JP2011073122A - 丸鋸切断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃部のすくい面に付着する切屑の洗浄効果および刃部と被切断材との間の潤滑効果が充分に得られ、丸鋸の寿命を充分に高めることができる丸鋸切断機を提供する。
【解決手段】ミスト噴射装置22は、ミスト状切削液を丸鋸20の回転方向前方であって超硬チップ46のすくい面50に対向する位置からそのすくい面50に向けて噴射する第1ノズル76を有することから、すくい面50に付着する切屑の洗浄効果、および丸鋸20と被切断材14との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸20の寿命を充分に高めることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、丸鋸に向けてミスト状切削液を噴射しつつその丸鋸を回転させて被切断材に切り込ませることにより、その被切断材を切断する丸鋸切断機に関するものである。
台金の外周部において周方向に連ねられた複数の刃部を有する円板状の丸鋸と、ミスト状切削液を前記丸鋸に向けて噴射するミスト噴射装置と、前記丸鋸を回転駆動する丸鋸回転駆動装置と、前記丸鋸を金属製の被切断材に切り込ませるためにその被切断材に向けて移動させる丸鋸移動装置とを備える丸鋸切断機が知られている。例えば、特許文献1に記載されたものがそれである。このような丸鋸切断機によれば、使用する切削液の量が少なくてすみ、さらに、その切削液を貯溜するための大型のタンク、循環させるためのポンプ、および濾過するための濾過装置などが不要となる。そのため、設備コストおよび運転コストを低減させることができる。
特開平11−33823号公報
ところで、前記刃部には、切削によって被切断材から分離させられる切屑(切粉)を排出させることを目的として、良く知られた所謂すくい面が設けられている。上記切屑は、被切断材から分離する際に上記すくい面に当たって滑りつつ所定の形状に変形されるか或いは所定の小片に破断される等によって、排出が促されるようになっている。しかし、排出されなかった切屑が刃部に付いたまま切削が行われ続ける場合には、その切屑が刃部の切刃またはその付近に溶着することによって被切断材の切断面の面粗度が粗くなる等の切削障害が起きる可能性がある。これにより、丸鋸の交換周期が短くなり、寿命が短くなる。また、特に被切断材が大径であるとき等において、被切断材の切断面全体に切削液が行き渡らない場合には、刃部と被切断材との潤滑性が低下して両部材間の摩擦熱が増大し、刃部と被切断材の切断面との摩耗が増加する可能性がある。これにより、丸鋸の寿命が短くなり、また、被切断材の切断面の加工精度が低下する。
したがって、丸鋸の寿命向上および被切断材の加工精度向上のことを考慮すると、排出されずに刃部に付着する切屑を洗浄(除去)すること、および刃部と被切断材との間の潤滑性を確保することは、とても重要なことである。しかしながら、前記従来の丸鋸切断機においては、刃部のすくい面にミスト状切削液が充分に供給されず、そのため、そのすくい面に付着する切屑の洗浄効果および刃部と被切断材との潤滑効果が充分に得られ難いという問題があった。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、刃部のすくい面に付着する切屑の洗浄効果および刃部と被切断材との間の潤滑効果が充分に得られ、丸鋸の寿命を充分に高めることができる丸鋸切断機を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(1)台金の外周部において周方向に連ねられた複数の刃部を有する円板状の丸鋸と、ミスト状切削液を前記丸鋸に向けて噴射するミスト噴射装置と、前記丸鋸を回転駆動する丸鋸回転駆動装置と、前記丸鋸を金属製の被切断材に切り込ませるためにその被切断材に向けて移動させる丸鋸移動装置とを備える丸鋸切断機であって、(2)前記ミスト噴射装置は、前記ミスト状切削液を前記丸鋸の回転方向前方であって前記刃部のすくい面に対向する位置からそのすくい面に向けて噴射する第1ノズルを有することにある。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1にかかる発明において、前記ミスト噴射装置の第1ノズルは、前記ミスト状切削液を前記刃部の回転軌跡の接線方向に噴射するものであることにある。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2にかかる発明において、前記ミスト噴射装置は、前記被切断材に切り込む直前の前記刃部の背面に向かって前記ミスト状切削液を噴射する第2ノズルを有することにある。
