JP2011103631A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】不均一なパンニングを行った場合における、ローリングシャッタ歪みによる影響を低減する。
【解決手段】デジタルカメラは、行列状に配置された複数の画素を有し、結像光学系を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像する撮像素子と、カメラに加わるブレ成分を検出する検出手段と、検出手段により検出された第1のブレ成分に基づいて、光軸に直交する方向における結像光学系と撮像素子との相対位置を変更して撮像素子上での像ブレを補正するブレ補正手段と、検出手段により検出された第2のブレ成分に基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正手段を用いて補正する補正制御手段とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】デジタルカメラは、行列状に配置された複数の画素を有し、結像光学系を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像する撮像素子と、カメラに加わるブレ成分を検出する検出手段と、検出手段により検出された第1のブレ成分に基づいて、光軸に直交する方向における結像光学系と撮像素子との相対位置を変更して撮像素子上での像ブレを補正するブレ補正手段と、検出手段により検出された第2のブレ成分に基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正手段を用いて補正する補正制御手段とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、デジタルカメラに関する。
従来から、ローリングシャッタ方式を用いて取得された画像に生じる歪みの影響を低減させるカメラが知られている(たとえば特許文献1)。
しかしながら、複数の画像に基づいて画像処理により歪みを低減させるので、不均一なパンニングを行った場合、歪みによる影響が悪化するという問題がある。
請求項1に記載の発明によるデジタルカメラは、行列状に配置された複数の画素を有し、結像光学系を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像する撮像素子と、カメラに加わるブレ成分を検出する検出手段と、検出手段により検出された第1のブレ成分に基づいて、光軸に直交する方向における結像光学系と撮像素子との相対位置を変更し記撮像素子上での像ブレを補正するブレ補正手段と、検出手段により検出された第2のブレ成分に基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正手段を用いて補正する補正制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第2のブレ度成分に基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正手段を用いて補正できる。
図面を参照して、本発明による実施の形態におけるカメラを説明する。図1は電子カメラ1の要部構成を示す図である。電子カメラ1のボディに、撮影レンズL1と絞り20とを備える交換レンズ2が着脱可能に装着されている。電子カメラ1のボディ側には、クイックリターンミラー10、焦点板11、ペンタプリズム12、接眼レンズ13、および撮像素子14が設けられている。
図2は電子カメラ1の制御系を簡易的に示すブロック図である。図2において、図1に示した構成要素には同一の符号を付して説明する。電子カメラ1の制御系は、撮像素子14、ブレ補正装置15、バッファメモリ16、制御回路18、LCD駆動回路19、液晶表示器191、操作部30、およびメモリカードインタフェース31を備えている。
図1を参照して説明すると、交換レンズ2を通過して電子カメラ1に入射した被写体光は、シャッタレリーズ前は図1において実線で示すように位置するクイックリターンミラー10で上方へ導かれて焦点板11に結像する。焦点板11に結像された被写体像は、ペンタプリズム12により接眼レンズ13へ導かれる。その結果、被写体像がユーザに観察される。被写体光の一部はクイックリターンミラー10の半透過領域を透過し、サブミラー10aにて下方に反射され、図示しない焦点検出用センサへ入射される。レリーズ後はクイックリターンミラー10が図1の破線で示される位置へ回動し、被写体光が撮像素子14へ導かれ、その撮像面上に被写体像が結像する。
