JP2011082029A - コネクタ内の端子金具装着不良検出方法およびそのためのコネクタハウジング - Google Patents

コネクタ内の端子金具装着不良検出方法およびそのためのコネクタハウジング Download PDF

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Abstract

【課題】コネクタハウジングへの端子金具の装着不良を正確に検出することができる端子金具装着不良検出方法を提供する。
【解決手段】端子金具を挿入するキャビティを上下に複数個備え、上下の前記キャビティ間の仕切壁20Wに片持ちアーム形状のランス30を突設し、このランス30と仕切壁20Wとの間に可撓空間20Fを備えたコネクタハウジングであって、端子金具をキャビティの一方から他方に向けて挿入すると端子金具がランス30を上部の可撓空間20Fに弾性的に撓(たわ)み変形して押し上げ、さらに端子金具をキャビティに挿入するとランス30が可撓空間20Fから復元してその係止部30Kが端子金具に形成された係止溝に係合することで端子金具の抜け止めが行われるコネクタハウジングにおいて、ランス30の前端面30Hにシボ加工Sを施したことによりランス30の変位を確認し易くした。
【選択図】図2

Description

本発明は、コネクタハウジングのキャビティ内へ挿入された端子金具がコネクタハウジングのキャビティ内面に設けられたランスに当接してこれと係合するタイプのコネクタに関するもので、特にコネクタハウジングのキャビティ内へ挿入された端子金具の装着不良を検出するコネクタ内の端子金具装着不良検出方法およびそのためのコネクタハウジングに関する。
〈本発明が対象としているコネクタ〉
図6は本発明が改良の対象としている従来のコネクタの斜視図、図7はその平面図である。両図が示すように、このコネクタ10’は合成樹脂で形成されたメス型コネクタで、幅方向と上下方向にそれぞれキャビティ(端子収容室)20C(下から上へ20C1〜20C6)が形成されたコネクタハウジング20’と、各キャビティ20C内に挿入された端子金具40(図8)とを備えている。
〈コネクタの縦断面形状〉
図8は図6および図7のコネクタの縦断面図である。
このコネクタ10’はキャビティ20Cが形成されたコネクタハウジング20’とこのキャビティ20C内に挿入される端子金具40とを備えている。
コネクタハウジング20’は、上下に複数個(図では6個)のキャビティ20C1〜20C6が並び、紙面と垂直方向にも複数個のキャビティが並んでいる。
各キャビティ20C1〜20C6のそれぞれ上又は下のキャビティとの仕切壁20Wにはランス30’が形成されている。
〈ランス30’の形状〉
図9は図8で断面形状で示した従来のランス30’の斜視図である。
従来のランス30’は、仕切壁20W(図8)の相手側コネクタの挿入側(コネクト側)近傍に向けてコネクト側の先端部(係止部)30Kが自由端となる略L字形に突設された片持ちアーム形状をして仕切壁20Wと一体に形成されている。
そこで先端部30Kに下方から押圧力が与えられると、ランス30’は上方向にある可撓空間20F(図8)に向けて弾性的に撓(たわ)み変形するようになっている。
〈端子金具40の形状〉
図8に戻って、各キャビティ20C1〜20C6内へはそれぞれ端子金具40が挿入される。端子金具40は相手方のオス型コネクタの接触部材が挿入されたときこの接触部材と弾性的に接触する弾性に富む接触部材40Sを備えた先端部40Hと、先端部40Hの後方に形成された窪みから成る係止溝40Kと、最後方で絶縁被覆電線を圧着接続するための芯線圧着部40Pが形成されている。
〈各キャビティ20C1〜20C6内へ端子金具40の装着〉
図8は各キャビティ20C1〜20C6内へ端子金具40が挿入されて確実に装着されるまでの過程を下から順に描いている。すなわち、最下のキャビティ20C1では、端子金具40がコネクタハウジング20’の金具挿入路20G内に挿入される挿入直前の状態を示し、その直上のキャビティ20C2では端子金具40の先端部40Hが金具挿入路20G内に挿入された状態を示し、さらにその直上のキャビティ20C3では端子金具40の先端部40Hがランス30’の根元に到達した状態を示し、さらにその直上のキャビティ20C4では端子金具40の先端部40Hがランス30’の可撓部(係止部)30Kを上の可撓空間20F内に完全に押し上げた状態を示し、さらにその直上のキャビティ20C5では端子金具40の先端部40Hがランス30’の下を通過したがまだランス30’は可撓空間20F内に可撓部30Kが完全に押し上げられたままの状態を示し、そして、最上のキャビティ20C6では端子金具40の先端部40Hがランス30’の下を通過して、ランス30’が弾性復帰してその先端の係止部30Kが端子金具40の係止溝40Kに係合して、キャビティ内に端子金具が完全に装着された状態を示している。
