JP2011095619A - 自転車シミュレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者が実際に自転車を走行する場合と同様の走行感を疑似体験させることができ、しかも、装置自体の小型化をも図ることができる自転車シミュレーション装置を提供する。
【解決手段】使用者のペダル82の回転操作によって回転するフライホイール88を備える模擬自転車12と、該模擬自転車12の前方に設置され、疑似走行画像を表示するモニタ200と、フライホイール88の回転速度を検出する回転速度センサ210と、モニタ200に使用者の操作による疑似走行画像を出力する制御装置20とを有し、回転速度センサ210により検出された速度に応じて、使用者に対して自転車の走行状態を疑似体験させる自転車シミュレーション装置において、制御装置20は、回転速度センサ210からの検出値を積分した値を車両の速度(車速)として疑似走行画像を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、交通安全教育、ゲーム及び体力トレーニング等の用途に用いられ、使用者に対して自転車の走行状態を疑似体験させる自転車シミュレーション装置に関する。
近時、飛行機、自動車、自動二輪車、自転車等の運転を模擬体験するために、それぞれの乗り物に対応したシミュレーション装置が提案され、その一部が実用化されている。このうち、自転車シミュレーション装置では、運転者が模擬自転車のサドルに跨ったままペダルを漕ぐとともにハンドルを操作して模擬運転を行うようにした装置が提案されている(特許文献1参照)。
最近では、乗降動作や、一時停止時の足着き動作及び押し歩き動作まで再現でき、自転車の実際の運転とほぼ同様の臨場感を持たせることができる自転車シミュレーション装置が提案されている(特許文献2及び3参照)。
また、従来においては、後輪に負荷抵抗を与える負荷抵抗発生器を備えた自転車用運動器具が提案されている(特許文献4参照)。
登録実用新案第2589581号 特開2008−54856号公報 特開2008−242248号公報 特開平10−24137号公報
ところで、上述のような自転車シミュレーション装置において、速度を算出する場合は、ペダルの操作によって回転駆動する後輪又はフライホイールの回転数をセンサにて検出し、検出した回転数を自転車の速度として演算するようにしている(特許文献2及び3参照)。
しかしながら、模擬自転車の後輪又はフライホイールは、少しのペダル操作によって簡単に回転し、また、ブレーキをかけると直ちに停止することから、後輪又はフライホイールの回転数(回転速度)を自転車の速度として演算すると、実際とは異なる加減速になり、特に、ペダルの漕ぎ出し時と走り出し後においては、実車に近い感覚を使用者に与えることができない場合がある。
そこで、模擬自転車に特許文献4に示すような専用の負荷抵抗発生器を別途取り付け、後輪又はフライホイールに負荷抵抗を与えることが考えられる。しかし、専用の負荷抵抗発生器を別途取り付けるスペースが必要になり、自転車シミュレーション装置自体が大型化するという課題がある。しかも、漕ぎ出し時において、使用者は、速度がなかなか出ないと感じてしまい、これによりさらにペダルを漕ぐことにより、速度が出すぎてしまうおそれがあり、負荷抵抗を与えたとしても、やはり実際とは異なる加減速になるということが考えられる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、使用者が実際に自転車を走行する場合と同様の走行感を疑似体験させることができ、しかも、装置自体の小型化をも図ることができる自転車シミュレーション装置を提供することを目的とする。
[1] 本発明の請求項1に記載の自転車シミュレーション装置は、使用者のペダル(82)の回転操作によって回転する回転体(88)を備える模擬自転車(12)と、該模擬自転車(12)の前方に設置され、疑似走行画像を表示する前方表示部(14)と、前記回転体(88)の回転速度を検出する回転速度センサ(210)と、前記前方表示部(14)に前記使用者の操作による疑似走行画像を出力する制御部(20)とを有し、前記回転速度センサ(210)により検出された速度に応じて、前記使用者に対して自転車の走行状態を疑似体験させる自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値を積分した値を車両の速度(車速)として前記疑似走行画像を制御することを特徴とする。なお、括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではなく、以下同様である。
[2] 請求項2に記載の発明は、請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値を積分した値に対し、1以上の補正係数を乗算した値を車両の速度として演算し、前記補正係数は、前記車両の速度が小さいときには大きな値に設定され、前記車両の速度が大きくなると小さな値に設定されることを特徴とする。
[3] 請求項3に記載の発明は、請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値に基づいて加速度を演算する加速度演算部(222)と、予め設定された速度しきい値と前記検出値とを比較し、その比較結果に応じて前記加速度を補正する加速度補正部(224)とを有することを特徴とする。