図2を参照して制御系について詳細に説明する。
撮像素子14は、行列状に多数配列された画素を有するX−Yアドレス型の光電変換素子である。撮像素子14は、後述する制御回路18の制御に応じて駆動して撮影レンズL1を通して入力される被写体像を撮像し、撮像して得た画像信号を出力する。また、撮像素子14は、所定の水平走査期間ごとに、走査ライン(画素行)ごとに順次シャッタを切る方式(いわゆるローリングシャッタ方式)により駆動される。さらに、撮像素子14は、後述する制御回路18による駆動力に応じて、たとえばボールベアリングなどにより撮像素子14の撮像面と平行な面内、すなわち光軸に直交する平面(移動平面)内で移動可能となるように設けられる。なお、撮像素子14は、移動平面内の上下方向および水平方向のそれぞれに対して、移動平面の中心から、たとえば±15mmの範囲で移動可能に構成されているものとする。
撮像素子14は、行列状に多数配列された画素を有するX−Yアドレス型の光電変換素子である。撮像素子14は、後述する制御回路18の制御に応じて駆動して撮影レンズL1を通して入力される被写体像を撮像し、撮像して得た画像信号を出力する。また、撮像素子14は、所定の水平走査期間ごとに、走査ライン(画素行)ごとに順次シャッタを切る方式(いわゆるローリングシャッタ方式)により駆動される。さらに、撮像素子14は、後述する制御回路18による駆動力に応じて、たとえばボールベアリングなどにより撮像素子14の撮像面と平行な面内、すなわち光軸に直交する平面(移動平面)内で移動可能となるように設けられる。なお、撮像素子14は、移動平面内の上下方向および水平方向のそれぞれに対して、移動平面の中心から、たとえば±15mmの範囲で移動可能に構成されているものとする。
撮像素子14から出力された画像信号は、図示しないAFE回路等によりアナログ処理(ゲインコントロールなど)が施され、図示しないA/D変換回路によりデジタルの画像信号に変換される。デジタル信号に変換された画像信号はバッファメモリ16に入力される。バッファメモリ16は、撮像素子14から出力された画素信号を一時的に格納する揮発性メモリにより構成される。
制御回路18は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、電子カメラ1の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行する演算回路である。制御プログラムは、制御回路18内の不図示の不揮発性メモリに格納されている。制御回路18は、図示しないタイミングジェネレータ等を介して、撮像素子14の駆動タイミングを制御する。また、制御回路18は、交換レンズ2に設けられた図示しない制御部から、図示しないインタフェースを介して、交換レンズ2の焦点距離等を含むレンズ情報を取得する。
制御回路18は、ブレ補正制御部181、画像処理部182および画像圧縮部183を機能的に備える。ブレ補正制御部181は、後述するブレ補正装置15の駆動を制御して電子カメラ1の本体のブレによる生じる被写体像のブレを補正する。画像処理部182は、入力した画像信号をデジタル画像信号に対して種々の画像処理を施して画像データを生成する。また、画像処理部182は、メモリカード31aに記録されている画像データに基づいて、液晶表示器191に表示するための表示画像データを生成する。
LCD駆動回路19は、制御回路18の命令に基づいて液晶表示器191を駆動する回路である。液晶表示器191はアスペクト比が、たとえば縦3:横4の液晶表示パネルである。液晶表示器191は、撮像素子14で撮像した画像をリアルタイムに表示するライブビュー表示とともに、メモリカード31aに記録されている画像データに基づいて画像処理部182で作成された表示画像データに対応する画像の表示を行う。また、液晶表示器191は、画像ファイルに関連する各種情報(シャッタ速度、絞り値、ISO感度、ファイル名など)の表示を行う。また、液晶表示器191は、操作部30の操作に基づき、電子カメラ1の各種設定のためのメニュー画面の表示を行う。
