JP2011079973A - 封止用液状樹脂組成物の製造方法と調整方法及びこれを用いた半導体装置と半導体素子の封止方法 - Google Patents

封止用液状樹脂組成物の製造方法と調整方法及びこれを用いた半導体装置と半導体素子の封止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】封止樹脂組成物に半導体素子と基板の熱膨張差に起因する反りの抑制する効果を付加させた、室温及び半田付け工程での反りが少なく、かつ放熱性に優れる半導体装置を、製造のかかる手間やコストを低減した方法で製造するための封止用液状樹脂組成物の製造方法と調整方法及びこれにより封止された半導体装置と半導体素子の封止方法を提供する。
【解決手段】(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)無機充填剤を含有する封止用液状樹脂組成物の製造方法であって、2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合して製造されるものであり、該封止用液状樹脂組成物は、それぞれ(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類が、それぞれの該封止用液状樹脂組成物の間で異なることを特徴とする封止用液状樹脂組成物の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、封止用液状樹脂組成物の製造方法、及びこの封止用液状樹脂組成物で封止した半導体素子を備えた半導体装置に係る。
電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、より多ピン化・高速化が可能なBGA(ボールグリッドアレイ)やCSP(チップサイズパッケージ)のエリア実装パッケージが広く用いられようになってきており、これらのパッケージ構造は、回路を形成した有機基板の片面上に半導体素子を搭載し、その素子搭載面、即ち基板の片面のみが封止樹脂組成物で成形、封止されている。また、基板の半導体素子搭載面の反対面には半田ボールを2次元的に並列して形成し、パッケージを実装する回路基板との接合を行う特徴を有している。また近年、更なる高密度実装に対応するパッケージとしてSiP(システムインパッケージ)やPoP(パッケージオンパッケージ)といった3次元実装パッケージが種々考案されている。PoPは、基板上の半導体素子搭載面と非搭載面の両側に接続端子を有したBGAやCSPを高さ方向に接続させ、平面的な実装から3次元的な実装を可能としている。(図1参照)
このようなパッケージにおける半導体素子は、主に固形の封止樹脂組成物を用いたトランスファー成型により封止されるが、ゲートと呼ばれる注入口から樹脂を射出成型するため、ゲート付近で薄型半導体素子にダメージが発生したり、樹脂の流入時に、接続ワイヤーを押し流してワイヤー同士が接触したりするという不具合が問題とされている。一方、封止用液状樹脂組成物を用いたコンプレッション成型では、半導体素子上にあらかじめ封止用液状樹脂組成物を塗布し加圧成型させるため、射出成型のような半導体素子へのダメージやワイヤー同士の接触の不具合を低減させたりすることができる。また、封止用液状樹脂組成物は流動性に優れるため、狭い封止領域を封止することも可能となり、薄型パッケージの分野、特に図1の封止材2に適用される封止樹脂組成物には、封止用液状樹脂組成物を用いたコンプレッション成型方式が適用され始めている。
基板の半導体素子搭載面のみを封止樹脂組成物で封止する片面封止構造では、基板と半導体素子及び封止樹脂組成物の熱膨張差に起因して反りが発生し、半導体素子を基板に搭載した時点で、基板と半導体素子との熱膨張差に起因して反りは発生する。例えば、非特許文献1に示すように、図1の半導体装置1のような構造では、封止面を上、基板面を下とした場合、室温で凹反り(スマイル反り)となりやすいため、一般に基板が薄くなるほど基板の剛性が低下し,また封止樹脂の厚みが大きくなればなるほど封止樹脂の熱収縮の影響が大きくなり、パッケージ反りは大きく(凹反り:スマイル反り)なるが、図1の半導体装置2のような構造では、封止面を上、基板面を下とした場合、室温で凸反り(クライ反り)となりやすいため、BGA薄型パッケージでは、有機基板や封止樹脂の薄型化に伴う影響で剛性が低下するために発生する反りはますます増大(凸反り:クライ反り)する傾向にある。
図1のPoPのように半導体装置を積層する場合、半導体装置1と半導体装置2を上下に接続するために半田ボールを用いるが、リフロー工程時に熱膨張差に起因する反りが発生し、上下それぞれのパッケージの熱時反り変形量が大きく異なると、上下間の接続が短絡するという問題があり、反りを制御することが急務となっている。
また、半導体装置を平面的な実装から3次元的な実装にすることで、実装密度の向上を図り、かつ、信号配線長の短縮により高速化が期待されている。しかし、従来のBGA、CSPのような性能を保持したまま小型化、薄型化が進むと、配線の高密度化、狭ピッチ化が進み、それによる発熱のためにデータ伝達速度が低下することが懸念されており、封止樹脂組成物に現状以上の放熱特性が要求されている。
このような課題に対して、発生する反りを低減させる1つの方法として、一般的に、封止樹脂組成物の無機充填材として含まれるシリカ含有量を調整し、弾性率や熱膨張係数の調整を行うことが多い。本発明者等は、より好適な方法として、先に、無機充填材としてシリカだけでなく、アルミナを添加することで反りの調整を行う方法を提案した(特許文献1参照)。
また、封止用液状樹脂組成物の放熱特性を向上させるために、無機充填剤として放熱性に優れるアルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素又は炭化ケイ素等の無機充填剤を配合させる方法が一般的に採用されており、前記の放熱性無機充填剤は、特性に応じてシリカとの併用も行われている(特許文献2及び特許文献3を参照)。
これら封止用液状樹脂組成物としては、予め硬化剤が配合されている1液型と、主剤と硬化剤もしくは硬化剤と硬化促進剤とを使用時に混合したのち、この混合物を被着体につけて、加熱、加圧、放置するなどして用いる2液型がある。一般には、2液型は、混合後の使用可能時間、すなわち塗布するために調製した接着剤が使用できる状態を維持する時間が短いために、材料のポットライフ(保存時間)を長くする目的を以て、主剤と硬化剤又は硬化促進剤をそれぞれ分けて使用するものであり、使用時には2液の材料は混合させて用いられる。そのため、作業効率が悪く、材料の均一性やボイド混入等の点で様々な欠点を有しており、封止用液状樹脂組成物としては、配合時の手間がかからず、機械化(ライン化)が容易である点から1液型のエポキシ樹脂組成物が一般的に使用されている。
特願2008−267398号 特開2008−106181号公報 特開2003−160644号公報
中村 正志 他 著、松下電工技報(Feb. 2004)p.62