請求項1にかかる発明の丸鋸切断機によれば、前記ミスト噴射装置は、前記ミスト状切削液を前記丸鋸の回転方向前方であって前記刃部のすくい面に対向する位置からそのすくい面に向けて噴射する第1ノズルを有することから、すくい面に付着する切屑の洗浄効果および刃部と被切断材との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸の寿命を充分に高めることができる。つまり、第1ノズルにより丸鋸の回転方向前方であって前記刃部のすくい面に対向する位置からそのすくい面に向けてミスト状切削液が噴射されることにより、すくい面に付着する切屑が吹き飛ばされて除去されるため、切屑がすくい面に付着したまま切削が行われ続けることによる切削障害の発生が抑制され、丸鋸の寿命が高まる。また、すくい面に切削液が充分に供給された状態で刃部が被切断材内に切り込むことで、被切断材の切断面に切削液が充分にいきわたるため、刃部と被切断材との潤滑性が確保され、丸鋸の寿命が高まる。
また、請求項2にかかる発明の丸鋸切断機によれば、前記ミスト噴射装置の第1ノズルは、前記ミスト状切削液を前記刃部の回転軌跡の接線方向に噴射するものであることから、すくい面に付着する切屑の洗浄効果および刃部と被切断材との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸の寿命を充分に高めることができる。
また、請求項3にかかる発明の丸鋸切断機によれば、前記ミスト噴射装置は、前記被切断材に切り込む直前の前記刃部の背面に向かって前記ミスト状切削液を噴射する第2ノズルを有することから、被切断材の切削溝内へミスト状切削液が充分に入って刃部と被切断材との間の潤滑効果がより一層得られるので、丸鋸の寿命をより一層高めることができる。
本発明の一実施例のスイング式の丸鋸切断機を示す正面図である。 図1に示す丸鋸の一部と、第1ノズルおよび第2ノズルの先端部とを拡大して示す図である。 図2に示す超硬チップの1つを拡大して示す斜視図である。 図1に示す丸鋸を被切断材に切り込ませることでその被切断材の外周部を切削している様子を、超硬チップの側面側から示す図である。 図2に示す第1ノズルのV-V矢視部を示す断面図である。 本実施例の第1ノズルおよび第2ノズルを装着した丸鋸切断機と、従来のノズルを装着した従来の丸鋸切断機とで、丸鋸が寿命を迎えるまでの被切断材の切断個数を比較して示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のスイング式の丸鋸切断機10を示す正面図である。図1において、丸鋸切断機10は、基台12上において、図1に示す丸鋸切断機10の背面側に配置される図示しない給材装置から供給された被切断材14を、切断毎に間欠的に予め設定された所定寸法ずつ長手方向へ送る、すなわち被切断材14の軸心O1に平行な方向へ移動させる材料定寸送り装置16と、下端部が支持軸17を介して支持台18により回動中心C1まわりの回動可能に設けられた傾動部材19の上端部に、回転中心C2まわりの回転可能に設けられた円板状の丸鋸20と、ミスト状切削液を丸鋸20に向けて噴射するミスト噴射装置22と、丸鋸20を回転駆動する丸鋸回転駆動装置24と、丸鋸20を金属製の被切断材14に切り込ませるために丸鋸20をその被切断材14に向けて移動させる丸鋸移動装置26とを備えている。本実施例の被切断材14は丸棒状であり、図1において紙面に垂直な方向へ長手状を成すように配置されている。そして、上記被切断材14は、例えばアルミ合金などの金属製棒材である。また、上記ミスト状切削液は、例えば植物性油がミスト状にされたものである。
上記材料定寸送り装置16は、被切断材14が載置されるワークテーブル28と、被切断材14をクランプしてその軸心O1に平行な方向へ所定寸法ずつ移動させる図示しない可動クランプ装置と、ワークテーブル28上の被切断材14の位置を固定する横型クランプ装置30および縦型クランプ装置32とを備えている。
