JP2011102515A - 耐震l字状補強金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構築物が地震により強い振動を受けた場合に、構築物構造材の接合を維持しつつ、振動のエネルギーを効果的に吸収し、接合がずれたり、外れたりするのを防ぐことができ、構築物全体が変形したり、倒壊を招いたりするのを防ぐことのできるL字状補強金具を提供する。
【解決手段】 硬質ゴムからなる粘弾性連結部3により、2枚の金属板2がL字状に連結されている、構造材の接合補強に用いるL字状補強金具1である。この補強金具は、屈曲部が粘弾性体で構成されており、従来の補強金具が剛構造であるのに対して、柔構造であることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐震補強金具に関し、特に石材による構築物の基礎となる土台石に適するL字状補強金具に関する。
従来、建築物が地震などの振動を受けて崩壊することを防ぐために、柱や梁などの構造材の接合を筋交いやL字状補強金具などで補強することが行われている。しかしながら、激しい地震による強い振動を受けた場合には、これらの補強金具では振動のエネルギーを吸収できず、補強金具が破壊ないしは変形し、構造材の接合が離反し、建築物そのものが崩壊してしまうことがあった。
そのため、地震などの振動を受けても、その振動のエネルギーを吸収し破壊を防ぐ補強法も提案されている。例えば、特許文献1には建物の柱梁架構内に粘弾性ダンパーをブレーズまたは方丈として設置し、振動のエネルギーを吸収することが示されており、特許文献2には、L字状補強金具の折曲部を肉厚にし、この肉厚部分の金属内部に硬質ゴム製の弾性芯材を埋設した木造建築物用の耐震補強金具が示されている。
一方、墓石や石塔などの石材による構築物の場合、基礎とする石材は重量があるため、施工の作業性の面から、一体化した石材でなく、複数の石材を組み合わせて基礎とすることが一般的である。例えば、墓石の基礎となる芝台は4個の角柱状石材を接合して四周を形成し、中央部を納骨室とするのが一般的である。この場合、地震などの振動を受けて芝台を構成する各石材の接合がずれたり、外れたりするのを防ぐために、図5に示すようなステンレス製のL字状補強金具7を、図6に示すように、4個の石材10の四隅の接合部にボルトなどで取り付け、各石材の接合を強化している。しかしながら、このような金具では激しい地震による強い振動を受けた場合には、振動のエネルギーを吸収することがなく、また石材は重量があるため、補強金具には応力が集中し非常に強い応力を受けることになる。そのためこの強い応力により、補強金具はその弾性限界を超えて変形し、永久ひずみが残ったり、破壊したりしてしまい、それぞれの石材の接合がずれ、基礎の上の墓石や石塔が傾いたり、倒壊したりすることがあった。
そのため、強い応力を受けても、L字状補強金具が変形や破壊するのを防ぐために、補強金具の肉厚を増したり、図5に示すように折曲部の一部を変形させて補強部8を設けたり、さらには特許文献2のように折曲部の金属内部に弾性芯材を埋設したりしている。しかし、金属ないしは金属主体で構成されたこれらの補強金具では、振動のエネルギーの吸収が少なく、補強金具に加わる応力が強い場合には、折曲部が金属製本体の弾性限界を超えて変形したり、破壊したりすることがある。このような補強金具では、破壊しない場合でも、金属本体の弾性限界を超えて変形すると、永久ひずみとなり元の形状には復帰しないので、振動などの外力がなくなっても、構造材の接合がずれたままとなる。芝台の場合であれば、各石材の接合がずれたままになり、芝台の上に設置されているさお石が傾いたり、転倒したりすることになる。
そして、転倒に至らない場合でも、石材の接合がずれた芝台の修復作業は、補強金具の変形の修復や取替えの作業を必要とし大変な作業となる。前記したような折曲部の金属内部に弾性芯材を埋設したL字状補強金具でも、弾性芯材が金属材料で覆われ、金属主体の構成となっているため、振動エネルギーの吸収は限界があり、同様に変形や破壊してしまうことがある。そして、折曲部の金属本体が弾性限界を超えて変形する場合には、永久ひずみが残り、修復作業には大変な作業が必要となることは通常の補強金具と同様である。
特開平9−279695号公報 特開2003-96919号公報
本発明の課題は、構築物が地震により強い振動を受けた場合に、構築物構造材の接合を維持しつつ、振動のエネルギーを効果的に吸収し、接合がずれたり、外れたりするのを防ぐことができ、構築物全体が変形したり、倒壊を招いたりするのを防ぐことのできるL字状補強金具を提供することである。
