JP2011075810A - 吐出パターン生成方法、吐出パターン生成装置およびカラーフィルタならびに液晶表示装置 - Google Patents

吐出パターン生成方法、吐出パターン生成装置およびカラーフィルタならびに液晶表示装置 Download PDF

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茂樹 工藤
Masayuki Kotani
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Abstract

【課題】ノズル毎の吐出バラツキによるムラを低減し、かつ視覚的なざらつき感を抑えた高品質な位相差層付きカラーフィルタを製造することができる吐出パターン生成方法を提供すること。
【解決手段】隔壁により複数の開口部に区分された基板の各開口部に吐出する重合性液晶化合物の量を吐出パターンとしてメモリーに保持する手段と、前記基板上の開口部と複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを位置合わせした上で前記吐出パターンに基づいて前記ノズルから重合性液晶化合物を吐出する機構を具備する吐出パターン生成装置における前記吐出パターンの生成方法であって、前記吐出パターンは、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の重合性液晶化合物の平均量をあらかじめ設定した目標量にするための基準データと、多値誤差拡散法によって生成されることを特徴とする吐出パターン生成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高精細なパターンを吐出するための吐出パターン生成方法及び吐出パターン生成装置に係わり、特には隔壁パターンに対し一定量の液滴を吐出させるために適したインクジェット吐出装置に関する。
液晶表示装置は、薄型、軽量及び低消費電力などの特徴を有している。そのため、近年、携帯機器及びテレビジョン受像機などの固定機器での利用が急速に増加している。
液晶表示装置に多色画像を表示させる場合、カラーフィルタを使用する。一般に、カラーフィルタは光の3原色である赤(以下、R)、緑(以下、G)および青(以下、B)の着色画素で構成されている。
多くの液晶表示装置は、位相差層を含んでいる。例えば、テレビジョン受像機の液晶表示装置では、どの方向から観察しても見易い画像を表示するように、位相差フィルムが直線偏光フィルムと組み合わせて使用されている。
しかしながら、RGBの画素は表示色の波長域が異なっているにも拘らず、通常、位相差フィルムの位相差は面内で均一である。そのため、表示色が異なる画素の全てに最適な設計を採用することは難しい。
また、液晶層および位相差層の各々の位相差は波長分散を有している。そのため、液晶セルの位相差が位相差層によって十分に補償される設計を或る色を表示する画素に採用した場合、他の色を表示する画素では、液晶セルの位相差が位相差層によって十分に補償されない可能性がある。
これに対して、カラーフィルタの各色を独立して位相差補償する方式が提案されている(特許文献1)。この方法では、位相差層の形成にインクジェット法を用いることにより、各着色層に適した位相差層を引き続き且つ独立して形成することを実現している。
インクジェット装置を用いた位相差層の形成方法としては、隔壁で区切られた開口部に、インクジェットノズルヘッドのノズルからカラーフィルタの各色を補償するのに適した量の重合性液晶化合物を吐出し、各位相差層を形成する方法が一般的である。カラーフィルタの各着色層に対応したインクジェットノズルヘッドを個別に用意することにより、各着色層に異なる種類の重合性液晶化合物を同時に塗布することも可能である。このとき、各開口部に吐出、充填される溶液の充填量のバラツキが小さいほど位相差のムラが低減され、高品質なカラーフィルタを製造することができる。
一方、カラーフィルタとしては、画像表示装置等の高解像度化、それに伴う高精細化によって、年々微細化する傾向にある。カラーフィルタの画素の微細化に従って、インクジェットで塗工するパターンピッチは狭くなっていくため、インクジェットノズルヘッドからの溶液の吐出量を少量でかつ均一となるように高い精度で制御する必要がある。このため、インクジェット装置を用いたカラーフィルタの製造方法においては、複数のインクジェットノズルヘッドを積み重ねて解像度を向上させる方法が検討されている。
しかしながら、インクジェットノズルヘッドから吐出される溶液の量は、ノズルごとに
バラツキを持っているために、吐出量が異なる場合がある。特に、複数のインクジェットノズルヘッドを積み重ねた、高解像度を目的とする吐出装置の場合には、一つのノズルから吐出される溶液の量がごく微小量のために、バラツキは相対的に大きいものとなる。
この場合、各開口部に対し、同量の溶液を充填するために各ノズルから同じ回数の溶液を吐出したとしても、ノズルごとのバラツキにより最終的な溶液の充填量に差が生じてしまう。
結果として、同一ノズルヘッドセットの組み合わせによって吐出した各々の隔壁開口部(以下、セル)への吐出量と、異なるノズルヘッドセットの組み合わせによって形成したセルでの吐出量の差が位相差のムラとなり、その結果、視覚的に各画素間の色ムラや輝度ムラが生じてカラーフィルタの品質および歩留まりを低下させる原因となっていた。
特に、基板またはヘッドを一方向に走査しながら溶液を吐出する場合、同一ノズルヘッドセットの組み合わせによって形成されるセルは一直線上に並ぶため、異なるノズルヘッドセットの組み合わせによって形成されたセル列(以下、セルライン)間にスジ状の色ムラや輝度ムラが生じ、カラーフィルタの品質を著しく低下させる。
しかしながら、特許文献1の方法では、このインクジェット法特有のムラに関する解決策は提示されていない。
この問題はインクジェット法によりカラーフィルタの着色層を形成する際にも生じる。すなわち、各開口部に充填されるインキ量のバラツキにより、視覚的に色ムラが生じる。これに対し、例えば、同一ノズルヘッドセットの組み合わせで吐出するセルの一部について意図的に吐出量を変更し、色ムラを低減する方法が提案されている(特許文献2)。この方法によれば、色ムラの程度に基づいて吐出量を変更する特異セルの数および吐出量の変更量を決定することで、所定の面積あたりの平均吐出量を均一にすることができるとしている。また、吐出量を変更する特異セルの配置は、乱数によって決定することにより、基板内の位置が分散され、基板全体を観察した際に欠陥として認識されることを防ぐことができるとしている。
しかしながら、特許文献2の方法では、周囲のセルと吐出量が異なる特異セルを配置する際に乱数を用いることから、吐出パターンの振幅スペクトルに、人間の目にノイズとして検知される周波数成分が含まれるため、視覚的にざらつき感を与えるという問題があった。
特開2007-233376号公報 特開2007-178956号公報
本発明は、これら上記の問題を鑑みてなされたもので、位相差層の塗工ムラによって生じる色ムラおよび輝度ムラを低減した高品質なカラーフィルタを製造することができる吐出パターン生成方法を提供することを課題としている。特に、インクジェットの塗工ムラを低減するために用いられる画像処理法で報告されている視覚的なざらつき感を抑制しながら色ムラおよび輝度ムラを低減することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、隔壁により複数の開口部に区分された基板の各開口部
