JP2011075048A - 油圧建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents

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靖貴 釣賀
Kiwamu Takahashi
究 高橋
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Kazushige Mori
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Abstract

【課題】作業の種類によって圧力補償弁を含むバルブセクションの負荷依存特性を変更して負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができ、動作特性を変更することができるようにする。
【解決手段】第1〜第3バルブセクション5a1,5a2,5bは、それぞれ、流量制御と方向制御機能を備えた第1〜第3方向切換弁7a1,7a2,7bと、第1〜第3圧力補償弁8a1,8a2,8bとを有し、第1〜第3圧力補償弁のうち少なくとも第1圧力補償弁は、特定のアクチュエータ4aの負荷圧が上昇するにしたがって第1方向切換弁の前後差圧を小さくし通過流量を減少させる負荷依存特性を有する。特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置32が生成する操作信号に基づいて第1及び第2操作信号を生成し、第1及び第2方向切換弁に導く操作信号変換装置35と、その第1及び第2操作信号の大きさの割合を変更するモード切換装置36とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の油圧建設機械の油圧駆動装置に係わり、特に油圧ショベルのように種々の作業を行う油圧建設機械の油圧駆動装置であって、複数のアクチュエータにそれぞれの方向切換弁を介して油圧ポンプからの圧油を供給する際に、油圧ポンプの吐出流量をロードセンシングシステムにより制御しかつ方向切換弁の前後差圧をそれぞれの圧力補償弁により制御する油圧建設機械の油圧駆動装置に関する。
油圧ポンプの吐出流量をロードセンシングシステム(以下、適宜LSシステムという)により制御しかつ方向切換弁の前後差圧をそれぞれの圧力補償弁により制御する油圧建設機械の油圧駆動装置として特許文献1〜3に記載のものがある。
特許文献1記載の油圧駆動装置では、圧力補償弁の目標補償差圧(圧力補償弁により制御される方向切換弁の前後差圧)を油圧ポンプの吐出圧力と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧(以下、適宜LS差圧という)により設定するとともに、アクチュエータの負荷圧が上昇するにしたがって方向切換弁の前後差圧を小さくして供給流量を減少するよう、圧力補償弁に負荷依存特性を持たせている。
圧力補償弁の目標補償差圧をLS差圧により設定することにより、複数のアクチュエータを同時に駆動する複合動作時に、油圧ポンプの吐出流量が複数の方向切換弁の要求流量に満たないサチュレーション状態になると、LS差圧が低下するため、圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧が小さくなり、油圧ポンプの吐出流量をそれぞれのアクチュエータが要求する流量の比に再分配できる。
圧力補償弁に負荷依存特性を持たせることにより、負荷圧力が急激に変動してもその変動が減衰し、ハンチングを生じず、安定して動作し得るようになる。
特許文献2記載の油圧駆動装置では、更に、旋回モータの負荷圧が上昇し旋回の圧力補償弁の目標補償差圧を減少させるとき、その目標補償差圧を大きく減少させ油圧ポンプの馬力制御を模擬した流量特性が得られるよう、旋回の圧力補償弁の負荷依存特性を強めに設定している。これにより旋回の起動・加速時に旋回モータに供給される単位時間当りのエネルギーを最終的に到達する定常状態のエネルギー値に一致するよう制御することができ、エネルギー効率の良い、安定した旋回系を構成することが可能となる。
特許文献3記載の油圧駆動装置では、旋回モータに2つの方向切換弁と2つの圧力補償弁からなる2つのバルブセクションを設け、かつ2つの圧力補償弁の負荷依存特性の異ならせている。旋回用の操作レバー装置を操作すると、その操作パイロット圧が2つの方向切換弁にそのまま導かれ、2つの方向切換弁は同じストロークで切り換えられる。これにより油圧ポンプからの吐出油は2つの圧力補償弁と2つの方向切換弁を通過し、旋回モータに合流して供給され、2つの圧力補償弁の負荷依存特性を合成した負荷依存特性が得られる。この負荷依存特性は、低負荷圧側では負荷依存特性の傾きが大きく、高負荷圧側では傾きの小さい(圧力補償弁が閉じきらない)負荷依存特性となる。これにより旋回モータと他のアクチュエータとの複合動作時に、サチュレーションが進行して圧力補償弁の目標補償差圧が低下した状態で負荷圧が高圧になっても、負荷圧が上昇した時の負荷依存特性が緩和されるため、旋回モータへの供給流量が確保され、旋回駆動時の極端な速度低下を防止し、操作性の向上が図れる。また、サチュレーション状態で高負荷圧になった場合でもある程度の負荷依存特性が保持されるため、ハンチングを生じることなくシステムの安定性を維持することができる。
特開平10−89304号公報 特開2000−192905号公報 特許第4012495号公報
圧力補償弁の負荷依存特性は、圧力補償弁の油圧室のうちの方向切換弁の出側圧力が導かれる開け方向作用の油圧室の受圧面積を方向切換弁の入側圧力が導かれる閉じ方向作用の油圧室の受圧面積よりも小さくすることにより与えられる。このように受圧面積差を設けることにより、受圧面積差分の油圧力が閉じ方向に作用し、この閉じ方向の油圧力により目標補償差圧を設定する開け方向の力を減じ、負荷圧の上昇に応じて目標補償差圧を減少させる。
特許文献2に記載の油圧駆動装置においては、特許文献1記載の油圧駆動装置よりも受圧面積差を大きくすることにより、圧力補償弁の負荷依存特性を油圧ポンプの馬力制御を模擬した流量特性が得られるまで強めに設定している。しかし、特許文献1及び2に記載の油圧駆動装置にあっては、いずれの場合も一旦与えられた負荷依存特性(受圧面積差)は変更することができず、負荷依存特性を変更した流量特性を得ることはできない。
特許文献3記載の油圧駆動装置においては、旋回モータに2つの方向切換弁と2つの圧力補償弁からなる2つのバルブセクションを設け、かつ2つの圧力補償弁の負荷依存特性の異ならせている。しかし、負荷依存特性の異なる2つの圧力補償弁を用いる目的は、同じ操作パイロット圧を2つの方向切換弁に導いて2つの方向切換弁を同じストロークで切り換え、2つの圧力補償弁を同時に使用することにより得られる負荷依存特性の調整であり、この場合も、一旦調整して設定した負荷依存特性は変更することはできない。
ところで、圧力補償弁の負荷依存特性によって流量特性が変化し、フロント作業機等の作業部材の動作特性が異なってくる。一方、油圧ショベル等の油圧建設機械は種々の作業に用いられる機械であり、作業の種類によって望ましい動作特性があり、それに応じて流量特性における望ましい負荷依存特性が異なる。したがって、作業の種類によって負荷依存特性が変更でき、負荷依存特性に基づく流量特性を変更できれば、動作特性を変更でき、作業性が向上して便利である。
本発明の目的は、作業の種類によって圧力補償弁を含むバルブセクションの負荷依存特性を変更して負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができ、動作特性を変更することができる油圧建設機械の油圧駆動装置を提供することである。
(1)上記課題を解決するため、本発明は次のような構成とした。
本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数のバルブセクションと、前記複数のアクチュエータのそれぞれに対応して設けられ、前記複数バルブセクションを動作させる操作信号を生成する複数の操作レバー装置と、前記油圧ポンプの吐出圧力が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より所定値だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御方式のポンプ制御手段とを備えた油圧建設機械の油圧駆動装置において、前記複数のバルブセクションは、前記複数のアクチュエータのうち特定のアクチュエータに対して設けられた第1及び第2の2つのバルブセクションと、前記特定のアクチュエータ以外の複数のアクチュエータに対してそれぞれ設けられた複数の第3バルブセクションとを含み、前記複数の第1、第2及び第3バルブセクションは、それぞれ、流量制御と方向制御機能を備えた第1、第2及び第3方向切換弁と、この第1、第2及び第3方向切換弁の前後差圧を制御する第1、第2及び第3圧力補償弁とを有し、前記第1、第2及び第3圧力補償弁のうち少なくとも第1圧力補償弁は、前記特定のアクチュエータの負荷圧が上昇するにしたがって前記第1方向切換弁の前後差圧を小さくし通過流量を減少させる負荷依存特性を有し、前記複数の操作レバー装置のうち前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作信号に基づいて第1及び第2操作信号を生成し、前記第1及び第2方向切換弁に導く操作信号変換装置と、前記操作信号変換装置によって生成される前記第1及び第2操作信号の大きさの割合を変更するモード切換装置とを備えるものとする。
このように構成した本発明においては、操作信号変換装置によって生成される第1及び第2操作信号の大きさの割合を変更することにより、特定のアクチュエータを動作させる操作時に、負荷依存特性を持たせた第1圧力補償弁を有する第1バルブセクションを通過する圧油の流量を変更し、第1圧力補償弁の負荷依存特性の影響の度合いを変更することができる。これにより作業の種類によって圧力補償弁を含むバルブセクションの負荷依存特性を変更して負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができ、動作特性を変更することができる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記操作信号変換装置は、前記第1及び第2操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作信号より小さく、その合計が前記操作信号に一致する操作信号を生成し、前記第1及び第2方向切換弁に導く。
