JP2011094633A - レゾネータを備える多気筒内燃機関 - Google Patents

レゾネータを備える多気筒内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】吸気マニホルドとレゾネータとを備える多気筒内燃機関において、内燃機関を小型化し、機関本体側に配置されるエンジン部品等に制約されることなくレゾネータの共鳴室の容積確保を容易にする。
【解決手段】
吸気マニホルド20は、機関本体に対向して配置される集合部21と、集合部21の集合吸気通路31から分岐して期間のシリンダ1aに連通する複数の分岐吸気通路32を形成する分岐部22と、集合吸気通路(31)に連通する共鳴室55を有するレゾネータ50とを備える。分岐部22は、機関本体と集合部21の対向方向と直交する方向A2に延び、集合部21から離れるにつれて機関本体側に傾斜する傾斜部位23を有し、レゾネータ50は、分岐部22の傾斜部位23における機関本体とは反対側であって、分岐部22における集合部21から離れている最遠部位24aと集合部(21)との間に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸気マニホルドと、排気マニホルドの集合吸気通路に連通する共鳴室を形成するレゾネータとを備える多気筒内燃機関に関する。
多気筒内燃機関が、複数のシリンダを備える機関本体と、集合吸気通路を形成する集合部と集合吸気通路から分岐する複数の分岐通路を形成する分岐部とを有する吸気マニホルドと、集合吸気通路に連通する共鳴室を形成するレゾネータとを備え、レゾネータが集合部に一体成形されたもの知られている(例えば特許文献1参照)。
また、分岐部が反転するように湾曲する湾曲部を有する多気筒内燃機関も知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平11−82203号公報 特開2002−339849号公報
分岐部がシリンダ軸線に対する直交方向に機関本体の接続部から延びている吸気マニホルドを備える内燃機関では、吸気マニホルドのために直交方向で内燃機関が大型化する。
そこで、分岐部が直交方向でシリンダ軸線に近づく方向に反転する湾曲部を有するようにすることで、直交方向で内燃機関が小型化される。その場合、レゾネータが湾曲部の内側に配置されるのでは、レゾネータの分だけ湾曲部が機関本体から離れるために、直交方向での内燃機関の小型化が徹底されない。しかも、吸気マニホルドに対して機関本体が位置する側または湾曲部の内側には、燃料管や燃料噴射弁などのエンジン部品が配置されることがあり、そのような場合には、該エンジン部品との干渉を回避するためにレゾネータの大きさが制約されて、共鳴室の所要の容積を確保することが困難になる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、吸気マニホルドとレゾネータとを備える多気筒内燃機関において、内燃機関を小型化しながら、レゾネータの共鳴室の所要の容積の確保を容易にすることさらに、吸気マニホルドに対して機関本体側に配置されるエンジン部品や機関本体に制約されることなく共鳴室の容積の確保を容易にすること、分岐部の剛性を高めること、および吸気マニホルドの集合吸気通路とレゾネータの共鳴室とを連通させる連通路の形成および共鳴周波数の設定を容易にすると共に、連通路の配置のコンパクト化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数のシリンダを備える機関本体と、前記機関本体に対向して配置される集合部と前記集合部により形成される集合吸気通路から分岐して前記シリンダに連通する複数の分岐吸気通路を形成する分岐部とを有する吸気マニホルドと、前記集合吸気通路に連通する共鳴室を形成するレゾネータ(50)とを備える多気筒内燃機関において、前記分岐部は、前記機関本体と前記集合部とが対向する方向と直交する方向に延びるとともに前記集合部から離れるにつれて前記機関本体側に傾斜する傾斜部位を有し、前記レゾネータは、前記分岐部の前記傾斜部位における前記機関本体が位置する側とは反対側であって、前記分岐部における前記集合部から最も離れている最遠部位と前記集合部との間に配置されることを特徴とする多気筒内燃機関である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の多気筒内燃機関において、前記分岐部における前記機関本体が位置する側とは反対側の面に、前記レゾネータの少なくとも一部が一体に設けられることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の多気筒内燃機関において、前記レゾネータは、前記複数の分岐吸気通路が配列される方向の一端側に位置する分岐部から他端側に位置する分岐部に亘って設けられ、前記一端側から前記他端側までの分岐部が前記レゾネータを介して一体に連結されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の多気筒内燃機関において、前記共鳴室と前記集合吸気通路とを連通する連通路が、前記吸気マニホルドに対して前記