JP2011077853A - リボン型マイクロホン用リボンの製造方法およびリボン型マイクロホン - Google Patents

リボン型マイクロホン用リボンの製造方法およびリボン型マイクロホン Download PDF

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【課題】リボン型マイクロホン用リボンの製造方法、具体的にはリボンの素材に加圧して型を転写する際の歩留まりを改善し、リボンの製造を容易にするリボン型マイクロホン用リボンの製造方法を提供する。
【解決手段】 転写型11によって形成されたパターンを有してなるリボン型マイクロホン用リボン3の製造方法。リボン3を成形するための転写型11に形成されている表面形状にリボン3の素材を押し付けて転写型11の形状を転写する転写工程が、転写型11の上に配置されたリボン3の素材の上に、弾性部材層1と弾性繊維層2とを有してなる弾性部材17を、上記弾性繊維層2を下向きにして重ねる工程と、弾性部材17を加圧手段で加圧し、転写型11の表面形状をリボン3の素材に転写する工程を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リボン型マイクロホン用リボンの製造方法、具体的にはリボン型マイクロホンユニットのリボン振動板の成形方法、および上記リボンを用いたリボン型マイクロホンに関するものである。
リボン型マイクロホンは、磁界を形成する磁石と、リボン形振動板を主たる構成部材としている。上記磁石は所定の間隔をおいて配置されて磁石間に磁界が形成され、この磁界内にリボン形振動板が配置される。リボン形振動板は、通常、数μmの厚さのアルミニウム箔からなる。アルミニウムは、他の金属素材と比較して導電抵抗が低く比重が軽いという特性を有しているため、リボン型マイクロホンのリボン形振動板として適している。また、一般的にリボン型マイクロホンにおいて、リボン形振動板は、共振周波数を低くするため、ギアなどを用いて屏風のように多段に折り曲げられることからも、延性のよい高純度のアルミニウムを材料にするのが好ましいとされている。
図4、図5は、従来知られているリボン型マイクロホンユニットの一例を示す。図4、図5において、リボン型マイクロホンユニットは、縦方向に長い長方形の枠形に形成されたフレーム7を備えている。フレーム7の内側面両側には、その長辺方向に沿って一対の永久磁石4,4が、双方の永久磁石間に所定の間隔をあけて固定されている。永久磁石4,4は幅方向(図において左右方向)に着磁されている。双方の永久磁石4,4の着磁の向きは同じで、永久磁石4,4間に平行磁界が形成されている。
上記平行磁界内に、振動板と導電体を兼ねたリボン形振動板(以下、単に「リボン」という)3が配置されている。リボン3は細長い帯状をなしていて、長さ方向両端部が、フレーム7の長さ方向両端部に設けられている電極引き出し部6,6に固定されている。電極引き出し部6,6はフレーム7から絶縁され、この電極引き出し部6,6には端子板9,9が固定されている。リボン3に適度の張力を与えた状態で挟持部材8,8をねじ10で端子板9,9にねじ込むことにより、リボン3の両端部5,5がそれぞれ端子板9,9と挟持部材8,8とで挟持されている。このようにして、電極引き出し部6,6がリボン3を介して電気的に導通している。リボン3の両側面と、これに対向する永久磁石4,4との間には、わずかな隙間が存在している。
リボン3は、電極引き出し部6,6に対応する両端部5,5以外の部分が長さ方向に一定の間隔ごとに交互に折り曲げられて三角波状に形成されている。この折り曲げによって形成される線の方向、すなわち三角波の山の頂上および谷底が描く線の方向は、リボン3の幅方向であり、これらの線が一定間隔で形成されている。
リボン3が音波を受けて振動する方向は永久磁石4,4間の磁束を切る方向で、導電体からなるリボン3が磁束を切ることによって発電し、リボン3の長さ方向両端間、したがって電極引き出し部6,6間に電気信号が発生する。この電気信号はリボン3の振動数および振幅に対応した振動数および振幅の信号となるので、リボン3が受ける音波に対応した電気信号に変換されることになる。
上述のように構成されるリボン型マイクロホンは双指向性であり、双指向性のリボン型マイクロホンの制御方式は質量制御であることから、共振周波数が低域になるように、リボン3の張力は極めて低く設定される。リボン3は両端部5,5以外の振動部分が長さ方向に一定の間隔ごとに交互に折り曲げられて三角波状に形成されることにより、低い張力を実現している。また、低域再生限界は、リボン3の共振周波数が低いほど、低い周波数にすることができる。