これにより第1及び第2方向切換弁として従来の方向切換弁と同サイズのものを使用することができ、コントロールバルブの設計を容易にし、かつコントロールバルブの製作費のアップを抑制することができる。
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置は、前記操作信号として操作パイロット圧を生成する油圧パイロット方式であり、前記操作信号変換装置は、前記第1操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作パイロット圧を減圧して第1操作パイロット圧を生成し、前記第1方向切換弁に導く第1減圧装置と、前記第2操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作パイロット圧を減圧して第2操作パイロット圧を生成し、前記第2方向切換弁に導く第2減圧装置とを有し、前記モード切換装置は、前記第1及び第2減圧装置による操作パイロット圧の減圧の割合を変更することで、前記第1及び第2操作パイロット圧の大きさの割合を変更する。
これにより操作信号変換装置を油圧的に構成することができ、油圧駆動装置のシステムの設計を容易にし、かつシステムの製作費のアップを抑制することができる。
(4)上記(3)において、好ましくは、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置は、操作レバーの操作方向と操作量に応じて前記操作パイロット圧を生成する第1及び第2パイロット弁を有し、前記第1減圧装置は、前記第1パイロット弁と前記第1方向切換弁とを接続する第1パイロット圧油路と、前記第2パイロット弁と前記第1方向切換弁とを接続する第2パイロット圧油路と、前記第1パイロット圧油路と前記第2パイロット圧油路とを接続する第1バイパス油路と、前記第1パイロット油路の前記第1バイパス油路との接続点と前記第1パイロット弁との間に設けられた第1絞りと、前記第2パイロット油路の前記第1バイパス油路との接続点と前記第2パイロット弁との間に設けられた第2絞りと、前記第1バイパス油路に配置された第1可変絞り弁とを有し、前記第2減圧装置は、前記第1パイロット弁と前記第2方向切換弁とを接続する第3パイロット圧油路と、前記第2パイロット弁と前記第2方向切換弁とを接続する第4パイロット圧油路と、前記第3パイロット圧油路と前記第4パイロット圧油路とを接続する第2バイパス油路と、前記第3パイロット油路の前記第2バイパス油路との接続点と前記第1パイロット弁との間に設けられた第3絞りと、前記第4パイロット油路の前記第2バイパス油路との接続点と前記第2パイロット弁との間に設けられた第4絞りと、前記第2バイパス油路に配置された第2可変絞り弁とを有し、前記モード切換装置は、前記第1及び第2可変絞り弁の開口面積の割合を変更することで、前記第1及び第2減圧装置による減圧の割合を変更する。
これにより操作信号変換装置を油圧的に構成することができる。
(5)上記(4)において、好ましくは、前記第1及び第2可変絞り弁はそれぞれ第1及び第2電磁比例弁であり、前記モード切換装置は、切換操作装置と、この切換操作装置から切換信号を入力し、この切換信号に基づいて第1及び第2指令信号を出力するコントローラとを有し、前記第1及び第2電磁比例弁はそれぞれ前記コントローラから出力される第1及び第2指令信号により作動し、それぞれの開口面積の割合を変更する。
これによりモード切換装置は第1及び第2可変絞り弁の開口面積の割合を変更することができる。
本発明によれば、作業の種類によって圧力補償弁を含むバルブセクションの負荷依存特性を変更して負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができ、動作特性を変更することができる。その結果、複数の異なる特性を両立したシステムを提供することが可能となる。
また、本発明によれば、第1及び第2方向切換弁として従来の方向切換弁と同サイズのものを使用することができ、コントロールバルブの設計を容易にし、かつコントロールバルブの製作費のアップを抑制することができる。
更に、本発明によれば、操作信号変換装置を油圧的に構成することができ、油圧駆動装置のシステムの設計を容易にし、かつシステムの製作費のアップを抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる油圧駆動装置を示す図である。 本実施の形態における油圧駆動装置が搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。 圧力補償弁の負荷依存特性を示す図である。 圧力補償弁に負荷依存特性を持たせた場合の流量特性を示す図である。 圧力補償弁に負荷依存特性を持たせないか、負荷依存特性を僅かに持たせた場合の流量特性を示す図である。 図1に示した操作信号変換装置のうち、第1方向切換弁に係わる部分を抜き出して示す図である。 図6に示した操作信号変換装置の分圧特性を示す図である。 操作レバーの操作量(ストローク)と第1方向切換弁のスプールに作用する第1有効パイロット圧との関係を示す特性と、第1電磁比例弁の開口面積(第1指令信号)を変えた場合の当該特性の変化を示す図である。 操作レバーの操作量(ストローク)と第1方向切換弁の開口面積(ストローク)との関係を示す特性と、第1電磁比例弁の開口面積(第1指令信号)を変えた場合の当該特性の変化を示す図である。 コントローラの処理機能を示すフローチャートである。 切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2指令信号(電流)の割合を示す図である。 切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2電磁比例弁の開口面積の割合を示す図である。 切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2有効パイロット圧の割合を示す図である。 切換操作装置がモード1を指示するときの第1及び第2圧力補償弁のそれぞれの流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図である。 切換操作装置がモード2を指示するときの第1及び第2圧力補償弁のそれぞれの流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における油圧駆動装置のコントローラの処理機能を示すフローチャートである。 第2の実施の形態で切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2指令信号(電流)の割合を示す図である。 第2の実施の形態で切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2電磁比例弁の開口面積の割合を示す図である。 第2の実施の形態で切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときの第1及び第2有効パイロット圧の割合を示す図である。 第2の実施の形態で切換操作装置がモード2を指示するときの第1及び第2方向切換弁のそれぞれの流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
<第1の実施の形態>
〜構成〜
<全体構成>
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる油圧駆動装置を示す図である。
図1において、本実施の形態に係わる油圧駆動装置は、駆動系として、エンジン1と、このエンジン1により駆動されるメインポンプとしての可変容量型の油圧ポンプ2と、油圧ポンプ2から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ4a,4b,4cと、油圧ポンプ2の吐出油路2aに接続され、油圧ポンプ2から複数のアクチュエータ4a,4b,4cに供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブ5と、油圧ポンプ2の吐出圧力が複数のアクチュエータ4a,4b,4c最高負荷圧より所定値だけ高くなるよう油圧ポンプ2の斜板2bの傾転(容量或いは押しのけ容積)を制御するロードセンシング制御機能を有するポンプ制御装置6とを備えている。
アクチュエータ3a(特定のアクチュエータ)は例えば油圧ショベルのブームシリンダであり、アクチュエータ3b,3cは例えばそれぞれ油圧ショベルのアームシリンダ及びバケットシリンダである。油圧ショベルは、それ以外に旋回モータ、ブームスイングシリンダ、走行モータ等のその他のアクチュエータも備えているが、図1では、図示の都合上、それらのアクチュエータ及びこれらアクチュエータに係わる回路要素は省略している。
コントロールバルブ5は、複数のアクチュエータ4a,4b,4cのうちアクチュエータ4a(特定のアクチュエータ)に対して設けられ、油圧ポンプ2からアクチュエータ4aに供給される圧油の流れを制御する2つのバルブセクション5a1,5a2(第1及び第2バルブセクション)を含むバルブセクション5aと、アクチュエータ4a(特定のアクチュエータ)以外のアクチュエータ4b,4cに対してそれぞれ1つづつ設けられ、油圧ポンプ2からアクチュエータ4b,4cに供給される圧油の流れをそれぞれ制御するバルブセクション5b及び5c(第3バルブセクション)と、それ以外のをバルブセクション5dとから構成されている。
バルブセクション5a1,5a2,5b,5cは、それぞれ、流量及び方向制御機能を備えたクローズドセンタタイプの方向切換弁7a1,7a2,7b,7cと、方向切換弁7a1,7a2,7b,7cの前後差圧をそれぞれ制御する圧力補償弁8a1,8a2,8b,8cと、方向切換弁7a1,7a2,7b,7cと圧力補償弁8a1,8a2,8b,8cとの間に配置され、圧油の逆流を防止するロードチェック弁9a1,9a2,9b,9cとを有している。油圧ポンプ2からの吐出油は、吐出油路2a、この吐出油路2aに接続されたコントロールバルブ5内の供給油路10、圧力補償弁8a1,8a2、ロードチェック弁9a1,9a2、方向切換弁7a1,7a2を通り、油路11a1−1,11a2−1又は11a1−2,11a2−2を経由してコントロールバルブ5の外部で合流してアクチュエータ4aに供給される。また、油圧ポンプ2からの吐出油は、吐出油路2a、供給油路10、圧力補償弁8b,8c、ロードチェック弁9b,9c、方向切換弁7b,7cを通り、油路11b−1,11c−1又は11b−2,11c−2を経由してアクチュエータ4b,4cに供給される。アクチュエータ4aからの戻り油は、油路11a1−1,11a2−1又は11a1−2,11a2−2を通ってコントロールバルブ5の外部で分流し、方向切換弁7a1,7a2からタンクTに還流する。アクチュエータ4b,4cからの戻り油は、油路11b−1,11c−1又は11b−2,11c−2を通って方向切換弁7b,7cからタンクTに還流する。