機関本体が位置する側とは反対側に配置されるとともに前記複数の分岐吸気通路の配列方向に延びることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、レゾネータの集合吸気通路を形成する集合部から分岐する分岐部は、機関本体と前記集合部とが対向する方向と直交する方向に延びるとともに集合部から離れるにつれて機関本体側に傾斜する傾斜部位を有し、前記レゾネータは、前記分岐部の前記傾斜部位における機関本体が位置する側とは反対側であって、分岐部における集合部から最も離れている最遠部位と集合部との間に配置されるから、傾斜部位の斜面の反機関本体側の空間を利用してレゾネータを設置することができ、しかも斜面を利用して直交方向でレゾネータの幅を大きくすることができるため、機関の全幅や全高を大型化させることなく、共鳴室の容積を確保することができる。しかも、レゾネータは、吸気マニホルドにおいて機関本体に対向する側とは反対側に配置されるので、大容積の共鳴室であっても、吸気マニホルドと機関本体との間に配置されるエンジン部品に制約されることなく、共鳴室の所要の容積を容易に確保することができる。
請求項2記載の発明によれば、分岐部における機関本体が位置する側とは反対側の面に、レゾネータの少なくとも一部が一体に設けられるので、レゾネータの少なくとも一部は、分岐部の上流部の、機関本体が位置する側とは反対側の面に一体に設けられるので、吸気マニホルドに対して機関本体側に配置されるエンジン部品や機関本体に制約されることなく、共鳴室の十分な容積を確保することができるうえ、分岐部とレゾネータが一体化されるので、分岐部の剛性が高められる。
請求項3記載の発明によれば、すべての分岐部がレゾネータにより連結されるため分岐部全体がレゾネータと一体化して剛性と強度が増大する。
請求項4記載の発明によれば、共鳴室と集合吸気通路とを連通する連通路が、吸気マニホルドに対して機関本体が位置する側とは反対側に配置されることで、連通路はレゾネータ内に位置し、連通路の配置がコンパクトになるうえ、レゾネータの外観性が向上する。
本発明が適用された多気筒内燃機関を配列方向から見たときの要部側面図である。 (a)は、図1の多気筒内燃機関に備えられる吸気マニホルドおよびレゾネータの斜視図であり、(b)は、レゾネータのカバーが結合される前の斜視図である。 図2(b)の平面図である。 図3のIV−IV線での要部断面図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用された多気筒内燃機関Eは、この実施形態では直列4気筒4ストローク内燃機関であり、そのクランク軸(図示されず)が車両の左右方向に指向する横置き配置で車両に搭載される。
なお、明細書において、上下、前後および左右は、それぞれ、図1または図3に示される方向であり、上下方向はシリンダ軸線方向である。左右方向および前後方向は、互いに直交する方向であると共にいずれもシリンダ軸線に対する直交方向である。そして、これら上下、前後および左右は、実施形態において内燃機関Eが車両に搭載された状態での上下、前後および左右と概ね一致する。また、上方および下方の一方を上下方向での一方とするとき、上方および下方の他方は上下方向での他方であり、前方および後方の一方を前後方向での一方とするとき、前方および後方の他方は前後方向での他方であり、左方および右方の一方を左右方向での一方とするとき、左方および右方の他方は左右方向での他方である。
内燃機関Eは、複数のシリンダ1a、ここでは4つのシリンダ1aが配列方向A1(図3参照。この実施形態では左右方向に一致する。)に並んで一体成形されたシリンダブロック1と、該シリンダブロック1の上端部に結合されるシリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上端部に結合されるシリンダヘッドカバー3とから構成される機関本体を備える。
シリンダブロック1の各シリンダ1aにはピストン4が往復動可能に嵌合し、シリンダヘッド2は、シリンダ軸線方向で各ピストン4との間に4つの燃焼室5を形成する。そして、シリンダヘッド2には、シリンダ1a毎に、燃焼室5に開放する吸気ポート6および排気ポート7が設けられる。吸気ポート6における燃焼室5側の開口および排気ポート7における燃焼室5側の開口は、それぞれ、動弁装置により駆動される吸気弁8および排気弁9により、前記クランク軸の回転に同期して開閉される。ここで、燃焼室5は、シリンダヘッド2と各シリンダ1aと該シリンダ1aに嵌合するピストン4とにより形成される空間である。
さらに、内燃機関Eは、吸気ポート6の入口が開放するシリンダヘッド2の吸気側の接続部2iに接続される吸気マニホルド20および該吸気マニホルド20の上流側フランジ26に接続されるスロットルボディ(図示されず)を備えて吸入空気を各燃焼室5に導く吸気装置と、シリンダヘッド2に取り付けられて吸入空気に燃料を供給する燃料噴射弁10と、排気ポート7の出口が開放するシリンダヘッド2の排気側の接続部2eに接続される排気マニホルド12を備えて各燃焼室5から流出した排気ガスを内燃機関Eの外部に導く排気装置とを備える。
