JP2011090339A - レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】沈胴状態におけるレンズ鏡筒およびカメラの径方向の寸法を大きくすることなく、光軸方向の厚さを小さくすること。
【解決手段】複数のレンズ12,14,16を有し、撮影状態では、複数のレンズ12,14,16を同一の撮影光軸L上に位置させ、沈胴状態では、複数のレンズ12,14,16を後方に偏倚させるレンズ鏡筒10において、複数のレンズ12,14,16のうち少なくとも1つのレンズ16を、当該レンズ16の光軸が撮影光軸Lに対して交差する体勢で、当該レンズ16の前方に配置されるレンズ12,14の移動領域から退避させ、移動領域に、当該レンズ16の前方にあるレンズ12,14の少なくとも一部を収容する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のレンズ12,14,16を有し、撮影状態では、複数のレンズ12,14,16を同一の撮影光軸L上に位置させ、沈胴状態では、複数のレンズ12,14,16を後方に偏倚させるレンズ鏡筒10において、複数のレンズ12,14,16のうち少なくとも1つのレンズ16を、当該レンズ16の光軸が撮影光軸Lに対して交差する体勢で、当該レンズ16の前方に配置されるレンズ12,14の移動領域から退避させ、移動領域に、当該レンズ16の前方にあるレンズ12,14の少なくとも一部を収容する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、レンズ鏡筒および当該レンズ鏡筒を備えたカメラに関する。
被写体像を大きくしたり小さくしたりする撮影、すなわちズーム撮影ができるカメラには、撮影時には、複数のレンズをそれぞれ保持する複数のレンズ保持体を光軸方向に移動させることで焦点距離を調整し、非撮影状態には、そのカメラのボディ内にそれぞれのレンズが収納する沈胴式レンズ鏡筒を備えたものがある。
一般的に、カメラには小型化が要求されており、上述した沈胴式レンズ鏡筒を備えるカメラの沈胴状態における小型化を、レンズ鏡筒を構成するレンズを撮影光軸から退避させることにより実現しているものとして、たとえば特許文献1のようなものが知られている。
特許文献1記載の沈胴式レンズ鏡筒は、撮影光学系を構成する第1群、第2群、第3群のレンズをそれぞれ有するレンズ鏡筒において、撮影状態では上記各レンズをそれぞれ同一光軸上に位置させ、沈胴状態では、第2群のレンズを残りの第1群、第3群のレンズの光軸から、その径方向に退避させ、その後、退避した第2群レンズと退避しない第1群、第3群のレンズをそれぞれ後退するように構成されている。
図11は特許文献1記載の沈胴式レンズ鏡筒80の沈胴状態における第1群、第2群、第3群のレンズ81、82、83、フィルタ84および撮像素子85の側面図を示している。この沈胴状態では、第2群のレンズ82は残りの第1群、第3群のレンズ81、83の光軸Z1から、当該光軸Z1を中心とする径方向に退避されており、退避した第2群のレンズ82の光軸Z1‘は第1群、第3群のレンズ81、83の光軸Z1に対して平行となっている。
しかしながら、このような構成では、第2群のレンズ82を、その光軸Z1‘が第1群、第3群のレンズ81、83の光軸Z1に対して平行となるように径方向に退避させているため、鏡筒の径方向の寸法が大きくなってしまうという問題を有している。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、沈胴状態において、径方向の寸法を大きくすることなく、光軸方向の寸法を小さくすることが可能なレンズ鏡筒およびカメラを提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のレンズを有し、撮影状態では、複数のレンズを同一の撮影光軸上に位置させ、沈胴状態では、複数のレンズを後方に偏倚させるレンズ鏡筒において、複数のレンズの入射側から向かって最も奥側のレンズであって、合焦のために光軸方向に移動させられるレンズを保持するレンズ保持枠を、当該レンズ保持枠の一端を中心として前方に向かって回動することにより、当該回動されたレンズ保持枠に保持されているレンズの光軸が撮影光軸に対して交差する体勢で、回動されたレンズ保持枠に保持されているレンズの前方に配置されるレンズの移動領域から退避させ、移動領域に、当該レンズの前方にあるレンズの少なくとも一部を収容するものである。
