JP2011091133A - 光電変換半導体層とその製造方法、光電変換素子、及び太陽電池 - Google Patents

光電変換半導体層とその製造方法、光電変換素子、及び太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで光電変換効率及び耐久性の良好な光電変換半導体素子を提供する。
【解決手段】光電変換素子1は、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第1の光電変換半導体粒子11aの各々の少なくとも一部が埋め込まれた第1の半導体粒子の単粒子膜10mと、単粒子膜10m中の複数の第1の半導体粒子11a同士の間隙に配された、平均粒径が第1の半導体粒子11aの平均粒径の20%超50%未満、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第2の光電変換半導体粒子11bとを備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換半導体層とその製造方法、これを用いた光電変換素子と太陽電池に関するものである。
下部電極(裏面電極)と光吸収により電流を発生する光電変換半導体層と上部電極との積層構造を有する光電変換素子が、太陽電池等の用途に使用されている。
従来、太陽電池においては、バルクの単結晶Si又は多結晶Si、あるいは薄膜のアモルファスSiを用いたSi系太陽電池が主流であったが、Siに依存しない化合物半導体系太陽電池の研究開発がなされている。化合物半導体系太陽電池としては、GaAs系等のバルク系と、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなるCIS(Cu−In−Se)系あるいはCIGS(Cu−In−Ga−Se)系等の薄膜系とが知られている。CIS系あるいはCIGS系は、光吸収率が高く、高エネルギー変換効率が報告されている。
CIGS層の製造方法としては、三段階法あるいはセレン化法等が知られている。しかしながら、いずれも真空成膜であるため、高コストで、大きな設備投資が必要である。
非真空系プロセスで低コストなCIGS層の製造方法として、Cu,In,Ga,及びSeを含む粒子を塗布成膜する方法が提案されている。非特許文献1,2には、球状のCIGS粒子を基板上に塗布した後、500℃程度の高温でCIGS粒子を焼結して、結晶化する方法が提案されている。これらの文献では、ラピッドサーマルプロセス(RTP)による加熱時間の短縮が検討されている。
特許文献1及び非特許文献3,4には、Cu,In,及びGaを含む1種又は複数種の球状の酸化物粒子あるいは合金粒子を基板上に塗布した後、Seガス存在下で500℃程度の高温熱処理を実施して、セレン化及び結晶化する方法が提案されている。
上記プロセスはいずれも500℃程度の高温熱処理が必須となっている。高温プロセスの設備は高額でコスト的な負担が大きい。また、連続した帯状の可橈性基板を用いた連続工程(Roll to Roll工程)を考えた場合、非特許文献1,2に記載のRTPであっても、熱処理に少なくとも5分程度の時間を要する。一般的な半導体デバイスのRoll to Roll工程の搬送速度では5分程度の熱処理時間は非常に長く、焼結炉の長さは非現実的なオーダーとなる。したがって、なるべく低温でCIGS層を形成できることが好ましい。
非特許文献5〜8及び特許文献2、3には、CIGS粒子の単一粒子層からなるCIGS層が提案されている。かかるCIGS層は、塗布成膜後に、高温熱処理を実施する必要がない。これらの文献は同一の研究者らによるものである。
米国特許出願公開第2005/0183768A1号明細書 特表2002−519273号公報 特表2007−521221号公報
Colloids Surface A 313-314 (2008) 171-174 Solar Ener. Mater. & Solar Cells 91 (2007) 1836 Thin Solid Films 431-432 (2003) 58-62 Solar Ener. Mater. & Solar Cells 91 (2007) 1836 Thin Solid Films 431-432 (2003) 466-469 Sol. Energy Mater. Sol. Cells 87 (2005) 25-32 Thin Solid Films 515 (2007) 5580-5583 Jpn. J. Appl. Phys. Vol.49 (2000) p.65-66
非特許文献5〜8及び特許文献2、3に記載のCIGS層は単一粒子層であるので、個々の粒径のばらつきが大きいと、電極間距離がばらつき、所定の電圧を安定して得ることが難しい。従って単一粒子層であるCIGS層の粒径のばらつきは小さい方が好ましい。特許文献2の段落[0018]には、CIGS粉末の粒度はバッチ内で僅かしか相違しないとの記載があるが、それを示すデータや、粒度の制御方法についての記載は一切ない。実際、本発明者らが特許文献2に記載の内容を追試した結果、粒径の変動係数は50%以上であり、そのばらつきは大きいものであったことが確認されている。