操作部30はユーザによって操作される種々の操作部材に対応して設けられた種々のスイッチを含み、操作部材の操作に応じた操作信号を制御回路18へ出力する。操作部30は、たとえばレリーズボタンや、上記のメニュー画面を表示させるためのメニューボタンや、各種の設定等を選択操作する時に操作される十字キー、十字キーにより選択された設定等を決定するための決定ボタン、撮影モードと再生モードとの間で電子カメラ1の動作を切替えるモード切替ボタン等を含む。また、操作部30により、撮像モードとして静止画撮影モードや動画撮影モード、手ブレ補正モードのオン/オフ等の設定が可能である。
メモリカードインタフェース31は、メモリカード31aが着脱可能なインタフェースである。メモリカードインタフェース31は、制御回路18の制御に基づいて、画像ファイルをメモリカード31aに書き込んだり、メモリカード31aに記録されている画像ファイルを読み出すインタフェース回路である。メモリカード31aはコンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカードなどの半導体メモリカードである。
ブレ補正装置15は、ブレ検出センサ152、アクチュエータ153および位置検出センサ154を備える。ブレ検出センサ152は、たとえば角速度センサ、ジャイロセンサなどで構成され、撮影時に電子カメラ1の本体に発生するブレをピッチングとヨーイングに分解して、たとえば1msecの周期で検出する。ブレ検出センサ152で検出されたピッチング値とヨーイング値をブレ検出値として制御回路18のブレ補正制御部181に出力する。
アクチュエータ153は、たとえば、コイル、磁石、およびヨークを有するボイスコイルモータである。アクチュエータ153は、後述するブレ補正制御部181により印加される電圧に応じて駆動力を発生して、撮像素子14をその撮像面と平行な面内、すなわち光軸に直交する平面(移動平面)内で移動させる。撮像素子14の移動により、撮影レンズL1を通過した被写体光は、撮像素子14の撮像面上において、ブレを打ち消す位置に結像する。その結果、電子カメラ1の本体のブレによる光学像のブレが補正される。位置検出センサ154は、たとえば、磁石および磁気検出素子を有する磁気センサであり、撮像素子14の位置を検出して、位置検出信号として制御回路18のブレ補正制御部181へ出力する。
ブレ補正制御部181は、ブレ検出センサ152から入力したブレ検出値を、所定の制御周期ごとのタイミングで量子化した後、LPF演算を行ってブレ量を算出する。ブレ量が算出されると、ブレ補正制御部181は、算出したブレ量に基づいて、撮像素子14が光学像のブレを補正するための位置(目標位置)を算出する。
ブレ補正制御部181は、位置検出センサ154から入力した位置検出信号を用いて、撮像素子14の現在位置を算出する。撮像素子14の目標位置と現在位置が算出されると、ブレ補正制御部181は、目標位置と現在位置との差分に基づいて、ブレ補正のための撮像素子14の移動量を制御信号として算出する。そして、ブレ補正制御部181は、制御信号に応じた電圧をアクチュエータ153へ印加する。
本実施の形態による電子カメラ1は、動画撮影時にユーザによりパンニング操作が行われた場合に、上述したブレ補正装置15を用いて撮像素子14のローリングシャッタ方式に起因して被写体像に発生する歪み(以下、ローリングシャッタ歪み)を補正する。ローリングシャッタ歪みは、被写体が撮像素子14の撮像面に対して水平方向に相対的に移動している場合、撮像素子14の画素行ごとに画像信号の読み出し時刻が異なることにより起因して発生する。すなわち、図3に示すように、撮像素子14の第1行目の画素行に含まれる画素の電荷蓄積および読み出しが開始されてから、時間Δtが経過してから第2行目の画素行に含まれる画素の電荷蓄積および読み出しが開始される。したがって、第1行目の画素行と第N行目の画素行との間には、時間(Δt×N)の時間差が生じ、この時間差がローリングシャッタ歪みの原因となる。その結果、図4(a)に示すような、たとえば円柱状の被写体Sには、図4(b)に示すような歪み量Δkのローリングシャッタ歪みが発生する。
以下、ローリングシャッタ歪みの補正処理について説明する。以下の説明においては、図5に示すように静止している被写体Sを動画撮影により撮影する場合を仮定する。なお、図5は、実施の形態の電子カメラ1と図4に示した円柱状の被写体Sとの位置関係を示す俯瞰図である。図5(a)に示すように、ユーザが電子カメラ1をパンニング操作せずに動画撮影する場合、取得される画像データに対応する画像には、図4(a)に示すように被写体Sにローリングシャッタ歪みが発生しない。