このように構成した場合には、移動領域から退避したレンズの光軸が撮影光軸と交差する状態となることから、沈胴状態において、鏡筒の径方向の寸法が拡大することを抑えながら光軸方向の厚さを小さくすることができる。
また、複数のレンズを複数の群レンズで構成し入射側から向かって最も奥側の群レンズを退避させたものである。
最も奥側のレンズ又は群レンズが解像度に与える影響は他の群レンズに比べて小さいので、レンズ又は群レンズを退避させるように構成することにより生じる解像度への影響を小さいものとすることができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、光軸から退避するレンズ又は群レンズは、そのレンズ又は群レンズを保持しているレンズ保持枠の一端を中心として回動するようにされたものである。このように構成した場合には、レンズ保持枠の一端を中心として回動させるという簡単な構成でレンズ又は群レンズを退避させることができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、レンズ保持枠は、光軸方向に移動する移動枠にレンズ保持枠の一端を中心として回動可能に取り付けられているものである。このように構成した場合には、レンズ保持枠により保持されているレンズ又は群レンズの退避は回動により行われ、当該レンズおよび群レンズは光軸方向にも移動可能となっている。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、レンズ保持枠の一端に設けられた中心軸には、巻バネが取り付けられており、巻バネにより、退避するレンズ又は群レンズはその光軸が残りのレンズ又は群レンズの光軸と一致する方向に回動可能に付勢されており、レンズ保持枠および移動枠にはストッパおよびストッパ受け部がそれぞれ互いに係止するように設けられている。
このように構成した場合には、退避させられたレンズおよび群レンズは、巻バネの付勢力により撮影位置に復元することとなり、レンズ保持枠に設けられたストッパと移動枠に設けられたストッパ受け部が互いに係止することで退避させられていたレンズ又は群レンズは撮影位置に維持されることとなる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、移動枠が複数のレンズ又は群レンズの入射側から奥側に移動する際、レンズ保持枠にガイド部が当接することにより、移動枠に取り付けられているレンズ又は群レンズを巻バネの付勢力に抗して回動する。このように構成した場合には、ガイド部がレンズ保持枠に当接し、当該レンズ保持枠を回動することで、群レンズが退避させられることとなる。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、レンズ鏡筒をカメラに用いたものである。このように構成した場合には、沈胴状態では、カメラの径方向の寸法を大きくすることなく、光軸方向の厚さを小さくすることができる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、光軸から退避するレンズ又は群レンズは、それぞれ3枚又は3群の中の1枚もしくは1群で構成され、沈胴状態のときに残りのレンズ又は群レンズの上部に配置されるものである。このように構成した場合には、沈胴状態では、退避した群レンズの下方に、他の群レンズが納まることで、カメラの径方向の寸法を大きくすることなく、光軸方向の厚さを小さくすることができる。
本発明によると、レンズ鏡筒およびカメラの径方向の寸法を大きくすることなく、光軸方向の厚さを小さくすることが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明に係るレンズ鏡筒およびカメラの実施の形態について説明する。なお、カメラについてはレンズ鏡筒の説明と併せて説明する。また、以下の説明において、撮影光軸をLとし、撮影光軸に対し水平方向に垂直な軸をMとする。また、光の入射側を前方、光の入射側から光軸に沿って奥側を後方とする。また、以下の説明において群レンズとは、1枚のレンズから構成されるものと複数枚のレンズから構成されるものの両者を含むものとする。
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の鏡筒を除いた部分を示す沈胴状態の斜視図である。
レンズ鏡筒10は、第1群レンズ12と、第2群レンズ14と、第3群レンズ16と、第3群レンズ16を撮影位置および非撮影位置に変位させる変位用モータ44から主に構成されている。
