JP2011092405A - 人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム - Google Patents

人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】術前に患者の個人差を適正に反映し、脛骨膝関節の骨切り面の位置、角度を正確に決定し、術中は脛骨膝関節の参照点から決定内容を再現して正確な執刀を実施する。
【解決手段】膝関節を含む下肢の2次元断層画像を入力し、入力した画像から大腿骨及び脛骨の3次元画像を再構築するステップS301,S302と、大腿骨膝関節の3次元画像から置換する人工関節を決定するステップS303〜S305と、脛骨膝関節の3次元画像から置換する人工関節を決定するステップS306〜S308と、脛骨3次元画像と脛骨に沿って脛外部から装着する脛骨カッティングガイドの3次元画像との相互配置により、脛骨側人工関節と脛骨膝関節の3次元画像中の参照点とに基づく、髄外脛骨カッティングガイドを用いた人工膝関節置換術で使用する各種パラメータを決定するステップS309〜S315とをコンピュータに実行させる。
【選択図】図12

Description

本発明は、医療用断層画像を用いて人体の膝に対する人工膝関節の置換手術を計画し、手術をするための人工膝関節置換手術の術前計画用プログラムに関する。
従来、人工膝関節置換手術の術前に予め患者の個人差を適正に反映し、髄内アライメントロッドを用いて遠位骨切り面の位置及び角度を正確に決定しておき、施術中に上記髄内アライメントロッドに装着する専用の治具を用いて大腿骨膝関節の参照点から決定した内容を再現することで正確な執刀が実施できる技術について、本願出願人がすでに提案している。(特許文献1)
特開2009−082444号公報
従来特許文献に記載された技術は、主として大腿骨側の膝関節を人工関節に置換するための術前計画と施術時に使用する支援用治具について記載したものである。
したがって、同膝関節の脛骨側においても、同様に予め術前に骨切り面の位置及び角度を正確に決定しておき、施術中に決定した内容を再現することで正確な執刀が実施できる技術が要望されていた。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、術前に患者の個人差を適正に反映して、脛骨側膝関節の骨切り面の位置及び角度を正確に決定することができ、術中は脛骨膝関節の参照点から上記決定した内容を再現することで正確な執刀が実施可能な人工膝関節置換手術の術前計画用プログラムを提供することにある。
本発明の一態様は、膝関節を含む下肢の2次元断層画像を入力する画像入力ステップと、上記画像入力ステップで入力した画像から大腿骨及び脛骨の3次元画像を再構築する画像再構築ステップと、上記画像再構築ステップで得た大腿骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する大腿骨側人工関節決定ステップと、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する脛骨側人工関節決定ステップと、上記脛骨の3次元画像と脛骨内に挿入する髄内アライメントロッドの3次元画像との相互配置により、上記脛骨側人工関節決定ステップで決定した人工関節と、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像中の参照点とに基づいた、上記アライメントロッドを用いた人工膝関節置換術で使用する各種パラメータを決定するパラメータ決定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の他の態様は、膝関節を含む下肢の2次元断層画像を入力する画像入力ステップと、上記画像入力ステップで入力した画像から大腿骨及び脛骨の3次元画像を再構築する画像再構築ステップと、上記画像再構築ステップで得た大腿骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する大腿骨側人工関節決定ステップと、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する脛骨側人工関節決定ステップと、上記脛骨の3次元画像と、脛骨に沿って脛外部から装着する脛骨カッティングガイドの3次元画像との相互配置により、上記脛骨側人工関節決定ステップで決定した人工関節と、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像中の参照点とに基づいた、上記髄外脛骨カッティングガイドを用いた人工膝関節置換術で使用する各種パラメータを決定するパラメータ決定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、術前に患者の個人差を適正に反映して、脛骨側膝関節の骨切り面の位置及び角度を正確に決定することができ、術中は専用の治具を用いて脛骨膝関節の参照点から上記決定した内容を再現することで正確な執刀が実施することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る人工膝関節置換手術の術前計画用プログラムをインストールしたパーソナルコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る術前計画用プログラムの処理内容を示すフローチャート。