JP2011089464A - オイルミストセパレータ用のフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維表面へ付着したオイルミストの脱離性を向上させ、フィルタの目詰まりを抑制でき、フィルタの性能を長期にわたって維持することができるオイルミストセパレータ用のフィルタを提供する。
【解決手段】オイルミストセパレータ11は、そのハウジング12にオイルミストを含有するブローバイガスの流入口13及び流出口14を備え、ハウジング12内には流入口13から流出口14へブローバイガスが流れるブローバイガス流路15が形成されている。ハウジング12内には、ブローバイガス中に含まれるオイルミストを付着、油滴化するフィルタ16が前記ブローバイガス流路15を横切るように設けられている。該フィルタ16は繊維により構成され、該繊維表面には凹凸部が形成されている。凹凸部の表面にはオイルミストのもつ電荷とは異なる電荷が帯電されていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエンジンのシリンダヘッドカバー上に設けられたハウジング内において、ブローバイガスに含まれるオイルミストを油滴化して除去するためのオイルミストセパレータ用のフィルタに関する。
自動車用エンジンの作動中に発生するブローバイガスがオイルミストを含んだまま吸気系統に還流されると、オイルが消費されるだけではなく、オイルミストがスロットルや吸気バルブなどの吸気系部品に付着、堆積し、不具合発生の原因となるおそれがある。そのため、オイルミストセパレータでオイルミストが除去され、ガス分のみがエンジンの負圧を利用してインテークマニホールド等の吸気路に還流されて燃焼されるようにしている。この種のオイルミストセパレータとしては、ブローバイガス流路にフィルタを配置し、該フィルタによってブローバイガス中のオイルミストを除去するフィルタ式のオイルミストセパレータが知られている。
オイルミストセパレータのフィルタに関連して、例えばエレクトレット材を用いて形成されたオイル清浄用フィルタが知られている(特許文献1を参照)。該フィルタはエレクトレット材を用いて形成されているため、オイル中に存在するカーボンスラッジの帯電性を利用してクーロン力によりカーボンスラッジを引き寄せて捕捉することができる。
特開平7−60027号公報(第2頁及び第4頁)
しかしながら、特許文献1に記載されているオイル清浄用フィルタにおいてはフィルタを構成する繊維の表面が平滑であることから、このフィルタをブローバイガス中のオイルミストを分離するために使用する場合には、付着したオイルミストが脱離し難い。そのため、フィルタの目詰まりが発生しやすいという問題があった。さらに、特許文献1に記載のフィルタでは、エレクトレット材による正電荷に基づいて負電荷に帯電するオイルミストが分離される。この場合、クーロン力を利用することからオイルミストの捕捉力が弱く、オイルミストの分離効率が低いという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、繊維表面へ付着したオイルミストの脱離性を向上させ、フィルタの目詰まりを抑制でき、フィルタの性能を長期にわたって維持することができるオイルミストセパレータ用のフィルタを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、オイルミスト含有ガスに含まれるオイルミストを分離するためのハウジングにはオイルミスト含有ガスの流入口及び流出口を備えると共に、前記ハウジング内には流入口から流出口へオイルミスト含有ガスが流れる流路を形成し、該流路を横切るように固定されオイルミスト含有ガス中に含まれるオイルミストを付着、油滴化するものである。そして、前記フィルタは繊維により構成され、該繊維表面には凹凸部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項1に係る発明において、前記凹凸部は繊維の軸線方向に延びるように形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記凹凸部は繊維の円周方向に延びるように形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項1に係る発明において、前記凹凸部は複数本の繊維を撚り合わせることにより形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記凹凸部の表面にはオイルミストのもつ電荷とは異なる電荷が少なくとも帯電されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項5に係る発明において、前記凹凸部を構成する凸部にはオイルミストの電荷とは異なる電荷が帯電され、凹部にはオイルミストの電荷と同じ電荷が帯電されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記凹凸部の表面は親油性部分と撥油性部分とを有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明のオイルミストセパレータ用のフィルタは、請求項7に係る発明において、前記凹凸部を構成する凸部の表面は親油性を有し、凹部の表面は撥油性を有していることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明のオイルミストセパレータ用のフィルタにおいては、該フィルタが繊維により構成され、その繊維表面には凹凸部が形成されている。このため、オイルミスト含有ガスが繊維表面の凹凸部に到るとオイルミストがその凹部に付着し、付着したオイルミストが凝集して油滴となり、その油滴が肥大化し重力(自重)によって繊維表面から脱離する。
従って、本発明によれば、繊維表面へ付着したオイルミストの脱離性を向上させ、フィルタの目詰まりを抑制できるため、フィルタの性能を長期にわたって維持することができる。
第1実施形態におけるオイルミストセパレータを示す縦断面図。 図1の2−2線における断面図であり、オイルミストセパレータを示す横断面図。 (a)は第1実施形態のフィルタを構成する繊維を示す斜視図、(b)はその繊維の側面図及び(c)は繊維表面の凹凸部を拡大し、その作用を示す部分拡大説明図。 (a)は第2実施形態のフィルタを構成する別の繊維を示す斜視図、(b)はその繊維の側面図及び(c)は繊維表面の凹凸部を拡大し、その作用を示す部分拡大説明図。 (a)及び(b)は第3実施形態のフィルタを構成する繊維を示す斜視図。 (a)は第4実施形態のフィルタを構成する繊維の表面に皺状の凹凸部を有する状態を示す部分正面図、(b)は中空繊維を示す部分斜視図及び(c)は中実繊維を示す部分斜視図。 第5実施形態のフィルタを構成する極細繊維が複数撚り合されて凹凸部が形成された状態を示す部分正面図。 (a)は第6実施形態のフィルタを構成する経繊維と緯繊維とよりなる平織物を示す斜視図、(b)は平織物の積層体を示す斜視図。 (a)は第6実施形態のフィルタを構成する繊維が断面十字状に形成された状態を示す斜視図、(b)は凸部に正電荷を有し、凹部に負電荷を有する繊維の作用を示す説明図。 第6実施形態のフィルタを構成する別の繊維を示し、断面十字状に形成され、下半部に正電荷を有し、上半部に負電荷を有する繊維の作用を示す説明図。 別例としての繊維を示す断面図。 別例として繊維表面に螺旋状の凹部を有する状態を示す斜視図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化したオイルミストセパレータ用のフィルタの第1実施形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、エンジンのシリンダブロックに設けられたシリンダヘッドカバー10上には、ブローバイガス中のオイルミストからオイルを回収するためのオイルミストセパレータ11が設けられている。該オイルミストセパレータ11のハウジング12は四角筒状に形成され、その底壁12aにはブローバイガスが導入される流入口13が設けられるとともに、上壁12bにはブローバイガスが排気される流出口14が設けられている。従って、ハウジング12内では図中矢印で示すように流入口13から流出口14に向かってブローバイガスが流れるブローバイガス流路15が形成されている。なお、ハウジング12の底壁12aはシリンダヘッドカバー10と一体的に構成されている。
ハウジング12内のブローバイガスの流れ方向中央位置には、ブローバイガス中のオイルミストを付着、油滴化してオイルを分離、回収するためのフィルタ16がブローバイガス流路15を横切るように図示しないフィルタ固定枠に固定されている。ハウジング12の底壁12aには、フィルタ16の下流側位置において円孔状のオイル排出孔17が貫通形成されている。そして、フィルタ16の下端部に溜まったオイルがオイル排出孔17から排出されるようになっている。
前記フィルタ16は、撥油性及び撥水性を有する繊維18による織布又は不織布によって形成されている。図3(a)及び(b)に示すように、フィルタ16を構成する繊維18はその表面に繊維18の軸線方向xに延びる凹凸部19が周方向にほぼ均等間隔で形成されている。図3(c)に示すように、この凹凸部19は、断面山型状をなす凸部20とそれら凸部20間に形成される凹部21とにより構成されている。
凸部20の頂部と凹部21の底部との間の深さdは、1nm〜10μm程度に形成される。一方、オイルミスト22の粒子径は、通常0.1〜100μm程度である。そして、図3(c)に一点鎖線で示すように、凹凸部19に付着したオイルミスト22は、図3(c)に二点鎖線で示すように凹凸部19上で凝集して油滴23となり、その油滴23が肥大化して重力により繊維18表面から脱離するようになっている。
