JP2011095923A - 硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置 - Google Patents

硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】硬貨計数機との電気的な連動性をなくし、硬貨計数機が装置本体に設置できれば特定なものでなくても使用できる硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置を提供する。
【解決手段】この硬貨誤補給防止装置は、硬貨種識別手段を有する硬貨種別のつり銭カセット11が選択的に装填され、硬貨カセット内に操作部21で指定された硬貨種の硬貨を計数しつつ補給する硬貨処理機12を有する硬貨処理装置に適用される。硬貨処理機は、硬貨カセットの硬貨種を識別するカセット硬貨種識別部27、硬貨カセット内に収容された硬貨を穴39を通して光学的に検知する硬貨センサ部54、硬貨センサ部から出力された検知信号に基づいて硬貨の種類を判別する硬貨種判別手段141、カセット硬貨種識別手段で識別された硬貨種と硬貨種判別手段で判別された硬貨種とを比較し、一致する場合には補給処理を許可し、一致しない場合には補給処理を禁止する制御手段24を有する。
【選択図】図11

Description

本発明は硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置に関し、特に、券売機用つり銭カセット等に硬貨を補給する硬貨計数機装着型硬貨補給装置において装着された硬貨計数機の動作条件とは関係なくつり銭カセット等に補給された硬貨が適切か否かを判定してつり銭の誤補給を防止する硬貨誤補給防止装置に関する。
関連する従来技術として特許文献1に開示される硬貨処理装置がある。この硬貨処理装置は、指定された種類の硬貨を適正な金種用の運搬金庫に収納することができる。本硬貨処理装置を特許文献1の図1等および当該図1等に記載された符号を参照して説明する。図1等に示されるように、当該硬貨処理装置(10)は、硬貨処理機(12)と、当該硬貨処理機(12)の前面側に設けられた装填部(20)の挿入開口部(19)に挿入され装填される運搬金庫(11)とから構成される。硬貨処理機(12)は、装填された運搬金庫(11)内に硬貨を計数しつつ収納する収納処理を行う。硬貨処理機(12)は前面側に突出する突出部(15)が設けられ、上部後側にはバラ硬貨が投入される硬貨投入口(16)が設けられている。また硬貨処理機(12)の突出部(15)の下面には硬貨を下方に放出する放出部(17)が設けられている。放出部(17)の下方には、硬貨処理機(12)に装填された運搬金庫(11)における上面のシャッタ(32)が開かれた開口部(33)が位置する。硬貨処理機(12)は、操作部(21)に指定入力された硬貨種および放出枚数のバラ硬貨を放出部(17)から放出させ、装填された運搬金庫(11)に収納させる収納処理を行う機械である。硬貨処理機(12)は補給される硬貨を計数する機能を有している。
上記の硬貨処理装置では、硬貨処理機から運搬金庫に多数の硬貨を補給するとき、指定された金種の硬貨を適正な金種用の運搬金庫に収納するという構成を備えている。すなわち、硬貨処理機に装填された運搬金庫内に指定手段で指定された金種の硬貨を計数しつつ収納する収納処理を行う硬貨処理機で、運搬金庫がそれぞれ金種識別手段を有し、他方、硬貨処理機は、装填された運搬金庫の金種識別手段を検出する識別検出手段と、指定手段で指定された金種と識別検出手段で検出された運搬金庫の金種とが一致する場合に収納処理を許可すると共に、指定手段で指定された金種と識別検出手段で検出された運搬金庫の金種とが不一致の場合に収納処理を禁止する制御手段とを備えている。特許文献1の硬貨処理装置によれば、指定手段で指定された金種と識別検出手段で検出された運搬金庫の金種とが一致する場合に収納処理を許可し、不一致の場合には収納処理を禁止する。これにより、指定された硬貨種を適正な運搬金庫に収納することができ、誤補給を防止することができる。
特開2009−157831公報(図1等)
上記の従来の硬貨計数機能を備えた硬貨処理装置(硬貨計数機装着型硬貨補給装置)による硬貨誤補給防止の機能によれば、硬貨誤補給防止のための機能部分が、装備される硬貨計数機と電気的に連動した関係を有する状態で誤補給であるか否かを判断するように構成されていた。従って、かかる判断構成を備えた特定機種の硬貨計数機のみしか使用できないという問題があった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、硬貨計数機との電気的な連動性をなくし、別途に製作された硬貨計数機が装置本体に設置できれば、電気的連動性を有する特定なものでなくても使用することができる硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置を提供することにある。