方向切換弁7a1,7a2,7b,7cは負荷圧検出ポート12a1,12a2,12b,12cを有し、コントロールバルブ5内には更に最高負荷圧検出手段であるシャトル弁13a,13b,13cが配置されている。負荷圧検出ポート12a1,12a2,12b,12cで検出された負荷圧はシャトル弁13a,13b,13cによって順次高圧側の負荷圧が選択され、シャトル弁13cにそのうちの最高負荷圧が検出される。シャトル弁13cで検出された最高負荷圧は信号油路14,14a,14bに出力される。
圧力補償弁8a1,8a2,8b,8cは、方向切換弁7a1,7a2,7b,7cのメータイン絞り部の前後差圧を検出する受圧部16a,16b,17a,17b,18a,18b,19a,19bと、油圧ポンプ2の吐出圧とアクチュエータ4a,4b,4cの最高負荷圧との差圧により目標補償差圧を設定する受圧部16c,16d,17c,17d,18c,18d,19c,19dとを有している。受圧部16a,17a,18a,19aは方向切換弁7a1,7a2,7b,7cのメータイン絞り部の上流側に接続され、受圧部16b,17b,18b,19bは方向切換弁7a1,7a2,7b,7cのメータイン絞り部の下流側に接続され、受圧部16c,17c,18c,19cは供給油路10に接続され、受圧部16d,17d,18d,19dは信号油路14aに接続されている。
圧力補償弁8a1,8a2,8b,8cのうち少なくとも圧力補償弁8a1は、自身に係わるアクチュエータ4aの負荷圧が高くなるにしたがって方向切換弁7a1のメータイン絞り部の前後差圧を、油圧ポンプ2の吐出圧とアクチュエータ4a,4b,4cの最高負荷圧との差圧相当の値から小さくし、通過流量を減少させる負荷依存特性を有している。その詳細は後述する。
以下の説明では、適宜、方向切換弁7aを第1方向切換弁と呼び、方向切換弁7a2を第2方向切換弁と呼び、方向切換弁7b,7cを第3方向切換弁と呼び、圧力補償弁8a1を第1圧力補償弁と呼び、圧力補償弁8a2を第2圧力補償弁と呼び、圧力補償弁8b,8cを第3圧力補償弁と呼ぶ。
ここで、第1方向切換弁7a1と第2方向切換弁7a2の操作レバー32aの操作量に対する定格開口面積特性(定格流量特性)は同一に設定されている。
コントロールバルブ5のバルブセクション5dは、メインリリーフ弁21及びアンロード弁22を有している。メインリリーフ弁21は供給油路10に接続され、油圧ポンプ2の吐出圧が予め設定した最高圧力を超えると、供給油路10の圧油の一部をタンクTに戻してそれ以上の圧油の上昇を防止し、油圧ポンプ2の最高吐出圧(最高回路圧力)を制限する。アンロード弁22は、供給油路10と信号油路14bに接続され、油圧ポンプ2の吐出圧と最高負荷圧との差圧が予め設定した値を越えると、供給油路10の圧油の一部をタンクTに戻し、油圧ポンプ2の吐出圧と最高負荷圧との差圧のそれ以上の上昇を防止する。
ポンプ制御装置6は、油圧ポンプ2の容量可変部材である斜板2bに連結された傾転制御アクチュエータ25と、このアクチュエータ25の油圧室25aと油圧ポンプ2の吐出油路2a及びタンクTとの接続を切換制御するロードセンシング制御弁(以下、LS制御弁という)26とを有している。LS制御弁26には制御圧として油圧ポンプ2の吐出圧力と信号油路14bの最高負荷圧とが対向して作用する。油圧ポンプ2の吐出圧が最高負荷圧力とバネ26aの設定値(目標LS差圧)との合計圧力よりも高くなると、アクチュエータ25の油圧室25aを油圧ポンプ2の吐出油路2aに接続し、油圧室25aに高圧を導くことでピストン25bをバネ25cの力に打ち勝って図示左方に移動し、斜板2bの傾転を減少させて油圧ポンプ2の吐出流量を減らす。逆に、油圧ポンプ2の吐出圧が最高負荷圧とバネ26aの設定値(目標LS差圧)との合計圧力よりも低くなると、アクチュエータ25の油圧室25aをタンクTに接続し、油圧室25aを減圧することでバネ25cの力でピストン25bを図示右方に移動し、斜板2bの傾転を増加させて油圧ポンプ2の吐出流量を増やす。このようなLS制御弁26の動作により、油圧ポンプ2の吐出圧が最高負荷圧よりバネ26aの設定値(目標LS差圧)だけ高くなるように(つまり、油圧ポンプ2の吐出圧と最高負荷圧との差圧がバネ26aの設定値(目標LS差圧)に維持されるように)油圧ポンプ2の吐出流量が制御される。
ポンプ制御装置6は、公知のポンプトルク制御機能を有していてもよい。ポンプトルク制御機能とは、油圧ポンプ2の吐出圧が所定の圧力より高くなると、油圧ポンプ2の吐出圧が上昇するにしたがって油圧ポンプ2の斜板2bの傾転(容量或いは押しのけ容積)を減少させ、油圧ポンプ2の吸収トルクが所定の値を超えないように制御するものである。このポンプトルク制御機能は例えば特開2000−073960号公報等に詳しい。このように油圧ポンプの吸収トルクを制御することにより、油圧ポンプの吐出圧が所定の圧力を超えたとき、油圧ポンプの吐出圧が上昇するにしたがって油圧ポンプ吐出流量を減少させ、油圧ポンプ2の消費馬力が所定の値を超えないように制御することができ(ポンプ馬力制御;図4の右側参照)、これにより油圧ポンプの吐出圧が上昇したときに油圧ポンプ2の消費馬力の増大を制限し、過負荷によるエンジン1の停止(エンジンストール)を防止することができる。
また、本実施の形態の油圧駆動装置は、操作系として、パイロット一次圧回路31と、操作レバー装置32,33,34と、操作信号変換装置35と、モード切換装置36とを備えている。
パイロット一次圧回路31は、エンジン1により駆動される固定容量型のパイロットポンプ3と、パイロットポンプ3の吐出油路3aに接続されたパイロットリリーフ弁31aとを有し、パイロットリリーフ弁31aによってパイロットポンプ3の吐出圧を一定に保つことによりパイロット一次圧を生成する。
操作レバー装置32はアクチュエータ4aに対応して設けられ、第1及び第2方向切換弁7a1,7a2を切り換え操作するためのものである。操作レバー装置33,34はそれぞれアクチュエータ4b,4cに対応して設けられ、第3方向切換弁7b,7cを切り換え操作するためのものである。
操作レバー装置32は油圧パイロット方式であり、操作信号として操作パイロット圧を生成する。すなわち、操作レバー装置32は、操作レバー32aと1対の第1及び第2パイロット弁(減圧弁)32b,32cを有し、操作レバー32aの操作方向と操作量に応じて第1及び第2パイロット弁32b,32cのいずれかを動作させ、パイロット一次圧回路31のパイロット一次圧に基づいて操作量に応じた操作パイロット圧を生成する。
生成した操作パイロット圧は、下記する如く操作信号変換装置35により2つの操作パイロット圧(第1及び第2操作パイロット圧)に変換され、第1及び第2方向切換弁7a1,7a2のそれぞれのメインスプールの端部に設けられた受圧部(後述)に導かれる。
操作レバー装置33,34も油圧パイロット方式であり、それぞれ、操作レバー33a,34aと1対の第1及び第2パイロット弁33b,33c及び34b,34cを有し、操作レバー33a,34aの操作方向と操作量に応じて第1及び第2パイロット弁33b,33c及び34b,34cのいずれかを動作させ、パイロット一次圧回路31のパイロット一次圧に基づいて操作量に応じた操作パイロット圧を生成する。生成した操作パイロット圧はそれぞれのパイロット圧油路55a,55b及び56a,56bを介して方向切換弁7b,7cのそれぞれのメインスプールの端部に設けられた受圧部57a又は57b及び58a又は58bに導かれる。
操作信号変換装置35は、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧をモード信号(切換信号)に応じた比率(割合)で分圧することで、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧より低く、その和が当該操作パイロット圧(100%;以下適宜定格パイロット圧という)になる2つの操作パイロット圧(第1及び第2操作パイロット圧)を生成し、第1及び第2方向切換弁7a1,7a2に導くものである。
操作信号変換装置35は、第1パイロット弁32bと第1方向切換弁7a1のメインスプールの一端側に設けられた第1受圧部41aとを接続する第1パイロット圧油路42aと、第2パイロット弁32cと第1方向切換弁7a1のメインスプールの他端側に設けられた第2受圧部41bとを接続する第2パイロット圧油路42bと、第1パイロット圧油路42aと第2パイロット圧油路42bとを接続する第1バイパス油路43aと、第1パイロット油路42aの第1バイパス油路43aとの接続点と第1パイロット弁32bとの間に設けられた第1絞り44a(固定絞り部)と、第2パイロット油路42bの第1バイパス油路43aとの接続点と第2パイロット弁32cとの間に設けられた第2絞り44b(固定絞り部)と、第1バイパス油路43aに配置された可変絞り弁としての第1電磁比例弁45aと、第1パイロット弁32bと第2方向切換弁7a2のメインスプールの一端側に設けられた第3受圧部47aとを接続する第3パイロット圧油路48aと、第2パイロット弁32cと第2方向切換弁7a2のメインスプールの他端側に設けられた第4受圧部47bとを接続する第4パイロット圧油路48bと、第3パイロット圧油路48aと第4パイロット圧油路48bとを接続する第2バイパス油路43bと、第3パイロット油路48aの第2バイパス油路43bとの接続点と第1パイロット弁32bとの間に設けられた第3絞り49a(固定絞り部)と、第4パイロット油路48bの第2バイパス油路43bとの接続点と第2パイロット弁32cとの間に設けられた第4絞り49b(固定絞り部)と、第2バイパス油路43bに配置された可変絞り弁としての第2電磁比例弁45bとを有している。
第1〜第4絞り44a,44bは、開口面積(絞り度合い)が一定である固定絞りでありかつ全て同一の開口面積を有している。
第1パイロット圧油路42a、第2パイロット圧油路42b、第1バイパス油路43a、第1絞り44a、第2絞り44b、第1電磁比例弁45aは、アクチュエータ4a(特定のアクチュエータ)に対応する操作レバー装置32が生成する操作パイロット圧を減圧して第1方向切換弁7a1に導く第1減圧装置を構成し、第3パイロット圧油路48a、第4パイロット圧油路48b、第2バイパス油路43b、第3絞り49a、第4絞り49b、第2電磁比例弁45bは、同操作レバー装置32が生成する操作パイロット圧を減圧して第2方向切換弁7a2に導く第2減圧装置を構成する。
