JP2011073076A - グリーンボールの研磨装置 - Google Patents

グリーンボールの研磨装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011073076A
JP2011073076A JP2009224774A JP2009224774A JP2011073076A JP 2011073076 A JP2011073076 A JP 2011073076A JP 2009224774 A JP2009224774 A JP 2009224774A JP 2009224774 A JP2009224774 A JP 2009224774A JP 2011073076 A JP2011073076 A JP 2011073076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
green ball
polishing apparatus
powder
green
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009224774A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutake Hayakawa
康武 早川
Katsutoshi Muramatsu
勝利 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2009224774A priority Critical patent/JP2011073076A/ja
Priority to PCT/JP2010/066371 priority patent/WO2011040296A1/ja
Priority to US13/499,158 priority patent/US9032626B2/en
Priority to CN201080044758.5A priority patent/CN102548707B/zh
Priority to EP10820415.7A priority patent/EP2484488B1/en
Publication of JP2011073076A publication Critical patent/JP2011073076A/ja
Priority to US14/704,620 priority patent/US9452503B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置を提供する。
【解決手段】
研磨装置1は、第1の面11を有する第1定盤10と、第1の面11に対向し、第2の面21を有するとともに、第2の面21に交差する方向に突出する保持部22を有する第2定盤20とを備えている。第1の面11は、グリーンボール91を研磨する研磨面となっている。また、グリーンボールの研磨装置1は、研磨により生じた研磨粉を上記研磨面から除去する吸引部材40をさらに備えている。グリーンボール91は第1の面11と第2の面21との間において挟持される。そして、第1定盤10および第2定盤20は、それぞれ軸αおよび軸β周りに回転することによってグリーンボール91を公転および自転させる。
【選択図】図1

Description

本発明はグリーンボールの研磨装置に関し、より特定的には、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置に関するものである。
一般に、転がり軸受の転動体などに使用されるセラミックス製のボール(セラミックス球)は、原料粉末を成形してセラミックスの未焼結のボール、すなわちグリーンボールを作製し、これを焼結した後、研磨処理を行なうことにより真球に近い形状を有するセラミックス球に仕上げることにより製造される。しかし、セラミックス球は硬度が非常に高いため、加工に長時間を要するという問題がある。
一方、焼結前のグリーンボールは、硬度が低くて加工が容易であるので、焼結後の研磨に比べて格段に高い能率で加工できる。このような背景のもと、グリーンボールの加工に関して、種々の提案がなされている(たとえば、特許文献1〜3参照)。特許文献1には、対向する2枚の定盤間に熱可塑性有機高分子化合物を主体とする組成物を結合材として加えたグリーンボールを挟み、研磨盤に砥粒と水とを滴下し、湿式研磨を行なう方法が開示されている。しかし、この方法では、結合剤の組成が制約されるという問題がある。また、この方法では、加工後の脱脂および焼結条件が複雑になるため、量産性にも問題を生じる。また、特許文献2には、縦型の2枚の砥石間にグリーンボールを挟み込み、研磨する方法が開示されている。しかし、この方法では、一基の装置において複数個のグリーンボールを同時に加工することができないため、量産性に乏しいという問題がある。
