JP2011095612A - カラー画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】クリーニング前の転写残トナーの帯電電位を揃えて該単車残トナーを電気的な力によって確実に除去して高いクリーニング性能を維持することができるカラー画像形成装置を提供すること。
【解決手段】複数の感光ドラム（像担持体）上にそれどれ形成されたトナー像を中間転写ベルト（中間転写体）７上に順次重畳転写した後、前記中間転写ベルト７上に残留する転写残トナーを非導電ブラシ（帯電手段）２５によって帯電した後にファーブラシ（クリーニング手段）１１によって電気的に引き付けて除去するようにしたカラー画像形成装置において、前記転写残トナーを前記非導電ブラシ２５によって帯電させる前に除電して該転写残トナーの電位を揃えるための除電ブラシ（除電手段）２６を設ける。
【選択図】図２

Description

本発明は、電子写真方式によってカラー画像を得るためのカラー複写機やカラープリンタ等のカラー画像形成装置に関するものである。

近年、電子写真方式によって用紙に画像を形成する複写機やプリンタ等の画像形成装置に対するカラー化の要求が強く、この要求に応えてカラー画像形成装置が開発され、既に実用に供されている。このカラー画像形成装置にはモノクロ並みの出力スピードが要求されることからタンデム型のカラー画像形成装置が注目されている。

タンデム型のカラー画像形成装置は、例えば中間転写体である無端状の中間転写ベルトと、該中間転写ベルトの走行方向に沿ってタンデムに配置された像担持体である複数の感光ドラムを備え、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像を前記中間転写ベルトに順次重畳転写（一次転写）することによってカラー画像を得る方式を採用している。尚、中間転写ベルト上に一次転写されたカラートナー像は、適当なタイミングで供給された用紙上に一括二次転写され、用紙上に二次転写されたカラートナー像は加熱及び加圧されて用紙に定着される。

ところで、斯かるカラー画像形成装置においては、カラートナー像の中間転写ベルトから用紙への二次転写後に中間転写ベルト上に残留する転写残トナーはクリーニングによって除去されるが、中間転写ベルトをクリーニングする方法としては、ゴムブレード等のクリーニング部材を中間転写ベルト表面に直接押し付けて転写残トナーを除去する方法と、ファーブラシ等のクリーニング部材によって転写残トナーを電気的及び物理的な力を利用して除去する方法が知られている。

後者の方法、つまりファーブラシ等のクリーニング部材によって転写残トナーを電気的及び物理的な力を利用して除去する方法においては、転写残トナーに帯電手段によって一定のバイアス電圧を印加して該転写残トナーを帯電させることが一般的に行われている（例えば、特許文献１参照）。

特開平１−１５４０７７号公報

ところで、中間転写ベルト上に残留する転写残トナーは、印字条件、印字用紙、現像装置におけるトナーの撹拌状況等によって様々な帯電状態でクリーニング部に到達する。このような状況下にあって、転写残トナーを電気的な力を利用して除去する方法において前述のように転写残トナーを帯電させる場合、転写残トナーの元々の帯電特性が一定ではないため、その帯電電位が揃い切らず、安定したクリーニング性能が得られないという問題があった。

本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、クリーニング前の転写残トナーの帯電電位を揃えて該単車残トナーを電気的な力によって確実に除去して高いクリーニング性能を維持することができるカラー画像形成装置を提供することにある。

上記目的を達成するため、本発明は、複数の像担持体上にそれぞれ形成されたトナー像を中間転写体上に順次重畳転写した後、前記中間転写体上に残留する転写残トナーを帯電手段によって帯電した後にクリーニング手段によって電気的に引き付けて除去するようにしたカラー画像形成装置において、前記転写残トナーを前記帯電手段によって帯電させる前に除電して該転写残トナーの電位を揃えるための除電手段を設けたことを特徴とする。

又、本発明では、前記除電部材は、導電糸を植毛した部材で構成され、接地されていることを特徴とする。更に、前記帯電手段は、絶縁糸を植毛した部材であることを特徴とする。更に、前記帯電手段と前記除電手段は、一体の部材として構成されていることを特徴とする。

本発明によれば、転写残トナーを前記帯電手段によって帯電させる前に除電して該転写残トナーの電位を揃えるようにしたため、その後の帯電手段による帯電によって転写残トナーの帯電特性（帯電電位）が一定化し、この帯電特性が一定化された転写残トナーをクリーニング手段によって電気的な力を利用して中間転写体から確実に除去することができ、中間転写体のクリーニング性能を高めことができる。