[4] 請求項4に記載の発明は、請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、前記加速度補正部(224)は、前記加速度に補正係数を乗算することで前記加速度を補正し、前記検出値が前記速度しきい値未満の場合に前記補正係数として第1補正係数(ha)を用い、前記検出値が前記速度しきい値以上の場合に前記補正係数として第2補正係数(hb)を用い、前記第1補正係数(ha)>前記第2補正係数(hb)の関係を有することを特徴とする。
[5] 請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載の自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、さらに、補正された前記加速度(補正加速度)に基づいて車両の速度を求める車速演算部(228)を有することを特徴とする。
[6] 請求項6に記載の発明は、請求項5記載の自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、さらに、前記補正加速度に、少なくとも前記使用者のブレーキ操作による減速度を反映した加減速度を演算する加減速度演算部(226)を有し、前記車速演算部(228)は、前記加減速度を積分した値を車両の速度とすることを特徴とする。
[7] 請求項7に記載の発明は、請求項5又は6記載の自転車シミュレーション装置において、前記加速度演算部(222)での処理から、前記加速度補正部(224)での処理、前記車速演算部(228)での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで順次前記車両の速度を求めるように制御することを特徴とする。
[8] 請求項8に記載の発明は、請求項1、5、6又は7記載の自転車シミュレーション装置において、さらに、表示装置(200)を有し、前記車両の速度を前記表示装置(200)に表示する車速表示部(232)を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記回転速度センサからの検出値を積分した値を車両の速度(車速)として前記疑似走行画像を制御するようにしたので、現在の車速に応じた加速度を得ることが可能となり、実際に自転車を走行する場合と同様の走行感を疑似体験させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記回転速度センサからの検出値を積分した値に対し、1以上の補正係数を乗算した値を車両の速度として演算し、前記補正係数を、前記車両の速度が小さいときには大きな値に設定し、前記車両の速度が大きくなると小さな値に設定するようにしたので、使用者がペダルを漕ぎ出した低速時には、車両の速度を補正係数(1以上の値)により大きな値にして素早くスピードが上がるような疑似走行画像とし、車両の速度が上がるにつれて、補正係数が小さくなるので、車両の速度が上がりすぎてしまうことがない。
請求項3に記載の発明によれば、前記回転速度センサからの検出値に基づいて加速度を演算し、予め設定された速度しきい値と前記検出値とを比較し、その比較結果に応じて前記加速度を補正するようにしたので、加速度を補正する演算が簡単になり、制御部への演算負荷を低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記加速度に補正係数を乗算することで前記加速度を補正し、前記検出値が前記速度しきい値未満の場合に前記補正係数として第1補正係数を用い、前記検出値が前記速度しきい値以上の場合に前記補正係数として第2補正係数を用い、前記第1補正係数>前記第2補正係数の関係を有するようにしたので、前記補正係数を漕ぎ出し時には大きく、走り出し後はそれより小さくすることができ、漕ぎ出し時においては、ペダルへの踏み込みに対して直接的に車両の速度が上がっていく感覚となり、走り出し後は徐々に加速していく感覚となる。つまり、車両の停止状態から走行状態に移る過程や低速時において加速度が高くなるという現実に近い走行感を使用者に与えることができる。
請求項5に記載の発明によれば、補正加速度に基づいて車両の速度を求めるようにしたので、現実に近い走行感を使用者に与えることができる。
請求項6に記載の発明によれば、少なくとも前記使用者のブレーキ操作による減速度を反映した加減速度を演算し、前記加減速度を積分した値を車両の速度としたので、使用者によるブレーキ操作や坂道の斜面効果、空気抵抗等による影響を車両の速度に反映させることが可能となり、より現実に近い走行感を使用者に与えることができる。
請求項7に記載の発明によれば、前記加速度演算部での処理から、前記加速度補正部での処理、前記車速演算部での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで順次前記車両の速度を求めるように制御したので、表示装置に三次元画像情報による背景画像を表示している場合に、カメラ視点の背景画像上での三次元座標を刻々と変化させることができ、表示装置に、自転車に乗った使用者があたかも街中を走行しているような動画像(疑似走行画像)を表示させることが可能となる。
請求項8に記載の発明によれば、得られた前記車両の速度(車速)を前記表示装置に表示するようにしたので、使用者は現在の車速を一目で認識することができ、車速に応じて背景画像が変化していく模様を体験することができる。
本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置を示す斜視図である。 本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置を示す側面図である。 本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置の後部を示す側面図である。 本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置を示す機能ブロック図である。 本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置の処理動作を示すフローチャートである。 自車両挙動処理を示すフローチャートである。 図7Aはブレーキ操作による減速度の特性を示すグラフであり、図7Bは速度に対する空気抵抗の特性を示すグラフである。 フライホイールの回転速度と演算後の車速との関係を示す特性図である。