現在、薄型の半導体装置が広く求められるようになり、その仕様が多岐に渡ることで半導体装置の構造も多品種化しており、各構造の半導体装置で発生する反りの抑制や放熱性の向上等を含めて様々な特性の向上を図るために、それぞれの半導体装置の構造と特性に合わせて、物性の異なる複数の無機充填剤の併用とそれらの含有量を調整した封止用液状樹脂組成物が必要となっている。
そのため、半導体装置の製造において、新しい構造のパッケージを提案する度に、新規に封止用液状樹脂組成物を準備、検討しなければならず、こうした封止用液状樹脂組成物の選定作業の増大が、半導体装置生産性の低下になると懸念されている。その上、薄型化、小型化された半導体装置に使用する封止用液状樹脂組成物量は極微量であるため、大量生産による封止用液状樹脂組成物のコストの低減を図ることができず、またパッケージ構造種とほぼ同数の封止用液状樹脂組成物が必要となるため、保管場所の確保や保管の管理といった、半導体装置の製造にかかる手間やコストの増大の原因となっている。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、1液型の封止用液状樹脂組成物を用いて反りを抑制する従来方法とは異なり、それぞれ物性の異なる1液型の封止用液状樹脂組成物を所望の特性に応じて任意の分量で2種類以上混合して製造される封止用液状樹脂組成物を用いて、封止樹脂組成物に半導体素子と基板の熱膨張差に起因する反りを制御して、室温及び半田付け工程での反りを小さくすると共に、放熱特性にも優れる封止用液状樹脂組成物の製造方法、またはその調整方法、及びこれにより封止された電気的接合信頼性に優れた半導体装置と半導体素子の封止方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)無機充填剤を含有する封止用液状樹脂組成物の製造方法であって、2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合して製造されるものであり、該封止用液状樹脂組成物は、それぞれ(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類が、それぞれの該封止用液状樹脂組成物の間で異なることを特徴とする封止用液状樹脂組成物の製造方法に関するものである。
(2)2種類の封止用液状樹脂組成物を混合して製造されるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれかひとつの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする前記(1)に記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法に関する。
(3)2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法に関する。
(4)2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれの封止用液状樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれの封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法に関する。
(5)封止用液状樹脂組成物により半導体素子を封止した半導体装置の製造方法であって、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法で製造した封止用液状樹脂組成物で半導体素子を封止することを特徴とする半導体装置の製造方法に関する。
(6)封止用液状樹脂組成物の調整方法であって、(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類がそれぞれ異なる2種類以上の封止用液状樹脂組成物の混合割合を調整して混合することで2種類以上の(C)無機充填剤の配合比率を変化させ、硬化後の物性を調整することを特徴とする封止用液状樹脂組成物の調整方法に関する。
(7)2種類の封止用液状樹脂組成物を混合させるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれかひとつの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする前記(6)に記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法に関する。
(8)2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする前記(6)または(7)に記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法に関する。
(9)2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれのエポキシ樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれのエポキシ樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする前記(6)〜(8)のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法に関する。
(10)封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法であって、(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類がそれぞれ異なる2種類以上の封止用液状樹脂組成物を用いて、硬化後の物性に応じた配合割合で調整して混合する操作を、前記の2種類以上の封止用液状樹脂組成物の混合物を半導体素子に吐出する工程内で同時に行うことによって、前記の半導体素子を封止することを特徴とする封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法に関する。
(11)2種類の封止用液状樹脂組成物を混合させるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれかひとつの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする前記(10)に記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法に関する。
(12)2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする前記(10)または(11)に記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法に関する。
