JP2011100374A - 光学式位置検出装置および位置検出機能付き表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない数の発光ダイオードや受光素子によって対象物体の位置を高い分解能で検出することができるとともに、発光ダイオードの近傍に温度センサーを設けなくても発光ダイオードの温度を判定することのできる光学式位置検出装置、およびかかる光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置を提供すること。
【解決手段】光学式位置検出装置10は、赤外光からなる位置検出光L2a〜L2dを放出する位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと、検出領域10Rに受光部を向けた第1受光素子15とを備えている。また、光学式位置検出装置10は、第1受光素子15と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子16と、第1受光素子15および第2受光素子16に向けて赤外光からなる検査光L4を出射する検査用発光ダイオード12Sとを有している。
【選択図】図2
【解決手段】光学式位置検出装置10は、赤外光からなる位置検出光L2a〜L2dを放出する位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと、検出領域10Rに受光部を向けた第1受光素子15とを備えている。また、光学式位置検出装置10は、第1受光素子15と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子16と、第1受光素子15および第2受光素子16に向けて赤外光からなる検査光L4を出射する検査用発光ダイオード12Sとを有している。
【選択図】図2
Description
本発明は、検出領域内の対象物体の位置を検出する光学式位置検出装置、および該光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置に関するものである。
携帯電話、カーナビゲーション、パーソナルコンピューター、券売機、銀行の端末などの電子機器では、近年、液晶装置などの画像生成装置の前面にタッチパネルが配置された位置検出機能付き表示装置が用いられ、かかる位置検出機能付き表示装置では、画像生成装置に表示された画像を参照しながら、情報の入力を行なう。このようなタッチパネルは、検出領域内において対象物体の位置を検出するための位置検出装置として構成されている。
かかる位置検出装置の検出方式としては、抵抗膜方式、超音波方式、静電容量方式、光学式などが知られている。抵抗膜方式は低コストであるが静電容量方式とともに透過率が低く、超音波方式や静電容量方式は高い応答速度を有するが、耐環境性が低い。これに対して、光学式は耐環境性、透過率、応答速度をそれぞれ高くすることができるという特徴がある(特許文献1、2参照)。
しかしながら、特許文献1、2に記載の光学式位置検出装置では、表示画面の近傍に、検出すべき位置座標の分解能に対応する数の発光ダイオードや受光素子が必要であるので、コストが高いという問題点がある。
また、光学式位置検出装置では、光源として用いた発光ダイオードをハイパワーで駆動するため、発光ダイオードおよびその周辺は高温になりやすく、発光ダイオードの寿命が低下しやすいという問題点がある。ここで、発光ダイオードについては、一般的に温度ディレーティング条件が設定されており、発光ダイオードの温度や環境温度に応じて発光ダイオードに対する駆動電流値を低減することが提案されている。しかしながら、特許文献1、2に記載の光学式位置検出装置においては、温度ディレーティングを行なうには多数の発光ダイオードの各々の近傍に温度センサーを追加する必要があるという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、少ない数の発光ダイオードや受光素子によって対象物体の位置を高い分解能で検出することができるとともに、発光ダイオードの近傍に温度センサーを設けなくても発光ダイオードの温度を判定することのできる光学式位置検出装置、およびかかる光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、検出領域内の対象物体の位置を光学的に検出するための光学式位置検出装置であって、前記対象物体に位置検出光を出射して前記検出領域に当該位置検出光の強度分布を形成する位置検出用発光ダイオードと、該位置検出用発光ダイオードを駆動する光源駆動部と、前記対象物体で反射した前記位置検出光を受光する第1受光素子と、前記第1受光素子による前記位置検出光の検出結果に基づいて前記対象物体の位置を検出する位置検出部と、前記第1受光素子と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子と、前記第1受光素子および前記第2受光素子に向けて検査光を出射する検査用発光ダイオードと、を有していることを特徴とする。
本発明では、位置検出用発光ダイオードから出射された位置検出光によって検出領域に位置検出光の強度分布を形成する。また、第1受光素子は、対象物体によって反射され位置検出を検出する。ここで、検出領域における位置と位置検出光の強度とは、所定の相関性を有しているので、位置検出部は、光検出器での受光結果に基づいて対象物体の位置を検出することができる。それ故、検出領域に沿って多数の光学素子を配置しなくても高い分解能で対象物体の位置を検出することができるので、低コストかつ低消費電力の光学式位置検出装置を構成することができる。また、本発明では、第1受光素子と、第1受光素子と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子と、第1受光素子および第2受光素子に向けて検査光を出射する検査用発光ダイオードとを有しているため、温度を判定することができる。例えば、発光ダイオードは、温度が上昇すると、出射光のピーク波長が長波長域にシフトするため、第1受光素子での検査光の受光結果および第2受光素子での検査光の受光結果が互いに異なる変化を示す。従って、第1受光素子での検査光の受光結果、および第2受光素子での検査光の受光結果の双方を監視すれば、検査用発光ダイオードの温度を正確に判定することができる。それ故、検査用発光ダイオードを位置検出用発光ダイオードと同様な条件で駆動した状態において、検査用発光ダイオードの温度を監視すれば位置検出用発光ダイオードの温度を判定することができる。よって、位置検出用発光ダイオードの近傍に温度センサーを設けなくても位置検出用発光ダイオードの温度を正確に判定することができる。
本発明において、前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果および前記第2受光素子による前記検査光の検出結果に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることが好ましい。かかる構成によれば、位置検出用発光ダイオードに対して温度ディレーティングを行なうことができる。
本発明において、前記光源駆動部は、温度ディレーティング用データを備え、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果、前記第2受光素子による前記検査光の検出結果、および前記温度ディレーティング用データに基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることが好ましい。
本発明において、前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果を前記検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果、および前記第2受光素子による前記検査光の検出結果を前記検査用発光ダイオードの温度特性とを比較した第2比較結果に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させる構成を採用することができる。
この場合、前記光源駆動部は、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果とが相違するときには前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させない構成を採用することが好ましい。
また、前記光源駆動部は、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、その旨の信号を発生させることが好ましい。かかる構成によれば、例えば、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、警報を発生させることができるので、不具合が発生したことが早期に報知することができる。また、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、前記位置検出用発光ダイオードの基準温度における駆動電流値を設定し直してもよい。
本発明において、前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果と、前記第2受光素子による前記検査光の検出結果との差に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させる構成を採用してもよい。
本発明において、前記位置検出用発光ダイオードは、前記強度分布として、第1方向で強度が変化する第1座標検出用強度分布と、前記第1方向に交差する第2方向で強度が変化する第2座標検出用強度分布と、を異なるタイミングで形成することが好ましい。このように構成すると、検出領域内における対象物体の二次元座標を検出することができる。
本発明において、前記位置検出光は赤外光であることが好ましい。このように構成すると、位置検出光が視認されないという利点がある。
本発明を適用した光学式位置検出装置は位置検出機能付き表示装置を構成するのに用いることができる。この場合、位置検出機能付き表示装置は、検出領域に重なる領域に画像を形成する画像生成装置を有している。前記画像生成装置としては、画像投射装置や、液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置などといった直視型表示装置を用いることができる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
(位置検出機能付き表示装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置および光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置の構成を模式的に示す説明図である。図1に示す位置検出機能付き表示装置100は、投射型表示装置であり、液晶プロジェクターあるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置200(画像生成装置)と、スクリーン部材290とを有している。画像生成装置200は、スクリーン部材290のスクリーン面290aに向けて表示光L1を拡大投射し、画像を表示する。
(位置検出機能付き表示装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置および光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置の構成を模式的に示す説明図である。図1に示す位置検出機能付き表示装置100は、投射型表示装置であり、液晶プロジェクターあるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置200(画像生成装置)と、スクリーン部材290とを有している。画像生成装置200は、スクリーン部材290のスクリーン面290aに向けて表示光L1を拡大投射し、画像を表示する。