以下、本発明に係る自転車シミュレーション装置の実施の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置10は、図1に示すように、実際に自転車を運転しているような疑似感覚を運転者(乗員)に与えることで、自転車における交通安全指導のほか、各種のゲーム機、トレーニング機器等に使用することができる。
図1に示すように、自転車シミュレーション装置10は、実際の自転車に類似した車体構造からなる模擬自転車12と、模擬自転車12の運転に応じて運転者の前方の情景(映像)を表示するメインモニタ14と、メインモニタ14を支持するフロントスタンド16と、運転者の後方の情景を表示するリヤモニタ(後方表示部)18と、自転車シミュレーション装置10の全体的な制御を行う制御装置(制御部)20とを備える。
自転車シミュレーション装置10は、模擬自転車12と、メインモニタ14と、フロントスタンド16と、リヤモニタ18とを分割可能な構造(4分割構造)であり、各要素はボルト締結等によって分割及び組立を容易に行うことができる。
メインモニタ14は、フロントスタンド16の上部で支持され、モニタ位置調整機構22によって上下方向(高さ方向)での位置調整が可能となっている。メインモニタ14の左右側方には、それぞれ模擬自転車12を運転する運転者の左後方及び右後方の情景を表示する一対のサブモニタ24、24が設けられている。従って、以下の説明では、メインモニタ14、サブモニタ24及びリヤモニタ18を総称していう場合は、単にモニタ200(表示装置:図4参照)と記す。
フロントスタンド16は、パイプ状の本体枠17と、本体枠17の底部に設けられた脚部19や車輪21等によって構成されており、略水平面を構成するアッパープレート23の上方に、モニタ位置調整機構22を介してメインモニタ14が取り付けられる。
制御装置20は、フロントスタンド16のアンダープレート25に配置されており、模擬自転車12の各部に取り付けられたセンサによって運転者の操作情報(走行情報)が入力されることで、フロントスタンド16やサブモニタ24、リヤモニタ18に状況に応じた各種の映像を表示する。
リヤモニタ18は、フロントスタンド16の下部に連結されて模擬自転車12の下部まで延びたメインフレーム26に連結部28で連結されたパイプ状のリヤスタンド(後方スタンド)30により、模擬自転車12の後方に設けられる。図2に示すように、リヤモニタ18は、モニタ位置調整機構22によるメインモニタ14の調整範囲h1の略中央位置に対応して設置されると共に、模擬自転車12の車体前後方向での中心線から一方側(本実施形態では車体右側)に多少オフセットした位置に設置されている。
図1に示すように、模擬自転車12は、床面及びフロントスタンド16の下部に固定されて当該模擬自転車12の車体を構成するメインフレーム26と、メインフレーム26にシートポスト(サドル側パイプ)32を介して連結されるサドル34(着座部)と、メインフレーム26に連結されるハンドルポスト(ハンドル側パイプ)36に固着されたヘッドパイプ38を支軸として回動可能なハンドル40と、ゴム製等のタイヤによって床面に固定されるダミーの後輪42とを有し、車体後方側に駆動部43が配置されている。サドル34は、サドル位置調整機構44によって上下方向(高さ方向)での位置調整が可能であり、ハンドル40は、ハンドル位置調整機構46によって上下方向(高さ方向)での位置調整が可能である。
メインフレーム26は、フロントスタンド16の下部に一対の連結部47、47によって両端側が連結されて床面に固定される支持パイプ48と、支持パイプ48の中央部から車体後方側へと延びて床面に這わされるアンダーパイプ50と、アンダーパイプ50から前傾斜及び後傾斜でそれぞれ上方に延びるハンドル側ベースパイプ52及びサドル側ベースパイプ54と、ハンドル側ベースパイプ52及びサドル側ベースパイプ54の間を連結するセンターフレーム56と、ハンドル側ベースパイプ52及び支持パイプ48の間を連結する一対のフロントフォーク58、58とから構成されて模擬自転車12の車体を構成している。
図2に示すように、ヘッドパイプ38の下方には、樹脂等のケースで覆われた第1制御ボックス60が取り付けられている。第1制御ボックス60の内部には、ハンドル40の回動動作に適度な手応えを与えるハンドル抵抗発生器やハンドル40の舵角を検知する舵角センサ202(図4参照)等が収納されている。
ハンドル側ベースパイプ52及びフロントフォーク58の間に形成された略三角形状の空間には、樹脂等のケースで覆われた第2制御ボックス62が取り付けられている。第2制御ボックス62の内部には、ハンドル40に設けられた前輪ブレーキレバー64の揺動動作に適度な手応えを与えるブレーキ抵抗発生器や前輪ブレーキワイヤ66の摺動量によって前輪ブレーキの操作量を検知するブレーキセンサ206(図4参照)等が収納されている。後輪ブレーキレバー68(図1参照)からの後輪ブレーキワイヤ70は、第2制御ボックス62を抜けて後輪側へと延びている(図2参照)。これら第1制御ボックス60及び第2制御ボックス62は、ハーネス72等を介してメインモニタ14や制御装置20と接続されている。なお、以下の説明では、前輪ブレーキレバー64及び後輪ブレーキレバー68を総称していうときは、単にブレーキレバー208(図4参照)と記す。