(13)2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれのエポキシ樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれのエポキシ樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする前記(10)〜(12)のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法に関する。
BGAやCSPでの低反り性及び放熱特性が要求される様々な構造の電子部品装置に、適時、2種類の封止用液状樹脂組成物を混合して製造、調整された封止用液状樹脂組成物を適用することで、各構造の室温及び半田付け工程での反りを小さく抑えると共に、放熱性の向上を図ることができ、この封止用液状樹脂組成物で封止した半導体素子を備えた半導体装置を提供することが可能となった。
PoP(パッケージオンパッケージ)の断面図
本発明において用いられる(A)液状エポキシ樹脂は、硬化可能な1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば特に制限はなく、電子部品封止用液状樹脂組成物に一般に使用されているエポキシ樹脂を用いることができ、組成物が液状であれば固形、液状のどちらか一方を用いても両者を併用しても良い。たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、水添ビスフェノールA等とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類とアルデヒド類とを縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、メタキシレンジアミン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、シクロヘキセン環の二重結合を過酢酸等の過酸で酸化してエポキシ化した環状脂肪族エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、低粘度化と硬化物特性のバランスの観点からは、ビスフェノール型液状エポキシ樹脂、グリシジルアミン型液状エポキシ樹脂、シリコーン変性液状エポキシ樹脂が好ましい。また、これらのエポキシ樹脂は、十分に精製されたもので、イオン性不純物が少ないものが好ましい。例えば、遊離Naイオン及び遊離Clイオンは500ppm以下であることが好ましい。
本発明において用いられる(B)硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として一般に使用されているものを用いることができる。たとえば、無水フタル酸、無水マレイン酸、メチルハイミック酸無水物、ハイミック酸無水物、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸マレイン酸付加物、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ドデセニル無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物、複数のアルキル基を有するトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸等の各種環状酸無水物等の酸無水物化合物、アリル化フェノール樹脂等の液状フェノール樹脂、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、イソフォロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ラロミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリシクロヘキシルポリアミン混合物、N−アミノエチルピペラジン、ジエチルトルエンジアミン、3,3´−ジエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタンなどのアミン化合物などが挙げられる。アミン化合物の中では、一液タイプの樹脂組成物にした場合にポットライフが低下しにくいため、芳香族アミン硬化剤が好ましい。
なかでも、低粘度化、成型性及び硬化物特性のバランスの観点からは、酸無水物化合物が好ましい。これら硬化剤は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤として酸無水物化合物との当量比は特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂に対して硬化剤を0.5〜1.2当量の範囲に設定することが好ましい。0.5〜1.2当量の範囲からはずれた場合、硬化反応が不充分となり信頼性が低下する傾向がある。ここで、当量とは反応当量であり、たとえば、酸無水物の当量はエポキシ基1個に対し酸無水物基1個が反応するものとして計算される。
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤として液状フェノール樹脂やアミン硬化剤との当量比は、それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂に対して硬化剤を0.7〜1.4当量の範囲に設定することが好ましく、0.9〜1.2当量がより好ましい。0.7〜1.4当量の範囲からはずれた場合、未反応のフェノール性水酸基やアミノ基が存在したり、硬化反応が不十分となったりして信頼性が低下する傾向がある。ここで、液状フェノール樹脂や芳香族アミンの当量はエポキシ基1個に対しフェノール性水酸基1個又はアミノ基の活性水素1個が反応するものとして計算される。
前記で述べたように、封止用液状樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して得られるBGAやCSP等の半導体装置の分野では、図1の半導体装置1又は2に示すように、その構造や形状によって、反りの挙動が異なることが知られている。前記の半導体装置1において反りを抑制するためには、封止用液状樹脂組成物に対して低熱膨張性が求められることから、封止用液状樹脂組成物中の無機充填剤として低熱膨張性のシリカの配合量が多くなる傾向にある。しかし、シリカ単独、又はシリカの配合量が多い場合は、半導体装置の放熱性の向上を係ることができない。
他方、前記の半導体装置2では、無機充填剤として、例えば、アルミナ単独、又はシリカとアルミナを混合して用いることにより、シリカ単独の場合よりも、反りの絶対値の低減に対して効果のあることが分かった。これは、無機充填としてアルミナ単独、又はシリカとアルミナを混合して用いることにより、無機充填としてシリカのみを用いた封止材と比較して、熱膨張係数は同程度であるが弾性率が高くなる傾向にある。そこで、一般的に発生する反り変形量を変えるためには、熱膨張係数を調整する方法が用いられるが、弾性率を調整することでも反り変形量を変えることができるためである。しかし、その場合でも、アルミナ単独より、アルミナを主成分としてシリカを併用した方が、半導体装置2の反りの絶対値は小さくなる傾向にある。