この繊維18表面の凹凸部19は、例えば金型の口金部を前記繊維18表面の凹凸部19の形状に対応する凹凸形状とし、その金型を用いて繊維原料から溶融紡糸成形を行うことにより形成される。
次に、上記のように構成されたオイルミストセパレータ11用のフィルタ16について作用を説明する。
さて、オイルミストセパレータ11のハウジング12の流入口13からハウジング12内へ導入されたブローバイガスはハウジング12内に設けられたフィルタ16に到り、フィルタ16内を通過する。このとき、ブローバイガス中のオイルミスト22はフィルタ16内の繊維18表面に付着し、そこで油滴化される。油滴化されたオイルは自重により繊維18表面を伝って下降し、フィルタ16内の下端部に到り、そこに溜まる。
この際、図3(c)に示すように、フィルタ16を構成する繊維18表面には凹凸部19が形成されているため、同図の一点鎖線に示すように繊維18表面に付着したオイルミスト22は凹部21に導かれ時間の経過とともに凝集して油滴23となり、同図の二点鎖線に示すようにその油滴23が肥大化する。このように肥大化した油滴23は、いわゆるロータス効果(蓮の葉効果)により凹凸部19との接触面積が減少してはじかれやすくなると共に、その自重により繊維18表面に留まることができず、繊維18表面から脱離する。
そして、フィルタ16の下端部に溜まった油滴23は、フィルタ16の最下端部からハウジング12の底壁12a上を経てオイル排出孔17から排出される。このとき、フィルタ16内へ流れ込むブローバイガス流の風圧によりフィルタ16内のオイルをオイル排出孔17へと導くことができる。従って、油滴(オイル)23をオイル排出孔17からシリンダヘッドカバー10内に速やかに排出することができる。一方、フィルタ16を通過したブローバイガスはオイルミスト22が除去された状態で流出口14から排気され、インテークマニホールド等に還流されて燃焼される。
以上のように構成された第1実施形態のオイルミストセパレータ11用のフィルタ16により発揮される効果について以下にまとめて説明する。
(1) 第1実施形態におけるオイルミストセパレータ11用のフィルタ16では、該フィルタ16が繊維18により構成され、その繊維18表面には凹凸部19が形成されている。このため、オイルミスト22を含むブローバイガスが繊維18表面の凹凸部19に到るとその凹凸部19の作用によりオイルミスト22がその凹凸部19に容易に捕捉され、捕捉されたオイルミスト22が次第に集まって油滴23となり、その油滴23が拡大化して自重により繊維18表面から容易に脱離する。
従って、第1実施形態のフィルタ16によれば、繊維18表面へ付着したオイルミスト22の脱離性を向上させ、フィルタ16の目詰まりを抑制できるため、フィルタ16の性能を長期にわたって維持することができる。
(2) 繊維18表面の凹凸部19は繊維18の軸線方向xに延びるように形成されていることにより、繊維18表面の凹凸部19においてオイルミスト22が油滴23となり、その油滴23が繊維18の軸線方向xに沿って誘導され、肥大化されやすく、繊維18表面から一層容易に脱離する。
(第2実施形態)
続いて、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第2実施形態を図4に基づいて説明する。
図4(a)及び(b)に示すように、フィルタ16を構成する繊維18はその表面に繊維18の軸線方向xと円周方向yに延びる凹凸部19aが繊維18の軸線方向xにほぼ均等間隔で形成されている。図4(c)に示すように、この凹凸部19aは、断面山型状をなす凸部20とそれら凸部20間に形成される凹部21とにより構成されている。この凸部20は前記第1実施形態の図3(c)に示す凸部20に比べて間隔が狭くなるように形成されている。
従って、第2実施形態のフィルタ16によれば、第1実施形態のフィルタ16に比べて繊維18に付着して形成された油滴23を繊維18表面より脱離しやすくすることができる。
(第3実施形態)
次に、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第3実施形態を図5に基づいて説明する。
図5(a)に示すように、繊維18の例えば図示した下半部18aには繊維18の軸線方向xに延びる凹凸部19を形成し、図示した上半部18bには繊維18の円周方向yに延びる凹凸部19aを形成することができる。或いは、図5(b)に示すように、繊維18の外周面の全面に繊維18の軸線方向xに延びる凹凸部19と、繊維18の円周方向yに延びる凹凸部19aとを組合せて形成することもできる。
この第3実施形態のフィルタ16によれば、前記第1実施形態及び第2実施形態のフィルタ16による効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次いで、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第4実施形態を図6に基づいて説明する。
