JP2011084805A - 鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品 - Google Patents

鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品 Download PDF

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Abstract

【課題】熱間加工性や溶接性などの製造性を維持しつつ、クリープ破断強度の向上や熱膨張係数を適正なレベルまで低くすることができる鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品を提供する。
【解決手段】重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金を材料として蒸気タービン用部品を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品に係り、特に熱間加工性や溶接性等の製造性を維持しつつ、高温強度をさらに向上させることができる鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品に関する。
蒸気タービンを含む火力プラントにおいて、地球環境保護の観点から二酸化炭素の排出量抑制技術が注目されており、また発電の高効率化のニーズが高まっている。
蒸気タービンの発電効率を上げるためには、タービン蒸気温度を高温化することが有効であり、近年の蒸気タービンを備える火力発電プラントにおいて、その蒸気温度は600℃以上まで上昇している。将来的には650℃、さらに700℃や700℃超級へと上昇する傾向が見られる。
高温・高圧の蒸気が作動流体として流入する蒸気タービンの高温配管、フランジ、エルボ、タービンケーシング、弁ケーシング、ノズルボックスは、高温環境下で高圧の内圧を受ける高温圧力容器の一種と考えられる。そのため、これらの部品は高温、高応力に耐える必要があり、これらの部品を構成する材料として、高温度領域において優れた強度、延性、靭性を有するものが求められている。また、高温で長時間使用されるため、優れた耐水蒸気酸化特性も求められる。
また、これらの部品のうち、高温配管やフランジは鍛造または押し出し・引き抜きなどの熱間加工を施して形作られることがほとんどであるが、エルボ、タービンケーシング、弁ケーシング、ノズルボックスは鋳造で形作られる場合も多い。ただし、これらの部品は鋳造によって発生する鋳造欠陥による部品の品質低下を嫌う場合は、溶解・精錬後、インゴットを製造し、それを鍛造することにより部品形状に形成し、品質に優れた鍛造品にする場合もある。従って、適用材料が熱間加工性に優れていることも必要である。
また、これらの部品はタービンの一構成要素であり、他の部品と構造的に組み合せて使用される。例えば、タービンケーシングの内部には、蒸気によって回転するタービンロータや、動翼、ノズル(静翼)、締付ボルト、ノズルボックスなどが組み込まれている。タービンケーシングの熱膨張係数はこれらの内部構造部品の熱膨張係数と同等レベルにある方が、構造設計が容易になり、長期運用に際しても信頼性が大きく向上する。また、熱膨張係数の低い方が大型構造物として局所的な発生熱応力を低下させることにもなり、その観点からの構造設計の容易さと長期信頼性の向上につながる。
さらに、ひとつの部品を一体型の鍛造品に仕上げる場合だけでなく、鍛造セグメント同士の溶接接合によって部品形状に形作る場合もある。その場合、同じ材料セグメント同士の溶接接合もあり、異なった化学組成を有する異材セグメント同士の溶接接合もある。従って、溶接性に優れた材料であることも必要である。
現在、蒸気温度が700℃あるいは700℃超級でこれらの対象部品への適用を検討されているNi基合金としては、インコネル617合金(IN617、スペシャルメタル社製)、インコネル625合金(IN625、スペシャルメタル社製)、インコネル740合金(IN740、スペシャルメタル社製)およびHR6W(住友金属製)が挙げられる。
しかし、IN617、IN625およびHR6Wは、クリープ破断伸び、耐水蒸気酸化特性、熱間加工性、溶接性には良好であるが、クリープ破断強度は十分でなく、熱膨張係数も比較的大きいので、この材料を適用した上記高温部品は構造設計面での困難さを伴い、高温での長期安定運用に課題が多い。また、IN740はクリープ破断強度、耐水蒸気酸化特性、溶接性には良好であるが、クリープ破断伸びが低く、熱膨張係数も比較的大きいので、この材料を適用した上記高温部品も構造設計面での困難さを伴い、高温での長期安定運用に課題が多い。
