JP2011089883A - 電流検出装置およびこれを用いた電力量計 - Google Patents

電流検出装置およびこれを用いた電力量計 Download PDF

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    • G01R15/181Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using inductive devices, e.g. transformers using coils without a magnetic core, e.g. Rogowski coils

Abstract

【課題】
外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置を提供することを目的と
する。
【解決手段】
測定電流に正比例した磁界を発生する一次導体110の周囲に、コイル巻線の内径の半径
と巻線の厚みの比が略1:√3となるように構成され、当該一次導体110にて発生され
た磁界を検出する複数のコイル部120、130と、複数のコイル部120、130を支
持するとともに、複数のコイル部120、130と磁気的に直列になるよう接続された、
磁性体により構成された支持部140、150を設け、一次導体110により発生された
磁界を周回して検出するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁電変換により導体を流れる電流の大きさを検出する電流検出装置およびこれ
を用いた電力量計に関する。
従来より、一般家庭や工場、事業所の負荷電流を検出する電流検出装置が普及してきてい
る。当該電流検出装置は負荷電流を磁界に変換するコイルを構成する一次導体と、当該コ
イルを構成する一次導体により発生された磁界を検出する磁電変換部とを具備している。
(例えば特許文献1)
特開2005−37297号公報(第12頁、図8)
一般的に電流検出装置は、負荷電流を磁界に変換するコイルを構成する一次導体と、当該
コイルを構成する一次導体により発生された磁界を検出する磁電変換部とを具備している
当該磁電変換部は、トロイダルコアといわれるドーナツ状の磁性体コアに、導線が巻かれ
たコイルにより形成されるが、当該ドーナツ状の磁性体コアにエナメル線のような導線を
巻きつける製造に手間がかかるため高価なものとなってしまうという問題点があった。棒
状の磁性体コアに導線を巻いたコイルを磁電変換部とし一次導体に近接させ一次導体に流
れる電流が発生する磁界を検出する製造に手間がかからない安価な電流検出装置も存在す
る。しかしながら当該電流検出装置は、外部からのノイズ磁界の影響を受けやすいため、
精度よく電流を検出することができないという問題点があった。
本発明は前記問題点に鑑み、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出
装置、およびこれを用いた電力量計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による電流検出装置は、被測定電流を導通させる金属
導体からなる導電部と、巻線の内径の半径と巻線の厚みの比が略1:√3となるように構
成され、前記導電部の断面方向に対し周回するように配置され、電気的に直列に接続され
た複数のコイルと、前記複数のコイルのうち隣接するコイルの端を係合支持するとともに
、前記隣接するコイルと磁気的に直列に接続された磁性体からなる複数の支持部とを具備
したことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明による電力量計は、金属導体からなる導電部と
、巻線の内径の半径と巻線の厚みの比が略1:√3となるように構成され、前記導電部の
断面方向に対し周回するように配置され、電気的に直列に接続された複数のコイルと、前
記複数のコイルのうち隣接するコイルの端を係合支持するとともに、前記隣接するコイル
と磁気的に直列に接続された磁性体からなる複数の支持部とからなり、前記導電部に流れ
る被測定系の電流を検出する電流検出手段と、被測定系の電圧を検出する電圧検出手段と
、前記電流検出手段により検出された前記被測定系の電流にかかる信号と、前記電圧検出
手段により検出された前記被測定系の電圧にかかる信号とから、電力量に関するデータを
演算する電力演算手段とを具備したことを特徴とする。
本発明によれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置、およ
びこれを用いた電力量計を提供することができる。