また、本形態の位置検出機能付き表示装置100は光学式位置検出装置10を備えており、かかる光学式位置検出装置10は、スクリーン部材290に対してスクリーン面290aの側に設定された検出領域10R内の対象物体Obの位置を検出する。このため、光学式位置検出装置10は、画像生成装置200によって表示された画像に基づいて、指などの対象物体Obを検出領域10Rに接近させた際、対象物体Obの平面的な位置を検出することができる。従って、対象物体Obの平面的な位置を入力情報として、例えば、画像生成装置200によって表示される画像を切り換えることができる。詳しくは後述するように、光学式位置検出装置10は、赤外光からなる位置検出光L2を放出する複数の光源(位置検出用発光ダイオード12A〜12D)と、検出領域10Rに受光部15aを向けた第1受光素子15とを備えている。かかる第1受光素子15は、フォトダイオードあるいはフォトトランジスターであり、本形態では、第1受光素子15としてフォトダイオードが用いられている。また、本形態の光学式位置検出装置10は導光板13も有しており、導光板13は、スクリーン部材290においてスクリーン面290a側とは反対側の裏面側290bでスクリーン部材290に対向配置されている。
スクリーン部材290において、画像生成装置200から画像が投射される画像表示領域20Rは、画像投射装置200からみて導光板13と重なる領域である。また、検出領域10Rは、画像投射装置200から表示光L1が投射される前方空間に設定されており、画像投射装置200からみたとき、導光板13、画像表示領域20Rおよび検出領域10Rは重なっている。スクリーン部材290は、画像が視認されるスクリーン面290a側に白色のスクリーンを備えており、かかるスクリーンは、赤外光からなる位置検出光L2に対して透光性を備えている。なお、スクリーン部材290では、スクリーンに表示される画像の品位を高めることを目的に、スクリーンの裏面側に黒色の遮光層が形成される場合があり、このような場合、遮光層に、微細な穴からなる透光部を複数形成しておけば、スクリーン部材290は、赤外光からなる位置検出光L2に対する透光性を備えることになる。
このように構成した光学式位置検出装置10では、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dが点灯して位置検出光L2を出射すると、かかる位置検出光L2は導光板13を介してスクリーン部材290に向けて出射される。そして、位置検出光L2は、スクリーン部材290を透過して検出領域10Rに出射され、検出領域10Rに強度分布を形成する。従って、検出領域10Rに対象物体Obが位置すると、対象物体Obで反射した位置検出光L2の反射光L3は、第1受光素子15で検出される。
(光学式位置検出装置10の詳細構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10の詳細構成を示す説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は、光学式位置検出装置10の断面構成を模式的に示す説明図、光学式位置検出装置10の平面的な構成を示す説明図、および導光板内での位置検出用赤外光の減衰状態を示す説明図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10の詳細構成を示す説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は、光学式位置検出装置10の断面構成を模式的に示す説明図、光学式位置検出装置10の平面的な構成を示す説明図、および導光板内での位置検出用赤外光の減衰状態を示す説明図である。
図2(a)、(b)に示すように、本形態の光学式位置検出装置10は、位置検出光L2a〜L2dを放出する4つの位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと、検出領域10Rに受光部15aを向けた第1受光素子15と、位置検出光L2a〜L2dが入射する4つの光入射部13a〜13dを周囲の外周側面13mに備えた導光板13とを備えている。導光板13は、位置検出光L2を出射する光出射面13sを一方の表面(図示上面)に備えており、かかる光出射面13sと直交する外周側面13mに光入射部13a〜13dを備えている。
本形態において、導光板13は、四角形あるいは略四角形の平面形状を有しており、4つの位置検出用発光ダイオード12A〜12Dおよび4つの光入射部13a〜13dはいずれも、導光板13の角13e、13f、13g、13hに相当する位置に設けられている。位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは光入射部13a〜13dと対向するように配置され、好ましくは光入射部13a〜13dと密接するように配置されている。第1受光素子15は、導光板13の4つの辺部分13i、13j、13k、13lのうち、辺部分13lに対応する位置に設けられている。
本形態の光学式位置検出装置10では、第1受光素子15および位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに加えて、第2受光素子16および検査用発光ダイオード12Sを備えている。かかる第2受光素子16および検査用発光ダイオード12Sは、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対して、後述する温度ディレーティングを行なうための素子である。
導光板13は、ポリカーボネートやアクリル樹脂などの透明な樹脂板で構成されている。導光板13において、光出射面13s、または光出射面13sの反対側の背面13tには、表面凹凸構造、プリズム構造、散乱層(図示せず)などが設けられており、このような光散乱構造によって、光入射部13a〜13dから入射して内部を伝播する光は、その伝播方向に進むに従って徐々に偏向されて光出射面13sより出射される。なお、導光板13の光出射側には、必要に応じて、位置検出光L2a〜L2dの均―化を図るために、プリズムシートや光散乱板などの光学シートが配置される場合もある。
位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは、後述する駆動回路(図示せず)から出力される駆動信号に応じて位置検出光L2a〜L2dを発散光として放出する。位置検出光L2a〜L2dの種類は、特に限定されないが、可視光とは波長分布が異なるか、点滅などの変調が加えられることで発光態様が異なることが好ましい。また、位置検出光L2a〜L2dは、指やタッチペンなどの対象物体Obにより効率的に反射される波長域を有することが好ましい。従って、対象物体Obが指などの人体であれば、位置検出光L2a〜L2dは、人体の表面で反射率の高い赤外線(特に可視光領域に近い近赤外線、例えば波長で850nm付近)、あるいは950nmであることが望ましい。本形態において、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dはいずれも、温度が25℃の条件下でピーク発光波長が900nmの発光ダイオードである。
このように構成した位置検出機能付き表示装置100において、例えば、位置検出用発光ダイオード12Aから出射された位置検出光L2aと、位置検出用発光ダイオード12Bから出射された位置検出光L2bとは、導光板13の内部では互いに逆向きに伝播しながら、光出射面13sから出射される。また、位置検出用発光ダイオード12Cから出射された位置検出光L2cと、位置検出用発光ダイオード12Dから出射された位置検出光L2dは、位置検出光L2a、L2bの伝播方向に対して交差する方向において互いに逆向きに伝播しながら光出射面13sから検出領域10Rに向けて出射される。
ここで、検出領域10Rに出射される位置検出光L2aの光量は、図2(c)に実線で示すように、位置検出用発光ダイオード12Aからの距離に伴って直線的に減衰し、検出領域10Rに出射される位置検出光L2bの光量は、図2(c)に点線で示すように、位置検出用発光ダイオード12Bからの距離に伴って直線的に減衰する。従って、位置検出光L2bは、検出領域10Rに強度分布を形成する。
(位置検出機能付き表示装置100の電気的構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10の電気的構成を示す説明図である。図3に示すように、本形態の光学式位置検出装置10は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを駆動する光源駆動部14と、第1受光素子15での検出結果に基づいて検出領域10R内の対象物体Obの位置を検出する位置検出部50とを備えている。位置検出部50は、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのX座標を算出するX座標算出部51と、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのY座標を算出するY座標算出部52と、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのZ座標を算出するZ座標算出部53とを備えている。第1受光素子15と位置検出部50との間には、第1受光素子15での検出信号に信号処理を行う信号処理部150が設けられており、信号処理部150は、フィードバック抵抗151を備えた増幅器152と、増幅器152からの出力をA/D変換するA/D変換器153とを備えている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10の電気的構成を示す説明図である。図3に示すように、本形態の光学式位置検出装置10は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを駆動する光源駆動部14と、第1受光素子15での検出結果に基づいて検出領域10R内の対象物体Obの位置を検出する位置検出部50とを備えている。位置検出部50は、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのX座標を算出するX座標算出部51と、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのY座標を算出するY座標算出部52と、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体ObのZ座標を算出するZ座標算出部53とを備えている。第1受光素子15と位置検出部50との間には、第1受光素子15での検出信号に信号処理を行う信号処理部150が設けられており、信号処理部150は、フィードバック抵抗151を備えた増幅器152と、増幅器152からの出力をA/D変換するA/D変換器153とを備えている。
光源駆動部14は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを駆動する駆動回路140a〜140dと、駆動回路140a〜140dを介して位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに供給する駆動電流を制御する電流制御部18とを備えている。光源駆動部14と位置検出部50とは、同一の集積回路に構成されており、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動と位置検出部50での検出動作とは連動して行われる。