に吐出する液晶化合物溶液の量を吐出パターンとしてメモリーに保持する手段と、前記基板上の開口部と複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを位置合わせした上で前記吐出パターンに基づいて前記ノズルから前記溶液を吐出する機構を具備する吐出パターン生成装置における前記吐出パターンの生成方法であって、前記吐出パターンは、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の前記溶液の平均量を、あらかじめ設定した目標量にするための基準データと、多値誤差拡散法によって生成されることを特徴とする吐出パターン生成方法である。
本発明の請求項2に係る発明は、上記において、前記多値誤差拡散法によって着目開口部から周囲の開口部に割り振られる液量は、前記基準データによって決定した着目開口部の前記溶液量をインクジェットヘッドの単位ドロップ量で割った余りを、着目開口部から見た方向により重み付けした誤差拡散フィルタで拡散することにより決定することを特徴とする請求項1に記載の吐出パターン生成方法である。
本発明の請求項3に係る発明は、上記において、前記誤差拡散フィルタの係数は、前記吐出パターンの振幅スペクトルと、人間の視覚特性に合うようにあらかじめ定められた視覚伝達関数より求められる粒状度が、極力小さくなるように決定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吐出パターン生成方法である。
本発明の請求項4に係る発明は、上記において、前記誤差拡散フィルタの係数は、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の大小関係が、
C =D <E および F = 0
となることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法である。
本発明の請求項5に係る発明は、上記において、前記誤差拡散フィルタの係数は、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の値が
C =2,D =2,E =7,F = 0
となることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法である。
本発明の請求項6に係る発明は、上記において、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法を具備することを特徴とする吐出パターン生成装置である。
本発明の請求項7に係る発明は、上記において、請求項6に記載の吐出パターン生成装置により塗布された前記液晶化合物溶液を熱又は電離放射線照射により固定化することで光学異方性を有する位相差層を形成した後、前記位相差層に着色層を積層することを特徴とするカラーフィルタである。
本発明の請求項8に係る発明は、上記において、前記開口部に着色層を形成した後、請求項6に記載の吐出パターン生成装置により前記液晶化合物溶液を塗布し、熱又は電離放射線照射により固定化することで光学異方性を有する位相差層を形成することを特徴とするカラーフィルタである。
本発明の請求項9に係る発明は、上記において、前記位相差層は2軸の光学異方性を有
することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のカラーフィルタである。
本発明の請求項10に係る発明は、上記において、前記位相差層は、その位相差が色ごとに所定の値を有していることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のカラーフィルタである。
本発明の請求項11に係る発明は、上記において、前記液晶化合物溶液は色ごとに異なることを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタである。
本発明の請求項12に係る発明は、上記において、請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のカラーフィルタを用いてなる液晶表示装置である。
本発明の請求項1に係る吐出パターン生成方法によると、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の液晶化合物溶液の平均量をあらかじめ設定した目標量にするための基準データと、多値誤差拡散法を用いることによって、色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を同時に低減することができる。
本発明の請求項2に係る吐出パターン生成方法によると、多値誤差拡散法によって着目開口部から周囲の開口部に割り振られる液量を決定する方法として、前記基準データによって決定した着目開口部の溶液量をインクジェットヘッドの単位ドロップ量で割って余りを求め、この余りを着目開口部から見た方向により重み付けした誤差拡散フィルタで拡散するという手段をとることにより、色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を同時に低減することができる。
本発明の請求項3に係る吐出パターン生成方法によると、吐出パターンの振幅スペクトルと、人間の視覚特性に合うようにあらかじめ定められた視覚伝達関数より求められる粒状度が極力小さくなるように決定した係数からなるフィルタを用いて多値誤差拡散を行うことにより、所望の観察距離など、目的に合った最適設計で色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を同時に低減することができる。
本発明の請求項4に係る吐出パターン生成方法によると、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の大小関係が
C =D <E および F = 0
となるフィルタを用いて多値誤差拡散を行うことにより、隣接する開口部間の色ムラおよび輝度ムラを低減し、かつざらつき感を低減することができる。
本発明の請求項5に係る吐出パターン生成方法によると、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の値が
C =2,D =2,E =7,F = 0
となるフィルタを用いて多値誤差拡散を行うことにより、数100μmピッチで並ぶ開口部からなるパターンを観察距離250mmから1000mmで観察した際の色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を同時に低減することができる。
本発明の請求項6に係る吐出パターン生成方法によって、均質でかつざらつき感の少ない吐出パターンを生成、塗工する吐出パターン生成装置を提供することができた。
本発明の請求項7から9に係る発明によって、位相差層を備えたカラーフィルタを製造
するにあたり、色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を軽減することが可能となった。
本発明の請求項10および11に係る発明によって、位相差層を備えたカラーフィルタを製造するにあたり、位相差を色毎に最適し、かつ、色ムラおよび輝度ムラとざらつき感を軽減することが可能となった。