一方、特許文献3には、互いに平面で対向する一対の加工定盤間に複数個のグリーンボールを挟み込み、両加工定盤の対向平面に沿う複数系統の相対移動で、グリーンボールに公転と、各種方向に自転とを行なわせながら、グリーンボールを真球に近い形状に研磨する研磨装置が開示されている。複数系統の相対移動とは、たとえば両加工定盤の互いに偏心した回転や、回転と直進との組み合わせ等である。この研磨装置においては、下加工定盤における研磨加工用の粗面を、研磨粉の通過可能な格子目の粗面構成部材で形成し、かつこの粗面構成部材の下側の加工定盤部分に、上面に開口する多数の孔を設けることができる。この研磨装置を用いた研磨方法は、結合材の組成に制約がなく、かつ同時に複数個の加工が可能である。
特開平1−130908号公報 特開平2−303767号公報 特開平7−314308号公報
しかしながら、特許文献3に記載のグリーンボールの研磨装置においては、粗面構成部材の格子目や加工定盤に設けられた孔が、グリーンボールの研磨により生じた研磨粉により目詰まりし、研磨効率が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置を提供することである。
本発明に従ったグリーンボールの研磨装置は、グリーンボールに接触することによりグリーンボールを保持する第1の面を有する第1部材と、第1の面に対向し、グリーンボールに接触することによりグリーンボールを保持する第2の面を有するとともに、第2の面に交差する方向に突出することによりグリーンボールの第2の面に沿った方向における移動を制限する保持部を有する第2部材とを備えている。第1の面および第2の面の少なくともいずれか一方は、グリーンボールに接触することによりグリーンボールを研磨する研磨面となっている。また、グリーンボールの研磨装置は、グリーンボールの研磨により生じた研磨粉を上記研磨面から除去する研磨粉除去機構をさらに備えている。グリーンボールは第1の面と第2の面との間において挟持される。そして、第1部材と第2部材とは複数系統の相対運動によってグリーンボールを公転および自転させる。
本発明のグリーンボールの研磨装置においては、第1部材と第2部材とが複数系統の相対運動によってグリーンボールを公転および自転させる。そのため、グリーンボールは自転軸を変化させつつ自転する。また、第1の面および第2の面の少なくともいずれか一方は研磨面となっている。そのため、当該自転によってグリーンボールは突出部が優先的に加工されるとともに、その表面全域にわたって研磨される。その結果、グリーンボールは上記研磨装置による研磨により、効率よく真球に近づく。さらに、本発明のグリーンボールの研磨装置は、研磨粉を上記研磨面から除去する研磨粉除去機構を備えているため、研磨面の目詰まりが抑制されて研磨効率の低下が抑えられるため、上記効率のよい研磨加工を長期間にわたって維持することができる。このように、本発明のグリーンボールの研磨装置によれば、研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置を提供することができる。なお、第1部材および第2部材の複数系統の相対運動とは、たとえば第1部材および第2部材の互いに異なった軸周りの回転や、一方の部材の回転と他方の部材の直進との組み合わせ等である。
上記グリーンボールの研磨装置においては、上記研磨粉除去機構は、研磨粉を吸引することにより除去する吸引部材を含んでいてもよい。これにより、研磨面からの研磨粉の除去を効率よく実施することができる。
上記グリーンボールの研磨装置においては、上記研磨粉除去機構は、研磨面に洗浄液を供給することにより研磨面を洗浄する洗浄部材と、洗浄された研磨面を乾燥させる乾燥部材とを含んでいてもよい。
これにより、洗浄液を用いてより確実に研磨面の研磨粉を除去するとともに、研磨粉を除去した後の研磨面を乾燥させることにより、残留した洗浄液がグリーンボールの研磨に悪影響を与えることを抑制することができる。
上記グリーンボールの研磨装置においては、上記研磨粉除去機構は、研磨面に気体を吹き付けることにより研磨粉を除去する気体噴射部材を含んでいてもよい。これにより、研磨面から研磨粉をより確実に除去することができる。
上記グリーンボールの研磨装置においては、研磨面を含む第1部材および第2部材の少なくとも一方の領域は、研磨粉が通過可能な格子目の格子状の形状を有する格子部材から構成されていてもよい。これにより、発生した研磨粉が格子部材の格子目を通過できるため、一般的な砥石等を用いた場合に比べて、研磨面の目詰まりが抑制される。
上記グリーンボールの研磨装置においては、研磨面を含む第1部材および第2部材の少なくとも一方には、上記格子部材の直下に、格子部材に向けて開口する複数の孔が形成されていてもよい。これにより、格子部材の格子目を通過した研磨粉が当該孔に入るため、研磨面の目詰まりが一層抑制される。
上記グリーンボールの研磨装置においては、上記複数の孔は、研磨面を含む第1部材および第2部材の少なくとも一方を研磨面に交差する方向に貫通するように形成されていてもよい。
これにより、格子部材の格子目を通過して上記孔に入った研磨粉を、当該孔を通過させて反対側から除去することができる。これにより、研磨面の目詰まりを一層抑制することができる。