本発明に係る硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
第1の硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置(請求項1に対応)は、硬貨種識別手段を有する硬貨種別の硬貨カセット(つり銭カセット等)が選択的に装填され、装填された硬貨カセット内に、指定手段で指定された硬貨種の硬貨を計数しつつ補給する補給処理を行う硬貨処理機とを有する硬貨処理装置であり、上記の硬貨処理機は、装填された硬貨カセットに定められた硬貨種を硬貨種識別手段を介して識別するカセット硬貨種識別手段と、硬貨カセットの内部に収容された硬貨を硬貨カセットに形成された穴を通して光学的に検知する硬貨センサ部と、硬貨センサ部から出力された検知信号に基づいて硬貨の種類を判別する硬貨種判別手段と、カセット硬貨種識別手段で識別された硬貨種と硬貨種判別手段で判別された硬貨種とを比較し、一致する場合には補給処理を許可し、一致しない場合には補給処理を禁止する制御手段とを有することで特徴づけられる。
上記の硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置では、硬貨カセットに付加された硬貨種識別手段を利用して硬貨カセットに指定された硬貨種を識別するカセット硬貨種識別手段と、硬貨カセットの内部に補給され収容された多数の硬貨の種類を光学的に判別するための硬貨センサ部および硬貨種判別手段と、を備えるようにしたため、硬貨計数機の動作と電気的に連動させることなく誤補給か否かを判断することができる。
第2の硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、硬貨処理機は、硬貨計数機装着型の硬貨補給装置であり、硬貨補給装置に対する硬貨計数機の装着は着脱自在であることを特徴とする。
本発明に係る硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置によれば、硬貨カセットに付加された硬貨種識別手段を利用して硬貨カセットに指定された硬貨種を識別するカセット硬貨種識別手段と、硬貨カセットの内部に補給され収容された多数の硬貨の種類を光学的に判別するための硬貨センサ部および硬貨種判別手段とを備えるようにしたため、硬貨処理装置においてつり銭等の硬貨カセットに指定の硬貨を補給するとき、硬貨カセット内の乱雑に収容された硬貨の種類を光学的な硬貨センサ部と硬貨種判別手段で判断でき、硬貨計数機の動作と電気的に連動させることなく誤補給か否かを判断することができる。
本発明の実施形態に係る硬貨処理装置の外観を示す斜視図である。 本実施形態に係る硬貨処理装置の下側の処理機支持部の斜視図である。 本実施形態に係る硬貨処理装置のつり銭カセット挿入口の要部正面図である。 本実施形態に係る硬貨処理装置に備えられた硬貨処理機の制御部のブロック図である。 硬貨処理装置に装填されるつり銭カセットの斜視図である。 硬貨処理装置に装填されるつり銭カセットの下面図である。 つり銭カセット内に収容された硬貨の種類を判別する判別装置の構成を示す図である。 硬貨の判別装置の硬貨センサ部の特徴的構造を示す平面図である。 容器の底面の穴周辺の部分縦断面図および硬貨センサ部についての図7で示したA−A線で切った縦断面図である。 硬貨センサ部の電気回路の構成を示す回路図である。 硬貨の種類の判別処理と正常補給および誤補給の判断処理の流れを示すフローチャートである。 10円硬貨(A)と100円硬貨(B)の各々について特定波長光とその反射率との関係を表すグラフである。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る硬貨処理装置10は、装填自在なつり銭カセット11と、装填されたつり銭カセット11内に硬貨を計数しつつ補給し収納する処理を行う硬貨処理機12とを有している。
つり銭カセット11は複数(または多数)の硬貨を収納する硬貨カセットであり、例えば鉄道駅に設置された券売機にセットされて利用される。つり銭カセット11は、10円硬貨と100円硬貨の硬貨の種類(硬貨種)に応じて硬貨の種類ごとに用意される。なお本発明の硬貨カセットは、つり銭カセット11には限定されず、硬貨を収容する任意のカセットに適用することができる。
