標であるρの2i乗項の係数、Mは回折次数である。
なお、図2に示すように実際にはカメラには多くのSURFACE面が存在するが、説明を簡単にするために図1では主要なレンズ構成のみを示しており、それ以外のSURFACE面をもつレンズ構成については図示を省略している。
図3は、図1のSURFACE面の番号と合致する面に施されている偶数次の非球面係数を示す。図4は、図1のSURFACE面の番号と合致する面に対して、波面の位相を変化させる位相関数係数を示す。
図5は、本実施の形態にかかるカメラのSURF3、SURF10、SURF13の各SURFACE面の面間隔とズーム(ZOOM)との関係を示す。図5に示される、WIDE(広角)1では焦点距離が5.76mmであり、NORMAL1では焦点距離が11.2mmであり、TELE(望遠)1では焦点距離が17.9mmである。したがって、図5が示す光学系のズーム倍率は、3.1倍となる。被写体距離は、物体からレンズ面までの距離を示す。また、SURF3は、図2に示すSurface欄の「3」であり、第2レンズ群102の位置に関する数値であり、ズーミングに影響を与える。SURF10は、図2に示すSURFACE欄の「10」である。SURF13は、図2に示すSurface欄の「13」である。SURF10とSURF13とは、第3レンズ群103の位置に関する数値であり、フォーカシングに影響を与える。被写体距離、SURF3、SURF10、およびSURF13が、図5に示す条件を満たす場合に本実施の形態にかかるカメラは合焦状態となる。
図5を参照すると、SURF3が同一の場合(つまり、焦点距離が同一の場合)には、被写体距離に応じて、SURF10およびSURF13の値を変更することで、合焦状態を維持できる。例えば、図5のWIDE1とWIDE2とを参照する。WIDE1とWIDE2とは、被写体距離が異なる。WIDE1の場合、被写体距離は無限遠である。一方、WIDE2の場合、被写体距離は1mである。ここで、WIDE1の場合、SURF10は、5.107mmであり、SURF13は、0.661mmである。一方、WIDE2の場合、SURF10は、5.088mmであり、SURF13は、0.730mmである。このように、WIDE1からWIDE2に変更した際に、合焦状態を維持するためにはSURF10とSURF13とを変更する必要がある。要するに、焦点距離が同一の場合において、被写体距離が変更されると、合焦状態を維持するための第3レンズ群103を保持すべき位置は変わる。
監視カメラでは、設置場所によりズーム倍率を可変して最適な被写体サイズを設定するとともに、物体からカメラまでの距離によりフォーカス調整をする必要がある。一度設置した監視カメラは基本的にズーム調整やフォーカス調整を行う必要が無く、際限なく撮影しているのが一般的である。一方、撮影を行う環境、温度は一定であることは稀で、昼夜での温度変化を想定する必要がある。
[3.カメラレンズの特徴]
本実施の形態のカメラのカメラレンズの特徴は、第1レンズ群101の後面SURF2、第2レンズ群102の後面SURF7、第3レンズ群103の前面SURF12に回折素子を付加していることである。これにより、カメラ周囲の温度が変化してもフォーカス調整を行う必要の無いカメラレンズを実現している。
本実施の形態のカメラのカメラレンズの特徴は、第1レンズ群101の後面SURF2、第2レンズ群102の後面SURF7、第3レンズ群103の前面SURF12に回折素子を付加していることである。これにより、カメラ周囲の温度が変化してもフォーカス調整を行う必要の無いカメラレンズを実現している。
以下に、回折素子有りの本実施の形態のレンズ構成と、回折素子無しの従来のレンズ構成を解像度の評価指標としてMTF(Modulation Transfer Function)を比べることにより、本実施の形態のカメラレンズの温度変化に対する効果確認を行う。
まず、物体が無限遠の距離にある場合について図6を用いて説明する。図6(a)、図6(b)は、従来のレンズ構成の常温(25℃)時および高温(35℃)時のWide(広角)、Normal(通常)、Tele(望遠)それぞれのズーム位置での像高(横軸)とMTF(縦軸)の関係を示す。同様に、図6(c)、図6(d)は本実施の形態のレンズ構成の常温時および高温時のそれぞれのズーム位置での像高とMTFの関係を示す。なお、図6に示すMTF値は、100lp/mm時のSagital方向のMTF値である。
図6(a)、図6(b)に示すように、従来のレンズ構成では常温時には、十分解像しているMTF値であったものが、高温時には、20%以下のMTF値でまったく解像していない。
一方、図6(c)、図6(d)に示すように、本実施の形態のレンズ構成では、常温時では十分解像しているMTF値であり、高温時でも像高が0.9までは30%以上のMTF値があり十分解像度が得られている。
次に、物体が1mの距離にある場合について図7を用いて説明する。図7(a)、図7(b)は、従来のレンズ構成の常温(25℃)時および高温(35℃)時のWide、Normal、Teleそれぞれのズーム位置での像高とMTFの関係を示す。同様に、図7(c)、図7(d)は本実施の形態のレンズ構成の常温時および高温時のそれぞれのズーム位置での像高とMTFの関係を示す。
図7(a)、図7(b)に示すように、従来のレンズ構成では常温時には、十分解像しているMTF値であったものが、高温時には、20%以下のMTF値でまったく解像していない。
一方、図7(c)、図7(d)に示すように、本実施の形態のレンズ構成では、常温時では十分解像しているMTF値であり、高温時でも全域で約40%のMTF値があり十分解像度が得られている。また、図示していないが、Sagital方向のみでなくMeridional方向についても回折素子は同様の効果を発揮する。
[4.高温でMTF値が下がる理由]
次に、従来のレンズ構成では図6(b)、図7(b)に示すように高温時にMTF値が下がる理由について図1を参照しながら図8〜図11を用いて説明する。
次に、従来のレンズ構成では図6(b)、図7(b)に示すように高温時にMTF値が下がる理由について図1を参照しながら図8〜図11を用いて説明する。
図8は、発光素子100の周囲の温度Tc(横軸)と発光ピーク波長λpeak(縦軸)の関係を示す。図8から分かるように、発光素子100の発光ピーク波長λpeakは常温(25℃)時には852.5nmであるが、高温(35℃)時には862nmと長くなり、逆に低温(15℃)時には847.5nmと短くなる。
図9は、第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103に使用されるプラスチック硝材の透過光の波長λ(nm)と屈折率nの関係を示す。図9に示すように、プラスチック硝材では、透過光の波長λが長くなると屈折率nが小さくなる関係にある。
図10は、同じくプラスチック硝材の温度Tc(℃)と屈折率nd(d線)の関係を示す。図10に示すように、プラスチック硝材では、温度Tcが高くなれば屈折率ndは小さくなる関係にある。
このように、カメラの周囲温度が上昇すると、大きく2つの理由からプラスチックレンズの屈折率nが小さくなる。第1の理由は、発光素子100の温度が上昇することにより、図8に示すように、発光波長λが長くなり、発光波長λが長くなると、図9に示すように屈折率nが小さくなる。第2の理由は、レンズ自体の温度が上昇すると、図10に示すようにレンズが膨張し屈折率ndが小さくなる。屈折率nが小さくなると、第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103の各レンズ群の焦点距離は長くなり、物体からの赤外線の合焦位置は撮像素子107の撮像面よりも後方にずれてしまう。このために、撮像素子107にはボケた画像が撮像され、MTF値が下がることになる。
[5.温度変化による屈折率の変化を補償する原理]
上記の問題を解決するために、本実施の形態のレンズ構成ではレンズのSURFACE面に回折素子を付加する。レンズに回折素子を付加することにより、レンズの屈折力(屈折率nに相当)を透過光の波長λによって変えることが可能となる。回折素子としては、種々のものが存在するが、ここではレンズの中心から同心円状に回折パターンを形成し、その回折状パターンの間隔がレンズ中心から端に向かって徐々に小さくなっているような回折格子を例に説明する。このような回折素子では回折格子の偏向角θ、回折パターン間隔p、波長λの関係は次の式で示される。
上記の問題を解決するために、本実施の形態のレンズ構成ではレンズのSURFACE面に回折素子を付加する。レンズに回折素子を付加することにより、レンズの屈折力(屈折率nに相当)を透過光の波長λによって変えることが可能となる。回折素子としては、種々のものが存在するが、ここではレンズの中心から同心円状に回折パターンを形成し、その回折状パターンの間隔がレンズ中心から端に向かって徐々に小さくなっているような回折格子を例に説明する。このような回折素子では回折格子の偏向角θ、回折パターン間隔p、波長λの関係は次の式で示される。
したがって、回折パターンを適切に設定することにより、温度上昇による、プラスチック硝材の屈折率の変化を補償することが可能となる。図11は、プラスチックレンズに回折素子を付加することにより、プラスチック硝材の温度上昇による屈折率の低下を補償する様子を模式的に示す。
図11において、特性aは発光素子100の発光波長λの変化に起因するプラスチック硝材の屈折率nの変化(図8、9に対応)を示す。特性bはプラスチック硝材自身の温度変化による屈折率nの変化(図10に対応)を示す。特性cはプラスチックレンズに付加した回折素子(回折パターン)に起因する屈折率n(回折による偏向力を屈折率に換算)の変化を示す。特性dは特性a〜特性cの合成後の屈折率nの変化を示す。図11に示すように、特性cが特性aおよび特性bの温度変化を打ち消すように回折パターンを適切に設定すれば、プラスチックレンズの温度変化による屈折率nの変化を補償することが可能となる。これにより、カメラの周囲温度が変化してもプラスチックレンズの屈折率nの変化を補償できる。すなわち、プラスチックレンズの焦点距離を一定に維持でき、撮像素子107の撮像面に合焦させることが可能となる。
[6.まとめ]
本実施の形態のカメラは、特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子100と、発光素子100から発光した光を受光する撮像素子107と、特定の波長領域の光を選択的に透過させるBPF105と、BPF105を透過した光を撮像素子107に集光させるレンズ(第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103)と、を備え、上記レンズは、上記特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備する。そして、上記回折パターンは、温度変化による発光素子100の発光波長の変化および上記レンズの伸縮に起因するレンズの焦点距離の変化を補償するように構成される。