モード切換装置36は、前記第1及び第2減圧装置による操作パイロット圧の減圧の割合を変更することで、操作信号変換装置35によって生成される第1及び第2操作パイロット圧の割合を変更するものであり、操作スイッチ等の切換操作装置51と、この切換操作装置51からモード1及びモード2の何れかを指示するモード信号(切換信号)を入力し、このモード信号に基づいて第1及び第2指令信号(電流値)を生成するコントローラ52とを有している。第1及び第2指令信号は第1及び第2電磁比例弁45a,45bの駆動部のソレノイドに出力され、第1及び第2電磁比例弁45a,45bはそれぞれそれらの第1及び第2指令信号により作動し、それぞれの開口面積を変えることで開口面積の割合を変更し、これにより減圧の割合を変更して、第1及び第2操作パイロット圧の割合を変更する。
図2は、本実施の形態における油圧駆動装置が搭載される油圧ショベルの外観を示す図である。
油圧ショベルは、下部走行体101と、この下部走行体101上に旋回可能に搭載された上部旋回体102と、この上部旋回体102の先端部分にスイングポスト103を介して上下及び左右方向に回動可能に連結されたフロント作業機104とを備えている。下部走行体101はクローラ式であり、トラックフレーム105の前方側に上下動可能な排土用のブレード106が設けられている。上部旋回体102は基礎下部構造をなす旋回台107と、旋回台107上に設けられたキャノピタイプの運転室108とを備えている。フロント作業機104はブーム111と、アーム112と、バケット113とを備え、ブーム111の基端はスイングポスト103にピン結合され、ブーム111の先端はアーム112の基端にピン結合され、アーム112の先端はバケット113にピン結合されている。
上部旋回体101は下部走行体100に対して図示しない旋回モータにより旋回駆動され、ブーム111、アーム112、バケット113は、それぞれ、前述したアクチュエータ(ブームシリンダ)3a、アクチュエータ(アームシリンダ)3b、アクチュエータ(バケットシリンダ)3cを伸縮することにより回動する。下部走行体101は左右の走行モータ118a,118bにより駆動される。ブレード106はブレードシリンダ119により上下に駆動される。
<油圧駆動装置の諸機能>
次に、以上のように構成した油圧駆動装置の動作原理(諸機能)の詳細を説明する。
<機能1(圧力補償弁の負荷依存特性)>
図3は、圧力補償弁の負荷依存特性を示す図である。図3の横軸は圧力補償弁に係わるアクチュエータの負荷圧であり、縦軸は圧力補償弁により制御される方向切換弁のメータイン絞り部の前後差圧である。図3中、実線Aは負荷依存特性を示し、実線Bは負荷依存特性のない通常の特性を示し、一点鎖線Cは実線Aの負荷依存特性より小さい負荷依存特性を示す。
圧力補償弁8a1,8a2,8b,8cのうち第1圧力補償弁8a1は、実線Aで示すように、自身に係わるアクチュエータ4aの負荷圧が高くなるにしたがって方向切換弁7a1のメータイン絞り部の前後差圧を、油圧ポンプ2の吐出圧とアクチュエータ4a,4b,4cの最高負荷圧との差圧ΔPLS相当の値から小さくし、方向切換弁7a1の通過流量を減少させる比較的大きめの負荷依存特性を有している。第2圧力補償弁8a2及び第3圧力補償弁8b,8cは実線Bに示すように、負荷依存特性を有していないか、動作の安定性を図るための僅かな負荷依存特性を有しており、自身に係わるアクチュエータ4a,4b,4cの負荷圧に係わらず、方向切換弁7a2,7b,7cのメータイン絞り部の前後差圧が油圧ポンプ2の吐出圧とアクチュエータ4a,4b,4cの最高負荷圧との差圧ΔPLSに概ね等しくなるように制御する。なお、第2圧力補償弁8a2に対しては、一点鎖線Cで示すように、動作の安定性を図るための僅かな負荷依存特性より大きく、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性より小さい負荷依存特性を持たせてもよい。
ここで、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性は、受圧部16aの受圧面積を受圧部16bの受圧面積より大きくすることにより与えることができる。すなわち、
受圧部16aの受圧面積>受圧部16bの受圧面積
このように第1圧力補償弁8a1の受圧部16aの受圧面積を受圧部16bの受圧面積より大きくすることにより、その面積差分、メータイン絞り部の上流側の圧油の圧力が第1圧力補償弁8a1の閉じ方向に作用し(目標補償差圧を小さくし)、これによりアクチュエータ4aの負荷圧が高くなるにしたがって第1圧力補償弁8a1を多めに閉じ方向に動作させ(第1方向切換弁7a1のメータイン絞り部の前後差圧を小さくし)、通過流量を減少させる。
第2圧力補償弁8a2に第1圧力補償弁8a1より小さい負荷依存特性を持たせる場合は、受圧面積の関係は下記のようになる。
受圧部16bの受圧面積/受圧部16aの受圧面積=K1
受圧部17bの受圧面積/受圧部17aの受圧面積=K2
K1<1
K2<1
K1<K2
負荷依存特性を持たせる具体的な構成は特開2000-227103号公報に詳しい。
図4は第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性に基づく流量特性を示し、図5は第2圧力補償弁8a2の負荷依存特性に基づく流量特性を示す図である。図4及び図5において、横軸は、それぞれの圧力補償弁が係わるアクチュエータの負荷圧であり、縦軸は、それぞれの圧力補償弁の通過流量であり、方向切換弁の開口面積を一定(例えば最大開口面積)にした場合のものである。なお、第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2の通過流量は、それぞれ、バルブセクション5a1,5a2全体の通過流量に等しいため、第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2の負荷依存特性に基づく流量特性は、第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2の負荷依存特性に基づくバルブセクション5a1,5a2全体の流量特性であるとも言うことができる。
図4では、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性を強めに設定した場合として、特開2000−192905号公報に記載のように圧力補償弁による流量特性がポンプ馬力制御を模擬した特性となる場合を示している。図4の右側には、比較ため、ポンプトルク制限機能に基づくポンプ馬力制御特性を示している。このポンプ馬力制御では、油圧ポンプの吐出圧が所定の圧力を超えたとき、油圧ポンプの吐出流量は、特性Hの曲線(双曲線)に沿って油圧ポンプの吐出圧が上昇するにしたがって減少し、油圧ポンプ2の消費馬力(ポンプ吐出圧力とポンプ吐出流量との積)が所定の値を超えないように制御される。図4の流量特性F1はポンプ馬力制御の特性Hと同じ或いは類似した形状を有しており、その結果、第1圧力補償弁8a1の通過流量は、アクチュエータ4の負荷圧上昇するにしたがって大きく減少する。
このように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性を強めに設定することにより、アクチュエータ4aの負荷圧が上昇すると第1方向切換弁7a1の吐出流量を大きく減少させ、アクチュエータ4に供給される流量も負荷圧が上昇すると大きく減少する。
一方、第2圧力補償弁8a2は負荷依存特性を有しないか、僅かな負荷依存特性を有しており、第2圧力補償弁8a2に僅かな負荷依存特性を持たせた場合は、図5の流量特性F2に示すように、負荷圧が上昇したときの第2圧力補償弁8a2の通過流量の減少割合は僅かであり、フラットな特性となる。また、第2圧力補償弁8a2に負荷依存特性を持たせない場合は、負荷圧が上昇しても第2圧力補償弁8a2の通過流量はほとんど減少せず、ほぼ一定である。
<機能2(操作信号変換装置35)>
図6は、図1に示した操作信号変換装置35のうち、第1方向切換弁7a1に係わる部分を抜き出して示す図である。
第1電磁比例弁45aは、コントローラ52(図1)からの第1指令信号(電流)が最小信号(例えば0)であるときは、全閉位置にあり、第1指令信号が増大するにしたがって開口面積を増大させ、第1指令信号が最大(定格値)に達すると、全開する。
第1指令信号が最小信号と定格値のある中間の値にあるとき、第1電磁比例弁45aはその第1指令信号の値に応じた開口面積に制御され、固定絞りとして機能する。この状態でオペレータが操作レバー32aを図示右方向に倒して、第1パイロット弁32bを動作させると、第1パイロット弁32bの二次ポートに操作レバー32aの操作量に比例した操作パイロット圧が発生し、第1パイロット圧油路42a及び第1絞り44a、第1バイパス油路43a及び第1電磁比例弁45a(絞り)、第2絞り44b及び第2パイロット圧油路42b、中立位置にある第2パイロット弁32cを経由してタンクTに至る圧油の流れが発生する。この圧油の流れにより、第1絞り44a、第1電磁比例弁45a及び第2絞り44bのそれぞれにΔP1,ΔP2,ΔP1の圧損が発生し、第1パイロット弁32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧は、第1絞り44a、第1電磁比例弁45a(絞り)、第2絞り44bのそれぞれで順次減圧される。すなわち、第1パイロット弁32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧をPp、第1絞り44aと第1電磁比例弁45a間の圧力をPp1、第1電磁比例弁45aと第2絞り44b間の圧力をPp2、第2絞り44bの下流側の圧力をPp3とすると、Pp>Pp1>Pp2>Pp3(タンク圧≒0)となる。
第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aには第1絞り44aと第1電磁比例弁45a間の圧力Pp1が導かれ、第1方向切換弁7a1の第2受圧部41bには第1電磁比例弁45aと第2絞り44b間の圧力Pp2が導かれ、Pp1>Pp2である。その結果、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aには、PpA=Pp1−Pp2で表される第1有効パイロット圧PpAが第1操作パイロット圧として作用する。
図7は、図6に示した操作信号変換装置35の分圧特性を示す図である。図中、横軸はコントローラ52から第1電磁比例弁45aに出力される第1指令信号であり、縦軸は上記操作パイロット圧Ppと各絞り要素間の圧力(分圧)Pp1,Pp2である。横軸の第1指令信号は上述したように最小信号(例えば0)から最大(定格値)まで変化し、それに対応して第1電磁比例弁45aの開口面積は全閉から全開まで変化する。