図6(a)に示すように、繊維18表面の凹凸部19を皺部24により形成することができる。この皺部24は、例えば図6(b)に示すように、中空繊維25に外力を作用させて中空部26を潰す方法により形成することができる。また、図6(c)に示すように、中実繊維27の表面が固化し、内部が固化していない状態とし、中実繊維27に潰す方向の外力を作用させる方法で形成することができる。
第4実施形態のフィルタ16によれば、繊維18表面の凹凸部19を容易に形成することができ、凹凸部19による前記効果を発揮することができる。
(第5実施形態)
次に、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第5実施形態を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、直径が10nm〜10μm程度の極細繊維18cを複数本用意し、それらの極細繊維18cを撚り合わせることにより、繊維18表面に凹凸部19を形成することができる。この場合、各極細繊維18cの種類が異なるように、例えば親油性の極細繊維18cと撥油性の極細繊維18cとを用い、オイルミスト22の付着及び油滴23の脱離を促進させることもできる。
第5実施形態のフィルタ16によれば、所定の極細繊維18cを使用して撚り合わせることにより簡単に繊維18表面に凹凸部19を形成することができる。しかも、親油性の極細繊維18cによってオイルミスト22を凹凸部19に付着させ、このオイルミスト22を撥油性の極細繊維18cから脱離させることができるため、オイルミスト22の分離効率を向上させることができる。
(第6実施形態)
次に、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第6実施形態を図8〜図10に基づいて説明する。
この実施形態においては、図8(a)及び(b)に示すように、フィルタ16が経繊維18Aと緯繊維18Bとよりなる平織り物30の積層体31によって構成されている。
図9(a)に示すように、経繊維18Aは断面十字状に形成され、外周部には凹凸部19が経繊維18Aの軸線方向に延びるように設けられている。図9(b)に示すように、経繊維18A表面の凸部20には正電荷が帯電され、凹部21には負電荷が帯電されている。この経繊維18Aは、例えば中心部(図9(b)の破線)に負電荷を帯電しやすいポリプロピレン繊維及び外周部に正電荷を帯電しやすいレーヨン繊維を用い、それらを同時押出成形することにより得られる。このような経繊維18Aを用いることにより、負に帯電されたカーボンを含有するオイルミスト22が、その電荷とは異なる正に帯電された経繊維18Aの凸部20に電気的に吸引されるようになっている。
或いは、図10に示すように、緯繊維18Bの図示した下半部18aに正電荷が帯電され、図示した上半部18bに負電荷が帯電されるように構成することもできる。この場合には、負に帯電されたカーボンを含むオイルミスト22は緯繊維18Bの図示した下半部18aに付着され、オイルミスト22はその位置で凝集して油滴23となり、その油滴23が肥大化し、緯繊維18B表面からの脱離がより容易に行われるようになっている。
さて、ブローバイガスがフィルタ16を通過するときには、図9(b)の一点鎖線に示すように、負に帯電されたカーボンを含むオイルミスト22が経繊維18A表面の正に帯電された凸部20に電気的に吸引される。その状態が継続されると、図9(b)の二点鎖線に示すように、オイルミスト22が凝集して油滴23となり、その油滴23中の負電荷が経繊維18A表面の凹部21が有する負電荷に対して電気的に反発する。従って、経繊維18A表面の油滴23はそのような電気的な斥力によって経繊維18A表面から脱離する。
また、図示した下半部18aに正電荷、図示した上半部18bに負電荷が帯電されている緯繊維18Bを使用する場合には、図10の一点鎖線に示すように、負に帯電されたカーボンを含むオイルミスト22は緯繊維18Bの図示した下半部18aに帯電された正電荷に電気的に吸引される。その後、オイルミスト22は凝集して油滴23となり、図10の二点鎖線に示すように油滴23が肥大化し、その油滴23の重力が電気的な吸引力に打ち勝って油滴23は緯繊維18B表面から脱離する。
従って、第6実施形態のフィルタ16によれば、繊維18表面の凹凸部19による作用、効果に加えて、繊維18表面の凹凸部19における電気的な作用が相乗的に作用し、オイルミスト22を繊維18表面の凸部20に一層容易に付着させることができる。その上、肥大化した油滴23やカーボンを繊維18表面の凹凸部19から容易に脱離させることができる。
(第7実施形態)