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される大腿骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される大腿骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される脛骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される脛骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される大腿骨及び脛骨のアライメントを確認する3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される脛骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される脛骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される脛骨側膝関節部の3次元形状データを例示する図。 同実施形態に係るディスプレイ画面で表示される各種パラメータ値を例示する図。 本発明の第2の実施形態に係る術前計画用プログラムの処理内容を示すフローチャート。 同実施形態に係る脛骨カッティングガイドの構造と装着例を説明する図。 同実施形態に係る脛骨カッティングガイドの構造と装着例を説明する図。 同実施形態に係る脛骨カッティングガイドの構造と装着例を説明する図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、人工膝関節置換術の術前計画用プログラムをインストールしたパーソナルコンピュータ(以下「PC」)10のハードウェア構成を示す。各種処理制御を司るCPU11とフロントサイドバスFSBを介してノースブリッジ12が接続される。
このノースブリッジ12は、さらにメモリバスMBを介してメインメモリ13と、またグラフィクスインタフェースAGPを介してグラフィックコントローラ14及びグラフィックメモリ15と接続される他、サウスブリッジ16とも接続され、主としてこれらの間での入出力制御を実行する。
サウスブリッジ16は、PCI−Expressバス17、キーボード/マウス18、ビデオエンコーダ19、ハードディスク装置(HDD)20、ネットワークインタフェース(I/F)21、及びマルチディスクドライブ22と接続され、主としてこれら周辺回路とノースブリッジ12との間の入出力制御を行なう。
上記ハードディスク装置20内に、OS(オペレーティングシステム)と各種のアプリケーションプログラム、各種のデータファイル等に加えて、人工膝関節置換手術の術前計画用プログラムとそれに付随する人工関節や後述する髄内アライメントロッド、各種治具等の形状データ等が予めインストールされているものとする。
なお、上記ビデオエンコーダ19は、与えられたデジタル値の画像信号からアナログ値の画像信号であるRGBビデオ信号を生成して出力し、ここでは図示しないディスプレイ部に送ることで、画像が表示される。
また、上記マルチディスクドライブ22は、例えばCD(Compact Disc)規格、DVD(Digital Versatile Disc)規格に則った光ディスク媒体の再生と記録が可能であり、患者のX線写真、X線CT装置やMRI装置の断層写真等を記録した光ディスク媒体を再生して読出すことで、患者の下肢の3次元形状データを入力してハードディスク装置20に記録可能とする。
なお、これらPC10を構成する個々の要素は、きわめて一般的な周知の技術であるのでその説明は省略するものとする。
次に上記実施形態の動作について説明する。
図2は、このPC10のユーザである医師が、ハードディスク装置20に記憶されている術前計画用プログラムを起動して、CPU11が実行する本実施形態の処理内容を示すものである。
この図2では、大腿骨側人工関節の設置に必要な各種パラメータの取得に要する処理を一部簡略化し、脛骨側人工関節の設置に必要な各種パラメータの取得に要する処理を中心として説明するものとする。
この術前計画用プログラムを実行するにあたっては、X線CT装置あるいはMRI装置で撮像した2次元断層画像データスライスから作成した患者下肢の3次元骨形状データが読込まれ、ハードディスク装置20に格納されているものとする。
また、人工関節と術中に使用する各種治具の3次元形状データを別途用意し、併せてハードディスク装置20に格納しておく。
しかして、図2の術前計画用プログラムを起動すると、ビデオエンコーダ19に接続したディスプレイ部の画面上でGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)が表示され、このGUI上で表示されている所望の下肢の立位あるいは臥位における3次元形状データを選択する。
なお、このプログラム上では、人体下肢の一連の2次元断層画像を基に作成した3次元の下肢の骨形状データに対して、大腿骨骨頭中心、膝関節の後顆球中心、脛骨顆間隆起、脛骨遠位関節面の内外側縁点などの主要なランドマークを3次元的な参照点として設定し、それらの参照点を用いて大腿骨および脛骨の座標系を設定する。大腿骨及び脛骨の3次元的な位置関係すなわちアライメント自体は立位でも臥位でも構わない。