ところで、約2μmの薄さであるアルミニウム箔であるリボン3を成形する従来の方法において、アルミニウム箔は広面積に応力を加えられると、アルミニウム箔の延性の限界を超えて破断してしまう問題がある。一般に、従来の多くのリボン型マイクロホンのリボン3は、長さ方向全体にわたって、三角波の山の頂部および谷底が描く線の方向がリボンの幅方向になるように形成されている。換言すれば、三角波が長さ方向全体にわたって進行している形に形成されている。このような形のリボンを製造するために、従来は、図6のように外周に三角形の山と谷からなる歯が一定間隔で形成されている2個一対の平歯車18,18を用いていた。一対の平歯車18,18は、歯のピッチと半径はもとより、全く同じ仕様のものを用いる。作業員は、一対の平歯車18,18を平滑な基板、例えばガラス基板の上に載せ、リボン3の素材であるアルミニウム箔を一対の平歯車18,18で挟み込み、一対の平歯車18,18を互いに押し付けあいながら、互いに逆向きに回転させ、上記素材を繰り出していく。こうすることにより、素材に一対の平歯車18,18の歯の形が転写され、上記のような波形のリボン3が形成される。しかしこの方法は、微妙な力の加え方によって捩れや曲がりが発生しやすいため、高度に熟練した技能を必要とするとともに、製品の歩留まりが悪いという難点がある。
そこで本発明者らは、転写型を用いたリボン型マイクロホン用リボンの製造方法を検討した。従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法および製造に用いる転写型の一例を図7に示す。図7において、符号11はリボン3をプレス成形によって製造するための転写型を示しており、符号11Bは下型を、11Aは上型を示している。上下の転写型11A,11Bは精密加工されていて、アルミニウム箔であるリボン3を挟み込んで成形する。リボン3の成形の際には、アルミニウム箔の一部に極端な張力が集中してかからないように慎重に成形される。この方法によれば、上記アルミニウム箔を挟み込んで相互に嵌め合わせることにより、リボン3を成形することができるが、アルミニウム箔を破断することなく転写型11で成形すること自体が高度の技術を必要とする。また、この転写型11を使用して熟練者が製造しても歩留まりの悪いものであった。より具体的には、転写型11は、図7に符号11Cあるいは11Dで示すリボン3を成形するための波形の凹凸部分を有していて、この凹凸部分11C、11Dはともに剛体であることから、この凹凸部分11C、11Dの形がリボン3に転写されるとき、凹凸部分11C、11Dにおいてリボン3に局部的に応力が集中し、リボン3が破断しやすいという問題があった。
そこで、本発明者らは、リボンの成形の際に繊維の先端でリボンを加圧すると応力が分散されてリボンの変形などを防ぐことができるという知見に基づき、特許文献1乃至3に記載の発明を提案した。特許文献1に記載の発明は、図8に示すように、マイクロホン用リボンの形状と同一形状に形成されている転写型11の表面に、リボン3の素材を仮固定し、外周面に弾性部材13を有するローラ12の上記弾性部材13をリボン3の素材に押し付けながらローラ12を転がすことにより、転写型11の表面形状を、リボン3の素材に転写するものである。上記弾性部材13は、例えば静電植毛によって形成された無数の繊維状の部材である。
特許文献2に記載の発明は、図9のように、リボン3の成形に際し、加圧部材として、剛体からなる錘15に静電植毛したものを使用している。具体的には、錘15の静電植毛層16を下にして、転写型11に固定されたリボン3に錘15の上記静電植毛層16をこすりつけ、転写型11の形状をリボン3の素材に転写するものである。
特許文献1及び2記載の発明によれば、図10に示すように、リボン3の成形に際して、繊維状の部材、すなわち特許文献1記載の発明の場合は弾性部材13が、特許文献2記載の発明の場合は静電植毛層16を構成する繊維状の部材が、リボン3を転写型11の凸部に押し付ける際に、符号16Aで示すように撓む。繊維状の部材はそれ自体が弾性を有していて曲がることができるため、リボン3を緩やかに加圧しながら転写型11の表面形状をリボン3に転写することができる。