図7に示すように、第1指令信号が最小信号(例えば0)であり、第1電磁比例弁45aが全閉であるとき、第1絞り44a、第1電磁比例弁45a及び第2絞り44bを通る圧油の流れは発生せず、パイロット弁32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧Pp(定格パイロット圧)が、そのまま、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)となる。
第1指令信号が増加して第1電磁比例弁45aの開口面積が増加するにしたがって、第1絞り44a、第1電磁比例弁45a及び第2絞り44bを通る圧油の流れが増大し、これに伴って第1絞り44a及び第2絞り44bに生じる圧損が増大するため、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)は操作パイロット圧Ppより小さくなる。
第1指令信号が最大(定格値)に達して、第1電磁比例弁45aが全開すると、第1絞り44aと第1電磁比例弁45a間の圧力Pp1と、第1電磁比例弁45aと第2絞り44b間の圧力Pp2とは等しくなり、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)は0となる。
このように操作レバー装置32によって生成される操作パイロット圧Ppが一定であっても、第1電磁比例弁45aに付与される第1指令信号の大きさを変えることにより、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)を変えることができる。
図8は、操作レバー32aの操作量(ストローク)と第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpAとの関係を示す特性(以下適宜有効パイロット圧特性という)と、第1電磁比例弁45aの開口面積(第1指令信号)を変えた場合の当該特性の変化を示す図であり、図9は、操作レバー32aの操作量(ストローク)と第1方向切換弁7a1の開口面積(ストローク)との関係を示す特性(以下適宜開口面積特性という)と、第1電磁比例弁45aの開口面積(第1指令信号)を変えた場合の当該特性の変化を示す図である。
第1電磁比例弁45aが全閉であるときは、前述したように、第1パイロット弁32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧Ppが、そのまま、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)となるため、図8の第1方向切換弁7a1の有効パイロット圧特性は実線LP0の100%の定格特性となる。これに対応して、図9の開口面積特性も、実線LA0の100%の定格特性となる。
第1電磁比例弁45aが開き、その開口面積が増加するにしたがって、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aに作用する第1有効パイロット圧PpAは小さくなるため、図8の有効パイロット圧特性も破線の70%特性、50%特性、30%特性、10%特性のように変化する。これに対応して、図9の開口面積特性も、破線の70%特性、50%特性、30%特性、10%特性のように変化する。
このように第1電磁比例弁45aの開口面積を変えることで、第1方向切換弁7aの第1受圧部41aも作用する有効パイロット圧特性及び開口面積特性を100%の定格特性から、それよりも第1有効パイロット圧及び開口面積を減少させた特性へと変更することができる。
オペレータが操作レバー32aを図示左方向に倒して、パイロット弁32cを動作させた場合も同様である。
すなわち、オペレータが操作レバー32aを図示左方向に倒して、第2パイロット弁32cを動作させると、第2パイロット弁32cの二次ポートに操作レバー32aの操作量に比例した操作パイロット圧が発生し、第2パイロット圧油路42b及び第2絞り44b、第1バイパス油路43a及び第1電磁比例弁45a(絞り)、第1絞り44a及び第1パイロット圧油路42a、中立位置にある第1パイロット弁32bを経由してタンクTに至る圧油の流れが発生する。この圧油の流れにより、第2絞り44b、第1電磁比例弁45a及び第1絞り44aのそれぞれにΔP1,ΔP2,ΔP1の圧損が発生し、第2パイロット弁32cの二次ポートに発生した操作パイロット圧は、第2絞り44b、第1電磁比例弁45a(絞り)、第1絞り44aのそれぞれで順次減圧される。すなわち、第2パイロット弁32cの二次ポートに発生した操作パイロット圧をPp、第2絞り44bと第1電磁比例弁45a間の圧力をPp1、第1電磁比例弁45aと第1絞り44a間の圧力をPp2、第1絞り44aの下流側の圧力をPp3とすると、Pp>Pp1>Pp2>Pp3(タンク圧≒0)となる。
第1方向切換弁7a1の第2受圧部41bには第2絞り44bと第1電磁比例弁45a間の圧力Pp1が導かれ、第1方向切換弁7a1の第1受圧部41aには第1電磁比例弁45aと第1絞り44a間の圧力Pp2が導かれ、Pp1>Pp2である。その結果、第1方向切換弁7a1の第2受圧部41bには、PpA=Pp1−Pp2で表される第1有効パイロット圧PpAが第1操作パイロット圧として作用する。
また、操作レバー装置32によって生成される操作パイロット圧Ppが一定であっても、第1電磁比例弁45aに付与される第1指令信号の大きさを変えることにより、第1方向切換弁7a1の第2受圧部41bに作用する第1有効パイロット圧PpA(第1操作パイロット圧)を変えることができる。
更に、第1電磁比例弁45aの開口面積を変えることで、第1方向切換弁7aの有効パイロット圧特性及び開口面積特性を100%の定格特性から、それよりも第1有効パイロット圧及び開口面積を減少させた特性へと変更することができる。
図6〜図9を用いた以上の説明は、第1方向切換弁7a1に係わる部分についてのものであるが、第2方向切換弁7a2に係わる部分についても同様である。以下の説明では、第2方向切換弁7a2に係わる有効パイロット圧(操作信号変換装置35の第2電磁比例弁45bの開口面積に応じて生成され、第2方向切換弁7a2の第3受圧部47a又は第4受圧部47bに第2操作パイロット圧として作用する有効パイロット圧)を第2有効パイロット圧PpBという。
<機能3(モード切換装置36によるモード設定)>
図10は、コントローラ52の処理機能を示すフローチャートであり、図11は、切換操作装置51がモード1及びモード2を指示するときのそれぞれの第1及び第2指令信号(電流)の割合を示す図であり、図12は、切換操作装置51がモード1及びモード2を指示するときのそれぞれの第1及び第2電磁比例弁45a,45bの開口面積の割合を示す図である。図中、Sol/V_Aは第1電磁比例弁45aを意味し、Sol/V_Bは第2電磁比例弁45bを意味する。
切換操作装置51は第1モード位置と第2モード位置に切り換え可能であり、第1モード位置ではモード1を指示するモード信号を出力し、第2モード位置ではモード2を指示するモード信号を出力する。
コントローラ52は、切換操作装置51からモード信号を入力し、そのモード信号に基づいて図10に示すフローチャートの処理を行う。
まず、モード設定判別処理を行う(ステップS100)。このモード設定判別処理では、モード信号がモード1を指示するときは、モード1の処理ステップS110に進み、図11に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)への指令信号である第1指令信号を定格の30%に設定し、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)への指令信号である第2指令信号を定格の70%に設定する。次いで、このように設定された第1及び第2指令信号を第1及び第2電磁比例弁45a,45bに出力する(ステップS130)。これにより図12に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の30%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の70%となる。
一方、モード信号がモード2を指示するときは、モード2の処理ステップS120に進み、図11に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)への指令信号である第1指令信号を定格の70%に設定し、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)への指令信号である第2指令信号を定格の30%に設定する。次いで、このように設定された第1及び第2指令信号を第1及び第2電磁比例弁45a,45bに出力する(ステップS130)。これにより図12に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の70%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の30%となる。
図13は、切換操作装置51がモード1及びモード2を指示するときのそれぞれの第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpBの割合を示す図である。図中、セクション1は第1方向切換弁7a1に対する第1有効パイロット圧PpAを意味し、セクション2は第2方向切換弁7a2に対する第2有効パイロット圧PpBを意味する。
切換操作装置51がモード1を指示し、コントローラ52が定格の30%の第1指令信号及び定格の70%の第2指令信号を出力するときは、図12に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の30%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の70%となる。その結果、図13の左側に示すように、第1方向切換弁7a1に対する第1有効パイロット圧PpA(セクション1の有効パイロット圧)は定格パイロット圧(パイロット弁32a又は32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧Pp)の70%となり、第2方向切換弁7a2に対する第2有効パイロット圧PpB(セクション2の有効パイロット圧)は定格パイロット圧の30%となる。