このように、BGAやCSP等の様々な構造と形状を有する半導体装置において、低反り性と高放熱性の両者の要求に対応できる封止用液状樹脂組成物としては、無機充填剤として物性の異なる複数の無機充填剤を併用するケースが非常に多くなっている。特に、放熱性に優れ、弾性率の高い無機充填剤と低熱膨張性のシリカとの併用によって、これらの要求に答えることができる。
したがって、本発明の封止用液状樹脂組成物に用いられる(C)無機充填は、放熱性、膨張係数及び弾性率の観点からアルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素又は炭化ケイ素等の無機充填剤、及び低熱膨張性の観点からシリカから選ばれる。放熱性に優れる無機充填剤として特に好ましいものはアルミナであり、比重、弾性率及び熱膨張係数がアルミナに近い値を有すると共に、液状樹脂組成物の無機充填剤フィラーとして適用可能な窒化アルミニウム又は窒化ケイ素も本願発明の効果を奏するものとして好適である。シリカは溶融シリカ、結晶シリカなどがある。また、放熱性に優れる前記の無機充填剤及び低熱膨張性のシリカ以外の無機充填材も、本発明の効果が得られる範囲内で併用することができ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛等を例示できる。充填材の形状は高充填化及び液状エポキシ樹脂組成物の微細間隙への流動性・浸透性の観点から球状が好ましい。必要に応じてカップリング剤で表面処理された充填材を用いることもできる。
本発明において用いられる(C)無機充填材は、一般的に用いられる粒径を使用できる。封止用液状樹脂組成物の流動性などの観点から、平均粒径は1〜30μmが好ましい。平均粒径が1μm以上であると、封止用液状樹脂組成物への無機充填材の分散性が向上する。30μm以下であると微細間隙への充填性が向上し、ワイヤ流れ等を防ぐ効果が向上する。好ましい粒径は、充填材の形状等にも依存し、具体的には、1μm未満の球状アルミナ及び平均粒径が0.1μm未満の球状シリカなどの無機充填材では、封止用液状樹脂組成物へ充填材を高濃度に分散することが困難になる傾向があり、また、封止用液状樹脂組成物の粘度が増加することによって成型性が低下する傾向がある。成型性の観点から平均粒径が1〜30μmの無機充填材に更に平均粒径が0.1μm未満の無機充填材を混合して用いることもある。また、平均粒径が30μmを超える球状アルミナ及び平均粒径が30μmを超える球状シリカなどの無機充填材では粗粒成分が多くなり、微細間隙への充填性が低下したり、半導体素子上の封止樹脂厚が100μm以下に薄くなる場合に成型性が低下したりする傾向がある。
本願発明は、前記の高放熱性無機充填剤とシリカを液状樹脂と共に混合して得られる1液性の封止用樹脂組成物ではなく、少なくとも前記の高放熱性無機充填剤を含有する封止用液状樹脂組成物とシリカを含有する封止用液状樹脂組成物とを混合して得られる封止用樹脂組成物である。本願発明の封止用樹脂組成物に含有される無機充填剤において、前記の高放熱性無機充填剤又はシリカは、1つの封止用液状樹脂組成物において、全無機充填剤量の70重量%以上を占めて主成分を構成するものである。それぞれの無機充填剤の全無機充填剤量に占める割合が70重量%未満である場合は、従来の高放熱性無機充填剤とシリカを同時に併用して含有する1液性の封止用樹脂組成物と同じカテゴリーに含まれるものとなり、2種類以上を混合しても、物性上や特性上の差異を利用するという効果を発揮することができない。すなわち、異なる種類の無機充填剤をそれぞれ含有する2種類以上の封止用液状樹脂組成物は、封止用液状樹脂組成物間でお互いの物性や特性の差異が小さいため、パッケージ構造種に応じて、2種類以上を混合したとしても、封止材の物性や特性を適宜、自由に変えることができるという効果を十分に奏することができず、本願発明の目的を十分に達成することができない。
本願発明は、少なくとも前記の高放熱性無機充填剤を含有する封止用液状樹脂組成物とシリカを含有する封止用液状樹脂組成物とを混合して得られる封止用樹脂組成物であり、一つの封止用液状樹脂組成物には、1種類の無機充填剤が全無機充填剤量の70重量%以上含まれるように調整する。それによって、一つの封止用液状樹脂組成物は、基本的に一つの無機充填剤を含有する構成、又はその状態に近い構成を有する。そのため、異なる比重を有する無機充填剤を複数含有して液状樹脂と混合して得られる従来の1液性の封止用樹脂組成物の場合に発生しやすかった材料の不均一性という問題を回避できる。すなわち、従来の1液性の封止用樹脂組成物では、アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれる高放熱性の無機充填剤とシリカを同時に混合する際に、両者の密度の差が1.0以上と大きく、かつ両者の平均粒径と粒度分布が異なるため、材料を均一に昆合することが非常に困難であり、無機充填剤の偏析や凝集等が発生しやすい。ちなみに、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素及びシリカの密度(g/cm)は、それぞれ約3.8、約3.3、約3.2及び約2.2である。この問題を解決する方法として、混合時間を長くしたり、混合時のシェアを大きくする等の特別な処理を行うことも可能であるが、製造工程の簡略化を行うことができず、製造条件の微妙な制御が必要であることから、材料の不均一性という問題を完全に解決できるものとは到っていない。
本願発明において、一つの封止用樹脂組成物は基本的に1種類の無機充填剤が含まれることから、液状樹脂との混合が容易となり、材料の均一性を確保しやすい。また、一つの封止用樹脂組成物に含まれる1種類の無機充填剤は、偏析することなく、その1粒子の周辺が液状樹脂で被覆されるような形態を有する。そのため、それぞれ種類の異なる無機充填剤を含有する2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合しても、種類の異なる無機充填剤の周りは混合前に既に液状樹脂で被覆されていることから、無機充填剤の偏析は発生しにくくなり、材料の均一性が確保できる。加えて、混合操作そのものも、種類の異なる複数の無機充填剤を同時に混合する1液性の封止用液状樹脂組成物と比べて、短時間に行うことができ、材料の均一性を確保することが容易である。
本願発明は、それぞれ種類の異なる無機充填剤を含有する2種類以上の封止用液状樹脂組成物において、前記の2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする。それによって、種類の異なる無機充填剤は、同じ成分から構成される液状樹脂で混合されて被覆されることとなり、2種類以上の封止用液状樹脂組成物を均一に混合でき、硬化後の樹脂は物性と特性が安定したものが得られる。
