JP2011098455A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Kazutoshi Fujisawa
和利 藤沢
Mitsuaki Yoshizawa
光昭 吉沢
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Abstract

【課題】良好な画像品質を得る。
【解決手段】背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを備えたヘッドと、ヘッドを移動させる移動機構と、移動方向にドットを並べたドット列を、所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラを備える。コントローラは、第1ノズル列の使用ノズルの下流側と、第2ノズル列の使用ノズルの上流側に、オーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルにより画像用のドット列を形成する際、当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、背景用のドット列を先行して形成しておき、その後、当該画像用のドット列に、第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルにより背景用のドットを形成した直後に、第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルにより当該背景用のドット上に画像用のドットを形成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
透明な包装材等の媒体に白色のインクを噴射して背景画像を印刷し、その背景画像の上にカラーインクを噴射してカラー画像を形成する印刷方法が知られている(例えば特許文献1又は特許文献2参照)。
特開2001-239660号公報 特開2003-285422号公報
かかる印刷方法では、ある画素に対してカラー画像の印刷を開始する時点で、当該画素およびそれに隣接する画素において、背景画像の印刷が既に完了している必要がある。これは、完了前に印刷すると、背景画像が印刷されていない隣接画素等にカラーインクがはみ出し、そのはみ出したカラーインクの上から背景用の白色インクが印刷されてしまうからである。
ここで、特許文献1及び特許文献2のように、ノズルピッチ間隔のドットラインで背景画像を形成する場合には、そのドットライン間に生じる隙間にインクを打つことはないので、かかる問題は生じない。
しかしながら、たとえば、ノズルピッチ間隔よりも小さい間隔のドットラインにより背景画像(高解像度の背景画像)を形成する場合、そのドットライン間に生じる隙間を形成する画素にインクを吐出する必要があるため、上述の問題が生じてしまう。
そこで、本発明は、背景画像が印刷されていない画素にカラーインクがはみ出すことを防止して、良好な画像品質を得ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
媒体の搬送方向に所定ピッチで形成された複数のノズルを有し、背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズルと前記搬送方向における位置が揃えられた複数のノズルを有し、前記背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを、前記媒体と対向する位置に備えたヘッドと、
前記搬送方向と交差する移動方向に前記ヘッドを移動させる移動機構と、
前記媒体に対して液体を吐出する吐出動作と、ヘッドに対して所定の搬送量にて前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返して、移動方向にドットを並べたドット列を、前記所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラとを備え、
前記コントローラは、
前記第1ノズル列が有する複数のノズルのうち、第1液体の吐出に使用する使用ノズルを選択し、かつ、前記第2ノズル列が有する複数のノズルのうち、第2液体の吐出に使用する使用ノズルを選択して、前記第1ノズル列における使用ノズルの下流側と、前記第2ノズル列における使用ノズルの上流側とのそれぞれに、前記搬送方向における位置が揃えられたオーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、
前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、画像用のドット列を形成する際、
当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第1ノズル列の使用ノズルから第1液体を吐出させて、背景用のドット列を先行して形成しておき、
その後、当該画像用のドット列に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを形成した直後に、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを形成する、液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
印刷システム100の構成を示すブロック図である。 図2Aは、プリンタ1の全体構成の概略図であり、図2Bは、プリンタ1の全体構成の横断面図である。 ヘッドユニット40のヘッド41におけるノズル配列の説明図である。 ヘッドの構造を説明する図である。 図5A及び図5Bは通常のインターレース印刷の説明図である。 図6A及び図6Bは通常のオーバーラップ印刷の説明図である。 図7A及び図7Bはインターレース印刷におけるドットのはみ出しを説明する図である。 図8A、図8Bはオーバーラップ印刷におけるドットのはみ出しを説明する図である。 第1実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第2実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第3実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第4実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第5実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第6実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。 第7実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体の搬送方向に所定ピッチで形成された複数のノズルを有し、背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズルと前記搬送方向における位置が揃えられた複数のノズルを有し、前記背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを、前記媒体と対向する位置に備えたヘッドと、前記搬送方向と交差する移動方向に前記ヘッドを移動させる移動機構と、前記媒体に対して液体を吐出する吐出動作と、ヘッドに対して所定の搬送量にて前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返して、移動方向にドットを並べたドット列を、前記所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記第1ノズル列が有する複数のノズルのうち、第1液体の吐出に使用する使用ノズルを選択し、かつ、前記第2ノズル列が有する複数のノズルのうち、第2液体の吐出に使用する使用ノズルを選択して、前記第1ノズル列における使用ノズルの下流側と、前記第2ノズル列における使用ノズルの上流側とのそれぞれに、前記搬送方向における位置が揃えられたオーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、画像用のドット列を形成する際、当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第1ノズル列の使用ノズルから第1液体を吐出させて、背景用のドット列を先行して形成しておき、その後、当該画像用のドット列に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを形成した直後に、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを形成する、液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、当該ドット列を形成する画素と、その上下列を形成する画素に、インクがはみ出すことを防止できる。
かかる液体吐出装置であって、前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、前記コントローラは、画像用のドット列を形成する際に、前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから数ドットおきに第2液体を吐出させ、間欠的にドットを先行して形成し、その後に前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、当該オーバーラップ使用ノズル以外の使用ノズルにより第2液体を吐出させ、ドットを補完して当該画像用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、搬送量の誤差により、端部ノズルが形成するラスタラインにバンドむらが生じることを防止することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、第2ノズル列において、オーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズルから、第2液体を吐出させ、画像用のドット列を形成する場合に、一の使用ノズルから数ドットおきに第2液体を吐出させ、間欠的にドットを形成し、その後に前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、他の使用ノズルから第2液体を吐出させ、間欠部分を補完して当該画像用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、画像用のラスタラインに生ずるバンドむらを低減することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、第1ノズル列において、オーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズルから、第1液体を吐出させ、背景用のドット列を形成する場合に、数ドットおきに第1液体を吐出させることなく、連続して第1液体を吐出させて、背景用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、背景画像を優先し、早めに印刷完了することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記コントローラは、背景用のドット列を形成する際に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルにより、数ドットおきに第1液体を吐出させ、間欠的にドットを先行して形成し、前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、当該オーバーラップ使用ノズル以外の使用ノズルにより第1液体を吐出させ、ドットを補完して当該背景用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、背景用のラスタラインに生ずるバンドむらも低減することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、前記コントローラは、当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、背景用のドット列を先行して形成した後、前記搬送機構により前記媒体を搬送方向へ移動させ、前記媒体が搬送方向へ移動した後、ヘッドが移動方向に1回移動する間に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを先行して形成し、その直後に、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを重ね、当該画像用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、Uni−D印刷の万全な実施が可能となる。
