JP2011103362A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法を提供する。
【解決手段】凹凸12が設けられた転写面10aを有する型10の転写面を、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に転写するパターン形成方法であって、転写面と転写材との間、及び、被処理基板と転写材との間、の少なくともいずれかに、光の照射によって形状が変化する光変形層40を介在させた状態で、凹凸の凹部に転写材を充填させる充填工程と、凹部に転写材を充填させた状態で転写材を硬化させる硬化工程と、転写面に平行な平面内で強度が変化する光を光変形層に照射して、光変形層を変形させ、転写面と、硬化した転写材と、を離型させる離型工程と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】凹凸12が設けられた転写面10aを有する型10の転写面を、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に転写するパターン形成方法であって、転写面と転写材との間、及び、被処理基板と転写材との間、の少なくともいずれかに、光の照射によって形状が変化する光変形層40を介在させた状態で、凹凸の凹部に転写材を充填させる充填工程と、凹部に転写材を充填させた状態で転写材を硬化させる硬化工程と、転写面に平行な平面内で強度が変化する光を光変形層に照射して、光変形層を変形させ、転写面と、硬化した転写材と、を離型させる離型工程と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、パターン形成方法に関する。
半導体装置やMEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電気機械システム)装置などの微細構造を有する電子デバイスの製造において、微細パターンを高生産性で形成する技術として、基板に原版の型を転写するナノインプリント法が注目されている。
ナノインプリント法においては、転写すべき凹凸パターンを有する原版の型(テンプレート)を、基板上の樹脂に接触させ、樹脂が型の凹凸パターンの形状に沿った状態で、樹脂を硬化させることにより、基板上の樹脂に凹凸パターンが転写される。
ナノインプリント法において、型を樹脂から外す離型時に、樹脂の一部に応力が集中し、樹脂の転写パターンが破壊され欠陥が生じることがある。
これに対し、特許文献1では、良好な離型性を得るために、用いるモールドの凹凸の表面、または凹凸全体を、フッ素含有ダイヤモンドライクカーボン膜で形成する技術が開示されている。しかしながら、この場合も離型時における樹脂の転写パターンの破壊の抑制は不十分であり、改良の余地がある。
本発明は、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法を提供する。
本発明の一態様によれば、凹凸が設けられた転写面を有する型の前記転写面を、被処理基板の主面に設けられた転写材に転写するパターン形成方法であって、前記転写面と前記転写材との間、及び、前記被処理基板と前記転写材との間、の少なくともいずれかに、光の照射によって形状が変化する光変形層を介在させた状態で、前記凹凸の凹部に前記転写材を充填させる充填工程と、前記凹部に前記転写材を充填させた状態で前記転写材を硬化させる硬化工程と、前記転写面に平行な平面内で強度が変化する光を前記光変形層に照射して、前記光変形層を変形させ、前記転写面と、前記硬化した前記転写材と、を離型させる離型工程と、を備えたことを特徴とするパターン形成方法が提供される。
本発明によれば、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法が提供される。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施形態に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。
図2は、本発明の実施形態に係るパターン形成方法を例示する工程順模式的断面図である。
図1及び図2(a)〜(c)に表したように、本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、凹凸12が設けられた転写面10aを有する型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に転写するパターン形成方法である。
図1は、本発明の実施形態に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。
図2は、本発明の実施形態に係るパターン形成方法を例示する工程順模式的断面図である。
図1及び図2(a)〜(c)に表したように、本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、凹凸12が設けられた転写面10aを有する型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に転写するパターン形成方法である。
本パターン形成方法は、転写面10aと転写材30との間、及び、被処理基板20と転写材30との間、の少なくともいずれかの間に、光の照射によって形状が変化する光変形層40を介在させた状態で、凹凸12の凹部に転写材30を充填させる充填工程と、凹部に転写材30を充填させた状態で転写材30を硬化させる硬化工程と、転写面10aに平行な平面内で強度が変化する光を光変形層40に照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30と、を離型させる離型工程と、を備える。
すなわち、本実施形態に係るパターン形成方法においては、例えば、図2(a)に表したように、凹凸12が設けられた転写面10aを有する型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に対向させ、図2(b)に表したように、転写面10aを転写材30に近接させ、または、接触させて、凹凸12の凹部12aに転写材30を充填させる(ステップS10)。
そして、凹部12aに転写材30を充填させた状態で転写材30を硬化させる(ステップS20)。転写材30の硬化の手法は任意である。これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
そして、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型させる(ステップS30)。
この際、本実施形態に係るパターン形成方法においては、上記の充填工程は、転写面10aと転写材30との間、及び、被処理基板20と転写材30との間、の少なくともいずれかに、光の照射によって形状が変化する光変形層40を介在させた状態で実施される。
図2(a)及び(b)に示した具体例では、被処理基板20と転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で、転写面10aと転写材30との接触が実施され、充填が実施されている。
そして、図2(c)に表したように、光変形層40に光40Lを照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型(リリース)させる(ステップS30)。この例では、光40Lの照射は、転写材30の硬化の後に実施されている。
この時、光変形層40に照射する光は、転写面10aに平行な平面内で強度が変化する光である。
この時、光変形層40に照射する光は、転写面10aに平行な平面内で強度が変化する光である。
光変形層40には、例えば、ポリウレタン系などの主鎖に、アゾベンゼン系の側鎖が設けられたアゾベンゼン含有ポリマーなどを用いる。このようなアゾベンゼン含有ポリマーにおいては、光の照射によって、アゾベンゼンにおけるシスとトランスとの間の転移が起こり、例えば光が照射された領域と照射されなかった領域とで、アゾベンゼン含有ポリマーの表面に微細な凹凸(図2(c)に例示した凹部41及び凸部42)が形成される。この光照射による光変形層40における微細な凹凸により、転写面10aと、転写材30が硬化した転写硬化層31と、の間の離型が行われ、離型の際の欠陥が抑制できる。