第1群レンズ12、第2群レンズ14および第3群レンズ16は、前方から後方に向かって順に配置されている。また、レンズ鏡筒10は、第1群レンズ12と第2群レンズ14が撮影光軸L方向に沿って進退可能なズーム式のレンズ鏡筒である。
撮影状態では、3つの群レンズ12,14,16は同一の撮影光軸L上に位置している。一方、沈胴状態では、第3群レンズ16は、その光軸が撮影光軸Lに対して略直交する体勢で、移動領域の外に配置される。つまり、第3群レンズ16は、レンズ面を撮影光軸Lに向けて倒された体勢になるとともに、移動領域から退避した位置に配置される。そして、第1群レンズ12および第2群レンズ14が、移動領域側に移動すると撮影光軸Lに沿って最も後退した状態となる。ところで、移動領域とは、第3群レンズ16が、退避した後のスペースであって、沈胴時には、第3群レンズ16の前方にある第1群レンズ12と第2群レンズ14を、このスペース分だけさらに後方に移動を許容することができるスペースである。なお、第1群レンズ12と第2群レンズ14が、撮影光軸L方向へ沿って移動することにより、レンズ鏡筒10は、広角撮影と望遠撮影とができる。
レンズ鏡筒10において、第1群レンズ12は、不図示の第1レンズ保持体に保持され、上述したように3つの群レンズ12,14,16のうち最も入射端に近い位置、すなわち、最も前方に配置されている。また、第2群レンズ14は、不図示の第2レンズ保持体に保持され、第1群レンズ12の後方に配置されている。第2レンズ保持体の前方には、当該第2レンズ保持体に隣接して不図示のシャッタユニットが配設されている。当該シャッタユニットに設けられているシャッタにより第2群レンズに入る光量を調節する構成が採用されている。
第3群レンズ16は、レンズ保持枠18に取り付けられている。当該レンズ保持枠18は、その一端18aを中心として第3群レンズ16のレンズ面が前方に向かって回動可能となるように、後述する移動枠20に取り付けられている。
図2は、レンズ保持枠18と移動枠20の構成を示す斜視図である。
レンズ保持枠18の一端部18aの両端には、回転軸19を挿通させるための回転軸受部18b,18cが設けられている。移動枠20は、略アーチ状の形状を有しており、その頂部20aには、レンズ保持枠18の一端部18aが嵌まり込むための保持枠取り付け部20bが形成されている。レンズ保持枠18の一端部18aが保持枠取り付け部20bに嵌め込まれた状態で、回転軸受部18b,18cに回転軸19を挿通することにより、レンズ保持枠18は、回転軸19を中心として移動枠20に対して回動可能となるように支持される。
回転軸19における回転軸受部18bと回転軸受部18cの間の部分には、巻バネ22が挿入されている。当該巻バネ22は、レンズ保持枠18を、図1において退避した状態から、レンズ保持枠18を、回転軸19を中心として撮影光軸Lに向かって回動させるように、付勢されている。また、付勢力によって回動した第3群レンズ16を、そのレンズ面が撮影光軸Lに対して垂直な状態に保持するために、レンズ保持枠18の側方にはストッパ24が設けられている。また、当該ストッパ24と係止するように、移動枠20にはストッパ受け部26が設けられている。
図2における移動枠20の右端には、螺合穴28が形成されており、さらにその上方には軸受部30が設けられている。軸受部30には、後述する軸保持部40に設けられている案内軸42が挿通するための挿通穴32が形成されている。また、螺合穴28の内周面には螺合溝35が形成されている。螺合穴28には、後述する変位用モータ44に設けられているウォームギヤ軸46が螺合する。また、図2における移動枠20の左端には、移動枠20の移動をガイドするガイド溝29が形成されている。
図1に示すように、移動枠20は、基板50に設けられている案内軸42と移動枠ガイド軸43により基板50に保持されている。案内軸42は、基板50に設けられている円筒状の軸保持部51から撮影光軸L方向前方に向かって突出するように形成されている。移動枠ガイド軸43も、同様に、基板50から撮影光軸L方向前方に向かって突出するように形成されている。基板50は、レンズ鏡筒10の最も奥側の壁面となっており、移動枠20の後方に配置されている。また、移動枠20は、基板50に対して平行となるように配置されている。また、図1において、基板50の右方には係止板52が取り付けられており、該係止板52には、係止穴52aが設けられている。係止板52は、後述する変位用モータ44を撮影光軸L方向に係止している。また、基板50における撮影光軸上にはフィルタ54が固定されており、その後方には、不図示の撮像素子が配設されている。
