JP2011080361A - 液化ガス燃料供給装置、この運転方法、これを備えた液化ガス運搬船およびこれを備えた液化ガス貯蔵設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液化ガスと蒸気とが熱交換する第1熱交換器2a,2bと、第1熱交換器2a,2bから導出された液化ガスと熱媒とが熱交換する第2熱交換器3a,3bと、を備える液化ガス燃料供給装置1において、第2熱交換器3a,3bに供給される熱媒は、第1熱交換器2a,2bの蒸気が液化ガスと熱交換することによって発生したドレンによって熱交換されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
すなわち、本発明に係る液化ガス燃料供給装置は、液化ガスと蒸気とが熱交換する第1熱交換器と、該第1熱交換器から導出された前記液化ガスと熱媒とが熱交換する第2熱交換器と、を備えている液化ガス燃料供給装置において、前記第2熱交換器に供給される前記熱媒は、前記第1熱交換器の前記蒸気が前記液化ガスと熱交換することによって発生したドレンによって熱交換されることを特徴とする。
なお、液化ガスとしては、液化天然ガス(LNG)やLPG等が挙げられる。
液化天然ガス運搬船(図示せず)は、気化した液化天然ガス(液化ガス)を再液化する再液化装置30と、ガス焚きディーゼル機関(図示せず)へ燃料である液化天然ガスを供給する液化ガス燃料供給装置1と、液化天然ガスを貯蔵する複数の貨物タンク32(図1では1つのみ示す)とを備えている。
再液化装置30には、気化した液化天然ガスを凝縮する液化処理部33と、気化した液化天然ガスを凝縮させる冷媒である窒素が循環する冷凍サイクル部40とが設けられている。
ボイルオフガス圧縮機38は、燃料ガス圧縮機39により圧縮されたボイルオフガスを更に圧縮する。
冷凍サイクル部40は、窒素圧縮機42と、窒素昇圧機43と、窒素昇圧機43に接続されている同軸の回転軸45上に設けられている窒素膨張機44と、液化ガス燃料供給装置1の第3熱交換器4と、窒素圧縮機42の前段の圧縮機42aによって圧縮されて高温になった窒素を冷却する第6熱交換器48と、窒素圧縮機42の後段の圧縮機42bによって圧縮されて高温になった冷媒を冷却する第4熱交換器46と、窒素昇圧機43によって圧縮されて高温になった冷媒を冷却する第5熱交換器47とを設けている。また、冷凍サイクル部40は、液化処理部33のボイルオフガス凝縮器34、窒素予冷却器35、液化天然ガス副冷却器36とを備えている。
窒素昇圧機43は、窒素圧縮機42により圧縮され第4熱交換器46を通過した圧縮窒素を更に圧縮し高温・高圧とするものである。また、窒素昇圧機43は回転軸45を有しており、この回転軸45の同軸上には窒素膨張機44が備えられている。
窒素膨張機44は、窒素予冷却器35と、ボイルオフガス凝縮器34とを通過し温度が下げられた圧縮窒素を減圧により膨張させて低温・低圧のガス状窒素とするものである。この圧縮窒素が膨張する時の力を回転力として、回転軸45が駆動され窒素昇圧機43が回転駆動される。
第4熱交換器46は、窒素圧縮機42の後段の圧縮機42bからの高温・高圧のガス状窒素を冷却し、温度を下げるものである。
第5熱交換器47は、窒素昇圧機43からの高温・高圧のガス状窒素を冷却し、温度を下げるものである。
第6熱交換器48は、窒素圧縮機42の前段の圧縮機42aと後段の圧縮機42bとの間の中間段に設けられている中間熱交換器である。中間熱交換器である第6熱交換器48は、前段の圧縮機42aによって圧縮されて高温になったガス状窒素を冷却し温度を下げるものである。これによって、後段の圧縮機42bの駆動動力を小さくすることができる。
貨物タンク32は、断熱構造とされている。しかし、外部から熱が侵入し、液化天然ガスが暖められる。そのため液化天然ガスは、蒸発し液面の上部空間にボイルオフガスが生成される。このボイルオフガスは、ボイルオフガス供給配管である配管50を通って燃料ガス圧縮機39に導入される。導入されたボイルオフガスは、燃料ガス圧縮機39により圧縮されて配管58に導出される。配管58に導出されたボイルオフガスは、ボイルオフガス凝縮器34の下流に接続されている配管57に合流される。合流されたボイルオフガスは、配管57より窒素予冷却器35に導入される。
貨物タンク32は、配管80を介して昇圧ポンプ90に接続されている。昇圧ポンプ90は、配管80より供給された液化天然ガスを昇圧する。昇圧された液化天然ガスは、配管10を介して第3熱交換器4に導入される。第3熱交換器4には、再液化装置30の冷凍サイクル部40の配管64より冷媒である圧縮窒素が供給される。第3熱交換器4に供給された圧縮窒素は、窒素圧縮機42や窒素昇圧機43によって圧縮されて温度が上昇している。第3熱交換器4では、この温度が上昇している窒素と液状の液化天然ガスとが熱交換される。
液化ガス燃料供給装置1は、図1に示した昇圧ポンプ90(図1参照)から図示しないガス焚きディーゼル機関までの間に設けられている。この液化ガス燃料供給装置1により、図1に示した貨物タンク32から(図1参照)導かれた液化天然ガスを加温することができる。
液化ガス燃料供給装置1は、蒸気を熱媒として液化天然ガスと熱交換を行う第1熱交換器2と、清水を熱媒として第1熱交換器2から導出された液化天然ガスとが熱交換を行う第2熱交換器3と、図1に示した冷凍サイクルの冷媒である圧縮窒素を用いて液化天然ガスと熱交換を行う第3熱交換器4と、第1熱交換器2によって凝縮された凝縮水であるドレンが導かれるドレンキャッチャー5とを備えている。