図5(b)に示すように、ユーザが電子カメラ1を矢印Ar1の方向へパンニング操作しながら動画撮影すると、ブレ検出センサ152は、手ブレにより電子カメラ1の本体に生じたブレと、パンニング操作に応じたブレとをブレ検出値としてブレ補正制御部181へ出力する。ブレ補正制御部181は、入力したブレ検出値に基づいて、撮像素子14の読み出し方向(画素行方向)へのブレ成分の加速度Δmを算出する。そして、ブレ補正制御部181は、算出した加速度Δmに基づいて、読み出し方向への電子カメラ1の本体の移動速度を算出する。ブレ補正制御部181は、算出した電子カメラ1の移動速度が上述した撮像素子14の画素行ごとの画像信号の読み出し速度Δtを超える場合に、パンニング操作されたことを検出する。パンニング操作が行われたことを検出すると、ブレ補正制御部181は、算出した加速度Δmをパンニング操作に対応する加速度として用いることで、以下で説明するローリングシャッタ歪みの補正処理を行う。
ブレ補正制御部181は、算出した加速度Δmと交換レンズ2の焦点距離とを用いて、パンニング操作に応じて被写体Sの像が撮像素子14上で移動する移動量Δnを算出する。ブレ補正制御部181は、算出した移動量Δnと動画撮影時のフレームレート(たとえば1/30[s])とに基づいて、撮像素子14上での走査ズレ量(すなわちローリングシャッタ歪み量)Δkを算出する。そして、ブレ補正制御部181は、算出した走査ズレ量Δkを撮像素子14の移動量に換算することにより、歪み補正量Δsを算出する。
ブレ補正制御部181は、算出した歪み補正量Δs、すなわち撮像素子14の移動量を制御信号として算出し、制御信号に応じた電圧をアクチュエータ153へ印加する。その結果、図5(b)に示すように、矢印Ar1の方向へのパンニング操作に伴って、撮像素子14が矢印Ar2の方向、すなわちパンニング操作の方向と同じ方向に歪み補正量Δsだけ移動する。したがって、画像データに対応する画像に発生するローリングシャッタ歪みが補正され、パンニング操作を行っていても図4(a)に示すような画像を得ることができる。
図6のフローチャートを参照しながら、電子カメラ1によるローリングシャッタ歪みの補正処理を説明する。図6の処理を行うプログラムは制御回路18内の図示しないメモリに格納されており、ユーザの操作部30により動画撮影モードが設定されると制御回路18により起動され、実行される。
ステップS101では、動画撮影が開始されたか否かを判定する。ユーザのレリーズボタンの操作に応じて操作部30から撮影指示信号を入力すると、ステップS101が肯定判定されてステップS102へ進む。撮影指示信号を入力しない場合は、ステップS101が否定判定されて、当該判定処理を繰り返す。
ステップS101では、動画撮影が開始されたか否かを判定する。ユーザのレリーズボタンの操作に応じて操作部30から撮影指示信号を入力すると、ステップS101が肯定判定されてステップS102へ進む。撮影指示信号を入力しない場合は、ステップS101が否定判定されて、当該判定処理を繰り返す。
ステップS102では、撮像素子14に対して1枚のフレームに対応する画像信号の読み出し開始を指示してステップS103へ進む。ステップS103では、ユーザによるパンニング操作が検出されたか否かを判定する。パンニング操作が検出された場合は、ステップS103が肯定判定されて、加速度Δmを算出してステップS104へ進む。パンニング操作が検出されない場合は、ステップS103が否定判定されてステップS106へ進む。
ステップS104では、パンニング操作に伴う撮像素子14上での走査ズレ量Δkを算出してステップS105へ進む。ステップS105では、算出した走査ズレ量Δkを用いて歪み補正量Δsを算出する。そして、アクチュエータ153を介して、撮像素子14を歪み補正量Δs分移動させてステップS106へ進む。
ステップS106では、全画素行に含まれる画素から画像信号の読み出しが終了したか否かを判定する。全画素行から画像信号の読み出しが終了した場合は、ステップS106が肯定判定されてステップS107へ進む。全画素行からの画像信号の読み出しが終了していない場合は、ステップS106が否定判定されてステップS103へ戻る。ステップS107では、動画撮影が終了したか否かを判定する。ユーザのレリーズボタンの操作に応じて操作部30から撮影終了を指示する信号を入力すると、ステップS107が肯定判定されて処理を終了する。撮影終了を指示する信号を入力しない場合は、ステップS107が否定判定されてステップS102へ戻る。
以上で説明した実施の形態によると、以下の作用効果が得られる。