以上の6つの局面をランス30’の動きで見ると、次の3段階に分類できる。
〈第1段階:ランス30’は不変位〉
第1段階はランス30’が変位しない局面である。端子金具40(図8の(1))をコネクタハウジング20’の金具挿入路20G内に挿入すると(図8の(2))、端子金具40は金具挿入路20G内を進んでやがてランス30’の根元に到達する(図8の(3))。
この段階では、ランス30’はまだ変位していない。
〈第2段階:ランス30’は変位〉
さらに進むと、端子金具40はランス30’を上方の可撓空間20Fに押し上げ(図8の(4))、そのままさらに端子金具40の先端部40Hはランス30’を上方に押し上げた状態でランス30’の下を通過する(図8の(5))。
この段階では、ランス30’は変位している。
〈第3段階:ランス30’は復帰〉
端子金具40の先端部40Hがランス30’を通過すると、ランス30’は弾性的に復元して可撓空間20Fから戻り、端子金具40の係止部40Kと係合し、もって端子金具40の抜け止めが行われる(図8の(6))。
この段階では、ランス30’は可撓空間20Fから復帰している。
このように、電線の先端部を芯線圧着部40Pで圧着した端子金具40は、コネクタハウジング20’内の内面に設けられたランス30’に係合することによって抜け止め状態にされて装着されて、コネクタ10’は完成する。
〈各キャビティへ端子金具を装着する際の問題点〉
この種の抜け止め構造を採用した場合、端子金具40がランス30’を撓(たわ)ませる所まで挿入されると、ある程度の摩擦力が端子金具40に作用するため、完全挿入に至っていなくても見かけ上端子金具40は抜け止め状態となってしまい、端子金具40の挿入作業を行っている作業者は、完全挿入に至ったと勘違いして作業を途中で止めてしまうことがある。
しかし、端子金具40がコネクタハウジング20’のランス30’と係合する「正規位置」まで完全に挿入されていないと、使用中に端子金具40の抜けが発生する可能性があるため、端子金具40の装着不良は事前に確実に検出して、修正しておく必要がある。
〈端子金具の装着不良を検出する従来の検出方法1〉
このような端子金具の装着不良を検出する従来の検出方法1としては、特許文献1に記載のものがある。
特開平7−73949号公報 特開2004−158347号公報
〈従来の検出装置1〉
特許文献1記載の従来の検出方法1は、端子金具の装着不良を確実に検出でき、しかも、ランスに損傷を与えることがないようにすることを目的とするもので、具体的には、常閉形スイッチに連動のランスチェックピンがプローブホルダからコネクタ側に向けて突出されており、このランスチェックピンは各ランスの下側に設けられている撓み空間内に進入可能な位置に設けられているので、端子金具の装着が正常な場合はランスは端子金具と係合していて撓み空間内が空いており撓み空間内にへランスチェックピンは入り込むことができる。
しかしながら、端子金具の装着が不良な場合は、ランスは端子金具に係合できないため撓み空間内に留まっているのでランスチェックピンは撓み空間内へ入り込むことができず、ランスに当って押し戻されて、常閉形装着不良検出スイッチが開となって、接触不良が検出されるようになる、というものである。
〈従来の検出方法1の欠点〉
端子金具の装着不良検出方法1は、プローブをコネクタ内の端子金具に当てることが前提となっているので、端子金具のサイズが2.3mmまでであればプローブを端子金具に当てることができるため検出することができるが、規格にある0.64mmのような2.3mm以下のサイズが小さい端子金具ではプローブを当てることができず、検出することができなくなる、という欠点があった。
また、この端子金具装着不良検出装置は機械的スイッチを検出回路中に用いているので、経年変化により機械的接点の接触不良や離脱不良の虞があった。