位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは、アノードが共通配線141に電気的に接続されており、駆動回路140a〜140dは、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dのカソードに1対1で電気的に接続されている。なお、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dのカソードが共通配線に電気的に接続され、駆動回路140a〜140dが位置検出用発光ダイオード12A〜12Dのアノードに1対1で電気的に接続されている構成を採用することもできる。
(座標検出の基本原理)
図4を参照して、本形態の光学式位置検出装置10における座標検出の原理を説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る位置検出機能付き表示装置100で用いた位置検出の原理を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)は、位置検出光L2のX軸方向の強度分布を示す説明図、対象物体Obで反射した位置検出光L2の反射光L3の第1受光素子15での検出値を示す説明図、対象物体Obで反射した位置検出光L2の反射光L3の第1受光素子15での検出値が等しくなるように位置検出光L2の強度分布を調整する様子を示す説明図である。
図4を参照して、本形態の光学式位置検出装置10における座標検出の原理を説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る位置検出機能付き表示装置100で用いた位置検出の原理を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)は、位置検出光L2のX軸方向の強度分布を示す説明図、対象物体Obで反射した位置検出光L2の反射光L3の第1受光素子15での検出値を示す説明図、対象物体Obで反射した位置検出光L2の反射光L3の第1受光素子15での検出値が等しくなるように位置検出光L2の強度分布を調整する様子を示す説明図である。
本形態の光学式位置検出装置10においては、例えば、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは、検出領域10Rに位置検出光L2の強度分布を形成する。例えば、X座標を検出する際には、図4(a)、(b)に示すように、まず、X座標検出用第1期間において、位置検出用発光ダイオード12A、12Dを点灯させる一方、位置検出用発光ダイオード12B、12Cを消灯させ、X軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって強度が単調減少していくX座標検出用第1強度分布L2Xa(第1座標検出用強度分布/第1座標検出用第1強度分布)を形成する。また、X座標検出用第2期間において、位置検出用発光ダイオード12A、12Dを消灯させる一方、位置検出用発光ダイオード12B、12Cを点灯させ、X軸方向の他方側X2から一方側X1に向かって強度が単調減少していくX座標検出用第2強度分布L2Xb(第1座標検出用強度分布/第1座標検出用第2強度分布)を形成する。かかるX座標検出用第2強度分布L2Xbにおいて、Y軸方向では強度が一定である。このような強度分布としては、好ましくは、X座標検出用第1期間において、X軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって強度が直線的に減少していくX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成した後、X座標検出用第2期間において、X軸方向の他方側X2から一方側X1に向かって強度が直線的に減少していくX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成する。この状態で、検出領域10Rに対象物体Obが配置されると、対象物体Obにより位置検出光L2が反射され、その反射光L3の一部が第1受光素子15により検出される。ここで、X座標検出用第1期間に形成するX座標検出用第1強度分布L2Xa、およびX座標検出用第2期間に形成するX座標検出用第2強度分布L2Xbを予め、設定した分布としておけば、以下の方法などにより、X座標算出部51は、第1受光素子15での検出結果に基づいて、対象物体ObのX座標を検出することができる。
例えば、第1の方法では、図4(b)に示すX座標検出用第1強度分布L2Xaと、X座標検出用第2強度分布L2Xbとの差を利用する。より具体的には、X座標検出用第1強度分布L2Xa、およびX座標検出用第2強度分布L2Xbは予め、設定した分布になっているので、X座標検出用第1強度分布L2XaとX座標検出用第2強度分布L2Xbとの差も予め、設定した関数になっている。従って、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成した際の第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成した際の第1受光素子15での検出値LXbとの差を求めれば、対象物体ObのX座標を検出することができる。かかる方法によれば、位置検出光L2以外の環境光、例えば、外光に含まれる赤外成分が第1受光素子15に入射した場合でも、検出値LXa、LXbの差を求める際、環境光に含まれる赤外成分の強度が相殺されるので、環境光に含まれる赤外成分が検出精度に影響を及ぼすことがない。なお、第1受光素子15での検出値LXa、LXbとの比に基づいて対象物体ObのX座標を検出することもできる。
次に、第2の方法では、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成した際の第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成した際の第1受光素子15での検出値LXbとが等しくなるように、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する制御量(駆動電流)を調整した際の調整量に基づいて対象物体ObのX座標を検出する方法である。かかる方法は、図4(b)に示すX座標検出用第1強度分布L2XaおよびX座標検出用第2強度分布L2XbがX座標に対して直線的に変化する場合に適用できる。
まず、図4(b)に示すように、X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間においてX座標検出用第1強度分布L2XaとX座標検出用第2強度分布L2Xbを絶対値が等しく、X軸方向で逆向きに形成する。この状態で、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが等しければ、対象物体ObがX軸方向の中央に位置することが分る。
これに対して、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが相違している場合、検出値LXa、LXbが等しくなるように、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する制御量(駆動電流)を調整して、図4(c)に示すように、再度、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成し、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成する。その結果、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが等しくなれば、X座標検出用第1期間での位置検出用発光ダイオード12A、12Dに対する制御量の調整量ΔLXaと、X座標検出用第2期間での位置検出用発光ダイオード12B、12Cに対する制御量の調整量ΔLXbとの比あるいは差などにより、対象物体ObのX座標を検出することができる。かかる方法によれば、位置検出光L2以外の環境光、例えば、外光に含まれる赤外成分が第1受光素子15に入射した場合でも、検出値LXa、LXbが等しくなるように位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する制御量の調整を行なう際、環境光に含まれる赤外成分の強度が相殺されるので、環境光に含まれる赤外成分が検出精度に影響を及ぼすことがない。
次に、第3の方法でも、第2の方法と同様、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成した際の第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成した際の第1受光素子15での検出値LXbとが等しくなるように、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する制御量(駆動電流)を調整した際の調整量に基づいて対象物体ObのX座標を検出する方法である。かかる方法は、図4(b)に示すX座標検出用第1強度分布L2XaおよびX座標検出用第2強度分布L2XbがX座標に対して直線的に変化する場合に適用できる。
まず、図4(b)に示すように、X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間においてX座標検出用第1強度分布L2XaとX座標検出用第2強度分布L2Xbを絶対値が等しく、X軸方向で逆向きに形成する。この状態で、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが等しければ、対象物体ObがX軸方向の中央に位置することが分る。
これに対して、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが相違している場合、検出値LXa、LXbが等しくなるように、例えば、検出値が低い期間の方、あるいは検出値が高い期間の方の位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する制御量(駆動電流)を調整して、再度、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1強度分布L2Xaを形成し、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2強度分布L2Xbを形成する。例えば、X座標検出用第1期間での位置検出用発光ダイオード12A、12Dに対する制御量を調整量ΔLXa分だけ減少させる。あるいは、X座標検出用第2期間での位置検出用発光ダイオード12B、12Cに対する制御量を調整量ΔLXb分だけ増大させる。その結果、X座標検出用第1期間における第1受光素子15での検出値LXaと、X座標検出用第2期間における第1受光素子15での検出値LXbとが等しくなれば、制御量を調整した後のX座標検出用第1期間での位置検出用発光ダイオード12A、12Dに対する制御量と、制御量を調整した後のX座標検出用第2期間での位置検出用発光ダイオード12B、12Cに対する制御量との比あるいは差などにより、対象物体ObのX座標を検出することができる。かかる方法によれば、位置検出光L2以外の環境光、例えば、外光に含まれる赤外成分が第1受光素子15に入射した場合でも、検出値LXa、LXbが等しくなるように位置検出用発光ダイオード12B〜12Dに対する制御量の調整を行なう際、環境光に含まれる赤外成分の強度が相殺されるので、環境光に含まれる赤外成分が検出精度に影響を及ぼすことがない。