本発明では上記課題を解決するために、硬質ゴムからなる粘弾性連結部により、2枚の金属板がL字状に連結されている、構造材の接合補強に用いるL字状補強金具を提供する。この補強金具は、屈曲部が粘弾性体で構成されており、従来の補強金具が剛構造であるのに対して、柔構造であることを特徴とするものである。
また、本発明のL字状補強金具は、石材の接合の補強に好ましく適用できる。そして、本発明では、このL字状補強金具を用いて、四隅の接合が補強された芝台も提供する。
本発明のL字状補強金具では、粘弾性連結部により、2枚の金属板が連結されているため、地震などにより構築物に加わる振動エネルギーを連結部で効果的に吸収することができる。すなわち、従来の剛構造の補強金具のように、接合部を強固に緊結することで構造材の接合を補強し、振動が加わっても接合がずれたり、外れたりしないようにするのではなく、本発明では、連結部を硬質ゴムからなる粘弾性材料とすることで、柔構造の補強金具とし、補強金具に応力が集中するのを防ぎつつ、地震などによる振動エネルギーを吸収し、外力による振動を減衰し、構造材の接合を維持するものである。
さらに、本発明では、連結部が硬質ゴムからなる粘弾性材料で構成されており、従来の金具のように、外力により永久ひずみが発生することがなく、外力がなくなれば元の形状に復帰することができる。そのため、外力による振動が非常に強く、構造材の接合がずれ、屈曲部が変形した場合でも、構造材の位置を修正すれば、補強金具は元の形状に復帰する。そのため、従来の剛構造の補強金具のように、構造材の接合の修復に際して、金具の変形の修復、ないしは交換をする必要がない
本発明のL字状補強金具を示す斜視図である。 本発明のL字状補強金具の使用状態を示す平面図である。 本発明の硬質ゴムの形状例を示す側面図である。 本発明の金属板の連結例を示す側面図である。 従来のL字状補強金具を示す斜視図である。 従来のL字状補強金具の使用状態を示す平面図である。
以下本発明の実施の形態につき、詳細に説明する。図1は本発明のL字状補強金具1を示す斜視図である。L字状補強金具1は、硬質ゴムからなる粘弾性連結部3により、2枚の金属板2がL字状に連結されている。金属板2には、L字状補強金具1を構造材に固定するために固定用長穴4が設けられている。この固定用長穴4に固定ボルトを通して、構造材に固定することができる。
図2は、石材10の接合部に、本発明のL字状補強金具1を適用し、接合を補強している状態を示している。これは、従来技術で説明した図6での従来の補強金具7に替えて、石材10の4隅の接合部に、L字状補強金具1を適用している状態を示しているものである。図2では、2枚の金属板2の固定用長穴4(図1に示す)に固定用ボルト5を2本ずつ通し、石材10に固定用ボルト5をねじ込んで固定している。この場合、図に示すように、金属板2は石材10の表面に密着しないので、カラー6を介して、金属板2と石材10とは固定されている。このカラー6に換えて、金属板2と石材10との間隙に相当する厚さの金属板やゴムシートに、ボルト穴を設けた板状体を用いてもよい。
図1、2では粘弾性連結部3は角柱状のものを示したが、この連結部の断面形状は特に限定されず、2枚の金属板をL字状に連結できるものであればよい。図3に粘弾性連結部の断面形状の実施例として、その断面が円形の粘弾性連結部3a、エルボ状の粘弾性連結部3b、矩形の一部を切り欠いた形状の粘弾性連結部3c、扇状の粘弾性連結部3dなどとして示したが、これらの形状に限定されるものではなく、同様の機能を果たす形状であれば使用できる。
図4には、補強金具1を構造材の接合部に適用する場合に、金属板と構造材とを密着して固定できるように、金属板の粘弾性連結部3に連結する部分を変形した実施例を示した。金属板2aは連結部分を約45°折り曲げたものであり、金属板2bは連結部分をかぎ形に加工したものである。このようにすることで各金属板は構造材と密着することができるため、図2のようなカラー6を使用する必要がない。図3と図4に示した実施例はそれぞれの組合せが可能であり、またこれらの例に限定されるものではなく、種々の変形が使用できる。