本発明の請求項12に係る発明によって、高精細で色ムラおよび輝度ムラが少なく、かつ、ざらつき感の軽減された高品質な液晶表示装置を製造することが可能となった。
本発明の第1の実施形態に係る位相差層を備えたカラーフィルタを示す概略断面図 本発明の第2の実施形態に係る位相差層を備えたカラーフィルタを示す概略断面図 本発明の吐出パターン生成装置の全体構成例を示す概略図 シェアウェーブモードのインクジェットノズルヘッドのノズル概略図 シェアウェーブモードのインク吐出動作フローチャート インクジェットノズルヘッドのノズルから有効なノズルを選択する概略図 本発明に係る基準データの求め方を説明するための図 本発明に係る基準データの配置例を示す図 本発明に係わる単位ドロップとの差を配分するフィルタの係数例を示す図 VTF曲線を表す図 色ムラの周期を表す概念図 本発明に係わる単位ドロップとの差を配分するフィルタの係数例を示す図 輝度測定方位を表す図 位相差ムラ調整を行う前後の隣接輝度差のヒストグラムを示す図 濃度分布の測定結果より求めた粒状度の比較を示す図
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカラーフィルタを示す断面図であり、透明基板として、例えばガラス基板を用いる。ガラス基板1上の非画素部に相当する位置には、隔壁となる遮光性を有するブラックマトリクス2が設けられている。なお、使用する透明基板としては、ガラス基板上に配向膜材料を塗布し、乾燥・焼成して配向膜を形成し、さらにラビング処理を施すことにより液晶材料の配向能を向上させる手段を講じた基板を用いても良い。
画素部に相当するブラックマトリクス2の各々の開口部内に、画素ごとに、重合性の液晶性化合物の硬化物からなる位相差層3(R)、3(G)、3(B)が形成されている。また、開口部内の位相差層上には、いずれも光透過性である赤色画素パターン4(R)、緑色画素パターン4(G)、青色画素パターン4(B)の各着色画素パターンが配列して構成されたカラーフィルタ層が形成されている。なお、着色画素パターンは、RGB以外の着色画素パターンを有していても良い。
液晶表示装置において、色や輝度が観察する方向によらず変わらないようにする、すなわち広視野角化を図るためには、着色画素の波長ごとに位相差を制御し、光学補償する必要がある。ここで、本発明においては、位相差の設計および評価パラメータとして面内位相差Reおよび厚み方向位相差Rthを用いる。位相差層の面内で最大となる屈折率をnx、最小となる屈折率をnyとし、層の厚みをdとした場合、面内位相差Reは以下で表わされる。
また、法線方向の屈折率をnzとした場合、厚み方向位相差Rthは以下で表される。
本明細書において、位相差層とは、重合性液晶化合物の液晶状態が室温において固定化されたものを指し、例えば、分子構造中に重合性基を有する液晶性モノマーを架橋させて、架橋前の光学異方性を保持したまま硬化させたもの、またはガラス転移温度以下に冷却することにより、液晶化合物を凍結することができる高分子液晶を指す。
位相差層3(R)、3(G)、3(B)を構成する液晶材料は、各層を通過する光の波長域に応じた位相差を持つよう、ネマチック液晶材料、コレステリック液晶材料またはホメオトロピック配向した重合性の液晶材料を適宜選択することが好ましい。
即ち、液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)を構成する液晶材料は、ある入射角度で入射した光に対して位相差を与える機能を有するものであればよく、上述したネマチック液晶に限らず、カイラルネマチック液晶(ネマチック液晶中にカイラル剤を添加したもの)等の任意の液晶材料を用いることができる。
なお、ネマチック液晶は、重合可能な基を有することが好ましい。また、カイラル剤も重合可能な基を有することが好ましい。カイラルネマチック液晶については、ネマチック液晶を、単独、または必要に応じて2つ以上混合して用いることが好ましい。
次に、図1に示す位相差制御層付きカラーフィルタの製造方法について説明する。
まず、透明基板1上にコントラスト向上のためのブラックマトリクス2を設ける。
透明基板1には、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等、公知の透明基板材料を使用できる。中でもガラス基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れている。
ブラックマトリクス2は、公知の方法を用いて形成することができる。例えば、金属あるいは金属酸化物の薄膜をスパッタ等の方法により基板上に形成し、それをエッチングなどの手法によりパターニングを施し、形成する方法;感光性樹脂組成物中に顔料あるいは染料などの着色剤を混在させ、これを基板上に感光性樹脂組成物として形成し、フォトリソグラフィ法により形成する方法;黒色顔料、熱硬化性樹脂を溶媒に溶かし、印刷法により形成する方法などが挙げられる。また、ブラックマトリクス2は、液晶化合物の混色を防止するための、撥インキ剤を含むことが望ましい。混色は、液晶化合物が隣接画素の液晶化合物に浸入することで発生する。
撥インキ剤としては、シリコーン系、フッ素系材料を一例として挙げることができる。具体的には、主鎖または側鎖に有機シリコーンやアルキルフルオロ基を有し、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを用いることができる。また、撥インキ剤は、加熱工程中にブリードアウトし、透明基板上に撥インキ剤が付着し、カラーインキの充填時に色抜け等が発生する場合があるが、これを防止するため、撥インキ剤としてはフッ素含有化合物を用いることが好ましい。また、ブリードアウトを防止するため、低分子化合物よりオリゴマー化合物を用いることが好ましい。
次いで、ブラックマトリクス2の開口部内に、インクジェット法にて重合性液晶化合物
を吐出することにより液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)を形成する。本発明のインクジェット法に用いる吐出パターン生成装置の詳細については後述する。第1の実施形態においては、液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)の膜厚は統一し、各層を通過する光の波長域に応じた位相差を持たせるためには、インクジェットヘッドより吐出する重合性液晶化合物を層毎に適宜選択する方法、後述する紫外線照射工程における露光量を層毎に変える方法、厚さを変える方法、またはそれらを併用する方法などがある。
次に、ブラックマトリクス2の開口部内にインクジェット法にて形成された液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)に、所定の照射量の紫外線を照射して、液晶化合物を架橋させ、硬化させる。なお、本明細書中では、硬化後の液晶化合物層を位相差層という。なお、液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)に照射される紫外線が液晶化合物を硬化させる場合、液晶化合物中に光重合開始剤を添加しておくことが好ましい。紫外線の照射量は、光重合開始剤の有無や添加量、または放射線の種類や照度に応じて変わるが、例えば1mJ/cm〜10000mJ/cmの範囲程度であることが好ましい。さらに、紫外線を照射する雰囲気の温度は、室温よりも高い温度で均一に制御することが好ましい。これにより、紫外線の照射時の液晶化合物の重合を促進させ、液晶層の光学特性を安定化させることができる。
