JP2011072670A - プレフィルドシリンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】プランジャのガスケットへの装着完了を確認でき、プランジャが傾倒してもガスケットに変形を与えにくい注射器を提供する。
【解決手段】注射器1のガスケット3は、ガスケット本体6とプランジャ装着用部材7とからなり、装着用部材7は、螺旋状リブ74と、基端側フランジ部78に設けられた装着用部材側スライド係合部75とを備える。ガスケット本体6は、螺旋状リブと螺合するための螺旋状螺合部63と、螺旋状リブ形成部位を収納するための収納部62とを備える。プランジャ4はスライド係合部75と係合するためのプランジャ側スライド係合部40を備える。スライド係合部75とプランジャ側スライド係合部とは、装着用部材7の基端側フランジ部にプランジャ4の先端部をプレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより係合し、両者の係合の進行により嵌合する嵌合機構42a,76aを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジに関する。
従来より多くの注射器が使用されており、最近では、シリンジポンプに装着されて使用されるケースも多い。また、予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジも近年多く利用されており、このプレフィルドシリンジもシリンジポンプに装着されて使用されるケースもある。
プレフィルドシリンジにおけるガスケット挿入は、先端開口がシールされた外筒内に薬剤を充填した状態とし、減圧下雰囲気(真空下雰囲気)にて、ガスケットを外筒の開口部に配置し、その後、常圧状態とすることにより、ガスケットを外筒内に挿入させるといういわゆる真空打栓といわれる方法を用いるのが一般的である。プランジャが装着済みでは、外筒の開口部へのガスケットの配置が困難であるため、ガスケット単体にて上記の打栓作業が行われる。このため、プレフィルドシリンジとしては、その後のプランジャ装着作業を必要とするのが一般的である。そして、ガスケットへのプランジャ装着作業を容易なものとし、かつ、装着作業時における液漏れ発生防止、内部圧の上昇抑制を少ないものとするために、プランジャに雄ねじ部、ガスケットに雌ねじ部を設け、両者の螺合による装着機構を有するものが一般的となっている。
そして、上述したように、注射器およびプレフィルドシリンジは、シリンジポンプに装着されて投与される場合がある。シリンジポンプを使用する場合、微量持続投与が行われるが、シリンジポンプが患者より高い位置にある場合、落差によって薬液が急速投与されてしまう現象が発生する可能性がある。すなわち、このような状態では、落差が注射器内部を陰圧状態にし、ガスケットが外筒の前方に吸引されており、それをプランジャに固定されているシリンジポンプの押圧手段が吸引に伴うガスケットの移動を防ぎつつ、微量持続投与を行なうものとなっている。ところが、陰圧がプランジャとガスケットとの係合力に打ち勝ってしまうと、ガスケットがプランジャから離脱する危険性があり、ガスケットが離脱すると注射器内の薬剤が急速投与されることになる。
そして、ガスケットの外れ防止機構を有するものとしては、特開2002−272843号公報(特許文献1)、特開2009−142508号公報(特許文献2)、国際公開WO01−97885号(特許文献3)、特開2007−202822号公報(特許文献4)がある。なお、特許文献1ないし特許文献3は、本願出願人の提案である。
また、ガスケットをガスケット本体とプランジャ装着部材とにより構成するものも提案されており、例えば、実開平6−39005号公報(特許文献5)、特開2007−44159号公報(特許文献6)、特開2008−307237号公報(特許文献7)、特許第3665646号公報(特許文献8)がある。
特許文献1(特開2002−272843号公報)のシリンジ1は、外筒2と、外筒2内で摺動し得るガスケット3と、外筒2の基端開口より挿入され、ガスケット3を移動操作するプランジャ4とを備えている。外筒2とガスケット3とで囲まれる空間内には、予め液体7が液密に収納されている。プランジャ4の先端部のヘッド部43には、鍔状のフランジ44が形成されている。ガスケット3は、中空部33を有し、その基端側内面には、ネジ山34が形成されている。さらにこのネジ山34より先端側には、フランジ44が収納される空間35が形成されている。ネジ山34を越え、空間35内に進入したフランジ44は、空間35に対し遊嵌状態で係合する。
このシリンジでは、プランジャ4の先端部のヘッド部43に形成された鍔状のフランジ44は、ねじ状のものではないため、シリンジポンプに装着して、上述のように、シリンジポンプが患者より高い位置にて投与した場合、ガスケットからプランジャが離脱するおそれがある。
特許文献2(特開2009−142508号公報)の注射器10は、ガスケット3と外筒2とプランジャ4とを備える。そして、プランジャ4は、ヘッド部42の外面に設けられた螺旋状リブ44を備え、ガスケットは、螺旋状リブと螺合するための螺旋状螺合部33と、螺旋状螺合部33の付近かつ先端側に位置するプランジャ抜け止め用環状リブ34と、プランジャのヘッド部の螺旋状リブ形成部位収納部32を備える。環状リブ34は、プランジャの螺旋状リブとガスケットの螺旋状螺合部との螺合の進行により、環状リブに到達した螺旋状リブを収納部に誘導するためのリブ欠損部35を備えている。
このシリンジでは、プランジャの抜け防止としては有効である。しかし、プランジャの装着作業の仕方によっては、装着不良となることがまれに生じる。
特許文献3(国際公開WO01−97885号)のシリンジでは、プランジャ4の先端部には、ガスケット3の中空部33内に挿入され、ガスケット3と連結されるヘッド部(連結部)43が形成されている。ヘッド部43の外周面には、雄ネジ51が形成されている。一方、ガスケット3の中空部33の内周面には、雄ネジ51と螺合し得る雌ネジ52が形成されている。ヘッド部43は、雄ネジ51より先端側に配置された弾性片61と、各弾性片61の端部付近に、外周方向に向かって突出形成された突部62とを有している。ガスケット3の中空部33の雌ネジ52により先端側の内周面には、リング状の係合突部63が突出形成されている。
このシリンジにおいても、プランジャを回転させることによりガスケットに装着するものであり、プランジャの装着に回転操作が必要である。さらに、螺合が適正に行われない場合があり、この状態では、ガスケット外側面が真円とならず液漏れを招くことがある。また、装着されたプランジャを斜めにしたときの応力がダイレクトにガスケットに伝わり、液漏れを起こす場合がある。
特許文献4(特開2007−202822号公報)のシリンジに用いられているプランジャは、プランジャロッド22及びガスケット21を含み、ガスケット21は、先端が閉塞した内側空間を備え、且つ基端に内側空間の径より細径の開口部が形成され、プランジャロッド22は、その先端に雄ネジ状の突部223が形成され、突部223が開口部212を越えて内側空間に進入したとき、ガスケット21とプランジャロッド22とが遊嵌状態で係合するよう構成されている。
このシリンジの「細径の開口部」は、「ねじ状のものではない」ばかりでなく、逆回転による脱落防止リブとしての機能に加えてプランジャを基端方向に引っ張った時に抜け落ちるのを防止する必要があるため、より高い強度を有することが必要である。このため、適正に螺合しない場合には、ガスケットの雌ネジ部突条がよじれて螺合した場合にガスケット外側面の真円度が低くなり液漏れを生じることがある。