本発明による実施例1にかかる電流検出装置を示す斜視図 本発明による実施例1にかかる電流検出装置を示す組立図 本発明による電流検出装置のコイル部の構造を示す断面図 本発明による電流検出装置の支持部の構造を示す図 本発明による電流検出装置の構造を示す図 本発明による実施例2にかかる電流検出装置の構造を示す図 本発明による実施例3にかかる電力量計の構成を示すブロック図
以下、本発明の実施例を説明する。
[実施例1]
本発明による電流検出装置の実施例1につき、図1乃至図2を参照して説明する。図1
は本発明による電流検出装置の実施例1を示す斜視図である。
図1において、100は電流検出装置本体である。
110は一次導体で、鉄、銅等の導電性のある金属により構成されており、負荷電流を導
通し、負荷電流に対応した磁界を発生する。
120ならびに130はコイル部で、エナメル線のような導線が巻きつけられたコイルで
あり、一次導体110に流れる電流に対応した低レベルの電流や電圧等の電気信号を出力
する。なお、コイル部120,130は、内部まで材質が充填されている芯材を有するも
のであっても良いし、中空構造の芯材を有するものであっても良い。芯材の具体的な材質
としてはフェノールやベークのような導電性のない材料や、フェライトやパーマロイ等の
磁性体である材料が選択される。また、コイル部120、130は芯材を具備せず、融着
材料や接着剤等の接合剤によりコイル導線同士が接合されコイルが形成されたものであっ
てもよい。
140ならびに150は支持部で、フェライトやパーマロイ等の磁性体により構成されて
おり、コイル部120ならびに130を挟み込み支える。
160は接続線で、コイル部120とコイル部130を電気的に直列に接続する。
170、180は出力端子で、一次導体110に流れる電流に対応した低レベルの電流や
電圧等の電気信号を出力する。
図2は、電流検出装置100の組立て図である。
支持部140は、凹部201ならびに凹部202を有しており、コイル部120ならびに
コイル部130の片端に係合させられる。その後一次導体110がコイル部120、13
0の間に配置される。さらにその後、支持部150の、凹部203ならびに凹部204に
、コイル部120ならびにコイル部130の他方の片端が係合させられる。コイル部12
0ならびにコイル部130は、支持部140ならびに支持部150に、接着剤等により固
定されていてもよいし、取り外し可能なように擦り合わせにより係合されていてもよい。
次に、本実施例の動作について説明する。
コイル部120、130は、一次導体110に流れる電流により発生された磁界を受け、
当該電流に対応した電気信号をコイル導線に発生する。コイル部120、130それぞれ
のコイル導線の一方の端は、接続線160により電気的に直列接続となるように接続され
ている。また、コイル部120、130のコイル導線の他方の端は出力端子170、18
0に接続されており、出力端子170、180には一次導体110に流れる電流に対応し
た電気信号が出力される。コイル部120,130の芯材は中空構造であっても良いし内
部まで芯材を形成する材質が充填されていても良い。芯材はフェノールやベークのような
導電性のない材料からなるものであってもよいし、フェライトやパーマロイ等の磁性体で
ある材料からなるものであってもよい。また、コイル部120、130は芯材を具備せず
、融着材料や接着剤等の接合剤によりコイル導線同士が接合されコイルが形成されたもの
であってもよい。芯材に非磁性体を用いた場合、または芯材を持たないコイルとした場合
、コイル部120,130は所謂空芯結合コイルとなる。
支持部140ならびに150は、コイル部120ならびに130を機械的に固定する。支
持部140ならびに150は、フェライトやパーマロイ等の磁性体により構成されており
磁気抵抗が低いため、一次導体110に流れる電流により発生された磁界をコイル部12
0ならびに130に伝達する。コイル部120、130、支持部140、150により一
次導体110を周回した構成となっているため、ビオ・サバールの法則、アンペールの周
回積分の法則により、コイル部120、130、支持部140、150に対し一次導体1
10の位置がずれても精度よく、一次導体110に流れる電流を検出することができる。
コイル部120,130が取り付けられた支持部140、150の各凹部201、202
、203、204における磁場は、凹部の深さ方向へ行くほど指数的に減少する。凹部の
深さが、十分に深ければ(直径と同程度)、コイル部120、130の端部における磁場
はほぼゼロになる。このとき、出力端子170、180間に現れる一次導体110に流れ
る電流に対応した出力電圧Eiは次式で表される。
Ei=2πf・μ0・N・(I1・S1/L1+I2・S2/L2) ・・(1)
ここで
μ0は真空の透磁率、
Nはコイル部120、130の巻き数、