硬貨処理機12は、多数の硬貨をつり銭カセット11に補給しかつ補給する硬貨の枚数を所定数とするための計数を行う硬貨計数機の機能部分と、つり銭カセット11の硬貨種を判別すると共につり銭カセット11に収納された硬貨の種類を判別する判別装置の機能部分とを有している。図1において、上側の処理機本体部12Aは硬貨計数機に対応し、下側の処理機支持部12Bは判別装置に対応している。処理機本体部12Aは処理機支持部12Bの上に搭載され、装着される。
図1において、硬貨処理機12の処理機本体部(硬貨計数機)12Aには、上下方向での中間部の位置に、前面側に突出する突出部15が設けられている。上部後側にはバラ硬貨が投入される投入口16が設けられている。投入口16には、通常、開閉自在な蓋部が設けられているが、図1では省略されている。突出部15の下面の左右方向の一方の側には、硬貨を下方に放出する硬貨放出部(硬貨放出口)17が下方に突設されている。また処理機本体部12Aの左右方向の一側の側面には、リジェクト硬貨を排出するリジェクト部18が設けられている。上記の突出部15の上面には、操作者により操作入力が行われる操作部(指定手段)21と、操作者に対して表示を行う表示部22とが設けられている。
また硬貨処理機12の処理機支持部12Bには、硬貨放出部17と同じ側の位置に、前面に挿入開口部19を有して後方に凹む装填部20が設けられている。
硬貨処理機12の処理機本体部12Aでは、投入口16に多数の硬貨がバラの状態で投入され、かつ操作部21に硬貨種および放出枚数が指定入力され、スタート操作がなされる。そうすると、図4に示した、処理機本体部(硬貨計数機)12Aの制御部23が、投入口16に投入された硬貨を分離繰出部24で一枚ずつ分離して機内に取り込み、搬送部25で搬送しながら、補給される硬貨の枚数を計数する。
制御部23は、処理機本体部12Aの動作を制御し、計数値が操作部21で指定された枚数になるまで振分部26で振り分け、硬貨放出部17から放出させ、操作部21で指定された枚数になったときに停止させる。
硬貨処理機12の処理機本体部12Aは、操作部21に指定入力された硬貨種および放出枚数のバラ硬貨を硬貨放出部17から放出させ、つり銭カセット11に補給し収納させる硬貨計数機である。
また図4に示した、処理機支持部(判別装置)12Bの制御部50は、2つの反射センサ52,53を含む識別部51と、後述する硬貨センサ部54とを接続している。識別部51は、装填部20におけるつり銭カセット11の有無、および当該装填部20に装填されたつり銭カセット11の指定硬貨種を識別する。装填部20に破線矢印L1のごとく装填されたつり銭カセット11の指定硬貨種を識別する識別部51は、後述する反射センサ52,53から得られる情報に基づき指定硬貨種を識別する。
なお、補給される硬貨のうち指定された種類の硬貨以外の硬貨であると判断された場合には、当該硬貨は、計数を行うことなく、振分部26でリジェクト部18に排出される。
硬貨処理装置10の硬貨処理機12は、上記のごとく、上側の処理機本体部12Aと下側の処理機支持部12Bとから構成される。図2に、上側の処理機本体部12Aを取り外した場合の処理機支持部12Bのみを示す。処理機本体部12Aは、処理支持部12Bの上に着脱自在である。図1は、処理支持部12Bの上に処理機本体部12Aが装着された状態が示されている。処理機支持部12Bに装着することが可能であるのであれば、任意の硬貨計数機を装着することができる。
図3に、処理機支持部12Bに形成した挿入開口部19側から見た装填部20の内側の構造を示す。装填部20は、処理機支持部12Bの奥の方向に凹むように形成された挿入開口部19を有する。挿入開口部19の奥の壁面には、つり銭カセット11の装填の有無を検出しかつ当該つり銭カセット11に指定された硬貨の種類(硬貨種)を識別するために用いられる2つの反射センサ52,53を備えている。つり銭カセット11が、装填部20の挿入開口部19に挿入され、所定の位置に装填されたとき、2つの反射センサ52,53は、それぞれ、つり銭カセット11の対向面に反射面部として設けられたシート部材(図示せず)に対向する。一対のシート部材(反射面部)は、硬貨の種類(硬貨種)に応じて高反射と低反射の組合せが設定され、2つの反射センサ52,53は一対のシート部材の反射状態を検出し、つり銭カセット11の装填有りと指定硬貨種とを検出する。また挿入開口部19の下部には光学式の硬貨センサ部54が配置されている。