そして、前記スロットルボディに設けられるスロットル弁により計量された吸入空気は、吸気行程において吸気弁8の開弁時に吸気マニホルド20および吸気ポート6を通って燃焼室5に吸入され、燃料噴射弁10から噴射された燃料と混合して混合気を形成する。該混合気は、圧縮行程において圧縮され、圧縮行程の終期に点火プラグにより点火されて燃焼し、膨張行程において燃焼ガスの圧力により駆動されるピストン4が前記クランク軸を回転駆動する。燃焼ガスは、排気行程において排気弁9の開弁時に、排気ガスとして燃焼室5から排気ポート7に流出し、排気マニホルド12を備える前記排気装置を通って外部に排出される。
併せて図2〜図4を参照すると、前記吸気装置は、吸気マニホルド20のほかに、吸気マニホルド20により形成される吸気通路に連通する共鳴室55を形成するレゾネータ50を備える。
シリンダ1aの配列方向A1に直交する方向A2でシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3に対向して配置される吸気マニホルド20は、配列方向A1に直交する方向の1つである所定方向としてのシリンダ軸線Lの方向でシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3に対向すると共にシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3の真上に位置する集合部としての1つの集合管21と、集合管21により形成される集合吸気通路31から分岐する複数の分岐吸気通路32を形成する分岐部を構成する複数の、ここでは4つの分岐管22と、前記スロットルボディがボルトにより結合されるフランジ26と、接続部2iにボルトにより結合されて接続される下流側フランジ27とを有する。吸気マニホルド20において、吸気通路は、前記スロットルボディの吸気道に連通する集合吸気通路31と、各分岐管22により形成されて上流端で集合吸気通路31に連通すると共に下流端で吸気ポート6に連通する4つの分岐吸気通路32とにより構成される。そして、すべての分岐管22および分岐吸気通路32は、配列方向A1と同じ方向に並んでいる。
集合管21は、配列方向A1(この実施形態では左右方向でもある。)から見てシリンダ軸線Lと交差する位置(図1参照)またはその近傍に位置して、シリンダ軸線Lおよび配列方向A1に対する直交方向A2でそのほぼ全体がシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3と重なる位置にあり、かつ配列方向A1においてすべての分岐管22に渡る範囲で配列方向A1にほぼ平行に延びている。集合管21の上流端部にはフランジ26が一体成形されて設けられる。
各分岐管22は、集合管21に接続される上流端部を有すると共に集合管21からシリンダ軸線Lおよび配列方向A1に対する直交方向A2(この実施形態では前後方向でもある。)でシリンダ軸線Lおよび集合管21から離れる方向に前方斜め下方に向かって直線状に延びる直管部である上流部23と、接続部2iに接続される下流端部25と、直交方向A2でシリンダ軸線Lから離れる方向からシリンダ軸線Lに近づく方向に反転するように湾曲して下流端部25に連なる湾曲部24とを有する。前記上流部23は傾斜部位を構成する。湾曲部24は、吸気流の方向で、前方斜め下方に向かって延びた後に、ほぼ下方に延びて、さらに後方斜め下方に向かってU字状に湾曲する。また、下流端部25にはフランジ27が一体成形されて設けられる。
湾曲部24は、吸気マニホルド20において、直交方向A2でシリンダ軸線Lから最も離れている部分である。そして、湾曲部24は、該湾曲部24を含む分岐部22において直交方向A2でシリンダ軸線Lから最も離れている最遠部位24a(図1参照)を有する。それゆえ、集合管21および上流部23は、最遠部位24aよりもシリンダ軸線L側に配置される。
吸気マニホルド20は、いずれも合成樹脂製の本体部40、第1カバー部41および第2カバー部42が、溶着部40a,41a;40a,42aにおいて溶着されることにより、一体に結合されて構成される。吸気マニホルド20の全長に渡って延びている本体部40は、集合管21および各分岐管22においてシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3に対向する下側部分および湾曲部24の内側部分でもある対向部分20a(図1参照)を構成する。そして、本体部40に両フランジ26,27が一体成形される。また、第1,第2カバー部41,42は、集合管21および上流部23において対向部分20aとは反対側の上側部分および湾曲部24の外側部分である反対向部分20b(図1参照)を構成する。
シリンダ軸線方向または直交方向A2で吸気マニホルド20とシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3との間、または吸気マニホルド20の下方もしくは湾曲部24の内側には、エンジン部品としての燃料管11および該燃料管11に接続される燃料噴射弁10が配置される。