〈従来の検出方法2〉
また、機械的スイッチによらない従来の検出方法2として、光学的な検出方法が開示されている(特許文献2参照)。
図10は、特許文献2に係る装着不良検出方法を示す概念図である。
装着不良検出装置100は、図10に示すコネクタ10’における端子金具40(図8)の装着不良の検出を行うための装置で、コネクタ10’の前面側を撮像する撮像カメラ110と、その撮像カメラ110をX−Y方向(ここで、X方向は図10で上下方向、Y方向は図10の紙面に垂直な方向)に駆動するXY駆動機構120と、装着不良かどうかの判断をする判断部(CPU)130とを備えている。
装着不良検出装置100は、撮像カメラ110によりコネクタ10’の前面側の開口を介してキャビティ20C1〜20C6(図8)内のランス30’の状態を撮像し、XY駆動機構120によって撮像カメラ110をコネクタ10の前面側のX−Y平面を隈なく走査させてキャビティ20C1〜20C6内の全ランス30’の状態を撮像し、その撮像画像に基づいて判断部130は「正規位置」まで挿入されていない端子金具40を検出するものである。
〈コネクタ10’の前面側の開口の撮像画像〉
図11は従来のコネクタ10’の前面側から見た3箇所の開口の撮像画像の概念図を示している。図11(a)は図8においてランス30’がまだ端子金具40によって押し上げられていない第1段階(図8の(1)〜(3))のランス30’の前端面30H’(図8)の画像、図11(b)はランス30’が端子金具40によって上方に押し上げられた第2段階(図8の(4)および(5))のランス30’の前端面30H’の画像、図11(c)はランス30’の係止部30Kが端子金具の係止溝40Kと係合した「正規位置」にある第3段階のランス30’の前端面30H’の画像をそれぞれ表している。
〈ランス30’の前端面30H’の位置が変化している〉
図11(a)ではランス30’が端子金具40にまだ上へ押し上げられていないので、撮像画像では、ランス30’の前端面30H’がオス型コネクタの接触部材が挿入される挿入口20Kの直上に位置し、画像で見て前端面30H’の上方には可撓空間20F(図8参照)が広がっている。
図11(b)ではランス30’が端子金具40によって上の可撓空間20F内へ押し上げられているので、撮像画像では、ランス30’の前端面30H’が上方にあり、ランス30’の下方に端子金具40が写っている。
図11(c)ではランス30’が可撓空間20Fから復帰して端子金具40と係合しているので、撮像画像では、挿入口20Kの直上に端子金具40が位置し、ランス30’の前端面30H’は端子金具40の後方に隠れており、はみ出した部分だけが写っている。
〈端子金具40が「正規位置」にある状態の撮像画像〉
したがって、従来のコネクタハウジング20’のすべてのキャビティ内に端子金具40が装着された場合、すべての端子金具40が図8(6)の「正規位置」にあると、撮像画像はすべて図11(c)のように写ることになる。
〈端子金具40が装着不良の状態の撮像画像〉
ところが、いずれかの端子金具40が装着不良の場合には、撮像画像は図11(a)か(b)のいずれかのように写ることになる。
〈撮像画像による装着不良判断の基準〉
以上のことを纏めると、従来のランス30’の前端面30H’が大きな面積で写っていれば装着不良であり、ランス30’の前端面30H’が端子金具40の後方に隠れてはみ出た部分しか写っていなければ正常な装着ということになる。
〈従来の検出方法2の欠点〉
ところが従来の検出方法2によれば、このように、ランス成形用開口を介して正面から見えるランス30’の前端面30H’の割合が「大きい」(装着不良)か「小さい」(正常な装着)か、といった判断が難しく、判断部130(図10)は正確な判断をすることができないことが起きた。
その理由は、ランス30’の前端面30H’が、図9のように、可撓空間20Fを形成する壁面と一体で同じプラスチック材質でできているので、写した撮像画像で見ると図11(a)〜(c)のように、前端面30H’がどれで、どこまでか、そして可撓空間20Fを形成する壁面がどれで、どこまでかの明確な区別が付けにくいからであることが判った。