すなわち、転写硬化層31と型10との間に空間が形成され、転写硬化層31と型10との接触面積を減らし、転写硬化層31と型10との間の空間に、空気、または転写材30のガス、が入り込み、離型時に、外部と、転写硬化層31と型10との間の空間と、の気圧の差異が抑制される。これにより、離型が容易になる。
これにより、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法が提供できる。
これにより、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法が提供できる。
また、離型が容易になるため、高密度のパターンの形成においても、型10を取り外す際に大きな外部からの力を必要とせず、高密度のパターンにも対応できるパターン形成方法が提供できる。
なお、光変形層40に用いる材料は上記に限らず、照射される光の強度に従って、表面の凹凸が変化する(例えば、体積が部分的に変化する)材料であれば任意である。
ここで、説明の便宜上、XYZ直交座標系を導入する。
すなわち、型10の転写面10aに対して垂直な方向をZ軸方向とする。そして、Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。そして、Z軸方向とX軸方向とに対して垂直な方向をY軸方向とする。
すなわち、型10の転写面10aに対して垂直な方向をZ軸方向とする。そして、Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。そして、Z軸方向とX軸方向とに対して垂直な方向をY軸方向とする。
図3は、本発明の実施形態に係るパターン形成方法で用いられる光変形層の特性を例示する模式図である。
すなわち、同図(a)は、光変形層40への光40Lの照射の際に用いられるフィルタ70の構成を例示する模式的斜視図である。同図(b)は、光変形層40をAFM(原子力間顕微鏡)で観察したときの像を例示している。同図(c)は、光変形層40への光40Lの照射前の光変形層40の形状を例示する模式的断面図である。同図(d)は、光変形層40への光40Lの照射後の光変形層40の形状を例示する模式的断面図である。
すなわち、同図(a)は、光変形層40への光40Lの照射の際に用いられるフィルタ70の構成を例示する模式的斜視図である。同図(b)は、光変形層40をAFM(原子力間顕微鏡)で観察したときの像を例示している。同図(c)は、光変形層40への光40Lの照射前の光変形層40の形状を例示する模式的断面図である。同図(d)は、光変形層40への光40Lの照射後の光変形層40の形状を例示する模式的断面図である。
図3(a)に表したように、例えば、光変形層40への光40Lの照射の際に、透光部71と遮光部72とを有するフィルタ70を用いる。例えば、複数の帯状の透光部71どうしのそれぞれの間に、帯状の遮光部72が配置される。フィルタ70は、例えば石英であり、フィルタ70の主面に例えばCr膜を成膜し、Cr膜を帯状にパターニングすることで、このような構成が得られる。フィルタ70は、透光部71と遮光部72とによって回折格子して機能する。このようなフィルタ70を通過することで光40Lにおいて、光の強度が強い帯状領域と、光の強度が弱い帯状領域とが交互に並ぶ構成が得られる。
図3(b)に表したように、このような光40Lを光変形層40の照射することで、光変形層40の表面には、帯状の凸部42と、帯状の凹部41と、が形成される。
すなわち、図3(c)に表したように、例えば、光40Lの照射前においては、光変形層40の表面は平坦である。
そして、図3(d)に表したように、光変形層40に光40Lを局所的に照射すると、光40Lが照射された光照射領域40Rにおいては、光変形層40が凹状に凹み、凹部41が形成される。そして、光照射領域40Rに隣接した隣接領域40Sでは、光変形層40が凸状に膨らみ、凸部42が形成される。すなわち、例えば、光照射領域40Rの光変形材料が、隣接領域40Sに向けて移動し、光照射領域40Rが凹状になり、隣接領域40Sが凸状になる。また、例えば、光照射領域40Rの光変形材料が収縮し光照射領域40Rが凹状になり、隣接領域40Sが膨張し、凸状になる。なお、光変形材料によってはこの逆の特性となる。以下では、光照射領域40Rに凹部41が形成され、隣接領域40Sに凸部42が形成される場合として説明する。
光40Lは、光変形層40において吸収される波長を有する光であり、光40Lのピーク波長は、例えば300nm(ナノメートル)〜500nmである。光照射によるこのような凹部41と凸部42の高さの差(頂部と底部との距離)は、例えば5nm〜100nmである。光変形層40の変形のための光40Lの強度は、光変形層40に用いる材料等にも依存するが、例えば5mW/cm2〜100mW/cm2である。また、光変形層40の変形(凹部41及び凸部42の形成)に要する時間は、光変形層40に用いる材料や光40Lの照射条件等、各種の特性に依存するが、数秒〜数分である。
このように、X−Y平面(転写面10aに平行な平面)内で強度が変化する光40Lによって、光変形層40に凹凸(凹部41及び凸部42)が形成される。そして、例えば、光変形層40の全面に光を照射すると、この凹凸は消え、光変形層40の表面は元の平坦な状態(例えば、図3(c)に例示した状態)に戻る。また、光変形層40を加熱することでも、この凹凸は消え、光変形層40の表面は元の平坦な状態に戻る。
本具体例においては、型10には、表面(転写面10a)に凹凸12が設けられた例えば石英などの基板が用いられる。この凹凸12は、被処理基板20の転写材30に転写されるべき形状のパターン形状を有する。
被処理基板20には、例えば半導体ウェーハや、半導体層、導電層及び絶縁層の少なくともいずれかが設けられた基板などが用いられる。
転写材30には、例えば種々の樹脂が用いられ、本具体例においては、光硬化型の樹脂が用いられる。なお、転写材30には、熱硬化型の樹脂を用いても良い。
被処理基板20には、例えば半導体ウェーハや、半導体層、導電層及び絶縁層の少なくともいずれかが設けられた基板などが用いられる。
転写材30には、例えば種々の樹脂が用いられ、本具体例においては、光硬化型の樹脂が用いられる。なお、転写材30には、熱硬化型の樹脂を用いても良い。
以下、本発明の実施形態に係る実施例について説明する。
(第1の実施例)
本実施形態に係る第1の実施例のパターン形成方法においては、被処理基板20と転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で、転写面10aと転写材30とが接触され、型10の凹部12bへの転写材30の充填(ステップS10)が行われる。
本実施形態に係る第1の実施例のパターン形成方法においては、被処理基板20と転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で、転写面10aと転写材30とが接触され、型10の凹部12bへの転写材30の充填(ステップS10)が行われる。
図4は、第1の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。
図5は、第1の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図5(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図5(h)は、図5(f)の部分APを拡大した模式的断面図である。
図5は、第1の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図5(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図5(h)は、図5(f)の部分APを拡大した模式的断面図である。
図4及び図5(a)に表したように、被処理基板20の主面20a上に光変形層40を形成する(ステップS110)。光変形層40には、例えばアゾベンゼン含有ポリマーが用いられ、光変形層40の厚さは、例えば20nm程度である。このアゾベンゼン含有ポリマーの吸収波長は、例えば400nm前後である。例えば、400nm程度のピーク波長を有する光を、80mW/cm2程度の強度で、このアゾベンゼン含有ポリマーに照射すると、3分程度の時間で、高さの差が30nm程度の凹凸が形成される。
なお、被処理基板20上への光変形層40の形成は、被処理基板20上に光変形層40となる光変形材料(例えばアゾベンゼン含有ポリマーなど)を塗布することで行われる。光変形材料の塗布は、例えばスピンコート法によって行われる。ただし、本発明の実施形態において、光変形材料の被処理基板20への塗布方法は任意であり、インクジェット法を含む印刷法などを用いても良い。
