JP2011093244A - ボールペンチップの製造方法 - Google Patents

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俊一郎 町田
Fumihiro Toyosaki
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Abstract

【課題】ボール抱持室内に残存する切削油の浮力等によってボールがボール抱持室内から脱落したり、ボール抱持室内にてボールホルダーの径方向に揺動し、その状態にて後工程であるボール受座にボールと同等の曲率形状の曲面を形成する工程や、先端開口部の縮径加工を経てしまうため、ボールの中心と、ボールホルダーの中心がずれて、ボール抱持室とボール外表面との隙間がばらついてしまい、筆跡の濃淡が発生してしまう、所謂方向性不良が発生してしまうことを防止する。
【解決手段】ボールホルダーを切削油による洗浄した後、ボールを設置する前に、ボールホルダー(2)内部に高圧空気を通過させてボールペンチップ内部の切削油を除去し、その後ボール抱持室内にボールを挿入して、ボール抱持室(3)の先端側外表面部をボール側に向かって倒しこみ、ボール抱持室先端の開口部の内径を縮径加工して、ボールを抱持させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、筆記部材としてのボールと、このボールを先端開口部より一部突出してボール抱持室に抱持するボールペンチップの製造方法に関する。
ボールペンはインキ収容部よりボールペンチップ内にインキを供給し、筆記部材としてのボールの回転によって紙などの被筆記面にこのインキを転写し筆跡を形成するものである。よって、カスレや筆跡の濃淡の無い綺麗な筆跡を得るために過不足のないインキを吐出するためには、ボールペンチップ内にて適正に流量を調節されること、つまりインキ流通路である隙間の寸法精度が重要になる。
ボールペンチップの内部空間はインキが流通路となるものであるが、例えばステンレスや洋白などの金属製のボールペンチップであれば、その加工はボールホルダーの先端および後端側より複数回に分けて切削、剪断などの加工がなされることになる。このような加工の際に切削切粉や「バリ」と呼ばれる不要な加工片が発生することがあり、このバリなどが大きい場合にはインキの流通を阻害してしまうため、バリを除くためにドリル等による切削加工またはピン等による剪断加工を施すこともある。但し、バリを除去しようとした加工からも微細な金属粉である切削切粉が発生してしまうものであった。このボールホルダー内に残存した切削切粉は、洗浄によっても除去しきれないことがあり、インキ流通を妨げることによる吐出量の低下やボールの回転の障害となってしまう虞があった。
この切粉を除去するために、特許文献1には、誘導孔に誘導溝を形成するブローチ加工の終了後、インキ誘導孔並びにインキ誘導溝に切削屑が残らないようにエアーブローを行ったものが開示されている。また特許文献2においては、切削油などの流体を流通させて、ボールホルダー内壁面に付着した切粉等を除去したものが開示されている。
特許3255400号公報 特開2004−261990号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、空気によって切粉がチップ内で飛散してチップ内に再付着して、切粉が完全に除去できない不具合があった。また、特許文献2に記載の発明では、チップ内での切粉の再付着は抑制できるが、切削油がチップ内部に残存してしまい、その後工程であるボール挿入工程において、ボール抱持室内にボールを挿入しても、残存する切削油の浮力等によってボールがボール抱持室内から脱落してしまうことがあった。また、ボールがボール抱持室から脱落しない場合であっても、同様にボールが切削油の浮力等によってボール抱持室内にてボール抱持室とボール外表面との隙間の分だけ、ボールホルダーの径方向に揺動し、ボールがボールホルダーの中心に位置しない状態となる。その状態にて、後工程であるボールの後方規制をなすボール受座にボールと同等の曲率形状の曲面を形成する工程や、先端開口部の縮径加工を経てしまうため、ボールの中心と、ボールホルダーの中心がずれてしまい、最終的にボール抱持室とボール外表面との隙間がばらつき、その後ボールペン体にボールペンチップを組んで筆記をした際に、書く方向によって筆跡の濃淡が発生してしまう、所謂方向性不良が発生してしまうことがあった。