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたもので、ランスの前端面と可撓空間を形成する壁面とが同じプラスチック材質でできていても、判断部が正確かつ簡単にできるようなコネクタハウジングを提供し、もってコネクタの装着不良を正確かつ簡単に検出する方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、第1発明はコネクタハウジングに係り、端子金具を挿入するキャビティを上下に複数個備え、上下の前記キャビティ間の仕切壁に片持ちアーム形状のランスを突設し、前記ランスと前記仕切壁との間に可撓空間を備えたコネクタハウジングであって、前記端子金具を前記キャビティの一方から他方に向けて挿入すると前記端子金具が前記ランスを上部の前記可撓空間に弾性的に撓(たわ)み変形して押し上げ、さらに前記端子金具を前記キャビティに挿入すると前記ランスが前記可撓空間から復元して前記端子金具に形成された係止溝に係合することで前記端子金具の抜け止めが行われるコネクタハウジングにおいて、前記ランスの前端面にシボ加工を施したことを特徴としている。
第2発明もコネクタハウジングに係り、端子金具を挿入するキャビティを上下に複数個備え、上下の前記キャビティ間の仕切壁に片持ちアーム形状のランスを突設し、前記ランスと前記仕切壁との間に可撓空間を備えたコネクタハウジングであって、前記端子金具を前記キャビティの一方から他方に向けて挿入すると前記端子金具が前記ランスを上部の前記可撓空間に弾性的に撓み変形して押し上げ、さらに前記端子金具を前記キャビティに挿入すると前記ランスが前記可撓空間から復元して前記端子金具に形成された係止溝に係合することで前記端子金具の抜け止めが行われるコネクタハウジングにおいて、前記ランスの前端面に塗料で模様を施したことを特徴としている。
そして、第3発明はコネクタ内の端子金具装着不良検出方法に係り、前記コネクタの前面側を撮像カメラで撮像し、その撮像画面から端子金具の装着不良を判断部が判断する装着不良検出方法において、前記コネクタハウジングとして請求項1又は2記載のコネクタハウジングを用いることにより、前記コネクタハウジング内のランスの前端面に施したシボ加工または塗料模様を目安にして端子金具の装着不良を検出することを特徴としている。
したがって、第1および第3発明によれば、ランスの前端面にシボ加工を施こすだけで、コネクタハウジングへの端子金具の固定状態に係わるランスの変位が確認し易くなるので、端子金具の装着不良を正確かつ簡単に検出することができるようになる。
また、第2発明および第3発明によれば、ランスの前端面に塗料で模様を施こすだけで、コネクタハウジングへの端子金具の固定状態に係わるランスの変位が確認し易くなるので、既存のコネクタハウジングにもそのランスの前端面に塗料で簡単に模様を施こすだけでよいので、既存のコネクタハウジングの端子金具の装着不良をも正確かつ簡単に検出することができるようになる。
図1は本発明に係るコネクタの縦断面図である。 図2は図1で断面形状で示した本発明に係るランスの斜視図である。 図3は、本発明に係る装着不良検出方法を示す概念図である。 図4は、本発明のコネクタの前面側から見た3箇所の開口の撮像画像の概念図で、(a)はランスが端子金具によって押し上げられていない状態の画像、(b)はランスが端子金具によって上方に押し上げられた状態の画像、(c)はランスが復元して端子金具と係合した状態の画像をそれぞれ表している。 図5は図2のシボ加工の変形例を示すもので、(a)はシボ加工、(b)は塗料による太線、(c)は塗料による模様、(d)は蛍光塗料の例である。 図6は本発明が対象としている従来のランス付きコネクタの斜視図である。 図7は図6のランス付きコネクタの平面図である。 図8は、図7の従来のコネクタの縦断面図である。 図9は、図8の従来例のランスの形状を示す斜視図である。 図10は装着不良状態を検出する従来方法2を示す概念図である。 図11は、従来のコネクタの前面側から見た3箇所の開口の撮像画像の概念図で、(a)はランスが端子金具によって押し上げられていない状態の画像、(b)はランスが端子金具によって上方に押し上げられた状態の画像、(c)はランスが復元して端子金具と係合した状態の画像をそれぞれ表している。
〈コネクタの縦断面形状〉
図1は本発明に係るコネクタの縦断面図である。
このコネクタ10はキャビティ20Cが形成されたコネクタハウジング20とこのキャビティ20C内に挿入される端子金具40とを備えている。