この後、図4及び図5(b)に表したように、被処理基板20の光変形層40の上に、転写材30が配置される(ステップS120)。転写材30には、例えばアクリル系やエポキシ系などの光硬化性の樹脂材料が用いられる。転写材30の配置は、例えばインクジェット法が用いられる。インクジェット法を用いることで、被処理基板20の主面20a内において、所望の場所に転写材30を選択的に配置することができる。これにより、型10の転写面10aを被処理基板20の主面20a内において順次転写させるときに、転写材30を配置してから転写(近接または接触)を行うまでの時間のばらつきを抑制することができ、工程を安定化させることができる。また、転写材30の材料利用効率が向上する。ただし、本発明の実施形態において、転写材30の被処理基板20上(光変形層40上)への塗布方法は任意である。なお、転写材30は塗布時には液状であり、例えば光を照射することによって固状となる。
その後、図5(c)に表したように、型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に対向させる。この型10の転写面10aには凹凸12が設けられている。凹凸12は、凹部12aと凸部12bとを有する。本具体例では、凸部12bには、遮光膜13が設けられている。この遮光膜13には例えばCr膜が用いられている。すなわち、型10となる基材(例えば石英基板)の主面にCr膜が設けられ、例えば電子線描画により凹凸12のパターンがCr膜に形成され、このCr膜をマスクにして基材をドライエッチングすることで、凹凸12が形成される。遮光膜13には、このドライエッチングの際のマスクに使用されたCr膜が用いられている。
なお、このように、凸部12bに遮光膜13が設けられる場合には、型10において、転写される凹凸の深さ(Z軸方向に沿った長さ)は、凹部12aの深さに遮光膜13の厚みを加えた深さになり、型10における実質的な凹凸は、凹部12aの底面と、遮光膜13の表面(凸部12bとは反対の側の面)と、の段差となる。従って、凸部12bに遮光膜13が設けられる場合には、遮光膜13は、型10に含まれると見なされ、型10の転写面10aは、遮光膜13の表面を含むと見なされることができる。
そして、図4及び図5(d)に表したように、転写面10aを転写材30に近接させる、または、接触させる(ステップS130)。本実施例では、転写面10aを転写材30に接触させる。これにより、凹凸12の凹部12aに転写材30を充填させる(ステップS10)。この充填は、被処理基板20と転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で実施されている。
そして、図4及び図5(e)に表したように、凹部12aに転写材30が充填させられた状態で転写材30を硬化させる(ステップS141、ステップS20)。すなわち、転写材30が硬化する例えば300nm程度のピーク波長を有する光35を、例えば200mJ/cm2程度のエネルギーで、転写材30に照射する。この光35を照射することで、転写材30は硬化し、転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
すなわち、型10の凹部12aに充填された転写材30に光35が照射され、転写硬化層31が形成される。この時、型10の凸部12bに接触している転写材30においては、遮光膜13によって光35が遮光されるため、この部分の転写材30には光35が照射されず、転写材30は元の転写材30(液状)のままである。
そして、図4及び図5(f)に表したように、転写材30が硬化し、転写硬化層31が形成された後、光変形層40に光45を照射する。この光45は、光変形層40が変形する波長とエネルギーを持った光である。光45は、例えば、400nm程度のピーク波長と、80mW/cm2程度の強度と、を有する。そして、この光45は、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光である。本具体例では、光45は、型10の凸部12bの遮光膜13によって遮光され、凹部12aでは光45は透光され、これにより光45の強度はX−Y平面内で変化する。
このように、本実施例においては、転写材30は光硬化性樹脂であり、転写材30の硬化は転写材30への光の照射によって行われ、転写材30の硬化工程において転写材30へ照射される光35と、光変形層40の変形工程において光変形層40に照射される光45と、は互いに異なる波長成分を有する。すなわち、光35の波長特性と、光45の波長特性と、は互いに異なる。例えば、光35のピーク波長と、光45のピーク波長と、は互いに異なる。また、例えば、光35のピーク波長と、光45のピーク波長と、が互いに同じ場合であっても、それぞれの光に含まれるスペクトラムが異なり、それぞれの光において、強度の波長分布特性が異なる。
光45の照射によって、図5(h)に表したように、光変形層40に凹部41と凸部42とが形成される。すなわち、型10の転写面10aにおいて、遮光膜13が設けられていない凹部12aにおいては、光45の強度が強く、例えば、凹部12aに対向する部分の光変形層40は凹み、凹部41が形成される。そして、型10の凹部12aに隣接する凸部12bに対向する部分の光変形層40は膨らみ、凸部42が形成される。
この光変形層40の凸部42の上面により、型10の転写面10aが上方向(被処理基板20から型10に向かう方向)に押し上げられる。本具体例では、光変形層40の凸部42が転写材30を介して、型10の転写面の遮光膜13を上方向に押し上げる。そして、光変形層40の凹部41により、型10の凹部12aの内部の転写硬化層31は下方向(型10から被処理基板20に向かう方向)引き下げられる。
これにより、型10と転写硬化層31(転写材30)とは、外から機械的な力を与えなくても、互いに密着した状態から、互いに離れる。すなわち、型10の凹部12aと、転写硬化層31と、が互いに離れ、型10の凸部12bと、硬化した転写材30とが互いに離れる。このように、光変形層40に光45を照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型させる(ステップS30)。
なお、本具体例では、型10の凸部12bに接触している転写材30は、遮光膜13により光35が照射されておらず、液状のままである。このため、型10と転写硬化層31との離型の際に、型10と転写硬化層31との間に形成される空間が、液状または、転写材30が気化した転写材ガス30gにより充填される。このため、離型の際にこの空間の気圧が外部に比べて低くなって離型がし難くなることを抑制でき、離型がさらに容易に実施される。
また、型10の凹凸12のパターン形状(X−Y平面内の形状)に沿って、光変形層40が変形して凹部41と凸部42とが形成されるため、型10と転写硬化層31との離型の際に、凹凸12のそれぞれに均一な離型力が働き、型10の転写面の全体に渡って、離型がさらに容易に実施される。
そして、図4及び図5(g)に表したように、型10を取り外す(ステップS150)。この時、型10と転写硬化層31とは、光変形層40の変形によって互いに離れているので、大きな機械的な力を外から与えなくても型10を取り外すことができる。このため、型10の取り外しのときに、転写硬化層31が破壊されることが抑制され、欠陥の発生が抑制される。すなわち、光変形層40の変形により、型10のパターンエッジ(凹部12aと凸部12bとの境界)で、型10を押し上げる力、すなわち、離型力が発生し、離型が促進されているので、型10を取り外す時の力が低減し、欠陥の発生が抑制される。
なお、ステップS30(光変形層40に光40Lを照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30とを離型させる工程)は、ステップS142(光変形層40の変形によって、型10と転写硬化層31とを離間させる工程)の他に、ステップS150(外からの機械的な力によって、凹凸12の深さよりも離れた距離で、型10と被処理基板20とを離間させる工程)を含むものとしても良い。
なお、図4に表したように、この後、転写後の転写硬化層31(及び光変形層40)の膜厚を減少させて被処理基板20の主面20aの一部を露出させる後処理(ステップS210)を行うことができる。