座標系としては、特に絶対的な定義は必要ではないが、ここでは説明の便宜上、以下のような座標系を使用する。大腿骨座標系に関しては、内外側の後顆球中心を結ぶ直線の中心を原点とし、その直線の右体側の方向をX軸、原点と骨頭中心を結ぶベクトルとX軸のベクトル積をY軸とする。したがって、Y軸は体正面が正となる。Z軸をX軸とY軸から定義する。
脛骨座標系に関しては、脛骨遠位関節面の内外側縁点を結ぶ線の中心と脛骨顆間隆起の中心を結ぶ線をZ軸とする。近位方向、即ち、上方向を正とする。Y軸は脛骨後十字靭帯付着部と脛骨粗面を結ぶ線とし、体正面を正とする。X軸はY軸およびZ軸から決定する。
また、人工関節の3次元形状データを別途用意し、ハードディスク装置20に格納しておく。大腿骨および脛骨と同様に、大腿骨人工関節及び脛骨人工関節もそれぞれ独自の座標系を設定しておく。
具体的には、大腿骨人工関節、脛骨人工関節共に、例えば、近位方向あるいは鉛直方向をZ軸、体正面方向をY軸、体側右方向をX軸とする。但し、この座標軸は絶対にこのような配置である必要はなく、別の定義でも差し支えない。
しかして、図2の術前計画用プログラムを起動すると、GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)が表示され、このGUI上で表示されている所望の下肢の立位あるいは臥位における3次元形状データを選択する。
これは、一般のPCプログラムで利用されているところの、下肢の3次元形状データを格納したフォルダを指定することで行なう。
次いで、上記選択した下肢の大腿骨の3次元形状データをハードディスク装置20のフォルダからメインメモリ13に読込み(ステップS101)、その3次元形状を適当な視点から見た画像をディスプレイ画面上に表示する(ステップS102)。この表示においては、透視投影した3次元形状画像を座標軸に平行な平面における断面で2次元表示することも可能であるものとする。
図3は、大腿骨側膝関節部分の画像例を示す。ここでは、「osteophyte(骨棘)」もしくは「spur」と呼称される、骨が変性して棘状の突起を生じた形状が表示されている例を示す。
次いで、大腿骨関節用の人工関節(コンポーネント)で適切なサイズと形状の3次元形状データを選択し(ステップS103)、ハードディスク装置20から当該画像データを読出してその形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS104)。
次いで、大腿骨用人工関節の3次元形状画像をキーボード/マウス18での操作により画面上で適宜平行移動ならびに回転移動させ、大腿骨の3次元形状画像に対して最適な位置に設置する。
ここで最適な位置とは、学会及び各人工関節の製造メーカにより提唱されている整形外科学的に最適となる位置であり、大腿骨及び脛骨のそれぞれに対する人工関節の相対的な設置位置である。この位置が手術中に人工関節を設置するための最適の位置であり、この設置位置に基づいて骨切りを行なうことになる。(ステップS105)
より具体的には、大腿骨コンポーネント(人工関節)の遠位関節面、脛骨コンポーネントの近位関節面が冠状断面上で機能軸と垂直となることが一般に推奨されている。しかし、冠状断面上での角度(屈曲伸展角度)に関しては、両コンポーネントとも一定のコンセンサスはなく、患者個人の関節の形状に合わせて医師が適切に判断する必要がある。また、軸方向回旋角度に関しては、大腿骨コンポーネントのX軸を大腿骨通顆軸:Transepicondylar Axis(以下TEA)と平行に設置することが推奨されている。
この設置位置は、このプログラムのユーザである医師がプログラム上で対話形式により設定してもよいし、参照点などを用いて自動化できる部分は自動化して配置してもよい。
図4は、大腿骨側膝関節にコンポーネントを設置した各方向からの画像の表示例を示す。
次いで、もう一方、適切なサイズの脛骨関節用の人工関節(コンポーネント)の3次元形状データを選択し(ステップS106)、ハードディスク装置20から当該画像データを読出してその形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS107)。
これも上記大腿骨側と同様、脛骨用人工関節の3次元形状画像をキーボード/マウス18での操作により画面上で平行移動ならびに回転移動させ、脛骨の3次元形状画像に対して最適な角度及び位置となるように配置する(ステップS108)。
図5及び図6はいずれも、脛骨用人工関節を脛骨の膝関節部に設置した各方向からの画像を示す。図5右下のウィンドウでは、大腿骨側と合わせて脛骨側の各人工関節の位置を示している。一方、図6右下のウィンドウでは、脛骨側に設置した人工関節の位置を単体で示している。
図7は、上記大腿骨側及び脛骨側の各人工関節の設置に伴う膝関節でのアライメントを確認する画像を例示する。同図のように大腿骨側及び脛骨側の機能軸が正確に一致するように各人工関節を設置することが必要となる。
上記ステップS108の処理により、脛骨用人工関節の目標設置角度、位置と、それを実現するための骨切り面位置とが決定されたことになる。
この設置に関しても、このプログラムのユーザである医師がプログラム上で対話形式により設定してもよいし、参照点などを用いて自動化できる部分は自動化して配置してもよい。