コネクタハウジング20は、上下に複数個(図では6個)のキャビティ20C1〜20C6が並び、紙面と垂直方向にも複数個のキャビティが並んでいる。
各キャビティ20C1〜20C6のそれぞれが上又は下のキャビティとの仕切壁20Wにはランス30が形成されている。
図1の本発明に係るコネクタ10が図8の従来のコネクタ10’と異なるのは、ランスであり、本発明のランスが30、従来のランスが30’である。
〈ランス30の形状〉
図2は図1で断面形状で示した本発明に係るランス30の斜視図である。
本発明に係るランス30は、ランス30の前端面30Hにシボ加工Sを施した点が特徴である(従来のランス30’の前端面30H’(図9)にはシボ加工がなされていない。)。
その他のランス自体の外形等は従来例のランス30’(図9)と同じである。すなわち、仕切壁20W(図2)の相手側コネクタの挿入側(コネクト側)近傍に向けてコネクト側係止部30Kが自由端となる略L字形に突設された片持ちアーム形状をして仕切壁20Wと一体に形成されている。そこで先端部30Kに下方から押圧力が与えられると、上方向にある可撓空間20F(図1)に向けて弾性的に撓み変形するようになっている。
〈本発明の方法で使用する検出装置〉
コネクタハウジングへの端子金具の装着不良を検出する本発明に係るコネクタ装着不良検出方法について、以下に図3〜図5を用いて説明する。
図3は、本発明に係る装着不良検出方法を示す概念図である。
装着不良検出装置100は、図10で用いた装着不良検出装置100と同じものである。すなわち、コネクタ10の前面側を撮像する撮像カメラ110と、その撮像カメラ10をX−Y方向(ここで、X方向は図3で上下方向、Y方向は図3の紙面に垂直な方向)に駆動するXY駆動機構120と、装着不良かどうかの判断をする判断部(CPU)130とを備えている。
装着不良検出装置100は、撮像カメラ110によりコネクタ10の前面側の開口を介してキャビティ20C1〜20C6(図1)内のランス30の状態を撮像し、XY駆動機構120によって撮像カメラ110をコネクタ10の前面側のX−Y平面を隈なく走査させてキャビティ2OC1〜20C6内の全ランス30の状態を撮像し、その撮像画像に基づいて判断部130は「正規位置」まで挿入されていない端子金具40を検出するものである。
〈コネクタ10の前面側の開口の撮像画像〉
図4はコネクタ10の前面側から見た3箇所の開口の撮像画像の概念図を示している。図4(a)は図1においてランス30がまだ端子金具40によって押し上げられていない第1段階(図1の(1)〜(3))のランス30の前端面30H(図2)の画像、図4(b)はランス30が端子金具40によって上方に押し上げられた第2段階(図1の(4)および(5))のランス30の前端面30Hの画像、図4(c)はランス3の係止部30Kが端子金具の係止溝40Kと係合した「正規位置」にある第3段階のランス30の前端面30Hの画像をそれぞれ表している。
図4(a)ではランス30が端子金具40にまだ上へ押し上げられていないので、撮像画像では、ランス30の前端面30Hがオス型コネクタの接触部材が挿入される挿入口20Kの直上に位置し、画像で見て前端面30Hの上方には可撓空間20F(図1参照)が広がっている。
図から判るように、ランス30も可撓空間20Fを形成する壁も同じプラスチック材料でできているが、ランス30には前端面30Hにシボ加工が施されているので、図11と比較しても両者の区別がはっきり判る。
図4(b)ではランス30が端子金具40によって上の可撓空間20F内へ押し上げられているので、撮像画像では、ランス30の前端面30Hが上方にあり、ランス30の下方に端子金具40が写っている。図11と比較してもここではランス30の前端面30Hのシボ加工がはっきり判る。
図4(c)ではランス30が可撓空間20Fから復帰して端子金具40と係合しているので、撮像画像では、挿入口20Kの直上に端子金具40が位置し、ランス30の前端面30Hは端子金具40の後方に隠れており、はみ出した部分のシボ加工だけが見えている。
〈端子金具40がすべて「正規位置」にある状態の撮像画像〉
したがって、コネクタハウジング20のすべてのキャビティ内に端子金具40が装着された場合、すべての端子金具40が図1(6)の「正規位置」にあると、撮像画像はすべて図4(c)のように写ることになり、端子金具40の後方からはみ出したシボ加工だけが見えている。