つり銭カセット11は、略直方体形状をなしており、長手方向の一端面30に持ち運び用のハンドル31が設けられている。またつり銭カセット11は、図5に示すように、スライド式のシャッタ32により開閉可能な開口部33が一の側面側に設けられており、この開口部33を介して硬貨が出し入れされる。つり銭カセット11は、ハンドル31と同じ端面30にシャッタ32を閉状態でロックおよびロック解除するためのロック部34が設けられている。シャッタ32は、一対の板状の分割体36,37とこれらを回動可能に連結するヒンジ部38とからなっており、引き出された手前側の分割体36がヒンジ部38によってハンドル31とは逆側に折り畳み可能となっている。
つり銭カセット11は、シャッタ32および開口部33を上向きとした姿勢で処理機支持部12Bの装填部20に挿入される。装填部20に装填された状態でつり銭カセット11は、ハンドル31側の一部が、処理機支持部12Bから突出する状態となり、つり銭カセット11に向けて硬貨を放出する硬貨放出部17の下方に配置される。この状態で、つり銭カセット11は、シャッタ32がハンドル31側にスライドさせられることで開口部33が開放されると、開口部33が硬貨放出部17の下方に配置され、硬貨放出部17から放出された硬貨を開口部33を介して受け入れる。そして、シャッタ32が閉じられた状態で運搬されて、開口部33を下向きとした姿勢で、硬貨の供給先である券売機等に装填される。この状態でシャッタ32が開かれることで下向きの開口部33から硬貨を落下させて券売機に供給する。
ここで、つり銭カセット11は、硬貨の供給先である券売機に応じて、例えば三機種用の大きさが異なるカセットが用意される。つり銭カセット11は、それぞれについて、同じ大きさおよび形状で、例えば10円硬貨および100円硬貨が用意される。
またつり銭カセット11の底面には、図6に示すように、硬貨観測用の穴39が形成されている。当該穴39は、つり銭カセット11が装填部20に装填されたときに、前述した光学式の硬貨センサ部54の配置位置に一致するように形成されている。つり銭カセット11が装填部20に装填されたとき、硬貨センサ部54のセンサ面はつり銭カセット11の穴39に臨むことになる。
上記の構成を有する硬貨処理装置10の硬貨処理機12における硬貨処理(硬貨補給)機能および硬貨誤補給防止機能は、硬貨の種類の判別機能と共に、後述される。
次に、図7〜図12に従って硬貨処理機12に組み込まれた硬貨の種類の判別装置の構成と動作を説明する。当該硬貨種判別装置は、前述した通り処理機支持部12Bに設けられる。
図7において、11は前述したつり銭カセットで、複数(または多数)の硬貨を収容する容器である。つり銭カセット11の中には同一種類の複数の硬貨112が収容されている。つり銭カセット11は、その上壁部に、図7中左右方向(D)へスライド可能なシャッタ(蓋部)32を開くことにより開放される硬貨補給用の開口部33を有する。同一種類の複数の硬貨112は、硬貨処理機12の硬貨の放出部(放出口)17、および硬貨補給用開口部33を通して上方から落下状態でつり銭カセット11の中に補給され収容される。つり銭カセット11内に収容された複数の硬貨112は乱雑な状態で収容されている。ここで「乱雑な状態」とは複数の硬貨112の各々がきちんと整理された状態で配置されるのではなく、補給時の落下により成り行きで自然に収容された状態を意味する。
なお硬貨の種類の判別装置によれば、つり銭カセット11内に収容された硬貨が10円硬貨であるか、または100円硬貨であるかが判別される。
前述したように硬貨処理装置10の硬貨処理機12の装填部19につり銭カセット11が装填されると、当該つり銭カセット11に対して硬貨センサ部54が配置される。硬貨センサ部54は、つり銭カセット11の底面115の下側に所定の距離で配置される。硬貨センサ部54は、つり銭カセット11の底面115に形成された穴39に対して、そのセンサ面(発光受光面)122が対向するように配置される。硬貨センサ部54は、発光素子(発光LED)と受光素子(フォトダイオード)を内蔵する光学式センサである。つり銭カセット11の底面115に形成された穴39は前述の硬貨観測用の穴である。穴39の直径は、硬貨112が下方に落下しない程度の大きさに設定される。穴39では、通常的に、乱雑な状態で収容される硬貨112に関して、様々な収容態様の少なくとも1枚の硬貨112がその外側から視認される。この場合、一般的には例えば図9に示すように、2枚の硬貨112が重なった状態で視認される。図9において、下側に位置する左側の硬貨112の下面は水平な状態にあり、上側に位置する右側の硬貨112の下面は傾斜した状態にある。