特許文献5(実開平6−39005号公報)では、容器兼用注射器のシリンジ2内に密嵌させられるゴム製のプランジャ20が有する内室部に合成樹脂製の補強材30を嵌合させる。この補強材30でプランジャ20における内室部を形成する周壁部23を補強する。プランジャロッド10は補強材30に着脱自在に取り付ける。補強材30の蓋部32が有する挿入孔34(図2参照)からプランジャロッド10の挿入部16を挿入し、プランジャロッド10を回動させて、プランジャロッド10の挿入部16が有する羽根板17の対向辺18を、補強材30の蓋部の32裏面35の嵌合溝36(図3参照)に嵌合させることにより、補強材30が嵌合させられているプランジャ20へのプランジャロッド10の装着が完了する。
このシリンジでは、装着作業時に、羽根板をスリット状の嵌合溝に合わせなくければならず、また、プランジャロッドが邪魔になり目視もできないので、装着作業が容易ではない。また、装着後において、羽根板と嵌合溝が合ってしまえば簡単にプランジャロッドが離脱する危険性がある。
特許文献6(特開2007−44159号公報)のシリンジ1は、外筒2と、外筒2内で摺動し得るガスケット3と、ガスケット3を移動操作するプランジャ4とを備える。ガスケット3とプランジャ4とは、連結機構により連結されている。プランジャ4は、プランジャ上41、プランジャ下42をかん合させる。このとき、プランジャ下42に設けた凸部422をプランジャ上41に設けた凹部412に挿入し、奥まで挿入し終えたらプランジャ下42に設けた凸部422がプランジャ上41に設けた凹部412の端部に位置するまでプランジャ下4 2を回転させる。ここで、プランジャ上41とプランジャ下42の係合部に隙間を持たせ、遊かん状態で係合させている。このシリンジにおいてもプランジャの装着に回転操作が必要である。
特許文献7(特開2008−307237号公報)のプレフィルドシリンジは、内部に薬液が充填され、ガスケットが打栓されたプレフィルドシリンジであって、ガスケットの基端に螺合するカプラーと、前記カプラーの基端側より連結されるボトムロッドと、前記カプラーに形成されたストッパーと、前記ボトムロッドに形成された、前記ボトムロッドの螺合方向回転によって前記ストッパーと係合する係合部とを含み、前記ストッパーは、前記係合部に反螺合方向より当たると弾性変形して前記係合部と係合しないものとなっている。
このシリンジにおいても、特許文献6と同様に、装着作業が容易ではない。
特許文献8(特許第3665646号公報)の図1ないし図6のシリンジは、バレル、プランジャ及びプランジャロッドを備えた注射器であって、前記プランジャロッドが駆動されることによりプランジャに軸方向の張力が生じてプランジャの直径が縮小し、前記直径の縮小がバレルの内部とプランジャとの摩擦を低減しながら、なおバレルの内部とプランジャとのシールが維持されるように前記プランジャの伸長が制限され、前記プランジャロッドが、ロッド部材と、プランジャの結合部材とを備え、ロッド部材が結合部材に対して軸方向に摺動可能である注射器である。そして、特許文献7の図1ないし図6の実施例のシリンジでは、プランジャ挿入部68は、プランジャロッド50の雄ねじ71と係合する雌ねじ69を有し、プランジャロッド50は、プランジャ挿入部68の雌ねじ69に係合するように設計された雄ねじ71を有する。このシリンジにおいてもプランジャの装着に回転操作が必要である。また、図7ないし図18の実施例のシリンジでは、プランジャの方向に突出する凸面を有する半円形状のプランジャロッド先端164とを備えており、この先端164は、図18に示す十字状スリットに挿入し、その後回転させなければならない。このシリンジでは、プランジャの装着には、先端164のスリットへの位置決め挿入作業と回転操作が必要となる。また、図11に示すように、ロッド先端164は、プランジャに当接し変形させるものであるため、液漏れを生じる可能性が高い。
このシリンジにおいても、特許文献6および7と同様に、装着作業が容易ではなく、また、装着後にプランジャロッドが離脱する危険性がある。
特開2002−272843号公報 特開2009−142508号公報 国際公開WO01−97885号 特開2007−202822号公報 実開平6−39005号公報 特開2007−44159号公報 特開2008−307237号公報 特許第3665646号公報
そこで、本発明の目的は、ガスケットへのプランジャ装着作業時に、プランジャがガスケットに装着されたことを確認でき、かつ、装着後のプランジャからのガスケットの離脱を確実に抑制することができ、さらに、プランジャが傾倒してもガスケットに変形を与えにくいプレフィルドシリンジを提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 外筒と、該外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、前記外筒の先端開口部を封止する封止部材と、前記外筒内に形成された薬剤収納部に収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジ本体と、前記ガスケットに装着可能かつ非装着状態となっているプランジャとからなるプレフィルドシリンジであって、前記ガスケットは、先端が閉塞し後端が開口する筒状体であり、かつ、後端の開口より先端側に延びる内腔部を備えるガスケット本体と、前記ガスケット本体に取り付けられたプランジャ装着用部材とからなり、前記プランジャ装着用部材は、前記ガスケット本体の基端面を押圧可能な先端側フランジ部を先端側に有する本体部と、前記本体部より、前方に突出し、前記ガスケット本体の前記内腔部に収納可能な先端部と、該先端部の外面に設けられた螺旋状リブと、前記本体部の基端側に設けられた基端側フランジ部と、該基端側フランジ部に設けられた装着用部材側スライド係合部とを備え、前記ガスケット本体は、前記内腔部の内面に設けられ、前記プランジャ装着用部材の前記螺旋状リブと螺合するための螺旋状螺合部と、前記内腔部の前記螺旋状螺合部より先端側に設けられ、前記プランジャ装着用部材の前記螺旋状リブ形成部位から先端側を収納するための収納部とを備え、前記プランジャは、前記ガスケットへの装着時において、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部を押圧可能な押圧部と、前記装着用部材側スライド係合部と係合するためのプランジャ側スライド係合部とを備え、前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部とは、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部に前記プランジャの先端部をプレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより、両者は係合するものであり、かつ、前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部は、両者の係合の進行により、嵌合し、前記プランジャ装着用部材からの前記プランジャの離脱を防止する嵌合機構を備えており、前記プランジャ装着用部材は、前記ガスケット本体に前記螺旋状リブ形成部位から先端側を前記収納部に収納した状態で装着されており、かつ前記プランジャ装着用部材の先端が前記ガスケット本体の内面に接触しないものとなっているプレフィルドシリンジ。
(2) 前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部は、一方が、保持部と該保持部の端部よりスライド方向に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを備える雄側係合部を備え、他方が、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と嵌合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を有するものである上記(1)に記載のプレフィルドシリンジ。