本発明は、少なくとも金属材料に対する切削加工を伴うボールペンチップの製造方法において、前記切削加工を含む加工にてボールホルダーの形状を形成して、切削油により当該ボールホルダーを洗浄した後であって筆記用ボールを設置する前に、ボールホルダー内部に高圧空気を通過させてボールホルダー内部の切削油を除去し、その後、前記筆記用ボールを設置するボールペンチップの製造方法を要旨とする。
本発明によれば、ボールホルダー内に高圧空気を通過させることによりボールペンチップ内に残存した切削油をボール抱持室内から除去するため、ボールが残存する切削油の浮力等によってボール抱持室から脱落することが無い。更に、残存する切削油によってボールがボールホルダーの径方向に揺動することが無いため、正しく中心に配置されやすくなり、その後工程である先端開口部の縮径加工を経てもボール抱持室とボール外表面との隙間が均一に形成されるので、筆跡の濃淡が発生することが無い。
本発明により製造したボールペンチップの一例を示す要部拡大縦断面図。 工程の一例を示す要部縦断面図。 工程の一例を示す要部縦断面図。 工程の一例を示す要部縦断面図。 工程の他の一例を示す要部縦断面図。
本発明のボールペンチップの製造方法は、円柱状や円筒状の金属材料に、切削加工や圧延加工を施すことによって、筆記部材としてのボールを先端開口部より一部突出した状態でボール抱持室に抱持したボールペンチップの製造方法である。円柱状金属材料を使用した場合、例えば、次のようにしてその形状は形成される。
円柱状金属材料の先端部の外周面に切削バイト等の切削刃具にて、先端に向かって次第に縮径するテーパ形状を施す。次に、先端側の端面からインキ流通孔となる中孔を、円柱金属材料の後方に向かってドリル等の刃具により掘削し形成する。円柱金属材料の後端側にドリル等の刃具にて円柱金属材料の先端側に向かって後孔を複数回にわたって掘削し、最終的に前記中穴と貫通させる。円柱金属材料の先端側を半月バイト等の刃具にて切削し、ボールを収容するボール抱持室とボールの後方規制をなすボール受座を形成する。このボール受座をブローチ等の刃具にて切削し放射状溝を形成し、ボール設置前のボールホルダーが形成される。次いで、ボール抱持室内にボールを挿入し、ボールをハンマー等の押圧冶具にて押圧させ、ボール受座面にボールと同等の曲率形状の曲面を形成させ、次いで回転ローラー等の圧接冶具にてボール抱持室の先端側外表面部をボール側に向かって倒しこみ、ボール抱持室先端の開口部の内径を縮径加工して、ボールを抱持する。
この縮径加工によるスプリングバック現象によって、先端開口部とボールとの間には僅かな隙間が形成されるため、その隙間よりインキが吐出することができるが、この隙間を大きくしてインキ吐出量を増やす場合は、ボールをボール受座方向に向かってハンマーなどで叩いたり、後方よりピンなどでボールを前方に押し上げたりして、ボールホルダーの前後方向の移動量を付与し形成する。
また、円筒状の金属材料を使用した場合、例えば、次のようにしてその形状は形成される。
円筒状の材料では、予め内部に基礎孔が形成されているため中穴、後孔の切削加工を省略できる。円筒状の金属材料の中腹部分外表面から等間隔に円周上位置にて複数箇所、ピン等の押圧冶具にて内方へ押圧変形させ、円筒状金属材料の内壁に凸状の突起を形成し、これを後に設置するボールの後退規制部とする。この突起の個数は、3個または4個が一般的である。個々の凸状の突起の寸法ばらつきを是正するため、仕上げ加工としてボールが接触する部分の高さを均等にするために、ボールの接触する側に切削加工等を施す。この突起間には放射状溝が形成され、同時にボール受座の中央には、基礎孔よりも小さい中心孔が形成されることとなる。この突起よりも先端側部分の内壁が、基礎孔の内径よりも大径になるように、半月バイト等の刃具にて切削し、ボール抱持室を形成する。ボール抱持室の先端部分となる開口縁はペン先としての先部分となるため、円筒状金属材料そのままの厚みだと紙面に対するひっかかり部分となるので、先端部の外周面に切削バイト等の切削刃具にて、先端に向かって次第に縮径するテーパ形状を施し、先端が薄肉状となるように形成する。