一方、これらの文献では、粒径のばらつきによる影響を緩和するために、光吸収を行わない側の電極に柔らかいカーボン電極を主に用いているが、せっかく粒径のばらつきによる影響を緩和してもカーボン電極の大きな抵抗により、光電変換効率が下がってしまう。特許文献7には、電極などの非受光面積を除いた時の変換効率として9.5%が報告されている。これは通常の変換効率に換算すると、5.7%である。この数値は真空成膜のCIGS層の光電変換効率の半分以下であり、実用的なレベルではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、250℃を超える高温プロセスを必須とせず、真空成膜よりも低コストに製造することができ、出力安定性及び光電変換効率の良好な光電変換半導体素子及びそれを備えた太陽電池を提供することを目的とするものである。
本発明はまた、耐久性の良好な光電変換半導体素子及びそれを備えた太陽電池を提供することを目的とするものである。
本発明の光電変換素子は、光吸収により電流を発生する光電変換半導体層と、該半導体層の光吸収面となる表面に接して形成された第1の電極と、前記半導体層の裏面に接して形成された第2の電極とを備えた光電変換素子であって、
前記半導体層は、
バインダ層に、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第1の光電変換半導体粒子の各々の少なくとも一部が埋め込まれた第1の半導体粒子の単粒子膜と、
該単粒子膜中の前記複数の第1の半導体粒子同士の間隙に配された、平均粒径が前記第1の半導体粒子の平均粒径の20%超50%未満、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第2の光電変換半導体粒子とを備えたものであり、
該複数の第1の半導体粒子は、前記裏面において該半導体粒子の一部が前記第2の電極に接しており、且つ、前記表面において、該半導体粒子の一部がバッファ層を介して前記第1の電極に接していることを特徴とするものである。
本明細書において、「平均粒径」はメジアン径であり、「平均粒径」及び「粒径の変動係数」は、例えば、堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920のような、レーザー散乱法により測定された値とする。
また、「単粒子膜」とは、その単一の粒子が膜厚方向に1つ、膜面内方向に多数が配列した膜を意味するが、半導体粒子が成膜過程において割れて複数の粒子となって存在する、比較的扁平な粒子が重なる等、膜厚方向の粒子が1つでない場合も膜内方向の全粒子数に対して最大で10%程度存在してもよいこととする。
また、「半導体粒子の一部」とは、各々の半導体粒子の一部分、及び、複数の半導体粒子のうちの一部の粒子、の両方を意味することとする。
前記第2の光電変換半導体粒子は、前記第1及び第2の光電変換半導体粒子の総量に対して5〜40質量パーセント含まれることが好ましく、5〜20質量パーセント含まれることをより好ましい。
また、前記第1の光電変換半導体粒子の平均粒径は、10〜50μmであることが好ましい。
前記第2の光電変換半導体粒子の平均粒径が、前記第1の半導体粒子の平均粒径の25%超45%未満であることが好ましく、30%超40%未満であることがより好ましい。
本発明の光電変換素子において、前記第2の電極が金属電極であることが好ましい。
また、前記光電変換半導体粒子の主成分が、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましく、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることがより好ましい。ここで、「主成分」とは、含量80モル%以上の成分と定義する。
かかる化合物半導体としては、Cu及びAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、Al,Ga及びInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、S,Se,及びTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体が挙げられる。
本発明の太陽電池は、上記本発明の光電変換素子を備えたことを特徴とするものである。
本発明者らは、光電変換半導体層と電極との界面の平滑性が、太陽電池として用いた場合の変換効率向上だけでなくその耐久性に大きく影響することを見出し、更に、単粒子膜である光電変換半導体層を用いた光電変換半導体素子において、半導体粒子の粒径の変動係数を30%未満とすることにより、格段に特性が向上することを見出した。更に、本発明者らはこのような単粒子膜の光電変換半導体層中の粒子間隙に、抵抗による光電流ロスを大きく増加させない程度の粒径及び粒径変動係数を有する第2の半導体粒子を備えた構成とすることにより、効果的に光吸収率を増大させて光電変換効率を高めることに成功した。
一方、特開2001−85076には、親水性溶媒中に存在する金属水酸化物ゲル又はその前駆体より得られる半導体微粒子を備えた光電変換素子が開示されている。かかる文献において、半導体微粒子として金属カルコゲナイドが挙げられており、その粒子サイズ分布の変動係数は30%以下が好ましいことが記載されている。
しかしながら、特開2001−85076では、主に二酸化チタン多孔質薄膜からなる光電変換層において、短絡電流を大きくし、光電変換効率を高くするために、比表面積を大きく、且つ、均一性の良好な光電変換層とすることを目的としており、変動係数と耐久性との関連性については示唆も記載もない。更に、酸化物以外のカルコゲナイドについては、例えば段落[0021]において、その方法について記載はあるものの、実際に変動係数を30%未満としたデータは記載されていない。特開2001−85076の明細書に記載されているように、金属水酸化物ゲル又はその前駆体から酸化物半導体粒子を得るには、比較的低温度での加水分解による反応だけでよいが、酸化物以外のカルコゲナイド化については、低温度での加水分解によって製造することは不可能であり、カルコゲン雰囲気での高温アニール処理が必要となる。かかる処理においては、アニール時に粒子成長を伴うため、変動係数を制御することは難しい。
従って、本発明は、単粒子膜からなる光電変換半導体層を備えた光電変換素子において、耐久性の高い素子設計を初めて見出し、その結果、高い出力安定性と高い耐久性を両立しえたものであり、上記特許文献2,3と特開2001−85076とにより容易になしえたものではない。
本発明の光電変換素子は、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第1の光電変換半導体粒子の各々の少なくとも一部が埋め込まれた第1の半導体粒子の単粒子膜と、単粒子膜中の複数の第1の半導体粒子同士の間隙に配された、平均粒径が第1の半導体粒子の平均粒径の20%超50%未満、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第2の光電変換半導体粒子とを備えたものである。かかる構成によれば、半導体粒子の粒径変動係数が小さく電極間距離のばらつきの少ない単粒子膜の粒子間隙に、数個程度入りうる平均粒径を備えた第2の半導体粒子を備えた構成としているため、半導体層内の半導体粒子の充填率を、抵抗ロスを大きく増加させることなく向上させて光吸収率を増大させ、光電変換効率を高めることができる。
従って、本発明の光電変換素子によれば、250℃を超える高温プロセスを必須とせず、真空成膜よりも低コストに製造することができ、出力安定性及び光電変換効率の良好な光電変換半導体素子及びそれを備えた太陽電池を提供することができる。
本発明の光電変換素子の一実施形態を示す断面図 I−III−VI化合物半導体における格子定数とバンドギャップとの関係を示す図 (a)〜(f)は本発明の光電変換素子の製造方法のフローを示す断面図
「光電変換半導体素子(太陽電池)」
図面を参照して本発明にかかる一実施形態の光電変換素子について説明する。図1は、本実施形態の光電変換素子の構成を示す厚み方向模式断面図である。視認しやすくするため各部の縮尺は適宜異ならせて示してある。
図示されるように、光電変換素子1は、光吸収により電流を発生する光電変換半導体層10と、光電変換半導体層10の光吸収面となる表面10sに接して形成された第1の電極30と、光電変換半導体層10の裏面10rに接して形成された第2の電極40とを備えたものであり、光電変換半導体層10は、バインダ層12に、複数の第1の光電変換半導体粒子(以下、第1の半導体粒子とする)11aの各々の少なくとも一部が埋め込まれた単粒子膜10mと、単粒子膜10m中の複数の第1の半導体粒子11a同士の間隙に配された複数の第2の光電変換半導体粒子(以下第2の半導体粒子とする。)11bとを備えたものである。
複数の第1の半導体粒子11aは、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満であり、裏面10rにおいて半導体粒子11の一部が第2の電極40に接しており、且つ、表面10sにおいて、半導体粒子11の一部がバッファ層20を介して第1の電極30に接している。
複数の第2の半導体粒子11bは、平均粒径が第1の半導体粒子の平均粒径の20%超50%未満であり、且つ、粒径の変動係数が30%未満である。
第1の電極30及び第2の電極40はいずれも導電性材料からなる。光入射側の上第1の電極30は透光性を有する必要がある。
第2の電極40の主成分としては特に制限されず、導電性が良好であることから金属であることが好ましい。好ましい金属としては、Mo,Cr,W,及びこれらの組み合わせが挙げられ、Moが特に好ましい。第2の電極40の厚みは特に制限されず、0.3〜1.0μmが好ましい。