液状の液化天然ガスは、貯蔵してある貨物タンク32(図1参照)から配管(図1参照)80を介し昇圧ポンプ90(図1参照)へと供給される。供給された液化天然ガスは、昇圧ポンプ90(図1参照)により加圧される。加圧された液化天然ガスは、配管10を介して第3熱交換器4に導出される。導出された液化天然ガスは、再液化装置30(図1参照)より第3熱交換器4へと供給された圧縮された窒素を熱媒として熱交換が行われる。熱交換されて温度が上昇した液化天然ガスは、第3熱交換器4から配管11へと導出される。液化天然ガスと熱交換された窒素は、再液化装置30(図1参照)へと循環される。配管11に導出された液化天然ガスは、配管12a,12bに分岐される。分岐された液化天然ガスは、第1熱交換器2a,2bに導入される。
第1熱交換器2a,2bに導入された液化天然ガスは、第1熱交換器2a,2bから配管16a,16bを介して熱媒である蒸気と熱交換される。熱交換されて温度が上昇した液化天然ガス(例えば−20℃)は、第1熱交換器2a,2bから配管13a,13bへと導出される。導出された液化天然ガスは、配管13a,13bより第2熱交換器3a,3bに導かれる。
第2熱交換器3a,3bに導入された液化天然ガスは、第2熱交換器3a,3bに接続されている配管22a,22bから供給された熱媒である温度の上昇した清水と熱交換される。熱交換されて温度が上昇した液化天然ガス(例えば50℃)は、第2熱交換器3a,3bから配管14a,14bへと導出される。配管14a,14bに導出された液化天然ガスは、配管15に合流されてガス焚きディーゼル機関の燃料として供給される。
中央冷却清水システムから供給された清水は、配管18よりドレンキャッチャー5内のチューブに導入される。チューブ内に導入された清水は、ドレンキャッチャー5内に貯蔵されている温度の高いドレンと熱交換される。熱交換されることによって温度が上昇し温水となった清水は、チューブから配管20へと導出される。配管18に導入された清水の一部は、分岐され配管19に導入される。配管19に導入された清水は、温度センサ9a,9bの温度情報によって配管19上に設けられているバイパス弁6の開度が調節される。温度センサ9a,9bの温度情報により(例えば50℃以上の場合)、バイパス弁6の開度は増加させるように調節される。バイパス弁6の開度が増加されると、配管19へと導出される清水の流量が増加する。バイパス弁6を通過した清水は、配管20より導出され熱交換により温度が上昇した清水と混合される。これにより、配管20から配管22a,22bへと導出される温水の温度調節が行われる。
第2熱交換器3a,3bには、第1熱交換器2a,2bで発生した温度の高いドレン(凝縮水)によって温度が調節された清水(熱媒)が用いられる。そのため、ガス焚きディーゼル機関に供給される液化天然ガスを加温(熱交換)するために要する熱量を小さくすることができる。さらに、第2熱交換器3a,3bに導かれる清水の温度調節をドレンによってすることとしたので、さらに熱交換器を設ける必要がなく液化天然ガス燃料供給配管(液化ガス燃料供給用の配管)12a,12bを簡素化することができる。したがって、建造コストの削減につながる。
また、本実施形態では、再液化装置30に用いられる冷媒として、窒素を用いて説明したが、プロパン、水素、ヘリウム等であってもよい。
また、本実施形態では、第2熱交換器3a,3bの熱媒として清水を用いて説明したが、海水などであっても良い。
2a,2b 第1熱交換器
3a,3b 第2熱交換器
Claims (6)
- 液化ガスと蒸気とが熱交換する第1熱交換器と、
該第1熱交換器から導出された前記液化ガスと熱媒とが熱交換する第2熱交換器と、を備えている液化ガス燃料供給装置において、
前記第2熱交換器に供給される前記熱媒は、前記第1熱交換器の前記蒸気が前記液化ガスと熱交換することによって発生したドレンによって熱交換されることを特徴とする液化ガス燃料供給装置。 - 前記第1熱交換器では、前記ドレンが滞留することなく排出される構造を採用できることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス燃料供給装置。
- 前記第1熱交換器の上流に設けられ、気化した前記液化ガスを再液化するための冷凍サイクルの圧縮冷媒と、前記液化ガスとが熱交換される第3熱交換器を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液化ガス燃料供給装置。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の液化ガス燃料供給装置を備えていることを特徴とする液化ガス運搬船。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載の液化ガス燃料供給装置を備えていることを特徴とする液化ガス貯蔵設備。
- 液化ガスと蒸気とが熱交換する第1熱交換器と、
該第1熱交換器から導出された前記液化ガスと熱媒とが熱交換する第2熱交換器と、を備えている液化ガス燃料供給装置の運転方法において、
前記第2熱交換器に供給される前記熱媒は、前記第1熱交換器の前記蒸気が前記液化ガスと熱交換することによって発生したドレンによって熱交換されることを特徴とする液化ガス燃料供給装置の運転方法。
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