本実施の形態のカメラは、特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子100と、発光素子100から発光した光を受光する撮像素子107と、特定の波長領域の光を選択的に透過させるBPF105と、BPF105を透過した光を撮像素子107に集光させるレンズ(第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103)と、を備え、上記レンズは、上記特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備する。そして、上記回折パターンは、温度変化による発光素子100の発光波長の変化および上記レンズの伸縮に起因するレンズの焦点距離の変化を補償するように構成される。
これにより、レンズに付加された回折パターンが、BPF105で選択された特定の波長領域の光のみに作用し、周囲温度が変化して発光素子100の発光波長やレンズ自身の屈折率が変化しても、レンズの焦点距離を一定に維持できるカメラを提供することができる。
(他の実施の形態)
本発明の実施の形態として、実施の形態1を例示した。しかし、本発明はこれには限らない。そこで、本発明の他の実施の形態を以下まとめて説明する。なお、本発明は、これらには限定されず、適宜修正された実施の形態に対しても適用可能である。
本発明の実施の形態として、実施の形態1を例示した。しかし、本発明はこれには限らない。そこで、本発明の他の実施の形態を以下まとめて説明する。なお、本発明は、これらには限定されず、適宜修正された実施の形態に対しても適用可能である。
実施の形態1において、発光素子100としてはLEDとしたが、これに限らない。例えば、LDもよい。すなわち、温度により発光波長が変化する発光素子であれば何でもよい。また、発光素子100は赤外線発光素子であるとしたが、これに限定されるものではなく可視光でもよい。
また、実施の形態1では、第1レンズ群101の後面SURF2、第2レンズ群102の後面SURF7、第3レンズ群103の前面SURF12に回折素子を付加するとしたが、各レンズ群の少なくとも1つのレンズ群の1面に回折素子を付加してもよい。これにより、より簡単なレンズ構成とすることができる。
また、実施の形態1では、第1レンズ群101、第2レンズ群102、第3レンズ群103はプラスチックレンズとしたが、ガラスレンズが含まれてもよい。
また、実施の形態1では、BPF105は第3レンズ群103の後方に配置したが、第1レンズ群101の前方に配置してもよい。あるいは、レンズの表面に薄膜パターンとして形成してもよい。さらには、夜間などカメラに搭載したLED100以外の光が入らない環境で使用する場合には、BPF105が無くてもよい。
また、実施の形態1では、ズームレンズを搭載したカメラについて説明したが、固定焦点レンズのカメラでもよい。
本発明は、監視用のカメラに関し、特に発光素子を備えたカメラに関するものであって、周囲の温度変化によっても焦点距離を一定に維持できるカメラを提供できる。そのため、本発明は、通常のビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ付き携帯電話端末、カメラ付き端末などに適用できる。
100 発光素子
101 第1レンズ群
102 第2レンズ群
103 第3レンズ群
104 絞り
105 BPF(バンドパスフィルタ)
106 撮像素子用ガラス
107 撮像素子
101 第1レンズ群
102 第2レンズ群
103 第3レンズ群
104 絞り
105 BPF(バンドパスフィルタ)
106 撮像素子用ガラス
107 撮像素子
Claims (6)
- 特定の波長領域の光を被写体に向けて発光する発光素子と、
光を受光する撮像素子と、
光を前記撮像素子に集光させるレンズと、を備え
前記レンズは前記特定の波長領域に選択的に作用する回折パターンを具備したことを特徴とするカメラ。 - 前記回折パターンは、温度変化による前記発光素子の発光波長の変化および前記レンズの伸縮に起因する前記レンズの焦点距離の変化を補償するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記レンズは複数のレンズから構成され、前記回折パターンは前記複数のレンズの少なくとも1つのレンズの一方の面に構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラ。
- 前記特定の波長領域の光を選択的に透過させる光フィルタを前記撮像素子の前方にさらに具備したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカメラ。
- 前記レンズはプラスチックレンズであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカメラ。
- 前記発光素子は赤外線発光素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカメラ。
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