このように本実施形態では、容易にそれぞれの人工関節を下肢骨に対して3次元的に理想の位置に設置し、定量的な設置パラメータおよび骨切りのパラメータを取得することが可能となる。
次いで、上記決定した脛骨側膝関節の骨切り面に垂直に髄内ロッドを挿入するべく、その刺入点の初期位置を設定する(ステップS109)。この初期位置に関しては、任意のデジタイズ点であってもよいし、もしくは脛骨コンポーネントの原点でもよい。
本来は、骨切り面に垂直である条件を満たした上で、最も深く挿入できる刺入点を自動的に探索できることが望ましい。すなわち、最も深く挿入できるということは、刺入点が比較的後方となり、近位部で後方の皮質と接触し、先端が前方の皮質と接触する位置となる筈である。そのため、刺入点も含めて計3点での接触となり、初期位置の設定がきわめて安定するものと思われる。
併せて、予め格納されている髄内ロッドの3次元形状データをハードディスク装置20から読出し、上記設定した刺入点初期位置となるように髄内ロッドの形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS110)。
その後、決定した骨切り面と垂直となる状態を維持したまま、上記刺入点位置より髄内ロッドを骨内に挿入するよう画像を移動して表示させる(ステップS111)。
なお、髄内ロッドの3次元形状データには、深さを示すマークを予め設置しておく。ロッドに対しても座標系を定義しておく。その長軸方向をZ軸とし、正面をY軸とする。Y軸とZ軸のベクトル積をX軸とする。この座標系も便宜上のものであり、別の定義でも構わない。
読出した髄内ロッドの3次元形状データは、遠位と近位、内外側、前後方への平行移動が可能であるものとする。
図8は、上記ステップS108で決定された脛骨膝関節の骨切り面の画像を単体で示す。これに対して、図9は、上記決定された脛骨コンポーネントの中心位置と、該中心位置より骨切り面に垂直に髄内ロッドIMを挿入させた画像とを示す。図9右端のロッド挿入状態は、実際にはあり得ないが、髄内ロッドIMが脛骨を貫通して先端側が骨外部に露出している状態を仮想的に示している。
この表示画面上で、髄内ロッドIMの3次元形状データをキーボード/マウス18での操作により平行移動し、脛骨の3次元形状データを髄内に配置するよう表示した結果に対して、その位置が適切であるか否かを判断する(ステップS112)
具体的には、髄内ロッドIMが、許容し得る最深部まで挿入されたか否かを判断するもので、まだ最深の状態ではないと判断した場合にはさらに、キーボード/マウス18による刺入点位置の変更操作を受け付けた上で(ステップS113)、新たに操作された刺入点位置に基づいて上記ステップS111からの処理に戻り、髄内ロッドIMの挿入状態を確認する。
こうしてステップS111〜S113の処理を繰返し実行して、脛骨の形状データに対して、髄内ロッドIMをその髄内の適切な位置に設置する。これはつまり、髄内ロッドIMの刺入位置及び深さを3次元的に最適な位置となるように配置する。ここで言う最適の位置とは、髄内挿入深度が可及的に大きくなる挿入点の位置である。
髄内ロッドIMを挿入する刺入点の位置が決定したと判断した時点で、その刺入点を後の手術中にも明らかに同定することが可能と思われる関節面内もしくは近傍の骨参照点を2点または3点、キーボード/マウス18での操作によりデジタイズする(ステップS114)。
図10は、キーボード/マウス18での操作によりデジタイズした3つの参照点(a,b,c)と髄内ロッドIMの刺入点Oとをディスプレイ画面上で表示した状態を例示する図である。
こうして髄内ロッドIMの刺入点と複数の参照点(a,b,c)とが決定すると、最終的な髄内ロッドIMの刺入点と各参照点(a,b,c)との距離(Da,Db,Dc)を自動計算する(ステップS115)。
そして、自動計算により得た結果をパラメータ値としてハードディスク装置20に保存しておくことにより(ステップS116)、手術器具を用いた実際の手術時にこれらの各種パラメータを用いて、最適の骨切りを行なうことが可能となる。
なお、上記図10で示した3つの参照点(a,b,c)と髄内ロッドIMの刺入点Oの画像も上記パラメータ値と関連付けて保存しておき。後の手術時に同時に読出して当該画像を表示させるものとしてもよい。
図11は、保存しておいた各種パラメータの一部を読出してディスプレイ画面上に表示させた場合を例示するものである。同図中、画面の右下部側のウィンドウW11が脛骨側コンポーネントを設置するための解析パラメータであり、
「(3D機能軸に対する)内反角度」
「(3D機能軸に対する)屈曲伸展角度」
「回旋角度(TEA)(大腿骨に対する脛骨コンポーネントの回旋角度)」
「(3D機能軸に対する)内外反角度」
「(3D機能軸に対する)前後傾角度」
「(脛骨前後軸に対する)回旋角度」
「(脛骨X軸に対する)回旋角度」
と共に、最終的な髄内ロッドIMの刺入点と各参照点(a,b,c)との距離「Da」「Db」「Dc」のパラメータ値が一覧表示される。
したがって、実際の人工膝関節置換手術の術中には、上記表示された各距離(Da,Db,Dc)を設定したデバイダにて脛骨側膝関節部の各参照点(a,b,c)から半径(Da,Db,Dc)の各円の一部を骨上に描画し、それらが交わる点を髄内ロッドIMの刺入点とする。