上記可動クランプ装置は、横型クランプ装置30および縦型クランプ装置32により被切断材14の位置が固定されていない状態において、その被切断材14を把持しつつ、軸心O1に平行な方向へ例えば油圧シリンダにより予め設定された所定寸法移動させられる可動式のクランプを備えるものである。
前記横型クランプ装置30は、被切断材14の軸心O1に直交し且つワークテーブル28の上面(ワーク載置面)に平行な方向すなわち図1の矢印a方向へ往復運動可能なピストンを有する図示しない油圧シリンダと、その油圧シリンダのピストンロッドに連結されて上記矢印a方向へ移動可能な移動部材34の先端に固定されたクランプパッド36とを備えている。この横型クランプ装置30は、上記油圧シリンダを作動させてクランプパッド36を被切断材14に向けて前進させることにより、被切断材14をクランプパッド36と当て板38との間で挟んで固定する。上記当て板38は、被切断材14のクランプパッド36とは反対側においてワークテーブル28に位置固定に設けられた板材である。なお、横型クランプ装置30は、被切断材14が前記可動クランプ装置により移動させられるときには、被切断材14の固定を解除する。
前記縦型クランプ装置32は、被切断材14のワークテーブル28とは反対側において、被切断材14の軸心O1に直交し且つワークテーブル28の上面(非切断材の載置面)に垂直な方向、すなわち図1の矢印b方向へ往復運動可能なピストンを有する油圧シリンダ40と、その油圧シリンダ40のピストンロッドの先端に固定されたクランプパッド42とを備えている。この縦型クランプ装置32は、油圧シリンダ40を作動させてクランプパッド42を被切断材14に向けて前進させることにより、被切断材14をクランプパッド42とワークテーブル28との間で挟んで固定する。なお、縦型クランプ装置32は、前記可動クランプ装置により被切断材14が移動させられるときには、被切断材14の固定を解除する。また、縦型クランプ装置32による被切断材14の固定は、好適には横型クランプ装置30による被切断材14の固定後に行われる。
図2は、図1に示す丸鋸20の一部を拡大して示す図である。図2に示すように、丸鋸20は、円板状の台金44と、その台金44の外周部において周方向に一定間隔を隔てて連ねられ、例えばろう付け等により台金44に固着された複数の超硬チップ46とを備えている。そして、図1に示すように、台金44が回転軸47に一体的に固定され、その回転軸47を介して傾動部材19により回転中心C2まわりの回動可能に支持されている。なお、図1では、丸鋸20のカバー部材48が一部切欠かれて示されている。
上記超硬チップ46は、たとえば炭化タングステンを主体とした焼結体から成る超硬合金が用いられたチップであり、本発明の刃部に相当するものである。図3は、図2に示す超硬チップ46の1つを拡大して示す斜視図である。図3に示すように、本実施例の超硬チップ46は、すくい角が負であるネガティブタイプであり、切刃49と、その切刃49に対して丸鋸20の回転方向前方側に形成されたすくい面50とを備えている。上記切刃49は、被切断材14の切削によって形成される切屑を超硬チップ46の幅方向において短く(小さく)するために、超硬チップ46の上面すなわち丸鋸20の外周側に位置する面に周方向に設けられた溝52によって、超硬チップ46の幅方向において2分割されている。また、超硬チップ46は、被切断材14に切り込まれたときにその被切断材14の切断面との間の抵抗を減らすために、その上面と側面との角部に面取り部54が設けられている。
図4は、回転駆動された丸鋸20を被切断材14に切り込ませることでその被切断材14の外周部を切削している様子を、超硬チップ46の側面側から示す図である。図4に示すように、被切断材14は、矢印c方向に回転駆動された超硬チップ46が押し付けられることで、その超硬チップ46の切刃49の切削作用により外周部の一部が周方向に沿って取り除かれる。その取り除かれた切屑は、切刃49とすくい面50との間のネガ面58、およびすくい面50に当たって滑りつつ排出される。上記切屑は、すくい面50の外周部に形成された凹面60により湾曲形状に変形されて小片に破断されることで、排出が促されるようになっている。さらに、本実施例では、ミスト噴射装置22により切刃49、ネガ面58、およびすくい面50(凹面60含む)の表面に切削液が供給されることで上記各面と切屑との滑りが良くなって、切屑の排出が一層促されるようになっている。