上記の方法1〜3のいずれを採用する場合でも、同様に、Y座標検出用第1期間において、位置検出用発光ダイオード12B、12DによってY軸方向の一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が単調減少していくY座標検出用第1強度分布(第2座標検出用強度分布/第2座標検出用第1強度分布)を形成する。また、Y座標検出用第2期間において、位置検出用発光ダイオード12A、12CによってY軸方向の他方側Y2から一方側Y1に向かって強度が単調減少していくY座標検出用第2強度分布(第2座標検出用強度分布/第2座標検出用第2強度分布)を形成する。従って、Y座標算出部52は、対象物体ObのY座標を検出することができる。
また、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの全てを点灯させると、スクリーン部材290からZ軸方向に向けて位置検出光L2の強度が単調減少するZ座標検出用強度分布が形成される。かかるZ座標検出用強度分布では、Z軸方向における位置と位置検出光L2の強度とが一定の関係を有している。このため、対象物体Obで反射して第1受光素子15で検出される光量は、Z座標検出用強度分布における位置検出光L2の強度と比例し、対象物体Obの位置によって規定される値である。従って、Z座標検出期間における第1受光素子15の検出結果に基づいて、Z座標算出部53は、対象物体ObのZ座標を検出することができる。
上記のように、第1受光素子15での検出結果に基づいて対象物体Obの検出領域10R内の位置情報を取得するにあたって、例えば、位置検出部50としてマイクロプロセッサーユニット(MPU)を用い、これにより所定のソフトウェア(動作プログラム)を実行することに従って処理を行う構成を採用することができる。また、論理回路などのハードウェアを用いた位置検出部50で処理を行う構成を採用することもできる。
[温度ディレーティングのための構成]
図5は、発光ダイオードの温度ディレーティング条件を示す説明図である。本形態の光学式位置検出装置10では、光源として用いた位置検出用発光ダイオード12A〜12Dをハイパワーで駆動するため、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dが高温になりやすく、寿命が著しく低下するという問題点がある。そこで、本形態では、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度や環境温度に応じて、図5に示す温度ディレーティング条件に沿って位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を低減する。
図5は、発光ダイオードの温度ディレーティング条件を示す説明図である。本形態の光学式位置検出装置10では、光源として用いた位置検出用発光ダイオード12A〜12Dをハイパワーで駆動するため、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dが高温になりやすく、寿命が著しく低下するという問題点がある。そこで、本形態では、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度や環境温度に応じて、図5に示す温度ディレーティング条件に沿って位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を低減する。
図5に示す温度ディレーティング条件は、発光ダイオードの典型的な条件であり、周囲温度が25℃のときに発光ダイオードに供給する駆動電流値を100としたとき、周囲温度が50℃の場合には駆動電流値を75とし、周囲温度が75℃の場合には駆動電流値を50とし、周囲温度が75℃の場合には駆動電流値を25とするように設定されている。
本形態では、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度ディレーティング条件として、周囲温度が25℃のときの駆動電流値を100としたとき、周囲温度が40〜50℃の場合には駆動電流値を25%低減して75とし、周囲温度が50〜60℃の場合には駆動電流値を35%低減して65とし、周囲温度が60〜70℃の場合には駆動電流値を45%低減して55とし、周囲温度が70〜80℃の場合には駆動電流値を55%低減して45とする条件が設定されている。
かかる温度ディレーティングを行なうにあたって、本形態では、まず、図1および図2(b)に示すように、検出領域10Rの周辺において第1受光素子15と隣り合うように第2受光素子16が設けられており、第2受光素子16も、第1受光素子15と同様、受光部16aを検出領域10Rに向けている。第1受光素子15と第2受光素子16とは、互いに異なる波長域に感度ピークを備えたフォトダイオードである。本形態において、第1受光素子15の感度ピークは約850nmであるのに対して、第2受光素子16の感度ピークは約950nmである。
また、本形態の光学式位置検出装置10には、第1受光素子15および第2受光素子16に向けて検査光L4を出射する検査用発光ダイオード12Sが設けられている。検査用発光ダイオード12Sは、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと同様、温度が25℃の条件下でピーク発光波長が900nmの発光ダイオードであり、赤外光からなる検査光L4を出射する。ここで、検査用発光ダイオード12Sには遮光部材120sが設けられており、検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光L4は、検出領域10Rには出射されない。
図3に示すように、本形態の光学式位置検出装置10には、検査用発光ダイオード12Sを駆動する駆動回路140sと、第2受光素子16での検出信号に対する信号処理部160とを備えており、信号処理部160は、フィードバック抵抗161を備えた増幅器162と、増幅器162からの出力をA/D変換するA/D変換器163とを備えている。検査用発光ダイオード12Sは、カソードが共通配線141に電気的に接続され、駆動回路140sは検査用発光ダイオード12Sのアノードに電気的に接続されている。
また、本形態の光学式位置検出装置10は、検査用発光ダイオード12Sの温度を判定する温度判定部17を備えており、かかる温度判定部17には、A/D変換器153、163を介して第1受光素子15および第2受光素子16での検出結果が入力されるようになっている。温度判定部17は、検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光L4の第1受光素子15での検出強度の温度毎のデータ、および検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光L4の第2受光素子16での検出強度の温度毎のデータを温度判定用データとしてメモリ171に記憶している。
電流制御部18は、前記した温度ディレーティング用データが記憶されているメモリ181を備えており、電流制御部18は、温度判定部17が検査用発光ダイオード12Sの温度を判定した結果に基づいて、温度ディレーティングした駆動電流を位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに供給するように駆動回路140a〜140dを制御する。電流制御部18および温度判定部17としては、マイクロプロセッサーユニット(MPU)を用い、これにより所定のソフトウェア(動作プログラム)を実行することに従って処理を行う構成を採用することができる。また、電流制御部18および温度判定部17は、論理回路などのハードウェアによって構成することもできる。
(温度判定部17の構成)
図6は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10に用いた検査用発光ダイオード12Sの温度特性を示すグラフであり、図6(a)、(b)は各々、駆動電流を一定にした状態での発光出力(発光強度)と周囲温度との関係を示すグラフ、および駆動電流を一定にした状態でのピーク発光波長と周囲温度との関係を示すグラフである。なお、図6(a)では、温度が25℃のときの発光出力を100として示してある。
図6は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10に用いた検査用発光ダイオード12Sの温度特性を示すグラフであり、図6(a)、(b)は各々、駆動電流を一定にした状態での発光出力(発光強度)と周囲温度との関係を示すグラフ、および駆動電流を一定にした状態でのピーク発光波長と周囲温度との関係を示すグラフである。なお、図6(a)では、温度が25℃のときの発光出力を100として示してある。
本形態において、図3に示す温度判定部17は、図6(a)、(b)を参照して以下に説明する発光ダイオードの特性に基づいて検査用発光ダイオード12Sの温度を判定する。まず、図6(a)に示すように、検査用発光ダイオード12Sは、周囲温度の上昇に伴って発光出力が低下する。また、図6(b)に示すように、検査用発光ダイオード12Sは、周囲温度の上昇に伴ってピーク発光波長が高波長化する。しかも、本形態では、感度ピークが約850nmである第1受光素子15と、感度ピークが約950nmである第2受光素子16とが用いられている。従って、検査用発光ダイオード12Sでは、周囲温度の上昇に伴う発光出力の低下と、周囲温度の上昇に伴うピーク発光波長の高波長化とが生じる。このため、周囲温度が上昇すると、第1受光素子15では、検査用発光ダイオード12Sでの発光出力の低下に加えて、ピーク発光波長の高波長化も検出強度の低下として作用するため、第1受光素子15の検出強度は、周囲温度の上昇に伴って急激に低下する。これに対して、第2受光素子16では、周囲温度の上昇に伴う検査用発光ダイオード12Sでの発光出力の低下が生じるが、周囲温度の上昇に伴うピーク発光波長の高波長化は検出強度の増大として作用するため、第2受光素子16の検出強度は、第1受光素子15ほど急激に低下することがない。
従って、温度判定部17においてメモリ171に記憶されている温度判定用データは、第1受光素子15および第2受光素子16の検出強度の温度依存性が反映されたデータになっている。
(温度ディレーティングの具体的動作)
図7は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10で行われる温度ディレーティングのための動作を示すフローチャートである。本形態において、温度判定部17は、図7を参照して以下に説明する処理を行なうことによって検査用発光ダイオード12Sおよび検査用発光ダイオード12Sの周囲温度を判定し、電流制御部18は、温度判定部17での判定結果、およびメモリ181に記憶されている温度ディレーティング用データに基づいて位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する温度ディレーティングを実行する。以下の説明では、図3に示すメモリ171に記憶されている温度判定用データにおいて、温度T℃のときに検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光の第1受光素子15での検出強度をD(T)とし、温度T℃のときに検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光の第2受光素子16での検出強度をC(T)とする。
図7は、本発明の実施の形態1に係る光学式位置検出装置10で行われる温度ディレーティングのための動作を示すフローチャートである。本形態において、温度判定部17は、図7を参照して以下に説明する処理を行なうことによって検査用発光ダイオード12Sおよび検査用発光ダイオード12Sの周囲温度を判定し、電流制御部18は、温度判定部17での判定結果、およびメモリ181に記憶されている温度ディレーティング用データに基づいて位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する温度ディレーティングを実行する。以下の説明では、図3に示すメモリ171に記憶されている温度判定用データにおいて、温度T℃のときに検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光の第1受光素子15での検出強度をD(T)とし、温度T℃のときに検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光の第2受光素子16での検出強度をC(T)とする。