第1の電極30の主成分としては特に制限されず、ZnO,ITO(インジウム錫酸化物),SnO,及びこれらの組み合わせが好ましい。かかる材料は、光透過性が高く、低抵抗であり好ましい。第1の電極30は、これらの材料に所望の導電型となりうるドーパントが添加されたものである。ドーパントとしては、例えばGa,Al,B等の元素が挙げられる。
第1の電極30の厚みは特に制限されず、0.6〜1.0μmが好ましい。
第1の電極30及び/又は第2の電極40は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。第1の電極30は、バッファ層20側からi型の導電型を有するi層41と、n型の導電型を有するn層31(導電型は全体の層構成によってはp型)とが積層された2層構造であることが好ましい。
第2の電極40及び第1の電極30の成膜方法は特に制限されず、電子ビーム蒸着法やスパッタリング法等の気相成膜法が挙げられる。
バッファ層20の主成分としては特に制限されず、CdS,ZnS,ZnO,ZnMgO,ZnS(O,OH) 及びこれらの組み合わせが好ましい。これらの化合物を含むバッファ層20は、例えば特開2002−343987号公報に記載されるように、光電変換層とキャリアの再結合のない接合界面を形成することができる。
バッファ層20の厚みは特に制限されず、0.03〜0.1μmが好ましい。本実施形態では、バッファ層20は光電変換層10を覆う構成としたが、光電変換層10内の光電変換半導体粒子11の、第2の電極40との接触部を除く表面を覆うように形成されていてもよい。
好ましい層構成の組み合わせとしては例えば、Mo電極/CdSバッファ層/CIGS光電変換層/ZnO電極が挙げられる。
光電変換半導体層10、バッファ層20、第1の電極30、及び第2の電極40の導電型は特に制限されない。通常、光電変換半導体層10はp型、バッファ層40はn型(n−CdS等)、第1の電極30はn型(n−ZnO層等 )あるいは既に記載したように、i型とn型との積層構造(i−ZnO層とn−ZnO層との積層等)とされる。かかる導電型では、光電変換半導体層10と第1の電極30との間に、pn接合、あるいはpin接合が形成される。
既に述べたように、光電変換半導体層10は、バインダ層12に、複数の光電変換半導体粒子11(以下、半導体粒子とする。)の各々の少なくとも一部が埋め込まれた単粒子膜であり、裏面10rにおいて半導体粒子11の一部が第2の電極40に接しており、且つ、表面10sにおいて、半導体粒子11の一部がバッファ層20を介して第1の電極30に接している。
バインダ層12としては、特に制限されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等の有機バインダが好ましい。バインダ層の層厚は複数の半導体粒子11とバッファ層20及び第2の電極40との接点が充分にとれる厚みであり、該粒子が安定して固定される厚みであれば特に制限されない。
本実施形態の複数の第1の半導体粒子11a及び第2の半導体粒子11bとしては特に制限されないが、主成分が、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましい。
カルコパイライト構造の化合物半導体としては、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましく、光吸収率が高く、高い光電変換効率が得られることから、主成分が、
Cu及びAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、
Al,Ga及びInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、
S,Se,及びTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体(S)であることが好ましい。
本明細書における元素の族の記載は、短周期型周期表に基づくものである。本明細書において、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる化合物半導体は、「I−III−VI族半導体」と略記している箇所がある。I−III−VI族半導体の構成元素であるIb族元素、IIIb族元素、及びVIb族元素はそれぞれ1種でも2種以上でもよい。
上記化合物半導体(S)としては、
CuAlS,CuGaS,CuInS
CuAlSe,CuGaSe,CuInSe(CIS),
AgAlS,AgGaS,AgInS
AgAlSe,AgGaSe,AgInSe
AgAlTe,AgGaTe,AgInTe
Cu(In1−xGa)Se(CIGS),Cu(In1−xAl)Se,Cu(In1−xGa)(S,Se)
Ag(In1−xGa)Se,及びAg(In1−xGa)(S,Se)等が挙げられる。