(3) 前記装着用部材側スライド係合部は、前記基端側フランジ部の外面より突出する保持部と、該保持部の端部から延びるとともに、前記基端側フランジ部の外面と離間しかつ前記外面とほぼ平行に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを有する雄側係合部を備え、前記プランジャは、前記プランジャ側スライド係合部を有するヘッド部を備え、前記プランジャ側スライド係合部は、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と係合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を備え、前記ヘッド部の先端面が前記基端側フランジ部を押圧可能な押圧部を構成している上記(1)に記載のプレフィルドシリンジ。
(4) 前記プランジャは、先端側フランジ部と、該先端側フランジ部の外面に設けられた保持部と、該保持部の端部から延びるとともに、前記先端側フランジ部の外面と離間しかつ前記外面とほぼ平行に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを有する雄側係合部を備え、前記装着用部材側スライド係合部は、前記基端側フランジ部に設けられ、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と係合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を有し、前記プランジャの前記先端側フランジ部が、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部を押圧する押圧部を構成している上記(1)に記載のプレフィルドシリンジ。
(5) 前記雄側係合部は、前記保持部と、該保持部の端部の両側部より向かい合うように延びる2本の前記延出部を備え、前記延出部の先端部が嵌合部を有する爪部となっている上記(2)ないし(4)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
(6) 前記雌側係合部の前記収納部は、前記雄側係合部の前記延出部を前記爪部の前記嵌合部が突出する状態にて収納可能であり、かつ、前記爪部の前記嵌合部は、前記収納部より突出時に該収納部の外側端面と嵌合するものである上記(5)に記載のプレフィルドシリンジ。
(7) 前記雌側係合部は、前記収納部の一端側開口または/および他端側開口に、前記雄側係合部を誘導するための誘導部を備えている上記(2)ないし(6)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
(8) 前記ガスケット本体は、前記螺旋状螺合部の付近かつ先端側に位置するプランジャ抜け止め用環状リブを備え、前記環状リブは、前記プランジャ装着用部材の前記本体部の前記螺旋状リブと前記ガスケット本体の前記螺旋状螺合部との螺合の進行により該環状リブに到達した前記螺旋状リブを前記収納部に誘導するための誘導部を備えている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
(9) 前記環状リブは、前記誘導部に向かって徐々にリブが小さくなっている上記(8)に記載のプレフィルドシリンジ。
本発明のプレフィルドシリンジは、外筒と、外筒内に収納されたガスケットと、外筒の先端開口部を封止する封止部材と、外筒内に形成された薬剤収納部に収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジ本体と、ガスケットに装着可能かつ非装着状態となっているプランジャとからなる。ガスケットは、先端が閉塞し後端が開口する筒状体であり、かつ、後端の開口より先端側に延びる内腔部を備えるガスケット本体と、ガスケット本体に取り付けられたプランジャ装着用部材とからなる。プランジャ装着用部材は、ガスケット本体の基端面を押圧可能な先端側フランジ部を先端側に有する本体部と、ガスケット本体の内腔部に収納可能な先端部と、先端部の外面に設けられた螺旋状リブと、本体部の基端側に設けられた基端側フランジ部に設けられた装着用部材側スライド係合部とを備える。ガスケット本体は、プランジャ装着用部材の螺旋状リブと螺合するための螺旋状螺合部と、プランジャ装着用部材の螺旋状リブ形成部位から先端側を収納する収納部を備える。プランジャは、プランジャ装着用部材の基端側フランジ部を押圧可能な押圧部と、装着用部材側スライド係合部と係合するためのプランジャ側スライド係合部とを備える。装着用部材側スライド係合部とプランジャ側スライド係合部とは、プランジャ装着用部材の基端側フランジ部にプランジャの先端部をプレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより、両者は係合するものであり、かつ、装着用部材側スライド係合部とプランジャ側スライド係合部は、両者の係合の進行により、嵌合し、プランジャ装着用部材からの前記プランジャの離脱を防止する嵌合機構を備えている。そして、プランジャ装着用部材は、ガスケット本体に螺旋状リブ形成部位から先端側を収納部に収納した状態で装着されており、かつプランジャ装着用部材の先端がガスケット本体の内面に接触しないものとなっている。
本発明のプレフィルドシリンジでは、プランジャをスライド操作によりガスケットに装着できるので、凹凸嵌合方式のものに比べ操作上の違和感がない。また、凹凸嵌合方式のものの場合、嵌合時のショックに対抗するために外筒の側部を強く握りしめる傾向があり、外筒の変形を招き液漏れの原因となる。しかし、本願発明のプレフィルドシリンジでは、外筒の作業時の圧迫に起因する液漏を生じることがない。
また、本発明のプレフィルドシリンジでは、プランジャは、ガスケットの進行方向である縦方向ではなく、プレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより、プランジャ装着用部材に装着されるため、プランジャの装着作業時にプランジャ装着用部材が回転することがなく、装着作業時における液漏れの発生がない。また。装着作業時において、装着のためのスライド作業は、両者の係合の進行により、嵌合機構が嵌合することにより容易に確認できる。さらに、装着されたプランジャを回転させてもその回転力は、プランジャ装着用部材に伝達されるもののガスケット本体には伝達されず、ガスケットを変形させることがない。また、ガスケット本体とプランジャ装着用部材は、実質的に遊嵌状態となっているので、プランジャを傾倒させてもガスケットが変形することがなく、液漏れを生じにくいものとなっている。
図1は、本発明の実施例のプレフィルドシリンジの正面図である。 図2は、図1に示したプレフィルドシリンジのプレフィルドシリンジ本体の縦断面図である。 図3は、本発明のプレフィルドシリンジに使用されるガスケットの拡大正面図である。 図4は、図3に示したガスケットの縦断面図である。 図5は、図3に示したガスケットに使用されるガスケット本体の断面図である。 図6は、図5のA−A線断面図である。 図7は、図3に示したガスケットに使用されるプランジャ装着用部材の左側面図である。 図8は、図7に示したプランジャ装着用部材の平面図である。 図9は、図7に示したプランジャ装着用部材の底面図である。 図10は、図7のB−B線断面図である。 図11は、図7に示したプランジャ装着用部材の底面側から見た斜視図である。 図12は、本発明のプレフィルドシリンジに使用されるプランジャの拡大正面図である。 図13は、図12のプランジャの斜視図である。 図14は、図11に示したプランジャの拡大平面図である。 図15は、図11に示したプランジャの先端側部分の拡大断面図である。 図16は、プランジャ装着用部材とプランジャとの係合状態を説明するための説明図である。 図17は、本発明のプレフィルドシリンジに使用される外筒の正面図である。 図18は、本発明のプレフィルドシリンジに使用される封止部材(シールキャップ)の断面図である。 図19は、本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジに用いられるプランジャ装着用部材およびプランジャの斜視図である。 図20は、本発明のプレフィルドシリンジにおけるプレフィルドシリンジ本体とプランジャの装着時の作用を説明するための説明図である。 図21は、本発明のプレフィルドシリンジにおけるプレフィルドシリンジ本体とプランジャの装着時の作用を説明するための説明図である。 図22は、本発明のプレフィルドシリンジにおけるプレフィルドシリンジ本体とプランジャの装着時の作用を説明するための説明図である。