図7に示すステップST1において、予め設定されたタイミングで温度判定処理が開始され、かかる温度判定処理を行っている期間中、検査用発光ダイオード12Sは点灯し、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは消灯状態にある。
かかる温度判定処理において、温度判定部17は、ステップST2〜ST5において、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果を得る一方、ステップST7、ST10、ST12、ST14において、第2受光素子16による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性とを比較した第2比較結果を得る。
まず、ステップST2〜ステップST5において、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dと、メモリ171に温度判定用データとして記憶されている検出強度D(T)との比較を行い、現在の周囲温度を判定する。
より具体的には、ステップST2において、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dが、温度が40℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(40)以上かつ温度が50℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(50)未満であるか否かが判断される。ステップST2において「NOT」という結果が得られたときには、ステップST3において、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dは、温度が50℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(50)以上かつ温度が60℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(60)未満であるか否かが判断される。ステップST3において「NOT」という結果が得られたときには、ステップST4において、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dは、温度が60℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(60)以上かつ温度が70℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(70)未満であるか否かが判断される。ステップST4において「NOT」という結果が得られたときには、ステップST5において、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dは、温度が70℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(70)以上かつ温度が80℃における第1受光素子15での検査光L4の受光強度D(80)未満であるか否かが判断される。
そして、ステップST5において「NOT」という結果が得られたときには、周囲温度が40℃以上に上昇していないとして、ステップST6において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST2において「YES」という結果が得られた場合、ステップST7において、今回の第2受光素子16での検査光L4の受光強度Cは、温度が40℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(40)以上かつ温度が50℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(50)未満であるか否かが判断される。ステップST7において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が40℃以上かつ50℃未満であると確定し、ステップST8において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を25%低減する。ステップST7において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST3において「YES」という結果が得られた場合、ステップST10において、今回の第2受光素子16での検査光L4の受光強度Cは、温度が50℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(50)以上かつ温度が60℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(60)未満であるか否かが判断される。ステップST10において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が50℃以上かつ60℃未満であると確定し、ステップST11において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を35%低減する。ステップST10において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST4において「YES」という結果が得られた場合、ステップST12において、今回の第2受光素子16での検査光L4の受光強度Cは、温度が60℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(60)以上かつ温度が70℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(70)未満であるか否かが判断される。ステップST12において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が60℃以上かつ70℃未満であると確定し、ステップST13において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値45%低減する。ステップST12において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST5において「YES」という結果が得られた場合、ステップST14において、今回の第2受光素子16での検査光L4の受光強度Cは、温度が70℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(70)以上かつ温度が80℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(80)未満であるか否かが判断される。ステップST14において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が70℃以上かつ80℃未満であると確定し、ステップST15において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値55%低減する。
ステップST14において「NOT」という結果が得られた場合、ステップST16において、今回の第2受光素子16での検査光L4の受光強度Cは、温度が50℃における第2受光素子16での検査光L4の受光強度C(50)未満であるか否かが判断される。ステップST16において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
これに対して、ステップST16において「YES」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が大幅に相違しているとして、ステップST17において、電流制御部18は、その旨の出力を故障警告として発生させる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100では、位置検出光L2a〜L2dが導光板13の光出射面13sから検出領域10Rに出射され、検出領域10Rに位置検出光L2の強度分布が形成される。そして、位置検出光L2が検出領域10Rの対象物体Obによって反射されると、この反射光L3が第1受光素子15によって検出される。ここで、検出領域10Rにおける位置検出光L2a〜L2dの強度と位置検出用発光ダイオード12A〜12Dからの距離とは、所定の相関性を有しているので、位置検出部50は、第1受光素子15での検出結果から対象物体Obの位置を検出することができる。それ故、検出領域10Rに沿って多数の光学素子を配置する必要がないので、低コストかつ低消費電力の光学式位置検出装置10を構成することができる。また、位置検出光L2は赤外光であるため、位置検出光L2が視認されない。それ故、位置検出光L2が画像の視認を妨げないという利点がある。
以上説明したように、本形態の光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100では、位置検出光L2a〜L2dが導光板13の光出射面13sから検出領域10Rに出射され、検出領域10Rに位置検出光L2の強度分布が形成される。そして、位置検出光L2が検出領域10Rの対象物体Obによって反射されると、この反射光L3が第1受光素子15によって検出される。ここで、検出領域10Rにおける位置検出光L2a〜L2dの強度と位置検出用発光ダイオード12A〜12Dからの距離とは、所定の相関性を有しているので、位置検出部50は、第1受光素子15での検出結果から対象物体Obの位置を検出することができる。それ故、検出領域10Rに沿って多数の光学素子を配置する必要がないので、低コストかつ低消費電力の光学式位置検出装置10を構成することができる。また、位置検出光L2は赤外光であるため、位置検出光L2が視認されない。それ故、位置検出光L2が画像の視認を妨げないという利点がある。
また、本形態の光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100は、第1受光素子15と、第1受光素子15と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子16と、第1受光素子15および第2受光素子16に向けて検査光L4を出射する検査用発光ダイオード12Sとを有しているため、温度を判定することができる。例えば、発光ダイオードは、温度が上昇すると、出射光のピーク波長が長波長域にシフトするため、第1受光素子15での検査光L4の受光結果および第2受光素子16での検査光L4の受光結果が互いに異なる変化を示す。従って、第1受光素子15での検査光L4の受光結果、および第2受光素子16での検査光L4の受光結果の双方を監視すれば、光源駆動部14の温度判定部17は、検査用発光ダイオード12Sの温度を正確に判定することができる。それ故、検査用発光ダイオード12Sを位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと同様な条件で駆動した状態において、温度判定部17によって検査用発光ダイオード12Sの温度を判定すれば位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度を判定することができる。よって、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの近傍に温度センサーを設けなくても位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度を判定することができる。