図3に示すように、駆動部43は、サドル側ベースパイプ54から後方に延びた左右一対のトラス構造で後輪42を支持するパイプ状のアンダーステー74及びアッパーステー76によって支持されている。アンダーステー74の前端部には、回転軸(クランク軸)78の左右に連結された一対のクランク80、80と、各クランク80、80の先端に設けられたペダル82、82とが回転可能に軸支されている。
従って、駆動部43では、運転者がペダル82を漕ぐと、クランク80に結合されたフロントスプロケット84に巻き掛けられた無端状のドライブチェーン86が駆動される。ドライブチェーン86は、ペダル82の車体後方側に回転可能に取り付けられたフライホイール88の回転軸89に設けたリヤスプロケット(図示せず)に巻き掛けられており、これにより、運転者のペダル操作に伴ってフライホイール88が回転駆動される。なお、ドライブチェーン86に代えて、樹脂や金属等のベルトを用いてもよい。
フライホイール88の車体前方側には、該フライホイール88の外周面に接して従動回転するローラ90を有するペダル負荷調整機構92が取り付けられており、フライホイール88の回転抵抗を調整することによって、ペダル82の回転に必要な踏力、すなわちペダル負荷の変更が可能となっている。
フライホイール88の回転軸89と該回転軸89に取り付けられる前記リヤスプロケットとの間には一方向クラッチ(図示せず)が配設されており、通常の自転車と同様の惰性走行を再現することができる。また、車体側に取り付けられた回転速度センサ210(図4参照)でフライホイール88の回転速度を検知することにより、模擬自転車12の疑似的な速度が制御装置20において算出される。さらに、フライホイール88には、後輪ブレーキレバー68からの後輪ブレーキワイヤ70(図3参照)によって操作されるドラムブレーキ94が取り付けられており、実際に回転駆動されるフライホイール88を制動することで、実走行に近いリヤブレーキ操作感を得ることができる。
このようなフライホイール88は、アンダーステー74及びアッパーステー76に固定される支持板96に対し、回転軸89を中心として回転自在に軸支されている。フライホイール88に制動力を与えるドラムブレーキ94は、後輪ブレーキレバー68の操作により後輪ブレーキワイヤ70に連結された揺動アーム98が車体前方に引かれると、ケースの内周面にブレーキシュー(図示せず)が押し付けられて摩擦力が発生する構成である。なお、ブレーキシステムは、ディスク式ブレーキや、フライホイールの外周部を挟むカンチ式のリムブレーキ等を使用する構成としてもよい。
また、リヤモニタ18を支持するリヤスタンド30は、メインフレーム26のアンダーパイプ50の端部に連結部28で連結される連結パイプ(連結部)170と、連結パイプ170の他端側を鉛直方向に立ち上げて、その上端側にリヤモニタ18が固定される鉛直パイプ(保持部)172と、鉛直パイプ172の立ち上げ基端部周辺を補強して、リヤモニタ18を安定して支持するために床面に固定される円環パイプ(保持部)174とから構成されている。
図1及び図2に示すように、連結パイプ170は、連結部28に近い部分が模擬自転車12の車体前後方向に沿っており、その後方側が屈曲して模擬自転車12の後輪42の前方から車体右後方へと延びている。
図3に示すように、連結部28において、メインフレーム26のアンダーパイプ50と連結パイプ170とは、アンダーパイプ50側が棒状パイプである一方、連結パイプ170側がスリット170aを有する中空パイプであり、該連結パイプ170に前記アンダーパイプ50の端部を差し込み、連結パイプ170の外周から連結ボルト176で締結されることで互いに連結される。
図1及び図3に示すように、リヤモニタ18からのハーネス178は、鉛直パイプ172内から連結パイプ170内へと通されて、該連結パイプ170の端部近傍に形成された孔部170bから外部に取り出されて立ち上げられ、その先端のUSBコネクタ(コネクタ)178aが模擬自転車12の下部に設けられたUSB端子(コネクタ)180に接続される。USB端子180に結線後のハーネス184は、模擬自転車12前方に設けたUSBコネクタ186に接続され、メインモニタ14の下方に設けた制御装置20から延びるハーネス188のUSBコネクタ(コネクタ)190と結線され、これにより、リヤモニタ18をメインフレーム26側(フロントスタンド16)に配置された制御装置20で表示制御することができる。このように、リヤモニタ18からの配線(ハーネス)が各コネクタを介して制御装置20へと接続されることにより、当該自転車シミュレーション装置10の各部の分解及び組立を一層簡便に行うことができる。つまり、リヤスタンド30、模擬自転車12、メインモニタ14の各々をコネクタで分離でき、各々を分解するときの配線の処理が容易となる。この場合、USB端子180からのハーネス184は、センターフレーム56内から第2制御ボックス62内へと通って、模擬自転車12の前方へと導出される。センターフレーム56、ハンドル側ベースパイプ52及び第2制御ボックス62へのハーネス184の出入口には、ゴム製等のグロメットをそれぞれ配設しておくことで、ハーネス184を保護することができる。
なお、USBコネクタ178a等が外れた場合には、メインモニタ14にその箇所を表示し、再接続されることで再起動させるとよい。勿論、リヤモニタ18と制御装置20とは、USB接続以外の接続方法で接続してもよい。
図1に示すように、模擬自転車12では、駆動部43は、樹脂等のカバー99によって覆われており、運転者がドライブチェーン等に接触することが防止されている。