ボール抱持室と突起のボール抱持室側と外面のテーパとを同時に切削することも可能であり、その場合、それぞれの刃具の中心が同一であるため加工精度が向上する。このようにしてボール設置前のボールホルダーが形成され、次いで、ボール抱持室内部にボールを挿入し、ボールをハンマー等の押圧冶具にて押圧させ、ボール受座面にボールと同等の曲率形状の曲面を形成させ、次いでボール抱持室の先端側外表面部をボール側に向かって倒しこみ、ボール抱持室先端の開口部の内径を縮径加工して、ボールを抱持させる。縮径加工によるスプリングバック現象によって、先端開口部とボールとの間には僅かな隙間が形成されるためインキが吐出することができるが、前記隙間を大きくしてインキ吐出量を増やす場合は、ボールをボール受座方向に向かってハンマーなどで叩いたり、後方よりピンなどでボールを前方に押し上げたりして、ボールホルダーの前後方向の移動量を付与させることで形成される。
上述の一例のごとく、ボールペンチップの形状は形成されるが、いずれの例においても、ボールを設置する前のボールホルダーに対し、ボールホルダーの先端開口部側又は後孔側から他方に向かって高圧の切削油をボールホルダー内に通過させて洗浄し、切粉をボールホルダーの外に除去する工程が必要となる。ボールを設置した時に、内部に切粉が存在した場合、ボールの回転を阻害したり、インキの流通を阻害する要因となるからである。
本願発明は、更に、この切粉除去のための切削油通過工程の後に、ボールホルダーの先端開口部側又は後孔側から他方に向かって高圧の空気をボールホルダー内に通過させて、ボールホルダー内の切削油をボールホルダーの外に除去するものである。
高圧空気を通過させる方法は、ボールホルダーの先端開口部又は後端開口部に、圧縮空気の噴出ノズル又は高圧吸引ノズルを当接させ、空気の噴出又は吸引により行うことができる。
ノズルが金属製であった場合、ボールホルダーに当接した際に、衝撃にて当接部分が変形してしまう虞があるため、ノズルのボールホルダーとの接触部分を樹脂などの軟質体、又はゴムなどの弾性体すると好ましい。該部に弾性体を使用することは、先端開口部の変形を防止すること以外にも、前記ノズルとボールホルダーとの密閉性の観点からも更に好ましい。
また、前記ノズルとボールホルダーとを当接させずに、双方の間に僅かな隙間を形成することもできるが、この隙間が大きすぎてしまっては空気の通過性が劣るため、隙間を設ける場合には0.1mm以下と設定することが好ましい。
また、通過させる空気の圧力は、切削油の粘度や金属に対する付着性によって影響を受けるが、不水溶性切削油のような一般的な切削油の場合、通過させる空気の圧力は2MPa以上が好ましい。尚、この数値は、空気を噴出または吸引する装置と、前記ノズルとを結ぶホースに設置された圧力測定メーターより確認することができる。実際には前記ノズルの内径は、前記ホースの内径よりも小さいものであるから、ボールホルダー内部に通過する空気の流速は増している状態となっていると推察される。
尚、除去される切削油は、その後設置されるボールの配置に影響がない程度とすれば十分であり、0.03g程度は残存した状態であってよい。
また、ボールホルダーの内部には、中継芯や、筆記しない時にボールを前方に付勢させるコイルバネなどの弾撥体などを挿入配置させることも可能である。
以上のようにして得られたボールペンチップを、インキが充填されたパイプ体に直接または接続部材を介して接続し、ボールペンチップ側に力がかかるようにして遠心力を付与するなどしてボールペン体を得る。このボールペン体を外装体内に収容するものとすると、所謂「リフィル」と呼ばれるものとなり、例えば、操作によって外装体の先端口部より出没する出没式のボールペンとすることもできる。
また、必要に応じてインキの後方にはグリス状の追従体などを充填しても良い。またインキとしては、着色剤として、顔料、染料、いずれも使用できる。さらに、パイプ体はステンレスや樹脂など適宜に選択できる。
ボールの材質としては、炭化タングステン、チタン、コバルト、クロム、ニッケル等を主成分とした超硬材や、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化チタン、アルミナ、ジルコニア等のセラミックなどが使用できる。
また、ボールホルダーの材質としては、ステンレスや真鍮、洋白といった金属製のものが使用できる。またコイル線材から作るものと、予め中孔のあるパイプ材を使用するものとがある。