上記グリーンボールの研磨装置においては、研磨面を含む第1部材および第2部材の少なくとも一方を上記複数の孔が貫通する方向において挟むように、吸引部材と気体噴射部材とが配置されている。
これにより、研磨面を含む第1部材および第2部材の少なくとも一方の部材に形成された上記複数の孔に一方の開口側から気体噴射部材により気体を吹き付けるとともに、他方の開口側から吸引部材によって研磨粉を吸引し、研磨粉を除去することができる。その結果、一層確実に研磨面の目詰まりを抑制することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のグリーンボールの研磨装置によれば、研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置を提供することができる。
研磨装置の構造を示す概略断面図である。 格子部材の構造を示す概略平面図である。 研磨装置の構造の他の一例を示す概略断面図である。 研磨装置の構造のさらに他の一例を示す概略断面図である。 図4の研磨装置の他の断面を示す概略断面図である。 研磨装置の構造のさらに他の一例を示す概略断面図である。 格子部材の目開きの大きさと加工回数との関係を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施の形態である実施の形態1におけるグリーンボールの研磨装置について説明する。図1を参照して、実施の形態1におけるグリーンボールの研磨装置である研磨装置1は、グリーンボール91に接触することによりグリーンボール91を保持する第1の面11を有する第1部材としての第1定盤10と、第1の面11に対向し、グリーンボール91に接触することによりグリーンボール91を保持する第2の面21を有するとともに、第2の面21に交差する方向に突出することによりグリーンボール91の第2の面21に沿った方向における移動を制限する保持部22を有する第2定盤20とを備えている。研磨装置1が稼動可能に設置された状態において、第1定盤10は鉛直方向において下側の定盤であり、第2定盤20は上側の定盤である。
第1定盤10には、第2定盤20に対向する側とは反対側に突出する第1軸12が接続されている。そして、第1軸12の外周面には軸受31が嵌め込まれている。そして、この軸受31は、第1保持部材32により保持されている。以上の構成により、第1定盤10は、第1軸12の中心軸に一致する軸αを回転軸として周方向に回転可能となっている。また、第1定盤10の第1の面11を含む領域には、グリーンボール91を研磨するための研磨層10Aが形成されている。研磨層10Aは、たとえば砥石であってもよいが、本実施の形態においては図2に示すように、研磨粉が通過可能な格子目13の格子状の形状を有する金網などの格子部材からなっている。
一方、第2定盤20には、第1定盤10に対向する側とは反対側に突出する第2軸24が接続されている。この第2軸24の外周側には軸受31が嵌め込まれている。そして、この軸受31は、第2保持部材33により保持されている。以上の構成により、第2定盤20は、第2軸24の中心軸に一致し、軸αとは異なる軸βを回転軸として周方向に回転可能となっている。軸βは、軸αに対して平行である。また、第2定盤20の第2の面21を含む領域には、グリーンボール91を保持するための保持層20Aが形成されている。保持層20Aは、たとえばゴム、樹脂などからなる弾性部材である。さらに、第2定盤20には、その外周を取り囲むように、第1定盤に対向する側に突出する保持部22が形成されている。そして、研磨装置1は、第2の面21と第1の面11との間に、グリーンボール91を挟持しつつ、グリーンボール91を研磨することができる。
さらに、本実施の形態における研磨装置1は、グリーンボール91の研磨により生じた研磨粉を研磨面である第1の面11から除去する研磨粉除去機構としての吸引部材40を備えている。吸引部材40は、第1定盤10の第1の面11上に、第2定盤20と干渉しないように配置されている。また、吸引部材40において第1の面11に対向する領域には、研磨粉を吸引するための複数の吸引孔41が形成されている。そして、吸引部材40の内部が外部に対して減圧状態とされることにより、矢印aに沿って研磨粉を吸引部材40の内部に吸引し、研磨面である第1の面11から除去することができる。
次に、研磨装置1を用いたグリーンボール91の研磨方法について説明する。図1を参照して、まず、原料粉末が球状に成形されて作製された複数のグリーンボール91が、研磨装置1の第1定盤10と第2定盤20との間に供給される。このとき、図1を参照して、第1定盤10は軸αを回転軸として回転するとともに、第2定盤20は軸βを回転軸として回転する。つまり、第1定盤10および第2定盤20においては、複数系統の相対運動が達成される。これにより、グリーンボール91は自転するとともに、第2定盤20の保持部22の内壁23に沿って公転する。