又、前記除電部材及び前記帯電部材を安価で簡単な構成において実現可能であり、それらの部材は小さなスペースでも装着でき、簡単な作業で装着や効果が可能である。

本発明に係るカラー画像形成装置（カラーレーザープリンタ）の側断面図である。 本発明に係るカラー画像形成装置（カラーレーザープリンタ）のベルトクリーニング部の詳細断面図である。 本発明に係るカラー画像形成装置（カラーレーザープリンタ）のベルトクリーニング部における作用を説明する図である。

以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。

図１は本発明に係る画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図であり、図示のカラーレーザープリンタはタンデム型であって、その本体１００内の中央部には、マゼンタ画像形成ユニット１Ｍ、シアン画像形成ユニット１Ｃ、イエロー画像形成ユニット１Ｙ及びブラック画像形成ユニット１Ｋが一定の間隔でタンデムに配置されている。

上記各画像形成ユニット１Ｍ，１Ｃ，１Ｙ，１Ｋには、像担持体である感光ドラム２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄがそれぞれ配置されており、各感光ドラム２ａ〜２ｄの周囲には、帯電器３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ、現像装置４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ、転写ローラ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ及びドラムクリーニング装置６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄがそれぞれ配置されている。

ここで、前記感光ドラム２ａ〜２ｄは、ドラム状の感光体であって、不図示の駆動モータによって図示矢印方向（時計方向）に所定のプロセススピードで回転駆動される。又、前記帯電器３ａ〜３ｄは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって感光ドラム２ａ〜２ｄの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。

更に、前記現像装置４ａ〜４ｄは、マゼンタ（Ｍ）トナー、シアン（Ｃ）トナー、イエロー（Ｙ）トナー、ブラック（Ｋ）トナーをそれぞれ収容しており、各感光ドラム２ａ〜２ｄ上に形成された各静電潜像に各色のトナーを付着させて各静電潜像を各色のトナー像として可視像化するものである。

又、前記転写ローラ５ａ〜５ｄは、各一次転写部にて中間転写ベルト７を介して各感光ドラム２ａ〜２ｄに当接可能に配置されている。ここで、中間転写ベルト７は、二次転写対向ローラ８とテンションローラ９との間に張設されて各感光ドラム２ａ〜２ｄの上面側に走行可能に配置されており、前記二次転写対向ローラ８は、二次転写部において中間転写ベルト７を介して二次転写ローラ１０に当接可能に配置されている。又、テンションローラ９の近傍には、中間転写ベルト７上に残留する転写残トナーを電気的及び物理的な力によって除去して中間転写ベルト７をクリーニングするためのベルトクリーニング手段としてのファーブラシ１１が中間転写ベルト７に接触する状態で回転可能に設けられている。

ところで、装置本体１００内の各画像形成ユニット１Ｍ，１Ｃ，１Ｙ，１Ｋの上方には、前記各現像装置４ａ〜４ｄにトナーを補給するためのトナーコンテナ１２ａ，１２ｂ，１２ｃ，１２ｄが一列に並設されている。

又、装置本体１００内の各画像形成ユニット１Ｍ，１Ｃ，１Ｙ，１Ｋの下方にはレーザースキャナユニット（ＬＳＵ）１３が配置され、その下方の本体１００の底部には給紙カセット１４が着脱可能に設置されている。そして、給紙カセット１４には複数枚の不図示の用紙が積層収容されており、この給紙カセット１４の近傍には、給紙カセット１４から用紙を取り出すピックアップローラ１５と、取り出された用紙を分離して搬送パスＬへと１枚ずつ送り出すフィードローラ１６とリタードローラ１７が設けられている。

又、装置本体１００の側部を上下方向に延びる前記搬送パスＬには、用紙を搬送する搬送ローラ対１８と、用紙を一時待機させた後に所定のタイミングで前記二次転写対向ローラ８と二次転写ローラ１０との当接部である二次転写部へと供給するレジストローラ対１９が設けられている。尚、搬送パスＬの横には、用紙の両面に画像を形成する場合に使用される別の搬送パスＬ’が形成されており、この搬送パスＬ’には複数の反転ローラ対２０が適当な間隔で設けられている。

ところで、装置本体１００内の一側部に縦方向に配置された前記搬送パスＬは、装置本体１００の上面に設けられた排紙トレイ２１まで延びており、その途中には定着装置２２と排紙ローラ対２３，２４が設けられている。

次に、以上の構成を有するカラーレーザープリンタによる画像形成動作について説明する。

画像形成開始信号が発せられると、各画像形成ユニット１Ｍ，１Ｃ，１Ｙ，１Ｋにおいて各感光ドラム２ａ〜２ｄが図示矢印方向（時計方向）に所定のプロセススピードで回転駆動され、これらの感光ドラム２ａ〜２ｄは、帯電器３ａ〜３ｄによって一様に帯電される。又、レーザースキャナユニット１３は、各色毎のカラー画像信号によって変調されたレーザー光を出射し、そのレーザー光を各感光ドラム２ａ〜２ｄの表面に照射し、各感光ドラム２ａ〜２ｄ上に各色のカラー画像信号に対応した静電潜像をそれぞれ形成する。