以下、本発明のプレフィルドシリンジについて説明する。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、外筒2と、外筒2内に摺動可能に収納されたガスケット3と、外筒2の先端開口部を封止する封止部材5と、外筒2内に形成された薬剤収納部に収納された薬剤8とからなるプレフィルドシリンジ本体10と、ガスケット3に装着可能かつ非装着状態となっているプランジャ4とからなる。
ガスケット3は、先端が閉塞し後端が開口する筒状体であり、かつ、後端の開口より先端側に延びる内腔部60を備えるガスケット本体6と、ガスケット本体6に取り付けられたプランジャ装着用部材7とからなる。
プランジャ装着用部材7は、ガスケット本体6の基端面を押圧可能な先端側フランジ部72を先端側に有する本体部70と、本体部70より、前方に突出し、ガスケット本体6の内腔部に収納可能な先端部71と、先端部71の外面に設けられた螺旋状リブ74と、本体部70の基端側に設けられた基端側フランジ部78と、基端側フランジ部78に設けられた装着用部材側スライド係合部75とを備える。ガスケット本体6は、内腔部の内面に設けられ、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74と螺合するための螺旋状螺合部63と、内腔部の螺旋状螺合部63より先端側に設けられ、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位から先端側(言い換えれば、螺旋状リブ形成部位部分およびそれより先端側部分)を収納する収納部62とを備える。
プランジャ4は、ガスケット3への装着時において、プランジャ装着用部材7の基端側フランジ部78を押圧可能な押圧部42と、装着用部材側スライド係合部75と係合するためのプランジャ側スライド係合部40とを備える。装着用部材側スライド係合部75とプランジャ側スライド係合部とは、プランジャ装着用部材7の基端側フランジ部78にプランジャ4の先端部をプレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより、両者は係合するものであり、かつ、装着用部材側スライド係合部75とプランジャ側スライド係合部40は、両者の係合の進行により、嵌合し、プランジャ装着用部材7からのプランジャ4の離脱を防止する嵌合機構42a,76aを備えている。そして、プランジャ装着用部材7は、ガスケット本体6が螺旋状リブ74を収納部62に収納した状態で装着されており、プランジャ装着用部材7の先端がガスケット本体6の内面に接触しないものとなっている。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、プレフィルドシリンジ本体10と、プレフィルドシリンジ本体10(ガスケット3)に装着可能かつ非装着状態となっているプランジャ4とからなる。
プレフィルドシリンジ本体10は、外筒2と、外筒2の先端開口部を封止する封止部材5と、外筒内に摺動可能に収納されたガスケット3と、外筒2内に形成された薬剤収納部に収納された薬剤8とを備える。
そして、ガスケット3は、ガスケット本体6と、ガスケット本体6に取り付けられたプランジャ装着用部材7とからなる。
ガスケット本体6は、図1ないし図6に示すように、閉塞した先端と、後端開口より先端側に延びる内腔部60を有する筒状体である。ガスケット本体6は、先端側に向かってテーパー状に縮径するテーパー部61を有する。また、ガスケット本体6は、外面の先端側に設けられた先端側環状リブ68と後端側に設けられた後端側環状リブ69を備えている。
そして、ガスケット本体6は、内腔部60を備え、この内腔部60が、プランジャ装着用部材の取付機能を備えている。内腔部60は、その内面に、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74と螺合するための螺旋状螺合部63と、螺旋状螺合部63より先端側にプランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位を収納するための収納部62を備えを備える。さらに、この実施例では、ガスケット本体6は、螺旋状螺合部63の付近かつ先端側に位置するプランジャ抜け止め用環状リブ64を備え、さらに、環状リブ64は、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ74とガスケット本体6の螺旋状螺合部63との螺合の進行により、環状リブ64に到達した螺旋状リブ74を収納部62に誘導するための誘導部65を備えている。誘導部65は、リブ欠損部により形成されている。なお、誘導部は、リブ欠損部に限定されるものではなく、凹部、薄肉部などでもよく、さらには、環状リブ全体が脆弱であってもよい。なお、この実施例では、収納部62は、環状リブ64より先端側に設けられている。
螺旋状螺合部63は、内腔部60の開口部付近に始端63aを有し、先端方向に所定長延び、かつ、環状リブ64の欠損部65付近に終端63bを有している。
この実施例では、螺旋状螺合部63は、後述するするプランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ74に対応するように、二条(二本)の螺旋状螺合部63となっている。そして、この実施例のガスケット本体では、二条(二本)の螺旋状螺合部を形成するために、図5および図6に示すように、2本の螺旋状突起66a,66bを備えている。なお、上記のような複数(具体的には、二条)の螺旋状螺合部を備えることが好ましいが、螺旋状螺合部(螺旋状突起)は、一条(一本)のみであってもよい。
そして、この実施例では、螺旋状螺合部63は、ガスケット本体6の内腔部60の内壁面より突出する螺旋状突起66間により形成された溝状部分となっている。螺合部63は、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74と螺合可能であり、かつ、螺旋状リブを先端方向に誘導可能となっている。螺旋状突起66は、内腔部60の開口部付近に始端を有し、先端方向に所定長延び、かつ、環状リブ64の欠損部65を若干越えた位置に終端を有している。
そして、ガスケット本体6は、螺旋状螺合部63の付近かつ螺旋状螺合部63より先端側に位置する部位の内面に設けられたプランジャ抜け止め用環状リブ64を備えている。この実施例のガスケットでは、環状リブ64は、ガスケット3の中心軸に対してほぼ直交する方向に延びるものとなっている。なお、環状リブ64は、ガスケット3の中心軸に対して直交する方向に延びることが望ましいが、直交状態より若干斜めとなっていてもよい。
また、ガスケット本体6は、環状リブ64より先端側にプランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位を収納するための収納部62を備えている。
さらに、環状リブ64は、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ74とガスケット本体6の螺旋状螺合部63との螺合の進行により、環状リブ64に到達した螺旋状リブ74を収納部62に誘導するための誘導部(具体的には、環状リブの欠損部)65を備えている。特に、この実施例のガスケット本体6では、上述したように、螺旋状螺合部63は、二条の螺旋状リブに対応する二条の螺旋状螺合部となっており、これに対応するようにまた図6にも示すように、環状リブの欠損部は、ほぼ向かい合う位置に2つ設けられている。言い換えれば、このガスケット本体6では、図6に示すように、2つに区分された環状リブ64a、64bと、両者間に位置する2つの欠損部65a,65bを備えるものとなっている。さらに、図6に示すように、環状リブ64(64a,64b)は、欠損部65(65a,65b)に向かって徐々にリブが小さくなっていることが好ましい。なお、リブは、欠損部65(65a,65b)に向かって徐々に幅が狭くなるもの、または徐々に高さが低くなるもの、さらには、徐々に幅が狭くなるとともに徐々に高さも低くなるもののいずれであってもよい。