また、本形態では、光源駆動部14において、温度判定部17は、第1受光素子15による検査光L4の検出結果および第2受光素子16による検査光L4の検出結果に基づいて検査用発光ダイオード12Sの温度(位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度)を判定し、かかる温度の判定結果に基づいて、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの駆動電流値を温度ディレーティングさせる。このため、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの寿命を延長することができる。
さらに、光源駆動部14において、温度判定部17は、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果、および第2受光素子16による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性とを比較した第2比較結果の双方に基づいて検査用発光ダイオード12Sの温度(位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度)を判定する。このため、本形態によれば、温度ディレーティングを正確に行なうことができる。すなわち、光源駆動部14の温度判定部17および電流制御部18は、第1受光素子15での検出結果(第1比較結果)に対応する温度判定結果と、第2受光素子16での検出結果(第2比較結果)に対応する温度判定結果とが相違するときには位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの駆動電流値を変化させない。それ故、本形態によれば、温度ディレーティングを正確に行なうことができる。
さらにまた、光源駆動部14の温度判定部17および電流制御部18は、第1受光素子15での検出結果(第1比較結果)に対応する温度判定結果と、第2受光素子16での検出結果(第2比較結果)に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、その旨の信号を警報として発生させるので、不具合が発生したことを早期に報知することができる。また、第1受光素子15での検出結果(第1比較結果)に対応する温度判定結果と、第2受光素子16での検出結果(第2比較結果)に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、その旨の信号を出力するため、かかる信号が出力されたときには、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの基準温度における駆動電流値を自動的に設定し直すこともできる。
また、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは、強度分布として、X軸方向(第1方向)で強度が変化するX座標検出用強度分布(第1座標検出用強度分布)と、Y軸方向(第2方向)で強度が変化するX座標検出用強度分布(第2座標検出用強度分布)とを異なるタイミングで形成するため、検出領域10R内における対象物体Obの二次元座標を検出することができる。しかも、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dは、X座標検出用強度分布として互いに逆方向のX座標検出用第1強度分布とX座標検出用第2強度分布を形成し、Y座標検出用強度分布として互いに逆方向のY座標検出用第1強度分布とY座標検出用第2強度分布を形成する。従って、検出領域10R内における対象物体Obの二次元座標を正確に検出することができる。
[実施の形態2]
図8および図9を参照して、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10を説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10の電気的構成を示す説明図である。図9は、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10で行われる温度ディレーティングのための動作を示すフローチャートである。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、図8では、共通する部分には同一の符合を付してそれらの説明を省略する。また、図9に示すフローチャートにおいても、実施の形態1との対応関係が分りやすいように、図7と共通するステップには同一の符号を付して説明する。
図8および図9を参照して、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10を説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10の電気的構成を示す説明図である。図9は、本発明の実施の形態2に係る光学式位置検出装置10で行われる温度ディレーティングのための動作を示すフローチャートである。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、図8では、共通する部分には同一の符合を付してそれらの説明を省略する。また、図9に示すフローチャートにおいても、実施の形態1との対応関係が分りやすいように、図7と共通するステップには同一の符号を付して説明する。
実施の形態1では、図7に示す温度判定処理において、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果を得る一方、第2受光素子16による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性とを比較した第2比較結果を得た。これに対して、本形態では、以下に説明するように、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオード12Sの温度特性と比較した第1比較結果と、第1受光素子15による検査光L4の検出結果と第2受光素子16による検査光L4の検出結果との差とに基づいて温度を判定する。
このため、本形態では、第1受光素子15に対する信号処理部150からの出力と、第2受光素子16に対する信号処理部160からの出力とを比較する出力比較部19が設けられている。また、温度判定部17には、第1受光素子15での検出強度と、出力比較部19での比較結果とが入力されるようになっている。また、温度判定部17では、検査光L4の第1受光素子15での検出強度の温度毎のデータ、および検査光L4の第1受光素子15での検出強度と検査光L4の第2受光素子16での検出強度との差の温度毎のデータが温度判定用データとしてメモリ171に記憶している。すなわち、周囲温度が変化した際、第1受光素子15での検査光L4の受光結果および第2受光素子16での検査光L4の受光結果が互いに異なる変化を示すため、本形態では、第1受光素子15での検査光L4の受光結果と、第2受光素子16での検査光L4の受光結果との差を温度判定に利用する。以下、温度判定用データにおいて、温度T℃のときに検査用発光ダイオード12Sから出射された検査光の第1受光素子15での検出強度をD(T)とし、温度T℃のときに第1受光素子15での検査光L4の受光結果と第2受光素子16での検査光L4の受光結果との差(=第2受光素子16での検査光L4の検出強度−第1受光素子15での検査光L4の検出強度)をE(T)とする。
図9に示すステップST1において、予め設定されたタイミングで温度判定処理が開始され、かかる温度判定処理を行っている期間中、検査用発光ダイオード12Sは点灯し、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを消灯状態にある。
かかる温度判定処理において、温度判定部17は、ステップST2〜ST5において、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオード12Sの温度特性と比較した第1比較結果を得る一方、ステップST107、ST110、ST112、ST114においては、第1受光素子15での検査光L4の受光結果と第2受光素子16での検査光L4の受光結果との差を第2比較結果として得る。
かかる温度判定処理において、温度判定部17は、まず、ステップST2〜ステップST5においては、実施の形態1と同様、今回の第1受光素子15での検査光L4の受光強度Dと、メモリ171に温度判定用データとして記憶されている検出強度D(T)との比較を行い、現在の周囲温度を判定する。
そして、ステップST2において「YES」という結果が得られた場合、ステップST107において、今回の第1受光素子15で検査光L4の受光強度と第2受光素子16での検査光L4の受光強度との差Eが、温度が40℃における差E(40)以上かつ温度が50℃における差E(50)未満であるか否かが判断される。ステップST107において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が40℃以上かつ50℃未満であると確定し、ステップST8において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を25%低減する。ステップST107において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST3において「YES」という結果が得られた場合、ステップST110において、今回の第1受光素子15で検査光L4の受光強度と第2受光素子16での検査光L4の受光強度との差Eが、温度が50℃における差E(50)以上かつ温度が60℃における差E(60)未満であるか否かが判断される。ステップST110において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が50℃以上かつ60℃未満であると確定し、ステップST8において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を35%低減する。ステップST110において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST4において「YES」という結果が得られた場合、ステップST112において、今回の第1受光素子15で検査光L4の受光強度と第2受光素子16での検査光L4の受光強度との差Eが、温度が60℃における差E(60)以上かつ温度が70℃における差E(70)未満であるか否かが判断される。ステップST112において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が60℃以上かつ70℃未満であると確定し、ステップST13において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を45%低減する。ステップST112において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
ステップST5において「YES」という結果が得られた場合、ステップST114において、今回の第1受光素子15で検査光L4の受光強度と第2受光素子16での検査光L4の受光強度との差Eが、温度が70℃における差E(70)以上かつ温度が80℃における差E(80)未満であるか否かが判断される。ステップST114において「YES」という結果が得られた場合、周囲温度が70℃以上かつ80℃未満であると確定し、ステップST15において、電流制御部18は位置検出用発光ダイオード12A〜12Dに対する駆動電流値を55%低減する。