そして、先ず、マゼンタ画像形成ユニット１Ｍの感光ドラム２ａ上に形成された静電潜像に、該感光ドラム２ａの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像装置４ａによってマゼンタトナーを付着させ、該静電潜像をマゼンタトナー像として可視像化する。このマゼンタトナー像は、感光ドラム２ａと転写ローラ５ａとの間の一次転写部（転写ニップ部）において、トナーと逆極性の一次転写バイアスが印加された転写ローラ５ａの作用によって、図示矢印方向に回転駆動されている中間転写ベルト７上に一次転写される。

上述のようにしてマゼンタトナー像が一次転写された中間転写ベルト７は、次のシアン画像形成ユニット１Ｃへと移動する。そして、シアン画像形成ユニット１Ｃにおいても、前記と同様にして、感光ドラム２ｂ上に形成されたシアントナー像が一次転写部において中間転写ベルト７上のマゼンタトナー像に重ねて転写される。

以下同様にして、中間転写ベルト７上に重畳転写されたマゼンタ及びシアントナー像の上に、イエロー及びブラック画像形成ユニット１Ｙ，１Ｋの各感光ドラム２ｃ，２ｄ上にそれぞれ形成されたイエロー及びブラックトナー像が各一次転写部において順次重ね合わせられ、中間転写ベルト７上にはフルカラーのトナー像が形成される。尚、中間転写ベルト７上に転写されないで各感光ドラム２ａ〜２ｄ上に残留する転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置６ａ〜６ｄによって除去され、各感光ドラム２ａ〜２ｄは次の画像形成に備えられる。

そして、中間転写ベルト７上のフルカラートナー像の先端が二次転写対向ローラ８と二次転写ローラ１０間の二次転写部（転写ニップ部）に達するタイミングに合わせて、給紙カセット１４からピックアップローラ１５とフィードローラ１６及びリタードローラ１７によって搬送パスＬへと送り出された用紙がレジストローラ対１９によって二次転写部へと搬送される。そして、二次転写部に搬送された用紙に、トナーと逆極性の二次転写バイアスが印加された二次転写ローラ１０によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト７から一括して二次転写される。

而して、フルカラーのトナー像が転写された用紙は、定着装置２２へと搬送され、フルカラーのトナー像が加熱及び加圧されて用紙の表面に熱定着され、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ対２３，２４によって排紙トレイ２１上に排出されて一連の画像形成動作が完了する。尚、用紙上に転写されないで中間転写ベルト７上に残留する転写残トナーは、前記ファーブラシ１１によって電気的及び物理的な力によって除去され、このようにして中間転写ベルト７はクリーニングされて次の画像形成に備えられる。

ここで、本発明の要旨を図２に基づいて説明する。

図２は図１に示したカラーレーザープリンタのベルトクリーニング部の詳細断面図であり、同図に示すように、テンションローラ９の下部近傍には前記ファーブラシ１１が中間転写ベルト７の表面に接触する状態で回転可能に配置されている。尚、本実施の形態では、ファーブラシ１１はナイロン製の植毛によって構成されている。

又、テンションローラ９の上部には、帯電手段であるＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）製の非導電ブラシ２５が中間転写ベルト７の表面に接触する状態で配設されており、この非導電性ブラシ２５の上流側（中間転写ベルト７の走行方向上流側）には、除電手段であるナイロンにカーボンを分散した導電糸製の除電ブラシ２６が中間転写ベルト７の表面に接触する状態で配設されている。尚、除電ブラシ２６は接地（アース）されている。又、本実施の形態に係る装置では、非導電ブラシ２５と除電ブラシ２６は１つの板金製の取付部材２７に設けて一体化した部材としている。そして、除電ブラシ２６は取付部材２７に導通しており、取付部材２７は接地されている。取付部材２７の中間転写ベルト７の入口側にはトナー飛等どを防止するための、ポリウレタンシートを用いたシール部材が長手方向に亘って、中間転写ベルト７と取付部材２７の隙間を塞ぐように設けられている。このため、安価に作製できるとともに、装着に大きなスペースを必要とせず、簡単な作業で装着又は交換することができる。