2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合して得られる本願発明の封止用樹脂組成物において、(C)無機充填材の量は、反りの抑制と高放熱性という本発明の効果を達成するために、全封止用液状樹脂組成物中に対して44〜75体積%である。本願発明では、半導体装置における反りの抑制と放熱性の向上は、封止用液状樹脂組成物の無機充填剤配合量によって大きく影響を受ける。無機充填剤の配合量が44体積%以上では弾性率が増大するため反りが低減される傾向があり、75体積%以下であることにより樹脂粘度が低減し、一般的に、成形が容易になる傾向がある。無機充填剤量の配合量が45体積%未満では、半導体装置における反りの抑制と放熱性の向上を図る効果が不十分であり、逆に75体積%を超えると、封止用液状樹脂組成物の粘度上昇により、成形性が極端に劣る。
また、本願発明は、2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれの封止用液状樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれの封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする。それぞれ種類の異なる無機充填剤を含有する2種類以上の封止用樹脂組成物を混合する際に、無機充填剤量の配合量が大きく異なると、前記の封止用樹脂組成物間の粘度差が広がるために、混合を均一に行うことができない。無機充填剤の配合量の違いが5体積%を超えると、この問題が顕著になる。特に、2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合して得られる本発明の封止用樹脂組成物は、無機充填剤の配合量が44〜75体積%であることが好ましく、仮に、一つの封止用液状樹脂組成物中の無機充填剤の配合量を44体積%未満に設定した場合は、他の封止用液状樹脂組成物中の無機充填剤の配合量は75体積%を超えて設定する必要がある。その場合、無機充填剤の配合量が75体積%を超えて設定された封止用液状樹脂組成物は、大幅な粘度上昇が見られるため、混合時の粘度差が非常に大きなものとなって、2種類以上の混合を均一に行うことが困難となる。したがって、本願発明では、2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれの封止用液状樹脂組成物全体に対して45〜75体積%の範囲であることが好ましい。
さらに、本発明では、必要に応じて、難燃剤、顔料、染料、離型剤等を添加することができる。
本発明に用いられる封止用液状樹脂組成物には、必要に応じて(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分を含む硬化剤の反応を促進する硬化促進剤を用いることができる。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、及びこれらの誘導体、トリフェニルホスフィントリフェニルボロン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のフェニルボロン塩等などが挙げられる。また、硬化促進剤としては硬化性とポットライフを両立するためには潜在性硬化促進剤が好ましい。潜在性硬化促進剤の例としては常温固体のアミノ基を有する化合物をコアとして、常温固体のエポキシ化合物のシェルを被覆してなるコア−シェル粒子が挙げられ、市販品としてアミキュア(味の素株式会社製、商品名)や、マイクロカプセル化されたアミンをビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂に分散させたノバキュア(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名)などが使用できる。さらには封止用液状樹脂組成物系に不溶な固体粒子で加熱成形時に解離して硬化促進作用を発現するアミン化合物またはリン化合物の塩類及びこれらにπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物が潜在性硬化促進剤として使用できる。これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成される量であれば特に制限されるものではないが、(A)エポキシ樹脂に対して0.1〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。0.1重量%未満では短時間での硬化性に劣る傾向があり、40重量%を超えると硬化速度が速すぎて制御が困難になったりポットライフ、シェルライフ等の保存安定性が劣ったりする傾向がある。
本発明に用いられる封止用液状樹脂組成物には、弾性率を著しく低減させない範囲でエポキシ樹脂硬化物の強靭化を図るために、公知の各種ゴム粒子を配合できる。該ゴム粒子はエポキシ樹脂と非相溶性のものが硬化物のガラス転移温度(耐熱性)を下げないのに有効である。具体的には例えば、ブタジエン・アクリロニトリル・スチレン系共重合体や該重合体の末端または側鎖にエポキシ基,アミノ基,カルボキシル基,水酸基等を有する変性共重合体、末端または側鎖にエポキシ基,アミノ基,カルボキシル基,水酸基などを有する変性シリコーン系エラストマー等がある。該ゴム粒子は取り扱い性や樹脂成分との分散性の点から微粉末状で、予めエポキシ樹脂や硬化剤に細かく分散させたものを用いることが好ましい。
また、本発明に用いられる封止用液状樹脂組成物には、必要に応じて下記組成式(I)(II)で表されるイオントラップ剤をIC等の半導体素子の耐マイグレーション性、耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から含有することができる。

Mg1−XAl(OH)(COX/2・mHO (I)
(0<X≦0.5、mは正の数。)

BiO(OH)(NO3 (II)
9≦x≦1.1、 0.6≦y≦0.8、 0.2≦z≦0.4)
これらイオントラップ剤の添加量としては0.1〜3.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.5重量%である。イオントラップ剤の平均粒径は0.1〜3.0μmが好ましく、最大粒径は10μm以下が好ましい。なお、上記式(I)の化合物は市販品として協和化学工業株式会社製商品名DHT−4Aとして入手可能である。また、上記式(II)の化合物は市販品として東亜合成株式会社製商品名IXE500として入手可能である。また必要に応じてその他の陰イオン交換体を添加することもできる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。たとえば、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、アンチモン等から選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられる封止用液状樹脂組成物には、その他の添加剤として、染料、顔料、カーボンブラック等の着色剤、リン酸エステル、メラミン、メラミン誘導体、トリアジン環を有する化合物、シアヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体等の窒素含有化合物、シクロホスファゼン等の燐窒素含有化合物、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化モリブデン、フェロセン等の金属化合物、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の酸化アンチモン、ブロム化エポキシ樹脂などの従来公知の難燃剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の封止用液状樹脂組成物は、上記各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量の成分を秤量し、三本ロール、らい潰機、プラネタリーミキサー、ホモミキサー等によって分散混練を行う方法を挙げることができる。