S1はコイル部120のループ面積、
S2はコイル部130のループ面積、
L1はコイル部120の長さ、
L2はコイル部130の長さ、
I1はコイル部120にかかる起磁力、
I2はコイル部130にかかる起磁力
I0は被測定電流に応じ発生された起磁力でI0=I1+I2
である。
また、外部からのノイズ磁界に相当する起磁力をInとした場合、出力端子170、18
0間に現れる電圧En(ノイズ電圧:En)は次式で表される。
En=2πf・μ0・N・(S1/L1―S2/L2)・In ・・(2)
その結果、出力端子170、180間に現れる出力電圧Eoは次式で表される。
Eo=Ei+En ・・(3)
コイル部120、130の製造時に、長さL1、L2方向のコイルの巻き数が一定になる
ように、またコイルの厚み方向の層数が一定になるように管理して製造したとしてもコイ
ル部120のループ面積S1、コイル部130のループ面積S2はコイル巻線の直径のば
らつきにより変動してしまう。
しかし、S1/L1=S2/L2であるようにすれば、ノイズ電圧En=0となり、出力
電圧Eoを当該外部からのノイズ磁界の影響を受けにくいものとすることができる。
以下のように、S1とL1の比率、またはS2とL2の比率がコイル巻線の直径のばらつ
きにより変動し難いコイル部120、130の内径、外径を選択する。
図3に示ようにコイル部120は、棒状のベーク材からなる芯材310に、エナメル線の
ような導線320が多重に巻きつけられた構造となっており、芯材310の半径はaであ
り、導線320により形成されているコイル部分の巻線の厚みはb、長さはLである。な
おコイル部130も同様の構造となっている。
コイル部120の巻数が一定である場合、導線320が太ければコイルのループ面積S1
とコイル長L1は増加し、導線320が細ければコイルのループ面積S1とコイル長L1
は減少する。コイル部120の導線320により形成される内側巻線のループ面積は小さ
く、外側巻線のループ面積は大きい。前記(1)、(2)式のコイル部120のループ面
積S1(コイル部130のループ面積S2も同様)はこれら各巻線のループ面積の平均と
なる。コイルのループ面積の総和をStとすると、ループ面積の総和Stは次式のように
なる。
a+b
St=∫πr
=πb(a2+ab+b2/3) ・・(4)
従って、平均ループ面積をSavとすると平均ループ面積Savは次式のようになる。
Sav=St/b=π(a2+ab+b2/3) ・・(5)
ここでaはコイル部120の芯材310の半径であり、導線320により形成されている
コイル部分の巻線の内径の半径である。bは導線320により形成されているコイル部分
の巻線の厚みである。
巻線の巻数を一定にした場合、導線320により形成されているコイル部分の巻線の厚み
bとコイル部分の巻線の長さLは、ともに導線320の直径に比例する。コイル巻線の直
径はJIS規格で5%程度のばらつきが許容されているように、製造ばらつきにより導線
320の直径は変動するが、a:b=1:√3となるようにa、bの値を選択すれば、導
線320の直径の変動に対して、SとLの変動は同程度となり、(2)式におけるS1/
L1、S2/L2の項の変動を抑えることが可能である。
従って、コイル部分の巻線の内径a、コイル部分の巻線の厚みbをa:b=1:√3とな
るように選択すれば、(3)式で表される出力電圧Eo中のノイズ電圧Enを抑制するこ
とができ、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された出力電圧Eoを得ることができる。
本実施例を用いれば、コイルのループ面積とコイル長の比(S1/L1、S2/L2)が
コイル巻線の直径の製造ばらつきによらず一定となるように、2つのコイル部120、1
30のコイル部分の巻線の内径の半径a、コイル部分の巻線の厚みbが選択されているた
め、外部からのノイズ磁界の影響が抑制される。
本実施例を用いれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置を
提供することができる。
本実施例では、コイル部120、130が、前記コイル部120、130の端部とほぼ同
径を有する支持部140の凹部201、202ならびに支持部150の凹部203、20
4に係合し接着等にて固定される構造としたが、図4(a)、(b)、(c)、(d)に
示すように支持部140、150の少なくとも一方の凹部を支持部側面まで開口させたも
のとし、コイル部120、130が当該支持部側面まで開口させた凹部にスライドして配
置される構造としてもよい。
図4(a)に示す支持部141は、2つのコイル部120、130がそれぞれ配置される
、支持部の前面が開口された2つの凹部を有する。組立ての際は、2つのコイル部120