図1における基板50の右側には、変位用モータ44が配設されている。変位用モータ44には撮影光軸L方向前方に向かってウォームギヤ軸46が設けられている。該ウォームギヤ軸46は、前述した係止穴52aに挿入されている。さらに、係止穴52aに挿入されたウォームギヤ軸46は、前方に配置されている移動枠20の螺合穴28に螺合されている。また、案内軸42は、移動枠20が撮影光軸L方向に移動可能となるように挿通孔32に挿通されている。移動枠ガイド軸43も、移動枠20が撮影光軸L方向に移動可能となるように移動枠20のガイド溝29(図2参照)に係合されている。
このような構造を採用することにより、変位用モータ44が駆動すると、ウォームギヤ軸46が回転し、移動枠20は撮影光軸L方向へ移動する。さらに、変位用モータ44により、移動した移動枠20の撮影光軸L方向への変位を調節することができる。これによって、合焦の調整がなされる。
次に、レンズ鏡筒10の動作について説明する。
図1に示す状態は、移動枠20が、基板50と接する状態まで後退している状態である。第3群レンズ16は、その光軸が撮影光軸Lに対して略直交させ、レンズ面が撮影光軸Lに向くように倒された体勢にされるとともに、移動領域から退避した位置に配置されている。そして、移動領域に少なくとも第2群レンズ14の一部が収容されるように、第1群レンズ12と第2群レンズ14が後退し、第1群レンズ12および第2群レンズ14が撮影光軸Lに沿って最も後退している状態となる。
図3は、図1のN−N線で切断した断面を示す図である。図3において、レンズ保持枠18の下方には、基板50から撮影光軸L方向前方に向かって突出するガイド部56が形成されている。図3は、移動枠20が基板50と接している状態を示している。この状態では、移動枠20が撮影光軸Lに沿って基板50に向かって後方に移動する際、ガイド部56の先端がレンズ保持枠18に当接することにより、第3群レンズ16は、巻バネ22の付勢力に抗して、光軸が撮影光軸Lに対して略直交するまで回動して退避している。
レンズ鏡筒10を含むカメラの電源をオンにすると、図4に示すように、図3の沈胴状態から第1群レンズ12および第2群レンズ14が撮影光軸L方向前方に向かって移動し、第3群レンズ16が撮影位置に変位できるような状態となる。この状態では、第1群レンズ12および第2群レンズ14が前方に移動しているため、第3群レンズ16を、撮影位置に変位させても第3群レンズ16が第1群レンズ12および第2群レンズ13に干渉しない。なお、第1群レンズ12と第2群レンズ14の移動は、不図示のズームモータからの駆動力により第1群レンズ12を保持している不図示の第1レンズ保持体および第2群レンズ14を保持している不図示の第2レンズ保持体を撮影光軸L方向に変位させることによって行われる。
上述した第1群レンズ12および第2群レンズ14が前方に移動した状態で、変位用モータ44を駆動させて移動枠20を撮影光軸L方向前方に向かって移動させると、ガイド部56により退避させられていた第3群レンズ16を保持するレンズ保持枠18がガイド部56の先端から離れ、巻バネ22の付勢力により、図5に示す変位途中の状態を経て、撮影位置に変位する。その後、第3群レンズ16が撮影位置に変位し、第2群レンズ16が撮影状態からやや後退することにより、図6に示す標準撮影状態となる。なお、図7は、図5のP−P線で切断した断面図である。また、図8は、図6のQ−Q線で切断した断面図である。
図9は、本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の望遠撮影状態での鏡筒を除いた部分の斜視図である。また、図10は、本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の広角撮影状態での鏡筒を除いた部分の斜視図である。
レンズ鏡筒10は、望遠機能と広角機能を備えている。例えば、図9は、図6の標準撮影状態に対して第1群レンズ12と第2群レンズ14を望遠撮影状態となる位置に移動させた状態を示している。また、図10は、図6の標準撮影状態に対して第1群レンズ12と第2群レンズ14を広角撮影状態となる位置に移動させた状態を示している。