このようにすることにより、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74の環状リブ64の通過、言い換えれば、収納部62への進入がより容易なものとなる。なお、欠損部は当該部分のリブが完全に欠損していなくても、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブを誘導する機能を有する程度に欠損していれば良い。
そして、図5に示すように、螺旋状螺合部63の幅、言い換えれば、螺旋状突起66と環状リブ64との距離は、欠損部65に向かって(同様に、螺旋状螺合部63の終端63bに向かって)狭くなるものとなっている。このため、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74の環状リブ64の欠損部65への誘導を確実なものとしている。また、ガスケット本体6の螺旋状螺合部63を形成するための螺旋状突起66の突出高さは、環状リブ64の突出高さより、高いものであることが好ましい。
そして、環状リブ64の高さは、ガスケット本体の大きさによって相違するが、1.0〜3.0mmであることが好ましく、特に、1.5〜2.5mmが好ましい。また、環状リブ64の欠損部65の幅(ガスケットの周方向の幅)は、0.5〜3.0mmであることが好ましく、特に、0.5〜1.5mmが好ましい。
さらに、ガスケット本体6は、先端部内面の中央部に後端側に突出する突起部67を備えている。この突起部67は、ガスケット本体6の先端部が後端側に変形したときに、プランジャ装着用部材7の先端部71の先端に当接可能なものであってもよい。突起部67は、略半球状であることが好ましい。ガスケット本体6は、直径が5〜30mm、全長が5〜30mm程度のものが一般的である。
ガスケット本体6の構成材料としては、従来からガスケットに使用されている公知のものが使用できる。例えば、ゴム、エラストマー、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。ゴムとしては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムが好ましく、特に、加硫処理したものが好ましい。エラストマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー及びこれらの混合物が好ましい。上記ゴム、エラストマーの中でも、特に、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン系エラストマーが、好適な硬度、弾性特性を有し、γ線滅菌、電子線滅菌、高圧蒸気滅菌などの各種滅菌方法が採用可能であることから好ましい。
また、ガスケット本体の先端側部分に低薬剤吸着性物質等を被覆したものであってもよい。
低薬物吸着層の材質としては、従来からラミネートガスケットに使用されている公知のものが使用できる。低薬物吸着層の材質としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂が挙げられる。具体的に、ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、環状ポリオレフィン等が好ましく、フッ素系樹脂としては、四フッ化エチレン−パーフルオロエトキシエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等が好ましい。
また、ガスケット本体6の外面、少なくとも先端側環状リブ68および後端側環状リブ69の表面に潤滑剤の塗布を行うことが好ましい。また、潤滑剤は、外筒の内面に塗布してもよい。潤滑剤としては、シリコーンオイルが好適である。また、ガスケット本体表面に、当該表面にて固化することにより形成されたシリコーン系樹脂層を設けることにより、シリコーンオイル等の潤滑剤を用いないものであってもよい。
プランジャ装着用部材7は、図2ないし図11に示すように、所定長延びる本体部70と、本体部70より前方に突出し、ガスケット本体6の内腔部に収納可能な先端部71と、本体部70の基端側に設けられた基端側フランジ部78と、基端側フランジ部78に設けられた装着用部材側スライド係合部75を備える。
本体部70は、断面十字状にて所定長延びるものとなっており、その基端に装着用部材側スライド係合部75を備える。このため、プランジャ装着作業時にプランジャ装着用部材とプランジャとの装着を目視しながら行うことができ、装着作業を安心かつ確実に行うことができる。
また、本体部70は、基端側に補強部73を備えている。さらに、本体部70の先端には、ガスケット本体6の基端面を押圧可能な円盤状の先端側フランジ部72が設けられ、基端には、プランジャ4の押圧部42と当接可能な円盤状の基端側フランジ部78が設けられている。
先端側フランジ部72は、外縁がほぼ円形となっており、外径は、ガスケット本体6の基端の外径より若干小さいものとなっている。また、フランジ部72の先端側周縁部は、平坦面となっており、ガスケット本体6の後端面に当接し、押圧可能な形態となっている。
本体部70(具体的には、先端側フランジ部72)より突出する先端部71は、ほぼ同一外径にて所長延びる円筒部である。この先端部71は、本体部70より短いものとなっている。先端部71は、本体部70の先端側フランジ部72の中央付近から前方に突出している。また、先端部71は、ガスケット本体6が変形しない通常状態では、ガスケット本体6の先端部内面と接触しないものとなっている。
そして、プランジャ装着用部材7の先端部71の先端部外面には、螺旋状リブ74が形成されている。また、この実施例におけるプランジャ装着用部材7では、図4、図7、図8、図10および図11に示すように、上述したガスケット本体6の螺旋状螺合部63に対応するように、二条(二本)の螺旋状リブ74が形成されている。螺旋状リブ74は、プランジャ装着用部材7の先端部71の先端付近に始端を有し、所定長後端側に延びるものとなっている。このような複数(具体的には、二条)の螺旋状リブを備えることが好ましいが、螺旋状リブは、一条(一本)のみであってもよい。また、螺旋状リブ74は、図7および図8に示すように、始端部に平坦部(プランジャ装着用部材の中心軸に直交する平坦部)74aを備えている。
そして、ガスケット本体の環状リブの高さとプランジャ装着用部材の螺旋状リブの高さは、以下のようなものであることが好ましい。ガスケット本体の環状リブの高さとしては、1.0〜3.0mmであることが好ましく、特に、1.5〜2.5mmが好ましい。プランジャ装着用部材の螺旋状リブの高さとしては、2.5〜3.2mmが好ましく、特に、2.8〜3.1mm、さらには、2.95〜3.05mmが好ましい。そして、環状リブと螺旋状リブの当接部の幅は、0.5〜2.5mmであることが好ましく、特に、1.0〜2.3mmが好ましい。また、ガスケット本体の環状リブ部分における内径は、16.0〜20.0mmであることが好ましく、特に、17.0〜19.0mmが好ましく、プランジャ装着用部材の螺旋状リブ部分における外径は、19.0〜22.0mmであることが好ましく、特に、20.0〜21.0mmが好ましい。
プランジャ装着用部材7の構成材料としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の硬質もしくは半硬質樹脂を用いることが好ましい。
プランジャ装着用部材7は、図1ないし図4,図7ないし図11に示すように、基端部に設けられた装着用部材側スライド係合部75を備える。この実施例では、装着用部材側スライド係合部75は、基端側フランジ部78の外面より突出している。