一方、切換操作装置51がモード2を指示し、コントローラ52が定格の70%の第1指令信号及び定格の30%の第2指令信号を出力するときは、図12に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の70%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の30%となる。その結果、図13の右側に示すように、第1方向切換弁7a1に対する第1有効パイロット圧PpA(セクション1の有効パイロット圧)は定格パイロット圧の30%となり、第2方向切換弁7a2に対する第2有効パイロット圧PpB(セクション2の有効パイロット圧)は定格パイロット圧の70%となる。
これにより切換操作装置51がモード1を指示するときは、第1方向切換弁7a1に対しては、図8の70%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9の70%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては、図8の30%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9の30%の開口面積特性が設定される。また、切換操作装置51がモード2を指示するときは、第1方向切換弁7a1に対しては、図8の30%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9の30%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては、図8の70%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9の70%の開口面積特性が設定される。
また、図10に示すステップS110又はS120においては、第1及び第2電磁比例弁45a,45bに出力する第1及び第2指令信号を、それぞれ、定格の30%及び70%(モード1)或いは定格の70%及び30%(モード2)というように、定格より小さくかつそれらの合計が定格(100%)となるように設定しており、これにより第1及び第2方向切換弁7a1,7a2に第1及び第2操作パイロット圧として作用する第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpBは、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧(定格パイロット圧)より小さく、それらの合計がその操作パイロット圧(定格パイロット圧)に等しいものとなる。
図14は、切換操作装置51がモード1を指示するときの第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2のそれぞれの負荷依存特性に基づく流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図であり、図15は、切換操作装置51がモード2を指示するときの第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2のそれぞれの負荷依存特性に基づく流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図である。図中、横軸は第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2に係わるアクチュエータ4aの負荷圧であり、縦軸は第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2のそれぞれの通過流量と、それらを合成した通過流量である。
前述したように、第1方向切換弁7a1の前後差圧を制御する第1圧力補償弁8a1は、図4に示されるようなポンプ馬力制御を模擬した流量特性F1が得られるように負荷依存特性が強めに設定されており、第2方向切換弁7a2の前後差圧を制御する第2圧力補償弁8a2は、図5に示されるようなフラットな流量特性F2が得られるように、動作の安定性を図る程度の僅かな負荷依存特性が設定されている。
図14及び図15の上左側において、操作レバー装置32で生成された操作パイロット圧Ppがそのまま(100%)第1方向切換弁7a1に作用する場合(第1方向切換弁7a1に作用する第1有効パイロット圧が100%であるとき)の第1圧力補償弁8a1の流量特性が、定格特性(100%)F1として破線で示されている。図14及び図15の上右側において、操作レバー装置32で生成された操作パイロット圧Ppがそのまま(100%)第2方向切換弁7a2に作用する場合(第2方向切換弁7a1に作用する第2有効パイロット圧が100%であるとき)の第2圧力補償弁8a2の流量特性が、定格特性(100%)F1として破線で示されている。
切換操作装置51がモード1を指示するとき、第1方向切換弁7a1に対しては図9の70%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては図9の30%の開口面積特性が設定される。
その結果、切換操作装置51がモード1を指示するときの第1圧力補償弁8a1の流量特性は、図14の上左側に実線F1aで示すように、破線で示す定格特性F1の70%の特性となり、切換操作装置51がモード1を指示するときの第2圧力補償弁8a2の流量特性は、図14の上右側に実線F2aで示すように、破線で示す定格特性F2の30%の特性となる。
そして、流量特性F1a,F2aを合成した流量特性は、図14の下側に実線F12aで示すようになり、これがモード1の負荷依存特性に基づく流量特性(2つのバルブセクション5a1,5a2をまとめたバルブセクション5aで見た場合のモード2の流量特性)となる。このように比較的大きな負荷依存特性を有する第1圧力補償弁8a1を含むバルブセクション5a1の流量が約70%と高い割合で合流する設定では、バルブセクション5a全体の流量特性は、流量特性F12aのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性が約70%の特性となり、負荷依存の高い特性となる。言い換えれば、アクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性を第1圧力補償弁8a1の約70%の負荷依存特性に設定することができる。
また、切換操作装置51がモード2を指示するとき、第1方向切換弁7a1に対しては図9の30%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては図9の70%の開口面積特性が設定される。
その結果、切換操作装置51がモード2を指示するときの第1圧力補償弁8a1の流量特性は、図15の上左側に実線F1bで示すように、破線で示す定格特性F1の30%の特性となり、切換操作装置51がモード2を指示するときの第2圧力補償弁8a2の流量特性は、図15の上右側に実線F2bで示すように、破線で示す定格特性F2の30%の特性となる。
そして、流量特性F1b,F2bを合成した流量特性は、図15の下側に実線F12bで示すようになり、これがモード2の負荷依存特性に基づく流量特性(2つのバルブセクション5a1,5a2をまとめたバルブセクション5aで見た場合のモード2の流量特性)となる。このように比較的大きな負荷依存特性を有する第1圧力補償弁8a1を含むバルブセクション5a1の流量が約30%と低い割合で合流する設定では、バルブセクション5a全体の流量特性は、流量特性F12bのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性が約30%の特性となり、負荷依存の低い特性となる。言い換えれば、アクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性を第1圧力補償弁8a1の約30%の負荷依存特性に設定することができる。
このように切換操作装置51を切り換えることにより、バルブセクション5aの負荷依存特性を、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約70%程度のものと約30%程度のものとに変更することができ、それに応じて負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができる。
また、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧をモード信号に応じた比率で分圧して第1及び第2操作パイロット圧(第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpB)を生成し、その和が定格パイロット圧(操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧)になるようにしているので、第1及び第2方向切換弁7a1,7a2として従来の方向切換弁と同サイズのものを使用することができ、コントロールバルブ5の設計を容易にし、かつコントロールバルブ5の製作費のアップを抑制することができる。
<動作例>
水平均し作業は例えばブーム上げとアームクラウドの複合により行う作業であり、微操作性が重要視される作業である。このような微操作性が重要視される作業では、フロント作業機104(図2)の動作時にその動作に起因する振動等により油圧駆動装置のシステムの動作が不安定になると、微操作性に影響を及ぼし、精度の高い作業を行えなくなる可能性がある。
このような微操作性が重要視される作業を行うときは、切換操作装置51を第1モード位置に切り換えて、モード1を設定する。この場合のアクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性に基づく流量特性は、図14の下側の流量特性F12aのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約70%の特性となり、負荷依存の高い流量特性となる。これにより操作レバー32aを操作してアクチュエータ4a(ブームシリンダ)を駆動し、ブーム上げを行ったとき、アクチュエータ4a(ブームシリンダ)の負荷圧が上昇するとアクチュエータ4a(ブームシリンダ)への供給流量が大きく減少するため、操作レバー32aの操作に対するアクチュエータ4a(ブームシリンダ)の動作がフロント作業機104(図2)の動作に起因する振動等に対してダンパ要素となって流量変動を抑制し、微操作を意識したレバー操作での安定性を確保することが可能となる。