図1〜図4を参照すると、上下方向に偏平な直方体形状のレゾネータ50は、吸気マニホルド20に対してシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3が位置する側とは反対側に配置され、レゾネータ50の少なくとも一部は、各分岐管22において集合管21と湾曲部24とを接続する上流部23において、シリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3が位置する側とは反対側の面、この実施形態では上流部23の上面に一体に設けられる。さらに、レゾネータ50は、配列方向A1において、すべての分岐管22に渡る範囲で配列方向A1にほぼ平行に延びている。
また、レゾネータ50は、シリンダ軸線方向で、シリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3の真上に配置されると共に、集合管21とほぼ同じ位置にある(図4参照)。さらに、レゾネータ50は、直交方向A2で、最遠部位24aよりもシリンダ軸線L側に配置され、さらには湾曲部24よりもシリンダ軸線L寄りで、集合管21と湾曲部24との間に配置される。
レゾネータ50は、集合管21と各分岐管22の上流部23とに跨ってそれらの上面に設けられるベース51と、ベース51に上方から被せられて結合されるカバー52とにより構成される。
いずれも合成樹脂製のベース51およびカバー52は、溶着部51a,52aにおいて溶着されて一体化される。そして、レゾネータ50の共鳴室55と、共鳴室55を集合吸気通路31に連通させる連通路56とは、互いに結合されるベース51およびカバー52により形成される。
レゾネータ50内で分岐吸気通路32の配列方向A1に延びている連通路56は、レゾネータ50内でシリンダ軸線方向に突出する通路壁53により共鳴室55から仕切られている。通路壁53は配列方向A1に延びてベース51に一体成形され、ベース51とカバー52との溶着による結合時にカバー52に溶着されて、連通路56を形成する。連通路56は、配列方向A1での中央部で集合吸気通路31に開放する吸気通路側開口56aと、配列方向A1での一方の端部である左端部寄りで共鳴室55に開放する共鳴室側開口56bとを有する。そして、開口56aはベース51に設けられた貫通孔により構成され、開口56bは、ベース51、カバー52および通路壁53により形成される。
このため、連通路56の容積は、配列方向A1での通路壁53の長さを変えることにより容易に変更することができ、したがって機関トルクの増大または吸気騒音の低減のための共鳴周波数の設定が、通路壁53の長さを変更することにより可能になる。
ベース51は、集合管21および上流部23に、したがって第1カバー52に一体成形される。
それゆえ、共鳴室55の底壁を構成するベース51は、各分岐管22の一部である上流部23により構成されると共に各分岐管22の上流部23を一体に連結している。
また、カバー52の内面には、配列方向A1に延びる複数条のリブ52bが形成される。これらリブ52bにより、カバー52の剛性が高められるため、カバー52の振動が抑制されて、レゾネータ50の振動に起因する騒音が低減する。また、カバー52は、内燃機関Eの最上部に配置されるので、内燃機関Eの意匠性を向上させるエンジンカバーとしても機能する。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
吸気マニホルド20の各分岐管22は、下流端部25と、直交方向A2でシリンダ軸線Lから離れる方向からシリンダ軸線Lに近づく方向に反転するように湾曲して下流端部25に連なる湾曲部24とを有し、レゾネータ50は、吸気マニホルド20に対してシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3が位置する側とは反対側であって、直交方向A2で、湾曲部24の最遠部位24aよりもシリンダ軸線L側に配置されることにより、レゾネータ50は、吸気マニホルド20においてシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3に対向する側とは反対側に配置されるので、大容積の共鳴室55であっても、吸気マニホルド20とシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3との間に配置される燃料管11や燃料噴射弁10に制約されることなく、共鳴室55の所要の容積を容易に確保することができる。
また、各分岐管22は、直交方向A2でシリンダ軸線Lから離れる方向からシリンダ軸線Lに近づく方向に反転する湾曲部24を有し、集合管21およびレゾネータ50は最遠部位24aよりもシリンダ軸線L側に配置されることにより、レゾネータ50が直交方向A2で湾曲部24よりも突出することがなく、直交方向A2でレゾネータ50を備える内燃機関Eが小型化される。