以下、図面に基づき1例を説明する。
図1に示したものは、本発明にて製造されるボールペンチップの一例について、要部を拡大した縦断面図であり、筆記部材として超硬材やセラミックスなどからなるボール1を、ステンレスや黄銅、洋白などの金属、合金からなるボールホルダー2が回転自在に抱持している。そのボールホルダー2は、貫通したインキの通り路としての中心孔2aを有しており、その中心孔2aの先端部分が前記ボール1を抱持するボール抱持室3となっている。そのボール抱持室3は、縮径加工によって縮径化された先端開口部3aと、ボール受座3bにて前記ボール1の移動し得る範囲を区画している。また、そのボール受座3bには、ボール1と同等の曲率形状の曲面3cが形成されているが、この曲面3cは、ボール1を先端側から押圧して形成したものである。尚、その曲面3cはボール1の回転を滑らかにする効果や筆記時にボール1を曲面3cに位置させてインキ吐出を安定させるなどの効果があるが、インキの種類如何によっては曲面3cを形成しなくても良い。
前記中心孔2aには、後方から順に、後孔4と、その後孔4に連通した中孔5と、中孔5およびボール受座3bに連通した複数の放射状溝6が形成されている。尚、図示のボールペンチップにおける放射状溝6は前記後孔4に連通していないが、貫通させて後孔4と連通させても良い。前記放射状溝6は、その最も外側に位置する部分がボール1とボール受座3bとが接触する部分よりも外側に向かって開口している。筆記時にボール1が筆記圧を受けて後退し、その後退動作によってボール1がボール受座3bに接触するが、前記放射状溝6によってインキ流通路が塞がれることなく、ボール抱持室3内にインキが供給されるようになっている。
次に、上述のボールペンチップの製造方法について説明する。尚、以下の説明においては、アルファベットの順に工程が移行するものとする。
実施例1
工程(a)〜(c)は図2参照、工程(d)〜(f)は図3参照、工程(g)〜(i)は図4参照。
工程(a)
既にボール抱持室3、後孔4、中孔5、放射状溝6が形成された状態のボールホルダー2を設置し、切削油噴出ノズル7をボールホルダー2の先端側のテーパ面に当接させ、ボール抱持室3を覆うように切削油噴出ノズル7を周状に密着させる。尚、切削油噴出ノズル7のボールホルダー2との接触部分である先端部には、ボールホルダー2に当接した際の先端開口部の変形防止や、前記切削油噴出ノズル7とボールホルダー2との密閉性を考慮し、樹脂体7aを配置させている。
工程(b)
次に、切削油噴出ノズル7より、高圧の切削油をボール抱持室3に向けて噴出し、ボール抱持室3内に存在する切粉を後孔4の方向へ移動させてボールホルダー2の外へ除去し、ボール抱持室3内に切粉が存在しない状態にする。
工程(c)
この後、切削油噴射ノズル7の切削油の噴出を停止し、ボールホルダー2より離れて所定の位置に移動する。
工程(d)
次に、空気噴出ノズル8を、ボールホルダー2の先端側のテーパ面に当接させ、ボール抱持室3を覆うように空気噴出ノズル8を周状に密着させる。尚、空気噴出ノズル8のボールホルダー2との接触部分である先端部には、ボールホルダー2に当接した際の先端開口部の変形防止や、前記空気噴出ノズル8とボールホルダー2との密閉性を考慮し、樹脂体8aを配置させている。
工程(e)
次に、空気噴出ノズル8より噴出される加圧空気にて、ボールホルダー2のボール抱持室3内に存在している切削油を後孔4の方向へ移動させてボールホルダー2より外へ除去し、ボール抱持室3内に切削油が存在しない状態にする。
工程(f)
この後、空気噴出ノズル8の加圧空気の噴出を停止し、ボールホルダー2より離れて所定の位置に移動する。
工程(g)
この後、ボール抱持室3内部にボール1を挿入するために、ボールホルダー2の近傍に、ボール挿入ヘッド11を配置して、そのボール挿入ヘッド11のボールホルダー2側に開口している開口孔11aより、ボール1を自重落下させてボール抱持室3内に配置する。
工程(h)
この後、ボール1をハンマー等の押圧冶具12にて押圧させ、ボール受座3bにボール1と同等の曲率形状の曲面3cを形成させる。
工程(i)
この後、回転ローラー13をボールホルダー2先端の外面に圧接させて、内方へ倒し込んで縮径させる。縮径加工されたボールホルダー2の開口部の内径は、ボール1の直径よりも小径に形成されている。