すなわち、転写の際には、型10の凸部12bと被処理基板20とは、互いに完全には接触せず、凸部12bと被処理基板20との間に、転写材30(転写硬化層31)及び光変形層40が存在する。このため、図5(g)に例示した状態においては、型10の凸部12bに対応する領域に、転写材30(転写硬化層31)及び光変形層40が残膜として残る。この残膜を除去するために、被処理基板20の主面20aの一部を露出させる後処理を行う。この後処理には、例えば各種の異方性のドライエッチングや、紫外光の照射等を用いることができる。
すなわち、転写の際には、型10の凸部12bと被処理基板20とは、互いに完全には接触せず、凸部12bと被処理基板20との間に、転写材30(転写硬化層31)及び光変形層40が存在する。このため、図5(g)に例示した状態においては、型10の凸部12bに対応する領域に、転写材30(転写硬化層31)及び光変形層40が残膜として残る。この残膜を除去するために、被処理基板20の主面20aの一部を露出させる後処理を行う。この後処理には、例えば各種の異方性のドライエッチングや、紫外光の照射等を用いることができる。
また、図5(g)に例示した状態では、光変形層40の変形によって、光変形層40及び転写材30の表面には凹凸が形成されているが、上記の後処理によって、転写硬化層31に覆われていない光変形層40と、転写材30と、は除去され、実用的には問題がない。
(比較例)
比較例のパターン形成方法においては、光変形層40を設けない。これ以外は、第1の実施例に係るパターン形成方法と同じである。
比較例の場合は、光変形層40が設けられていないため、図5(e)に例示した転写材30を硬化して、転写硬化層31を形成した後には、型10の凹部12aに充填されている転写硬化層31と凹部12aとの間には空隙が形成されておらず、両者は密着している。このため、離型時には、型10と被処理基板20とを、外部からの機械的な力により引き離す。
比較例のパターン形成方法においては、光変形層40を設けない。これ以外は、第1の実施例に係るパターン形成方法と同じである。
比較例の場合は、光変形層40が設けられていないため、図5(e)に例示した転写材30を硬化して、転写硬化層31を形成した後には、型10の凹部12aに充填されている転写硬化層31と凹部12aとの間には空隙が形成されておらず、両者は密着している。このため、離型時には、型10と被処理基板20とを、外部からの機械的な力により引き離す。
この時、型10の変形や、型10の転写面10aに対して平行な面内における離型速度の変動により、転写硬化層31において応力が集中する部分が発生する。これにより、例えば、転写硬化層31が破壊され、転写硬化層31の例えば一部が、型10の凹部12aに取り残される等の欠陥が発生する。また、高密度のパターンを形成する場合には、型10の凹凸12の密度が高まり、その結果、例えば凹部12aと転写硬化層31との間の接触面積が拡大し、離型時に非常に大きな外部からの機械的な力が必要となり、離型が困難になる。
これに対し、本発明の実施形態(例えば第1の実施例)に係るパターン形成方法によれば、光変形層40を用いることで、光変形層40を変形させて凹部41と凸部42とを形成することで、型10が転写硬化層31から押し上げられ、型10の凹部12aと転写硬化層31との間に空間を形成する。これにより離型が促進され、離型時の欠陥が抑制できる。さらに、光変形層40の変形を用いて離型を促進させるため、高密度のパターンの形成においても、型10を取り外す際に大きな外部からの力を必要とせず、高密度のパターンにも対応できる。
また、既に説明したように、離型の際に、遮光膜13の下の転写材30が気化し、型10と転写硬化層31との間の空間を満たす作用により、型10と被処理基板20とが自動的に離型し、さらに離型がし易くなる。
なお、本実施例に関して説明した各種のステップは、技術的に可能な範囲で相互に入れ換えが可能であり、また、複数のステップを同時に実施しても良い。
(第2の実施例)
本実施形態に係る第2の実施例のパターン形成方法においては、転写材30を硬化させるための光と、光変形層40を変形させるための光と、に同じ波長の光が用いられる。
本実施形態に係る第2の実施例のパターン形成方法においては、転写材30を硬化させるための光と、光変形層40を変形させるための光と、に同じ波長の光が用いられる。
図6は、第2の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。
図7は、第2の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図7(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図7(c)は、図7(a)の部分BPを拡大した模式的断面図である。
図7は、第2の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図7(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図7(c)は、図7(a)の部分BPを拡大した模式的断面図である。
図6に表したように、第2の実施例に係るパターン形成方法においては、被処理基板20への光変形層40形成(ステップS110)、転写材の配置(ステップS120)、及び、転写面10aと転写材30との接触と充填(ステップS130、ステップS10)は、図5(a)〜(d)に例示した第1の実施例と同様なので説明を省略する。
なお、第2の実施例においては、転写材30には、吸収波長が300nm前後であり、200mJ/cm2の照射エネルギーで硬化する材料が用いられる。一方、光変形層40には、吸収波長が400nm前後であり、200mJ/cm2の照射エネルギーで変形する材料が用いられる。
図6及び図7(a)に表したように、第2の実施例のパターン形成方法においては、転写面10aと転写材30とが接触し、凹部12aに転写材30が充填させられた状態で、転写材30に光44を照射して、転写材30を硬化させると共に、光変形層40に光44を照射する(ステップS143)。
この時の光44のピーク波長は、例えば300nm程度であり、光35の像面強度は、200mW/cm2である。この光35の照射により、転写材30は1秒程度で硬化し、転写硬化層31となる(ステップS20)。一方、この光35の照射により、光変形層40は1分程度で変形する。
すなわち、図7(c)に表したように、光変形層40に、凹部41と凸部42とが形成される。これにより、型10と転写硬化層31とは、外から機械的な力を与えなくても互いに離れる。すなわち、型10の凹部12aと、転写硬化層31と、が互いに離れ、型10の凸部12bと転写材30とが互いに離れる。このように、光変形層40に光45を照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型させる(ステップS30)。
そして、図6及び図7(b)に表したように、型10を取り外す(ステップS150)。型10と転写硬化層31(転写材30)とは、光変形層40の変形により、互いに離れているので、外から大きな機械的な力を与えなくても互いに離れる。型10の取り外しのときに、転写硬化層31が破壊されることがなく、欠陥の発生が抑制される。
なお、必要に応じて、後処理(ステップS210)を行う。
なお、必要に応じて、後処理(ステップS210)を行う。
本具体例においては、転写材30を硬化させるステップS20と、光変形層40への光44を照射するステップS30とが同時に開始され、ステップS20が先に終了し、ステップS30がステップS20の終了の後も継続される。そして、光変形層40への光44の照射が行われて、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、が離型されて、ステップS30が終了する。または、その後の型の取り外し(ステップS150)が終了してステップS30が終了する。
第2の実施例に係るパターン形成方法においても、光変形層40を用い、光変形層40において凹部41と凸部42とを形成することで、型10の凹部12aと転写硬化層31との間に空間を形成し、離型が促進され、離型時の欠陥が抑制できる。さらに、型10を取り外す際に大きな外部からの機械的な力を必要とせず、高密度のパターンにも適用できる。また、離型の際に、遮光膜13の下の転写材30の気化によって、型10と被処理基板20とが自動的に離型し、さらに離型がし易くなる。