ステップST114において「NOT」という結果が得られた場合、ステップST116において、今回の第1受光素子15で検査光L4の受光強度と第2受光素子16での検査光L4の受光強度との差Eは、温度が50℃における差E(50)未満であるか否かが判断される。ステップST116において「NOT」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が一致していないとして、ステップST9において、電流制御部18は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dにする駆動電流に対して温度ディレーティングを実施しない。
これに対して、ステップST116において「YES」という結果が得られた場合、第1受光素子15での検出結果と第2受光素子16での検出結果が大幅に相違しているとして、ステップST17において、電流制御部18は、その旨の出力を故障警告として発生させる。
このように構成した場合も、実施の形態1と同様、検出領域10Rに沿って多数の光学素子を配置しなくても対象物体Obの位置を検出することができるので、低コストかつ低消費電力の光学式位置検出装置10を構成することができるなどの効果を奏する。
また、本形態の光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100は、第1受光素子15と、第1受光素子15と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子16と、第1受光素子15および第2受光素子16に向けて検査光L4を出射する検査用発光ダイオード12Sとを有しているため、温度を判定することができ、かかる温度の判定結果に基づいて、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの駆動電流値を温度ディレーティングさせることができる。
さらに、本形態では、光源駆動部14において、温度判定部17は、第1受光素子15による検査光L4の検出結果を検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果、および第1受光素子15と第2受光素子16とによる検査光L4の検出結果の差(第2比較結果)の双方に基づいて検査用発光ダイオード12Sの温度(位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの温度)を判定する。このため、本形態によれば、温度ディレーティングを正確に行なうことができる。すなわち、光源駆動部14の温度判定部17および電流制御部18は、第1受光素子15での検出結果(第1比較結果)に対応する温度判定結果と、第1受光素子15と第2受光素子16との検出結果の差(第2比較結果)に対応する温度判定結果とが相違するときには位置検出用発光ダイオード12A〜12Dの駆動電流値を変化させない。それ故、本形態によれば、温度ディレーティングを正確に行なうことができるなどの効果も奏する。
(他の実施の形態)
上記実施の形態1、2では、投射型の位置検出機能付き表示装置100において、スクリーン部材290の裏面側290bに導光板13および位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを配置したが、導光板13を用いずに、スクリーン部材290の裏面側290bから検出領域10Rに向けて位置検出用発光ダイオード(位置検出用発光ダイオード12A〜12D)が位置検出光L2を出射するように構成してもよい。
上記実施の形態1、2では、投射型の位置検出機能付き表示装置100において、スクリーン部材290の裏面側290bに導光板13および位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを配置したが、導光板13を用いずに、スクリーン部材290の裏面側290bから検出領域10Rに向けて位置検出用発光ダイオード(位置検出用発光ダイオード12A〜12D)が位置検出光L2を出射するように構成してもよい。
上記実施の形態1、2では、スクリーン部材290の裏面側290bに位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを設けたが、スクリーン部材290のスクリーン面290a側に位置検出用発光ダイオード(位置検出用発光ダイオード12A〜12D)を設けてもよい。
上記実施の形態1、2では、スクリーン部材290の近傍に位置検出用発光ダイオード12A〜12Dを設けたが、スクリーン部材290から離間した位置、例えば、画像投射装置200に位置検出用発光ダイオード(位置検出用発光ダイオード12A〜12D)を設けてもよい。
上記実施の形態1、2では、スクリーン部材290の近傍に第1受光素子15および第2受光素子16を設けたが、スクリーン部材290から離間した位置、例えば、画像投射装置200に第1受光素子15および第2受光素子16を設けてもよく、この場合、検査用発光ダイオード12Sも画像投射装置200に設ける。
[位置検出機能付き表示装置100の変形例]
上記実施の形態では、画像生成装置として画像投射装置200を備えている構成であったが、図10〜図13に示すように、直視型の表示装置を画像生成装置200として採用すれば、図14を参照して後述する電子機器に用いることができる。
上記実施の形態では、画像生成装置として画像投射装置200を備えている構成であったが、図10〜図13に示すように、直視型の表示装置を画像生成装置200として採用すれば、図14を参照して後述する電子機器に用いることができる。
(位置検出機能付き表示装置100の変形例1)
図10および図11は、本発明の変形例1に係る光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の分解斜視図、および断面構成を示す説明図である。なお、本形態の位置検出機能付き表示装置100において、光学式位置検出装置10の構成は、上記実施の形態と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図10および図11は、本発明の変形例1に係る光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の分解斜視図、および断面構成を示す説明図である。なお、本形態の位置検出機能付き表示装置100において、光学式位置検出装置10の構成は、上記実施の形態と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図10および図11に示す位置検出機能付き表示装置100は、光学式位置検出装置10と直視型表示装置208とを備えており、光学式位置検出装置10は、位置検出光を放出する位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと、導光板13と、検出領域10Rに受光部15aを向けた第1受光素子15とを備えている。直視型表示装置208は、有機エレクトロルミネッセンス装置やプラズマ表示装置などであり、光学式位置検出装置10に対して入力操作側とは反対に設けられている。直視型表示装置208は、導光板13に対して平面視で重なる領域に画像表示領域20Rを備えており、かかる画像表示領域20Rは検出領域10Rと平面視で重なっている。
(位置検出機能付き表示装置100の変形例2)
図12および図13は、本発明の変形例2に係る光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の説明図であり、図12および図13は各々、光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の分解斜視図、および断面構成を示す説明図である。なお、本形態の位置検出機能付き表示装置100において、光学式位置検出装置10の構成は、上記実施の形態と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図12および図13は、本発明の変形例2に係る光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の説明図であり、図12および図13は各々、光学式位置検出装置10および位置検出機能付き表示装置100の分解斜視図、および断面構成を示す説明図である。なお、本形態の位置検出機能付き表示装置100において、光学式位置検出装置10の構成は、上記実施の形態と同様であるため、共通する部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図12および図13に示す位置検出機能付き表示装置100は、光学式位置検出装置10と液晶装置209(画像生成装置)とを備えており、光学式位置検出装置10は、位置検出光を放出する位置検出用発光ダイオード12A〜12Dと、導光板13と、検出領域10Rに受光部15aを向けた第1受光素子15とを備えている。液晶装置209は、導光板13に対して平面視で重なる領域に画像表示領域20Rを備えており、かかる画像表示領域20Rは検出領域10Rと平面視で重なっている。
本形態の位置検出機能付き表示装置100において、導光板13の光出射側には、必要に応じて、位置検出光L2a〜L2dの均―化を図るための光学シート46が配置されている。本形態においては、光学シート46として、導光板13の光出射面13sに対向する第1プリズムシート461と、第1プリズムシート461に対して導光板13が位置する側とは反対側で対向する第2プリズムシート462と、第2プリズムシート462に対して導光板13が位置する側とは反対側で対向する光散乱板463とが用いられている。なお、光学シート46に対して導光板13が位置する側とは反対側には矩形枠状の遮光シート47が光学シート46の周囲に配置されている。かかる遮光シート47は、位置検出用発光ダイオード12A〜12Dから出射された位置検出光L2a〜L2dが漏れるのを防止する。
液晶装置209は、光学シート46(第1プリズムシート461、第2プリズムシート462および光散乱板463)に対して導光板13が位置する側とは反対側に液晶パネル209aと、透光性のカバー209bとを備えている。本形態において、液晶パネル209aは、透過型の液晶パネルであり、2枚の透光性基板21、22をシール材23で貼り合わせ、基板間に液晶24を充填した構造を有している。本形態において、液晶パネル209aは、アクティブマトリクス型液晶パネルであり、2枚の透光性基板21、22の一方側には透光性の画素電極、データ線、走査線、画素スイッチング素子(図示せず)が形成され、他方側には透光性の共通電極(図示せず)が形成されている。なお、画素電極および共通電極が同一の基板に形成されることもある。かかる液晶パネル209aでは、各画素に対して走査線を介して走査信号が出力され、データ線を介して画像信号が出力されると、複数の画素の各々で液晶24の配向が制御される結果、画像表示領域20Rに画像が形成される。
液晶パネル209aにおいて、一方の透光性基板21には、他方の透光性基板22の外形より周囲に張り出した基板張出部21tが設けられている。この基板張出部21tの表面上には駆動回路などを構成する電子部品25が実装されている。また、基板張出部21tには、フレキシブル配線基板(FPC)などの配線部材26が接続されている。なお、基板張出部21t上には配線部材26のみが実装されていてもよい。なお、必要に応じて透光性基板21、22の外面側には偏光板(図示せず)が配置される。