そして、制御装置20は、図4に示すように、加速度演算部222と、加速度補正部224と、加減速度演算部226と、車速演算部228と、背景画像表示部230と、車速表示部232と、メモリ234とを有する。
メモリ234には、予め設定された複数の背景画像情報236がそれぞれ記憶されている。1つの背景画像情報236は、自転車の教育用に設定された1つの街の三次元画像情報であって、モニタ200に表示する際には、使用者が操作する自転車の背景画像上での三次元座標(すなわち、カメラ視点の三次元座標)と、焦点中心の座標に基づいてスクリーン座標系の画像に変換して表示される。このとき、使用者がペダル82を操作することによって、カメラ視点の背景画像上での三次元座標が刻々と変化することから、モニタ200には、自転車に乗った使用者があたかも街中を走行しているような動画像が表示されることになる。
メモリ234に記憶される背景画像情報236(三次元画像情報)としては、例えば現実に存在する街を模した仮想の街の三次元画像情報や、十字路(信号機有り、なし)、T字路、歩道等、教育上キーとなる種々のポイントが要所要所に配置された仮想の街の三次元画像情報等がある。特に、本実施の形態では、交通法規を考慮して、年齢層に応じた複数の三次元画像情報が用意されてある。すなわち、街中の車道を自転車で走行することを主体にした三次元画像情報、街中の歩道を自転車で走行することを主体にした三次元画像情報等である。
背景画像表示部230は、メモリ234に記憶された複数の背景画像情報260のうち、選択された背景画像情報260を、メモリ258から読み出してモニタ200に表示する。この場合、背景画像表示部230は、仮想の三次元座標に基づく背景画像情報236を、少なくともカメラ視点に基づいて透視変換することによって得られたスクリーン座標による画像としてモニタ200に表示する。
背景画像情報236上の自転車の三次元座標(すなわち、カメラ視点の三次元座標)のうち、X座標(左右)及びZ座標(奥行き)は使用者のハンドル操作や走行速度に応じて刻々と変化する。一方、Y座標(高さ方向)は、一定の座標を維持する。つまり、舵角センサ202からの検出信号と後述する車速演算部228からの車速情報(第4レジスタR4に格納された車速値)に基づいてカメラ視点のベクトルが得られることから、カメラ視点のX座標とZ座標が求まり、結果的に、選択された背景画像情報236上でのカメラ視点の三次元座標が求まることとなる。
そして、背景画像表示部230は、求まったカメラ視点の三次元座標と前記ベクトルとに基づいて、背景画像情報236のうち、カメラ視点からベクトル方向の視野に入る背景画像情報を抽出し、スクリーン座標系の画像に変換してモニタ200に表示する。この処理が繰り返されることで、モニタ200には、自転車に乗った使用者があたかも街中を走行しているような動画像が表示されることになる。なお、背景画像情報236のモニタ200への表示は、ファーストパーソン(1人称の視点)で表示するようにしてもよいし、サードパーソン(3人称の視点)で表示するようにしてもよい。
加速度演算部222は、回転速度センサ210からの検出値に基づいて現在の速度値を演算し、さらに、該現在の速度値から前回の速度値(第2レジスタR2に格納された値:初期値=0)を差し引いた値に基づいて加速度値αを演算し、第1レジスタR1に格納する。
加速度補正部224は、第1レジスタR1に格納された加速度値αを回転速度センサ210からの検出値に基づいて補正して補正加速度値βとし、第2レジスタR2に格納する。
車速演算部228は、2つの演算手法(第1演算手法又は第2演算手法)に基づいて車速を演算する。
すなわち、第1演算手法は、第2レジスタR2に格納された補正加速度値βを積分して速度値を求める。そして、ブレーキの操作量に応じた減速値を、速度値から減算して暫定の車速値を求め、さらに、この暫定の車速値に応じた走行抵抗分の車速減少分を、前記暫定の車速値から減算して、車速値として確定させ、該確定した車速値を第4レジスタR4に格納する。
第2演算手法は、先ず、加減速度演算部226での演算が行われる。加減速度演算部226は、第2レジスタR2に格納された補正加速度値βに、ブレーキ操作による減速度、走行斜面による加減速度、転がり抵抗、空気抵抗を反映させた現在の加減速度γを演算し、第3レジスタR3に格納する。そして、車速演算部228は、第3レジスタR3に格納された加減速度値γを積分した値を車速値として第4レジスタR4に格納する。
制御装置20は、車速演算にて第1演算手法を採用した場合、加速度演算部222での処理から、加速度補正部224での処理、車速演算部での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで、また、車速演算にて第2演算手法を採用した場合、加速度演算部222での処理から、加速度補正部224での処理、加減速度演算部226での処理、車速演算部228での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで、例えば単位時間(例えばテレビ信号の1フレーム期間(1/60sec))ごとに順次車速を求めるように制御する。演算された車速値は、背景画像表示部230での背景画像情報236の表示に利用される。
車速表示部232は、第4レジスタR4に格納された車速値をモニタ200に表示する。このとき、スピードメーターの画像が表示されていれば、スピードを示す指標をアナログ表示形式で、車速値に応じた回転角だけ回転させて表示し、あるいは車速値が示す数値を表示する。もちろん、スピードメーターの画像が表示されていなくても、モニタ200の画面のコーナー部に車速値を示す数値を表示するようにしてもよい。これによって、使用者は現在の車速を一目で認識することができ、車速に応じて背景画像が変化していく模様を体験することができる。