本実施例においては、転写材30を硬化させるための光と、光変形層40を変形させるための光とに、同じ波長の光(光44)が用いられるため、製造装置が簡略化される利点がある。
(第3の実施例)
本実施形態に係る第3の実施例のパターン形成方法においては、第1の実施例に対して、型10を取り外した後に、光変形層40に光を照射して、光変形層40の凹凸を除去する工程がさらに実施される。
本実施形態に係る第3の実施例のパターン形成方法においては、第1の実施例に対して、型10を取り外した後に、光変形層40に光を照射して、光変形層40の凹凸を除去する工程がさらに実施される。
図8は、第3の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。
図9は、第3の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図9(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図9(c)は、図9(a)の部分CPを拡大した模式的断面図であり、図9(d)は、図9(b)の部分DPを拡大した模式的断面図である。
図9は、第3の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図9(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図9(c)は、図9(a)の部分CPを拡大した模式的断面図であり、図9(d)は、図9(b)の部分DPを拡大した模式的断面図である。
図8に表したように、第3の実施例に係るパターン形成方法においては、被処理基板20への光変形層40形成(ステップS110)、転写材の配置(ステップS120)、転写面10aと転写材30との接触と充填(ステップS130)、転写材30の硬化と光変形層40への光45の照射(ステップS142)、及び、型10の取り外し(ステップS150)は、第1の実施例と同様なので説明を省略する。
第3の実施例に係るパターン形成方法においては、図8及び図9(a)に例示した型10の取り外し(ステップS150)の後に、図9(b)に表したように、光変形層40に光46を照射する(ステップS160)。この光46は、転写硬化層31または転写材30を介して、光変形層40の全面に照射される。光46は、例えば、400nm程度のピーク波長と、50mW/cm2の強度と、を有する光とされ、例えば、3分間の照射が、光変形層40の全面に行われる。これにより、ステップS142で形成された光変形層40における凹凸(凹部41及び凸部42)が除去されて、光変形層40の変形が回復され、光変形層40は実質的に平坦になる。そして、硬化せずに残っていた転写材30も硬化する。
すなわち、図9(c)に例示したように、ステップS150の後には、光変形層40には、凹部41と凸部42とが設けられたままである。ステップS160において、光変形層40に光46を照射することで、光変形層40は元の平坦な形状になる。これにより、より転写硬化層31の精度が向上する。ただし、既に説明したように、ステップS160は実施されなくても良く、ステップS160の実施は任意である。
第3の実施例に係るパターン形成方法においても、光変形層40を用い、光変形層40の凹部41と凸部42とを形成することで、型10の凹部12aと転写硬化層31との間に空間を形成し、離型が促進され、離型時の欠陥が抑制できる。
なお、この場合も、後処理(ステップS210)をさらに実施することができる。
なお、この場合も、後処理(ステップS210)をさらに実施することができる。
(第4の実施例)
本実施形態に係る第4の実施例のパターン形成方法においては、第3の実施例に対して、光変形層40の変形の回復として、光変形層40を加熱処理することが異なる。
本実施形態に係る第4の実施例のパターン形成方法においては、第3の実施例に対して、光変形層40の変形の回復として、光変形層40を加熱処理することが異なる。
図10は、第4の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。 図11は、第4の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図11(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図11(c)は、図11(a)の部分EPを拡大した模式的断面図であり、図11(d)は、図11(b)の部分FPを拡大した模式的断面図である。
すなわち、図11(a)及び(b)は工程順模式的断面図であり、図11(c)は、図11(a)の部分EPを拡大した模式的断面図であり、図11(d)は、図11(b)の部分FPを拡大した模式的断面図である。
図10に表したように、第4の実施例に係るパターン形成方法においては、ステップS110、ステップS120、ステップS130、ステップS141、ステップS142、及び、ステップS150は、第3の実施例と同様なので説明を省略する。
図10及び図11(a)に表したように、第4の実施例に係るパターン形成方法においては、第3の実施例におけるステップS160(光変形層40への光46の照射)の代わりに、光変形層40を加熱する(ステップS161)。例えば、型10が取り外された被処理基板20をホットプレート51の上に載置し、加熱する。この加熱は、例えば、100℃で30分間とされる。
これにより、ステップS142で形成された光変形層40における凹凸(凹部41及び凸部42)が除去されて、光変形層40の変形が回復され、光変形層40は実質的に平坦になる。なお、この加熱の際に、残っていた転写材30は気化し、転写材ガス30gとなり、光変形層40の上から転写材30は除去される。
すなわち、図11(c)に例示したように、ステップS150の後には、光変形層40には、凹部41と凸部42とが設けられたままである。ステップS161において、光変形層40を加熱することで、光変形層40は元の平坦な形状になる。これにより、転写硬化層31の精度がより向上する。ただし、既に説明したように光変形層40の凹凸は残っていても良いので、ステップS161は実施されなくても良く、ステップS161の実施は任意である。
第4の実施例に係るパターン形成方法においても、光変形層40を用い、光変形層40の凹部41と凸部42とを形成することで、型10の凹部12aと転写硬化層31との間に空間を形成し、離型が促進され、離型時の欠陥が抑制できる。
なお、この場合も、後処理(ステップS210)をさらに実施することができる。
なお、この場合も、後処理(ステップS210)をさらに実施することができる。
さらに、第4の実施例のパターン形成方法において、ステップS161(加熱)の後に、ステップS160(光46の照射)をさらに実施しても良い。
すなわち、本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、離型の後に、光変形層40への光の照射、及び、光変形層40の加熱、の少なくともいずれかを実施し、転写面10aに平行な平面内で強度が変化する光の照射によって形成された光変形層40の変形を回復させる回復工程(例えばステップS160、ステップS161)をさらに備えることができる。
なお、上記の第1〜第4の実施例は各種の変形が可能である。
図12は、本発明の実施例の変形例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図12(a)〜(c)は、例えば、図5(h)及び図7(c)に例示された工程に関する変形例を示す模式的断面図である。
図5(h)及び図7(c)に示した例では、光変形層40の凸部42は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部よりも凸部12bの側において、主に形成されているが、図12(a)に表したように、光変形層40の凸部42は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部において、または、境界部よりも凹部12aの側において、主に形成されても良い。
図12は、本発明の実施例の変形例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図12(a)〜(c)は、例えば、図5(h)及び図7(c)に例示された工程に関する変形例を示す模式的断面図である。