本発明のL字状補強金具は、構築物の構造材の接合を補強し、耐震性を強化するのに使用されるものであるが、石材による構築物では、前述のように接合部の補強金具に応力が集中することが多く、本発明のL字状補強金具のような柔構造の補強金具が好ましい。特に墓のように、4本の石材が矩形に接合された土台である芝台の上に、中台、上台、仏石(さお石)が積み重ねられる構築物では、芝台を構築している各石材の接合がずれると、上に積み重ねられた仏石等が傾いたり、転倒したりすることになる。そのため、地震などに際して、外部からの振動エネルギーを吸収し、振動を減衰できる柔構造の補強金具が好ましい。従来のような補強金具が剛構造では、振動エネルギーをほとんど吸収することがなく、金具の剛直性で石材の接合を保持しているため、大きな外力により一旦変形すると元の形状に戻ることがない。そのため、土台である芝台が変形した状態で固定され、構築物修復作業は、補強金具の変形修復ないしは交換作業が必要となる。しかし、補強金具が柔構造であれば、振動エネルギーを吸収しきれずに、石材の接合が多少ずれた場合でも、修復に際して、その接合のずれを修正すれば、補強金具も元に戻るため、修復作業も容易になる。
本発明のL字状補強金具に用いられる金属板は、ステンレススチールや各種鋼板が用いられる。耐腐食性などの面から、ステンレススチールのほか、鋼板ではクロムメッキ、亜鉛メッキなどのメッキや錆止め塗料が施されていることが好ましい。この金属板には、固定用ボルト穴が設けられているが、複数本のボルトで固定するために、ボルト穴が複数固設けられるか、図1に示すような長穴が設けられる。さらには、前述のように粘弾性連結部に連結する部分を変形することができる。石材などの構造材と金属板との固定は、ボルトなどで固定するほか、接着剤を用いて固定することもできる。この場合にはボルト穴は必要がないが、金属板に多数の穴をあけて、接着剤による固定強度の向上を図ることは有用である。
粘弾性連結部を構成する硬質ゴムとは、天然ゴムや各種の合成ゴムをベースとしたものであり、天然ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどを用いることができ、これらのゴム成分にイオウなどの架橋剤、カーボンブラック、シリカなどの補強材、各種助剤、充填材などを加えたゴム配合物を架橋硬化したものである。そして、未架橋ポリマー成分も一部配合して、粘弾性に特徴のある高減衰ゴムとしたものも用いることができる。天然ゴム、クロロプレンゴムやこのような高減衰ゴムは硬質ゴムとして好ましく用いることができる。
金属板と粘弾性連結部との連結方法としては、上記のゴム配合物を架橋硬化させて、粘弾性連結部に成型する際に、金属板の挿入部を設けておき、成型後、金属板を挿入し、接着剤などを用いて固定するか、またはゴム配合物を成型する際に、金属板を配合物に挿入して架橋硬化して一体化することで行うことができる。この場合に、金属板の挿入部分にアンカー処理を施しておくことで、金属と硬質ゴムとの接着をより強固とすることができるし、ゴム配合物中に金属との接着向上剤を加えておくことは有効である。アンカー処理剤や接着向上剤としては、公知の各種カップリング財が適用できる。その他、角柱状に成型した粘弾性連結部の隣接面に2枚の金属板を接着固定することでもよく、この場合、接着剤の替わりにボルトなどを用いて固定してもよい。
本発明のL字状補強金具は、石材による構築物に好ましく適用できるものではあるが、各種構築物の構築材の接合部、たとえば柱と梁の接合にも、耐震用補強金具として応用できるものである。
1 L字状補強金具
2 金属板
2a、2b 金属板
3 粘弾性連結部
3a〜3d 粘弾性連結部
4 固定用長穴
5 固定ボルト
6 カラー
7 L字状補強金具(従来タイプ)
8 折曲部の補強部
10 石材

Claims (3)

  1. 硬質ゴムからなる粘弾性連結部により、2枚の金属板がL字状に連結されている、構造材の接合補強に用いるL字状補強金具。
  2. 硬質ゴムからなる粘弾性連結部により、2枚の金属板がL字状に連結されている、石材の接合補強に用いるL字状補強金具。
  3. 硬質ゴムからなる粘弾性連結部により、2枚の金属板がL字状に連結されているL字状補強金具を用いて、四隅の接合が補強された芝台。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101224188B1 (ko) 2012-07-20 2013-01-21 (주)태봉 겹침 접착 구조를 가지는 래핑형 복합재료 기둥내진보강 장치
JP2017031749A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 株式会社プレジャーライフ 墓石
JP2021169721A (ja) * 2020-04-15 2021-10-28 有限会社河野石材店 ヒンジを支持する支持装置とその支持装置を固定する固定部材を有する固定装置

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