他の一例について説明する。尚、上述の一例と同様の部分については説明を略する。
実施例2(図5参照)
工程(d)
前述の一例の工程(c)の後、ボールホルダー2に、その先端側において吸引ノズル9を、ボールホルダー2の先端側のテーパ面に当接させ、ボール抱持室3を覆うように周状に密着させる。また、ボールホルダー2の後端側に外気と繋がっている通気ノズル10を、ボールホルダー2の後端側の端面及びテーパ面に当接させ、後孔4を覆うように通気ノズル10を周状に密着させる。尚、吸引ノズル9及び通気ノズル10の先端部には樹脂体9a、10aを配置させている。また、通気ノズル10は、前記切削油噴出ノズル7にて一旦除去された切粉が切削油を吸引する際に切粉を吸い上げ、再度ボールホルダー2の後孔4から侵入してしまうのを防ぐ。
工程(e)
次に、吸引ノズル9より、後孔側からボール抱持室3に向かって空気(外気)を吸引し、ボール抱持室3内に存在する切削油をボール抱持室3の方向へ移動させ、ボールホルダー2の外へ除去し、ボール抱持室3内に切削油が存在しない状態にする。
切削油除去する工程として、空気の噴出圧力を、2.0MPa、3.0MPa、4.0MPaに設定したもの、空気の吸引圧力を、2.0MPa、3.0MPa、4.0MPaに設定したものを、それぞれ実施例1〜6とした。
また、空気の噴出圧力を、1.5MPaにしたものを比較例1に、空気の吸引圧力を、1.5MPaにしたものを比較例2に、更に、切削油除去工程を経ずにボール挿入工程を経たものを比較例3としてボールペンチップを作成し、以下の試験を行った。尚、ボ−ルペンチップは、それぞれ100個作製した。
(試験1)ボール挿入確認試験
実施例1〜6及び比較例1〜3においてボール挿入工程後のボール抱持室内にボールが設置されている数を数えた。
(試験2)ボールホルダーの開口部のゆがみ測定
実施例1〜6及び比較例1〜3の方法にて製造したボールの設置されたボールペンチップについて、各100個を、顕微鏡((株)OLYMPUS製 MEASURING MICROSCOPE STM)にてボール方向から観察し、ボールホルダーの開口部の内径を測定した。内径の測定は、開口部内縁の任意の接線をその接線に直行する方向に移動させ、対峙する開口部内縁について接線となるまでの距離を測り、次いで、ボールペンチップを90度回転させて同様の測定をした。この二度の測定値の差を開口部のゆがみ量とした。
(試験3)螺旋機試験
上記実施例1〜6、比較例1〜3において、ボール挿入工程、更にボールホルダー先端を内方へ倒し込んで縮径させる工程を経たボールペンチップを各10本作成し、市販のボールペン(ぺんてる株式会社製の「Rolly」製品符号:BP107−A、試験に使用したインキ:前記製品黒色インキ)のボールペンチップと差し替え、ボール側に遠心力を付与して筆記試験用ボールペンサンプルを得た。尚、前記ボールペンチップには直径0.7mmのボールを使用した。
自転式連続螺旋筆記試験機(TS−4C−20、精機工業研究所)にて、筆記用紙(NS−55カエデ、リンテック(株))に筆記速度7cm/秒、筆記角度70゜、筆記荷重981mNの条件で、50m筆記し、筆跡の濃淡が確認されたサンプルの本数を目視にて確認した。
それぞれの試験結果を表1に示す。
Figure 2011093244
1 ボール
2 ボールホルダー
2a 中心孔
3 ボール抱持室
3a 先端開口部
3b ボール受座
3c 曲面
4 後孔
5 中孔
6 放射状溝
7 切削油噴出ノズル
7a 弾性体
8 空気噴出ノズル
8a 弾性体
9 吸引ノズル
9a 弾性体
10 通気ノズル
10a 弾性体
11 ボール挿入ヘッド
11a 開口孔
12 押圧冶具
13 回転ローラー

Claims (1)

  1. 少なくとも金属材料に対する切削加工を伴うボールペンチップの製造方法において、前記切削加工を含む加工にてボールホルダーの形状を形成して、切削油により当該ボールホルダーを洗浄した後であって筆記用ボールを設置する前に、ボールホルダー内部に高圧空気を通過させてボールホルダー内部の切削油を除去し、その後、前記筆記用ボールを設置するボールペンチップの製造方法。
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