本発明の封止用液状樹脂組成物の製造方法としては、上記の方法で作製された2種類の封止用液状樹脂組成物を必要量ずつ混合して用いる。封止用液状樹脂組成物の混合方法としては、エアー式、スクリュウ式、メカニカル式いずれかを兼ね備えた2液吐出型ディスペンサー等で、半導体素子上に吐出する際に、混合・吐出を同時に行うことが好ましく、より好ましくは、らい潰機、プラネタリーミキサー、ホモミキサー等によって分散混練を行う方法が好ましい。半導体素子上に吐出する2液型ディスペンサーの吐出工程内で混合・吐出を同時に行うことで、ディスペンサーにセットされた封止用液状樹脂組成物の交換を必要とせず、生産性の向上につながる。
この方法は、本発明の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法にも適用される。上記の方法で作製された2種類の封止用液状樹脂組成物は、例えば、2液型ディスペンサー中に必要量ずつ搬送して、前記の2液型ディスペンサー内で搬送と同時に混合した後、半導体素子上に吐出され、前記の半導体素子の封止が行われる。また、前記の2液型ディスペンサーを用いて封止用液状樹脂組成物をメカニカル式で搬送する方法においては、搬送部分及び/又は混合部分を減圧又は真空装置に接続して、搬送、混合及び吐出を減圧又は真空下で行うことによって、ボイドの発生を抑制したり、ボイドを除去することができる。前記の2液型ディスペンサーを用いて封止用液状樹脂組成物をエアー式で搬送する方法では、空気の代わりに、窒素やアルゴンなどの不活性気体を用いて、2液型ディスペンサー内の搬送、混合及び吐出を行うことができる。本発明の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法では、材料の混合と吐出を均一に行うことが可能であれば、前記の述べた方法のいずれをも採用することができる。この方法によって、半導体素子の封止工程の際に、封止用液状樹脂組成物を硬化した後の硬化物の物性や特性を変更する必要が生じた場合は、同じ2種類の封止用液状樹脂組成物を用いて、それらの搬送量を調整することで所望の物性と特性に調整した封止用液状樹脂組成物を容易に作製することができる。以上のように、この方法は、半導体素子の封止において迅速、かつ簡便な方法であることから、様々な構造と形状を有する半導体装置の製造に際して、利便性が極めて高い。
以下、本発明を実施例1〜9、参考例1〜5及び比較例1〜5によってさらに具体的に説明するが、本発明は実施例、参考例のみに限定されるものではない。実施例と参考例の樹脂組成物の評価に用いた測定法は次のとおりである。
以下の成分をそれぞれ表1及び表2に示す質量部で配合し、三本ロール、次いでらい潰機にて混練分散した後、真空脱泡して、樹脂組成物1〜5(参考例1〜5)及び樹脂組成部物6〜8(比較例1〜3)の封止用液状脂組成物を作製した。
(A)液状エポキシ樹脂としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDF8170C)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三井化学株式会社製、商品名R140P)及びグリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名E630)を使用した。
(B)硬化剤として酸無水物(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名YH307)を使用した。
(C)無機充填剤として、平均粒径0.6μmの球状シリカ1、平均粒径25μmの球状シリカ2、平均粒径9μmの球状アルミナ、平均粒径3〜10μmで球状に近い窒化アルミニウム、及び平均粒径5μmの窒化ケイ素粉末を使用した。
硬化促進剤としてマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名ノバキュアHX-3941HP)、超微粉シリカとしてアエロジル(日本アエロジル株式会社製商品名)、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名KBM403)、着色剤としてカーボンブラック、イオントラップ剤としてIXE500(東亞合成株式会社製商品名)を使用した。
基板として、Cu配線を含む14mm×14mm×0.32mmt(コア材E−679FG−0.06mm×4ply:日立化成製商品名、ソルダレジストSR7200G:日立化成製商品名)を用い、封止エリア:10.9mm×10.9mm、封止サイズ:0.32mmt、半導体素子:7.3mm×7.3mm×0.1mmt、接着シート:7.3mm×7.3mm×0.025mmt(FH900:日立化成製商品名)とした半導体装置の封止材に、実施例1〜9、参考例1〜5及び比較例1〜5の封止用液状樹脂組成物を適用した時の室温での半導体装置の反り変形量について評価した。
(実施例1〜3)
参考例1、2(樹脂組成物1、2)の封止用液状樹脂組成物を表3に示す配合比(質量比)で採取し、らい潰機にて混練分散した後、真空脱泡して封止用液状樹脂組成物を作製した。実施例1〜3は、放熱性の無機充填剤として、アルミナを含有する封止用液状樹脂組成物である。
(実施例4〜6)
参考例1、3(樹脂組成物1、3)の封止用液状樹脂組成物を表4に示す配合比(質量比)で採取し、らい潰機にて混練分散した後、真空脱泡して封止用液状樹脂組成物を作製した。実施例4〜6は、放熱性の無機充填剤として、窒化アルミニウムを含有する封止用液状樹脂組成物である。
(実施例7〜9)
参考例4、5(樹脂組成物4、5)の封止用液状樹脂組成物を表5に示す配合比(質量比)で採取し、らい潰機にて混練分散した後、真空脱泡して封止用液状樹脂組成物を作製した。実施例7〜9は、放熱性の無機充填剤として、窒化ケイ素を含有する封止用液状樹脂組成物である。
(比較例1〜5)