かかる液体吐出装置であって、前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、前記コントローラは、当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、背景用のドット列を先行して形成した後、前記搬送機構により前記媒体を搬送方向へ移動させ、前記媒体が搬送方向へ移動した後、ヘッドが移動方向に1回往復移動する間に、往路にて、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを先行して形成し、復路にて、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを重ね、当該画像用のドット列を形成することが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、Bi−D印刷の万全な実施が可能となる。
また、媒体の搬送方向に所定ピッチで形成された複数のノズルを有し、背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズルと前記搬送方向における位置が揃えられた複数のノズルを有し、前記背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを、前記媒体と対向する位置に備えたヘッドと、前記搬送方向と交差する移動方向に前記ヘッドを移動させる移動機構と、前記媒体に対して液体を吐出する吐出動作と、ヘッドに対して所定の搬送量にて前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返して、移動方向にドットを並べたドット列を、前記所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記第1ノズル列が有する複数のノズルのうち、第1液体の吐出に使用する使用ノズルを選択し、かつ、前記第2ノズル列が有する複数のノズルのうち、第2液体の吐出に使用する使用ノズルを選択して、前記第1ノズル列における使用ノズルの上流側と、前記第2ノズル列における使用ノズルの下流側とのそれぞれに、前記搬送方向における位置が揃えられたオーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて、背景用のドット列を形成する際、当該背景用のドット列を挟んだ上下列に、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第2ノズル列の使用ノズルから第2液体を吐出させて、画像用のドット列を先行して形成しておき、その後、当該背景用のドット列に、前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて画像用のドットを形成した直後に、前記第1ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて、当該画象用のドット上に背景用のドットを形成する液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、裏刷り印刷であっても、当該ドットラインを形成する画素と、その上下ラインを形成する画素に、インクがはみ出すことを防止できる。
以下の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェットプリンター(以下、プリンタ1ともいう)を例に挙げて説明する。
===実施の形態===
<印刷システムについて>
図1は、印刷システム100の構成を示すブロック図である。本実施形態の印刷システム100は、図1に示すように、プリンタ1と、コンピュータ110とを有するシステムである。
プリンタ1は、インクを媒体に噴射して該媒体に画像を形成(印刷)する印刷装置であり、本実施形態ではシリアル型のカラーインクジェットプリンタである。プリンタ1は、印刷用紙やフィルムシートS等の複数種の媒体に画像を印刷することが可能である。なおプリンタ1の構成については後述する。
コンピュータ110は、インタフェース111と、CPU112と、メモリ113を有する。インタフェース111は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU112は、コンピュータ110の全体的な制御を行うものであり、当該コンピュータ110にインストールされた各種プログラムを実行する。メモリ113は、各種のプログラムや各種のデータを記憶する。コンピュータ110にインストールされたプログラムの中には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換するためのプリンタドライバがある。そしてコンピュータ110は、プリンタドライバによって生成された印刷データをプリンタ1に出力する。
<プリンタの構成>
図2Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。図2Bは、プリンタ1の全体構成の横断面図である。
プリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、コントローラ60、駆動信号生成回路70、及び、紫外線照射ユニット90を有する。
プリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、駆動信号生成回路70、及び、紫外線照射ユニット90)が制御される。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、印刷用紙やフィルムシートSなどの媒体に画像を印刷する。ここで、本実施形態で用いられるフィルムシートSは、フィルム越しに逆側が透けて見えるシートである。尚、使用される媒体は、フィルムシートSのような透明媒体などでもよいし、透過性のない用紙などであってもよい。
搬送ユニット20は、フィルムシートSを所定の方向(以下、搬送方向又は副走査方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有し、搬送機構を構成する。給紙ローラ21は、媒体挿入口に挿入されたフィルムシートSをプリンタ内に給紙するためのローラである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙されたフィルムシートSを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中のフィルムシートSを支持する。排紙ローラ25は、フィルムシートSをプリンタの外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(図において移動方向。主走査方向とも呼ばれる)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能であり、キャリッジモータ32によって駆動される。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。
ヘッドユニット40は、フィルムシートにインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41を備える。ヘッド41はヘッドユニット40としてキャリッジ31に設けられているため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ドット列、ラスタライン)がフィルムシートSに形成される。本実施形態においてヘッド41が噴射するインクは紫外線硬化型のインクである。尚、ヘッドの内部構造については後述する。
検出器群50は、プリンタ1の各部の情報を検出してコントローラ60に送る様々な検出器をあらわす。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニットである。コントローラ60は、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。
駆動信号生成回路70は、後述するヘッドに含まれるピエゾ素子などの駆動素子に印加してインク滴を噴射させるための駆動信号を生成する。駆動信号生成回路70は、不図示のDACを含む。そして、コントローラ60から送られた駆動信号の波形に関するデジタルデータに基づいて、アナログの電圧信号を生成する。また、駆動信号生成回路70は不図示の増幅回路も含んでおり、生成された電圧信号について電力増幅を行い、駆動信号を生成する。
紫外線照射ユニット90は上述の紫外線硬化型のインクを硬化させるために紫外線を照射する装置である。本実施形態では、紫外線照射ユニット90は、LEDなどによって構成され、キャリッジ31に設けられる。そして、キャリッジユニット30がヘッド41を移動させると、紫外線照射ユニット90もヘッド41の移動方向に移動する。また、紫外線照射ユニット90の紫外線照射強度は、コントローラ60によって制御される。
図3は、ヘッドユニット40のヘッド41におけるノズル配列の説明図である。尚、ここでは、下面からしか見ることができないノズル列を説明の容易のために上部から観察可能に図示している。
ヘッド41には、ブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列Cy、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、及び、ホワイトインクノズル列Wが形成されている。各ノズル列は、インクを吐出するノズルを複数個(例えば、360個)備えている。各ノズル列の複数のノズルは、フィルムシートSの搬送方向に沿って、一定のノズルピッチ(例えば、360dpi)で並んでいる。
また、キャリッジ31には、紫外線硬化用インクを硬化させるための紫外線照射ユニット90が取り付けられている。紫外線照射ユニット90は、第1紫外線照射ユニット91と第2紫外線照射ユニット92を含む。これらの紫外線照射ユニットは紫外線を照射可能なLEDなどによって構成される。第1紫外線照射ユニット91と第2紫外線照射ユニット92は、ヘッド41の移動方向についてヘッド41の両端に配置される。