、130が前面に設けられた開口部からスライドされて支持部141に配置される。
図4(b)に示す支持部142は、2つのコイル部120、130がそれぞれ配置される
、支持部の前後面が開口された2つの凹部を有する。組立ての際には、2つのコイル部1
20、130が前後面に設けられた開口部からスライドされて支持部142に配置される
図4(c)に示す支持部143は、2つのコイル部120、130がそれぞれ配置される
、支持部の上面が開口された凹部、下面が開口された2つの凹部を有する。組立ての際は
、2つのコイル部120、130が上面下面それぞれに設けられた開口部からスライドさ
れて支持部143に配置される。
図4(d)に示す支持部144は、2つのコイル部120、130が配置される、支持部
の上面から下面にかけて設けられたレール状の1つの凹部を有する。組立ての際は、2つ
のコイル部120、130が上面または下面の開口部からスライドされて支持部144に
配置される。
本実施例を用いれば、支持部に設けられた開口部を有する凹部にスライドしてコイル部1
20、130が配置されるため組立てが容易である。また、本実施例を用いれば、組立て
の際に、コイル部が支持部に設けられた開口部を有する凹部にスライドされる方向と、コ
イル部の導線の巻方向が一致するため、コイルを構成する導線の損傷を抑えることが可能
である。さらに、本実施例を用いれば、コイル部120、130を電気的に直列接続して
いる接続線160を各開口部に通すことができ、折り曲げ等による接続線160にかかる
負担を減らすことができる。
本実施例では、コイル部120、130が、前記コイル部120、130の端部とほぼ同
径を有する支持部140の凹部201、202ならびに支持部150の凹部203、20
4に係合し接着等にて固定される構造としたが、図5に示すように支持部501に孔50
2、503を設け、組立ての際にコイル部120が孔502を、コイル部130が孔50
3を貫通して、支持部501に配置される構造としてもよい。
本実施例を用いれば、支持部に設けられた孔部を通してコイル部120、130を配置す
ることができるため組立てが容易である。さらに、本実施例を用いれば、コイル部120
、130を電気的に直列接続している接続線160を、各孔部外部に通すことができ、折
り曲げ等による接続線160にかかる負担を減らすことができる。
以上のとおり、本実施例を用いれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度
な電流検出装置を提供することができる。
本実施例を用いれば、コイル断面積とコイル長の比(S1/L1、S2/L2)がコイル
巻線の直径の製造ばらつきによらず略一定となるように、2つのコイル部120、130
のコイル部分の巻線の内径a、コイル部分の巻線の厚みbが選択されているため、外部か
らのノイズ磁界の影響が抑制される。
また、本実施例を用いれば、コイル部120、130は円柱状にエナメル線等のコイル
導線が巻かれて製作されるため、ドーナツ状の芯材にコイル導線が巻きつけられて製作さ
れるトロイダル型のコイルより製造が容易である。
また、コイル部120、130は同一部品であり、コイル部の製造が容易であるとともに
、コイル部を構成する芯材も同一部品とすることができ、芯材の製造に要する型等も節約
することができる。
支持部140、150は同一部品で構成することが可能であり、支持部の製造が容易であ
るとともに、支持部の製造に要する型等も節約することができ経済的である。
コイル部120、130のコイル端部を形成するコイル導線が、磁性体からなる支持部1
40、150の内部に挿入されているため、外部からのノイズ磁界の影響を受け難い電流
検出装置を提供することができる。
コイル部120とコイル部130を電気的に接続する接続線を支持部150側に設けた場
合、コイル導線ならびに接続線でループを形成してしまうが、接続線160が出力端子1
70、180と同じ支持部140側に設けられているためループ状にならず、外部からの
ノイズ磁界の影響を受け難い電流検出装置を提供することができる。
支持部150が、コイル部120、130に対し着脱可能なように電流検出装置を構成す
れば、クランプ型の電流検出装置とすることが可能である。
本発明を用いれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置を提
供することができる。
[実施例2]
本発明による電流検出装置の実施例2につき、図6を参照して説明する。図6は実施例2
にかかる電流検出装置の磁電変換部600を示す図(断面図)である。なお、この実施例
2の各部について図1に示す実施例1における磁電変換部100の各部と同一部分は同一
符号で示す。