レンズ鏡筒10において、望遠撮影状態または広角撮影状態への変化は、上述したように、第1群レンズ12と第2群レンズ14を移動させることによって行われる。この動作により、第1群レンズ12と第2群レンズ14および第2群レンズ14と第3群レンズ16の間の距離を変化させることができ、レンズ鏡筒10の焦点距離が変化することになる。このようにして、レンズ鏡筒10は、ズーム機能を備えたものになる。
レンズ鏡筒10を撮影状態から沈胴状態にする場合、第2群レンズ14が図4における位置より後方に位置するときは、先ず、第2群レンズ14を図4の位置まで前進させ、その状態で第3群レンズ16を退避させる。その後、第3群レンズ16を退避させた状態で第1群レンズ12と第2群レンズ14を沈胴位置まで後退させる。また、第2群レンズ14が図4における位置より前方に位置するときは、第2群レンズ14の移動を行うことなく、第3群レンズ16を退避させ、その後、第3群レンズ16を退避させた状態で第1群レンズ12と第2群レンズ14を沈胴位置まで後退させる。
レンズ鏡筒10において、第1群レンズ12の前方には、不図示のレンズバリヤが配設されており、レンズバリヤを開くことにより第1群レンズ12への光の入射を可能とし、レンズバリヤを閉じることにより第1群レンズ12への光の入射を遮断している。
図10に示すように、基板50の第3群レンズ16の左下方から撮影光軸L方向前方に向かってレンズバリヤ駆動材58が突出形成されている。また、レンズバリヤ駆動材58の先端にはテーパ面58aが形成されている。レンズバリヤの外周は不図示のレンズバリヤ駆動環によって囲まれている。そのレンズバリヤ駆動環からはレンズ鏡筒10の撮影光軸L方向後方に向かってレンズバリヤ駆動材58と同軸上となるように不図示の駆動受け材が設けられており、その先端には不図示のテーパ面が形成されている。
レンズバリヤの閉動作は、レンズ鏡筒10が沈胴状態に移動する際、レンズバリヤ駆動材58のテーパ面58aが駆動受け材のテーパ面を摺動させて、レンズバリヤ駆動環をラジアル方向に回転させることによって行われる。また、レンズバリヤの開動作は、撮影状態に移行する際、レンズバリヤ駆動材58のテーパ面58aが駆動受け材のテーパ面から離れ、レンズバリヤ駆動環が閉動作の場合と逆のラジアル方向に回転することによって行われる。
以上のように、レンズ鏡筒10は、3つの群レンズ12,14,16を有している。撮影状態では、3つの群レンズ12,14,16を同一の撮影光軸上に位置させ、沈胴状態では、第3群レンズ16を、保持枠18の一端18aを中心として回動し、当該レンズの光軸を撮影光軸Lに対して略直交する状態とすることで、移動領域から退避させている。つまり、図11に示すように、退避させるレンズの光軸を撮影光軸に対して平行な状態で退避させるのに比べて、第3群レンズ16を、このレンズの光軸が撮影光軸Lに対し略直交する体勢で、移動領域の外に退避させることとした。そのため、鏡筒の径方向の寸法を大きくすることなく、第3群レンズ16を退避させ、そして、移動領域分だけ、前方の第1群レンズ12と第2群レンズ14を後方に移動することで、沈胴時の光軸方向の厚さを小さくできる。
また、3つの群レンズ12,14,16の内、入射側から向かって最も後方の第3群レンズ16は、結像の解像度に与える影響は、他の群レンズに比べて小さい。このため、第3群レンズ16を退避させるための構成、例えば、回転軸19とこれを受ける回転軸受部18b、18cとの間のクリアランスから生じる第3群レンズ16の光軸と撮影光軸Lのずれに起因して発生する結像状態の劣化を小さくすることができる。
また、レンズ保持枠18は、撮影光軸L方向に移動する移動枠20にレンズ保持枠18の一端を中心として回動可能に取り付けられている。このため、レンズ保持枠18により保持されている第3群レンズ16の退避は回動動作により行われる。また、当該群レンズ16は撮影光軸L方向にも移動可能である。
また、レンズ保持枠18の一端に設けられた回転軸19には、巻バネ22が取り付けられており、巻バネ22により、退避する第3群レンズ16はその光軸が撮影光軸Lと一致する方向に回動可能に付勢されている。加えて、レンズ保持枠18および移動枠20にはストッパ24およびストッパ受け部26がそれぞれ互いに係止するように設けられている。このため、退避させられた第3群レンズ16は、巻バネ22の付勢力により撮影位置に復元することとなる。したがって、レンズ保持枠18に設けられたストッパ24と移動枠20に設けられたストッパ受け部26が互いに係止することで退避させられていた第3群レンズは撮影位置に維持される。