図5(h)及び図7(c)に示した例では、光変形層40の凸部42は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部よりも凸部12bの側において、主に形成されているが、図12(a)に表したように、光変形層40の凸部42は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部において、または、境界部よりも凹部12aの側において、主に形成されても良い。
すなわち、型10の凹凸12の凹部12a及び凸部12bのパターン形状や、それぞれの幅や、それぞれの深さ(高さ)や、設けられる遮光膜13の特性などにより、光変形層40に照射される光の強度分布は、遮光膜13のパターン形状に必ずしも一致しない場合がある。例えば、遮光膜13の形状に対して、近接場による変調を受けた強度分布が形成される場合もある。このため、光変形層40の凸部42及び凹部41のパターン形状(Z軸方向に沿ってみたときの形状)は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部のパターン形状(Z軸方向に沿ってみたときに形状)を反映しているものの、光変形層40の凸部42及び凹部41のパターン形状は、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部に必ずしも一致していなくても良い。
また、上記においては、型10の凸部12bに遮光膜13が設けられる場合について説明したが、この遮光膜13は必要に応じて設けられれば良い。すなわち、型10の凸部12bに遮光膜13が設けられない場合においても、凹部12aと凸部12bとの厚さの差異により、型10を透過する光の特性が異なる。また、型10の凹部12aの壁面(凸部12bの壁面でもある)において、光45の反射が発生し、型10の凹部12aと凸部12bとの境界部においては、透過する光45の特性が凹部12a及び凸部12bとは異なる状態になる。
例えば、凹部12aと凸部12bとの周期構造によって回折現象が発生し、光45の強度が、転写面10aに平行な面(X−Y平面)内で変化する。これにより、光変形層40に、転写面10aに平行な面(X−Y平面)内で強度が変化する光45が照射され、光変形層40に凹部41と凸部42とが形成される。この場合も、型10の凹部12aと転写硬化層31との間に空間を形成し、離型が促進され、離型時の欠陥が抑制できる。
また、第1〜第4の実施例においては、光照射領域40Rに凹部41が形成され、隣接領域40Sに凸部42が形成される場合について説明したが、光変形材料として、この特性とは逆の特性を有する材料を用いても良い。
すなわち、図12(c)に表したように、遮光膜13が設けられていない凹部12aに対応する光変形層40が凸部42となり、遮光膜13が設けられている凸部12bに対応する光変形層40が凹部41となっても良い。凹部41と凸部42とが形成されることで、型10の凸部12bと転写材30とが離間し、型10の凹部12aの側面と、凹部12a内の転写硬化層31と、が互いに動き、離型が促進される。
また、このような特性を有する光変形材料を用いつつ、遮光膜13を設けない構成としても良い。この場合には、型10の凹凸12に基づいた光45の強度の変調により、光変形層40に凹部41と凸部42とが形成され、これにより、型10と転写硬化層31との離型が促進される。
このように、本実施形態に係るパターン形成方法に用いられる光変形層40は、照射される光の強度によって、表面の凹凸の状態が変化する材料であれば良く、転写面10aに平行な平面内で強度が変化する光45を光変形層40に照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、の離型(ステップS30)が実施されれば良い。
なお、第3及び第4の実施例においては、転写材30の硬化に光35を用い、光変形層40の変形に光45を用い、転写材30の硬化と、光変形層40の変形と、に異なる波長(波長特性)の光を用いたが、第3及び第4の実施例において、第2の実施例のように、転写材30の硬化と、光変形層40の変形と、に同じ波長(同じ波長特性)の光44を用いても良い。
(第5の実施例)
本実施形態に係る第5の実施例のパターン形成方法においては、光変形層40が型10の転写面10aに設けられる。すなわち、充填が、転写面10aと転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で実施される。
本実施形態に係る第5の実施例のパターン形成方法においては、光変形層40が型10の転写面10aに設けられる。すなわち、充填が、転写面10aと転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で実施される。
図13は、第5の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。 図14は、第5の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図14(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図14(h)は、図14(f)の部分GPを拡大した模式的断面図である。
図15は、第5の実施例に係るパターン形成方法において用いられる光の照射パターンを例示する模式的平面図である。
すなわち、図14(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図14(h)は、図14(f)の部分GPを拡大した模式的断面図である。
図15は、第5の実施例に係るパターン形成方法において用いられる光の照射パターンを例示する模式的平面図である。
図13及び図14(a)に表したように、第5の実施例に係るパターン形成方法においては、型10の転写面10aに光変形層40を形成する(ステップS110a)。光変形層40は、型10の凹部12aの内側の面、及び、凸部12bの面の全体に渡って形成される。転写面10aに光変形層40が設けられた型10が既に用意されている場合には、このステップS110は省略しても良い。
図13及び図14(b)に表したように、被処理基板20の主面20aに、転写材30が配置される(ステップS120)。
その後、図13及び図14(c)に表したように、型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30に対向させる。
そして、図13及び図14(d)に表したように、転写面10aを転写材30に近接させる、または、接触させる(ステップS130)。本具体例では、光変形層40を介して、転写面10aを転写材30に近接させる。これにより、凹凸12の凹部12aに転写材30を充填させる(ステップS10)。この充填は、型10の転写面10aと転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で実施されている。
そして、図13及び図14(e)に表したように、凹部12aに転写材30が充填させられた状態で転写材30を硬化させる(ステップS141)。すなわち、転写材30が硬化する例えば300nm程度のピーク波長と、200mJ/cm2程度の強度と、を有する光35を転写材30に照射する。この光35を、照射することで転写材30は硬化し、転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
そして、図13及び図14(f)に表したように、光変形層40に光47を照射する(ステップS142)。この光47は、光変形層40が変形するための波長とエネルギーを持つ。光47は、例えば、400nm程度のピーク波長と、80mW/cm2程度の強度と、を有する。そして、この光47は、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光である。
例えば、光45は、図3(a)に例示したような、透光部71と遮光部72とを有するフィルタ70を介して光変形層40に照射される。これにより、光47の強度は、X−Y平面内で変化する。
また、例えば、図15に表したように、型10の凹凸12のパターンに応じたパターンの透光部71及び遮光部72がフィルタ70aに設けられても良い。なお、フィルタ70aは、図3に例示したフィルタ70の変形例の1つである。
本具体例では、型10の凹凸12のパターンは、例えばY軸方向に延在する帯状パターン81と、X軸方向及びY軸方向において分断された島状パターン82と、を有する。そして、フィルタ70aの透光部71及び遮光部72のパターンは、X軸方向に沿った帯状である。すなわち、例えば、型10の凹凸12の帯状パターン81の延在方向(Y軸方向)と、交互に並んだ複数の帯状の透光部71及び遮光部72の延在方向と、が直交(非平行)である。また、本具体例では、型10の凹凸12の島状パターンのY軸方向における両縁部に遮光部72が設けられ、中央部に透光部71が設けられている。
本具体例では、型10の凹凸12のパターンは、例えばY軸方向に延在する帯状パターン81と、X軸方向及びY軸方向において分断された島状パターン82と、を有する。そして、フィルタ70aの透光部71及び遮光部72のパターンは、X軸方向に沿った帯状である。すなわち、例えば、型10の凹凸12の帯状パターン81の延在方向(Y軸方向)と、交互に並んだ複数の帯状の透光部71及び遮光部72の延在方向と、が直交(非平行)である。また、本具体例では、型10の凹凸12の島状パターンのY軸方向における両縁部に遮光部72が設けられ、中央部に透光部71が設けられている。
ただし、上記は一例であり、本実施形態はこれに限らない。透光部71と遮光部72のパターン形状は任意である。また、型10の凹凸12の島状パターンのY軸方向における両縁部に透光部71が設けられ、中央部に遮光部72が設けられても良い。
このようなフィルタ70a(または、図3に例示したフィルタ70)を用いることで、光47の強度は、X−Y平面内で変化する。これにより、図14(h)に表したように、光47の強度の変化に基づいて、光変形層40に凹部41と凸部42とが形成される。
なお、図14(h)は模式的に描かれており、図14(h)において、型10の凹部12a及び凸部12bの配置や延在方向と、光変形層40の凹部41及び凸部42の配置や延在方向と、は必ずしも実際と同じではない。
なお、図14(h)は模式的に描かれており、図14(h)において、型10の凹部12a及び凸部12bの配置や延在方向と、光変形層40の凹部41及び凸部42の配置や延在方向と、は必ずしも実際と同じではない。
この光変形層40の凸部42の下面により、例えば、転写硬化層31の上面が下方向(型10から被処理基板20に向かう方向)に相対的に押し下げられる。
これにより、型10と転写硬化層31とは、外から機械的な力を与えなくても互いに離れる。このように、光変形層40に光45を照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型させる(ステップS30)。
そして、図13及び図14(g)に表したように、型10を取り外す(ステップS150)。この時、型10と転写硬化層31とは、光変形層40の変形により、互いに離れているので、外から機械的な力を与えなくても互いに離れる。このため、型10の取り外しのときに、転写硬化層31が破壊されることがなく、欠陥の発生が抑制される。
このように、第5の実施例に係るパターン形成方法によっても、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法が提供できる。
なお、この場合も図13に表したように、転写後の転写硬化層31の膜厚を減少させて被処理基板20の主面20aの一部を露出させる後処理(ステップS210)を行うことができる。
(第6の実施例)
本実施形態に係る第6の実施例のパターン形成方法においては、型10を取り外した後に、光変形層40に光を照射して、光変形層40の変形を回復させる。
本実施形態に係る第6の実施例のパターン形成方法においては、型10を取り外した後に、光変形層40に光を照射して、光変形層40の変形を回復させる。
図16は、第6の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。 図17は、第6の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
図16に表したように、第6の実施例のパターン形成方法においては、第5の実施例における型10の取り外し(ステップS150)の後に、型10に設けられた光変形層40に光を照射して、光変形層40の変形を回復させる(ステップS170)。
図16に表したように、第6の実施例のパターン形成方法においては、第5の実施例における型10の取り外し(ステップS150)の後に、型10に設けられた光変形層40に光を照射して、光変形層40の変形を回復させる(ステップS170)。
なお、図16において、ステップS210は省略可能であり、また、ステップS210を実施する場合において、ステップS210とステップS170との順序は任意である。
すなわち、図17(a)に表したように、取り外した型10の光変形層40に光48を照射する。この照射は、例えば、光変形層40の全面に実施される。
これにより、図17(b)に表したように、光変形層40に形成された凹凸(凹部41及び凸部42)が除去され、光変形層40の変形が回復される。このように、変形が回復された型10は、ステップS130に用いることができ、複数回の転写において、繰り返して使用できる。
本実施例において、型10に設けられた光変形層40に光を照射して、光変形層40の変形を回復させるステップS170の代わりに、型10を加熱して、光変形層40の変形を回復させても良い。
(第7の実施例)
本実施形態に係る第7の実施例のパターン形成方法においては、光変形層40が被処理基板20の転写材30の上面(型10の転写面10aに対向する側の面)に設けられる。
本実施形態に係る第7の実施例のパターン形成方法においては、光変形層40が被処理基板20の転写材30の上面(型10の転写面10aに対向する側の面)に設けられる。
図18は、第7の実施例に係るパターン形成方法を例示するフローチャート図である。 図19は、第7の実施例に係るパターン形成方法を例示する模式的断面図である。
すなわち、図19(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図19(h)は、図19(e)の部分GPを拡大した模式的断面図である。
すなわち、図19(a)〜(g)は工程順模式的断面図であり、図19(h)は、図19(e)の部分GPを拡大した模式的断面図である。
図18及び図19(a)に表したように、第7の実施例に係るパターン形成方法においては、被処理基板20の主面20aに、転写材30を配置する(ステップS120b)と共に、転写材30の上に光変形層40を形成する(ステップS110b)。すなわち、ステップS110bとステップS120bとが同時に実施される。
例えば、転写材30となる光硬化性樹脂液30lと、光変形層40となる光変形材料液40lと、を混合した混合液を、被処理基板20の主面20aの上に、例えばディスペンサ37により塗布する。上記の光硬化性樹脂液30l及び上記の光変形材料液40lの、例えば相溶性及び表面張力などを含む特性を適切に調整することで、混合液を被処理基板20に塗布した後に、光硬化性樹脂液30lと光変形材料液40lとが分離し、図19(a)に例示したように、光硬化性樹脂液30lが被処理基板20の側に配置され、光変形材料液40lが被処理基板20とは反対の側に配置される。これにより、被処理基板20の主面20a上に転写材30が配置され、転写材30の上に光変形層40が形成される。
その後、図18及び図19(b)に表したように、型10の転写面10aを、被処理基板20の主面20aに設けられた転写材30(及び光変形層40)に対向させる。
そして、図18及び図19(c)に表したように、転写面10aを転写材30に近接させる、または、接触させる(ステップS130)。本具体例では、光変形層40を介して、転写面10aを転写材30に近接させる。これにより、凹凸12の凹部12aに転写材30を充填させる(ステップS10)。この充填は、型10の転写面10aと転写材30との間に光変形層40を介在させた状態で実施されている。
そして、図18及び図19(d)に表したように、凹部12aに転写材30が充填させられた状態で、転写材30を硬化させる(ステップS141)。すなわち、転写材30が硬化する例えば300nm程度のピーク波長と、200mJ/cm2程度の強度と、を有する光35を転写材30に照射する。この光35を照射することで転写材30は硬化し、転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
これにより、凹凸12のパターンが転写され、転写材30が硬化した転写硬化層31が形成される。