つまり、本実施の形態における研磨装置1においては、第1の面11がグリーンボール91に接触することによりグリーンボールを研磨する研磨面となっている。また、グリーンボール91は第1の面11と第2の面21との間において挟持される。さらに、第1定盤10と第2定盤20とは複数系統の相対運動(ここでは、異なった軸周りの回転運動)によってグリーンボール91を公転および自転させる。そのため、グリーンボール91は自転軸を変化させつつ自転する。また、第1の面11が研磨面となっているため、当該自転によってグリーンボール91は突出部が優先的に加工されるとともに、その表面全域にわたって研磨される。その結果、グリーンボール91は、研磨装置1による研磨によって効率よく真球に近づく。
さらに、本実施の形態における研磨装置1は、研磨粉除去機構を構成する吸引部材40を備えているため、研磨面である第1の面11の目詰まりが抑制されて研磨効率の低下が抑えられるため、上記効率のよい研磨加工を長期間にわたって維持することができる。このように、本実施の形態における研磨装置1は、研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施することが可能なグリーンボールの研磨装置となっている。
なお、上記実施の形態1においては、本発明の第1部材および第2部材の複数系統の相対運動として、第1部材としての第1定盤10と第2部材としての第2定盤20とが、異なった軸周りに回転する場合について説明したが、複数系統の相対運動はこれに限られない。具体的には、たとえば第1部材としての第1定盤10に代えて、第2の面21に対向するように直線運動する面を有するエンドレスのベルトを採用してもよい。この場合、第2の面21に対向するベルトの面を、研磨面とすることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態である実施の形態2について説明する。図3および図1を参照して、実施の形態2におけるグリーンボールの研磨装置としての研磨装置1は、基本的には実施の形態1における研磨装置1と同様の構造を有し、同様に動作するとともに、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態2における研磨装置1は、第1定盤10の構造において実施の形態1の場合とは異なっている。
すなわち、図3を参照して、実施の形態2における研磨装置1においては、研磨面である第1の面11を有する第1定盤10の格子部材からなる研磨層10Aの直下に、当該研磨層10Aに向けて開口する複数の孔14が形成されている。
このような構造を有することにより、研磨層10Aの格子目を通過した研磨粉が当該孔14に入る。そのため、本実施の形態における研磨装置1においては、研磨面の目詰まりが一層抑制されている。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態である実施の形態3について説明する。図4、図5および図1を参照して、実施の形態3におけるグリーンボールの研磨装置としての研磨装置1は、基本的には実施の形態1における研磨装置1と同様の構造を有し、同様に動作するとともに、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態3における研磨装置1は、研磨粉除去機構の構造において、実施の形態1の場合とは異なっている。
すなわち、図4および図5を参照して、実施の形態3における研磨装置1は、実施の形態1における吸引部材40に代えて、研磨粉除去機構を構成する洗浄部材50と乾燥部材52とを備えている。洗浄部材50は、研磨面である第1の面11に洗浄液を供給することにより、第1の面11を洗浄する機能を有する。より具体的には、図4を参照して、洗浄部材50は、第1の面11上に、第2定盤20と干渉しないように配置されている。また、洗浄部材50において第1の面11に対向する領域には、洗浄液を吐出するための複数の吐出孔51が形成されている。そして、洗浄部材50の吐出孔51から洗浄液が矢印bで示すように研磨面である第1の面11に向けて吐出されることにより、第1の面11から研磨粉が除去される。洗浄液としては、たとえば水を採用することができ、必要に応じて防錆剤、界面活性剤などを添加することができる。
一方、乾燥部材52は、洗浄された研磨面である第1の面11を乾燥させる機能を有する。より具体的には、図5を参照して、乾燥部材52は、第1の面11上に、第2定盤20と干渉しないように配置されている。このとき、乾燥部材52は、洗浄部材50から見て第1定盤10の回転方向において後方側に配置される。また、乾燥部材52において第1の面11に対向する領域には、気体を噴射するための噴射孔53が形成されている。そして、乾燥部材52の噴射孔53から乾燥した空気などの気体が研磨面である第1の面11に向けて吹き付けられることにより、第1の面11を乾燥させることができる。