(1)撮像素子14は、行列状に配置された複数の画素を有し、撮影レンズL1を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像するようにし、ブレ検出センサ152は、電子カメラ1に加わるブレを検出しブレ検出値を出力するようにした。ブレ補正装置15は、ブレ検出センサ152により出力されたブレ検出値に基づいて、光軸に直交する方向における撮影レンズL1と撮像素子14との相対位置を変更して撮像素子14上での像ブレを補正するようにした。そして、ブレ補正制御部181は、ブレ検出装置181により検出されたパンニング操作に対応するブレ、すなわち加速度Δmに基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正装置15を用いて補正するようにした。したがって、ブレ検出センサ152により検出されたブレに基づいてパンニング操作に伴って発生するローリングシャッタ歪みを補正できるので、パンニングの操作速度が不均一な場合であっても高画質の画像を得ることができる。さらに、生成された画像データにローリングシャッタ歪み補正のための画像処理を施さないので、処理時間および処理負荷を低減できる。
(1)撮像素子14は、行列状に配置された複数の画素を有し、撮影レンズL1を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像するようにし、ブレ検出センサ152は、電子カメラ1に加わるブレを検出しブレ検出値を出力するようにした。ブレ補正装置15は、ブレ検出センサ152により出力されたブレ検出値に基づいて、光軸に直交する方向における撮影レンズL1と撮像素子14との相対位置を変更して撮像素子14上での像ブレを補正するようにした。そして、ブレ補正制御部181は、ブレ検出装置181により検出されたパンニング操作に対応するブレ、すなわち加速度Δmに基づいて、ローリングシャッタ方式に起因して被写体の像に発生する歪みを、ブレ補正装置15を用いて補正するようにした。したがって、ブレ検出センサ152により検出されたブレに基づいてパンニング操作に伴って発生するローリングシャッタ歪みを補正できるので、パンニングの操作速度が不均一な場合であっても高画質の画像を得ることができる。さらに、生成された画像データにローリングシャッタ歪み補正のための画像処理を施さないので、処理時間および処理負荷を低減できる。
(2)ブレ補正制御部181は、加速度Δmに基づいて算出した電子カメラ1の本体の移動速度が、撮像素子14の画素行ごとの画像信号の読み出し速度Δtを超える場合に、ブレ補正装置15を用いてローリングシャッタ歪みを補正するようにした。したがって、ローリングシャッタ歪みが発生する可能性が低い場合、すなわちローリングシャッタ歪みによる画質の劣化が目立たない場合には、ブレ補正装置15を用いたローリングシャッタ歪みの補正処理を行わないので、処理負荷を低減できる。
(3)ブレ補正制御部181は、ブレ検出センサ152により検出されたパンニング操作の方向に追従するようにブレ補正装置15を駆動するようにした。したがって、図4(b)に示すようなローリングシャッタ歪みの発生が打ち消される方向に撮像素子14を移動させるので、ローリングシャッタ歪みが低減された高画質の画像が得られる。
以上で説明した実施の形態による電子カメラ1を、次のように変形できる。
(1)撮像素子14のローリングシャッタ歪み補正のための駆動範囲を確保するために、撮影開始の前に予めパンニング操作が行われる方向とは逆方向に撮像素子14を駆動させておいてもよい。この場合、操作部30は、撮影開始前にパンニング操作の方向(左右)を設定するための方向設定スイッチを含むようにする。ユーザにより方向設定スイッチが操作されて、パンニング操作の方向が、たとえば左に設定されたとすると、ブレ補正制御部181は、アクチュエータ153を介して撮像素子14を駆動範囲の右側端部に駆動させる。すなわち、図7に示すように、パンニング操作が矢印Ar3の方向に設定されると、ブレ補正制御部181は、撮影開始前に撮像素子14を矢印Ar4の方向に駆動する。そして、ユーザのレリーズスイッチの操作に応じて撮影が開始されると、パンニング操作の方向に追従して、図の矢印Ar5の方向へ撮像素子14を駆動させる。この結果、ローリングシャッタ歪み補正処理のための撮像素子14の駆動範囲を拡大できるので、パンニング操作が長時間に及ぶ場合であっても、補正処理を実行することができる。