また、バルブセクション5a1のみの構成とし、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性のみで流量を制御しても、負荷依存の高い流量特性が得られ、フロント作業機104の動作に起因する振動等に対して流量変動を抑え、微操作性を向上することができる。しかし、その場合は、特許文献3において説明されているように、複合動作で油圧ポンプ2の吐出流量が不足するサチュレーション状態が発生したときに、負荷依存特性により高負荷時に第1圧力補償弁8a1が大きく閉弁方向に動作し、アクチュエータ4aに供給される流量が大幅に低下して動作速度が極端に低下し、操作性を悪化させる可能性がある。
本実施の形態では、2つのバルブセクション5a1,5a2の第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2の流量特性F1a,F2aを合成した流量特性F12a(第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約70%+第2圧力補償弁8a2の負荷依存特性の約30%)を用いて流量を制御するので、複合動作で油圧ポンプ2の吐出流量が不足するサチュレーション状態が発生したときでも高負荷時に流量が大幅に低下することが抑制され、動作速度の極端な低下を防止し、操作性を向上することができる。
単純な積み込み作業は例えばブーム上げとアームクラウドの複合により行う作業であり、スピードが要求される作業である。
このようなスピードが要求される作業を行うときは、切換操作装置51を第2モード位置に切り換えてモード2を設定する。この場合のアクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性に基づく流量特性は、図15の下側の流量特性F12bのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約30%の特性となり、負荷依存の低い流量特性となる。これにより操作レバー32aを操作してアクチュエータ4a(ブームシリンダ)を駆動し、ブーム上げを行ったとき、アクチュエータ4a(ブームシリンダ)の負荷圧が上昇してもアクチュエータ4a(ブームシリンダ)への供給流量の減少は少ないため、負荷圧に依存せず流量を保持することが可能となり、アクチュエータ4aの速度が保持されるため、レバー操作量に比例した流量が確保され、スピード重視の動作で有効となる。
<効果>
以上のように本実施の形態によれば、作業の種類によって圧力補償弁を含むバルブセクションの負荷依存特性を変更して負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができ、動作特性を変更することができる。その結果、微操作性が重要視される作業におけるシステムの安定化と、スピードが重要視される作業における負荷圧に依存しない流量保持特性を両立したシステムを提供することが可能となる。
また、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧をモード信号に応じた比率で分圧して第1及び第2操作パイロット圧(第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpB)を生成し、その和が定格パイロット圧(操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧)になるようにしたので、第1及び第2方向切換弁7a1,7a2として従来の方向切換弁と同サイズのものを使用することができ、コントロールバルブ5の設計を容易にし、かつコントロールバルブ5の製作費のアップを抑制することができる。
更に、操作信号変換装置35を油圧的に構成したので、油圧駆動装置のシステムの設計を容易にし、かつシステムの製作費のアップを抑制することができる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図16〜図20を用いて説明する。本実施の形態は、切換操作装置を操作することで3つのモードを設定できるようにしたものである。
図16は、本実施の形態における油圧駆動装置のコントローラの処理機能を示すフローチャートであり、図17は、本実施の形態における切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときと、モード3を指示するときの第1及び第2指令信号(電流)の割合の変化を示す図であり、図18は、切換操作装置がモード1を指示するときと、モード2を指示するときと、モード3を指示するときの第1及び第2電磁比例弁45a,45bの開口面積の割合の変化を示す図である。
本実施の形態において、切換操作装置51(図1参照)は第1及び第2モード位置に加え、第3モード位置に切り換え可能であり、第3モード位置ではモード3を指示するモード信号を出力する。
コントローラ52(図1参照)は、切換操作装置51からモード信号を入力し、そのモード信号に基づいて図16に示すフローチャートの処理を行う。図16に示すフローチャートにおいて、モード信号がモード1を指示するときとモード2を指示するときの処理の流れは、図10を用いて説明した第1の実施の形態と同じである。
モード信号がモード3を指示するときは、モード設定判別処理のステップS100からモード3の処理ステップS140に進み、図17に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)への指令信号である第1指令信号を定格の95%に設定し、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)への指令信号である第2指令信号を定格の5%に設定する。次いで、このように設定された第1及び第2指令信号を第1及び第2電磁比例弁45a,45bに出力する(ステップS130)。これにより図18に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の95%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の5%となる。
図19は、切換操作装置51がモード1、モード2及びモード3を指示するときのそれぞれの第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpBの割合を示す図である。切換操作装置51がモード1を指示するときの第1及び第2有効パイロット圧PpA,PpBの割合は図13に示した第1の実施の形態と同じである。
切換操作装置51がモード3を指示し、コントローラ52が定格の95%の第1指令信号及び定格の5%の第2指令信号を出力するときは、図18に示すように、第1電磁比例弁45a(Sol/V_A)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の95%となり、第2電磁比例弁45b(Sol/V_B)の開口面積は定格指令信号時の開口面積(全開)の5%となる。その結果、図19の右側に示すように、第1方向切換弁7a1に対する第1有効パイロット圧PpA(セクション1の有効パイロット圧)は定格パイロット圧(パイロット弁32a又は32bの二次ポートに発生した操作パイロット圧Pp)の5%となり、第2方向切換弁7a2に対する第2有効パイロット圧PpB(セクション2の有効パイロット圧)は定格パイロット圧の95%となる。
これにより切換操作装置51がモード3を指示するときは、第1方向切換弁7a1に対しては、図8において5%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9において5%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては、図8において95%の有効パイロット圧特性が設定され、その結果、図9において95%の開口面積特性が設定される。
図20は、切換操作装置51がモード3を指示するときの第1及び第2圧力補償弁8a1,8a2のそれぞれの負荷依存特性に基づく流量特性と、それらを合成した流量特性を示す図である。
前述したように、第1方向切換弁7a1の前後差圧を制御する第1圧力補償弁8a1は、図4に示されるようなポンプ馬力制御を模擬した流量特性F1が得られるように負荷依存特性が強めに設定されており、第2方向切換弁7a2の前後差圧を制御する第2圧力補償弁8a2は、図5に示されるようなフラットな流量特性F2が得られるように、動作の安定性を図る程度の僅かな負荷依存特性が設定されている。
切換操作装置51がモード3を指示するとき、第1方向切換弁7a1に対しては図9において5%の開口面積特性が設定され、第2方向切換弁7a2に対しては図9において95%の開口面積特性が設定される。
その結果、切換操作装置51がモード3を指示するときの第1圧力補償弁8a1の流量特性は、図20の上左側に実線F1cで示すように、破線で示す定格特性F1の5%の特性となり、切換操作装置51がモード3を指示するときの第2圧力補償弁8a2の流量特性は、図20の上右側に実線F2cで示すように、破線で示す定格特性F2の95%の特性となる。
そして、流量特性F1c,F2cを合成した流量特性は、図20の下側に実線F12cで示すようになり、これがモード3の負荷依存特性に基づく流量特性(2つのバルブセクション5a1,5a2をまとめたバルブセクション5aで見た場合のモード2の流量特性)となる。このように比較的大きな負荷依存特性を有する第1圧力補償弁8a1を含むバルブセクション5a1の流量が約5%と極めて低い割合で合流する設定では、バルブセクション5a全体の流量特性は、流量特性F12cのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性が約5%の特性となり、負荷依存の極めて低い特性となる。言い換えれば、アクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性を第1圧力補償弁8a1の約5%の負荷依存特性に設定することができる。
このように本実施の形態では、切換操作装置51を切り換えることにより、バルブセクション5aの負荷依存特性を、第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約70%程度のもの(モード1)と約30%程度のもの(モード2)と5%程度のもの(モード3)の3種類に変更することができ、それに応じて負荷依存特性に基づく流量特性を変更することができる。
吊り荷作業では、フロント作業機104の姿勢の変化に伴う吊り荷荷重の負荷圧の変化に依存しない、一定速度の操作性が必要とされる。