次に、本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置10の動作、すなわち、模擬運転動作について図5〜図7Bを参照しながら説明する。
模擬運転に当たっては、モニタ200に、練習コース(自転車で仮想の街中を走行するコース)、難易度の設定、ケーススタディコース(危険予知、回避の練習をガイダンスを受けながら練習するコース)、自転車に関するクイズ等が選択するための選択画面が表示され、使用者は該当する項目を選択する。そして、模擬運転は、選択された項目に従って練習コースの画面、ケーススタディコースの画面、クイズの画面を表示する。使用者は表示された画面やガイダンスに従って模擬自転車を操作していくことになる。
先ず、図5のステップS1において自車両(使用者が操作する自転車)の挙動演算処理が行われ、ステップS2において他車両の挙動演算処理が行われ、ステップS3においてガイダンス処理が行われる。その後、ステップS4において終了要求(終了ボタンの操作、電源断等)があるか否かが判別され、終了要求でなければステップS1以降の処理が繰り返される。
ここで、ステップS1における自車両の挙動演算処理を図6に基づいて説明する。先ず、図6のステップS101において、加速度補正部224は、第4レジスタR4から速度値v(初期値=0)を読み出す。その後、ステップS102において、加速度補正部224は、速度値vが所定値未満であるか否かを判別する。通常、加速度は停止状態から走行状態に移る過程や低速時において高くなる。そこで、速度が低速であるかどうかを判別する。本実施の形態では、所定値として例えば5km/hに設定してある。もちろん、実施される用途に応じて適宜変更してもよい。
加速度補正部224は、前記速度値が所定値未満であれば、ステップS103において、第5レジスタR5(図4参照)に第1補正係数haを格納し、前記速度値が所定値以上であれば、ステップS104において、第5レジスタR5に第2補正係数hbを格納する。第1補正係数haと第2補正係数hbとの大小関係は、第1補正係数ha及び第2補正係数hbは共に1より大きい値であって、第1補正係数ha>第2補正係数hbであり、本実施の形態では、ha=hb×3とした。もちろん、実施される用途に応じて適宜変更してもよい。
その後、ステップS105において、加速度演算部222は、回転速度センサ210からの検出値に基づいて加速度値αを演算する。具体的には、まず、回転速度センサ210からの検出値に基づいて現在の速度値=I/kを演算する。ここで、Iは回転速度センサ210からの検出値、kは使用者の年齢に応じた係数である。係数kは、年齢が高くなるに従って小さくなるように設定される。得られた現在の速度値からステップS101にて読み出した速度値vを差し引いた値を加速度値αとする。得られた加速度値αを第1レジスタR1に格納する。加速度値αを上述のように演算するので、制御装置20は、現在のフライホイール88の回転数を加速度として認識することになる。
ステップS106において、加速度補正部224は、第1レジスタR1に格納された加速度値αに、第5レジスタR5に格納された補正係数(第1補正係数ha又は第2補正係数hb)を乗算して補正加速度値βを得、該補正加速度値βを第2レジスタR2に格納する。
つまり、ステップS105及びステップS106において以下の演算が行われる。
補正加速度β={(I/k)−v}×z
その後、ステップS107以降において、車速値の演算が行われる。具体的には、ステップS107〜ステップS109での第1演算手法又はステップS110及びS111での第2演算手法によって車速値の演算が行われる。
すなわち、第1演算手法では、ステップS107において、車速演算部228は、第2レジスタR2に格納された補正加速度値βを積分して速度値を求める。その後、ステップS108において、車速演算部228は、ブレーキレバー208の操作に基づくブレーキセンサ206からのブレーキ入力値に基づいて減速値を演算し、前記速度値から減速値を差し引いて暫定の車速値を求める。その後、ステップS109において、暫定の車速値に応じた走行抵抗分の車速減少分を、暫定の車速値から減算して、車速値として確定させ、該確定した車速値を第4レジスタR4に格納する。ここでは、フライホイール88の回転数を加速度に見立てて、該加速度を積分した値から車速値を求めるようにしているため、フライホイール88の回転数の急増、急減に対して、車速値の変化が緩やかになる。
一方、第2演算手法では、ステップS110において、加減速度演算部226は、第2レジスタR2に格納された補正加速度値βに、ブレーキ操作による減速度Da(前輪ブレーキによる減速度Daf+後輪ブレーキによる減速度Dar)、走行斜面による加減速度Db、転がり抵抗Dc、空気抵抗Ddを反映させて現在の加減速度γを演算し、第3レジスタR3に格納する。
前輪ブレーキによる減速度の特性、すなわち、前輪ブレーキレバー64の操作量(ストローク量)に対する減速度の変化は図7Aの実線Lafに示す特性となる。従って、前輪ブレーキによる減速度Dafは、以下の演算式(1)に基づいて求めることができる。
Daf=f×m ……(1)
ここで、fは、使用者による前輪ブレーキレバー64の操作量に応じた値(0〜1の値)であり、mは、前輪ブレーキ限界制動力に基づく値(定数)である。
後輪ブレーキによる減速度の特性、すなわち、後輪ブレーキレバー68の操作量(ストローク量)に対する減速度の変化は図7Aの破線Larに示す特性となる。従って、後輪ブレーキによる減速度Darは、以下の演算式(2)に基づいて求めることができる。
Dar=r×n ……(2)