この実施例の注射器では、装着用部材側スライド係合部75とプランジャ側スライド係合部40は、一方が、保持部77と保持部77の端部よりスライド方向に延びる延出部76と、延出部76に設けられた第1の嵌合部76aとを備える雄側係合部を備え、他方が、延出部76を収納可能な収納部43と収納部43の端部外面もしくは内部に設けられた第1の嵌合部76aと係合する第2の嵌合部42aを有する雌側係合部を有するものとなっている。
特に、この実施例の注射器1では、図1ないし図16に示すように、装着用部材側スライド係合部75は、基端側フランジ部78の外面より突出する保持部77と、保持部77の端部から延びるとともに、基端側フランジ部78の外面と離間しかつ基端側フランジ部78の外面とほぼ平行に延びる延出部76と、延出部76に設けられた第1の嵌合部76aとを有する雄側係合部を備えるものとなっている。また、基端側フランジ部78の外面と延出部76との間には、間隙部79が形成されている。
この実施例のプランジャ装着用部材7は、図1ないし図4,図7ないし図11に示すように、基端側フランジ部78を有し、その中心より若干周縁側となる位置より外方に突出するように保持部77が形成されている。保持部77は、ほぼ直線状のものとなっている。そして、この保持部77の端部より、基端側フランジ部78と所定距離離間し、かつ基端側フランジ部78に対してほぼ平行に延びる延出部76が設けられている。延出部76は、保持部77の端部の両側部より向かい合うように延びる2本の延出部となっている。さらに、図10に示すように、延出部76の基端部(保持部との境界部)は、肉薄となっており、延出部の弾性変形を可能としている。また、2本の延出部76の先端部は、互いに近接するように湾曲し、爪部を形成しており、2本の延出部76は、両者の先端が最も近接している。また、2本の延出部76は、内側(両者が近接する方向)に弾性変形可能となっている。さらに、延出部76の先端部は、上述したように爪部となっており、その側部には、段差部が形成されておりこの段差部が、嵌合部76aを形成している。段差部の高さとしては、0.2〜1.2mm程度が好ましい。また、段差部は、延出部76の側面に対して起立面となっている。また、延出部76と基端側フランジ部78間の距離(間隙部79の高さ)は、1〜3mm程度が好ましい。
また、この実施例のプランジャ装着用部材7は、図9および図11に示すように、基端側フランジ部78の側部に切欠部81を備えている。また、切欠部81は、向かい合うように2つ設けられている。そして、上述した装着用部材側スライド係合部75(保持部77および延出部76)は、2つの切欠部81の中央部に位置している。また、延出部76は、2つの切欠部81とほぼ平行に延びるものとなっている。このため、切欠部81は、装着用部材側スライド係合部75の係合のためのスライド方向の指標となっている。
図1ないし図4に示すように、本発明のプレフィルドシリンジでは、ガスケット本体6にプランジャ装着用部材7が装着されたガスケット3が、外筒2内に収納されている。なお、図1および図2に示すように、プランジャ装着用部材7の基端は、外筒2の基端より装着用部材側スライド係合部75部分が露出するように収納されている。なお、ガスケット本体6にプランジャ装着用部材7は、以下のようにして装着される。
プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74をガスケット本体6の螺旋状螺合部63の始端に挿入した後、プランジャ装着用部材7を回転させることにより、螺旋状リブ74と螺旋状螺合部63との螺合が進行する。螺合の進行により、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74の始端は、ガスケット本体6の螺旋状螺合部63の終端ならびに環状リブ64の欠損部65に近づき、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74の始端は、ガスケット本体6の螺旋状螺合部63を形成する螺旋状突起66と環状リブ64間に位置するものとなる。そして、さらにプランジャ装着用部材7を回転させると、螺旋状リブ74は、環状リブ64の欠損部65を通過し、収納部62内に進入し、プランジャ装着用部材7の回転を継続することにより、図4に示すように、螺旋状リブ74の全体は、環状リブ64の欠損部65を通過し、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位は、ガスケット本体6の収納部62内に収納された状態となる。これにより、プランジャ装着用部材7のガスケット本体6への装着作業は、完了する。そして、プランジャ装着用部材7がガスケット本体6に装着された状態では、プランジャ装着用部材7の螺旋状リブ74の後端面は、ガスケット本体6の環状リブ64の先端面と当接するため、プランジャ装着用部材7のガスケット本体6からの離脱が規制される。また、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位がガスケット本体6の収納部62に収納された状態では、プランジャ装着用部材7は、空転するものとなっている。さらに、通常状態にていずれの方向に回転しても、螺旋状リブの後端が、環状リブ64の欠損部65に進入することはなく、プランジャ装着用部材7の回転によるプランジャ装着用部材7の離脱ならびにガスケット本体6の回転を抑制する。プランジャ装着用部材7は、ガスケット本体6が螺旋状リブ74を収納部62に収納した状態で装着され、プランジャ装着用部材7の先端がガスケット本体6の内面に接触しないものとなっている。
図1,図12ないし図15に示すように、プランジャ4は、断面十字状に形成されたシャフト部41を備え、その先端に装着用部材側スライド係合部75と係合するためのプランジャ側スライド係合部40を備える。また、シャフト部47の途中には補強用リブ49が設けられ、基端には、プランジャ押圧部47が設けられている。
この実施例の注射器では、装着用部材側スライド係合部75とプランジャ側スライド係合部40は、一方が、保持部77と保持部77の端部よりスライド方向に延びる延出部76と、延出部76に設けられた第1の嵌合部76aとを備える雄側係合部を備え、他方が、延出部76を収納可能な収納部43と収納部43の端部外面もしくは内部に設けられた第1の嵌合部76aと係合する第2の嵌合部42aを有する雌側係合部を有するものとなっている。
この実施例の注射器1では、上述したように、プランジャ装着用部材7の装着用部材側スライド係合部が雄側係合部となっており、プランジャ4のプランジャ側スライド係合部40が雌側係合部となっている。このため、プランジャ4は、プランジャ装着用部材7の延出部76を収納可能な収納部43と収納部43の端部外面もしくは内部に設けられた第1の嵌合部76aと係合する第2の嵌合部43aを有する雌側係合部を備えている。
この実施例のプランジャ4では、図12ないし図16に示すように、プランジャ側スライド係合部40を有するヘッド部を備え、プランジャ側スライド係合部40は、装着用部材側スライド係合部75の延出部76を収納可能な収納部43と収納部43の端部外面もしくは内部に設けられ、延出部76の第1の嵌合部76aと係合する第2の嵌合部43aを有する雌側係合部を備える。また、この実施例のプランジャ4は、収納部43の外面により形成され、プランジャ装着用部材7の基端側フランジ部78を押圧可能な押圧部42を備えている。押圧部42は、その外面が、平坦面となっているとともに、プランジャ装着用部材7の保持部77と延出部76間に進入可能なものとなっている。押圧部42を形成する板状部の厚さは、延出部76と基端側フランジ部78間の距離より若干薄いものであることが好ましい。
そして、収納部43は、矩形状内腔を有し、内部にプランジャ装着用部材7の延出部76を収納可能となっている。特に、この実施例では、図16に示すように、雌側係合部を構成する収納部43は、雄側係合部を構成する延出部76の爪部が突出する状態にて収納するものとなっており、かつ、爪部の突出部(第1の嵌合部)76aは、収納部43より突出時に収納部43の外側端面(第2の嵌合部)43aと嵌合するものとなっている。なお、このようなものに限定されるものではなく、雄型係合部の第1の嵌合部は、雌型係合部(収納部)の内部にて係合するものであってもよい。