この実施例2が、実施例1と相違する点は、実施例1では支持部140、150の間に磁
路としてコイル部120、130が配置されているのに対し、実施例2では支持部140
、150の間に磁路としてコイル部120、130ならびに磁性体610が配置されてい
る点である。
110は一次導体で、鉄、銅等の導電性のある金属により構成されており、負荷電流を導
通し、負荷電流に対応した磁界を発生する。
120ならびに130はコイル部で、エナメル線のような導線が巻きつけられたコイルで
あり、一次導体110に流れる電流に対応した低レベルの電流や電圧等の電気信号を出力
する。なお、コイル部120,130は、内部まで材質が充填されている芯材を有するも
のであっても良いし、中空構造の芯材を有するものであっても良い。芯材の具体的な材質
としてはフェノールやベークのような導電性のない材料が好ましい。また、コイル部12
0、130は芯材を具備せず、融着材料や接着剤等の接合剤によりコイル導線同士が接合
されコイルが形成されたものであってもよい。
140ならびに150は支持部で、フェライトやパーマロイ等の磁性体により構成されて
おり、コイル部120ならびに130を挟み込み支える。
160は接続線で、コイル部120とコイル部130を電気的に直列に接続する。
170、180は出力端子で、一次導体110に流れる電流に対応した低レベルの電流や
電圧等の電気信号を出力する。
610は磁性体で、フェライト等の磁性体により構成されており、磁性体610が装着さ
れていない場合の支持部140、150間の磁気抵抗の1/10程度の磁気抵抗を有して
おり、支持部140、150間を磁気的に導通させる。
コイル部120の感度をα1、コイル部130の感度をα2とすると、一次導体110に
流れる電流に対応した出力電圧Eiは次式で表される。
Ei=α1・I1+α2・I2=α1・(I1+I2)+(α2−α1)・I2
=α1・I0(1+((α2−α1)/α1)・(I2/I0))
・・(6)
α1はコイル部120の感度
α2はコイル部130の感度
I1はコイル部120にかかる起磁力、
I2はコイル部130にかかる起磁力
I0は被測定電流に応じ発生された起磁力でI0=I1+I2
また、外部からのノイズ磁界に相当する起磁力をInとした場合、出力端子170、18
0間に現れる電圧En(ノイズ電圧:En)は次式のように表される。
En=(α1―α2)・In ・・(7)
その結果、出力端子170、180間に現れる出力電圧Eoは次式のように表される。
Eo=Ei+En
=α1・I0(1+((α2−α1)/α1)・(I2/I0−In/I0))
・・(8)
コイル部120の感度をα1、コイル部130の感度α2が同等であれば上記(8)式は
Eo=α1・I0となり誤差の影響を受けないが、製造ばらつき等により同等の値とする
ことは困難である。しかし、(8)式中の誤差を表す項
((α2−α1)/α1)・(I2/I0−In/I0) ・・(9)
において(I2/I0−In/I0)の項を小さくすれば(9)式の数値を抑えることが
できる。
磁性体610により支持部140、150間を磁気的に導通させることにより(9)式
におけるInを小さくすることができる。また、コイル部130側にのみ磁性体610を
設けることにより、コイル部130にかかる起磁力が実質的に抑制され、(9)式におけ
るI2を小さくすることができ、出力電圧Eo中の誤差成分を小さくすることができる。
例えば磁性体610が装着されていない場合の支持部140、150間の磁気抵抗の1/
10程度となるような磁性体610を設けた場合、(I2/I0−In/I0)は1/1
0となり、(8)式の出力電圧Eoの誤差を軽減することができる。
本実施例を用いれば、コイル部120、コイル部130の感度の差により発生する誤差を
軽減することができる。
本発明を用いれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置を提
供することができる。
[実施例3]
本発明による電流検出装置を利用した電力量計の実施例につき、図7を参照して説明する
。図7は電力量計の一構成例を示すブロック図である。
701は電流検出部で、実施例1に示す電流検出装置100、実施例2に示す電流検出装
置600がこれに該当する。電流検出部701は、需要家の負荷にて使用される使用電流
(A1)を検出し、当該使用電流に応じた低レベルの電気信号に変換し出力する。
702は電圧検出部で、電圧トランスやアテネッタ等の分圧抵抗器等により構成されてお
り、需要家の負荷にて使用される使用電圧(V1)を検出し、当該使用電圧に正比例した
低レベルの電気信号に変換し出力する。
703は電力演算部で、デジタル乗算回路やDSP(デジタル・シグナル・プロサ)等に