また、移動枠20が撮影光軸L方向に沿って後方に移動する際、レンズ保持枠18にガイド部56が当接することにより、移動枠20に取り付けられている第3群レンズ16を巻バネ22の付勢力に抗して回動する機構が採用されている。このため、ガイド部56がレンズ保持枠18に当接し、当該レンズ保持枠18を回動することで、第3群レンズ16が退避させられる。
また、第2群レンズ14は、不図示の第2レンズ保持体に保持され、当該第2レンズ保持体の前方に隣接して不図示のシャッタユニットが配設されている。このため、シャッタユニットに設けられているシャッタにより第2群レンズに入る光量を調節することができる。
また、本実施の形態では、レンズ鏡筒10をカメラに用いている。そのため、沈胴状態では、カメラの径方向の寸法を大きくすることなく、撮影光軸L方向の厚さを小さくすることができる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、その変形例について述べる。
上述の実施の形態に係るレンズ鏡筒10において、レンズ鏡筒10を構成する群レンズの数は3であるが、この数に限定されることなく、群レンズの数を4つ以上としても良いし、2つとしても良い。
また、レンズ鏡筒10において、入射側から向かって最も後方の第3群レンズ16のみが退避する構成が採用されているが、第3群レンズ16に限ることなく、第2群レンズ14を退避させても良い。また、第2群レンズ14と第3群レンズ16の両者を退避させても良い。さらに、4つ以上の群レンズから構成する場合においても任意の複数の群レンズを退避させるようにしても良い。
また、上述の実施の形態においては、第3群レンズ16を、その光軸が撮影光軸Lに対して略直交する体勢で移動領域から退避することとしたが、第3群レンズ16の体勢は、その光軸が撮影光軸Lと略直交することに限定されず、30度あるいは45度など任意の角度で交差するようにしてもよい。つまり、第3群レンズ16が前後に傾斜した体勢とすることで、第3群レンズ16を移動領域の外に退避させたときの、鏡筒の径寸法の拡大を抑えることができる。
また、レンズ鏡筒10において、第3群レンズはレンズ鏡筒10の上方に退避するような構成が採用されているが、これに限らず、レンズ鏡筒10の下方に退避するような構成を採用しても良い。また、レンズ鏡筒10の側方に退避するような構成を採用しても良い。
また、レンズ鏡筒10において、手ぶれ等を補正する補正光学系は用いられてないが、レンズ内に振動ジャイロを備えた防振レンズを用いて、手ぶれを補正するための手ぶれ補正ユニットを設けるようにしても良い。
本発明のレンズ鏡筒およびカメラは、光学カメラやデジタルカメラ等の各種光学機器において利用できる。また、カメラ機能を有する携帯電話または医療機器においても利用することができる。
10…レンズ鏡筒
12…第1群レンズ
14…第2群レンズ
16…第3群レンズ
18…レンズ保持枠
19…回転軸
20…移動枠
24…ストッパ
26…ストッパ受け部
56…ガイド部
12…第1群レンズ
14…第2群レンズ
16…第3群レンズ
18…レンズ保持枠
19…回転軸
20…移動枠
24…ストッパ
26…ストッパ受け部
56…ガイド部
Claims (2)
- 複数のレンズを有し、
撮影状態では、上記複数のレンズを同一の撮影光軸上に位置させ、
沈胴状態では、上記複数のレンズを後方に偏倚させるレンズ鏡筒において、
前記複数のレンズの入射側から向かって最も奥側のレンズであって、合焦のために光軸方向に移動させられるレンズを保持するレンズ保持枠を、当該レンズ保持枠の一端を中心として前方に向かって回動することにより、当該回動されたレンズ保持枠に保持されているレンズの光軸が上記撮影光軸に対して交差する体勢で、上記回動されたレンズ保持枠に保持されているレンズの前方に配置されるレンズの移動領域から退避させ、
上記移動領域に、当該レンズの前方にあるレンズの少なくとも一部を収容することを特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項1記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とするカメラ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120626 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20121106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |