JP2011083136A - ロータ、モータ、発電機、電動送風機ならびに電気掃除機 - Google Patents

ロータ、モータ、発電機、電動送風機ならびに電気掃除機 Download PDF

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Abstract

【課題】高速回転に耐え損失の少ない小型で安価なロータを提供する。
【解決手段】円柱状の磁性体からなるシャフト1の外周面に設けられた磁石3と、シャフトの両端に回転自在に設けられた軸受け2と、シャフト1に一体に形成され、磁石3の一方の端面に接触し磁石3の外径と概略同一の円柱状のバランス調整部4とを備え、バランス調整部4の磁石3側端面に段差を設けるように切り欠き4aが形成され、バランス調整部4の磁石3と反対側の端面が一方の軸受け2の内輪と接触しており、磁石3のもう一方の端面側に、磁石3の外径と略同一の円筒部材5がシャフト1に嵌合されており、円筒部材5の磁石3と反対側の端面が他方の軸受け2の内輪と接触して、磁石3の外径とバランス調整部4の外径の少なくとも一部と前記円筒部材5の外径の少なくとも一部を覆うように絶縁性を有した補強材6を配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速回転に耐えうる小型で安価な磁石を備えたロータおよびこれを用いたモータ、発電機、電動送風機、電気掃除機に関するものである。
従来の、この種の磁石を有して高速回転するロータは、図4に示す通り、シャフト20の外周部に円筒状もしくは円弧状の磁石22を接着し、シャフト20の長手方向で磁石22の両側に端板23が装着されている。高速回転により発生する遠心力によって磁石22が破損するのを防止するために、磁石22の外周面に、ステンレスなどの非磁性金属(例えば、特許文献1参照)やセラミック(例えば、特許文献2参照)などの非磁性の材料からなる円筒状のキャン24を組み立てている。キャン24は、接着、圧入、焼バメや端板23と溶接するなどをして組み立てられる。
21は、シャフト20を回転自在に支持する軸受である。
特開平3−89821号公報 特開平1−209942号公報
しかしながら、前記従来のロータの構成では、キャン24がセラミックであると、薄肉では割れ、欠けが生じやすいので薄くしにくい。また高価である。一方、キャン24をステンレスなどの非磁性の金属にした場合、渦電流損により損失が増加してモータや発電機の特性を悪化させるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安価でモータや発電機の特性を悪化させない高速回転に適したロータおよびそれを用いたモータ、発電機、電動送風機ならびに電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のロータは、円柱状の磁性体からなるシャフトと、前記シャフトの外周面に設けられた磁石と、前記シャフトの両端に回転自在に設けられた軸受けと、前記シャフトに一体に形成され、前記磁石の一方の端面に接触し前記磁石の外径と概略同一の円柱状のバランス調整部とを備え、前記バランス調整部の前記磁石側端面に段差を設けるように切り欠きが形成され、前記バランス調整部の前記磁石と反対側の端面が一方の前記軸受けの内輪と接触しており、前記磁石のもう一方の端面側に、前記磁石の外径と略同一の円筒部材が前記シャフトに嵌合されており、前記円筒部材の前記磁石と反対側の端面が他方の軸受けの内輪と接触して、前記磁石の外径と前記バランス調整部の外径の少なくとも一部と前記円筒部材の外径の少なくとも一部を覆うように絶縁性を有した補強材を配置したもので、バランス調整部と円筒部材は切削可能であるので、これらで2面バランス調整をする時の切削部分とすることができ、2つ修正箇所の間を広くとれてバランスを高精度に調整しやすくなり、別途バランス調整用の切削部分を設けることなく、かつ長さを最小限にするため、部品点数を少なくして、低コスト化と小型化を図れるとともに、補強材部分を削る必要もないので、不用意に削りすぎて補強強度を損なうことがない。
また、バランス調整部をシャフトと一体にすることによりシャフトの軸剛性を確保しやすくなる。
また、補強材は絶縁性を有するので、渦電流損をなくし、さらに、バランス調整部と円筒部が磁石の外径と概略同一なので、補強材がシートの場合は、しわがよるのを防ぎ、糸状の補強材を巻きつけるときには、段差の角でずり落ちて角をすべて覆うことができないことを防ぐことができて補強強度と寸法精度を確保することができる。
また、磁性体からなるバランス調整部と磁石との間に溝を形成するように切り欠きを設けているので、磁束がバランス調整部に短絡しないようになり、磁束を有効に使うができる。
バランス調整できるバランス調整部と円筒部材を磁石と密接して配置したことによりロータの長さを短くすることが可能になり、部品点数が少ないので安価な組立が可能になる。これによって、渦電流損を発生させず安価な高速回転用のロータの提供が可能となる。
また、磁石を円筒状にすれば、組立性が向上するとともに、高速に向く2極にしたときに磁石の継ぎ目のギャップの影響を無くすことができて品質を安定させることが可能となり、部品点数が少ないので安価な組立が可能になる。
また、本発明のモータは、請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータを有するもので、キャンによる渦電流損がなく安価なロータであるため、モータの低コスト化を図る、あるいは効率が良い分だけ小型化を図ることが可能となる。
又、本発明の発電機又は電動送風機は、請求項10に記載のモータを有するもので、安価で高い効率を有しながら小型化を図ることができる。
また、本発明の電気掃除機は、請求項11に記載の電動送風機を有するもので、電動送風機の効率が高いので、吸引性能の一つである吸い込み仕事率を高くすることができ、また電動送風機の小型化により電気掃除機も小型化が図れて、移動の取り回しがより軽快に行うことが可能となる。
本発明のロータおよびこれを用いたモータ、発電機あるいは電動送風機、電気掃除機は、安価で高い効率を有しながら小型化が図れるものである。
(a)本発明の実施の形態1におけるロータの縦断面図、(b)同ロータの側断面図、(c)同ロータの他の例を示す側断面図 (a)本発明の実施の形態2におけるロータの縦断面図、(b)同ロータの他の例を示す縦断面図 (a)本発明の実施の形態2におけるロータの縦断面図、(b)同ロータの他の例を示す縦断面図 従来のロータの縦断面図
第1の発明は、円柱状の磁性体からなるシャフトと、前記シャフトの外周面に設けられた磁石と、前記シャフトの両端に回転自在に設けれた軸受けと、前記シャフトに一体に形成され、前記磁石の一方の端面に接触し前記磁石の外径と概略同一の円柱状のバランス調
整部とを備え、前記バランス調整部の前記磁石側端面に段差を設けるように切り欠きが形成され、前記バランス調整部の前記磁石と反対側の端面が一方の前記軸受けの内輪と接触しており、前記磁石のもう一方の端面側に、前記磁石の外径と略同一の円筒部材が前記シャフトに嵌合されており、前記円筒部材の前記磁石と反対側の端面が他方の軸受けの内輪と接触して、前記磁石の外径と前記バランス調整部の外径の少なくとも一部と前記円筒部材の外径の少なくとも一部を覆うように絶縁性を有した補強材を配置したもので、バランス調整部と円筒部材は切削可能であるので、これらで2面バランス調整をする時の切削部分とすることができ、2つ修正箇所の間を広くとれてバランスを高精度に調整しやすくなり、別途バランス調整用の切削部分を設けることなく、かつ長さを最小限にするため、部品点数を少なくして低コスト化と小型化を図れるとともに、補強材部分を削る必要もないので、不用意に削りすぎて補強強度を損なうことがない。
また、バランス調整部をシャフトと一体にすることによりシャフトの軸剛性を確保しやすくなる。
また、補強材は絶縁性を有するので、渦電流損をなくし、さらに、バランス調整部と円筒部が磁石の外径と概略同一なので、補強材がシートの場合は、しわがよるのを防ぎ、糸状の補強材を巻きつけるときには、段差の角でずり落ちて角をすべて覆うことができないことを防ぐことができて補強強度と寸法精度を確保することができる。
また、磁性体からなるバランス調整部と磁石との間に溝を形成するように切り欠きを設けているので、磁束がバランス調整部に短絡しないようになり、磁束を有効に使うができる。
また、バランス調整できるバランス調整部と円筒部材を磁石と密接して配置したことによりロータの長さを短くすることが可能になり、部品点数が少ないので安価な組立が可能になる。これによって、渦電流損を発生させず安価な高速回転用のロータの提供が可能となる。
また、磁石を円筒状にすれば、組立性が向上するとともに、高速に向く2極にしたときに磁石の継ぎ目のギャップの影響を無くすことができて品質を安定させることが可能となり、部品点数が少ないので安価な組立が可能になる。
第2の発明は、特に、第1の発明の円筒部材を磁性体で構成し、前記円筒部材の磁石側の端面に第2の切り欠きを設けたもので、円筒部材が磁性体であって磁石と隣り合う端面側に第2の切り欠きを設けることにより磁石のシャフト側かつ端面側の磁気飽和を発生しにくくするとともに、外周側は磁石との間に溝を形成するように第2の切り欠きを設けて磁束がバランス調整部に短絡しないようにしたので磁束を有効に使うができる。これにより、高速回転に有利なロータの小径化を行ってもシャフト側の磁気飽和による損失を低減することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の切り欠き又は/及び第2の切り欠きの外周に、磁石に隣接すると共にそれと概略同一外径の非磁性のリングを配置したもので、磁石外周と非磁性のリングの外周が概ね一つの曲面になるのでその上に配置する補強材が巻きつけやすくなる。従って品質向上とともに組立性が向上してより安価にすることができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の円筒部材の磁石と反対側の端面の内径の直径を磁石側の内径より小さくして前記円筒部材の内径面に段差を設け、前記段差がシャフトの長手方向で当たってかつ嵌合するように前記シャフトが形成されているもので、組立の位置決め制御をすることなしに容易に組立することができるので、より安価
にすることが可能となる。
第5の発明は、特に、第1の発明の円筒部材の軸受け側端面が、前記シャフトに設けられ前記軸受けの内輪に当たる段差部と同一の面になるように配置された、または前記軸受けから離れる方向に配置されたもので、シャフトの形状だけで2つの軸受け間隔の寸法が決定される。これにより、高精度な軸受けの位置を設定することができるので、品質が安定するとともに複数の部品の寸法精度を高める必要がなくなるので、より安価にすることが可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の切り欠き又は/及び第2の切り欠きを、階段形状にしたもので、切り欠き形状を加工で形成するための除去する部材の量が少なくなるので、加工時間が短くなり、より安価にすることが可能となる。
第7の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の切り欠き又は/及び第2の切り欠きを、面取り形状にしたもので、安価な加工方法となるので、より低コスト化を図ることができる。
第8の発明は、特に、第1〜第7のいずれか1つの発明の磁石を、シャフトの長手方向に複数個に分割して配置したもので、磁石に発生する渦電流損の低減がしやすくなるとともに磁石の直径に対する長さが短くなるので寸法精度を向上させやすくなる。また、シャフトの長手方向違いのバリエーションを製作する場合に同一部材で組立が可能になり標準化が図れるので品質の安定化と低コスト化を図ることができる。
第9の発明は、特に、第8の発明の隣り合う2つの磁石の間を絶縁したもので、確実に渦電流損を低減することができ、効率を高めることができる。
第10の発明におけるモータは、請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータを有するもので、キャンによる渦電流損がなく安価なロータであるため、モータの低コスト化を図る、あるいは効率が良い分だけ小型化を図ることが可能となる。
第11の発明における発電機又は電動送風機は、請求項10に記載のモータを有するもので、安価で高い効率を有しながら小型化を図ることができる。
第12の発明における電気掃除機は、請求項11に記載の電動送風機を有するもので、電動送風機の効率が高いので、吸引性能の一つである吸い込み仕事率を高くすることができ、また電動送風機の小型化により電気掃除機も小型化が図れて、移動の取り回しがより軽快に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1におけるロータの縦断面図、図1(b)は、同ロータの側断面図である。
本実施の形態におけるロータは、図1(a)に示すように、磁性体からなる円柱状のシャフト1の両端に近い場所には、それぞれ軸受け2が装着されており、2つの軸受け2の間の部分のシャフト1の外周部に、磁石3を接着剤を用いて固着してある。この磁石3の端に接触して隣接し、シャフト1と一体になっていて磁石3と概略同じ外径のバランス調整部4と、円筒状の金属などの切削可能な剛体で形成され磁石3と概略同じ外径の円筒部
材5とが配置され、磁石3の外周前面と、バランス調整部4および円筒部材5の各々の少なくとも一部とを連続的に覆うように引張強度の高い補強材6を巻きつけて固着させている。
補強材6は、ガラス繊維や炭素繊維などの高強度の繊維からなり、エポキシ樹脂などが含浸されていて、磁石3とバランス調整部4、円筒部材5に巻回したのち含浸させた樹脂を硬化させて固着する。含浸させる樹脂は、樹脂を含浸させていない補強材6を巻回して後に滴下含浸などで固着しても良い。また、接着剤を併用しても良い。
高速回転時に生じる磁石3に対する遠心力は大きく、シャフト1と磁石3の接合を破壊しやすくなる。しかし磁石3を補強材6で覆っており、遠心力による応力を含浸している樹脂も分担するため剛性が高められており、高速回転に耐えうるようになっている。さらに、補強材6は磁石3のみならずバランス調整部4や円筒部材5にもほとんど段差がない状態で覆っているので、補強材6に偏った荷重がかかりにくく安定して遠心力に耐えることが可能になる。
バランス調整部4は、シャフト1と一体であり、通常、シャフト1は磁性体からなるので磁石3からバランス調整部4への漏れ磁束を防ぐために、磁石3との間のバランス調整部4に切り欠き4aを設けている。
また、磁石3は、図1(b)に示すように円筒状の場合と、図1(c)に示すように2つ以上の均等分割個片の場合がある。磁石3が円筒状の場合は、磁石3自身の強度と補強材6の強度の両方で遠心力に耐えるようにできる。このため、磁石3の外周部の補強材6の厚みをより薄くすることが可能となり、ロータの一層の小径化が可能となる。また、より薄い補強材6にして磁束利用率を高めたり、ロータの小径化で、周速を低くして空気抵抗(風損)を低減することが可能となる。
また、2つ以上の均等分割個片の磁石3の場合、高温になった場合に、磁石3の線膨張係数がシャフト1の線膨張係数より小さくても、シャフト1の寸法変化による応力で磁石3が割れるということがない。磁石3の円周方向の分割数を増加させると、補強材6が受ける応力が分散されるので、磁石3の外周の補強材6の厚みをさらに小さくすることができ、一層の小径化が可能になる。
高速回転させるためにはバランスを取ることが必要である。特にある程度の出力を出そうとすると細長くなる傾向があり、高精度にバランスを取る必要があり、2面バランスが必要になってくる。磁石3の両側の剛体であるバランス調整部4と円筒部材5の部分で補強材6が覆っていない部分をバランス調整用に除去することによって2面バランスを取ることが容易に可能となる。ここで、補強材6もいっしょに除去加工すると、補強材6のクラックや固着強度の低下などの品質不良につながりやすくなる。
また、バランス調整部4や円筒部材5の、磁石3と反対側の端面は軸受け2の内輪のあて面に接触していて軸受け2に予圧を確実に与えることが可能な配置となっている。
以上のように、本実施の形態においては、磁石3とシャフト1間の接着剤だけでなく、円筒状のバランス調整部4と円筒部材5とで覆うことにより、接着面積が増加して接合強度が増加し、さらに補強材6で覆うことにより一層遠心力に耐えうる強度を高めている。
円筒部材5の内径は、隣接する軸受け2側が小さな直径となっており、シャフト1と嵌合するように、円筒部材5の内径の段差とシャフト1の外周の段差、円筒部材5の内周面とシャフト1の外周面の各々が嵌合するように配置しており、隣接している軸受け2の内
輪の端面が少なくともシャフト1の段差に接触しているように配置している。これにより、2つの軸受け2の間の距離はシャフト1の段差形状の距離で決まるので、シャフト1の加工精度のみで決定され、他の部材の精度が重畳することがない。したがって、高精度に軸受け2を配置することが可能となる。
また、円筒部材5をシャフト1と一体にしないで嵌合するようにしたため、磁石3を円筒状のものを使うことが可能になる。
また、補強材6を構成する高強度の繊維としての糸または、編みこまれた布またはチューブの素材は、強度とコストと湿度などの使用環境によりポリエステル、アラミド、テトロン、ケプラーなどを用いても良い。
また、シャフト1が非磁性である場合は、バランス調整部4の切り欠き4aが不要であることはいうまでもない。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2におけるロータの断面図である。なお、上記実施の形態1におけるロータと同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、図2に示すように、磁石9を、シャフト1の軸方向に複数個に分割して配置したものである。これにより、磁石9の分割している部分の抵抗が増加し、渦電流による損失増加の影響を低減させることができる。また、隣り合う磁石9の端面に絶縁処理を施すことにより、渦電流による損失を一層低減させることが可能になる。
また、本実施の形態では、円筒部材11は、磁性体からなり、バランス調整部10と同様の第2の切り欠き11aを磁石9と隣接する側に設けている。第2の切り欠き11aの形状が図2(a)に示すように階段状としている場合と、図2(b)に示すように面取り形状としている場合とがある。
第2の切り欠き11aが階段状の場合は、磁石9の外周に巻いた補強材12の巻き始めあるいは巻き終わりの部分を重ねて固着するスペースを確保しやすくなり、剥がれなどの品質不具合を防ぎやすくなる。一方、第2の切り欠き11aが面取り形状としている場合は、第2の切り欠き11aの加工工数を少なくすることが可能となり低コスト化を図ることが可能となる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3におけるロータの断面図である。なお、上記実施の形態におけるロータと同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態におけるロータは、図3に示すように、円柱状のシャフト13の両端に近い場所にそれぞれ軸受け14が装着されており、軸受け14の内輪の端面に密接するようにバランス調整部16と磁性体からなる円筒部材17が配置してある。バランス調整部16と円筒部材17の磁石15と隣接する部分にそれぞれ切り欠き16a、第2の切り欠き17aがあり、さらに切り欠き16a、第2の切り欠き17aのそれぞれの空間は嵌合して磁石15の端面に密接するように非磁性のリング18が固着されている。
実施の形態1や2と同様に、磁石15の外周から非磁性のリング18の外周、バランス調整部16と円筒部材17の外周の一部までを連続的に補強材19で覆っている。非磁性のリング18とバランス調整部16、円筒部材17のそれぞれの外径は、磁石15と概略同じであるので、補強材19は、ほぼ同一面に配置でき、製作しやすくなっている。特に
、補強材19を、糸状のものを巻きつけてから固着する場合、段差の角で巻きつけたものが溝側にずり落ちやすい。そのため磁石15の外周を覆う糸状の補強材19の面積が小さくなってしまいやすかった。大きな段差がなければ、糸状の補強材19であっても磁石15を覆う面積を確保しやすくなる。
上記実施の形態で述べたロータを、モータ(図示せず)に使用すれば、キャンによる渦電流損がなく安価なロータであるため、モータの低コスト化を図る、あるいは効率が良い分だけ小型化を図ることが可能となる。
また、上記モータを発電機や電動送風機(図示せず)に使用すれば、安価で高い効率を有しながら小型化を図ることができる。
さらに、前記電動送風機を電気掃除機に搭載すれば、電動送風機の効率が高いので、吸引性能の一つである吸い込み仕事率を高くすることができ、また電動送風機の小型化により電気掃除機も小型化が図れて、移動の取り回しがより軽快に行うことが可能となる。
以上のように、本発明にかかるロータは、渦電流損を発生させず高速回転が可能な強度を充分に持つことが可能となるため、このロータを用いたモータあるいは発電機は高効率化や小型化、それによる低コスト化を図ることができる。
また、このロータを用いたモータを有する電動送風機においても安価で高い効率を有しながら小型化を図ることができる。
そのため、電気掃除機や発電機としてはもちろんのこと、他の家庭用電化機器、産業機器などの用途にも幅広く適用できる。さらには、電動送風機は同様の観点において、圧縮機、タービン、液体用ポンプにも適用可能である。
1、7、13 シャフト
2、14 軸受け
3、9、15 磁石
4、10、16 バランス調整部
4a、16a 切り欠き
5、11、17 円筒部材
6、12、19 補強材
11a、17a 第2の切り欠き
18 リング

Claims (12)

  1. 円柱状の磁性体からなるシャフトと、前記シャフトの外周面に設けられた磁石と、前記シャフトの両端に回転自在に設けれた軸受けと、前記シャフトに一体に形成され、前記磁石の一方の端面に接触し前記磁石の外径と概略同一の円柱状のバランス調整部とを備え、前記バランス調整部の前記磁石側端面に段差を設けるように切り欠きが形成され、前記バランス調整部の前記磁石と反対側の端面が一方の前記軸受けの内輪と接触しており、前記磁石のもう一方の端面側に、前記磁石の外径と略同一の円筒部材が前記シャフトに嵌合されており、前記円筒部材の前記磁石と反対側の端面が他方の軸受けの内輪と接触して、前記磁石の外径と前記バランス調整部の外径の少なくとも一部と前記円筒部の外径の少なくとも一部を覆うように絶縁性を有した補強材を配置したことを特徴とするロータ。
  2. 円筒部材を磁性体で構成し、前記円筒部材の磁石側の端面に第2の切り欠きを設けたことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  3. 切り欠き又は/及び第2の切り欠きの外周に、磁石に隣接すると共にそれと概略同一外径の非磁性のリングを配置したことを特徴とする請求項2に記載のロータ。
  4. 円筒部材の磁石と反対側の端面の内径の直径を磁石側の内径より小さくして前記円筒部材の内径面に段差を設け、前記段差がシャフトの長手方向で当たってかつ嵌合するように前記シャフトが形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータ。
  5. 円筒部材の軸受け側端面が、前記シャフトに設けられ前記軸受けの内輪に当たる段差部と同一の面になるように配置された、または前記軸受けから離れる方向に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  6. 切り欠き又は/及び第2の切り欠きを、階段形状にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータ。
  7. 切り欠き又は/及び第2の切り欠きを、面取り形状にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のロータ。
  8. 磁石を、シャフトの長手方向に複数個に分割して配置したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のロータ。
  9. 隣り合う2つの磁石の間を絶縁したことを特徴とする請求項8に記載のロータ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のロータを有するモータ。
  11. 請求項10に記載のモータを有する発電機又は電動送風機。
  12. 請求項11に記載の電動送風機を有する電気掃除機。
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