比較例1〜3(樹脂組成物6〜8)は、無機充填剤としてシリカとアルミナを液状樹脂と共に混合して作製した1液型の封止用樹脂組成物である。比較例4、5は、樹脂組成物6と8又は樹脂組成物7と8のそれぞれの封止用液状樹脂組成物を、表5に示すように、5/5で混合して作製した封止用樹脂組成物である。
<半導体素子の封止方法>
半導体装置は、ペルチェ方式温調ユニット(武蔵エンジニアリング製)を取り付けたスクリュー式ディスペンサー(武蔵エンジニアリング製)を用いて、25℃にて28mmの封止用液状樹脂組成物を半導体素子上に吐出し、液状樹脂封止装置(アピックヤマダ製マニュアルプレス)を用いて165℃で100秒間、加圧成型を行った後、165℃で2時間の後硬化を行った。
<半導体装置の反り評価>
封止用液状樹脂組成物で半導体素子を封止した半導体装置を、シャドウモアレ測定装置(Thermoire:Akrometrix製)を用いて、基板側の14mm×14mmの平面上をJEITA ED-7306に従って測定し、最大と最小との差(Coplanarity)を反り量とした。反りの符号は、封止面を上、基板面を下とした場合、半導体装置が凸に反っている状態を正、凹に反っている状態を負とした。
<熱膨張係数測定方法>
封止用液状樹脂組成物を厚さ1mmのシート状に成形し、このシートを4mm×25mmの短冊状に切り取ったものを試験片とし、熱膨張係数測定装置(株式会社レオロジ製)を用いて昇温速度10℃/min、測定温度−50〜300℃で動的粘弾性特性を測定し、所定温度での熱膨張係数を読取った。
<熱伝導率の測定方法と評価>
熱伝導率λは、熱拡散率α、密度ρおよび比熱Cpを下記方法により求め、その積として次式で算出した。
λ=αρCp
λ:熱伝導率(W/m・K)
α:熱拡散率(m/sec)
ρ:密度(kg/m
Cp:比熱(J/kg・K)
熱拡散率αは熱拡散率測定装置LFA447 Nanoflash(ネッチゲレイテバウ製)を用いレーザーフラッシュ法にて、密度ρは電子比重計ED−120T(ミラージュ貿易社製)を用いて、また比熱Cpについては示差走査熱量計Pyris1 DSC(パーキンエルマー社製)を用い、昇温速度10℃/分の条件で、板状に硬化した封止用液状樹脂組成物を適時加工して測定した。熱伝導率の評価については、熱伝導率が0.7W/m・K以上を満たすものに○、満たさないものに×を表示した。
<材料の均一性>
各種の封止用液状樹脂組成物を用いて、前記のスクリュー式ディスペンサーによる吐出を連続的に100回行い、吐出量の変化を調べた。100回の連続吐出時に、吐出量の基準値よりも絶対値で5%以上のバラツキが発生した封止回数が0回のもの(全く発生しなかったもの)を○、1回でも発生したものを×で表示した。同時に、吐出した後における各種の封止用液状樹脂組成物の形状を目視観察して、100回の連続吐出試験において1回でも、目視で観察できるようなボイドの発生又は無機充填剤の偏析によるダマが観測された場合は、前記の吐出量のバラツキの有無にかかわらず、吐出後の材料が均一でないものとして×を表示した。更に同時に、硬化後の液状エポキシ樹脂について材料の均一性を評価するために、各種の封止用液状樹脂組成物を用いて、前記のスクリュー式ディスペンサーで続けて3回吐出された封止用液状樹脂組成物のそれぞれについて硬化後の熱膨張係数を測定し、測定されたそれぞれの熱膨張係数が、3回平均値の±1ppm/℃以内であったものを○、3回平均値から±1ppm/℃よりも大きく熱膨張係数が算出されたものを×と表示した。
表3において、参考例1、2及び実施例1〜3を半導体装置の封止材として適用した場合の反り変形量を比較すると、樹脂組成物1のみを用いた参考例1においては60μmの凸(+)反りを示したが、実施例1、実施例2と樹脂組成物2の配合比が増加するにつれて、それぞれ30μm、20μmの凸(+)反りを示し、参考例1と比べて反り変形量は減少した。また実施例1、2よりも樹脂組成物2の配合比が多い実施例3においては−31μmの凹(−)反りを示し、樹脂組成物2のみを用いた参考例2においては、−45μmの凹(−)反りを示した。参考例1、2と実施例1、2、3から、樹脂組成物1、2の配合比を変えることで、半導体装置の反り変形量を変えることが可能であることが示され、本実施例においては、参考例2の配合比により、半導体装置の反り変形量が最も0μmに近くすることができる。また、実施例1、2、3は、アルミナを含有することから放熱性にも優れ、かつ材料の均一性の点でも問題がなく、安定した連続吐出が行うことができる。この技術を用いることで、2種類の樹脂組成物だけで様々な半導体装置構造の低反り変形量化を図ることができる上、生産工程上においては樹脂交換作業や保管スペースの削減ができ、生産性の向上を図ることができる。
放熱性の無機充填剤として窒化アルミニウムを用いた場合でも、表4に示すように、アルミナを用いた表3に示すものと同じような傾向を示す評価結果が得られた。参考例1、3と実施例4、5、6から、樹脂組成物1、3の配合比を変えることで、半導体装置の反り変形量を変えることが可能であることが示され、本実施例においては、参考例3の配合比により、半導体装置の反り変形量が最も0μmに近くすることができる。また、実施例4、5、6は、窒化アルミニウムを含有することから放熱性にも優れ、かつ材料の均一性の点でも問題がなく、安定した連続吐出が行うことができる。この技術を用いることで、2種類の樹脂組成物だけで様々な半導体装置構造の低反り変形量化を図ることができる上、生産工程上においては樹脂交換作業や保管スペースの削減ができ、生産性の向上を図ることができる。
表5において、放熱性の無機充填剤として窒化ケイ素を用いた場合の評価結果を示す。窒化ケイ素の場合は、無機充填剤の含有量が60体積%であるため、表3と表4に記載の73体積%を有するものと比べて、熱膨張係数と凹反り変形量がやや大きくなる。しかし、参考例4、5と実施例7、8、9から、樹脂組成物4、5の配合比を変えることで、半導体装置の反り変形量を変えることが可能であることが示され、本実施例においては、参考例5の配合比により、半導体装置の反り変形量が最も0μmに近くすることができる。また、実施例7、8、9は、窒化ケイ素を含有することから放熱性にも優れ、かつ材料の均一性の点でも問題がなく、安定した連続吐出が行うことができる。この技術を用いることで、2種類の樹脂組成物だけで様々な半導体装置構造の低反り変形量化を図ることができる上、生産工程上においては樹脂交換作業や保管スペースの削減ができ、生産性の向上を図ることができる。
表6に示す比較例1、2、3は、シリカとアルミナが液状樹脂と共に混合された1液型の封止用液状樹脂組成物を用いた場合の評価結果である。硬化物の諸特性は、表3に示すものと同じであるが、材料の均一性の点で、本願発明より劣る。また、樹脂組成物6と樹脂組成物8を混合して得られた比較例4、及び樹脂組成物7と樹脂組成物8を混合して得られた比較例5の場合も、主な無機充填剤の全無機充填剤量に占める割合が50重量%又は60重量%である樹脂組成物の混合であるため、材料の均一性という問題を解決することができない。加えて、樹脂組成物6〜樹脂組成物8の間では、物性の差異が小さいため、半導体装置の反り変形量を0μmにする配合比を得ることができず、本願発明の目的を十分に達成することができない。