当該刺入点に対してドリリングを実行して穿孔した後、脛骨用の髄内ロッドIMを同刺入点より刺入し、これも事前計画で算出した深さまで髄内ロッドIMを挿入する。この髄内ロッドIMに、垂直な骨切りが可能な骨切りガイド部材を装着して骨切り作業を実施することで、術前計画通りの正確な骨切りと脛骨コンポーネントの設置とを実現できる。
以上詳記した如く本実施形態によれば、術前に患者の個人差を適正に反映し、髄内アライメントロッドを用いて脛骨側膝関節の骨切り面の位置及び角度を正確に決定することができ、術中は脛骨膝関節の参照点から上記決定した内容を再現することで正確な執刀が実施可能となる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本実施形態に係る人工膝関節置換術の術前計画用プログラムをインストールするパーソナルコンピュータのハードウェア構成については、上記図1に示した内容と基本的に同様であるものとし、同一部分には同一符号を用いてその図示と説明とを省略する。
次に上記実施形態の動作について説明する。
図12は、このPC10のユーザである医師が、ハードディスク装置20に記憶されている術前計画用プログラムを起動して、CPU11が実行する本実施形態の処理内容を示すものである。
この図12では、大腿骨側人工関節の設置に必要な各種パラメータの取得に要する処理を一部簡略化し、脛骨側人工関節の設置に必要な各種パラメータの取得に要する処理を中心として説明するものとする。
この術前計画用プログラムを実行するにあたっては、X線CT装置あるいはMRI装置で撮像した2次元断層画像データスライスから作成した患者下肢の3次元骨形状データが読込まれ、ハードディスク装置20に格納されているものとする。
また、人工関節と術中に使用する各種治具の3次元形状データを別途用意し、併せてハードディスク装置20に格納しておく。
しかして、図12の術前計画用プログラムを起動すると、ビデオエンコーダ19に接続したディスプレイ部の画面上でGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)が表示され、このGUI上で表示されている所望の下肢の立位あるいは臥位における3次元形状データを選択する。
なお、このプログラム上では、人体下肢の一連の2次元断層画像を基に作成した3次元の下肢の骨形状データに対して、大腿骨骨頭中心、膝関節の後顆球中心、脛骨顆間隆起、脛骨遠位関節面の内外側縁点などの主要なランドマークを3次元的な参照点として設定し、それらの参照点を用いて大腿骨および脛骨の座標系を設定する。大腿骨及び脛骨の3次元的な位置関係すなわちアライメント自体は立位でも臥位でも構わない。
座標系としては、特に絶対的な定義は必要ではないが、ここでは説明の便宜上、以下のような座標系を使用する。大腿骨座標系に関しては、内外側の後顆球中心を結ぶ直線の中心を原点とし、その直線の右体側の方向をX軸、原点と骨頭中心を結ぶベクトルとX軸のベクトル積をY軸とする。したがって、Y軸は体正面が正となる。Z軸をX軸とY軸から定義する。
脛骨座標系に関しては、脛骨遠位関節面の内外側縁点を結ぶ線の中心と脛骨顆間隆起の中心を結ぶ線をZ軸とする。近位方向、即ち、上方向を正とする。Y軸は脛骨後十字靭帯付着部と脛骨粗面を結ぶ線とし、体正面を正とする。X軸はY軸およびZ軸から決定する。
また、人工関節の3次元形状データを別途用意し、ハードディスク装置20に格納しておく。大腿骨および脛骨と同様に、大腿骨人工関節及び脛骨人工関節もそれぞれ独自の座標系を設定しておく。
具体的には、大腿骨人工関節、脛骨人工関節共に、例えば、近位方向あるいは鉛直方向をZ軸、体正面方向をY軸、体側右方向をX軸とする。但し、この座標軸は絶対にこのような配置である必要はなく、別の定義でも差し支えない。
しかして、図12の術前計画用プログラムを起動すると、GUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)が表示され、このGUI上で表示されている所望の下肢の立位あるいは臥位における3次元形状データを選択する。
これは、一般のPCプログラムで利用されているところの、下肢の3次元形状データを格納したフォルダを指定することで行なう。
次いで、上記選択した下肢の大腿骨の3次元形状データをハードディスク装置20のフォルダからメインメモリ13に読込み(ステップS301)、その3次元形状を適当な視点から見た画像をディスプレイ画面上に表示する(ステップS302)。この表示においては、透視投影した3次元形状画像を座標軸に平行な平面における断面で2次元表示することも可能であるものとする。
図3は、大腿骨側膝関節部分の画像例を示す。ここでは、「osteophyte(骨棘)」もしくは「spur」と呼称される、骨が変性して棘状の突起を生じた形状が表示されている例を示す。
次いで、大腿骨関節用の人工関節(コンポーネント)で適切なサイズと形状の3次元形状データを選択し(ステップS303)、ハードディスク装置20から当該画像データを読出してその形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS304)。
次いで、大腿骨用人工関節の3次元形状画像をキーボード/マウス18での操作により画面上で適宜平行移動ならびに回転移動させ、大腿骨の3次元形状画像に対して最適な位置に設置する。