第1及び第2の半導体粒子11a、11bは(以下、双方を示す場合は半導体粒子11と示す)、CuInS、CuInSe(CIS)、あるいはこれらにGaを固溶させたCu(In,Ga)S、Cu(In,Ga)Se(CIGS)、あるいはこれらの硫化セレン化物を少なくとも1種含むことが特に好ましい。CIS及びCIGS等は、光吸収率が高く、高エネルギー変換効率が報告されている。また、光照射等による効率の劣化が少なく、耐久性に優れている。
半導体粒子11がCIGS粒子である場合、層中のGa濃度及びCu濃度は特に制限されない。粒子中の全III族元素含有量に対するGa含有量のモル比は0.05〜0.6が好ましく、0.2〜0.5がより好ましい。粒子中の全III族元素含有量に対するCu含有量のモル比は0.7〜1.0が好ましく、0.8〜0.98がより好ましい。
半導体粒子11には、所望の半導体導電型を得るための不純物が含まれる。不純物は隣接する層からの拡散、及び/又は積極的なドープによって、半導体粒子中に含有させることができる。
半導体粒子11は、I−III−VI族半導体以外の1種又は2種以上の半導体を含んでいてもよい。I−III−VI族半導体以外の半導体としては、Si等のIVb族元素からなる半導体(IV族半導体)、GaAs等のIIIb族元素及びVb族元素からなる半導体(III−V族半導体)、及びCdTe等のIIb族元素及びVIb族元素からなる半導体(II−VI族半導体)等が挙げられる。
半導体粒子11には、特性に支障のない限りにおいて、半導体、所望の導電型とするための不純物以外の任意成分が含まれていても構わない。
複数の半導体粒子11は、すべて同一組成粒子により構成されてもよいし、組成の異なる複数種類の粒子により構成されてもよい。
図2は、主なI−III−VI化合物半導体における格子定数とバンドギャップとの関係を示す図である。この図から組成比を変えることにより様々な禁制帯幅(バンドギャップ)を得ることができることが分かる。半導体粒子11は、所望の禁制帯幅を有するように、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素の組成を変化させればよい。上記の化合物半導体(S)であれば、厚み方向の濃度を変化させる元素としては、Cu,Ag,Al,Ga,In,S,Se,及びTeからなる群から選択された少なくとも1種の元素であり、Ag,Ga,Al,及びSからなる群から選択された少なくとも1種の元素が好ましい。例えば、CIGSの場合、Gaの濃度を変えることで、1.04〜1.68eVの範囲でポテンシャルを調整できる。
既に述べたように、光電変換半導体層10は、バインダ層12に、複数の第1の半導体粒子11aの各々の少なくとも一部が埋め込まれた単粒子膜10mと、単粒子膜10m中の複数の第1の半導体粒子11a同士の間隙に配された複数の第2の半導体粒子11bとを備えたものであり、単粒子膜10mにおいて、複数の第1の半導体粒子11a複数の第1の半導体粒子11aは、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満としており、図示されるように、電極間に、厚み方向には第1の半導体粒子11aが1つである構成が基本構成である。従って、複数の第1の半導体粒子11aの平均粒径の下限は、単粒子膜を形成しうる粒径であり、1μmあれば形成可能であると考えられる。また、上限は、光起電においては、大きすぎると不必要に高い直列抵抗を生じて無駄になることを考慮して得られた値である。第1の半導体粒子11aの平均粒径は、10〜50μmであることが好ましい。
また、光電変換半導体層10は単粒子膜であるので、個々の半導体粒子11の粒径のばらつきが大きいと、表面の平滑性が悪くなり、その結果、光電変換素子の電極間距離がばらついて所定の電圧及び出力を安定して得られない原因となる。従って、複数の半導体粒子11の粒径の変動係数は小さい方が好ましい。また、変動係数が小さいほど、個々の半導体粒子11と電極との接点を充分にとることができるので、光電変換半導体層10内での電子とホールの再結合が生じにくく、発熱などのロスが少なくなるため、光電変換効率も高くなると考えられる。
光電変換半導体層と電極との界面の平滑性が、例えば太陽電池として使用した場合にその光電変換効率はもちろんのこと、その耐久性に大きく影響することを見出し、更に、単粒子膜である光電変換半導体層を用いた光電変換半導体素子において、粒径の変動係数を30%未満とすることにより、光電変換半導体素子の光電変換効率および耐久性が格段に向上することを見出した(表1を参照)。
本発明者らは、単粒子膜の光電変換半導体層を備えた光電変換素子では、変動係数の大きな半導体粒子を用いた場合、サイズの小さな粒子は大きな粒子より構成元素の揮発(カルコゲン等)により、光電変換効率の劣化を生じやすいと考えている。また、電極と光電変換半導体層との界面の平滑性を維持することが困難なため、電極面の湾曲など更なる劣化を促進してしまうと考えられる。粒径の変動係数を30%未満とすることで、これらの影響が格段に小さくなり、耐久性が格段に向上しているものと推測される。