また、現在、蒸気温度が700℃あるいは700℃超級で動翼、静翼及び締付ボルトへの適用を検討されているNi基合金としては、インコネル713C合金(IN713C)、Udimet520合金(U520)、インコネルX−750合金(X−750)、M252合金およびインコネル718合金(IN718)が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、IN713CおよびU520は、クリープ破断強度は良好であるがクリープ破断伸びが小さく、熱間加工性も良くない。また、IN713Cの熱膨張係数は低目にあるが、耐水蒸気酸化特性は良くない。一方、U520の耐水蒸気酸化特性は良好であるが、熱膨張係数は高目にある。また、X−750のクリープ破断強度とクリープ破断伸びは良好であるが、熱間加工性、耐水蒸気酸化特性は良くなく、熱膨張係数は高目にある。更に、M252のクリープ破断強度、クリープ破断伸び、耐水蒸気酸化特性は良好であり、熱膨張係数は低目にあるが、熱間加工性は良くない。また、IN718のクリープ破断伸び、熱間加工性、耐水蒸気酸化特性は良好であるが、クリープ破断強度は良くなく、熱膨張係数は高目にある。
特開2005−2929号公報
上述のように、700℃を超える蒸気タービンの高温配管、フランジ、鍛造エルボ、鍛造タービンケーシング、鍛造弁ケーシング、鍛造ノズルボックス、ロータ、動翼、静翼、締付ボルトなどの構造部品用材料として、Ni基合金の適用が検討されているが、さらに高温強度(クリープ破断強度)を向上させる必要がある。また、熱膨張係数も適正なレベルまで低くする必要がある。このNi基合金の必要な高温強度や熱膨張係数は、Ni基合金の高温延性(クリープ破断伸び)や熱間加工性、耐水蒸気酸化特性、溶接性などを維持しつつ、組成改良等により得ることが求められている。
そこで、本発明は、熱間加工性や溶接性などの製造性を維持しつつ、クリープ破断強度の向上や熱膨張係数を適正なレベルまで低くすることができる鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の鍛造又は圧延用Ni基合金は、重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする。
また、本発明の蒸気タービン用部品(蒸気タービンの高温配管、フランジ、鍛造エルボ、鍛造タービンケーシング、鍛造弁ケーシング、鍛造ノズルボックス、ロータ、動翼、静翼、締付ボルトなど)は、前記いずれかの鍛造又は圧延用Ni基合金を材料として形成することができる。
本発明によれば、熱間加工性や溶接性などの製造性を維持しつつ、クリープ破断強度の向上や熱膨張係数を適正なレベルまで低くすることができる鍛造又は圧延用Ni基合金およびそれを材料とする蒸気タービン用部品を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る鍛造又は圧延用Ni基合金は、以下に示す組成成分範囲で構成することができる。なお、以下の説明において組成成分を表す%は、特に明記しない限り重量%とする。
(M1)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M2)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M3)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M4)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M5)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M6)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M7)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M8)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M9)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M10)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M11)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M12)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M13)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M14)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、B:0.001〜0.02、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M15)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、B:0.001〜0.02、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M16)重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0又は0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5、B:0.001〜0.02、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M17):(M1)〜(M16)のいずれかにおいて、前記Coの含有量は、重量%で7〜17である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M18):(M1)〜(M17)のいずれかにおいて、前記Mo、WおよびReの1種または2種以上の含有量は、重量%でMo+(W+Re)/2が13〜20である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M19):(M2)、(M6)、(M7)、(M8)、(M12)、(M13)、(M14)、(M16)のいずれかにおいて、前記Tiの含有量は、重量%で0.5〜2.0である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M20):(M3)、(M6)、(M9)、(M10)、(M12)、(M13)、(M15)、(M16)のいずれかにおいて、前記NbおよびTaの1種または2種の含有量は、重量%でNb+Ta/2が1.0〜2.5である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M21):(M4)、(M7)、(M9)、(M11)、(M12)、(14)、(M15)、(M16)のいずれかにおいて、前記Bの含有量は、重量%で0.002〜0.015である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M22):(M5)、(M8)、(M10)、(M11)、(M13)、(M14)、(M15)、(M16)のいずれかにおいて、前記Zrの含有量は、重量%で0.02〜0.10である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M23):(M1)〜(M22)のいずれかにおいて、前記Crの含有量は、重量%で18〜23である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M24):(M1)〜(M23)のいずれかにおいて、前記Feの含有量は、重量%で5以下である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M25):(M1)〜(M24)のいずれかにおいて、前記Cの含有量は、重量%で0.07〜0.15である鍛造又は圧延用Ni基合金。
(M26):(M2)、(M6)、(M7)、(M8)、(M12)、(M13)、(M14)、(M16)のいずれかにおいて、前記Alの含有量は、重量%で0.2〜0.3である鍛造又は圧延用Ni基合金。
上記した組成成分範囲の鍛造又は圧延用Ni基合金は、運転時の温度が680〜750℃となる蒸気タービンの高温配管、フランジ、鍛造エルボ、鍛造タービンケーシング、鍛造弁ケーシング、鍛造ノズルボックス、ロータ、動翼、静翼、締付ボルトなどの鍛造または何らかの塑性変形を伴って加工される構造部品に好適である。
ここで、上記構造部品のすべての部位をこの鍛造又は圧延用Ni基合金で構成しても、また、特に高温となる蒸気タービンの上記構造部品の一部の部位をこの鍛造又は圧延用Ni基合金で構成しても良い。
また、上記した組成成分範囲の鍛造又は圧延用Ni基合金は、従来のNi基合金における熱間加工性や溶接性等の加工性を維持しつつ、高温強度を向上させることができる。すなわち、この鍛造又は圧延用Ni基合金を用いて蒸気タービンの高温配管、フランジ、鍛造エルボ、鍛造タービンケーシング、鍛造弁ケーシング、鍛造ノズルボックス、ロータ、動翼、静翼、締付ボルトなどの構造部品を構成することで、熱間加工性や溶接性を維持しつつ、これらの構造部品の高温強度を向上させ、高温環境中においても高い信頼性を有するものとすることができる。
次に、上記した本発明に係る鍛造又は圧延用Ni基合金における各組成成分範囲の限定理由を説明する。
(1)C(炭素)
Cは、強化相であるM23型炭化物の構成元素として有用であり、特に650℃以上の高温環境下では、蒸気タービンの運転中にM23型炭化物を析出させ、合金のクリープ強度を維持させる要因の一つとなる。また、結晶粒の粗大化も防止する。Cの含有率が0.05%未満の場合には、炭化物の十分な析出量を確保できない。一方、Cの含有率が0.2%を超えると、大型インゴット製作時の成分偏析傾向が増加するとともに脆化相であるMC型炭化物の生成を促進し、耐食性や延性の低下を引き起こす。そのため、Cの含有率は0.05〜0.2%、好ましくは0.06〜0.15%、最も好ましくは0.07〜0.10である。
(2)Cr(クロム)