ここで、rは、使用者による後輪ブレーキレバー68の操作量に応じた値(0〜1の値)であり、nは、後輪ブレーキ限界制動力に基づく値(定数)である。
走行斜面による加減速度Dbは、以下の演算式(3)に基づいて求められる。
Db=sinθ ……(3)
ここで、θは、背景画像上での自車両が走行している斜面(坂道)の斜面角度であり、以下のようにして得ることができる。例えば用意された複数の背景画像情報にそれぞれ対応した複数の坂道情報テーブル238(図4参照)をメモリ234に記憶しておく。各坂道情報テーブル238には、対応する背景画像情報に設定された坂道の三次元座標と坂道の斜面角度とが対応して登録されている。そして、背景画像表示部230から現在のカメラ視点の三次元座標を受け取り、現在の表示されている背景画像情報に対応した坂道情報テーブル238に登録されている坂道の三次元座標とを対比して、現在のカメラ視点が坂道に位置している場合は、該坂道の傾斜角度を読み出して傾斜角度θとし、現在のカメラ視点が坂道に位置していない場合は、傾斜角度θを0とする。
転がり抵抗Dcは、一定値としている。
空気抵抗の特性、すなわち、速度に対する空気抵抗の変化は図7Bの実線Ldに示す特性となる。従って、空気抵抗Ddは、以下の演算式(4)に基づいて求めることができる。
Dd=v×v×0.0001 ……(4)
本来、空気抵抗は、(1/2)×v2×前面投影面積×空気密度×空気抵抗係数で求められるが、この実施の形態では、演算を容易にするために、現在の速度値v以外の項を一定値(=0.0001)とした。もちろん、本来の演算式に基づいて空気抵抗Ddを求めてもよい。
ステップS111において、車速演算部228は、第3レジスタR3に格納された加減速値γを積分し、その積分値を車速値として第4レジスタR4に格納する。
ステップS112において、背景画像表示部230は、メモリ234に記憶された複数の背景画像情報236のうち、選択されたコースに対応した背景画像情報236を、メモリ234から読み出してモニタ200に表示する。このとき、背景画像表示部230は、背景画像情報236を、車速値によって三次元座標が設定されたカメラ視点に基づいてモニタ200に表示する。
図5のステップS3におけるガイダンス処理は、危険回避等のガイダンスを表示したり、音声出力するものであって、例えば背景画像上での自車両が赤信号で停止している状態で、青信号に切り替わらないうちから走行しようとしたとき、モニタ200には停止を促す内容を意味する文章がガイダンスとして表示され、また、音声出力されることとなる。
そして、上述したステップS4において、終了要求があると判別された場合、この自転車シミュレーション装置10での処理が終了する。
このように、本実施の形態に係る自転車シミュレーション装置においては、回転速度センサ210からの検出値に基づいて加速度を演算し、得られた加速度を検出値に基づいて補正して補正加速度とし、第1演算方式では、得られた補正加速度に基づいて車速を演算し、第2演算方式では、得られた補正加速度にブレーキ操作による減速度、走行斜面による加減速度、転がり抵抗、空気抵抗を反映させた現在の加減速度を演算し、この加減速度に基づいて車速を演算するようにしたので、現在の車速に応じた加速度を得ることが可能となり、実際に自転車を走行する場合と同様の走行感を疑似体験させることができる。しかも、専用の負荷抵抗発生装置を別途取り付ける必要がないため、自転車シミュレーション装置10体の小型化をも図ることができる。
また、本実施の形態では、回転速度センサ210からの検出値を積分した値に対し、1以上の補正係数を乗算した値を車両の速度として演算し、補正係数を、車速が小さいときには大きな値に設定し、車速が大きくなると小さな値に設定するようにしたので、使用者がペダル82を漕ぎ出した低速時には、車速を補正係数(1以上の値)により大きな値にして素早くスピードが上がるような疑似走行画像が表示されることとなり、また、車速が上がるにつれて、補正係数が小さくなるので、車速が上がりすぎてしまうことがない。すなわち、図8に示すように、車速(実線Sa参照)は、漕ぎ出し時においては、フライホイール88の回転速度(実線Sb参照)とほぼ同じように、ペダル82への踏み込みに対して直接的に車速が上がっていき、走り出し後は、フライホイール88の回転速度が一定となった後においても、車速が徐々に加速していく特性を得ることができる。従って、例えばペダルの漕ぎ出し時と走り出し後において、実車に近い感覚を使用者に与えることができる。
また、本実施の形態では、回転速度センサ210からの検出値に基づいて加速度を演算し、予め設定された速度しきい値と検出値とを比較し、その比較結果に応じて加速度を補正するようにしたので、加速度を補正する演算が簡単になり、制御装置20への演算負荷を低減することができる。
また、本実施の形態では、加速度に補正係数を乗算することで加速度を補正し、検出値が所定値(速度しきい値)未満の場合に補正係数として第1補正係数haを用い、検出値が速度しきい値以上の場合に補正係数として第2補正係数hbを用い、第1補正係数ha>第2補正係数hbの関係を有するようにしたので、補正係数を、漕ぎ出し時には大きく、走り出し後はそれより小さくすることができ、漕ぎ出し時においては、ペダル82への踏み込みに対して直接的に車速が上がっていく感覚となり、走り出し後は徐々に加速していく感覚となる。つまり、車両の停止状態から走行状態に移る過程や低速時において加速度が高くなるという現実に近い走行感を使用者に与えることができる。
また、本実施の形態では、得られた補正加速度にブレーキ操作による減速度、走行斜面による加減速度、転がり抵抗、空気抵抗を反映させた現在の加減速度を演算し、この加減速度を積分した値を車両の速度としたので(第2演算方式)、使用者によるブレーキ操作や坂道の斜面効果、空気抵抗等による影響を車速に反映させることが可能となり、より現実に近い走行感を使用者に与えることができる。