そして、例えば、ヘッド41の往路におけるパスでホワイトインクWを噴射するものとし、ヘッド41の復路におけるパスでその他のカラーインクCを噴射するものとする。このとき、ヘッド41の往路でホワイトインクWが噴射されたとき、第1紫外線照射ユニット91から紫外線が照射されフィルムシートS上に着弾したホワイトインクWを硬化させる。また、ヘッド41の復路でカラーインクCが噴射されたとき、第2紫外線照射ユニット92から紫外線が照射されフィルムシートS上に着弾したカラーインクを硬化させる。
ここでは、紫外線照射ユニットを2つ設けることとしたが、紫外線照射ユニットを1つにすることもできる。このとき、ヘッド41の往路においてホワイトインクWの噴射又はカラーインクの噴射を行い、ヘッド41の復路において紫外線照射ユニットから紫外線を照射することとする。このとき、直前のパスでホワイトインクを噴射したかカラーインクを噴射したかによって紫外線の照射量を変えるようにしてもよい。フィルムシートSに着弾したホワイトインクへの紫外線の照射量とカラーインクへの紫外線の照射量とを異ならせるようにすることができる。
図4は、ヘッド41の構造を説明する図である。図には、ノズルNz、ピエゾ素子PZT、インク供給路402、ノズル連通路404、及び、弾性板406が示されている。
インク供給路402には、不図示のインクタンクからインクが供給される。そして、これらのインク等は、ノズル連通路404に供給される。ピエゾ素子PZTには、駆動信号の駆動パルスが印加される。駆動パルスが印加されると、駆動パルスの信号に従ってピエゾ素子PZTが伸縮し、弾性板406を振動させる。そして、駆動パルスの振幅に対応する量のインク滴がノズルNzから吐出されるようになっている。
駆動信号生成回路70は、ホワイトドットを形成するパスにおいてホワイト用の駆動信号COM_Wを生成してホワイトノズル列の各ピエゾ素子PZTに供給し、カラードットを形成するパスにおいてカラー用の駆動信号COM_Cを生成して、ブラックノズル列K、シアンノズル列Cy、マゼンタノズル列M、イエローノズル列Yの各ピエゾ素子PZTに供給する。
<インターレース印刷について>
図5A及び図5Bは、通常のインターレース印刷の説明である。なお、説明の便宜上、ヘッド(又はノズル群)が紙に対して移動しているように描かれているが、同図はヘッドと紙との相対的な位置を示すものであって、実際には紙が搬送方向に移動されている。また、同図において、黒丸で示されたノズルはインクを吐出可能なノズルであり、白丸で示されたノズルはインクを吐出不可なノズルである。図5Aは、パス1〜パス4におけるヘッド(又はノズル群)の位置とドットの形成の様子を示し、図5Bは、パス1〜パス6におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
ここで、『インターレース方式』とは、kが2以上であって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方式を意味する。また、『パス』とは、ノズルが移動方向(走査方向)に1回走査移動することをいう。『ラスタライン』とは、移動方向に並ぶ画素の列であり、走査ライン、ドットライン(ドット列)ともいう。また、『画素』とは、インク滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、被印刷体上に仮想的に定められた方眼状の桝目である。
インターレース印刷では、紙が搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、その直前のパスで記録されたラスタラインのすぐ上のラスタラインを記録する。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、インクを吐出可能なノズル数N(整数)はkと互いに素の関係にあり、搬送量FはN・Dに設定される。ここで、Dは、紙搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、媒体Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。
同図では、ノズル群は搬送方向に沿って配列された4つのノズルを有する。しかし、ノズル群のノズルピッチkは4なので、インターレース印刷を行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、4つのノズルのうち、3つのノズルを用いてインターレース印刷が行われる。また、3つのノズルが用いられるため、紙は搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル群を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。
同図は、最初のラスタラインはパス3のノズル#1が形成し、2番目のラスタラインはパス2のノズル#2が形成し、3番目のラスタラインはパス1のノズル#3が形成し、4番目のラスタラインはパス4のノズル#1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、パス1では、ノズル#3のみがインクを吐出し、パス2では、ノズル#2とノズル#3のみがインクを吐出している。これは、パス1及びパス2において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを紙に形成できないためである。なお、パス3以降では、3つのノズル(#1〜#3)がインクを吐出し、紙が一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
<オーバーラップ印刷について>
図6A及び図6Bは、通常のオーバーラップ印刷の説明図である。前述のインターレース印刷では、一つのラスタラインは一つのノズルにより形成されていた。一方、オーバーラップ印刷では、例えば、一つのラスタラインが、二つ以上のノズルにより形成されている。
オーバーラップ印刷では、紙が搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、数ドットおきに間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するようにドットを形成することにより、1つラスタラインが複数のノズルにより完成する。このようにM回のパスにて1つのラスタラインが完成する場合、オーバーラップ数Mと定義する。同図では、各ノズルは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されるので、パス毎に奇数番目の画素又は偶数番目の画素にドットが形成される。そして、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、オーバーラップ数M=2になる。なお、前述のインターレース印刷の場合、オーバーラップ数M=1になる。
オーバーラップ印刷において、搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)N/Mが整数であること、(2)N/Mはkと互いに素の関係にあること、(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定されること、が条件となる。
同図では、ノズル群は搬送方向に沿って配列された8つのノズルを有する。しかし、ノズル群のノズルピッチkは4なので、オーバーラップ印刷を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、8つのノズルのうち、6つのノズルを用いてインターレース印刷が行われる。また、6つのノズルが用いられるため、紙は搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル群を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。また、1つのパスにおいて、各ノズルは移動方向に1ドットおきに間欠的にドットを形成する。図中において、移動方向に2つのドットが描かれているラスタラインは既に完成されている。例えば、図6Aにおいて、最初のラスタラインから6番目のラスタラインまでは、既に完成されている。1つのドットが描かれているラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されているラスタラインである。例えば、7番目や10番目のラスタラインは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されている。なお、1ドットおきに間欠的にドットが形成された7番目のラスタラインは、パス9のノズル#1が補完するようにドットを形成することによって、完成される。
同図は、最初のラスタラインはパス3のノズル#4及びパス7のノズル#1が形成し、2番目のラスタラインはパス2のノズル#5及びパス6のノズル#2が形成し、3番目のラスタラインはパス1のノズル#6及びパス5のノズル#3が形成し、4番目のラスタラインはパス4のノズル#4及びパス8のノズル#1が形成し、連続的なラスタラインが形成される様子を示している。なお、パス1〜パス6において、ノズル#1〜ノズル#6のなかにインクを吐出しないノズルが存在する。これは、パス1〜パス6において全てのノズルからインクを吐出すると、連続したラスタラインを紙に形成できないためである。なお、パス7以降では、6つのノズル(#1〜#6)がインクを吐出し、紙が一定の搬送量F(=3・D)にて搬送されて、連続的なラスタラインがドット間隔Dにて形成される。
オーバーラップ印刷も前述のインターレース印刷と同様に、インクを吐出可能なノズル数Nが多くなると、1回の搬送量Fが大きくなり、印刷速度が速くなる。そのため、オーバーラップ印刷を行う際に、インクを吐出可能なノズル数が増えると、印刷速度が速くなるので、有利になる。
<表刷り印刷及び裏刷り印刷について>
透明な媒体に対して画像を印刷する場合に、印刷面の擦過に対し耐久性を保持するため媒体の裏側に印刷を行うことがあり、これを裏刷り印刷という。また、媒体の表側に印刷を行うことを表刷り印刷という。
表刷り印刷を行う際には、媒体に背景画像用のインクを先に印刷し、その後、文字、記号又は絵等の画像を形成するカラーインクを印刷すればよい。また、裏刷り印刷を行う際には、画像を形成するカラーインクを先に印刷し、その後、その媒体に背景画像用のインクを印刷すればよいことになる。
後述する各実施形態においては、表刷り印刷を行う場合を例にして説明するものであるが、表刷り印刷では、媒体のある画素に対してカラー画像の印刷を開始する時点で、当該画素およびそれに隣接する画素において、背景画像の印刷が既に完了している必要がある。完了前に印刷すると、背景画像が印刷されていない隣接画素等にカラーインクがはみ出し、そのはみ出したカラーインクの上から背景用のインクが印刷されてしまうからである。
<ドットのはみ出しについて>
背景画像用のインクを吐出するホワイトインクノズル列を、搬送方向の上流側に配し、画像を形成するカラーインクノズル列を、そのホワイトインクノズル列と搬送方向の位置が重ならないように下流側に配して、表刷り印刷を行うことができる。
具体的には、まず、ヘッドを移動方向に移動させつつホワイトノズルからインク滴を吐出することにより、ノズルピッチ間隔でラスタラインを形成し、先行して背景領域を完成させる。次いで、媒体を所定量だけ搬送する。その搬送後、ヘッドを移動方向に移動させつつカラーノズルからインク滴を吐出することにより、ノズルピッチ間隔でラスタラインを形成し、その背景領域に重ねて画像を形成する。この一連の動作を適宜回数繰り返すことによって、媒体への表刷り印刷を完成させる。