Crは、オーステナイト母相に固溶し、固溶強化するだけでなく、耐酸化性や耐食性を高めるのに不可欠な元素である。さらにM23型炭化物の構成元素として不可欠であり、特に650℃以上の高温環境下では、蒸気タービンの運転中にM23型炭化物を析出させることで、合金のクリープ強度が維持される。また、Crは、高温蒸気環境下における耐酸化性を高める。Crの含有率が15%未満の場合には、耐酸化性が低下する。一方、Crの含有率が25%を超えると、M23型炭化物の析出を著しく促進することによって粗大化傾向を高め、高温長時間で強度や延性の低下を引き起こす。また、Crは合金の熱膨張係数を増加させるため、高温用機器設計において添加量は低めの方が好ましい。そのため、Crの含有率は15〜25%、好ましくは18〜23%、最も好ましくは20〜22%である。
(3)Co(コバルト)
Coは、オーステナイト母相内に固溶して高温強度を向上させる。また、γ’相[Ni(Al,Ti,Nb,Ta)]にも固溶し、γ’相を強化するとともにγ’相の析出量も増加させる効果を有する。しかしながら、Coの含有率が20%を超えると、金属間化合物相を生成し、機械的強度を低下させるとともに、合金のコストアップ要因にもなる。一方、Coの含有率が5%未満の場合には、機械的強度が低下する。そのため、Coの含有率は5〜20%、好ましくは7〜17%、最も好ましくは10〜14%である。
(4)Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Re(レニウム)
Mo、W、Reはいずれも、オーステナイト母相内に固溶して高温強度を向上させる。また、M23型炭化物中に一部が置換することによって炭化物の安定性を高める。さらに、合金の熱膨張係数を下げる効果があり、高温用機器設計において有用である。Mo+(W+Re)/2の含有率が8%未満の場合には、上記の効果が少なく、Mo+(W+Re)/2の含有率が25%を超えると、大型インゴット製作時の成分偏析傾向が増加するとともに、脆化相であるMC型炭化物やσ相(FeCr)の生成を促進して、延性の低下を引き起こす。また、熱間加工性の低下を招く。そのため、Mo+(W+Re)/2の含有率は8〜25%、好ましくは12〜20%、最も好ましくは15〜18%である。
(5)Al(アルミニウム)
Alは、Niとともにγ’相[Ni(Al,Ti,Nb,Ta)]を生成し、析出によるNi基合金の高温強度を向上させる。また、耐高温腐食性の向上にも効果がある。Alの含有率が0.1%未満の場合には、γ’相の析出が不十分で強化に効かず、Ti、Nb、Taが多量に存在するとγ’相が不安定になり、η相(NiTi)やδ相[Ni(Nb,Ta)]が析出して脆化する。一方、Alの含有率が0.4%を超えると、インゴット製造時に多量の共晶γ’相が析出し、高温強度の低下や熱間加工性の低下の原因になる。そのため、Alの含有率は0.1〜0.4%、好ましくは0.2〜0.3%、最も好ましくは0.21〜0.25%である。
(6)Ti(チタン)
Tiは、Alと同様、Niとともにγ’相[Ni(Al,Ti,Nb,Ta)]を生成し、析出によるNi基合金の高温強度を向上させる。さらに、合金の熱膨張係数を下げる効果があり、高温用機器設計において有用である。Tiの含有率が0.1%未満の場合には、上記した効果が発揮されず、Tiの含有率が2.5%を超えると、脆化相のσ相(FeCr)やη相(NiTi)の析出を助長し、高温強度の低下と欠き感受性を増大させる。そのため、Tiの含有率は0.1〜2.5%、好ましくは、0.5〜2.0%、最も好ましくは1.0〜1.6%である。
(7)B(ホウ素)
Bは、結晶粒界に入り込み、高温強度を向上させる。また、Tiの量が多い場合は、脆化相のη相(NiTi)の析出を抑制し、高温強度および延性の低下を防止する。Bの含有率が0.001%未満の場合には、上記した効果が発揮されず、Bの含有率が0.02%を超えると、粒界脆化を招き、高温強度および靭性の低下を生ずる可能性がある。また、熱間加工性の低下を招く。そのため、Bの含有率は0.001〜0.02%、好ましくは、0.002〜0.015%、最も好ましくは0.005〜0.012%である。
(8)Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)
NbやTaは、γ’相[Ni(Al,Ti,Nb,Ta)]に固溶し、高温強度を高め、γ’相の粗大化を抑制して、析出強度を安定させる。また、Cと結合して炭化物を形成することによっても高温強度向上に寄与する。Nb+Ta/2の含有量が0.5%未満の場合には、上記した効果が発揮されず、Nb+Ta/2の含有量が5%を超えると、δ相[Ni(Nb,Ta)]やσ相(FeCr)が析出して脆化する。そのため、Nb+Ta/2の含有量は0.5〜5%、好ましくは、1.0〜3.7%、最も好ましくは1.5〜2.8%である。
(9)Zr(ジルコニウム)
Zrは、Bと同様に、結晶粒界に入り込み、高温強度を向上させる。また、Cと結合して炭化物を形成し、高温強度の向上に寄与する。Zrの含有量が0.01%未満では、上述した効果が発揮されず、Zrの含有量が0.2%を超えると、逆に高温強度が低下するとともに、延性の低下も引き起こされる。そのため、Zrの含有量は0.01〜0.2%、好ましくは、0.02〜0.15%、最も好ましくは0.05〜0.13%である。
(10)Fe(鉄)
Feは、Ni基合金においては、合金のコスト低減に貢献する。ただし、10%を超えて添加すると、高温強度の低下を引き起こすだけでなく、合金の熱膨張係数の増加につながり、高温用機器設計において不利になる。そのため、Feの含有量は10%以下、好ましくは、6%以下、最も好ましくは5%以下である。
(11)Si(ケイ素)
Siは、溶解精錬時の脱酸剤として有用である。耐酸化性も改善する。ただし、含有量が1%を超えると、延性の低下を引き起こす。そのため、Siの含有量は0.01〜1%、好ましくは、0.02〜0.5%、最も好ましくは、0.1〜0.4%である。
(12)Mn(マンガン)
Mnは、Siと同様に、溶解精錬時の脱酸剤として有用である。ただし、含有量が1%を超えると、高温酸化特性の低下や、η相(NiTi)の析出による延性の低下が引き起こされる。そのため、Mn含有量は0.01〜1%、好ましくは、0.1〜0.4%、最も好ましくは0.2〜0.3%である。
本発明に係る鍛造又は圧延用Ni基合金が、機械的特性(高温強度の代表的な特性であるクリープ破断強度およびクリープ破断伸び)、熱間加工可能温度範囲幅、耐水蒸気酸化、低熱膨張係数および溶接性に優れていることを証明するために、化学組成を変えた複数の試料について以下の試験を行った。
(試料の化学組成)
表1に、実施例No.1〜No.33のNi基合金、および比較例No.1〜No.18のNi基合金の化学組成及びこれらの合金に施した熱処理条件を記載した。実施例のNi基合金の熱処理として、Al及びTiを添加していない試料については、溶体化処理(1100〜1200℃×4hr 水冷)のみ、Al及びTiを添加している試料については、溶体化処理(1100〜1200℃×4hr 水冷)及び時効処理(700〜800℃×16hr 空冷)とした。
また、比較例において、試料No.1は従来合金であるインコネル740相当の化学組成、試料No.2は従来合金であるインコネル617(IN617)相当の化学組成、試料No.3は従来合金であるインコネル625(IN625)相当の化学組成、試料No.4は従来合金であるHR6W相当の化学組成、試料No.5は従来合金であるインコネル713C(IN713C)相当の化学組成、試料No.6は従来合金であるUdimet520(U520)相当の化学組成、試料No.7は従来合金であるインコネルX−750(X−750)相当の化学組成、試料No.8は従来合金であるM252相当の化学組成、試料No.9は従来合金であるインコネル718(IN718)相当の化学組成を有するものである。これらの比較例の試料については、その合金に施される代表的な熱処理条件とした。
Figure 2011084805
(クリープ破断試験)
クリープ破断試験では、表1に示す化学組成を有する実施例の試料No.1〜試料No.33、および比較例の試料No.1〜試料No.18のNi基合金各20kgを真空溶解炉にて溶解し、金型に鋳込み、凝固した鋳塊を鍛造比3で鍛造を行った後、所定の熱処理を加え、所定サイズの試験片を作製した。
各試料に対して、730℃、300MPaの条件でクリープ破断試験を実施した。クリープ破断試験は、JIS Z 2271(金属材料のクリープ及びクリープ破断試験方法)に基づいて実施した。クリープ破断試験で得られる特性としてクリープ破断時間(hr)およびクリープ破断伸び(%)を表2に示す。
Figure 2011084805
表2の結果より、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも従来合金である比較例の試料No.2(IN617相当)、比較例の試料No.3(IN625相当)、比較例の試料No.4(HR6W相当)および比較例の試料No.9(IN718相当)に比べて、クリープ破断時間が大幅に増加し、クリープ破断強度の向上がなされていることが明らかである。
また、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも従来合金である比較例の試料No.1(IN740相当)、比較例の試料No.5(IN713C相当)および比較例の試料No.6(U520相当)に比べてクリープ破断伸びが大幅に向上していた。
また、Mo+(W+Re)/2において本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.12や、Tiにおいて本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.14に比較して、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれもクリープ破断時間が大幅に増加し、クリープ破断強度の向上がなされている。
一方、Mo+(W+Re)/2、Ti、Nb+Ta/2において本発明の化学組成範囲の上限を上回った、それぞれ比較例No.13、比較例No.15、比較例No.16は、いずれもクリープ破断時間の向上が見られたが、逆にクリープ破断伸びの低下が顕著であった。
(熱間加工性試験)
熱間加工性試験では、クリープ破断試験と同様に、表1に示す化学組成を有する実施例の試料No.1〜試料No.33、および比較例の試料No.1〜試料No.18のNi基合金から、直径10mmφ、長さ120mmの丸棒試験片を採取し、1000〜1400℃の各温度でグリーブル試験(高温高速引張試験)を実施し、断面収縮率を計測し、断面収縮率が50%を越える温度範囲幅を求め、この熱間加工可能温度範囲幅を熱間加工性の指標とした。その結果を表2に示す。
実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも従来合金である比較例の試料No.1(IN740相当)、比較例の試料No.5(IN713C相当)、比較例の試料No.6(U520相当)、比較例の試料No.7(X−750相当)および比較例の試料No.8(M252相当)に比べて熱間加工可能温度範囲幅が大幅に増加し、熱間加工性の向上がなされていることが明らかである。
また、Tiにおいて本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.15に比較して、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも熱間加工可能温度範囲幅が大幅に増加し、熱間加工性の向上がなされている。
(水蒸気酸化試験)
水蒸気酸化試験では、クリープ破断試験や熱間加工性試験と同様に、表1に示す化学組成を有する実施例の試料No.1〜試料No.33、および比較例の試料No.1〜試料No.18のNi基合金から、幅10mm、長さ15mm、厚さ3mmの試験片を採取し、700℃の水蒸気環境中で3000時間暴露して、暴露前後の酸化増量(mg/cm)を測定した。その結果を表2に示す。
実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも従来合金である比較例の試料No.2(IN617相当)および比較例の試料No.3(IN625相当)と同等の水蒸気酸化増量であり、良好な耐水蒸気酸化特性を有することがわかった。また、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも従来合金である比較例の試料No.5(IN713C)、比較例の試料No.7(X−750)およびCrにおいて本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.10に比較すると、大幅に水蒸気酸化増量が低下し、耐水蒸気酸化特性の向上が顕著であった。
(平均熱膨張係数測定)
平均熱膨張係数測定では、クリープ破断試験、熱間加工性試験や水蒸気酸化試験と同様に、表1に示す化学組成を有する実施例の試料No.1〜試料No.33、および比較例の試料No.1〜試料No.18のNi基合金から、直径5mm、長さ19mmの丸棒の試験片を採取し、理学電気製熱機械分析装置を使用して測定した。標準試料として石英を使用し、昇温速度5℃/分の条件で、室温から700℃までの平均熱膨張係数を示差膨張方式によって測定した。その結果を表2に示す。
実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも比較例の試料No.1(IN740相当)、比較例の試料No.2(IN617相当)、比較例の試料No.3(IN625相当)、比較例の試料No.4(HR6W相当)、比較例の試料No.6(U520相当)、比較例の試料No.7(X−750相当)および比較例の試料No.9(IN718相当)に比べて室温から700℃までの平均熱膨張係数が低下していることが明らかである。
また、Crにおいて本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.11やMo+(W+Re)/2において本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.12に比較して、実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも室温から700℃までの平均熱膨張係数が低下していることが明らかであった。
(溶接性試験)
溶接性試験では、クリープ破断試験、熱間加工性試験、水蒸気酸化試験や平均熱膨張係数測定と同様に、表1に示す化学組成を有する実施例の試料No.1〜試料No.33、および比較例の試料No.1〜試料No.18のNi基合金から、長さ150mm×幅80mm×厚さ20mmの平板を製作し、その板面に所定の溶接棒により3パスの溶接を行い、その後、溶接ビードに垂直な5断面について割れ発生の有無を調査した。その結果を表2に示す。
なお、5断面のいずれにおいても割れの発生が認められなかった場合、割れ発生の有無は「無」、5断面のいずれか1断面以上に割れの発生が認められた場合、割れ発生の有無は「有」と記載した。
実施例の試料No.1〜試料No.33は、いずれも「無」であった。また、従来合金である比較例の試料No.1(IN740相当)、比較例の試料No.2(IN617相当)、比較例の試料No.3(IN625相当)および比較例の試料No.4(HR6W相当)も「無」であった。