ここで最適な位置とは、学会及び各人工関節の製造メーカにより提唱されている整形外科学的に最適となる位置であり、大腿骨及び脛骨のそれぞれに対する人工関節の相対的な設置位置である。この位置が手術中に人工関節を設置するための最適の位置であり、この設置位置に基づいて骨切りを行なうことになる。(ステップS305)
より具体的には、大腿骨コンポーネント(人工関節)の遠位関節面、脛骨コンポーネントの近位関節面が冠状断面上で機能軸と垂直となることが一般に推奨されている。しかし、矢状面上での角度(屈曲伸展角度)に関しては、両コンポーネントとも一定のコンセンサスはなく、患者個人の関節の形状に合わせて医師が適切に判断する必要がある。また、軸方向回旋角度に関しては、大腿骨コンポーネントのX軸を大腿骨通顆軸:Transepicondylar Axis(以下TEA)と平行に設置することが推奨されている。
この設置位置は、このプログラムのユーザである医師がプログラム上で対話形式により設定してもよいし、参照点などを用いて自動化できる部分は自動化して配置してもよい。
図4は、大腿骨側膝関節にコンポーネントを設置した各方向からの画像の表示例を示す。
次いで、もう一方、適切なサイズの脛骨関節用の人工関節(コンポーネント)の3次元形状データを選択し(ステップS306)、ハードディスク装置20から当該画像データを読出してその形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS307)。
これも上記大腿骨側と同様、脛骨用人工関節の3次元形状画像をキーボード/マウス18での操作により画面上で平行移動ならびに回転移動させ、脛骨の3次元形状画像に対して最適な角度及び位置となるように配置する(ステップS308)。
図5及び図6はいずれも、脛骨用人工関節を脛骨の膝関節部に設置した各方向からの画像を示す。図5右下のウィンドウでは、大腿骨側と合わせて脛骨側の各人工関節の位置を示している。一方、図6右下のウィンドウでは、脛骨側に設置した人工関節の位置を単体で示している。
脛骨用人工関節の設置に当たっては、最適な角度及び位置となるように配置することで、その骨切り面が脛骨の機能軸と垂直な面に対して、一定の角度、一般には数度だけ後傾したものとなる。
図7は、上記大腿骨側及び脛骨側の各人工関節の設置に伴う膝関節でのアライメントを確認する画像を例示する。同図のように大腿骨側及び脛骨側の機能軸が正確に一致するように各人工関節を設置することが必要となる。
上記ステップS308の処理により、脛骨用人工関節の目標設置角度、位置と、それを実現するための骨切り面位置とが決定されたことになる。
この設置に関しても、このプログラムのユーザである医師がプログラム上で対話形式により設定してもよいし、参照点などを用いて自動化できる部分は自動化して配置してもよい。
このように本実施形態では、容易にそれぞれの人工関節を下肢骨に対して3次元的に理想の位置に設置し、定量的な設置パラメータおよび骨切りのパラメータを取得することが可能となる。
次いで、上記決定した脛骨側膝関節を含んで、後述する脛骨カッティングガイドを装着するべく、該カッティングガイドのスパイク部の刺入点の初期位置を設定する(ステップS309)。この初期位置に関しては、任意のデジタイズ点であってもよいし、もしくは脛骨コンポーネントの原点でもよい。
併せて、予め格納されている脛骨カッティングガイドの3次元形状データをハードディスク装置20から読出し、そのスパイク部の刺入点が上記設定した初期位置となるように脛骨カッティングガイドの形状画像をディスプレイ画面に表示する(ステップS310)。
図13〜図15は、脛骨カッティングガイド30の構造を、人間の左脚モデルLLに装着した場合を例に挙げて示すものである。なお、脛骨カッティングガイド30は、上記第1の実施形態によける髄内アライメントロッドIMと対称して、「髄外アライメントロッド」あるいは単に「髄外ロッド」と呼称することがある。
これらに図示する如く脛骨カッティングガイド30は、シャフト長を任意に伸縮して固定させることが可能なガイドシャフト31の一端に、クランプ部32を装着する。
このクランプ部32は、患者の足首、正確には踝の直上位置に設置する。図14に示す如くガイドシャフト31に設けられたつまみ部31aの操作により、クランプ部32に対するガイドシャフト31の取付位置を任意に可変して、ガイドシャフト31の一端部と患者の足首側との間隔が調整可能となっている。
また、ガイドシャフト31の他端には、コ字状ブロック33を介してスパイク部34を設ける。このスパイク部34は、長短一対のスパイク34A,34Bで構成する。図14及び図15は、ガイドシャフト31からより遠位にある長い方のスパイク34Aの先端を脛骨膝関節上面に刺入している状態を示す。この状態で、スパイク部34の短い方のスパイク34Bはまだ刺入されておらず、脛骨カッティングガイド30は脛骨に対する回旋方向をある程度の範囲内で調整可能となる。
さらに、ガイドシャフト31に沿って、コ字状ブロック33及びスパイク部34の近傍にカッティングブロック35を設ける。このカッティングブロック35は、つまみ35aの操作によりガイドシャフト31上の位置を微調整することが可能となる。カッティングブロック35は、骨切りを行なうためのソーブレードや、図示する如く取付方向を視認するための複数放射状のピン等を装着可能となる。