しかしながら、特許文献1記載の弾性部材13または特許文献2記載の静電植毛層16を構成する繊維状の部材は、それぞれ剛体であるローラ12または錘15をベースにして形成されていて、上記弾性部材13または繊維状の部材の撓みのみで転写型11の凹凸に対応する必要がある。このことが、転写時にリボン3が破断するという課題を完全に解消することができない要因となっている。すなわち、転写型11の凹凸およびその高低差に対応させてリボン3を成形するには、上記弾性部材13または繊維状の部材に、ある程度の長さと硬さを持たせる必要がある。しかし、上記弾性部材13または繊維状の部材にある程度の長さを持たせながらある程度の硬さを持たせると、上記弾性部材13または繊維状の部材の剛性が高くなる。かかる弾性部材13または繊維状の部材でリボン3を転写型11の凹凸に押圧すると、転写型11の凸部においてリボン3に応力が集中し、リボン3が破断しやすくなる。
また、上記弾性部材13または繊維状の部材を静電植毛で形成しようとすると、静電植毛は元来、飛翔させる繊維の長さに限界があるため、図10に示すように、上記弾性部材13または繊維状の部材が転写型11の凹凸の谷底まで届かず、リボン3に転写型11の形状を転写することができないこともありえる。なお、特許文献3には、上述の特許文献1、2に記載されているような、弾性部材を有するローラまたは静電植毛層を有する錘を使用することができるリボンの転写型が記載されている。この転写型は、リボンの長手方向に進行する波形のパターンと、この波形のパターンよりも小さくリボンの長手方向に沿って形成された波形の小さいパターンとを有していることを特徴としている。しかし、特許文献3に記載されている転写型に対し、押圧部材として特許文献1,2記載の弾性部材を有するローラまたは静電植毛層を有する錘を使用すると、前述のリボンの破断の問題を完全に解決することはできず、押圧部材の改良が望まれている。
特開2007−49324号公報 特開2009−105506号公報 特開2009−194669号公報
本発明は、以上説明してきた従来技術の問題点を解消し、転写型によって成形されるリボン型マイクロホン用リボンの製造方法において、リボンの素材に加圧して型を転写する際の歩留まりを改善し、リボンに歪みや変形、破断などの問題が生じることなく、リボンの製造を容易にするリボン型マイクロホン用リボンの製造方法およびこの方法で製造されたリボンを備えたリボン型マイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、転写型によって成形するリボン型マイクロホン用リボンの製造方法であって、上記転写型に形成されている表面形状に上記リボンの素材を押し付けて転写型の形状を転写する転写工程が、上記転写型の上に配置された上記リボンの素材の上に、弾性部材層と弾性繊維層とを有してなる弾性部材を、上記弾性繊維層を下向きにして重ねる工程と、
上記弾性部材を加圧部材で加圧し、上記転写型の表面形状を上記リボンの素材に転写する工程を含むことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、転写型の上に配置されたリボンの素材の上に、弾性部材層とこの弾性部材層に重ねて形成された弾性繊維層を有してなる平面状の弾性部材の上記弾性繊維層を重ね、この弾性部材を加圧部材で加圧するようにしたため、弾性繊維層のみでなく、弾性部材層も転写型の凹凸に倣って撓み、弾性繊維層を構成する個々の弾性繊維が、リボンを転写型の凹凸に押し付け、リボンに転写型の凹凸を忠実に転写する。上記個々の弾性繊維は、弾性部材層の撓みと相まって転写型の凹凸に忠実に倣いながら柔軟に対応するため、転写型の凹凸部分におけるリボンに、局部的な応力の集中がなく、リボンの破断を回避することができる。また、リボンに歪みや変形などの支障を生じさせず、リボン製造の歩留まりを改善することができる。
本発明にかかるリボン型マイクロホン用リボンの製造方法の実施例の一工程を示す断面図である。 上記実施例の他の工程を示す断面図である。 上記実施例における弾性部材とリボンの状態を拡大して示す断面図である。 従来のリボン型マイクロホンの例を示す横断面図である。 上記リボン型マイクロホンの縦断面図である。 従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法の一例を示す模式図である。 従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法の他の例を示す断面図である。 従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法のさらに他の例を示す断面図である。 従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法のさらに他の例を示す断面図である。 上記従来のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法における弾性繊維とリボンの状態を拡大して示す断面図である。