本実施の形態における研磨装置1によれば、洗浄部材50から吐出される洗浄液を用いてより確実に研磨面の研磨粉を除去するとともに、研磨粉を除去した後の研磨面を乾燥部材52により乾燥させることによって、残留した洗浄液がグリーンボール91の研磨に悪影響を与えることを抑制することができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態である実施の形態4について説明する。図6および図3を参照して、実施の形態4におけるグリーンボールの研磨装置としての研磨装置1は、基本的には実施の形態2における研磨装置1と同様の構造を有し、同様に動作するとともに、同様の効果を奏する。しかし、実施の形態4における研磨装置1は、第1定盤10の構造および研磨粉除去機構の構成において、実施の形態2の場合とは異なっている。
すなわち、図6を参照して、実施の形態4における研磨装置1の第1定盤10に形成された複数の孔14は、研磨面である第1の面11を有する第1定盤10を第1の面11に交差する方向(厚み方向)に貫通するように形成されている。そして、当該第1定盤10を孔14が貫通する方向において挟むように、研磨粉除去機構を構成する吸引部材40および気体噴射部材60が配置されている。
気体噴射部材60は、研磨面である第1の面11に気体を吹き付けることにより研磨粉を除去する機能を有している。より具体的には、気体噴射部材60は、第1の面11上に、第2定盤20と干渉しないように配置されている。また、気体噴射部材60において第1の面11に対向する領域には、空気などの気体を噴出するための複数の気体噴出孔61が形成されている。
一方、第1定盤10において気体噴射部材60に対向する第1の面とは反対側の面に対向する位置、すなわち研磨層10Aに面する側とは反対側の孔14の開口に対向する位置には、当該開口に対向するように吸引孔41が形成された実施の形態1と同様の構造を有する吸引部材40が配置されている。
そして、気体噴射部材60の気体噴出孔61から、矢印dに示すように気体が第1の面11に向けて吹き付けられることにより、第1の面11から研磨粉が除去される。このとき、研磨粉の一部は研磨面である第1の面11から直接飛散する。一方、研磨粉の他の一部は研磨層10Aの格子目を通って孔14内に進入する。そして、孔14内に進入した研磨粉は、第1の面11に面する側とは反対側の孔14の開口から矢印aに示すように吸引部材40により吸引されて、除去される。このように、本実施の形態における研磨装置1においては、一層確実に研磨面の目詰まりを抑制することが可能となっている。
なお、上記実施の形態においては、第1定盤10に形成される孔14、研磨粉除去機構を構成する吸引部材40、洗浄部材50、乾燥部材52および気体噴射部材60について、その一例を説明したが、これらは研磨面の目詰まりを有効に抑制する目的で、適宜組み合わせることができる。
定盤の構造および研磨粉除去機構の構成が目詰まりの進行に及ぼす影響を調査する実験を行なった。サンプルとしては、窒化珪素の原料粉末を成形することにより得られたグリーンボールを採用し、当該グリーンボールを10個同時に上記実施の形態において説明した研磨装置1と同様の構造を有する研磨装置に供給して研磨加工を実施した。そして、加工効率が加工開始時点の状態から90%低下するまでの加工回数を調査した。
研磨装置は、実施の形態1における研磨装置1において研磨粉除去機構としての吸引部材40を省略するとともに、研磨層10Aとしてダイヤモンド♯230砥石を採用したもの(比較例)、比較例の研磨装置に実施の形態1と同様の吸引部材40を追加したもの(実施例A)、実施例Aの研磨装置において研磨層10Aを格子部材(金網)に変更するとともに第1定盤10に実施の形態4と同様の貫通孔を形成したもの(実施例B)、実施例Bの研磨装置において吸引部材40に代えて実施の形態3と同様の洗浄部材50および乾燥部材52を採用したもの(実施例C)、および実施例Cの研磨装置において洗浄部材50および乾燥部材52に代えて実施の形態4と同様の気体噴射部材60および吸引部材40を配置したもの(実施例D)を採用した。
第2定盤20の回転数は250rpm、第1定盤10の回転数は20rpmとした。研磨層10Aとして格子部材を採用する場合、その目開きは150μmとした。実験結果を以下の表1に示す。
Figure 2011073076
表1を参照して、比較例の研磨装置に対して研磨粉除去機構である吸引部材を追加した実施例Aの研磨装置によれば、加工効率が加工開始時点の状態から90%低下するまでの加工回数が比較例の研磨装置の5倍にまで向上した。また、実施例Aの研磨層10Aを格子部材に変更するとともに第1定盤10に貫通孔を形成した実施例Bによれば、上記加工回数がさらに1.8倍に向上した。さらに、吸引部材に代えて洗浄部材と乾燥部材との組合せ、あるいは気体噴射部材と吸引部材との組合せ(図6参照)に変更することにより、上記加工回数がさらに向上した。
以上の結果より、本発明のグリーンボールの研磨装置によれば、研磨効率の低下を抑制し、効率よくグリーンボールの研磨を実施できることが確認された。