(実施例10)
樹脂組成物1〜5において2種類の液状樹脂組成物を用いて、前記の温調ユニットを備えたスクリュー式ディスペンサーを2液型に改良したものによって、表3〜表5の実施例1〜9に記載のものと同じ配合比で混合すると同時に吐出して、半導体素子の封止を行い、実施例1〜9と同じ構成の半導体装置を作製した。なお、本発明では、前記の2液型に改良されたスクリュー式ディスペンサーにおいて、混合を行う領域の前半部分には減圧装置を接続することによって、混合時のボイド発生を抑制する方法を採用することができる。作製した半導体装置は、反り変形量、熱伝導性及び材料均一性が表3〜表5に記載のものと同じ特性を有することが確認された。以上のように、この方法を採用することによって、新しい構造のパッケージを提案する度に、新規に封止用液状樹脂組成物を準備する必要がなく、それぞれ物性の異なる1液型の封止用液状樹脂組成物を所望の特性に応じて任意の分量で2種類以上混合して製造することができる。











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Claims (13)

  1. (A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)無機充填剤を含有する封止用液状樹脂組成物の製造方法であって、2種類以上の封止用液状樹脂組成物を混合して製造されるものであり、該封止用液状樹脂組成物は、それぞれ(A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類が、それぞれの該封止用液状樹脂組成物の間で異なることを特徴とする封止用液状樹脂組成物の製造方法。
  2. 2種類の封止用液状樹脂組成物を混合して製造されるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれか一つの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする請求項1記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法。
  3. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法。
  4. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれの封止用液状樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれの封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物の製造方法。
  5. 封止用液状樹脂組成物により半導体素子を封止した半導体装置の製造方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で製造した封止用液状樹脂組成物で半導体素子を封止することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 封止用液状樹脂組成物の調整方法であって、
    (A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類がそれぞれ異なる2種類以上の封止用液状樹脂組成物の混合割合を調整して混合することで2種類以上の(C)無機充填剤の配合比率を変化させ、硬化後の物性を調整することを特徴とする封止用液状樹脂組成物の調整方法。
  7. 2種類の封止用液状樹脂組成物を混合させるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれかひとつの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする請求項6に記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法。
  8. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする請求項6または7に記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法。
  9. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれのエポキシ樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれのエポキシ樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物の調整方法。
  10. 封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法であって、
    (A)液状エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)無機充填剤を含有し、かつ(C)無機充填剤において全無機充填剤量の70重量%以上を占める主な無機充填剤の種類がそれぞれ異なる2種類以上の封止用液状樹脂組成物を用いて、硬化後の物性に応じた配合割合で調整して混合する操作を、前記の2種類以上の封止用液状樹脂組成物の混合物を半導体素子に吐出する工程内で同時に行うことによって、前記の半導体素子を封止することを特徴とする封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法。
  11. 2種類の封止用液状樹脂組成物を混合させるものであって、一方の(C)主な無機充填剤が(C1)アルミナ、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素、から選ばれるいずれかひとつの無機充填剤であり、もう一方の(C)主な無機充填剤が(C2)シリカであることを特徴とする請求項10記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法。
  12. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物の(C)無機充填剤以外の全ての成分が同一であることを特徴とする請求項10または11に記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法。
  13. 2種類以上の封止用液状樹脂組成物に含有する(C)無機充填剤の配合量がそれぞれのエポキシ樹脂組成物全体に対して45〜75体積%配合され、かつそれぞれのエポキシ樹脂組成物の(C)無機充填剤の配合量の違いが5体積%以内であることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の封止用液状樹脂組成物による半導体素子の封止方法。
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