硬貨センサ部54の内部構造を図8と図9に示す。硬貨センサ部54は、平面形状が円形であるセンサ容器125の中央部の穴の中に例えば1つの受光素子123を配置し、さらに当該受光素子123の周囲のリング形状の凹所の中に等角度の間隔で例えば3つの発光素子124を配置している。3つの発光素子124は、その光照射方向がセンサ容器125の中心軸125Aに向くように所要の角度だけ傾斜させて配置している。3つの発光素子124の各々は赤色に発光するLEDと青色に発光するLEDを含んでいる。従って各発光素子124は、赤色の光または青色の光を選択的に発光することができる構成を有している。図9では、硬貨センサ部54のセンサ面(発光受光面)122はつり銭カセット11の穴39に対面している。図9に示すように、硬貨センサ部54のセンサ容器125の上面には拡散フィルタ部材126が配置されている。拡散フィルタ部材126は、光を拡散させるフィルム状の拡散板であり、好ましくは日東樹脂工業株式会社製の製品(CLAREX(登録商標)、CR−IIIC)が使用される。拡散フィルタ部材126は、中央部に配置された円形の拡散フィルム126aと、周囲部に配置されるリング形状の拡散フィルム126bとから構成されている。円形の拡散フィルム126aは受光素子123が配置される穴の開口部を覆い、リング形状の拡散フィルム126bは3つの発光素子124が配置されるリング形状の凹所の開口部を覆っている。なお図8では、硬貨センサ部54のセンサ面における拡散フィルタ部材126は取り除かれている。硬貨センサ部54の発光受光面122に拡散フィルタ部材126を設けることにより、誤判別の原因となっていた正反射を防止することができる。
硬貨センサ部54の3つの発光素子124の発光動作は、制御部50から出力される発光信号で制御される。3つの発光素子124を、例えば、最初に赤色に発光させ、その後に赤色発光を消灯し、青色に発光させる。それを設定された一定の時間で繰り返す。赤色光の発光および青色光の発光は、一定時間を継続させてもよいし、点滅させてもよい。
上記の制御部50は、図4に示した通り処理機支持部12Bの制御部であり、特につり銭カセット11に収容された硬貨の種類を判別するための制御部である。制御部50は、光学式の硬貨センサ部54の動作を制御する機能(発光素子駆動部)、硬貨センサ部54から出力される検出信号を処理する機能(信号処理部141)を有している。
図10は、硬貨センサ部54の電気回路の構成を示す。硬貨センサ部54において、3つの発光素子124の各々は赤色LED128と青色LED129を有し、受光素子123はフォトダイオード(PD)から構成されている。制御部50は、3つの発光素子124の各々の赤色LED128に共通して給電を行う出力線131と、3つの発光素子124の各々の青色LED129に共通して給電を行う出力線132とを備えている。また受光素子123が光を受けて電流を生じると、入力線133を経由して制御部50に流れ込む。
発光素子124の発光動作で生じた赤色光または青色光は、拡散フィルタ部材126の拡散フィルム126bを通過して穴39の領域に照射され、当該赤色光等は穴39から露出する硬貨112の表面で反射される。硬貨112の表面で反射された赤色光または青色光は、拡散フィルタ部材126の拡散フィルム126aを通過して硬貨センサ部54の受光素子123により受光される。こうして、硬貨センサ部54によって、つり銭カセット11の穴39から外側に臨む2つの硬貨112の表面状態を光学的にかつ非接触にて検出することができる。制御部50内の信号処理部141では、硬貨センサ部54で検出された受光信号により、後述するごとき赤色と青色の長短2波長の光の反射率比特性に基づいて、穴39から露出する硬貨112の種類が10円硬貨であるか、または100円硬貨であるかを判別する。信号処理部141はマイコン等で構成されており、メモリ142を備えている。
次に、図11に示したフローチャートに基づいて、制御部23による硬貨処理(硬貨補給)機能と共に、当該制御部50の信号処理部141による硬貨112の種類の判別機能および硬貨誤補給防止機能について説明する。
つり銭カセット11は、前述の通り処理機支持部12Bの装填部20に装填され、硬貨処理機12の処理機本体部(硬貨計数機)12Aによって多数のつり銭硬貨が内部に補給される。つり銭カセット11は、予め、10円硬貨用つり銭カセットあるいは100円硬貨用つり銭カセットと決められている。従って、つり銭カセット11には、予め定められた種類の硬貨が補給されなければならない。硬貨の判別装置の機能を有する処理機支持部12Bは、好ましい利用の形態として、硬貨処理機12に追加するように構成されており、処理機本体部(硬貨計数機)12Aによってつり銭カセット11に補給されたつり銭硬貨の種類が、つり銭カセット11に予め定められた硬貨の種類と一致するか否かを判断するのに利用される。図11に示したフローチャートでは、硬貨処理機2によるつり銭硬貨の補給プロセスと硬貨誤補給防止プロセスの中に、硬貨の判別装置に基づく硬貨の種類判別のプロセスが組み込まれている。