研磨面として格子部材を採用した場合の適切な目開きの大きさを調査する実験を行なった。サンプルおよび研磨条件は上記実施例1の実験の場合と同様とした。そして、上記実施例1の実施例B〜Dのそれぞれと同様の研磨装置において、格子部材の目開きを350μm以下の様々な大きさとした場合について、加工効率が加工開始時点の状態から90%低下するまでの加工回数を調査した。
次に、実験結果について説明する。上記実験結果、目開きの大きさと上記加工回数との関係は、実施例CおよびDの研磨装置において同様である一方、これらと実施例Bの研磨装置との間においては、目開きの大きさと上記加工回数との関係が異なっていた。そこで、図7においては、実施例Bの研磨装置における実験結果を三角印、実施例CおよびDの研磨装置における実験結果を丸印で示した。また、図7において横軸は格子部材の目開きの大きさ、縦軸は加工効率が加工開始時点の状態から90%低下するまでの加工回数を示している。
図7を参照して、実施例Bの研磨装置、すなわち研磨粉除去機構として吸引部材を採用した研磨装置においては、目開きが60μm未満の場合、目開きが大きくなるに従って加工回数が急激に向上している。そして、目開きが60μm以上になれば、加工回数の向上は緩やかになっている。このことから、研磨粉除去機構として吸引部材を採用した本発明の研磨装置においては、格子部材の目開きを60μm以上とすることが好ましいといえる。
一方、実施例CおよびDの研磨装置、すなわち研磨粉除去機構として洗浄部材と乾燥部材との組合せを採用した研磨装置、および第1定盤を挟んで対向する気体噴射部材と吸引部材との組合せを採用した研磨装置においては、目開きが40μm未満の場合、目開きが大きくなるに従って加工回数が急激に向上している。そして、目開きが40μm以上になれば、加工回数の向上は緩やかになっている。このことから、研磨粉除去機構として洗浄部材と乾燥部材との組合せを採用した研磨装置、および第1定盤を挟んで対向する気体噴射部材と吸引部材との組合せを採用した研磨装置においては、格子部材の目開きを40μm以上とすることが好ましいといえる。なお、実施例Bの研磨装置に対して実施例CおよびDの研磨装置における好ましい目開きの大きさの下限値が小さくなったのは、吸引部材に比べて、洗浄部材と乾燥部材との組合せや気体噴射部材と吸引部材との組合せによる目詰まりの抑制効果が高かったためであると考えられる。
なお、実施例B〜Dのいずれの研磨装置においても、目開きの大きさが350μmを超えると、グリーンボールの研磨は困難であった。このことから、格子部材の目開きは、350μm以下であることが好ましいといえる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のグリーンボールの研磨装置は、研磨の効率向上が求められるグリーンボールの研磨装置に、特に有利に適用され得る。
1 研磨装置、10 第1定盤、10A 研磨層、11 第1の面、12 第1軸、13 格子目、14 孔、20 第2定盤、20A 保持層、21 第2の面、22 保持部、23 内壁、24 第2軸、31 軸受、32 第1保持部材、33 第2保持部材、40 吸引部材、41 吸引孔、50 洗浄部材、51 吐出孔、52 乾燥部材、53 噴射孔、60 気体噴射部材、61 気体噴出孔、91 グリーンボール。

Claims (8)

  1. グリーンボールに接触することにより前記グリーンボールを保持する第1の面を有する第1部材と、
    前記第1の面に対向し、前記グリーンボールに接触することにより前記グリーンボールを保持する第2の面を有するとともに、前記第2の面に交差する方向に突出することにより前記グリーンボールの前記第2の面に沿った方向における移動を制限する保持部を有する第2部材とを備え、
    前記第1の面および前記第2の面の少なくともいずれか一方は、前記グリーンボールに接触することにより前記グリーンボールを研磨する研磨面となっており、
    前記グリーンボールの研磨により生じた研磨粉を前記研磨面から除去する研磨粉除去機構をさらに備え、
    前記グリーンボールは前記第1の面と前記第2の面との間において挟持され、
    前記第1部材と前記第2部材とは複数系統の相対運動によって前記グリーンボールを公転および自転させる、グリーンボールの研磨装置。
  2. 前記研磨粉除去機構は、前記研磨粉を吸引することにより除去する吸引部材を含んでいる、請求項1に記載のグリーンボールの研磨装置。
  3. 前記研磨粉除去機構は、
    前記研磨面に洗浄液を供給することにより前記研磨面を洗浄する洗浄部材と、
    洗浄された前記研磨面を乾燥させる乾燥部材とを含んでいる、請求項1または2に記載のグリーンボールの研磨装置。
  4. 前記研磨粉除去機構は、前記研磨面に気体を吹き付けることにより前記研磨粉を除去する気体噴射部材を含んでいる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のグリーンボールの研磨装置。
  5. 前記研磨面を含む前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方の領域は、前記研磨粉が通過可能な格子目の格子状の形状を有する格子部材から構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグリーンボールの研磨装置。
  6. 前記研磨面を含む前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方には、前記格子部材の直下に、前記格子部材に向けて開口する複数の孔が形成されている、請求項5に記載のグリーンボールの研磨装置。
  7. 前記複数の孔は、前記研磨面を含む前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方を前記研磨面に交差する方向に貫通するように形成されている、請求項6に記載のグリーンボールの研磨装置。
  8. 前記研磨面を含む前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方を前記複数の孔が貫通する方向において挟むように、前記吸引部材と前記気体噴射部材とが配置されている、請求項7に記載のグリーンボールの研磨装置。
JP2009224774A 2009-09-29 2009-09-29 グリーンボールの研磨装置 Pending JP2011073076A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009224774A JP2011073076A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 グリーンボールの研磨装置
PCT/JP2010/066371 WO2011040296A1 (ja) 2009-09-29 2010-09-22 グリーンボールの研磨方法、セラミックス球の製造方法および研磨装置
US13/499,158 US9032626B2 (en) 2009-09-29 2010-09-22 Green ball grinding method, ceramic sphere fabrication method, and grinding apparatus
CN201080044758.5A CN102548707B (zh) 2009-09-29 2010-09-22 生坯球的抛光方法、陶瓷球的制造方法及抛光装置
EP10820415.7A EP2484488B1 (en) 2009-09-29 2010-09-22 Method for grinding green ball, method for manufacturing ceramic ball, and grinding device
US14/704,620 US9452503B2 (en) 2009-09-29 2015-05-05 Green ball grinding method, ceramic sphere fabrication method, and grinding apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009224774A JP2011073076A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 グリーンボールの研磨装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011073076A true JP2011073076A (ja) 2011-04-14

Family

ID=44017622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009224774A Pending JP2011073076A (ja) 2009-09-29 2009-09-29 グリーンボールの研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011073076A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022065292A1 (ja) * 2020-09-24 2022-03-31 Ntn株式会社 加工装置、セラミックス球および転がり軸受
CN115383554A (zh) * 2022-08-29 2022-11-25 温州荣威阀门有限公司 一种高精度球体加工工艺

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0467964U (ja) * 1990-10-17 1992-06-16
JPH07314308A (ja) * 1994-05-30 1995-12-05 Ntn Corp グリーンボールの加工方法および加工装置
JPH08192361A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nec Corp 平面研磨装置