さらに、Crにおいて本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.10、上限を上回った比較例No.11、Mo+(W+Re)/2において本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.12、上限を上回った比較例No.13およびTiにおいて本発明の化学組成範囲の下限を下回った比較例No.14は、いずれも「無」であった。
しかし、Tiにおいて本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.15、Nb+Ta/2において本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.16、Bにおいて本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.17およびZrにおいて本発明の化学組成範囲の上限を上回った比較例No.18は、いずれも「有」であった。
なお、比較例の試料No.5(IN713C相当)、比較例の試料No.6(U520相当)、比較例の試料No.7(X−750相当)、比較例の試料No.8(M252相当)および比較例の試料No.9(IN718相当)は適用対象として、動翼、静翼、締付ボルトなどの鍛造または何らかの塑性変形を伴って加工される部品であり、溶接対象にならないことから、溶接性試験は実施しなかった。

Claims (17)

  1. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  2. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  3. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  4. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  5. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Fe:0.01〜10、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  6. 少なくとも溶体化処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  7. 溶体化処理及び時効処理が施されていることを特徴とする請求項2記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  8. 溶体化処理が施され、時効処理が施されていないことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  9. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  10. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Al:0.1〜0.4、Ti:0.1〜2.5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  11. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、NbおよびTaの1種または2種をNb+Ta/2:0.5〜5を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  12. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、B:0.001〜0.02を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  13. 重量%で、C:0.05〜0.2、Si:0.01〜1、Mn:0.01〜1、Co:5〜20、Cr:15〜25、Mo、WおよびReの1種または2種以上をMo+(W+Re)/2:8〜25、Zr:0.01〜0.2を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなることを特徴とする鍛造又は圧延用Ni基合金。
  14. 少なくとも溶体化処理が施されていることを特徴とする請求項9記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  15. 溶体化処理及び時効処理が施されていることを特徴とする請求項10記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  16. 溶体化処理が施され、時効処理が施されていないことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項記載の鍛造又は圧延用Ni基合金。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の鍛造又は圧延用Ni基合金を材料とする蒸気タービン用部品。
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