この場合、ノズルピッチ間隔のラスタラインで背景画像を形成するため、そのラスタライン間に生じる隙間にインク滴を吐出することはない。よって、背景画像が印刷されていない画素にカラーインクがはみ出し、そのはみ出したカラーインクの上から背景用の白色インクが印刷されてしまう問題は生じない。
しかしながら、たとえば、インターレース印刷により、ノズルピッチ間隔よりも小さい間隔のラスタラインにより背景画像を形成する場合、そのラスタライン間に生じる隙間を形成する画素にインク滴を吐出する必要があるため、上述の問題が生じてしまう。
図7Aは、当該ラスタラインの隣接ラスタライン上において、背景画像が印刷されていない画素にカラーインクのドットがはみ出した状態を示した図である。
同図では、インターレース印刷により、ホワイトインクのドットによって当該ラスタラインが先行して形成されているが、ホワイトドットによる隣接ラスタラインは未だ完成しておらず、隙間が生じている。
当該画素に打ったカラードットが隣接画素にはみ出した場合、隣接画素にはホワイトドットが先行して打たれていないため、はみ出したカラードットの上からホワイトドットが打たれることになる。そうすると、本来なら背景画像の上から重ねてカラー画像が印刷されるべきところ、これが逆転することになってしまう。
そこで本実施形態では、図7Bに示すように、インターレース印刷を行う場合であっても、カラーインクの吐出を開始する際には、当該ラスタライン及び隣接ラスタラインに先行して背景画像を形成しておくことを特徴とする。
また、オーバーラップ印刷によって背景画像を形成する場合も、そのラスタライン上に生じる隙間を形成する画素にインク滴を吐出する必要があるため、上述の問題が生じてしまう。
図8Aは、当該ラスタライン上において、背景画像が印刷されていない画素に、カラーインクのドットがはみ出した状態を示した図である。
同図では、オーバーラップ印刷により、ホワイトインクのドットによって1ドットおきに間欠的に当該ラスタラインが先行して形成され、当該ラスタライン上に隙間が生じている。また、ホワイトドットによる隣接ラスタラインは未だ完成しておらず、隙間が生じている。
当該画素にホワイトドットを先に打った後、その当該画素に重ねて打ったカラードットが、隣接画素にはみ出した場合、隣接画素にはホワイトドットが先行して打たれていないため、はみ出したカラードットの上からホワイトドットが打たれることになる。そうすると、本来なら背景画像の上から重ねてカラー画像が印刷されるべきところ、これが逆転することになってしまう。
そこで本実施形態では、図8Bに示すように、オーバーラップ印刷を行う場合であっても、カラーインクの吐出を開始する際には、当該ラスタライン及び隣接ラスタラインに先行して背景画像を形成しておくことを特徴とする。
以下、各実施形態において具体的に説明する。
<第1実施形態>
図9は、第1実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。説明の便宜上、ヘッド(又はノズル群)が媒体に対して移動しているように描かれているが、同図はヘッドと媒体との相対的な位置を示すものであって、実際には媒体が搬送方向に移動されている。以下、他の実施形態についても同様である。
図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
ここで、カラーインクノズル列Cとして、イエローインクノズル列Y、マゼンタインクノズル列M、シアンインクノズル列Cy、及び、ブラックインクノズル列Kの複数のノズル列を有することとしてもよいが、ここでは説明の容易のためにある一色のカラーインクのノズル列を有するものとして説明を行う。以下、他の実施形態についても同様である。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される8個のノズルを含むものとし、#1〜#8のノズル番号が示されている。
なお、図よりkが3なので、例えば、180dpi(3・D)のノズルピッチのノズル群を用いると、540dpi(=D)のドット間隔にて媒体にドットが形成される。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズル(インクを吐出可能なノズル)として、ノズル番号♯4〜8のノズルが設定されている。一方、カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜5のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯4と♯5の使用ノズルが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
本実施形態では、往路のみでノズルからインク滴を吐出する単方向(Uni−D)印刷を行うとともに、ホワイトインクノズル列W及びカラーインクノズル列Cの各使用ノズルを用いて、表刷りのインターレース印刷を行う場合について説明する。図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。
図のように、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返した結果、印刷可能になるのは第18ラスタライン(L18)以降である。よって、例えば、第19ラスタライン(L19)から第22ラスタライン(L22)に注目し、ドットが形成される順番を説明する。
パス1では、ホワイトインクノズル列Wのノズル#7によって、フィルムシートS上の第19ラスタライン(L19)上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯4が、印刷を予定している第20ラスタライン(L20)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス1では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、フィルムシートS上の第22ラスタライン(L22)上にホワイトインクWが吐出される。
一方、このパス1では、第20ラスタライン(L20)と第21ラスタライン(L21)には、インクは吐出されない。これは、インターレース印刷によるものであり、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれることになるからである。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、5ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#6によって、第21ラスタライン(L21)上にホワイトインクWが吐出されホワイトドットが形成される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯4が印刷を予定している第20ラスタライン(L20)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#4によって、フィルムシートS上の第20ラスタライン(L20)上にホワイトインクが吐出される。
次いで、そのパス3では、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#4によるホワイトインクの吐出に遅れて、同一の第20ラスタライン上に、カラーインクノズル列Cのオーバーラップノズル♯4によって、カラーインクが吐出される。
先行のパス1及びパス2において、当該第20ラスタラインの上下ライン(L19とL21)を形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L19とL21に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、当該第20ラスタライン(L20)についても、まず先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後にカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、当該第20ラスタライン(L20)上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第2実施形態>
図10は、第2実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される9個のノズルを含むものとし、#1〜#9のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズル(インクを吐出可能なノズル)として、ノズル番号♯5〜9のノズルが設定されている。一方、カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜6のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯5と♯6の使用ノズルが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
また、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズルのうちのノズル♯6と、ノズル番号♯1の使用ノズルは、部分オーバーラップ印刷に用いられるPOLノズルとして設定される(図ではPOLノズルを三角マークで示す)。カラーインクノズル列Cの他の使用ノズル、および、ホワイトインクノズル列Wの各使用ノズルは、インターレース印刷に用いられる。
このように、カラーインクノズル列Cにおいて、使用ノズルの端部にPOLノズルを設定することで、搬送量の誤差によってラスタラインにバンドむらが生じるのを防止することができる。また、ホワイトインクノズル列Wの使用ノズルにPOLノズルが含まれないため、背景画像の印刷を早めに完了することができる。
部分オーバーラップ印刷では、搬送方向上流側の端部に位置するPOLノズルが、間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、搬送方向下流側の端部に位置するPOLノズルが、既に形成されている間欠的なドットを補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。これにより、端部に位置する2つのPOLノズルが、中央部に位置する1つのノズルと同じ機能を果たす。例えば図中の部分オーバーラップ印刷では、あるパスでカラーノズル♯6が1ドットおきにドットを形成した後、他のパスでカラーノズル♯1がドットの間を埋めるようにドットを形成して、1つのラスタラインを完成させている。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返し、印刷可能になるのは第21ラスタライン(L21)以降である。よって、例えば、第19ラスタライン(L19)から第22ラスタライン(L22)に注目してドットが形成される順番を説明する。特に、オーバーラップ使用ノズルのうちPOLノズル♯6については、第25ラスタライン(L25)から第27ラスタライン(L27)に注目して説明する。
なお、Uni−D印刷を行うものとし、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。
パス1では、ホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、フィルムシートS上のL22上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯5が、印刷を予定している第22ラスタライン(L22)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス1では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#9によって、フィルムシートS上の第25ラスタライン(L25)上にホワイトインクWが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズルのうちのPOLノズル♯6が、印刷を予定している第26ラスタライン(L26)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
一方、このパス1では、第23ラスタライン(L23)と第24ラスタライン(L24)には、ホワイトインクWは吐出されない。これは、インターレース印刷によるものであり、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれることになるからである。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、5ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#7によって、第24ラスタライン(L24)上にホワイトインクWが吐出されホワイトドットが形成される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯5が印刷を予定している第23ラスタライン(L23)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス2では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、フィルムシートS上の第27ラスタライン(L27)上にホワイトインクWが吐出される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズルのうちのPOLノズル♯6が、印刷を予定している第25ラスタライン(L25)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#5、♯6によって、フィルムシートS上の第23、26ラスタライン上にホワイトインクが吐出される。
次いで、パス3では、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#5、♯6によるホワイトインクの吐出に遅れて、同一の第23、26ラスタライン上に、カラーインクノズル列Cのオーバーラップノズル♯5、♯6によって、カラーインクが吐出される。
先行のパス1及びパス2において、当該第23、26ラスタラインの上下ラインを形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L22とL24に含まれる画素、L25とL27に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、当該第23、26ラスタラインについても、まず先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後にカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、当該第23、26ラスタライン上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
なお、このとき、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯6は、POLノズルであるから、第26ラスタライン(L26)上に間欠的にドットを形成する。そして、後のパス6において、搬送方向下流側の端部に位置するPOLノズル♯1が、既に形成されている間欠的なドットを補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合や、数ドットおきに間欠的にドットを形成し、2以上のノズルにより1つのラスタラインを形成するオーバーラップ印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第3実施形態>
図11は、第3実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される10個のノズルを含むものとし、#1〜#10のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズル(インクを吐出可能なノズル)として、ノズル番号♯6〜10のノズルが設定されている。カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜7のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯6と♯7の使用ノズルが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
また、カラーインクノズル列Cのすべてのオーバーラップ使用ノズル♯6、♯7と、ノズル番号♯1、♯2の使用ノズルは、部分オーバーラップ印刷に用いられるPOLノズルとして設定される(図ではPOLノズルを三角マークで示す)。カラーインクノズル列Cの他の使用ノズル、および、ホワイトインクノズル列Wの各使用ノズルは、インターレース印刷に用いられる。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返して、印刷可能になるのは第24ラスタライン(L24)以降である。したがって、例えば、第25ラスタライン(L25)から第30ラスタライン(L30)に注目し、ドットが形成される順番を説明する。
なお、Uni−D印刷を行うものとし、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。
パス1では、ホワイトインクノズル列Wのノズル#9によって、フィルムシートS上の第25ラスタライン(L25)上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している第26ラスタライン(L26)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス1では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#10によって、フィルムシートS上の第28ラスタライン(L28)上にホワイトインクWが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯7(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している第29ラスタライン(L29)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
一方、このパス1では、第26ラスタライン(L26)と第27ラスタライン(L27)には、ホワイトインクWは吐出されない。これは、インターレース印刷によるものであり、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれることになるからである。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、5ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、第27ラスタライン(L27)上にホワイトインクWが吐出されホワイトドットが形成される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第26ラスタライン(L26)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス2では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#9によって、フィルムシートS上の第30ラスタライン(L30)上にホワイトインクWが吐出される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯7(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している第29ラスタライン(L29)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、ホワイトインクノズル列WのPOLノズル#6、♯7(オーバーラップ使用ノズル)によって、フィルムシートS上の第26、29ラスタライン上にホワイトインクが吐出される。
次いで、パス3では、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#6、♯7によるホワイトインクの吐出に遅れて、同一の第26、29ラスタライン上に、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6、♯7によって、カラーインクが吐出される。
先行のパス1及びパス2において、当該第26、29ラスタラインの上下ラインを形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L25とL27に含まれる画素、L28とL30に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、当該第26、29ラスタラインについても、まず先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後にカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、当該第26、29ラスタライン上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
なお、このとき、カラーインクノズル列Cのすべてのオーバーラップ使用ノズル♯6、♯7は、それぞれPOLノズルであるから、第26、29ラスタライン上に間欠的にドットを形成する。そして、後のパス6において、搬送方向下流側の端部に位置するPOLノズル♯1、♯2が、既に形成されている間欠的なドットをそれぞれ補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合や、数ドットおきに間欠的にドットを形成し、2以上のノズルにより1つのラスタラインを形成するオーバーラップ印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第4実施形態>
図12は、第4実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される5個のノズルを含むものとし、#1〜#5のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズルとして、ノズル番号♯4、5のノズルが設定されている。カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜4のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯4の使用ノズルのみが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
また、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズル♯1〜4は、オーバーラップ印刷に用いられるFOLノズルとして設定される(図ではFOLノズルを三角マークで示す)。ホワイトインクノズル列Wの各使用ノズルは、インターレース印刷に用いられる。