各分岐管22は、湾曲部24と集合部21とを接続する上流部23を有し、この上流部23、すなわち傾斜部位におけるシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3が位置する側とは反対側の面である上面に、レゾネータ50の少なくとも一部が一体に設けられることにより、レゾネータ50は各分岐管22の上面に一体に設けられるので、吸気マニホルド20に対して下方に配置される燃料管11、燃料噴射弁10などのエンジン部品やシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3に制約されることなく、共鳴室55の十分な容積を確保することができるうえ、各分岐管22とレゾネータ50が一体成形により一体化されるので、各分岐管22の剛性が高められる。
集合管21およびレゾネータ50はシリンダ軸線方向でシリンダヘッド2およびシリンダヘッドカバー3の真上に配置されるので、直交方向A2で内燃機関Eが一層小型化される。
レゾネータ50は、集合管21と各分岐管22とに跨って設けられるベース51と該ベース51を覆うカバー52とにより構成され、共鳴室55と連通路56とは、互いに結合されるベース51およびカバー52により形成され、連通路56の開口56aはベース51に設けられ、レゾネータ50内に配置される通路壁53は、配列方向A1に延びてベース51に一体成形されることにより、連通路56は、ベース51に一体成形された通路壁53により共鳴室55から仕切られ、しかもベース51にカバー52を被せて結合することにより形成されるので、連通路56の形成が容易である。また、連通路56の容積は配列方向A1での通路壁53の長さを変更することにより変更可能であるので、簡単な構造により共鳴周波数の設定ができる。さらに、連通路56はレゾネータ50内に配置されるので、連通路56の配置がコンパクトになるうえ、レゾネータ50の外観性が向上する。
共鳴室55の底壁は、集合管21から前方に向かって離れるにつれて斜め下方に傾斜する各分岐管22の一部である上流部23により構成されることにより、各分岐管22のこの傾斜を利用して、直交方向A2でレゾネータ50の幅を大きくすることにより、シリンダ軸線方向でレゾネータ50を大型化させることなく、しかも直交方向A2でレゾネータ50を大幅に大型化させることなく、共鳴室55の容積を効率よく増加させることができる。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
通路壁53は、ベース51およびカバー52の少なくとも一方に一体成形されていればよい。
各分岐管22とレゾネータ50のベース51とが別個の部材により構成され、ベース51が溶着などの固着手段により各分岐管22と一体化されてもよい。
内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
2…シリンダヘッド、3…シリンダヘッドカバー、10…燃料噴射弁、11…燃料管、20…吸気マニホルド、21…集合管、22…分岐管、23…上流部(傾斜部位)、24…湾曲部、24a…最遠部位、25…下流端部、50…レゾネータ、51…ベース、52…カバー、53…通路壁、55…共鳴室、56…連通路、
E…内燃機関、L…シリンダ軸線、A1…配列方向、A2…直交方向。

Claims (4)

  1. 複数のシリンダ(1a)を備える機関本体(1,2,3)と、前記機関本体に対向して配置される集合部(21)と前記集合部(21)により形成される集合吸気通路(31)から分岐して前記シリンダ(1a)に連通する複数の分岐吸気通路(32)を形成する分岐部(22)とを有する吸気マニホルド(20)と、前記集合吸気通路(31)に連通する共鳴室(55)を形成するレゾネータ(50)とを備える多気筒内燃機関において、
    前記分岐部(22)は、前記機関本体(1,2,3)と前記集合部(21)とが対向する方向と直交する方向(A2)に延びるとともに前記集合部(21)から離れるにつれて前記機関本体側に傾斜する傾斜部位(23)を有し
    前記レゾネータ(50)は、前記分岐部(22)の前記傾斜部位(23)における前記機関本体(1,2,3)が位置する側とは反対側であって、前記分岐部(22)における前記集合部(21)から最も離れている最遠部位(24a)と前記集合部(21)との間に配置されることを特徴とする多気筒内燃機関。
  2. 前記分岐部(22)における前記機関本体(1,2,3)が位置する側とは反対側の面に、前記レゾネータ(50)の少なくとも一部が一体に設けられることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関。
  3. 前記レゾネータ(50)は、前記複数の分岐吸気通路(32)が配列される方向(A1)の一端側に位置する分岐部(22)から他端側に位置する分岐部(22)に亘って設けられ、前記一端側から前記他端側までの分岐部(22)が前記レゾネータ(50)を介して一体に連結されることを特徴とする請求項1または2記載の多気筒内燃機関。
  4. 前記共鳴室(55)と前記集合吸気通路(31)とを連通する連通路(56)が、前記吸気マニホルド(20)に対して前記機関本体(1,2,3)が位置する側とは反対側に配置されるとともに前記複数の分岐吸気通路(32)の配列方向(A1)に延びることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の多気筒内燃機関。
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