この実施例のプランジャ4では、収納部43は、一端側開口と、他端側開口と前記一端側開口から他端側開口まで延びる内腔部を有している。そして、プランジャ装着用部材7の延出部76は、一端側開口、他端側開口のどちらからも進入可能となっている。さらに、この実施例のプランジャ4では、雌側係合部は、収納部43の一端側開口、他端側開口の両者または一方に、雄側係合部を収納部43に誘導するための誘導部44を備えている。具体的には、誘導部44は、向かい合うように2つ設けられており、向かい合う両者の内面は、誘導部44の開口に向かって幅が狭くなり近接するものとなっている。さらに、誘導部44の端部は、屈曲部となっている。このため、プランジャ装着用部材7の延出部76の誘導部44の開口への誘導を可能としている。そして、この誘導部44の端面は、押圧部42の外面とほぼ連続するものとなっており、押圧部としても機能するものとなっている。
プランジャ4の構成材料としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の硬質もしくは半硬質樹脂を用いることが好ましい。
外筒2は、透明もしくは半透明材料により、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形成された筒状体である。
外筒2は、図1、図2および図17に示すように、ノズル部22と、カラー23とを備える。
ノズル部22は、外筒2の先端に設けられており、外筒内の薬液等を排出するための先端開口部を備えるとともに先端に向かってテーパー状に縮径するように形成されている。カラー23は、ノズル部22を取り囲むようにノズル部22と同心的に円筒状に形成されている。また、カラー23は、先端が開口しており、カラー23の内径および外径は基端から先端までほぼ同一径となっている。また、カラー23の先端開口からはノズル部22の先端部が突出しており、ノズル部22およびカラー23の先端部は、ノズル部22およびカラー23を封止部材(シールキャップ)5内に収納しやすくするため面取り加工されている。
カラー内周面には、後述する封止部材(シールキャップ)5のノズル収納部53に形成されたネジ山(キャップ側螺合部)54と螺合するためのネジ溝(外筒側螺合部)25が形成されている。これにより、外筒2とシールキャップ5はカラー内周面とノズル収納部外周面との間で螺合する。また、ネジ溝(外筒側螺合部)25は、シールキャップ5を外筒から取り外した後注射針(注射針のハブ)を取り付ける部分となる。
外筒は、図1、図2および図16に示すように、フランジ24を有する。フランジ24は、外筒2の後端全周より垂直方向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フランジ24は、図1、図2、図17に示すように向かい合う幅広となった2つの把持部を備え、さらに、把持部の先端面側には、複数のリブが形成されている。
外筒2の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
封止部材であるシールキャップ5は、図1、図2、図18に示すように、閉塞端51と、ノズル収納部53とカラー収納部52を備えている。
ノズル収納部53は、シールキャップ5の中央部に設けられ、先端が閉塞し円筒状である。ノズル収納部53の内径は、ノズル部22より若干大きく作製され、先端から基端まで基端に向かって若干テーパー状に拡径しており、基端開口からノズル部全体を収納するものとなっている。
ノズル収納部53の内側閉塞面(閉塞端51の内面)には、外筒2の先端開口部を液密に密封するためのシール部材55が収納されている。シール部材55としては、外筒2の先端開口部を液密に密封可能なように弾性部材であることが好ましい。シール部材の形成材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の合成ゴム、オレフィン系エラストマーやスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが好ましい。
また、ノズル収納部53の外面には、外筒2のカラー23の内面に形成されたネジ溝(外筒側螺合部)25と螺合するためのネジ山(キャップ側螺合部)54が形成されている。これにより、外筒2とシールキャップ5は、ノズル収納部の外面とカラーの内面との間で螺合する。
カラー収納部52は、ノズル収納部53を取り囲むように形成され先端が閉塞した円筒状体であり、カラー収納部の内面とノズル収納部の外面との間にカラー23を収納する。また、円筒状に形成されたカラー収納部52は、ノズル収納部53と同心状となっており、カラー収納部52の内径は、先端から基端までほぼ同一径となっている。
また、図1に示すようにシールキャップ5の外側面(カラー収納部52の外周面)には、シールキャップを回転させる時指等が滑らないようにするために縦方向に刻み加工が施されている。
シールキャップの形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのような樹脂が好ましい。
また、上述した実施例の注射器では、プランジャ装着用部材7の装着用部材側スライド係合部75が、保持部77と保持部77の端部よりスライド方向に延びる延出部76と、延出部76に設けられた第1の嵌合部76aとを備える雄側係合部であり、プランジャ4のプランジャ側スライド係合部40が、延出部76を収納可能な収納部43と収納部43の端部外面もしくは内部に設けられた第1の嵌合部76aと係合する第2の嵌合部42aを有する雌側係合部となっている。しかし、このようなタイプのものに限定されるものではない。
例えば、図19に示すように、プランジャ4aのプランジャ側スライド係合部92が、雄側係合部であり、 プランジャ装着用部材7aの装着用部材側スライド係合部91が、雌側係合部であってもよい。そして、雄側係合部および雌側係合部の構成としては、上述したものが好適に使用できる。なお、図19に示すように、プランジャ4に、保持部77および保持部77の端部よりスライド方向に延びる延出部76を設ける場合には、先端側フランジ部90を設け、その外面に設けることが好ましい。
そして、本発明のプレフィルドシリンジ1では、図2に示すように、外筒内に形成された薬剤収納部に薬剤8が充填されている。
薬剤8としては、どのような薬剤でもよいが、例えば、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬剤、塩化ナトリウム注射液、ビタミン剤、ミネラル類などの薬液、さらには、抗生物質、タンパク製剤等の粉末状もしくは凍結乾燥薬剤あるいは液剤が使用される。本発明のプレフィルドシリンジは、特にシリンジポンプを用いて投与するタイプのプレフィルドシリンジに適しているので、充填される薬剤としてはそのような投与手段を用いることに適した薬剤であることが好ましく、ニトログリセリン注射液、硝酸イソソルビド注射液、ドパミン塩酸塩(塩酸ドパミン)注射液、ドブタミン塩酸塩注射液、塩酸モルヒネ注射液、などが挙げられる。
次に、本発明のプレフィルドシリンジ1の作用を図16、図20ないし図22を用いて説明する。
プレフィルドシリンジ本体10は、外筒2の基端部内にガスケット3を収納した状態となっている。図20に示すように、プランジャ4の先端部の先端面が、プランジャ装着用部材7の基端側フランジ部78に摺接し、かつ、向かい合う誘導部44間に延出部76の先端部が進入するように、プランジャ4を外筒2に対して横方向(矢印方向)にスライドさせる。これにより、プランジャ装着用部材7の延出部76は、プランジャ4の収納部43の一方の開口よりその内部に進入する。さらに、進入を進行させると、プランジャ装着用部材7の延出部76の先端部は、プランジャ4の収納部43の他方の開口より、突出し、その後、延出部76の外面に形成された第1の嵌合部76aは、収納部43の端部外面により形成された第2の嵌合部42aと嵌合する。この状態を、図16、図21および図22に示す。嵌合完了は、プランジャ4の収納部43の他方の開口より、延出部76の先端部が露出すること、および第1の嵌合部76aと第2の嵌合部42aとの嵌合音により確認することができる。
このように、このプレフィルドシリンジでは、プランジャの回転操作を行うことなく、プランジャ4をプランジャ装着部7に装着することができるため、装着作業時に液漏れが生じることが極めて少ない。また、装着後のプランジャは、プランジャ装着用部材7により離脱しない。さらに、装着後のプランジャ4を回転させたとき、それに追従してプランジャ装着用部材7も回転する可能性があるが、プランジャ装着用部材7の先端部71の螺旋状リブ形成部位がガスケット本体6の収納部62に収納された状態では、プランジャ装着用部材7は、空転するものとなっているため、プランジャ4の回転がガスケット本体6に伝達されない。
1 プレフィルドシリンジ
2 外筒
3 ガスケット
4 プランジャ
5 封止部材
6 ガスケット本体
7 プランジャ装着用部材
10 プレフィルドシリンジ本体

Claims (9)

  1. 外筒と、該外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、前記外筒の先端開口部を封止する封止部材と、前記外筒内に形成された薬剤収納部に収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジ本体と、前記ガスケットに装着可能かつ非装着状態となっているプランジャとからなるプレフィルドシリンジであって、
    前記ガスケットは、先端が閉塞し後端が開口する筒状体であり、かつ、後端の開口より先端側に延びる内腔部を備えるガスケット本体と、前記ガスケット本体に取り付けられたプランジャ装着用部材とからなり、
    前記プランジャ装着用部材は、前記ガスケット本体の基端面を押圧可能な先端側フランジ部を先端側に有する本体部と、前記本体部より、前方に突出し、前記ガスケット本体の前記内腔部に収納可能な先端部と、該先端部の外面に設けられた螺旋状リブと、前記本体部の基端側に設けられた基端側フランジ部と、該基端側フランジ部に設けられた装着用部材側スライド係合部とを備え、
    前記ガスケット本体は、前記内腔部の内面に設けられ、前記プランジャ装着用部材の前記螺旋状リブと螺合するための螺旋状螺合部と、前記内腔部の前記螺旋状螺合部より先端側に設けられ、前記プランジャ装着用部材の前記螺旋状リブ形成部位から先端側を収納するための収納部とを備え、
    前記プランジャは、前記ガスケットへの装着時において、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部を押圧可能な押圧部と、前記装着用部材側スライド係合部と係合するためのプランジャ側スライド係合部とを備え、
    前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部とは、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部に前記プランジャの先端部をプレフィルドシリンジ本体軸方向に対して横方向にスライドさせることにより、両者は係合するものであり、かつ、前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部は、両者の係合の進行により、嵌合し、前記プランジャ装着用部材からの前記プランジャの離脱を防止する嵌合機構を備えており、
    前記プランジャ装着用部材は、前記ガスケット本体に前記螺旋状リブ形成部位から先端側を前記収納部に収納した状態で装着されており、かつ前記プランジャ装着用部材の先端が前記ガスケット本体の内面に接触しないものとなっていることを特徴とするプレフィルドシリンジ。
  2. 前記装着用部材側スライド係合部と前記プランジャ側スライド係合部は、一方が、保持部と該保持部の端部よりスライド方向に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを備える雄側係合部を備え、他方が、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と嵌合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を有するものである請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
  3. 前記装着用部材側スライド係合部は、前記基端側フランジ部の外面より突出する保持部と、該保持部の端部から延びるとともに、前記基端側フランジ部の外面と離間しかつ前記外面とほぼ平行に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを有する雄側係合部を備え、前記プランジャは、前記プランジャ側スライド係合部を有するヘッド部を備え、前記プランジャ側スライド係合部は、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と係合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を備え、前記ヘッド部の先端面が前記基端側フランジ部を押圧可能な押圧部を構成している請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
  4. 前記プランジャは、先端側フランジ部と、該先端側フランジ部の外面に設けられた保持部と、該保持部の端部から延びるとともに、前記先端側フランジ部の外面と離間しかつ前記外面とほぼ平行に延びる延出部と、該延出部に設けられた第1の嵌合部とを有する雄側係合部を備え、前記装着用部材側スライド係合部は、前記基端側フランジ部に設けられ、前記延出部を収納可能な収納部と該収納部の端部外面もしくは内部に設けられた前記第1の嵌合部と係合する第2の嵌合部を有する雌側係合部を有し、前記プランジャの前記先端側フランジ部が、前記プランジャ装着用部材の前記基端側フランジ部を押圧する押圧部を構成している請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
  5. 前記雄側係合部は、前記保持部と、該保持部の端部の両側部より向かい合うように延びる2本の前記延出部を備え、前記延出部の先端部が嵌合部を有する爪部となっている請求項2ないし4のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
  6. 前記雌側係合部の前記収納部は、前記雄側係合部の前記延出部を前記爪部の前記嵌合部が突出する状態にて収納可能であり、かつ、前記爪部の前記嵌合部は、前記収納部より突出時に該収納部の外側端面と嵌合するものである請求項5に記載のプレフィルドシリンジ。
  7. 前記雌側係合部は、前記収納部の一端側開口または/および他端側開口に、前記雄側係合部を誘導するための誘導部を備えている請求項2ないし6のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
  8. 前記ガスケット本体は、前記螺旋状螺合部の付近かつ先端側に位置するプランジャ抜け止め用環状リブを備え、前記環状リブは、前記プランジャ装着用部材の前記本体部の前記螺旋状リブと前記ガスケット本体の前記螺旋状螺合部との螺合の進行により該環状リブに到達した前記螺旋状リブを前記収納部に誘導するための誘導部を備えている請求項1ないし7のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ。
  9. 前記環状リブは、前記誘導部に向かって徐々にリブが小さくなっている請求項8に記載のプレフィルドシリンジ。
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