オーバーラップ印刷では、あるパスにおいてFOLノズルにより間欠的にドットを形成し、他のパスで別のFOLノズルによって既に形成されている間欠的なドットを補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。2つのFOLノズルが、1つの使用ノズルと同じ機能を果たす。例えば図中のオーバーラップ印刷では、あるパスでカラーノズル♯4が1ドットおきにドットを形成した後、他のパスでカラーノズル♯2がドットの間を埋めるようにドットを形成して、1つのラスタラインを完成させている。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返し、印刷可能になるのは第12ラスタライン(L12)以降である。したがって、例えば、第13ラスタライン(L13)から第15ラスタライン(L15)に注目し、ドットが形成される順番を説明する。
なお、Uni−D印刷を行うものとし、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。
パス1では、ホワイトインクノズル列Wのノズル#5によって、フィルムシートS上の第13ラスタライン上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのFOLノズル♯4(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している第14ラスタライン(L14)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、2ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#5によって、第15ラスタライン(L15)上にホワイトインクWが吐出されホワイトドットが形成される。
これにより、後述するパス3において、カラーインクノズル列CのFOLノズル♯4(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第14ラスタライン(L14)の上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に2ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップ使用ノズル#4によって、フィルムシートS上の第14ラスタライン(L14)上にホワイトインクが吐出される。
次いで、パス3では、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#4によるホワイトインクの吐出に遅れて、同一の第14ラスタライン上に、カラーインクノズル列CのFOLノズル♯4によって、カラーインクが吐出される。
先行のパス1及びパス2において、当該第14ラスタラインの上下ラインを形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L13とL15に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、第14ラスタライン(L14)についても、まず先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後にカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、第14ラスタライン上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
なお、このとき、カラーインクノズル列Cのすべての使用ノズル(オーバーラップ使用ノズルを含む)は、それぞれFOLノズルであるから、それぞれのラスタライン上に間欠的にドットを形成する。特に、第14ラスタライン(L14)については、後のパス6において、搬送方向下流側の端部に位置するFOLノズル♯2が、既に形成されている間欠的なドットをそれぞれ補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合や、数ドットおきに間欠的にドットを形成し、2以上のノズルにより1つのラスタラインを形成するオーバーラップ印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第5実施形態>
図13は、第5実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。第4実施形態は表刷りモードの場合について説明したが、本実施形態では裏刷りモードの場合について説明する。
図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される5個のノズルを含むものとし、#1〜#5のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズルとして、ノズル番号♯1、2のノズルが設定されている。一方、カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯2〜5のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯2の使用ノズルのみが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
また、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズル♯2〜5は、オーバーラップ印刷に用いられるFOLノズルとして設定される(図ではFOLノズルを三角マークで示す)。ホワイトインクノズル列Wの各使用ノズルは、インターレース印刷に用いられる。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返し、印刷可能になるのは第12ラスタライン(L12)以降である。したがって、例えば、第13ラスタライン(L13)から第15ラスタライン(L15)に注目し、ドットが形成される順番を説明する。
なお、Uni−D印刷を行うものとし、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。本実施形態の送り方向は、第4実施形態の送り方向と逆の方向となる。
パス1では、カラーインクノズル列Cのノズル#5によって、フィルムシートS上の第13ラスタライン(L13)上にカラーインクが吐出される。
これによって、後述するパス6において、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している第14ラスタライン(L14)の下流側のライン(図の上列)に、カラーインクが先行して間欠的に埋められることになる。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、2ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、カラーインクノズル列Cのノズル#5によって、第15ラスタライン(L15)上にカラーインクCが吐出されカラードットが形成される。
これにより、後述するパス6において、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第14ラスタライン(L14)の上流側のライン(図の下列)に、カラーインクが先行して間欠的に埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に2ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、カラーインクノズル列Cの使用ノズル#4によって、フィルムシートS上の第14ラスタライン上にカラーインクが吐出される。
これにより、後述するパス6において、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している当該第14ラスタライン(L14)上に、カラーインクが先行して間欠的に埋められることになる。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に2ラスタライン分行われる。
次いで、パス4では、カラーインクノズル列Cの使用ノズル#3によって、第13ラスタライン上にカラーインクCが吐出されカラードットが間欠的に形成される。使用ノズル#3はFOLノズルであるから、先行のパス1で既に間欠的に形成された第13ラスタラインのドットを補完する。
これにより、後述するパス6において、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第14ラスタラインの下流側のライン(図の上列)に、カラーインクが先行して完全に埋められることになる。
その後、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に2ラスタライン分行われる。
パス5では、カラーインクノズル列Cの使用ノズル#3によって、第15ラスタライン上にカラーインクCが吐出されカラードットが間欠的に形成される。使用ノズル#3はFOLノズルであるから、先行のパス2で既に間欠的に形成された第15ラスタラインのドットを補完する。
これにより、後述するパス6において、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第14ラスタラインの上流側のライン(図の下列)に、カラーインクが先行して完全に埋められることになる。
その後、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に2ラスタライン分行われる。
そして、パス6では、カラーインクノズル列Cのオーバーラップノズル#2によるカラーインクの吐出に遅れて、当該第14ラスタライン上に、ホワイトインクノズル列WのFOLノズル♯2によって、ホワイトインクが吐出される。
先行のパス1と4、及び、パス2と5において、当該第14ラスタライン(L14)の上下ラインを形成する画素には、すでにカラーインクCによるドットが埋められているので、ホワイトインクが隣接画素(L13とL15に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、当該第14ラスタライン(L14)についても、まず先行してカラーインクCにより画像が印刷され、その直後にホワイトインクより背景画像がカラー画像に重ねて形成されることになるので、当該第14ラスタライン上の隣接画素においてもホワイトインクがはみ出すことはない。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合や、数ドットおきに間欠的にドットを形成し、2以上のノズルにより1つのラスタラインを形成するオーバーラップ印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第6実施形態>
図14は、第6実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される12個のノズルを含むものとし、#1〜#12のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズルとして、ノズル番号♯6〜12のノズルが設定されている。カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜7のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯6と♯7の使用ノズルが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