図1に戻って、前記丸鋸回転駆動装置24は、丸鋸20を回転中心C2まわりの回転可能に支持する回転軸47と、丸鋸20を回転駆動する動力源としての丸鋸駆動用電動機62と、その丸鋸駆動用電動機の出力軸の回転を回転軸47に伝達するための例えばプーリおよびベルト等の図示しない伝動部材とを備えている。なお、丸鋸駆動用電動機62は、傾動部材19に固設されている。この丸鋸回転駆動装置24は、丸鋸駆動用電動機62を作動させてその出力軸の回転を上記伝動部材を介して回転軸47に伝達することにより、丸鋸20を矢印c方向に回転駆動する。
前記丸鋸移動装置26は、丸鋸20を被切断材14に向かって或いは被切断材14とは反対側へ移動させるために、被切断材14を固定するワークテーブル28と一体の機台64の上面に固定された第1支持部材66と、丸鋸20を支持する傾動部材19の上部に固定された第2支持部材68とを、相互に接近離隔するように駆動する。具体的には、丸鋸移動装置26は、第1支持部材66により回動中心C3まわりの回動可能に支持された中空円筒状の支持部材70と、その支持部材70の軸心と略同心のボールネジ状の回転出力軸を有して、支持部材70の第2支持部材68とは反対側の端部に固設された電気駆動式のサーボモータ72と、一端部が上記ボールネジ回転出力軸の外周側に螺合されつつ支持部材70の内周面により軸心方向の移動可能に且つ軸心まわりの回転不能に支持され、他端部が第2支持部材68により上記回動中心C3に平行な回動中心C4まわりの回動可能に支持された円筒状の軸方向移動部材74とを備えている。この丸鋸移動装置26は、サーボモータ72を作動させて、傾動部材19の上部に第2支持部材68を介して連結された軸方向移動部材74をその軸心方向すなわち図1の矢印d方向へ移動させることにより、傾動部材19を図1の矢印e方向へ傾動させる。
図1および図2に示すように、前記ミスト噴射装置22は、例えば図1に示す傾動部材19の背面側に配置された図示しないミスト状切削液供給源と、そのミスト状切削液供給源から供給されるミスト状切削液を、丸鋸20の回転方向前方であって超硬チップ46のすくい面50に対向する位置からそのすくい面50に向けて図2の矢印f方向へ噴射する第1ノズル76と、被切断材14に切り込む直前の超硬チップ46の背面に向かって上記ミスト状切削液を図2の矢印g方向へ噴射する第2ノズル78とを備えている。上記第1ノズル76によりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置は、上記第2ノズルによりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置に対して、丸鋸20の周方向へ約1/4周くらい回転方向後方側に位置している。
上記ミスト状切削液供給源は、例えば、切削液を貯溜する切削液タンクと、圧縮空気を発生させるコンプレッサーと、上記切削液タンク内の切削液と上記コンプレッサーからの圧縮空気とを混合しつつ第1ノズル76および第2ノズル78へ送る良く知られた所謂エジェクターとを備えている。
図5は、図2に示す第1ノズル76のV-V矢視部を示す断面図である。図5に示すように、第1ノズル76は、ミスト状切削液供給管80と、側面がミスト状切削液供給管80の先端部に例えば螺合により固定された円筒状の先端部材82とを備えている。上記先端部材82は、中空円筒状であって両端部にそれぞれプラグ(メクラ栓)84が取り付けられており、超硬チップ46の凹面60に向けて直線状に穿設された第1噴射孔86と、その第1噴射孔86の両側に併設された第2噴射孔88および第3噴射孔90とを、備えている。この第1ノズル76は、ミスト状切削液を、第1噴射孔86、第2噴射孔88、および第3噴射孔90から、凹面60の超硬チップ46の幅方向の中間位置であり且つ凹面60の半径方向の中間位置である、図3および図4のすくい面50の凹面60の中心点Pに向けて、その中心点Pの回転軌跡Lの接線方向に噴射するものである。上記回転軌跡Lは、本発明における刃部の回転軌跡に相当するものである。