また、本実施の形態では、加速度演算部222での処理から、加速度補正部224での処理、加減速度演算部226での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで順次前記補正加速度を求めるように制御したので、モニタ200に三次元画像情報による背景画像を表示している場合に、カメラ視点の背景画像上での三次元座標を刻々と変化させることができ、モニタ200に、自転車に乗った使用者があたかも街中を走行しているような動画像を表示させることが可能となる。
また、本実施の形態では、車速演算部228にて得られた車速をモニタに表示するようにしたので、使用者は現在の車速を一目で認識することができ、車速に応じて背景画像が変化していく模様を体験することができる。
なお、本発明に係る自転車シミュレーション装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…自転車シミュレーション装置 12…模擬自転車
20…制御装置 82…ペダル
88…フライホイール 200…モニタ
206…ブレーキセンサ 210…回転速度センサ
222…加速度演算部 224…加速度補正部
226…加減速度演算部 228…車速演算部
230…背景画像表示部 232…車速表示部

Claims (8)

  1. 使用者のペダル(82)の回転操作によって回転する回転体(88)を備える模擬自転車(12)と、該模擬自転車(12)の前方に設置され、疑似走行画像を表示する前方表示部(14)と、前記回転体(88)の回転速度を検出する回転速度センサ(210)と、前記前方表示部(14)に前記使用者の操作による疑似走行画像を出力する制御部(20)とを有し、前記回転速度センサ(210)により検出された速度に応じて、前記使用者に対して自転車の走行状態を疑似体験させる自転車シミュレーション装置において、前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値を積分した値を車両の速度(車速)として前記疑似走行画像を制御することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  2. 請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値を積分した値に対し、1以上の補正係数を乗算した値を車両の速度として演算し、前記補正係数は、前記車両の速度が小さいときには大きな値に設定され、前記車両の速度が大きくなると小さな値に設定されることを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  3. 請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記制御部(20)は、前記回転速度センサ(210)からの検出値に基づいて加速度を演算する加速度演算部(222)と、予め設定された速度しきい値と前記検出値とを比較し、その比較結果に応じて前記加速度を補正する加速度補正部(224)とを有することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  4. 請求項1記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記加速度補正部(224)は、前記加速度に補正係数を乗算することで前記加速度を補正し、前記検出値が前記速度しきい値未満の場合に前記補正係数として第1補正係数(ha)を用い、前記検出値が前記速度しきい値以上の場合に前記補正係数として第2補正係数(hb)を用い、前記第1補正係数(ha)>前記第2補正係数(hb)の関係を有することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  5. 請求項3又は4記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記制御部(20)は、さらに、補正された前記加速度に基づいて車両の速度を求める車速演算部(228)を有することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  6. 請求項5記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記制御部(20)は、さらに、補正された前記加速度に、少なくとも前記使用者のブレーキ操作による減速度を反映した加減速度を演算する加減速度演算部(226)を有し、前記車速演算部(228)は、前記加減速度を積分した値を車両の速度とすることを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  7. 請求項5又は6記載の自転車シミュレーション装置において、
    前記加速度演算部(222)での処理から、前記加速度補正部(224)での処理、前記車速演算部(228)での処理にわたる一連の処理を繰り返すことで順次前記車両の速度を求めるように制御することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
  8. 請求項1、5、6又は7記載の自転車シミュレーション装置において、
    さらに、表示装置(200)を有し、前記車両の速度を前記表示装置(200)に表示する車速表示部(232)を有することを特徴とする自転車シミュレーション装置。
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