そして、カラーインクノズル列Cのすべてのオーバーラップ使用ノズル♯6、♯7と、ノズル番号♯1、♯2の使用ノズルは、部分オーバーラップ印刷に用いられるPOLノズルとして設定される(図ではPOLノズルを三角マークで示す)。また、ホワイトインクノズル列Wのすべてのオーバーラップ使用ノズル♯6、♯7と、ノズル番号♯11、♯12の使用ノズルは、部分オーバーラップ印刷に用いられるPOLノズルとして設定される。カラーインクノズル列Cの他の使用ノズル、および、ホワイトインクノズル列Wの他の使用ノズルは、インターレース印刷に用いられる。
このように、部分オーバーラップ印刷を用いることで、ラスタラインに生じるバンドむらを低減することができる。また、カラーインクノズル列Cとホワイトインクノズル列Wの双方について、オーバーラップ使用ノズルをPOLノズルとすることで、1つのラスタラインを形成する画素にドットを記録する時間に差を設けることができるため、混色を低減することができる。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返して、印刷可能になるのは第30ラスタライン(L30)以降である。よって、例えば、第30ラスタライン(L30)から第32ラスタライン(L32)に注目し、ドットが形成される順番を説明する。
なお、Uni−D印刷を行うものとし、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示している。
パス1では、ホワイトインクノズル列Wのノズル#11によって、フィルムシートS上の第31ラスタライン(L31)上にホワイトインクが吐出される。このとき、ノズル#11はPOLノズルであるため、第31ラスタライン上に間欠的にドットを形成する。そして、後のパス4において、ホワイトインクノズル列WのPOLノズル♯6が、既に形成されている間欠的なドットをそれぞれ補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
これによって、後述するパス4において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)が、印刷を予定している当該第31ラスタライン(L31)について、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
次に、フィルムシートSが搬送方向(副走査方向)に搬送される。フィルムシートSの搬送は、5ラスタライン分行われる。
搬送後のパス2において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#9によって、第30ラスタライン(L30)上にホワイトインクWが吐出されホワイトドットが形成される。
これにより、後述するパス4において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第30ラスタライン(L30)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス2では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#10によって、フィルムシートS上の第33ラスタライン上にホワイトインクWが吐出される。
そして、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、フィルムシートS上の第32ラスタライン(L32)上にホワイトインクが吐出される。
これにより、後述するパス4において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)が印刷を予定している第30ラスタラインの上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
その後、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス4において、ホワイトインクノズル列WのPOLノズル♯6(オーバーラップ使用ノズル)によって、フィルムシートS上の第31ラスタライン(L31)上にホワイトインクが吐出される。上述のとおり、先行するパス1で、ホワイトインクノズル列Wのノズル#11により、第31ラスタライン上に間欠的にドットを形成されているので、POLノズル♯6は、既に形成されているその間欠的なドットをそれぞれ補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
次いで、パス4では、ホワイトインクノズル列WのPOLノズル♯6によるホワイトインクの吐出に遅れて、同一の第31ラスタライン(L31)上に、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯6によって、カラーインクが吐出される。このとき、カラーインクノズル列Cのノズル#6はPOLノズルであるため、第31ラスタライン上に間欠的にドットを形成する。そして、後のパス7において、カラーインクノズル列CのPOLノズル♯2が、既に形成されている間欠的なドットをそれぞれ補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。
先行のパス1〜パス3において、当該第31ラスタライン(L30)の上下ラインを形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L30とL32に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、第31ラスタライン(L31)についても、まず先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後にカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、第31ラスタライン上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合や、数ドットおきに間欠的にドットを形成し、2以上のノズルにより1つのラスタラインを形成するオーバーラップ印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
<第7実施形態>
図15は、第7実施形態における各パスでのドットの形成を説明する図である。図には、ホワイトインクノズル列W、及び、カラーインクノズル列Cからなるヘッドが示されている。
また、各ノズル列は、媒体の搬送方向に一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)で配置される8個のノズルを含むものとし、#1〜#8のノズル番号が示されている。
ホワイトインクノズル列Wは、印刷に用いる使用ノズルとして、ノズル番号♯4〜8のノズルが設定されている。一方、カラーインクノズル列Cについては、ノズル番号♯1〜5のノズルが使用ノズルとして設定されている。そして、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cのそれぞれにおいて、ノズル番号♯4と♯5の使用ノズルが、搬送方向の位置が一致するオーバーラップ使用ノズルとして設定される。
ここで、媒体に対する記録をより高速に行うためには、ヘッドの移動方向の往復移動の往路と復路との各々において、ヘッドのノズルからインク滴を吐出させて媒体上に画像(文字等を含む)を記録することが好ましい。このように、往路移動中に1走査分の記録を行った後、ヘッドが媒体に対して相対的に搬送方向に所定幅だけ移動し、復路移動中(逆方向)に次の1走査分の記録を行うことを双方(Bi−D)印刷という。
上述の第1実施形態〜第6実施形態は、Uni−D印刷を行う場合を説明したが、本実施形態では、Bi−D印刷を行う場合について説明する。
なお、図中の矢印は、各パスにおけるヘッドの送り方向を示しており、奇数パスと偶数パスとで送り方向が異なる。
また、ホワイトインクノズル列Wおよびカラーインクノズル列Cの各使用ノズルにおいて、インターレース印刷を行う場合について説明する。
図を参照すると、パスとフィルムシートSの搬送とを交互に繰り返し、印刷可能になるのは第18ラスタライン(L18)以降である。したがって、例えば、第19ラスタライン(L19)から第21ラスタライン(L22)に注目して、ドットが形成される順番を説明する。
パス1では、往路において、ホワイトインクノズル列Wのノズル#7によって、フィルムシートS上の第19ラスタライン(L19)上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス6において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯4が、印刷を予定している第20ラスタライン(L20)の下流側のライン(図の上列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
また、パス1では、同時にホワイトインクノズル列Wのノズル#8によって、フィルムシートS上の第22ラスタライン(L22)上にホワイトインクWが吐出される。
一方、このパス1では、第20ラスタライン(L20)と第21ラスタライン(L21)には、インクは吐出されない。これは、インターレース印刷によるものであり、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれることになるからである。
そして、パス2(復路)の後、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
その搬送後、パス3では、往路において、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#6によって、フィルムシートS上の第21ラスタライン(L21)上にホワイトインクが吐出される。
これによって、後述するパス6において、カラーインクノズル列Cのオーバーラップ使用ノズル♯4が、印刷を予定している第20ラスタラインの上流側のライン(図の下列)に、ホワイトインクが先行して埋められることになる。
そして、パス4(復路)の後、フィルムシートSの搬送方向の搬送が行われる。フィルムシートSの搬送は、同様に5ラスタライン分行われる。
次いで、パス5では、往路において、ホワイトインクノズル列Wのオーバーラップノズル#4によって、第20ラスタライン上にホワイトインクが吐出される。
そして、パス6では、復路において、同一の第20ラスタライン上に、カラーインクノズル列Cのオーバーラップノズル♯4によって、カラーインクが吐出される。
先行のパス1及びパス3において、当該第20ラスタライン(L20)の上下ライン(L19とL21)を形成する画素には、すでにホワイトインクWによるドットが埋められているので、カラーインクが隣接画素(L19とL21に含まれる画素)にはみ出すことはない。
また、第20ラスタライン(L20)についても、まず往路にて先行してホワイトインクWにより背景画像が印刷され、その直後の復路にてカラーインクよりカラー画像が背景画像に重ねて形成されることになるので、第20ラスタライン上の隣接画素においてもカラーインクがはみ出すことはない。
したがって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるようなインターレース印刷を行う場合であっても、その記録されないラスタラインにおいて、カラー画像の上に背景画像が重なることがないため、良好な画像が得られる。