図11において、最初のステップS11は、つり銭カセット11を処理機支持部12Bの装填部20に装填するステップである。当該装填は、通常、係員によって行われる。処理支持部12Bは、制御部50において、上記の2つの反射センサ52,53および識別部51により装填されたつり銭カセット11の種類が10円硬貨用カセットかあるいは100円硬貨用カセットかが判別される。当該つり銭カセット種の判別機能に基づいてつり銭カセット11の硬貨種別が判別され、かつ制御部50のメモリ142に判別結果(つり銭カセット種)が記憶される(ステップS12)。その後、処理機本体部12Aによる硬貨補給機能に基づいて、つり銭カセット11の上面における開放された硬貨補給用開口部33からカセット内部に硬貨112が補給される(ステップS13)。
次に硬貨処理機12の処理機支持部12Bにおける硬貨判別の機能に基づく検査が開始される。この検査は、ステップS13によってつり銭カセット11内に補給された硬貨の種類が何であるかを検査するプロセスである。ステップS14で、硬貨処理機12の操作部21に備えられた検査開始ボタンがオンされる。検査開始ボタンをオンすることにより、処理機支持部12Bの硬貨判別装置の硬貨判別機能が動作する。
検査開始ボタンが押し下げられオンされると、制御部50の出力線31から駆動信号が出力され、先ず硬貨センサ部54の3つの発光素子124を同時に動作させ、最初に赤色LED128を点灯させる(ステップS15)。点灯した赤色LED128から発する赤色光は、つり銭カセット11の底面115に形成された穴39に照射され、穴39から露出する硬貨112に反射して受光素子123に受光される。その結果受光素子123からは受光信号が出力される。受光素子123の受光信号は入力線133を経由して制御部50の信号処理部141に供給される。制御部50の信号処理部141では、赤色光に関する反射率を例えば3回計測し、その平均値(R)を計算して求める(ステップS16)。求められた平均値(R)はメモリ142に保持される。
次のステップS17では、制御部50からの出力線131,132を経由した駆動信号のオン・オフに基づいて、硬貨センサ部54の3つの発光素子124の赤色LED128を消灯し、青色LED129を点灯させる。
その後、点灯した青色LED129から発する青色光は、つり銭カセット11の底面115に形成された穴39に照射され、穴39から露出する硬貨112に反射して受光素子123に受光される。受光素子123から出力される受光信号は入力線133を経由して制御部50の信号処理部141に供給される。制御部50の信号処理部141では、青色光に関する反射率を例えば3回計測し、その平均値(B)を計算して求める(ステップS18)。求められた平均値(B)はメモリ142に保持される。
その後、硬貨センサ部54の3つの発光素子124の青色LED129は消灯させる(ステップS19)。
次いで、赤色光に関する反射率(R)と青色光に関する反射率(B)に基づいて反射率比(H)を計算する(ステップS20)。反射率比(H)を計算する式はH=(R−C)/(B−C)である。ここで「C」は最暗時でのそれぞれの色の測定値である。そして計算して求めた反射率比(H)が、予め設定された閾値(L)以上であるか否かを判断し(ステップS21)、当該判断ステップS21でYESのときには10円硬貨であると判断し(ステップS22)、NOのときには100円硬貨であると判断する(ステップS23)。
上記において、閾値(L)は次のように定められる。この硬貨の種類の判別機能によれば、硬貨の色相(スペクトル単色光の波長)で判別するようにしている。この根拠は次の通りである。10円硬貨と100円硬貨の各々について特定波長光とその反射率との関係を表すと、図12の(A),(B)に示すグラフのようになる。青色帯(短波長光)の反射率(B)に基づいて赤色帯(長波長)の反射率(R)を正規化した数値を、上記の「反射率(H)」と仮定したとき、下記の表1に示すように10円硬貨と100円硬貨とでは大幅に異なることが確認できる。
Figure 2011095923
上記の表1に示された10円硬貨の反射率の値「4.0」と100円硬貨の反射率の値「1.8」との間において、これらを適切に識別できる閾値(L)が適宜に定められる。