JP2000317816A (ja) * 1998-09-13 2000-11-21 Yoshiaki Nagaura 圧電素子及びその加工方法
JP2008254082A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 球体の研磨装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0467964U (ja) * 1990-10-17 1992-06-16
JPH07314308A (ja) * 1994-05-30 1995-12-05 Ntn Corp グリーンボールの加工方法および加工装置
JPH08192361A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nec Corp 平面研磨装置
JP2000317816A (ja) * 1998-09-13 2000-11-21 Yoshiaki Nagaura 圧電素子及びその加工方法
JP2008254082A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 球体の研磨装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022065292A1 (ja) * 2020-09-24 2022-03-31 Ntn株式会社 加工装置、セラミックス球および転がり軸受
CN115383554A (zh) * 2022-08-29 2022-11-25 温州荣威阀门有限公司 一种高精度球体加工工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102182910B1 (ko) 웨이퍼의 엣지 연마 장치 및 방법
TWI808227B (zh) 基板清洗裝置及基板清洗方法
JP6865449B2 (ja) 研削装置及び研削ヘッド
CN108161711A (zh) 晶圆研磨装置及研磨头
TW200812749A (en) Polishing method and polishing apparatus
JP2005271151A (ja) 研磨装置及び研磨方法
JP2011062759A (ja) 両面研磨装置の研磨布の研削方法及び研削装置
US9452503B2 (en) Green ball grinding method, ceramic sphere fabrication method, and grinding apparatus
US10857651B2 (en) Apparatus of chemical mechanical polishing and operating method thereof
CN206464992U (zh) 化学机械抛光工艺抛光垫的修整器
JP2011073076A (ja) グリーンボールの研磨装置
WO2016209179A1 (en) Method of barrel centrifugal surface polishing and barrel centrifugal surface polishing apparatus
JP2004167605A (ja) 研磨パッドおよび研磨装置
JP2005103696A (ja) 研磨装置
WO2022065292A1 (ja) 加工装置、セラミックス球および転がり軸受
WO2017073431A1 (ja) 洗浄装置、球体の洗浄システムおよび球体の洗浄方法
JP7147558B2 (ja) 乾式バレル研磨方法
CN214351670U (zh) 手机背板打磨装置
JP2008296334A (ja) 真空吸着チャックおよびそれを用いた研削装置
JP2012011518A (ja) 研磨装置、研磨パッドおよび研磨方法
JP7570778B2 (ja) 洗浄装置及び加工装置
CN103128649A (zh) 能减少残余浆料的化学机械抛光方法
JP5627334B2 (ja) グリーンボールの加工装置およびグリーンボールの加工方法
JP2016087568A (ja) 気液分離器、及び、研磨処理装置
JP2016119368A (ja) コンディショニング装置、バフ処理装置、基板処理装置、ドレッサ、および、コンディショニング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20120323

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20130702

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20130822

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130910

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140204