このような吊り荷作業を行うときは、切換操作装置51を第3モード位置に切り換えて、モード3を設定する。この場合のアクチュエータ4aに係わるバルブセクション5aの負荷依存特性に基づく流量特性は、図20の下側の流量特性F12cのように第1圧力補償弁8a1の負荷依存特性の約5%の特性となり、負荷依存の極めて低い流量特性となる。これにより操作レバー32aを操作してアクチュエータ4a(ブームシリンダ)を駆動し、ブームの上げ下げを行ったとき、アクチュエータ4a(ブームシリンダ)の負荷圧が変化してもアクチュエータ4a(ブームシリンダ)への供給流量の変化は極めて少ないため、負荷圧に依存せず流量を保持することが可能となり、一定の速度で吊り荷を移動することができる。
このように本実施の形態では、水平平均し作業を想定した微操作性重視のモード1と、積み込み作業を想定したスピード重視のモード2に加え、吊り荷作業を想定した速度一定重視のモード3を設定することができるので、更に利便性の高いシステムを提供することができる。
<他の実施の形態>
以上の実施の形態は本発明の精神の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、操作レバー装置は油圧パイロット方式とし、操作レバー装置32が生成した操作パイロット圧を操作信号変換装置35によってモード信号に応じた比率で分圧して第1及び第2操作パイロット圧を生成する構成としたが、操作レバー装置の操作量を電気的に検出し、その検出信号をコントローラに取り込んで第1及び第2操作パイロット圧の大きさを演算し、その演算値に応じた電気信号を電磁比例弁に出力して第1及び第2操作パイロット圧を生成してもよい。
また、上記実施の形態では、切換操作装置51は各モードのモード信号を固定的な信号値として出力し、コントローラから第1及び第2電磁比例弁に出力する各モードの第1及び第2指令信号を固定的な値としたが、モード信号に対して所定範囲内(例えば±5%程度)の調整領域を設定し、調整ダイヤル或いは調整レバーを操作することによりモード信号を調整可能とし、第1及び第2電磁比例弁に出力する第1及び第2指令信号の値を調整できるようにしてもよい。これにより各モードにおいて、負荷依存特性に基づく流量特性を微調整することができる。モード信号の調整は、例えばコントローラ内のプログラム処理や可変抵抗値等で行うことができる。
更に、上記実施の形態では、切換操作装置51は第1及び第2モードを指示するモード信号、或いは第1〜第3モードを指示するモード信号を出力するものとしたが、必要に応じモードの数を更に増やしてもよい。また、切換操作装置51は複数のモード信号を出力する構成としたが、モード信号のレベルを連続的に変えることができるように構成し、負荷依存特性に基づく流量特性を連続的に変更できるようにしてもよい。
1 エンジン
2 油圧ポンプ(メインポンプ)
2a 吐出流路
2b 斜板
3 パイロットポンプ
3a 吐出油路
4a アクチュエータ(特定のアクチュエータ)
4b,4c アクチュエータ
5 コントロールバルブ
5a1,5a2,5b,5c,5d バルブセクション
6 ポンプ制御装置
7a1,7a2,7b,7c 方向切換弁
8a1,8a2,8b,8c 圧力補償弁
9a1,9a2,9b,9c ロードチェック弁
10 供給油路
11a1−1,11a2−1,11a1−2,11a2−2 油路
11b−1,11c−1,11b−2,11c−2 油路
12a1,12a2,12b,12c 負荷圧検出ポート
13a,13b,13c シャトル弁
14,14a,14b 信号油路
16a,16b,17a,17b,18a,18b,19a,19b 受圧部
16c,16d,17c,17d,18c,18d,19c,19d 受圧部
21 メインリリーフ弁
22 アンロード弁
25 傾転制御アクチュエータ
25a 油圧室
25b ピストン
25c バネ
26 ロードセンシング制御弁(LS制御弁)
26a バネ
31 パイロット一次圧回路
31a パイロットリリーフ弁
32,33,34 操作レバー装置
32a,33a,34a 操作レバー
32b,32c,33b,33c,34b,34c パイロット弁(減圧弁)
35 操作信号変換装置
36 モード切換装置
41a 第1受圧部
41b 第2受圧部
47a 第3受圧部
47b 第4受圧部
42a 第1パイロット圧油路
42b 第2パイロット圧油路
43a 第1バイパス油路
43b 第2バイパス油路
44a 第1絞り(固定絞り部)
44b 第2絞り(固定絞り部)
45a 第1電磁比例弁(可変絞り弁)
45b 第2電磁比例弁(可変絞り弁)
48a 第3パイロット圧油路
48b 第4パイロット圧油路
49a 第3絞り(固定絞り部)
49b 第4絞り(固定絞り部)
51 切換操作装置
52 コントローラ
55a,55b,56a,56b パイロット圧油路
57a,57b,58a,58b 受圧部
101 下部走行体
102 上部旋回体
103 スイングポスト
104 フロント作業機
105 トラックフレーム
106 ブレード
107 旋回台
108 運転室
111 ブーム
112 アーム
113 バケット

Claims (5)

  1. 油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数のバルブセクションと、前記複数のアクチュエータのそれぞれに対応して設けられ、前記複数バルブセクションを動作させる操作信号を生成する複数の操作レバー装置と、前記油圧ポンプの吐出圧力が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より所定値だけ高くなるよう前記油圧ポンプの容量を制御するロードセンシング制御方式のポンプ制御手段とを備えた圧建設機械の油圧駆動装置において、
    前記複数のバルブセクションは、前記複数のアクチュエータのうち特定のアクチュエータに対して設けられた第1及び第2の2つのバルブセクションと、前記特定のアクチュエータ以外の複数のアクチュエータに対してそれぞれ設けられた複数の第3バルブセクションとを含み、
    前記複数の第1、第2及び第3バルブセクションは、それぞれ、流量制御と方向制御機能を備えた第1、第2及び第3方向切換弁と、この第1、第2及び第3方向切換弁の前後差圧を制御する第1、第2及び第3圧力補償弁とを有し、
    前記第1、第2及び第3圧力補償弁のうち少なくとも第1圧力補償弁は、前記特定のアクチュエータの負荷圧が上昇するにしたがって前記第1方向切換弁の前後差圧を小さくし通過流量を減少させる負荷依存特性を有し、
    前記複数の操作レバー装置のうち前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作信号に基づいて前記第1及び第2方向切換弁に導く操作信号変換装置と、
    前記操作信号変換装置によって生成される前記第1及び第2操作信号の大きさの割合を変更するモード切換装置とを備えることを特徴とする油圧建設機械の油圧駆動装置。
  2. 請求項1記載の油圧建設機械の油圧駆動装置において、
    前記操作信号変換装置は、前記第1及び第2操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作信号より小さく、その合計が前記操作信号に一致する操作信号を生成し、前記第1及び第2方向切換弁に導くことを特徴とする油圧建設機械の油圧駆動装置。
  3. 請求項1又は2記載の油圧建設機械の油圧駆動装置において、
    前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置は,前記操作信号として操作パイロット圧を生成する油圧パイロット方式であり、
    前記操作信号変換装置は、
    前記第1操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作パイロット圧を減圧して第1操作パイロット圧を生成し、前記第1方向切換弁に導く第1減圧装置と、
    前記第2操作信号として、前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置が生成する操作パイロット圧を減圧して第2操作パイロット圧を生成し、前記第2方向切換弁に導く第2減圧装置とを有し、
    前記モード切換装置は、前記第1及び第2減圧装置による操作パイロット圧の減圧の割合を変更することで、前記第1及び第2操作パイロット圧の大きさの割合を変更することを特徴とする油圧建設機械の油圧駆動装置。
  4. 請求項3記載の油圧建設機械の油圧駆動装置において、
    前記特定のアクチュエータに対応する操作レバー装置は、操作レバーの操作方向と操作量に応じて前記操作パイロット圧を生成する第1及び第2パイロット弁を有し、
    前記第1減圧装置は、
    前記第1パイロット弁と前記第1方向切換弁とを接続する第1パイロット圧油路と、
    前記第2パイロット弁と前記第1方向切換弁とを接続する第2パイロット圧油路と、
    前記第1パイロット圧油路と前記第2パイロット圧油路とを接続する第1バイパス油路と、
    前記第1パイロット油路の前記第1バイパス油路との接続点と前記第1パイロット弁との間に設けられた第1絞りと、
    前記第2パイロット油路の前記第1バイパス油路との接続点と前記第2パイロット弁との間に設けられた第2絞りと、
    前記第1バイパス油路に配置された第1可変絞り弁とを有し、
    前記第2減圧装置は、
    前記第1パイロット弁と前記第2方向切換弁とを接続する第3パイロット圧油路と、
    前記第2パイロット弁と前記第2方向切換弁とを接続する第4パイロット圧油路と、
    前記第3パイロット圧油路と前記第4パイロット圧油路とを接続する第2バイパス油路と、
    前記第3パイロット油路の前記第2バイパス油路との接続点と前記第1パイロット弁との間に設けられた第3絞りと、
    前記第4パイロット油路の前記第2バイパス油路との接続点と前記第2パイロット弁との間に設けられた第4絞りと、
    前記第2バイパス油路に配置された第2可変絞り弁とを有し、
    前記モード切換装置は、前記第1及び第2可変絞り弁の開口面積の割合を変更することで、前記第1及び第2減圧装置による減圧の割合を変更することを特徴とする油圧建設機械の油圧駆動装置。
  5. 請求項4記載の油圧建設機械の油圧駆動装置において、
    前記第1及び第2可変絞り弁はそれぞれ第1及び第2電磁比例弁であり、
    前記モード切換装置は、切換操作装置と、この切換操作装置から切換信号を入力し、この切換信号に基づいて第1及び第2指令信号を出力するコントローラとを有し、
    前記第1及び第2電磁比例弁はそれぞれ前記コントローラから出力される第1及び第2指令信号により作動し、それぞれの開口面積の割合を変更することを特徴とする油圧建設機械の油圧駆動装置。
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