より構成されており、電流検出部701から出力された使用電流(A1)に関する信号と
、電圧検出部702から出力された使用電圧(V1)に関する信号とを乗算し、需要家の
使用電力に正比例したデータ(A1・V1)に変換する。さらに電力演算部703は使用
電力に正比例したデータ(A1・V1)の演算結果を使用量データとして編集し出力する
。なお、ここで使用量データとは需要家の負荷にて使用される総積算使用電力量ならびに
各時間帯毎の時間帯使用量等、需要家の使用電力に関するデータをいう。また、電流検出
部701から出力された使用電流(A1)に関する信号は、使用電流(A1)が微分され
た信号に正比例した信号であるため、需要家の使用電力に正比例したデータ(A1・V1
)に変換される前に、電力演算部703にて積分される。
704は表示部で液晶表示器等により構成されており、使用量データを表示する。
本実施例を用いれば、外部からのノイズ磁界の影響が抑制された高精度な電流検出装置を
有する電力量計を提供することができる。
100 電流検出装置本体
110 一次導体
120、130 コイル部
140、150 支持部
160 接続部
170、180 出力端子
201、202、203、204 凹部
310 芯材
320 導線
141 支持部
142 支持部
143 支持部
144 支持部
501 支持部
502 孔
503 孔
600 電流検出装置本体
610 磁性体
701 電流検出部
702 電圧検出部
703 電力演算部
704 表示部

Claims (10)

  1. 被測定電流を導通させる金属導体からなる導電部と、
    巻線の内径の半径と巻線の厚みの比が略1:√3となるように構成され、前記導電部の断
    面方向に対し周回するように配置され、電気的に直列に接続された複数のコイルと、
    前記複数のコイルのうち隣接するコイルの端を係合支持するとともに、前記隣接するコイ
    ルと磁気的に直列に接続された磁性体からなる複数の支持部と
    を具備したことを特徴とする電流検出装置。
  2. 前記複数のコイルは、同一形状からなることを特徴とする請求項1記載の電流検出装置。
  3. 前記複数の支持部は、同一形状からなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項
    記載の電流検出装置。
  4. 前記複数の支持部は、前記複数のコイルを係合支持する貫通孔構造を有することを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項記載の電流検出装置。
  5. 前記複数のコイルは、非磁性体からなる芯材を具備したことを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか1項記載の電流検出装置。
  6. 前記複数のコイルは、接合剤によりコイル導線同士が接合され形成されたことを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれか1項記載の電流検出装置。
  7. 前記複数の支持部のうち少なくとも一つは、前記複数のコイルのうち支持係合するコイル
    と着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の電流検出装置。
  8. 前記複数のコイルのうち一方と磁気的に並列に配置され、前記複数の支持部に係合支持さ
    れた磁性体を具備したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の電流検出装
    置。
  9. 前記磁性体は前記複数のコイルに対し略10倍の透磁率を有することを特徴とする請求項
    8記載の電流検出装置。
  10. 金属導体からなる導電部と、
    巻線の内径の半径と巻線の厚みの比が略1:√3となるように構成され、前記導電部の断
    面方向に対し周回するように配置され、電気的に直列に接続された複数のコイルと、
    前記複数のコイルのうち隣接するコイルの端を係合支持するとともに、前記隣接するコイ
    ルと磁気的に直列に接続された磁性体からなる複数の支持部と
    からなり、前記導電部に流れる被測定系の電流を検出する電流検出手段と、
    被測定系の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された前記被測定系の電流にかかる信号と、前記電圧検出手
    段により検出された前記被測定系の電圧にかかる信号とから、電力量に関するデータを演
    算する電力演算手段と
    を具備したことを特徴とする電力量計。
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