粒子11の粒径の変動係数は30%未満としている。
更に、本発明者らは半導体粒子の粒径変動係数が小さく電極間距離のばらつきの少ない単粒子膜の光電変換半導体層中の粒子間隙に、抵抗ロスを大きく増加させない程度(例えば、粒子間隙に1個〜数個)の粒径及び粒径変動係数を有する第2の半導体粒子を備えた構成とすることにより、効果的に光吸収率を増大させて光電変換効率を高めることに成功した。
かかる第2の半導体粒子11bは、平均粒径が第1の半導体粒子の平均粒径の20%超50%未満であり、且つ、粒径の変動係数が30%未満である(後記実施例表1を参照)。
第2の半導体粒子の平均粒径は、第1の半導体粒子の平均粒径の25%超50%未満であれば、単粒子膜10m中の粒子間隙に、単粒子膜10mの表面10sの平滑性を大きく低下させることなく、且つ、抵抗ロスを大きく増加させずに配することができるが、第1の半導体粒子の平均粒径の25%超45%未満、さらには30%超40%未満であれば容易に、且つ、効果的にその間隙を埋めて充填率を向上させ、光吸収率を増大させることができる(表1を参照)。
第2の半導体粒子11bの含有量は、粒径にもよるが、過大では半導体粒子同士の接点が増えて抵抗ロスが増加しやすく、また、過小では光吸収率の増加効果が少なくなる。従って、第1の半導体粒子11a及び第2の半導体粒子11bの総量に対して5〜40質量パーセント含まれることが好ましく、5〜20質量パーセント含まれることをより好ましい。粒子個数で表せば、2つの第1の半導体粒子11a間の間隙1つに含まれる第2の半導体粒子11bは、5個以下であるが好ましく、3個以下であることがより好ましく、2個以下であることが更に好ましい。
後記実施例の表1に示されるように、光電変換素子1は9.5%を超える高い発電効率を有するものも得られ、且つ、1000時間後の光電変換効率の劣化の少ない耐久性の優れるものが得られている。
以下に、光電変換素子1の製造方法について説明する。
まず、光電変換半導体粒子11(半導体粒子11)を製造する。半導体粒子11の製造方法は、上記平均粒径及び変動係数を有するものが得られれば特に制限されず、公知の粒子の合成方法を用いて、変動係数が30%未満となるように篩いをかけることにより得ることが可能であるが、製造上のロスを少なくするために、できるだけ粒径の制御が容易な方法を用いて半導体粒子を製造した後に篩いをかけることが好ましい。例えば、特許文献2に記載の粉末を製造するための方法も好適に用いることができる。
次いで、得られた複数の第1の半導体粒子11a及び第2の半導体粒子11bを用いて光電変換素子1を製造する。図3は光電変換素子1の好適な製造工程のフローを示したものである。
まず、得られた複数の第1の半導体粒子11aと複数の第2の半導体粒子11bを所望の組成となるように混合して混合半導体粒子11とする。次いで、図3(a)に示されるように、一対の金属プレート101を用意し、金属プレート101の一方に混合半導体粒子11を、第1の半導体粒子11aが単粒子層となるように配置する。単粒子層となるように配置する方法は、下地に弱い粘着層を設置したり、規則的な凹部を設けることで粒子を固定化することが望ましい。他方に弾性のゲル様接着性ポリマー層を含むGel−Pakシート102(Gel−Pak Inc.製GEL−FILM(商標)WF−40/1.5−X4)及び適切な厚みのポリプロピレンフィルム12(好適な厚みついては既に記載)を順次保持した。ここではポリプロピレンフィルムを用いて説明をするが、高分子フィルムは符号で示されるようにバインダ層12となるものであり、バインダ層12の材質に応じてその種類を選択すればよい。
次いで(b)に示されるようにポリプロピレンフィルム12を複数の混合半導体粒子11を覆うように配置した後、金属プレート101の背面から加圧し、加圧した状態でポリプロピレンフィルムの溶融温度以上の温度にて加熱し、ポリプロピレンフィルムが充分溶融した落ちに冷却する。ここで加圧する圧力は、Gel−Pakシート102に複数の第1の半導体粒子11aの頭部が充分接触し、且つ、第1の半導体粒子11aに過剰な応力がかからない程度の圧力とする。例えば、180g/cmの圧力をかけた状態で200℃にて数分間加熱した後に自然放熱して冷却する(*好適な条件をご確認ください)。
次に図3(c)、(d)に示されるように、混合半導体粒子11の反対側にも同様の処理を施した後、金属プレート101及びGel−Pakシート102を剥離して複数の第1の半導体粒子11aの頭部及び底部の露出した単粒子膜10m中に第2の半導体粒子11bを備えた光電変換半導体層10を得る(図3(e))。本方法によれば、容易に充分な数の第1の半導体粒子11aを電極接触面に容易に露出させることができる。
最後に、得られた光電変換半導体層10の裏面10rに第2の電極40を成膜した後、表面10s上にバッファ層20及び第1の電極層40を順次成膜して光電変換素子1を得る。
光電変換素子1は、太陽電池2として好ましく使用することができる。光電変換素子1に対して必要に応じて、カバーガラス、保護フィルム等を取り付けて、配線を施した後太陽電池とすることができる(図示略)。
各電極及び配線のその他の形成方法としては、CVD法やスパッタリング法等により成膜した後リソグラフィ法等によりパターニングする方法等が挙げられる。
以上述べたように、光電変換素子1(太陽電池2)は、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第1の光電変換半導体粒子11aの各々の少なくとも一部が埋め込まれた第1の半導体粒子の単粒子膜10mと、単粒子膜10m中の複数の第1の半導体粒子11a同士の間隙に配された、平均粒径が第1の半導体粒子11aの平均粒径の20%超50%未満、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第2の光電変換半導体粒子11bとを備えたものである。かかる構成によれば、半導体粒子の粒径変動係数が小さく電極間距離のばらつきの少ない単粒子膜10mの粒子間隙に、数個程度入りうる平均粒径を備えた第2の半導体粒子11bを備えた構成としているため、光電変換半導体層10内の半導体粒子11の充填率を、抵抗ロスを大きく増加させることなく向上させて光吸収率を増大させ、光電変換効率を高めることができる。
従って、本発明の光電変換素子1(太陽電池2)は、250℃を超える高温プロセスを必須とせず、真空成膜よりも低コストに製造することができ、出力安定性及び光電変換効率の良好なものとなる。
(設計変更)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
CuInGa(5/5)合金とSeが、CuInSe2となるように混合し、更にフラックスとしてCuSeを全体の40vol.%となるように混合した。混合物を真空石英アンプル中に封入したのち、アンプルを遊動させて回転しながら530℃で20hr加熱した。焼成後、10%KCN水溶液で洗浄してCuSeを除去し、乾燥した後55μm及び40μmの篩いにかけて、平均粒径48μm(粒子サイズ域40〜55μm)、変動係数28%の第1のCIGS粒子を得た。
次いで、CuSeを90vol.%とした以外は第1のCIGS粒子と同様の組成の混合物を封入したアンプルを作製し、同様な条件で加熱した。焼成後CuSeを除去し、乾燥した後18μm及び23μmの篩いにかけて、平均粒径21μm(粒径範囲15〜28μm)、変動係数29%の第2のCIGS粒子を得た。平均粒径及び変動係数は、堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920により測定した。
得られた第1のCIGS粒子及び第2のCIGS粒子を質量比96:4として混合して混合CIGS粒子を調製した。
一対の金属プレート(厚み80μmのアルミ箔)を用意し、金属プレートの一方に規則的な凹部を設け、そこに調製した混合CIGS粒子粉末を、第1のCIGS粒子が単粒子層となるように配置し、他方に弾性のGel−Pakシート(Gel−Pak Inc.製GEL−FILM(商標)WF−40/1.5−X4)及びポリプロピレンフィルム(Translilwrap Company, Inc.製TRANSPROP(商標)0Lポリプロピレンフィルム)を順次保持し、ポリプロピレンフィルム12を、混合CIGS粉末を覆うように配置した後、金属プレートの背面から180g/cmの圧力をかけた状態で200℃にて5分間加熱した後に自然放熱して冷却した。
次に混合CIGS粉末の反対側にも同様の処理を施した後、金属プレートGel−Pakシートを剥離してCIGS粒子の頭部及び底部の露出した光電変換半導体層を得、得られた光電変換半導体層一面にスパッタリング法により膜厚0.8μmのMo金属膜を成膜した後、反対側の面にバッファ層として50nmCdS層,更に、膜厚80nmのi−ZnO層、膜厚500nmZnO:Al層をスパッタリング法により順次成膜して光電変換素子を得た。
(実施例2、3)
第1のCIGS粒子と第2のCIGS粒子の混合比を、質量比82:18、及び78:22とした以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(実施例4〜6)
第1のCIGS粒子及び第2のCIGS粒子の、平均粒径及び変動係数を変え、第1の半導体粒子と第2の半導体粒子の混合比は実施例2とほぼ同様にして光電変換素子を作製した。粒径の制御は篩のメッシュ径により行った。
(比較例1)
第2の半導体粒子を混ぜなかった以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例2、3)
第2の半導体粒子として、平均粒径5μm(粒子サイズ域1〜12μm)変動係数29%のもの、及び平均粒径32μm(粒子サイズ域28〜35μm)変動係数25%のものを用いた以外は実施例2と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例4)
第1の半導体粒子として、平均粒径70μm(粒子サイズ域63〜80μm)、変動係数29%のものを用いた以外は実施例4と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例5)
第1の半導体粒子として、平均粒径9μm(粒子サイズ域0.1〜15μm)、変動係数28%のものを、第2の半導体粒子として平均粒径2μm(粒子サイズ域0.1〜5μm)変動係数27%のものを用いた以外は実施例5と同様にして光電変換素子を作製した。
(評価)
表1に、上記実施例1〜6及び比較例1〜5の平均粒径及び粒子サイズ域、変動係数、第1の半導体粒子と第2の半導体粒子の混合比(質量パーセント)及び光電変換効率及び1000時間後の光電変換効率について纏めた。表1に示されるように、本発明の構成とすることにより、高い光電変換効率及び高い耐久性を有することが確認された。
本発明の光電変換素子は、太陽電池、及び赤外センサ等の用途に好ましく適用できる。
1 ,2 光電変換素子(太陽電池)
10 光電変換半導体層(半導体層)
10m 単粒子膜
11a 第1の光電変換半導体粒子(第1の半導体粒子)
11b 第2の光電変換半導体粒子(第2の半導体粒子)
12 バインダ層
20 バッファ層
30 第1の電極
40 第2の電極

Claims (11)

  1. 光吸収により電流を発生する光電変換半導体層と、該半導体層の光吸収面となる表面に接して形成された第1の電極と、前記半導体層の裏面に接して形成された第2の電極とを備えた光電変換素子であって、
    前記半導体層は、
    バインダ層に、平均粒径が1μm以上60μm以下、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第1の光電変換半導体粒子の各々の少なくとも一部が埋め込まれた第1の半導体粒子の単粒子膜と、
    該単粒子膜中の前記複数の第1の半導体粒子同士の間隙に配された、平均粒径が前記第1の半導体粒子の平均粒径の20%超50%未満、且つ、粒径の変動係数が30%未満である複数の第2の光電変換半導体粒子とを備えたものであり、
    該複数の第1の半導体粒子は、前記裏面において該半導体粒子の一部が前記第2の電極に接しており、且つ、前記表面において、該半導体粒子の一部がバッファ層を介して前記第1の電極に接していることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記第2の光電変換半導体粒子は、前記第1及び第2の光電変換半導体粒子の総量に対して5〜40質量パーセント含まれることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記第2の光電変換半導体粒子は、前記第1及び第2の光電変換半導体粒子の総量に対して5〜20質量パーセント含まれることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
  4. 前記第1の光電変換半導体粒子の平均粒径が、10〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換素子。
  5. 前記第2の光電変換半導体粒子の平均粒径が、前記第1の半導体粒子の平均粒径の25%超45%未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換素子。
  6. 前記第2の光電変換半導体粒子の平均粒径が、前記第1の半導体粒子の平均粒径の30%超40%未満であることを特徴とする請求項5に記載の光電変換素子。
  7. 前記第2の電極が金属電極であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換素子。
  8. 前記光電変換半導体粒子の主成分が、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換素子。
  9. 前記光電変換半導体粒子の主成分が、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることを特徴とする請求項8に記載の光電変換素子。
  10. 前記光電変換半導体粒子の主成分が、
    Cu及びAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、
    Al,Ga及びInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、
    S,Se,及びTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることを特徴とする請求項9に記載の光電変換素子。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光電変換素子を備えたことを特徴とする太陽電池。
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