この脛骨カッティングガイド30は、患者の脛骨の機能軸と正確に平行となるようにガイドシャフト31を設置した状態で、カッティングブロック35にソーブレードを装着して骨切りを実施することで、骨切り面が一定の後傾角度、例えば3°となるように設定されている。
上述したように脛骨カッティングガイド30に3°の後方傾斜が予めついているので、脛骨カッティングガイド30全体の回旋角度が非常に重要となる。実際には、スパイク部34がついているコ字状ブロック33の上部支柱(水平部分)の角度で回旋を調節する。
すなわち、コ字状ブロック33を上部から見て脛骨前後軸に水平になるように調節し、且つ冠状面では機能軸とガイドシャフト31が平行となるように全体を調節する。このように、刺入点と上記の2つの条件で自動的に設定されることが望ましい。
上記ステップS310で脛骨カッティングガイド30の形状画像をディスプレイ画面に表示するにあたっては、設定した刺入点位置にスパイク34Aの先端を打ち込んだ状態に移動させるもので、この状態で、脛骨カッティングガイド30のガイドシャフト31が脛骨の機能軸と平行となっているか否かを判断する(ステップS312)。
ガイドシャフト31が脛骨の機能軸と平行とはなっていないと判断した場合にはさらに、キーボード/マウス18による刺入点位置、クランプ部32の位置、クランプ部32とガイドシャフト31との間隔、ガイドシャフト31の長さ等の変更操作を受け付けた上で(ステップS313)、新たに操作された内容に基づいて上記ステップS311からの処理に戻り、脛骨カッティングガイド30の設置位置を確認する。
上記ステップS311〜S313の処理を繰返し実行し、脛骨の機能軸に対して脛骨カッティングガイド30が平行となるよう、スパイク34Aの刺入位置を含めた各種変更操作を受け付け、その操作を表示される脛骨カッティングガイド30の画像上に反映させていく。
これはつまり、脛骨カッティングガイド30のクランプ部32を患者の踝直上位置に設置し、カッティングブロック35の微調整に支障をきたさない程度に脛骨に近づけ、且つスパイク部34の一対のスパイク34A,34Bが脛骨膝関節上面の正中に置かれるように配置する。加えて、ガイドシャフト31が脛骨機能軸と平行となるように、ガイドシャフト31とクランプ部32との間隔を調整する。
なお、上述した如くクランプ部32は、下腿足首部の皮膚上に装着するので、3次元画像でも下腿足首部の皮膚表面と、その皮膚表面上に脛骨カッティングガイド30遠位のクランプ部32が装着された状態を必要に応じて表示する。
この表示状態で、脛骨カッティングガイド30の各種アライメント条件を満たした上で、上記刺入点位置、クランプ部32の位置、クランプ部32とガイドシャフト31との間隔、ガイドシャフト31の長さ等の各アジャスト調整が自動的に行なわれるようにしてもよい。
ガイドシャフト31と脛骨の機能軸とが平行で、且つスパイク34Aの刺入点位置が決定したと判断した時点で、その刺入点を後の手術中にも明らかに同定することが可能と思われる関節面内もしくは近傍の骨参照点を2点または3点、キーボード/マウス18での操作によりデジタイズするものとしても良い(ステップS314)。
図10は、キーボード/マウス18での操作によりデジタイズした3つの参照点(a,b,c)と脛骨カッティングガイド30の刺入点Oとをディスプレイ画面上で表示した状態を例示する図である。
こうして脛骨カッティングガイド30の刺入点と複数の参照点(a,b,c)とが決定すると、最終的な脛骨カッティングガイド30の刺入点と各参照点(a,b,c)との距離(Da,Db,Dc)を自動計算する(ステップS315)。
そして、自動計算により得た結果をパラメータ値としてハードディスク装置20に保存しておくことにより(ステップS316)、手術器具を用いた実際の手術時にこれらの各種パラメータを用いて、最適の骨切りを行なうことが可能となる。
なお、上記図10で示した3つの参照点(a,b,c)と脛骨カッティングガイド30の刺入点Oの画像も上記パラメータ値と関連付けて保存しておき、後の手術時に同時に読出して当該画像を表示させるものとしてもよい。
髄外ロッド(脛骨カッティングガイド30)設置用の解析パラメータは、上記刺入点位置、クランプ部32の位置、クランプ部32とガイドシャフト31との間隔、ガイドシャフト31の長さ等の他に、例えば
(大腿骨) 内外反:0°
屈曲伸展:2°
回旋(TEA):0°
(脛骨) 内外反:0°
前後傾:3°
回旋(脛骨前後軸に対する):0°
のような内容となる。上述したパラメータ値はいずれも理想的な角度を例示している。
これらのパラメータ値と共に、最終的な脛骨カッティングガイド30の刺入点と各参照点(a,b,c)との距離「Da」「Db」「Dc」のパラメータ値が一覧表示される。
したがって、実際の人工膝関節置換手術の術中には、上記表示された各距離(Da,Db,Dc)を設定したデバイダにて脛骨側膝関節部の各参照点(a,b,c)から半径(Da,Db,Dc)の各円の一部を骨上に描画し、それらが交わる点をスパイク34Aを打付ける刺入点とする。
術中、このスパイク34Aの打付け固定に前後してクランプ部32を踝直上部へ設置し、さらにスパイク34Aの打付け固定後にクランプ部32を調整して脛骨正面、側面のアライメントを整えて、ガイドシャフト31を脛骨機能軸と平行にする。さらに、スパイク部34の短い方のスパイク34Bを打ち付けることで、脛骨カッティングガイド30を脛骨に対して固定したこととなる。さらにこの脛骨カッティングガイド30の主としてカッティングブロック35を脛骨に固定して骨切り作業を実施することで、術前計画通りの正確な骨切りと脛骨コンポーネントの設置とを実現できる。
以上詳記した如く本実施形態によれば、術前に患者の個人差を適正に反映し、脛骨カッティングガイドを用いて脛骨側膝関節の骨切り面の位置及び角度を正確に決定することができ、術中は脛骨膝関節の参照点から上記決定した内容を再現することで正確な執刀が実施可能となる。
なお、本発明は上述した第1及び第2の実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…パーソナルコンピュータ(PC)、11…CPU、12…ノースブリッジ、13…メインメモリ、14…グラフィックコントローラ、15…グラフィックメモリ、16…サウスブリッジ、17…PCI−Expressバス、18…キーボード/マウス、19…ビデオエンコーダ、20…ハードディスク装置(HDD)、21…ネットワークインタフェース、22…マルチディスクドライブ、IM…髄内ロッド、30…脛骨カッティングガイド、31…ガイドシャフト、32…クランプ部、33…コ字状ブロック、34…スパイク部、34A,34B…スパイク、35…カッティングブロック。

Claims (4)

  1. 膝関節を含む下肢の2次元断層画像を入力する画像入力ステップと、
    上記画像入力ステップで入力した画像から大腿骨及び脛骨の3次元画像を再構築する画像再構築ステップと、
    上記画像再構築ステップで得た大腿骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する大腿骨側人工関節決定ステップと、
    上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する脛骨側人工関節決定ステップと、
    上記脛骨の3次元画像と脛骨内に挿入する髄内アライメントロッドの3次元画像との相互配置により、上記脛骨側人工関節決定ステップで決定した人工関節と、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像中の参照点とに基づいた、上記アライメントロッドを用いた人工膝関節置換術で使用する各種パラメータを決定するパラメータ決定ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とする人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム。
  2. 上記パラメータ決定ステップで決定する各種パラメータは、上記髄内アライメントロッドの刺入位置と刺入深さ、刺入した上記髄内アライメントロッドを基準とした関節部の骨切り面の位置及び回旋角度を含むことを特徴とする請求項1記載の人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム。
  3. 膝関節を含む下肢の2次元断層画像を入力する画像入力ステップと、
    上記画像入力ステップで入力した画像から大腿骨及び脛骨の3次元画像を再構築する画像再構築ステップと、
    上記画像再構築ステップで得た大腿骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する大腿骨側人工関節決定ステップと、
    上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像から、置換する人工関節を決定する脛骨側人工関節決定ステップと、
    上記脛骨の3次元画像と、脛骨に沿って脛外部から装着する脛骨カッティングガイドの3次元画像との相互配置により、上記脛骨側人工関節決定ステップで決定した人工関節と、上記画像再構築ステップで得た脛骨の膝関節の3次元画像中の参照点とに基づいた、上記髄外脛骨カッティングガイドを用いた人工膝関節置換術で使用する各種パラメータを決定するパラメータ決定ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とする人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム。
  4. 上記脛骨カッティングガイドは、脛骨と略平行に装着される、シャフト長を調整可能なガイドシャフト、上記ガイドシャフトの一端に設けられた、ガイドシャフトとの間隔を調節可能な取付部を介して患者の足関節をクランプするクランプ部、上記ガイドシャフトの他端に設けられた、膝関節に固定するためのスパイク部、及び上記ガイドシャフトに沿って移動可能な、骨切り部材を取付けるためのカッティングブロック部を有し、
    上記パラメータ決定ステップで決定する各種パラメータは、脛骨膝関節部に対する上記スパイク部の設置位置、上記カッティングブロック部のガイドシャフト上の位置、上記ガイドシャフトのシャフト長、及び上記クランプ部と上記ガイドシャフトとの間隔を含むことを特徴とする請求項3記載の人工膝関節置換手術の術前計画用プログラム。
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