次に、オイルミストセパレータ11用のフィルタ16の第7実施形態について説明する。
フィルタ16を構成する繊維18として、第6実施形態における繊維18表面の正電荷及び負電荷に代えて、繊維18表面の凸部20を親油性部分とし、凹部21を撥油性部分とする。親油性部分を形成する繊維18としては例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等が用いられ、撥油性部分を形成する繊維18としては例えばフッ素繊維等が用いられる。この場合、オイルミスト22は繊維18表面の凸部20に親和して付着し、時間の経過と共に凝集して油滴23となり、その油滴23がさらに肥大化して繊維18表面の凹部21の撥油性(非親和性)によってはじかれて脱離するように機能する。
さて、ブローバイガスがフィルタ16を通過するときには、オイルミスト22が繊維18表面の親油性が付与された凸部20に親和して付着する。その状態が継続されると、オイルミスト22が凝集して油滴23となり、その油滴23が肥大化して繊維18表面の凹部21が有する撥油性によってはじかれる。従って、繊維18表面の油滴23はそのような化学的作用に基づいて繊維18表面から脱離する。
従って、第7実施形態のフィルタ16によれば、繊維18表面の凹凸部19による作用、効果に加えて、繊維18表面の凹凸部19における化学的な作用が相乗的に働いて、オイルミスト22を繊維18表面の凸部20に一層容易に付着させることができると共に、肥大化した油滴23を繊維18表面の凹凸部19から一層容易に脱離させることができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して実施することも可能である。
・ 図11に示すように、繊維18を断面多角形状に形成すると共に、その多角形の各辺が円弧状に凹設されて凹部21が形成されるように構成することもできる。
・ 図12に示すように、繊維18の外周面に螺旋状に延びる凹部21を設けて凹凸部19を形成することもできる。
・ 第1〜第5実施形態において、繊維18として撥油性の材質のものを用いたり、撥油性の材質のものと親油性の材質のものとを混合して用いたりすることができる。
・ 第6実施形態において、経繊維18Aの中心部に負電荷を有し、かつ撥油性を有する繊維、外周部に正電荷を有し、かつ親油性を有する繊維を用い、凹凸部19による効果、電荷による電気的な効果及び親油性、撥油性に基づく効果を発揮させることも可能である。
11…オイルミストセパレータ、12…ハウジング、13…流入口、14…流出口、15…ブローバイガス流路、16…フィルタ、18…繊維、19,19a…凹凸部、20…凸部、21…凹部、22…オイルミスト、23…油滴、x…軸線方向、y…円周方向。

Claims (8)

  1. オイルミスト含有ガスに含まれるオイルミストを分離するためのハウジングにはオイルミスト含有ガスの流入口及び流出口を備えると共に、前記ハウジング内には流入口から流出口へオイルミスト含有ガスが流れる流路を形成し、該流路を横切るように固定されオイルミスト含有ガス中に含まれるオイルミストを付着、油滴化するオイルミストセパレータ用のフィルタであって、
    前記フィルタは繊維により構成され、該繊維表面には凹凸部が形成されていることを特徴とするオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  2. 前記凹凸部は繊維の軸線方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  3. 前記凹凸部は繊維の円周方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  4. 前記凹凸部は複数本の繊維を撚り合わせることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  5. 前記凹凸部の表面にはオイルミストのもつ電荷とは異なる電荷が少なくとも帯電されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  6. 前記凹凸部を構成する凸部にはオイルミストの電荷とは異なる電荷が帯電され、凹部にはオイルミストの電荷と同じ電荷が帯電されていることを特徴とする請求項5に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  7. 前記凹凸部の表面は親油性部分と撥油性部分とを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
  8. 前記凹凸部を構成する凸部の表面は親油性を有し、凹部の表面は撥油性を有していることを特徴とする請求項7に記載のオイルミストセパレータ用のフィルタ。
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