〈端子金具40が装着不良の状態の撮像画像〉
ところが、いずれかの端子金具40が装着不良の場合には、撮像画像は図4(a)か(b)のいずれかのように写ることになり、ランス30の前端面30Hのシボ加工がはっきり判る。
〈撮像画像による装着不良の判断基準〉
以上のことを纏めると、ランス30の前端面30Hのシボ加工が大きな面積で写っていれば装着不良であり、シボ加工が端子金具40の後方に隠れてはみ出た部分しか写っていなければ正常な装着ということになる。
以上、本発明では、図2のようにランス30の前端面30Hにシボ加工を施したことにより、撮像画像による装着不良の判断が正確にかつ迅速にかつ簡単にできるようになった。
シボ加工としては、前端面30Hの成形表面に皮、梨地、木目、布目などのデザイン模様を加工することを想定している。このようにすることで、シボ加工を施されていない他のプラスチック成型部位である例えば可撓空間20Fを形成する壁面との区別が明瞭にできることとなった。
〈シボ加工の変形例〉
図6は図5のシボ加工の変形例を示すものである。
ランスの前端面30Hが他のプラスチック材質の部位との区別がつくのであれば、必ずしも図6(a)のシボ加工Sに限定される訳ではなく、他の加工であってもよい。例えば、塗料による図6(b)の太線Lや図6(c)の模様Eや、図6(d)の蛍光塗料Fを用いれば、その他のプラスチック材質の部位との区別がつくので、有効である。
以上のように、本発明によれば、ランスの前端面にシボ加工や塗料を塗布することにより、コネクタハウジングへの端子金具の挿入に際してランスの変位が確認し易くなるので、端子金具の装着不良を正確・迅速かつ簡単に検出することができるようになる。
10 コネクタ
20 コネクタハウジング
20C、20C1〜20C6 キャビティ
20F 可撓空間
20K 挿入口
20W 仕切壁
20G 金具挿入路
30 ランス
30H ランスの前端面
30K 係止部
40 端子金具
40S 接触部材
40H 先端部
40K 係止溝
40P 芯線圧着部
S シボ加工
L 塗料による太線
E 塗料による模様
F 蛍光塗料
100 コネクタ内の端子金具装着不良検出装置
110 撮像カメラ
120 XY駆動機構
130 装着不良判断部

Claims (3)

  1. 端子金具を挿入するキャビティを上下に複数個備え、上下の前記キャビティ間の仕切壁に片持ちアーム形状のランスを突設し、前記ランスと前記仕切壁との間に可撓空間を備えたコネクタハウジングであって、前記端子金具を前記キャビティの一方から他方に向けて挿入すると前記端子金具が前記ランスを上部の前記可撓空間に弾性的に撓(たわ)み変形して押し上げ、さらに前記端子金具を前記キャビティに挿入すると前記ランスが前記可撓空間から復元して前記端子金具に形成された係止溝に係合することで前記端子金具の抜け止めが行われるコネクタハウジングにおいて、
    前記ランスの前端面にシボ加工を施したことを特徴とするコネクタハウジング。
  2. 端子金具を挿入するキャビティを上下に複数個備え、上下の前記キャビティ間の仕切壁に片持ちアーム形状のランスを突設し、前記ランスと前記仕切壁との間に可撓空間を備えたコネクタハウジングであって、前記端子金具を前記キャビティの一方から他方に向けて挿入すると前記端子金具が前記ランスを上部の前記可撓空間に弾性的に撓(たわ)み変形して押し上げ、さらに前記端子金具を前記キャビティに挿入すると前記ランスが前記可撓空間から復元して前記端子金具に形成された係止溝に係合することで前記端子金具の抜け止めが行われるコネクタハウジングにおいて、
    前記ランスの前端面に塗料で模様を施したことを特徴とするコネクタハウジング。
  3. コネクタハウジングに端子金具が装着されて成るコネクタ内の端子金具装着不良を検出する装着不良検出方法であって前記コネクタの前面側を撮像カメラで撮像し、その撮像画面から端子金具の装着不良を判断部が判断する装着不良検出方法において、
    前記コネクタハウジングとして請求項1又は2記載のコネクタハウジングを用いることにより、前記コネクタハウジング内のランスの前端面に施したシボ加工または塗料模様で端子金具の装着不良を検出することを特徴とするコネクタ内の端子金具装着不良検出方法。
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