さらに、液晶化合物層を所定の温度で焼成して追加硬化させ、液晶層の光学特性を安定させる。なお、このとき、当該液晶化合物層を高温で加熱して熱硬化させることも可能であるが、液晶化合物の光学特性の安定化と、ブラックマトリクスからの撥インキ剤のブリードアウトの恐れから、100℃〜250℃の範囲であることが望ましい。
次いで、位相差層3(R)、3(G)、3(B)上に赤(R)、緑(G)、青(B)の着色画素パターン4(R)、4(G)、4(B)を形成する。本実施形態では、フォトリソグラフィ法によりカラーレジストの画素パターンが形成される。フォトリソグラフィ法による画素パターン形成の工程は、ブラックマトリクス及び位相差層が形成された基板上に着色樹脂組成物層を形成する工程、露光工程、不要部となる未露光部分を除去する現像工程からなる。その後、後述する加熱工程を経て着色画素パターン4(R)、4(G)、4(B)を形成する。
着色樹脂組成物層を設ける方法としては、バーコータ、アプリケータ、ワイヤーバー、スピンコータ、ロールコータ、スリットコータ、カーテンコータ、ダイコータ、キャピラリーコータやコンマコータなどの公知の方法が挙げられる。露光方式としては、例えば、超高圧水銀灯や半導体レーザを光源とした紫外線により、遮光部を形成したフォトマスクを用いた、プロキシミティ方式、あるいは、凸及び凹面鏡を使用した光学系を用いたミラープロジェクション露光方式、投影レンズを配し照射面を分割するレンズ投影露光方式などが挙げられる。現像液としては、有機溶剤系またはアルカリ水溶液系が一般的に用いられるが、環境安全性の確保から、無機アルカリ系が好ましい。
着色樹脂組成物の着色剤としては、顔料、染料等を使用することができる。本発明では、耐候性に優れた顔料を用いることが好ましい。着色剤として、具体的には、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254、Pigment Blue15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Yellow20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、Pigment Violet23、等を使用することができる。さらに所望の色相を得るために2種類以上の材料を混合して用いることができる。
着色樹脂組成物に用いられる熱硬化性樹脂は、色素との関係で公知のカラーフィルタ基板の製造に用いる材料から適宜選択される。具体的には、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂などを用いることができる。特に、耐熱性や耐光性を要求されるカラーフィルタを製造する場合には、アクリル樹脂を用いることが好ましい。
着色樹脂組成物に用いられる溶媒は、具体的には、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ペンタエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル等を挙げることができる。
また、この他にも、溶媒の沸点をより高めるために、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を用いることが可能である。また、必要に応じて2種類以上の溶媒を前記条件に合うように混合し、調合したものを用いる。
着色樹脂組成物の分散剤は、樹脂への色素の分散を向上させるために用いる。分散剤として、イオン性または非イオン性界面活性剤などを用いることができる。具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどが挙げられる。分散剤は1種類を単独で使用してもよく、また、2種類以上を混合して用いることも可能である。
最後に、位相差層上に着色画素パターンが形成された基板を、所定の温度で焼成して硬化させる。なお、このときの焼成温度は150℃〜250℃であることが望ましい。
これにより、最終的に、図1に示すように、画素の各色の表示領域に対応する位相差を有する位相差層3(R)、3(G)、3(B)からなる位相差制御層が形成され、位相差層付きのカラーフィルタが完成する。
以上のように、第1の実施形態によれば、位相差層3(R)、3(G)、3(B)が、光の波長域に応じた位相差を持つように調整されているので、画素の各色の表示領域を通過する光の偏光状態にばらつきが生じることがない。更に言うと、斜め方向からの視野角補償を施された黒表示となるため、斜め方向から見た場合、カラーシフトを低減し、かつニュートラルな黒色が再現でき、非常に優れた表示特性を呈することができる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタを示す断面図である。図2において、ガラス基板1上の非画素部に相当する位置に、遮光性素材からなるブラックマトリクス2が設けられ、画素部に相当する、ブラックマトリクス2の各々の開口部内に、位相差層といずれも光透過性である赤色画素パターン4(R)、緑色画素パターン4(G)、青色画素パターン4(B)の各色画素パターンが配列して構成されたカラーフィルタ層が積層されていることは、図1に示す実施形態に係るカラーフィルタと同様である。
本実施形態に係るカラーフィルタが図1に示す実施形態に係るカラーフィルタと異なるのは、各色の所望の位相差を得るための制御を、液晶化合物層5(R)、5(G)、5(B)の膜厚で制御する点である。この形態では、いずれの画素においても同一の重合性液晶化合物を積層するため、必要なインクジェットヘッドの本数が少数になり、また、紫外線照射の際にもパターン露光を必要としないなどの利点がある。各色の段差が液晶表示装置の構成として問題となる程度の場合には、適切なオーバーコート処理を着色画素パターン4(R)、4(G)、4(B)上に施すことにより、これを回避することができる。
本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタを用いた場合にも、第一の実施形態と同様に広視野角な液晶表示装置が得られる。
図3は、本発明の吐出パターン生成装置の全体構成の一例である。本発明吐出パターン生成装置は、複数のインクジェットノズルを複数列組み合わせて配置したインクジェットノズルヘッド6を複数個配列したインクジェットノズルヘッドユニット7を持つ構成である。カラーフィルタの着色層を形成する各色(例えばR、G、B)で異なる重合性液晶化合物を積層する場合は、前述した複数個並んでいるインクジェットノズルヘッドの組み合わせが各色配置されている。また、インクジェットノズルヘッドユニットは主走査方向に移動し、画像描画を行う。
基板置き台8は、主走査方向と直行する副走査方向に移動可能であり、さらにθ方向に回転可能である。θ方向に回転可能なため、基板置き台の上に置かれた基板の隔壁とインクジェットノズルヘッドユニットを平行に合わせることができ、副走査方向に動作させることで画像描画を行うことができる。また、基板置き台には図示されていないが吸着機構を備えており、基板置き台におかれた基板を固定することが可能である。
本発明の吐出パターン生成装置は、少なくとも重合性液晶化合物を隔壁の開口部に吐出するためのインクジェットノズルヘッドに存するノズルと、あらかじめ入力されたパラメータ情報に基づいて位置情報を認識あるいは計測し、これを出力する手段と、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の重合性液晶化合物の平均量をあらかじめ設定した目標値にするための基準データに多値誤差拡散法を適用して各ノズルから吐出される重合性液晶化合物の吐出パターンを生成する手段とを有する。なお、パラメータ情報とは、例えば基板のサイズ、形成パターン等の事前に入力される情報と、ノズル及び基板の位置等の逐次入力されるノズル及び基板に係る情報を合わせた、吐出パターンに係る情報である。
本発明に用いるインクジェットノズルヘッド及び重合性液晶化合物を吐出するためのノズルは、複数のノズルが配置された構成のものであれば適用可能であるが、図4のように、一列に配置されたノズルが、複数の組み合わされているものを用いる。この場合、各相のノズルは各々異なったタイミングで重合性液晶化合物を吐出する。例えば図4はインクジェットノズルヘッド6の断面図の模式図であるが、ノズルA相、ノズルB相、ノズルC相(以下A相、B相、C相と記す)の同じ行から重合性液晶化合物が吐出されるタイミングはA、B、Cの順でずれる。
この方式(以下、シェアウェーブモードと記載)では各ノズルの間隔、例えばA層〜B層、B層〜C層を狭め、高密度なインクジェットノズルヘッドとすることができるために、高精細な吐出パターン形成が必要なカラーフィルタの製造に適している。
このインクジェットノズルヘッド6は、A相、B相、C相に対応するバッファ(以下、ラインバッファと記載)を備えていて、各相のラインバッファは相互に情報を転送することができる。このインクジェットノズルヘッドから吐出されるまでの簡単な動作フローを図5に示す。
まず、A相ラインバッファが、吐出パターン情報を受けとり、その転送された情報のうちA相に関する情報に基づいてA相吐出口から吐出を開始する。また、A相吐出口から吐出開始と同時に、吐出パターン情報をA相ラインバッファからB相ラインバッファに転送する。A相吐出口から吐出終了後、B相吐出口は、転送された吐出パターン情報のうちB相に関する情報に基づいて吐出を開始する。また、B相吐出口から吐出開始と同時に、吐出パターン情報をB相ラインバッファからC相ラインバッファに転送する。B相吐出口から吐出終了後、C相吐出口は、転送された吐出パターン情報のうちC相に関する情報に基づいて吐出を開始する。C相吐出口から吐出終了後、ラインカウンターにて設定回数ライン吐出を行ったかどうかの判定を行い、設定回数の吐出が行なわれていなければ、吐出パターン情報をA相ラインバッファに転送する。再び、A相吐出口は吐出パターン情報に基づいて吐出開始する。以下、前述した動作をライン数分繰り返し行い、所望の吐出パターンを作成する。
以上がシェアウェーブモードでの吐出制御方法であるが、本発明の吐出装置はその他の方式でも問題ない。以下、本発明の吐出パターン形成方法によって位相差層を形成する場合を例に説明するが、カラーフィルタの着色層を形成する場合にも同様に本発明を用いることができる。
吐出パターン情報に基づいてインクジェットノズルヘッドのノズルから重合性液晶化合物を吐出する制御手段として、例えばインクジェットノズルヘッドコントローラー9を吐出装置に接続する。インクジェットノズルヘッドコントローラー9は、インクジェットノズルヘッドを駆動し、インクジェットノズルヘッドパラメータ情報と吐出パターンが格納されている。インクジェットノズルヘッドパラメータ情報は、インクジェットノズルヘッドを駆動させるための情報である。吐出パターン情報は、インクジェットノズルヘッドの位置情報を引数として、特定のノズルの吐出についての情報が格納されている。吐出を行う際にインクジェットノズルヘッドコントローラー9から各ノズルに吐出パターン情報が転送され、描画を行うことが可能である。
また、上記インクジェットノズルヘッドコントローラー9のインクジェットノズルヘッドを駆動させるためのインクジェットノズルヘッドパラメータ情報には、インクジェットノズルヘッドごとに最適の電圧値のパラメータを設定できることが好ましい。全てのインクジェットノズルヘッドの駆動電圧を同じ値に設定すると、インクジェットノズルヘッドから吐出される液滴の量が個体差により変わるため、基板内に重合性液晶化合物を均一に吐出することができなくなるおそれがある。インクジェットノズルヘッドごとに最適の電圧値のパラメータを設定できるようにすることによって、インクジェットノズルヘッドごとの吐出量を制御することが可能となり、各セルの吐出量を調整することができる。
本発明の有する、位置情報を認識、または計測し、これを出力する手段は、予め入力されたカラーフィルタのサイズ、隔壁パターンのピッチ、画素部のパターン(ストライプ配列、セル配列、モザイク配列等の情報配列パターンを含む)等のカラーフィルタ基板のパラメータと、インクジェットノズルヘッド及びノズルの位置情報(ヘッドの位置ずれ情報を含む)と、吐出装置の基板の置き台の移動量等のパラメータ(以下、合わせて吐出パターン情報と記載)から、ノズルから基板上に吐出される重合性液晶化合物の着弾位置を算出する。あるいは、吐出装置に設置されたカメラによって、基板表面の画像を取得し、処理し、重合性液晶化合物の着弾位置を算出することもできる。
基板上の隔壁パターンに対してインクジェットノズルヘッド及びノズルの位置を算出した後、この情報を基に、重合性液晶化合物の着弾位置が、画素部の形成位置(目的とする隔壁開口部:セル)であるか否かをプログラムにより処理判断する。着弾位置が目的とす
る隔壁開口部に該当する場合のみ有効なノズルとして認識され、そうではないノズルからは吐出されない。
図6は、ノズルが有効か否かの判断の具体例である。インクジェットノズルヘッドのノズル10のうち、カラーフィルタ基板の開口部の直上部にあたるノズルについては有効と判断され、それ以外のノズルは無効と判断し、吐出パターン情報を生成する。そして、この吐出パターン情報に従って、各インクジェットノズルヘッドのノズルは目的とするセル内に重合性液晶化合物を吐出する。各開口部における重合性液晶化合物の吐出量は有効なノズルのドロップ数としても表すことができる。
ここで本発明の吐出装置及び吐出方法を用いない場合には、同一ノズルヘッドセットの組み合わせによって塗工されるセルライン内においては、セルごとの吐出量のバラツキが小さい場合でも、セルライン間の吐出量の差がセルライン内の吐出量の差に比べて大きいために、セルラインに沿った位相差のムラが生る。結果として、これが斜め方向から観察する際にスジ状の色ムラおよび輝度ムラとして表れ、全体として視覚的にムラの大きいカラーフィルタとなってしまう。
そこで本発明の吐出パターン生成装置は、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の重合性液晶化合物の平均量をあらかじめ設定した目標値にするための基準データと、多値誤差拡散法を用いることによって、この問題を解決する。つまり、後述する方法で位相差のムラを解消するための調整液量を求め、単位ドロップ量を下回る調整液量については隣接する開口部の調整液量に割り振ることで、高精度な液量調整が可能となる。また、隣接する開口部への調整液量の拡散に多値誤差拡散法を用いることで、ざらつき感を抑えた調整を行うことができる。