上記のように構成される丸鋸切断機10においては、先ず、被切断材14が、材料定寸送り装置16により図示しない給材装置からワークテーブル28上に供給される。次いで、その被切断材14が、横型クランプ装置30および縦型クランプ装置32によりクランプされて固定される。次いで、丸鋸回転駆動装置24により回転駆動された丸鋸20が、丸鋸移動装置26により被切断材14に向けて移動させられる。そして、ミスト噴射装置22の第1ノズル76および第2ノズル78から丸鋸20に向けてミスト状切削液が噴射されつつ、丸鋸20が、予め設定された切込速度(移動速度)に応じて被切断材14に切り込まれる。上記ミスト状切削液のうち第1ノズル76の第1噴射孔86第、2噴射孔88、および第3噴射孔90から噴射されるものは、切刃49の切削作用によって被切断材14から取り除かれてすくい面50等に付着する切屑を噴射圧により吹き飛ばす作用と、切刃49、ネガ面58、およびすくい面50(凹面60含む)の表面に供給されることで上記各面と切屑との滑りを良くして、切屑の排出を促進させる作用とがある。また、上記ミスト状切削液のうち第1ノズル76の第1噴射孔86、第2噴射孔88、および第3噴射孔90から噴射されるもの、および第2ノズル78から噴射されるものは、丸鋸20或いは被切断材14の切断面に供給されることで、丸鋸20と被切断材14との潤滑性を高める作用がある。
図6は、本実施例の第1ノズル76および第2ノズル78を装着した丸鋸切断機10と、従来のノズルを装着した従来の丸鋸切断機とで、丸鋸20が寿命を迎えるまでの被切断材14の切断個数を比較して示す図である。上記従来のノズルとは、第2ノズル78と、その第2ノズル78によりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置から、丸鋸20の周方向の約1/4周くらい回転方向後方側の周方向位置に配置されて、丸鋸20の外周側から回転中心C2に向けてミスト状切削液を噴射するノズルとである。図6において、横軸は、図6に示す切断実験の実施順に使用された丸鋸20の番号であり、縦軸は、丸鋸20が寿命を迎えるまでの被切断材14の切断個数である。丸鋸20の番号1から番号14までは、従来の丸鋸切断機で切断され、丸鋸20の番号15から番号40までは、本実施例の丸鋸切断機10で切断されている。図6に示すように、従来の丸鋸切断機での切断個数の平均は、6800個前後であるのに対し、本実施例の丸鋸切断機10での切断個数の平均は、9400個前後である。言い換えれば、本実施例の丸鋸切断機10は、従来の丸鋸切断機に比較して、丸鋸20の寿命が増加する。
上述のように、本実施例の丸鋸切断機10によれば、ミスト噴射装置22は、ミスト状切削液を丸鋸20の回転方向前方であって超硬チップ(刃部)46のすくい面50に対向する位置からそのすくい面50に向けて噴射する第1ノズル76を有することから、すくい面50に付着する切屑の洗浄効果、および丸鋸20と被切断材14との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸20の寿命を充分に高めることができる。つまり、第1ノズル76により丸鋸20の回転方向前方であって超硬チップ46のすくい面50に対向する位置からそのすくい面50に向けてミスト状切削液が噴射されることにより、すくい面50に付着する切屑が吹き飛ばされて除去されるため、切屑がすくい面50に付着したまま切削が行われ続けることによる切削障害の発生が抑制され、丸鋸20の寿命が高まる。また、すくい面50に切削液が充分に供給された状態で丸鋸20が被切断材14内に切り込むことで、被切断材14の切断面に切削液が充分にいきわたるため、丸鋸20と被切断材14との潤滑性が確保され、図6に示すように丸鋸20の寿命が高まる。
また、本実施例の丸鋸切断機10によれば、第1ノズル76は、ミスト状切削液を超硬チップ46の回転軌跡Lの接線方向に噴射するものであることから、すくい面50に付着する切屑の洗浄効果、および丸鋸20と被切断材14との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸20の寿命を充分に高めることができる。
また、本実施例の丸鋸切断機10によれば、第1ノズル76は、ミスト状切削液を超硬チップ46のすくい面50と両側面とに向けて噴射するものであることから、超硬チップ46の全体が充分に油膜で覆われ、丸鋸20と被切断材14との間の潤滑効果が充分に得られるので、丸鋸20の寿命を充分に高めることができる。