そして、図18及び図19(e)に表したように、光変形層40に光47を照射する(ステップS142)。この光47は、光変形層40が変形するための波長とエネルギーを持った光である。光47は、例えば、400nm程度のピーク波長と、80mW/cm2程度の強度と、を有する。そして、この光47は、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光である。例えば、図15に例示したフィルタ70a(または、図3に例示したフィルタ70)を介して光変形層40に照射される。これにより、光47の強度は、X−Y平面内で変化する。
これにより、図19(h)に表したように、光47の強度の変化に基づいて、光変形層40に凹部41と凸部42とが形成される。
この光変形層40の凸部42の上面により、型10の下面が上方向(被処理基板20から型10に向かう方向)に相対的に押し上げられる。
これにより、型10と転写硬化層31とは、外から機械的な力を与えなくても互いに離れる。このように、光変形層40に光45を照射して、光変形層40を変形させ、転写面10aと、硬化した転写材30(転写硬化層31)と、を離型させる(ステップS30)。
そして、図18及び図19(f)に表したように、型10を取り外す(ステップS150)。この時、型10と転写硬化層31とは、光変形層40の変形により、互いに離れているので、外から機械的な力を与えなくても互いに離れる。このため、型10の取り外しのときに、転写硬化層31が破壊されることがなく、欠陥の発生が抑制される。
このように、第7の実施例に係るパターン形成方法によっても、離型時の欠陥を抑制したナノインプリント方式のパターン形成方法が提供できる。
なお、型10を取り外した後の転写硬化層31の上の光変形層40には、凹凸(凹部41及び凸部42)が形成されている。この光変形層40の凹凸を回復させるために、図17及び図18(g)に表したように、光変形層40に光49を照射しても良い。すなわち、型10を取り外した後、光変形層40に光49を照射して、上記の光47の照射によって形成された光変形層の変形(例えば凹部41及び凸部42)を回復させる回復工程(ステップS180)をさらに実施しても良い。
また、本実施例において、上記のステップS180の代わりに、光変形層40を加熱して、光変形層40の変形を回復する回復工程を実施しても良い。
ただし、この凹凸を有する光変形層40は、例えば、後処理(ステップS210)を行うことで、実質的に除去され得る。従って、型10を取り外した後の光変形層40が凹凸を有していたままでも良い。このため、上記の回復工程の実施は、必要に応じて実施されることができ、省略可能である。
そして、上記のステップS150の後、または、ステップS150の後にステップS180を実施した後に、転写後の転写硬化層31の膜厚を減少させて被処理基板20の主面20aの一部を露出させる後処理(ステップS210)をさらに行うことができる。
本実施例においては、既に説明したように、ステップS110bとステップS120bとが同時に実施されている。このように、本実施形態に係る全ての実施例において、実施される複数のステップのそれぞれは、技術的に可能な範囲で相互に入れ換えが可能であり、また、複数のステップのうちの複数を同時に実施しても良い。
なお、第5〜第7の実施例においては、転写材30の硬化のために光35を照射し、光変形層40の変形のために光47を照射したが、光35の波長(波長特性)と光47の波長(波長特性)とは実質的に同じでも良い。
第5〜第7の実施例においては、光変形層40の変形のために、フィルタ70aまたはフィルタ70を介して光47を照射したが、このようなフィルタを用いず、例えば、光47を型10に照射することで、型10の凹凸12による回折などの効果により、光47が転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光となれば良い。このとき、型10の凸部12bに遮光膜13を設けなくても良く、また、場合によっては遮光膜13を設けても良い。
第1〜第4の実施例においては、光変形層40が、被処理基板20と転写材30との間に設けられ、第5及び第6の実施例においては、光変形層40が、型10の転写面10a上に設けられ、第7の実施例においては、光変形層40が、被処理基板20の転写材30上に設けられたが、本実施形態において、光変形層40は、被処理基板20と転写材30との間、型10の転写面10a上、及び、被処理基板20の転写材30上、の少なくともいずれかに設けられれば良く、これらの複数の箇所に複数の光変形層40が設けられても良い。
また、第1〜第4の実施例においては、型10の凸部12bに遮光膜13を設け、または、型10の凹部12aと凸部12bとにおける特性の差異を利用して、または、型10の凹部12aと凸部12bとの間の境界部とそれ以外の部分とにおける特性の差異を利用して、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光を光変形層40に照射し、また、第5〜第7の実施例においては、フィルタ70及びフィルタ70aを用いることで、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光を光変形層40に照射しているが、これらの手法のうちの複数の手法を組み合わせて、転写面10aに平行な平面(X−Y平面)内で強度が変化する光を光変形層40に照射しても良い。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、パターン形成方法に用いられる型、被処理基板、転写材及び光変形層等、各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したパターン形成方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのパターン形成方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
10…型、 10a…転写面、 12…凹凸、 12a…凹部、 12b…凸部、 13…遮光膜、 20…被処理基板、 20a…主面、 30…転写材、 30g…転写材ガス、 30l…光硬化性樹脂液、 31…転写硬化層、 35…光、 37…ディスペンサ、 40…光変形層、 40L…光、 40R…光照射領域、 40S…隣接領域、 40l…光変形材料液、 41…凹部、 42…凸部、 44〜49…光、 51…ホットプレート、 70、70a…フィルタ、 71…透光部、 72…遮光部、 81…帯状パターン、 82…島状パターン、 AP、BP、CP、DP、EP、FP、GP…部分
Claims (5)
- 凹凸が設けられた転写面を有する型の前記転写面を、被処理基板の主面に設けられた転写材に転写するパターン形成方法であって、
前記転写面と前記転写材との間、及び、前記被処理基板と前記転写材との間、の少なくともいずれかに、光の照射によって形状が変化する光変形層を介在させた状態で、前記凹凸の凹部に前記転写材を充填させる充填工程と、
前記凹部に前記転写材を充填させた状態で前記転写材を硬化させる硬化工程と、
前記転写面に平行な平面内で強度が変化する光を前記光変形層に照射して、前記光変形層を変形させ、前記転写面と、前記硬化した前記転写材と、を離型させる離型工程と、
を備えたことを特徴とするパターン形成方法。 - 前記離型工程において前記光変形層に照射される前記光の前記強度は、前記凹凸に基づく回折により変化させられることを特徴とする請求請1記載のパターン形成方法。
- 前記凹凸の凸部は、前記離型工程において前記光変形層に照射される前記光の強度を減衰させる遮光膜を有することを特徴とする請求項1または2に記載のパターン形成方法。
- 前記転写材は光硬化性樹脂であり、前記硬化は前記転写材への光の照射によって行われ、前記硬化工程において前記転写材へ照射される光の波長と、前記離型工程において前記光変形層に照射される前記光の波長と、は互いに異なる波長成分を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のパターン形成方法。
- 前記離型の後に、前記光変形層への光の照射、及び、前記光変形層の加熱、の少なくともいずれかを実施し、前記離型工程において形成された前記光変形層の前記変形を回復させる回復工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のパターン形成方法。
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