上記により、ステップS21,S22,S23によって、反射率(H)が閾値(L)以上であるときには10円硬貨と判別され、反射率(H)が閾値(L)より小さいときには100円硬貨であると判別される。以上により、硬貨の判別装置に基づく硬貨の種類の判別機能が終了する。
上記のステップS22,S23の後、硬貨の判別装置に基づく硬貨種類の判別結果と、先のステップS12で得られたつり銭カセット種の記憶結果との一致または不一致が判断される(ステップS24,S25)。ステップS22に続く判断ステップS24においてYESのときには正常補給と判断され(ステップS26)、NOのときには誤補給と判断される(ステップS27)。ステップS23に続く判断ステップS25においてYESのときには正常補給と判断され(ステップS26)、NOのときには誤補給と判断される(ステップS27)。
正常補給と判断された場合(一致する場合)には補給処理を最終的に許可し(ステップS28)、誤補給と判断された場合(一致しない場合)には補給処理を禁止し、再度やり直す(ステップS29)。
上記の硬貨の判別装置によれば、硬貨センサ部54として青色光(短波長光)と赤色光(長波長光)を利用し、その反射光に基づいて硬貨の種類を色相で判別するようにした。青色光と赤色光のそれぞれの反射率の違いは、10円硬貨と100円硬貨との間では明確であり、その違いは硬貨がきちんとした姿勢でなくても、すなわち任意の角度で傾いていたり、多数の硬貨が乱雑な配置状態になっていたとしても明確な違いとして検出することができる。このため、つり銭カセット等のつり銭カセット11内に乱雑状態で収容される硬貨であってもその種別を明確に識別することができる。
さらに上記の硬貨処理機12による硬貨補給機能および硬貨誤補給防止機能によれば、つり銭カセット11に付加されたシート部材と反射センサ52,53と識別部51を利用して硬貨カセットに指定された硬貨種を識別し、硬貨センサ部54と信号処理部141によってつり銭カセット11の内部に補給され収容された多数の硬貨の種類を光学的に判別するようにしたため、硬貨計数機の動作と電気的に連動させることなく誤補給か否かを判断することができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)等については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明に係る硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置は、駅に設置される券売機に装填されるつり銭カセットに予め指定された硬貨を補給するときに誤補給を防止する装置として利用される。
10 硬貨処理装置
11 つり銭カセット
12 硬貨処理機
12A 処理機本体部
12B 処理機支持部
17 硬貨放出部(硬貨放出口)
19 挿入開口部
20 装填部
23 制御部
32 シャッタ
33 開口部
50 制御部
51 識別部
52,53 反射センサ
54 硬貨センサ部
112 硬貨
123 受光素子
124 発光素子

Claims (2)

  1. 硬貨種識別手段を有する硬貨種別の硬貨カセットが選択的に装填され、装填された前記硬貨カセット内に、指定手段で指定された硬貨種の硬貨を計数しつつ補給する補給処理を行う硬貨処理機を有する硬貨処理装置において、
    前記硬貨処理機は、
    装填された前記硬貨カセットに定められた硬貨種を前記硬貨種識別手段を介して識別するカセット硬貨種識別手段と、
    前記硬貨カセットの内部に収容された硬貨を前記硬貨カセットに形成された穴を通して光学的に検知する硬貨センサ部と、
    前記硬貨センサ部から出力された検知信号に基づいて前記硬貨の種類を判別する硬貨種判別手段と、
    前記カセット硬貨種識別手段で識別された硬貨種と前記硬貨種判別手段で判別された硬貨種とを比較し、一致する場合には前記補給処理を許可し、一致しない場合には前記補給処理を禁止する制御手段と、
    を有することを特徴とする硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置。
  2. 前記硬貨処理機は、硬貨計数機装着型の硬貨補給装置であり、前記硬貨補給装置に対する硬貨計数機の装着は着脱自在であることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置の硬貨誤補給防止装置。
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