以下、本発明に係るリボン型マイクロホン用リボンの製造方法の実施例を、図1乃至図3を参照しながら説明する。なお、本発明の特徴は、リボンの素材に対する転写型の表面に形成されている特定形状の凹凸の転写方法ないしはその時使用する加圧部材の構成にある。なお、以下に説明する実施例は、好ましい一例を示すものであって、この実施例に係るリボンの形状や、リボン型マイクロホンの製造方法に限定されるものではない。また、前述の従来例の構成と共通する構成部分には共通の符号を付している。
図1において、上面にリボンに転写すべき特定の凹凸形状が形成された転写型11には、上記上面に、リボン3の素材が載せられ、その上にさらに平面状の弾性部材17が重ねられている。転写型11の上面の凹凸形状は任意で、例えば、特許文献3に記載されているような凹凸形状のものであってもよい。弾性部材17は、弾性部材層1と、この弾性部材層1をベースとしてこれに重ねて形成された弾性繊維層2を有してなる。弾性部材17は、その弾性繊維層2を下向きにして上記リボン3の素材に重ねる。したがって、弾性繊維層2がリボン3の素材の上に載る。そして図2に示すように、弾性部材17の上からすなわち弾性部材層1の上から、加圧部材であるローラ12を押し付けながら、リボン3の長手方向に転がす。こうすることにより、転写型11の表面形状が、リボン3の素材に転写される。
弾性部材17は弾性部材層1と弾性繊維層2からなっているため、図3に示すように、弾性部材17がローラ12で加圧されると、弾性部材層1が転写型11の凹凸に倣って弾力を持って撓む。また、弾性繊維層2を構成する個々の繊維は、弾性部材層1の下面からリボン3の上面までの距離に応じて、この距離が短ければ大きく撓み、上記距離が長ければ延びてリボン3を上記凹凸面に押し付ける。
このように、上記実施例によれば、弾性部材17が弾性部材層1と弾性繊維層2からなっていて、弾性繊維層2を構成する個々の繊維の撓みによってのみリボン3を転写型11の凹凸に加圧するのではなく、弾性部材層1が転写型11の凹凸に倣って撓むことも、リボン3への転写に加担している。したがって、転写型11の凹凸の高低差に対して弾性繊維層2を構成する個々の繊維の長さを比較的短くすることができ、上記凹凸形状をリボン3に転写するときの上記個々の繊維の伸縮量を少なくすることができる。これにより、上記個々の繊維による転写型11の凹凸に対するリボン3の加圧力を比較的均一にすることができ、リボン3が破断することを防ぐことができる。特に、弾性繊維層2を静電植毛によって形成する場合、繊維の長さを長く形成することは難しいので、比較的短い繊維にならざるを得ないが、その場合でも、上記のとおり弾性部材層1の撓みによって繊維の長さが補完されるので、繊維が上記凹凸に底まで届かなくなるというような不具合を解消することができる。
前述のとおり、リボン3に形成される転写型11の表面の凹凸形状は任意である。例えば、リボンの長手方向に進行する形で稜線をリボン3の長手方向に対し直交する方向に向けて形成された波形の大きなパターンと、上記波形のパターンよりも小さくリボンの長手方向に沿って形成された波形の小さなパターンとを組み合わせたものであってもよい。すなわち、この凹凸パターンは、特許文献3に記載されている転写型の凹凸パターンと同じにできる。具体的には、リボンの長手方向に沿って形成された波形の小さなパターンは、上記リボンの長手方向に対し直交する方向に複数個並べられ、交互に位置をずらして形成されている。本発明の上記実施例にかかるリボン3の製造方法によれば、上述のような複雑な凹凸を組み合わせた転写型をリボンに転写する場合でも、上記凹凸形状を忠実に転写することができる。
上記実施例において、ローラ12は、弾性部材17をリボン3に向かって加圧する加圧部材として用いられている。加圧部材としては、必ずしもローラによることなく、例えば平板状のもの、あるいは棒状のものなどでも差支えないが、図示の実施例で用いられているようなローラ12が好適である。そして、ローラ12を用いる場合、その直径は、転写型11の上面に形成されている凹凸の間隔に対応して決定するとよい。
弾性部材17は、ベルベット布で代替することができる。ベルベット布は、弾性部材層に弾性繊維層が織り込まれているのと同一視することができる織物であるからである。なお、弾性部材17は、平面状であり、リボン3を覆い尽くせるだけの面積を有していればよく、形状は任意である。弾性繊維層2は、適宜の弾性部材層1に静電植毛で形成されていてもよい。弾性部材層1の素材としては、上述の加圧部材で加圧されたとき撓むことができるものであれば、適宜のものを選択することができる。例えば、ポリエステル合成繊維、ポリアミド合成繊維、セルロース繊維、絹、綿で構成された生地などが挙げられる。弾性繊維層2に用いられるパイルとしては、適宜の繊維が使用でき、例えばポリアミド合成繊維、セルロース繊維、ウールなどが挙げられる。また、ベルベット布は、入手がし易く、静電植毛を用いた弾性部材を作成するより安く手に入るためコストダウンの効果が期待でき好ましい。