ここで、対象物体Obの平面位置を検出するためには、位置検出光L2a〜L2dを対象物体Obによる操作が行われる視認側へ出射させる必要があり、液晶パネル209aは、導光板13および光学シート46よりも視認側(操作側)に配置されている。従って、液晶パネル209aにおいて、画像表示領域20Rは、位置検出光L2a〜L2dを透過可能に構成される。なお、液晶パネル209aが導光板13の視認側とは反対側に配置される場合には、画像表示領域20Rが位置検出光L2a〜L2dを透過するように構成されている必要はないが、その代りに、画像表示領域20Rが導光板13を通して視認側より透視可能に構成される必要がある。
液晶装置209は、液晶パネル209aを照明するための照明装置40を備えている。本形態において、照明装置40は、導光板13に対して液晶パネル209aが位置する側とは反対側において導光板13と反射板44との間に配置されている。照明装置40は、照明用光源41と、この照明用光源41から放出される照明光を伝播させながら出射する照明用導光板43とを備えており、照明用導光板43は、矩形の平面形状を備えている。照明用光源41は、例えばLED(発光ダイオード)などの発光素子で構成され、駆動回路(図示せず)から出力される駆動信号に応じて、例えば白色の照明光L40を放出する。本形態において、照明用光源41は、照明用導光板43の辺部分43aに沿って複数、配列されている。
照明用導光板43は、辺部分43aに隣接する光出射側の表面部分(光出射面43sの辺部分43a側の外周部)に傾斜面43gが設けられ、照明用導光板43は、辺部分43aに向けて厚みが徐々に増加している。かかる傾斜面43gを有する入光構造によって、光出射面43sが設けられる部分の厚みの増加を抑制しつつ、辺部分43aの高さを照明用光源41の光放出面の高さに対応させてある。
かかる照明装置40において、照明用光源41から出射された照明光は、照明用導光板43の辺部分43aから照明用導光板43の内部に入射した後、照明用導光板43の内部を反対側の外縁部43bに向けて伝播し、一方の表面である光出射面43sから出射される。ここで、照明用導光板43は、辺部分43a側から反対側の外縁部43bに向けて内部伝播光に対する光出射面43sからの出射光の光量比率が単調に増加する導光構造を有している。かかる導光構造は、例えば、照明用導光板43の光出射面43s、または背面43tに形成された光偏向用あるいは光散乱用の微細な凹凸形状の屈折面の面積、印刷された散乱層の形成密度などを上記内部伝播方向に向けて徐々に高めることで実現される。このような導光構造を設けることで、辺部分43aから入射した照明光L40は光出射面43sからほぼ均一に出射される。
本形態において、照明用導光板43は、液晶パネル209aの視認側とは反対側で液晶パネル209aの画像表示領域20Rと平面的に重なるように配置され、いわゆるバックライトとして機能する。但し、照明用導光板43を液晶パネル209aの視認側に配置して、いわゆるフロントライトとして機能するように構成してもよい。また、本形態において、照明用導光板43は導光板13と反射板44との間に配置されているが、照明用導光板43を光学シート46と導光板13との間に配置してもよい。また、照明用導光板43と導光板13とは共通の導光板として構成してもよい。また、本形態では、光学シート46を位置検出光L2a〜L2dと照明光L40との間で共用としている。但し、照明用導光板43の光出射側に、上記の光学シート46とは別の専用の光学シートを配置してもよい。これは、照明用導光板43においては光出射面43sから出射される照明光L40の平面輝度を均―化することを目的に、十分な光散乱作用を呈する光散乱板を用いることが多いが、位置検出用の導光板13においては光出射面13sから出射される位置検出光L2a〜L2dを大きく散乱させてしまうと位置検出の妨げとなる。このため、光散乱板を設けないか、あるいは比較的軽度の光散乱作用を呈する光散乱板を用いる必要があることから、光散乱板については照明用導光板43の専用品とすることが好ましい。但し、プリズムシート(第1プリズムシート461や第2プリズムシート462)などの集光作用のある光学シートについては共用としても構わない。
(電子機器への搭載例)
図14を参照しながら、図10〜図13を参照して説明した位置検出機能付き表示装置100を適用した電子機器について説明する。図14は、本発明に係る位置検出機能付き表示装置を用いた電子機器の説明図である。図14(a)に、位置検出機能付き表示装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001、およびキーボード2002が設けられている。図14(b)に、位置検出機能付き表示装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、および表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、位置検出機能付き表示装置100に表示される画面がスクロールされる。図14(c)に、位置検出機能付き表示装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、および表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が位置検出機能付き表示装置100に表示される。
図14を参照しながら、図10〜図13を参照して説明した位置検出機能付き表示装置100を適用した電子機器について説明する。図14は、本発明に係る位置検出機能付き表示装置を用いた電子機器の説明図である。図14(a)に、位置検出機能付き表示装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001、およびキーボード2002が設けられている。図14(b)に、位置検出機能付き表示装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001、スクロールボタン3002、および表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、位置検出機能付き表示装置100に表示される画面がスクロールされる。図14(c)に、位置検出機能付き表示装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001、電源スイッチ4002、および表示ユニットとしての位置検出機能付き表示装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が位置検出機能付き表示装置100に表示される。
なお、位置検出機能付き表示装置100が適用される電子機器としては、図14に示すものの他、デジタルスチールカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、銀行端末などの電子機器などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した位置検出機能付き表示装置100が適用可能である。
10・・光学式位置検出装置、10R・・検出領域、12A、12B、12C、12D・・位置検出用発光ダイオード、12S・・検査用発光ダイオード、13・・導光板、14・・光源駆動部、15・・第1受光素子、16・・第2受光素子、50・・位置検出部、100・・位置検出機能付き表示装置
Claims (10)
- 検出領域内の対象物体の位置を光学的に検出するための光学式位置検出装置であって、
前記対象物体に位置検出光を出射して前記検出領域に当該位置検出光の強度分布を形成する位置検出用発光ダイオードと、
該位置検出用発光ダイオードを駆動する光源駆動部と、
前記対象物体で反射した前記位置検出光を受光する第1受光素子と、
前記第1受光素子による前記位置検出光の検出結果に基づいて前記対象物体の位置を検出する位置検出部と、
前記第1受光素子と異なる波長域に感度ピークを有する第2受光素子と、
前記第1受光素子および前記第2受光素子に向けて検査光を出射する検査用発光ダイオードと、
を有していることを特徴とする光学式位置検出装置。 - 前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果、および前記第2受光素子による前記検査光の検出結果に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることを特徴とする請求項1に記載の光学式位置検出装置。
- 前記光源駆動部は、温度ディレーティング用データを備え、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果、前記第2受光素子による前記検査光の検出結果、および前記温度ディレーティング用データに基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることを特徴とする請求項2に記載の光学式位置検出装置。
- 前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果を前記検査用発光ダイオードの温度特性と比較した第1比較結果、および前記第2受光素子による前記検査光の検出結果を前記検査用発光ダイオードの温度特性とを比較した第2比較結果に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることを特徴とする請求項3に記載の光学式位置検出装置。
- 前記光源駆動部は、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果とが相違するときには前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させないことを特徴とする請求項4に記載の光学式位置検出装置。
- 前記光源駆動部は、前記第1比較結果に対応する温度判定結果と、前記第2比較結果に対応する温度判定結果との間に一定温度以上の相違があるときには、その旨の信号を発生させることを特徴とする請求項5に記載の光学式位置検出装置。
- 前記光源駆動部は、前記第1受光素子による前記検査光の検出結果と、前記第2受光素子による前記検査光の検出結果との差に基づいて前記位置検出用発光ダイオードの駆動電流値を変化させることを特徴とする請求項3に記載の光学式位置検出装置。
- 前記位置検出用発光ダイオードは、前記強度分布として、第1方向で強度が変化する第1座標検出用強度分布と、前記第1方向に交差する第2方向で強度が変化する第2座標検出用強度分布と、を異なるタイミングで形成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の光学式位置検出装置。
- 前記位置検出光は、赤外光であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の光学式位置検出装置。
- 請求項1乃至9の何れか一項に記載の光学式位置検出装置を備えた位置検出機能付き表示装置であって、
前記検出領域に重なる領域に画像を形成する画像生成装置を有していることを特徴とする位置検出機能付き表示装置。
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JP2009255792A JP2011100374A (ja) | 2009-11-09 | 2009-11-09 | 光学式位置検出装置および位置検出機能付き表示装置 |
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CN102915157A (zh) * | 2011-08-05 | 2013-02-06 | 英华达(上海)科技有限公司 | 影像输入系统及其输入方法 |
-
2009
- 2009-11-09 JP JP2009255792A patent/JP2011100374A/ja not_active Withdrawn
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