図7は基準データの求め方を説明する図である。図7はRGB画素の配列を模式図で示しており、主走査方向(図7の列方向)にR画素が10個、G画素が10個、B画素が10個各々連続に形成されており、該連続したR,G,Bの画素が副走査方向(図7では行方向)に9列形成されている。基準データを求める手順は、先ず、カラーフィルタの全面のRGB画素に位相差層をインクジェットパターン形成装置によってテスト的に形成する。次に例えばB1、B2に沿ったRGBの各位相差層の膜厚を膜厚計によって計り、各画素の重合性液晶化合物の液量を読み取る(図7ではB1、B2に沿ったR,G,Bそれぞれ3画素の計9画素の重合性液晶化合物の液量を読み取る)。膜厚と重合性液晶化合物の液量は前もって関係付けられており、測定した膜厚から各画素の重合性液晶化合物の液量を読み取る。次に読み取った各画素の重合性液晶化合物の液量から所望の膜厚を得るために必要なドロップ数を求め、該ドロップ数から基準データを算出する。
前記各画素の重合性液晶化合物の液量を読み取るまでの手順を更に詳細に述べる。RGBの各位相差層をテスト的に形成するとき、例えば斜線で示したR画素の10個の各画素に1ノズルあたり10plを吐出するノズルで、2μmの膜厚を得ようと400pl(有効なノズルによる重合性液晶化合物のドロップ40個)の重合性液晶化合物を吐出して画素を形成する。B1、B2に沿ったR画素13の膜厚を測定した結果1.96μmであったとする。前もって関係付けられている膜厚と重合性液晶化合物の液量からなる検量線から(この場合、膜厚と重合性液晶化合物の液量は直線の関係になっており1.96μmは400*(1.96/2)=392plに相当する)、重合性液晶化合物の液量は392plと読み取る。実際には400plに対して392plしか吐出されていなく、1ノズルあたりの1ドロップの平均吐出量は(392/400)*10=9.8 plとなる。
次に読み取った各画素の重合性液晶化合物の液量から所望の膜厚を得るために必要なドロップ数を求め、該ドロップ数から基準データを算出する手順を述べる。前記所望の膜厚
は2.0μmであるので、膜厚測定したR画素13には
(10/9.8)*40=400/9.8=40+(8/9.8)
のドロップ数の重合性液晶化合物を吐出する必要がある。しかし8/9.8のドロップの重合性液晶化合物を吐出することが出来ないので、40ドロップあるいは41ドロップの重合性液晶化合物を吐出する事とする。上記8/9.8のドロップの液量は(8/9.8)*9.8=8(pl)となる。この8plを基準データとする。この基準データ8plは5画素のうちの4画素に1ドロップ増やして41ドロップを、1画素には40ドロップを吐出することを示している。これによって5画素に吐出されるドロップ量は(41*4+40*1)*9.8=2000(pl)となり、1画素あたりの平均のドロップ量は400 plとなる。
前記膜厚計のほかに色度計、輝度計、位相差測定装置など、測定読み取り値と重合性液晶化合物の液量が関係付けられるものであれば適宜使用することが出来る。上記のように本発明では、1つの主走査方向に対して1つの基準データを持っていれば良い。
次に、ドロップ数を増減させる画素を割り振る手段について説明する。図8に求められた基準データの例を示す。図8は単色の基準データの配置図である。図8のように副走査方向へは各測定で求められた基準データを各画素へ配置し、主走査方向へは副走査方向へ配置された基準データが繰り返し配置される。
まず、図8左上の画素を最初の着目画素として多値誤差拡散処理を開始する。
着目画素の増減させるドロップ数Sは、着目画素の基準データの値をI、インクジェットノズルヘッドの一つのノズルから吐出される1ドロップの液量(以下、単位ドロップ量)をd、インクジェットノズルヘッドから吐出させるドロップのコントロール数(以下、階調数)をKとすれば、次式で求められる。
上式Xは着目セルの調整液量のうち、単位ドロップでは吐出できない余りの値である。この余りXを誤差拡散フィルタの係数によって重み付けし、周辺画素へ振り分ける。図9は誤差拡散フィルタの例である。
着目画素から見て右隣の画素は、図9のフィルタ係数の合計値16と、着目画素の右隣の係数7より、7/16*Xで求められる値を基準データにプラスする。以下、左下、下、右下と順番に該当する方向のフィルタ係数を用いて計算を実施する。次に着目画素を右隣の画素として同様の計算を行う。1行目の画素全ての計算が終了したら、2行目の画素について同様に左端から右端に向かって計算を行う。以下、3行目から最終行まで同様に計算を行い、右下の画素で計算を終了する。なお、奇数行は左端の画素から右端の画素に向かって計算し、偶数行は反対方向に計算するなど、着目画素の選択手順は今回の例に限定しない。
ここで、スクリーンやレンズ、光学フィルタなどの画像評価手法のひとつとして、入力画像に対する各種光学部材の出力画像のコントラストや解像度の再現性を表すMTF(Modulation Transfer Function)が広く用いられている。特に、人間の目で対象物を観察する際、敏感に知覚するかどうかの一つの尺度として、視覚系のMTFであるVTF(Visual Transfer Function)を用いることが一般的である。
図10に286mmの観察距離におけるVTF曲線を示す。図10より、VTF曲線は1cycle/mmにピークを持つバンドパス特性を示している。また、VTF曲線と画像の振幅スペクトルを掛け合わせたときに残る周波数成分が少ないほど、人間の目でざらつき感を感じにくいこと
が、実験等で確認されている。
一方で、カラーフィルタの色ムラや輝度ムラにおいて最も周期の短い色ムラは、図11上段に示すとおり、隣り合うセル間で明暗を繰り返す場合(0.5cycle/cell)である。本発明で作製するカラーフィルタの開口部の幅はおよそ500μm程度であるから、0.5cycle/cellは1cycle/mmとなり、これが色ムラや輝度ムラに関わる最大周波数となる。
カラーフィルタの色ムラや輝度ムラの調整において人間の目にざらつき感を感じにくい吐出パターンを得るには、カラーフィルタ全体の開口部に対する液量分布の振幅スペクトルとVTF曲線を掛け合わせたときに残る周波数成分が少ないほどよい。
続いて、本発明で用いた評価パラメータである粒状度について説明する。なお、前述の振幅スペクトルとVTF曲線の掛け合わせによって求められる評価パラメータであれば、計算方法はこれに限定しない。
副走査方向の開口部列からなるパターンの周波数成分をp[cycles/mm]、主走査方向の開口部列からなるパターンの周波数成分をq[cycles/mm]、観察距離をR[mm]とするとき、VTF曲線VTF(p , q)は次式で表される。
次にカラーフィルタ全体の開口部に対する液量分布の振幅スペクトルF(p , q)とVTF曲線を掛け合わせてウィナースペクトルW(p , q)を求める。
そして、このウィナースペクトルW(p , q)の積分値を粒状度Gとする。粒状度Gの値が小さいほど人間の目にざらつき感を感じさせる成分が少ないことになる。
Nx:副走査方向の開口部数 Ny:主走査方向の開口部数
次に、誤差拡散フィルタの係数と粒状度の係数について説明する。図12(a)は2行3列の誤差拡散フィルタである。Bは着目画素である。また、Aは着目画素から見て左側の画素の係数で、すでに計算が終了した画素なので常に0が入る。