図1乃至図3に示した実施例の具体的な仕様の例を挙げておく。加圧部材であるローラ12の直径は30mm程度であり、上述の転写型11の波形のピッチは4〜5mmで、その深さは0.6mm程度である。ローラ12の径は、上記波形のピッチに比して大きすぎると繊維が上記波形の凹凸の凹部に入り込みにくくなる。そのため上記凹部の深さが、ピッチの比して大きい場合においては、ローラ12の径を小さくすると好ましい。なお、加圧部材としてはローラ12に限らず、ブラシなど適宜のものを選択してもよい。また、ローラ12は加圧時に便利なように適宜の補助部品、例えば、加圧力を一定に保つことができる加圧装置などを備えていてもよい。ローラ12は適宜の材質で形成でき、ローラ12の外周面にはスポンジなどの弾性材を巻き付けてもよく、ローラ12自体がスポンジであってもよい。
上述のようにすることで、リボン型マイクロホン用リボンの製造工程において、リボン成形する際に、リボンに歪みや変形、破断などの支障を生じさせることがなく、リボン型マイクロホンユニットあるいはリボン型マイクロホンの製造工程における歩留りを改善することができる。なお、本発明は、そのほかあらゆる形状のリボンの形成にも適用することができる。
上記の製造方法で製造されたリボンは、図4、図5に示すリボン型マイクロホンユニット用のリボンとしてこれに組み込むことができる。このリボン型マイクロホンユニットは、これをマイクロホンケースに組み込み、外部に接続するためのコネクタを設けることによって、リボン型マイクロホンを構成することができる。
本発明に係るリボン型マイクロホンユニット用リボンの製造方法によって、リボン型マイクロホンユニット用リボンを歩留りよく安価に製造することができるため、リボン型マイクロホンの製造コストを安くすることができ、リボン型マイクロホンの普及を促進する可能性がある。
本発明に係るリボン型マイクロホンユニット用リボンの製造方法は、用途が特に限定されるものではないが、アルミニウム箔を素材としたリボンの形成に適しており、その他厚さの薄い金属部材を成形する際にも利用することができる。
1 弾性部材層
2 弾性繊維層
3 リボン型振動板(リボン)
11 転写型
12 ローラ
17 弾性部材

Claims (6)

  1. 転写型によって成形するリボン型マイクロホン用リボンの製造方法であって、
    上記転写型に形成されている表面形状に上記リボンの素材を押し付けて転写型の形状を転写する転写工程が、
    上記転写型の上に配置された上記リボンの素材の上に、弾性部材層と弾性繊維層とを有してなる弾性部材を、上記弾性繊維層を下向きにして重ねる工程と、
    上記弾性部材を加圧部材で加圧し、上記転写型の表面形状を上記リボンの素材に転写する工程を含むリボン型マイクロホン用リボンの製造方法。
  2. 転写型によってリボンに形成されたパターンは、リボンの長手方向に進行する形で稜線を上記リボンの長手方向に対し直交する方向に向けて形成された波形の大きなパターンと、上記波形のパターンよりも小さく上記リボンの長手方向に沿って形成された波形の小さなパターンを含む請求項1に記載のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法。
  3. 加圧部材は、ローラーである請求項1または2に記載のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法。
  4. 弾性部材は、ベルベット布である請求項1乃至3のいずれかに記載のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法。
  5. 弾性繊維層は、静電植毛で形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法。
  6. 磁界を形成する永久磁石と、上記磁界内に配置され音波を受けて振動するアルミニウムからなるリボンとを備えたリボン型マイクロホンであって、
    上記リボンは、請求項1乃至5のいずれかに記載のリボン型マイクロホン用リボンの製造方法によって得られたリボンであるリボン型マイクロホン。
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