(1)撮像素子14のローリングシャッタ歪み補正のための駆動範囲を確保するために、撮影開始の前に予めパンニング操作が行われる方向とは逆方向に撮像素子14を駆動させておいてもよい。この場合、操作部30は、撮影開始前にパンニング操作の方向(左右)を設定するための方向設定スイッチを含むようにする。ユーザにより方向設定スイッチが操作されて、パンニング操作の方向が、たとえば左に設定されたとすると、ブレ補正制御部181は、アクチュエータ153を介して撮像素子14を駆動範囲の右側端部に駆動させる。すなわち、図7に示すように、パンニング操作が矢印Ar3の方向に設定されると、ブレ補正制御部181は、撮影開始前に撮像素子14を矢印Ar4の方向に駆動する。そして、ユーザのレリーズスイッチの操作に応じて撮影が開始されると、パンニング操作の方向に追従して、図の矢印Ar5の方向へ撮像素子14を駆動させる。この結果、ローリングシャッタ歪み補正処理のための撮像素子14の駆動範囲を拡大できるので、パンニング操作が長時間に及ぶ場合であっても、補正処理を実行することができる。
(2)ユーザにより手ブレ補正モードがオフに設定されている場合であっても、ブレ補正装置15を用いてローリングシャッタ歪みの補正処理を行うようにしてもよい。もしくは、手ブレ補正モードがオンに設定されている場合にのみ、ブレ補正装置15を用いてローリングシャッタ歪みの補正処理を行うようにしてもよい。
(3)アクチュエータ153により撮像素子14を駆動(移動)させてブレ補正を行うものに代えて、結像光学系の一部を駆動(移動)させてブレ補正を行うようにしてもよい。この場合、図8のブロック図に示すように、電子カメラ1は、シフトレンズ151をさらに備えるようにする。ブレ補正制御部181は、ブレ検出センサ152のブレ検出値および位置検出センサ154の位置検出信号とに基づいて、シフトレンズ151の移動量を算出する。そして、ブレ補正制御部181は、算出した移動量に基づいて、アクチュエータ153を介してシフトレンズ151を駆動(移動)させて撮影レンズL1および撮像素子14における被写体光の光軸と直交する方向の相対位置を変更させる。その結果、シフトレンズ151の移動により、撮影レンズL1を通過した被写体光は、ブレを打ち消す方向に屈折されるので、電子カメラ1の本体のブレによる光学像のブレが補正される。この場合には、ブレ補正制御部181は、シフトレンズ151を駆動させることにより、ローリングシャッタ歪みを補正できる。
(4)撮像素子14やシフトレンズ151を駆動させることにより像ブレを補正する、いわゆる光学的ブレ補正に代えて、撮像素子14から出力される画像信号の読み出し範囲を変更することにより、撮像素子14上での像ブレを補正する、いわゆる電子式ブレ補正により像ブレを補正するものでもよい。この場合、ブレ補正制御部181は、算出した歪み補正量Δsに応じて、画像信号の読み出し範囲を変更することによりローリングシャッタ歪みを補正する。
(5)電子カメラ1は、撮像素子14を駆動させて像ブレを補正する補正態様と、シフトレンズ151を駆動させて像ブレを補正する補正態様と、撮像素子14から出力される画像信号の読み出し範囲を変更して像ブレを補正する補正態様(電子式ブレ補正)とのうち、いずれか2つの補正態様を備えるようにしてもよい。この場合、手ブレ補正に用いる補正態様と、パンニング操作によるローリングシャッタ歪み補正に用いる補正態様とを異ならせることができる。すなわち、ローリングシャッタ歪み補正用に専用の補正態様を用いることができる。
たとえば、撮像素子14を駆動させる補正態様と、シフトレンズ151を駆動させる補正態様とを備える場合には、ローリングシャッタ歪み補正用に撮像素子14を駆動させる補正態様を使用し、像ブレ補正用にシフトレンズ151を駆動させる補正態様を使用することができる。もしくは、ローリングシャッタ歪み補正用にシフトレンズ151を駆動させる補正態様を使用し、像ブレ補正用に撮像素子14を駆動させる補正態様を使用することもできる。
さらに、撮像素子14を駆動させる補正態様と、電子式ブレ補正とを備える場合には、ローリングシャッタ歪み補正用に撮像素子14を駆動させる補正態様を使用し、像ブレ補正用に電子式ブレ補正を用いることができる。また、シフトレンズ151を駆動させる補正態様と電子式ブレ補正とを備える場合には、ローリングシャッタ歪み補正用にシフトレンズ151を駆動させる補正態様を使用し、像ブレ補正用に電子式ブレ補正を用いることができる。