図12(b)から(g)は、誤差拡散フィルタの例と、前述の方法で取得した基準データにそれぞれの誤差拡散フィルタを用いたときの粒状度Gを計算した結果である。開口部のピッチは500μmであり、観察距離は250mmとした。用いる基準データによって粒状度の値は変化するが、各誤差拡散フィルタの粒状度の上下関係は変わらなかった。
本発明において、例示した誤差拡散フィルタ以外にも複数の数字の組み合わせで誤差拡散フィルタを設計した結果、2行3列の誤差拡散フィルタについては図12(a)の係数が下記の条件を満たすとき粒状度が低くなることが分かっている。
・C =D <E
・F = 0
特に、本発明で設計した図12(f)の誤差拡散フィルタは、複数の基準データについて観察距離250mmから1000mmにおける粒状度を計算した結果、いずれの場合も最も小さい粒状度が得られた。したがって、本発明では図12(f)の誤差拡散フィルタを用いて色ムラおよび輝度ムラの調整を行うこととした。
本発明は、インクジェット法を用いたパターンの形成において、画素間の吐出量の差を軽減し、ムラをなくすものであるから、インクジェット法を用いた素子の作製に適用可能である。以下に本発明を用いた素子の製造方法の例として、カラーフィルタ上に形成する位相差層の製造方法を説明する。
実施例1として、本発明のカラーフィルタの製造方法を説明する。
隔壁の形成方法を以下に説明する。撥インキ性を付与する材料を含有した感光性樹脂組成物として、下記組成比で配合した黒色感光性樹脂組成物を用いた。基板としては無アルカリガラス(1737:コーニング(株)製)を用い、その上にこの黒色感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、温度90℃のホットプレートにて1分間プリベーク処理をして基板上に膜厚2.0μmの被膜を形成した。
感光性樹脂組成物の組成は、シクロヘキサノン(沸点155.7℃) 80重量部
クレゾール−ノボラック樹脂:EP4050G(旭有機材工業(株)製) 15重量部
メラミン樹脂:MW30(三和ケミカル(株)製) 5重量部
カーボン顔料:MA−8(三菱マテリアル(株)製) 23重量部
分散剤:ソルスパース5000(ゼネカ(株)製) 1.4重量部
ラジカル重合性を有する化合物:トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業社製)
光重合開始剤:イルガキュア369(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)2重量部含フッ素化合物:モディパーF−600(日本油脂(株)製、質量平均分子量35000) 5重量部
である。
続いてストライプ状のパターンであるフォトマスクを用いて、超高圧水銀灯により100mJ/cm2の露光処理を施し、さらに現像処理を行うことで所望される隔壁パターンを得た。その後、熱風式焼成炉内にて加熱処理を施した。
位相差層の形成方法を以下に説明する。重合性基を有するネマチック液晶100重量部、カイラル剤9重量部、及び光開始剤5重量部をトルエン420部に溶解し、液晶化合物を調整した。
次に、図3に示される本発明の吐出装置を用いて、液晶化合物層3(R)、3(G)、3(B)を形成した。吐出量は3(R)、3(G)、3(B)で統一し、420plとした。ここで、セル数はノズルの並び方向に対して768セル、基板の搬送方向に対して1360セルである。すなわちセルライン数は768である。
次に、超高圧水銀等を光源とした紫外線照射装置により露光を行った。このとき、RGBの画素毎に所望の位相差を得るため、マスクを用いて各色異なる露光量でパターン露光を行った。露光量は液晶化合物層3(R)が50mJ/cm2、3(G)が150mJ/cm2、3(B)が200mJ/cm2とした。更に、安定化のため230℃で1時間の加熱工程を施し、位相差層を形成した。
次に、前述の基準データを得る手段として膜厚計を選択し、基板の各セルの膜厚を測定することによって塗工ムラの分布を求めた。この結果、同一ノズルヘッドセットの組み合わせによって塗工された基板搬送方向のセルラインの吐出量バラツキは、セルライン間の吐出量バラツキに比べて十分小さかった。したがって、図8のように副走査方向へは測定で求められた基準データを各セルへ配置し、主走査方向へは副走査方向へ配置された基準
データを繰り返し配置した。この基準データと図12(f)の誤差拡散フィルタを用いた多値誤差拡散法により、隣接するセルライン間の膜厚差(以下、隣接膜厚差)を小さくする調整を行った。
形成した位相差層の上に以下の手順で着色層を形成し、カラーフィルタを作製した。
カラーフィルタ作製に用いる着色材料を着色する着色剤には以下のものを使用した。
赤色用顔料:C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャル・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)、及びC.I.Pigment Red 177(チバ・スペシャル・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、及びC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
青色用顔料:C.I.Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルー ES」)C.I.Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)
以上のそれぞれの顔料を用いて、以下のようにして赤色、緑色、及び青色の着色材料を作製した。前記ガラス基板1上のブラックマトリクス2の開口部に形成された位相差層上に、R、G、B各色の着色樹脂組成物を使用し、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の各々の隔壁に囲まれた領域内に形成された位相差層3(R)、3(G)及び3(B)上に着色画素パターンを各々形成した。その後、ホットプレートにて200℃で30分加熱し、着色画素パターン4(R)、4(G)、4(B)を形成し、カラーフィルタ基板を得た。
次に、作製した基板の評価を行うために、以下の手順でVAモードLCDの黒表示と同等の構成の液晶セルを作製した。
まず、上記で作製したカラーフィルタ上に垂直配向用の配向膜を形成した。また、対向基板となるガラス基板にも同様の配向膜を形成した。次に、上記カラーフィルタ基板のブラックマトリクス上に高さ3μmの柱状スペーサーを形成した。さらにカラーフィルタの画素群の周囲に設けられたブラックマトリックスの外枠に相当する位置に、スペーサー粒子を含有するエポキシ樹脂のシール剤を印刷した。次に、カラーフィルタ基板上に駆動用液晶を滴下し、対向基板と10kg/cmの圧力で貼り合わせた。次いで、貼り合わされたガラス基板を120℃、60分で熱処理し、シール剤を硬化させ、液晶セルを得た。この液晶セルの両面に、偏光板をそれぞれの透過軸が直交する状態で貼り付けた。
比較のため、本発明の多値誤差拡散法による調整を行う以前の位相差層形成基板(上記、膜厚測定用基板)についても、同様の方法で液晶セルを作製した。