而して、二次転写部において用紙上に転写されないで中間転写ベルト７上に残留する転写残トナーは、中間転写ベルト７と共に移動してファーブラシ１１によって電気的及び物理的な力によって除去されるが、本実施の形態では、転写残トナーがファーブラシ１１に至る前に非導電性ブラシ２５との摩擦帯電によって転写残トナーが所定電位に帯電される。尚、帯電手段は導電糸で構成したブラシ部材に、バイアス印加する構成としても良い。この構成においても、転写残トナーを所定電位に帯電にすることが可能である。

ところで、中間転写ベルト７上に残留する転写残トナーは、印字環境、印字用紙、現像装置４ａ〜４ｄ（図１参照）におけるトナーの撹拌状況、一次転写部での転写バイアス等によって極性や帯電量が不均一な帯電状態でファーブラシ１１に到達する。このような状況下にあって、前述のように転写残トナーを非導電性ブラシ２５によって帯電させる場合、転写残トナーの元々の帯電状態が一定ではないため、その帯電電位が揃い切らず、安定したクリーニング性能が得られないという問題があったことは前述の通りである。逆帯電状態になっている転写残トナーは、非導電性ブラシ２５によって、十分に正帯電状態にすることが難しいため、ファーブラシ１１によって電気的に除去することが難しくなる。逆に、正帯電状態の転写残トナーが非導電性ブラシ２５によって更に帯電されると、中間転写ベルト７と転写残トナーの吸着力が強くなり、ファーブラシ１１によって電気的及び物理的に除去することが難しくなる。

そこで、本実施の形態では、図３に示すように非導電性ブラシ２５の上流側に除電ブラシ２６を配設し、転写残トナーを非導電ブラシ２５によって帯電させる前に除電ブラシ２６によって除電して該転写残トナーの電位をほぼ０Ｖに揃えるようにした。このため、その後の非導電性ブラシ２５による摩擦帯電によって転写残トナーの帯電特性（帯電電位）が適切な状態に一定化し、この帯電特性が一定化された転写残トナーをファーブラシ１１によって電気的及び物理的な力を利用して中間転写ベルト７から確実に除去することができ、これによって中間転写ベルト７のクリーニング性能が高められる。例えば、正極（＋）の極性を有する転写残トナーは、除電ブラシ２６によって除電されてその電位がほぼ０Ｖに揃えられる。そして、この転写残トナーは、非導電ブラシ２５によって正極（＋）の所定の電位に摩擦帯電された後、負極（−）のバイアス電圧が印加されたファーブラシ１１によって電気的な吸引力（静電気力）を利用して中間転写ベルト７の表面から確実に除去され、これによって中間転写ベルト７はその表面がクリーニングされて次の画像形成に供される。

尚、以上は本発明をカラーレーザープリンタに対して適用した形態について説明したが、本発明は、カラー複写機等の他の任地のカラー画像形成装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。

１Ｍ マゼンタ画像形成ユニット
１Ｃ シアン画像形成ユニット
１Ｙ イエロー画像形成ユニット
１Ｋ ブラック画像形成ユニット
２ａ〜２ｄ 感光ドラム
３ａ〜３ｄ 帯電器
４ａ〜４ｄ 現像装置
５ａ〜５ｄ 転写ローラ
６ａ〜６ｄ ドラムクリーニング装置
７ 中間転写ベルト
８ 二次転写対向ローラ
９ テンションローラ
１０ 二次転写ローラ
１１ ファーブラシ（クリーニング手段）
１２ａ〜１２ｄ トナーコンテナ
１３ レーザースキャナユニット（ＬＳＵ）
１４ 給紙カセット
１５ ピックアップローラ
１６ フィードローラ
１７ リタードローラ
１８ 搬送ローラ対
１９ レジストローラ対
２０ 搬送ローラ対
２１ 排紙トレイ
２２ 定着装置
２３，２４ 排紙ローラ対
２５ 非導電ブラシ（帯電手段）
２６ 除電ブラシ（除電手段）
２７ 取付部材
２８ シール部材
１００ 画像形成装置本体
Ｌ，Ｌ’ 搬送パス

Claims (4)

1. 複数の像担持体上にそれどれ形成されたトナー像を中間転写体上に順次重畳転写した後、前記中間転写体上に残留する転写残トナーを帯電手段によって帯電した後にクリーニング手段によって電気的に引き付けて除去するようにしたカラー画像形成装置において、
   前記転写残トナーを前記帯電手段によって帯電させる前に除電して該転写残トナーの電位を揃えるための除電手段を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置。
2. 前記除電部材は、導電糸を植毛した部材で構成され、接地されていることを特徴とする請求項１記載のカラー画像形成装置。
3. 前記帯電手段は、絶縁糸を植毛した部材であることを特徴とする請求項２記載のカラー画像形成装置。
4. 前記帯電手段と前記除電手段は、一体の部材として構成されていることを特徴とする請求項３記載のカラー画像形成装置。
   
   

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