また、本発明は、静止している被写体をパンニング撮影するものに限られるものではなく、動いている被写体をパンニング撮影する際にも適用可能である。特に、被写体の動きがある程度予測できる場合(例えば、等速運動や等加速度運動しているような被写体)には、ブレ補正制御部181は、その被写体の動きを加味して上述したブレ補正装置15の駆動量を算出する。そして、ブレ補正制御部181は、ローリングシャッタ歪みの発生を打ち消す方向にブレ補正装置15を駆動すればよい。被写体の動きを予測する方法としては、たとえばライブビュー表示される連続するフレーム画像同士を比較する(例えば被写体の動きベクトルを検出する)ことにより、その被写体の動きを求めればよい。
また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。説明に用いた実施の形態および変形例は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
14 撮像素子、 15 ブレ補正装置、
18 制御回路、 30 操作部、
151 シフトレンズ、 152 ブレ検出センサ、
181 ブレ補正制御部
18 制御回路、 30 操作部、
151 シフトレンズ、 152 ブレ検出センサ、
181 ブレ補正制御部
Claims (8)
- 行列状に配置された複数の画素を有し、結像光学系を介して結像した被写体の像をローリングシャッタ方式により撮像する撮像素子と、
カメラに加わるブレ成分を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された第1のブレ成分に基づいて、光軸に直交する方向における前記結像光学系と前記撮像素子との相対位置を変更して前記撮像素子上での像ブレを補正するブレ補正手段と、
前記検出手段により検出された第2のブレ成分に基づいて、前記ローリングシャッタ方式に起因して前記被写体の像に発生する歪みを、前記ブレ補正手段を用いて補正する補正制御手段とを備えることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記撮像素子は、前記被写体の像を撮像して行単位で所定の読出速度により画像信号を出力し、
前記補正制御手段は、前記検出手段により検出された前記第2のブレ成分に対応する速度が前記読出速度を超える場合に、前記ブレ補正手段を用いて前記歪みを補正することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1または2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記補正制御手段は、前記検出手段により検出された前記第2のブレ成分の方向に追従するように前記ブレ補正手段を駆動することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
カメラに加える前記第2のブレ成分の方向を撮影開始前に設定する設定手段をさらに備え、
前記補正制御手段は、前記設定手段により設定された方向とは逆方向に前記ブレ補正手段を予め駆動させることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ブレ補正手段は、前記撮像素子の位置補正機構であることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ブレ補正手段は、前記結像光学系の一部を構成するブレ補正光学系であることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ブレ補正手段は、前記検出手段により検出された前記第1のブレ成分に基づいて、前記撮像素子により行単位で出力される画像信号の切り出し範囲を変更して、前記撮像素子上での像ブレを補正することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
前記ブレ補正手段は、前記第1のブレ成分に基づいて前記像ブレを補正する第1補正部と、前記第2のブレ成分に基づいて前記歪みを補正する第2補正部とを含み、
前記第1補正部および前記第2補正部は、前記撮像素子の位置補正機構と、前記結像光学系の一部を構成するブレ補正光学系と、前記検出手段により検出された前記第1のブレ成分に基づいて、前記撮像素子により行単位で出力される画像信号の切り出し範囲を変更して、前記撮像素子上での像ブレを補正する第3補正部とのうちの2つにより構成されることを特徴とするデジタルカメラ。
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