次に、作製した液晶セルのムラを黒表示での斜め方向光漏れによって評価した。前述の通り、同一セルライン内での輝度ムラは隣接するセルライン間の輝度ムラに比べて十分小さいため、輝度ムラが発生した場合は図11に示したようなセルラインに沿った直線上のムラとして観察される。したがって、同一セルライン内30セルの輝度平均値をセルラインの輝度値とし、セルライン間の隣接輝度差で評価した。また、輝度の測定方向は、図13に示すとおり、基板正面から45度方向とした。
調整前後の隣接輝度差のヒストグラムを図14に示す。
実験により隣接輝度差を0.1以下にすることで、人間の目に見える輝度ムラを解消できることが分かっているが、本発明による調整の結果、ほぼ全てのセルについて隣接輝度差を0.1以下に抑えることができた。
実際、目視評価においても、本発明の調整方法により、直線上の輝度ムラが解消されたことを確認した。
次にざらつき感について評価を行った。比較のため、基準データに基づき吐出量を変更するセルを乱数によって配置する手法で位相差層のムラを調整し、液晶セルを作製した。隣接輝度差については、本発明の手法による調整と同等な調整を行っている。
まず、目視による比較を行った。光源としてNaランプを用意し、光源の前に多値誤差拡散法による調整を行った液晶セルと乱数による調整を行った液晶セルを並べた。20人の被験者に対して、2つの基板がどちらの手法で作製されたものかは伝えず、観察距離250mmから1000mmの間で両者を比較してもらい、ざらつき感が少なく感じる液晶セルを選択してもらった。その結果、20人の被験者全てが多値誤差拡散法によって作製された液晶セルをざらつき感が少ないと判断した。
次に、マイクロデンシトメータ(微小濃度計)によって2つの基板それぞれの濃度分布を測定し、濃度分布の振幅スペクトルとVTF曲線から粒状度を求めた。結果を図15に示す。図15は乱数による調整を行った液晶セルの粒状度を100としたときの、多値誤差拡散法による調整を行った液晶セルの粒状度を表している。図15より、全ての観察距離において、多値誤差拡散法によって作製された基板の粒状度が低いことが分かる。
したがって、目視による主観的な評価と、マイクロデンシトメータによる客観的な評価の双方で、本発明により作製された液晶セルのざらつき感が少ないという結果が得られた。
以上のように、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の重合性液晶化合物の平均量を均一にするための基準データと、低粒状度の吐出パターンが得られる誤差拡散フィルタを用いた多値誤差拡散法によって、各ノズルから吐出される重合性液晶化合物の吐出パターンを生成した結果、色ムラ、輝度ムラおよびざらつき感を同時に低減した高品質なカラーフィルタを作製することができた。
1…ガラス基板
2…隔壁ブラックマトリクス
3(R),3(G),3(B)…位相差層
4(R)…赤色画素 4(G)…緑色画素 4(B)…青色画素
5(R),5(G),5(B)…位相差層
6…インクジェットノズルヘッド
7…インクジェットノズルヘッドユニット
8…基板置き台
9…インクジェットノズルヘッドコントローラー
10…ノズル
11…有効なノズル
12…隔壁開口部
13…液量調整の対象セル

Claims (12)

  1. 隔壁により複数の開口部に区分された基板の各開口部に吐出する液晶化合物溶液の量を吐出パターンとしてメモリーに保持する手段と、前記基板上の開口部と複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを位置合わせした上で前記吐出パターンに基づいて前記ノズルから前記溶液を吐出する機構を具備する吐出パターン生成装置における前記吐出パターンの生成方法であって、
    前記吐出パターンは、所定の面積からなる任意の領域に存在する開口部の前記溶液の平均量を、あらかじめ設定した目標量にするための基準データと、多値誤差拡散法によって生成されることを特徴とする吐出パターン生成方法。
  2. 前記多値誤差拡散法によって着目開口部から周囲の開口部に割り振られる液量は、前記基準データによって決定した着目開口部の前記溶液量をインクジェットヘッドの単位ドロップ量で割った余りを、着目開口部から見た方向により重み付けした誤差拡散フィルタで拡散することにより決定することを特徴とする請求項1に記載の吐出パターン生成方法。
  3. 前記誤差拡散フィルタの係数は、前記吐出パターンの振幅スペクトルと、人間の視覚特性に合うようにあらかじめ定められた視覚伝達関数より求められる粒状度が、極力小さくなるように決定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吐出パターン生成方法。
  4. 前記誤差拡散フィルタの係数は、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の大小関係が
    C =D <E および F = 0
    となることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法。
  5. 前記誤差拡散フィルタの係数は、2行3列のフィルタの係数を、1行目の係数を左から順番にA,B,C、2行目の係数を左から順番にD,E,Fとし、着目開口部をB、誤差の拡散対象となる開口部をC,D,E,Fとするとき、係数の値が
    C =2,D =2,E =7,F = 0
    となることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吐出パターン生成方法を具備することを特徴とする吐出パターン生成装置。
  7. 請求項6に記載の吐出パターン生成装置により塗布された前記液晶化合物溶液を熱又は電離放射線照射により固定化することで光学異方性を有する位相差層を形成した後、前記位相差層に着色層を積層することを特徴とするカラーフィルタ。
  8. 前記開口部に着色層を形成した後、請求項6に記載の吐出パターン生成装置により前記液晶化合物溶液を塗布し、熱又は電離放射線照射により固定化することで光学異方性を有する位相差層を形成することを特徴とするカラーフィルタ。
  9. 前記位相差層は2軸の光学異方性を有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のカラーフィルタ。
  10. 前記位相差層は、その位相差が色ごとに所定の値を有していることを特徴とする請求項
    7から請求項9のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
  11. 前記液晶化合物溶液は色ごとに異なることを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタ。
  12. 請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のカラーフィルタを用いてなる液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011095390A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Fujifilm Corp 二軸性光学異方性層を有するカラーフィルタ基板

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