また、本実施例の丸鋸切断機10によれば、ミスト噴射装置22は、被切断材14に切り込む直前の超硬チップ46の背面に向かってミスト状切削液を噴射する第2ノズル78を有することから、被切断材14の切削溝内へミスト状切削液が充分に入って丸鋸20と被切断材14との間の潤滑効果がより一層得られるので、丸鋸20の寿命をより一層高めることができる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例において、丸鋸20は、台金44の外周部に超硬チップ46がろう付によって固着された超硬鋸刃であったが、これに限らず、例えば、台金44の外周部に例えばセラミック等を用いたチップが固着された鋸刃、或いは外周部に切刃が台金44と一体に形成された刃部が設けられ、寿命を迎える度に上記刃部を研磨することで再び使用可能となる鋸刃など、その他の鋸刃であってもよい。
また、前述の実施例において、丸鋸切断機10は、スイング方式のものであったが、これに限らず、例えば、横スライド方式、又は縦スライド方式のもの等であってもよい。
また、前述の実施例において、被切断材14は、丸棒状のものであったが、これに限らず、様々な断面形状を有するものであってもよい。
また、前述の実施例において、被切断材14は、アルミ合金であったが、これに限らず、例えば一般鋼、合金鋼あるいはステンレス鋼などの、その他の金属であってもよい。
また、前述の実施例において、ミスト化する切削液として植物性油が使用されていたが、これに限らず、例えば、動物性油、鉱物油、合成油、或いはそれらの混合油などが使用されてもよい。
また、前述の実施例において、丸鋸移動装置26は、ボールネジ軸とこれを回転駆動するサーボモータとを有するボールネジ機構を備えていたが、これに限らず、例えば、ラックピニオンとこれを駆動するサーボモータとを有するラックピニオン機構などを備えるものであってもよい。
また、前述の実施例において、第1ノズル76は、ミスト状切削液を第1噴射孔86、第2噴射孔88、および第3噴射孔90から凹面60の中心点Pに向けてその中心点Pの回転軌跡Lの接線方向に噴射するものであったが、これに限らない。ミスト状切削液をすくい面50に向けて噴射するものであれば、噴射孔の個数、形状はいかなるものであってもよい。
また、前述の実施例において、第1ノズル76によりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置は、第2ノズルによりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置に対して、丸鋸20の周方向へ約1/4周くらい回転方向後方側に位置していたが、これに限らず、周方向のどこに位置していても良い。なお、好適には、超硬チップ46のすくい面50に切削液をより多く保持させつつ被切断材14へ切り込ませることで丸鋸20と被切断材14との潤滑性をより高めるために、第1ノズルによりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置は、第2ノズルによりミスト状切削液が吹き付けられる丸鋸20の周方向位置に対して、前記回転方向後方側の可及的に近い場所に設定される。例えば、約1/8周くらい回転方向後方側の周方向位置と約1/4周くらい回転方向後方側の周方向位置との間に設定される。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:丸鋸切断機
14:被切断材
20:丸鋸
22:ミスト噴射装置
24:丸鋸回転駆動装置
26:丸鋸移動装置
44:台金
46:超硬チップ(刃部)
50:すくい面
76:第1ノズル
78:第2ノズル
L:回転軌跡

Claims (3)

  1. 台金の外周部において周方向に連ねられた複数の刃部を有する円板状の丸鋸と、ミスト状切削液を該丸鋸に向けて噴射するミスト噴射装置と、該丸鋸を回転駆動する丸鋸回転駆動装置と、該丸鋸を金属製の被切断材に切り込ませるために該被切断材に向けて移動させる丸鋸移動装置とを備える丸鋸切断機であって、
    前記ミスト噴射装置は、前記ミスト状切削液を前記丸鋸の回転方向前方であって前記刃部のすくい面に対向する位置から該すくい面に向けて噴射する第1ノズルを有することを特徴とする丸鋸切断機。
  2. 前記ミスト噴射装置の第1ノズルは、前記ミスト状切削液を前記刃部の回転軌跡の接線方向に噴射するものであることを特徴とする請求項1の丸鋸切断機。
  3. 前記ミスト噴射装置は、前記被切断材に切り込む直前の前記刃部の背面に向かって前記ミスト状切削液を噴射する第2ノズルを有することを特徴とする請求項1または2の丸鋸切断機。
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