なお、第7実施例のように、ホワイトインクの吐出とカラーインクの吐出をパスごと交互に行い、Bi−D印刷を行なう形態は、前述の各実施形態に適用しても良い。
===その他の実施の形態===
上述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではなくインク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする液体吐出装置に具現化することもできる。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
<ノズル数について>
上記の図9以降の各実施例においては、ノズル数の少ないノズル列にて説明しているが、ノズル数は図3のようにより多くのノズルを有するものであってもよい。
<表刷り及び裏刷りについて>
上記の第1実施形態〜第4実施形態、第6実施形態、第7実施形態においては、表刷り印刷を例として説明し、上述の第5実施形態においては、裏刷り印刷を例として説明したが、ホワイトインクノズルWとカラーインクノズルCを入れ替えれば、表刷りを裏刷りとして利用でき、裏刷りを表刷りとしても利用できる。
なお、入れ替える際には、例えば、図9において、各ノズル列のうちの使用ノズル数は変えずに、ホワイト使用ノズルが下流側から5個選択されているところを上流側から選択するよう変更し、カラー使用ノズルが下流側から5選択されているところを上流側から5選択するよう変更し、パス方向が図の左方向になっているところを右方向に変更することが好ましい。他の図においても同様である。
<インクについて>
ここでは、背景画像用のインクとしてホワイトインクWを例示として説明したが、背景画像用のインクとして用いられるのはホワイトインクWに限られない。また、背景画像用のインクとして使用されるのは、単色のインクだけに限られない。背景画像用のインクを噴射するノズル列を複数列設けることとして、複数種類のインクを混色させて背景画像を形成することとしてもよい。
また、前述の各実施形態においてはUV硬化型のインクを使用したが、インクは、UV以外の活性エネルギー線によって硬化するインクでもよい。また、水系インクや溶剤インクなど、媒体に吐出後、自然乾燥させるインクや、加熱乾燥させるインクでも良い。
<ヘッドについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
1 プリンタ、20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、
22 搬送モータ、23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、50 検出器群、60 コントローラ、
61 インタフェース部、62 CPU、63 メモリ、
70 駆動信号生成回路、90 紫外線照射ユニット、
100 印刷システム、110 コンピュータ

Claims (8)

  1. 媒体の搬送方向に所定ピッチで形成された複数のノズルを有し、背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズルと前記搬送方向における位置が揃えられた複数のノズルを有し、前記背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを、前記媒体と対向する位置に備えたヘッドと、
    前記搬送方向と交差する移動方向に前記ヘッドを移動させる移動機構と、
    前記媒体に対して液体を吐出する吐出動作と、ヘッドに対して所定の搬送量にて前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返して、移動方向にドットを並べたドット列を、前記所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記第1ノズル列が有する複数のノズルのうち、第1液体の吐出に使用する使用ノズルを選択し、かつ、前記第2ノズル列が有する複数のノズルのうち、第2液体の吐出に使用する使用ノズルを選択して、前記第1ノズル列における使用ノズルの下流側と、前記第2ノズル列における使用ノズルの上流側とのそれぞれに、前記搬送方向における位置が揃えられたオーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、
    前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、画像用のドット列を形成する際、
    当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第1ノズル列の使用ノズルから第1液体を吐出させて、背景用のドット列を先行して形成しておき、
    その後、当該画像用のドット列に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを形成した直後に、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを形成する、液体吐出装置。
  2. 前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、
    前記コントローラは、
    画像用のドット列を形成する際に、前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから数ドットおきに第2液体を吐出させ、間欠的にドットを先行して形成し、
    その後に前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、当該オーバーラップ使用ノズル以外の使用ノズルにより第2液体を吐出させ、ドットを補完して当該画像用のドット列を形成する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記コントローラは、
    第2ノズル列において、オーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズルから、第2液体を吐出させ、画像用のドット列を形成する場合に、
    一の使用ノズルから数ドットおきに第2液体を吐出させ、間欠的にドットを形成し、その後に前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、他の使用ノズルから第2液体を吐出させ、間欠部分を補完して当該画像用のドット列を形成する、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記コントローラは、
    第1ノズル列において、オーバーラップ使用ノズルを含むすべての使用ノズルから、第1液体を吐出させ、背景用のドット列を形成する場合に、
    数ドットおきに第1液体を吐出させることなく、連続して第1液体を吐出させて、背景用のドット列を形成する、請求項1乃至3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記コントローラは、
    背景用のドット列を形成する際に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルにより、数ドットおきに第1液体を吐出させ、間欠的にドットを先行して形成し、
    前記搬送機構を作動させて、前記媒体が搬送方向へ移動した後、当該オーバーラップ使用ノズル以外の使用ノズルにより第1液体を吐出させ、ドットを補完して当該背景用のドット列を形成する、請求項2乃至4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、
    前記コントローラは、
    当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、背景用のドット列を先行して形成した後、前記搬送機構により前記媒体を搬送方向へ移動させ、
    前記媒体が搬送方向へ移動した後、ヘッドが移動方向に1回移動する間に、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを先行して形成し、その直後に、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを重ね、当該画像用のドット列を形成する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  7. 前記媒体を搬送方向に移動させる搬送機構をさらに備え、
    前記コントローラは、
    当該画像用のドット列を挟んだ上下列に、背景用のドット列を先行して形成した後、前記搬送機構により前記媒体を搬送方向へ移動させ、
    前記媒体が搬送方向へ移動した後、ヘッドが移動方向に1回往復移動する間に、往路にて、前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて背景用のドットを先行して形成し、復路にて、前記第2ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて、当該背景用のドット上に画像用のドットを重ね、当該画像用のドット列を形成する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  8. 媒体の搬送方向に所定ピッチで形成された複数のノズルを有し、背景を形成する第1液体を吐出する第1ノズル列と、前記第1ノズル列を構成する前記複数のノズルと前記搬送方向における位置が揃えられた複数のノズルを有し、前記背景上に画像を形成する第2液体を吐出する第2ノズル列とを、前記媒体と対向する位置に備えたヘッドと、
    前記搬送方向と交差する移動方向に前記ヘッドを移動させる移動機構と、
    前記媒体に対して液体を吐出する吐出動作と、ヘッドに対して所定の搬送量にて前記媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返して、移動方向にドットを並べたドット列を、前記所定ピッチよりも小さい間隔で媒体上に形成する制御を行うコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記第1ノズル列が有する複数のノズルのうち、第1液体の吐出に使用する使用ノズルを選択し、かつ、前記第2ノズル列が有する複数のノズルのうち、第2液体の吐出に使用する使用ノズルを選択して、前記第1ノズル列における使用ノズルの上流側と、前記第2ノズル列における使用ノズルの下流側とのそれぞれに、前記搬送方向における位置が揃えられたオーバーラップ使用ノズルを含むように設定し、
    前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第1ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて、背景用のドット列を形成する際、
    当該背景用のドット列を挟んだ上下列に、前記移動機構よりヘッドを移動させつつ前記第2ノズル列の使用ノズルから第2液体を吐出させて、画像用のドット列を先行して形成しておき、
    その後、当該背景用のドット列に、前記第2ノズル列のオーバーラップ使用ノズルから第2液体を吐出させて画像用のドットを形成した直後に、前記第1ノズル列の当該オーバーラップ使用ノズルから第1液体を吐出させて、当該画象用のドット上に背景用のドットを形成する、液体吐出装置。
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