JP2011071606A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信処理期間の初期段階においても回り込み信号を精度高く十分に抑圧しうる回り込みキャンセラ回路を備えた無線通信装置を提供する。
【解決手段】回り込みキャンセラ回路10は、送信回路からキャリアを送信する際に、送信回路2からのキャリアを基準信号とし、この基準信号とカプラ9を介して分配される受信信号とに基づいて直交復調器11から振幅・位相情報を出力している。また、この振幅・位相情報を積分するフィルタ17、18(積分手段)と、このフィルタ17、18(積分手段)から出力される振幅・位相情報と基準信号とに基づいて、キャンセル信号を生成するキャンセル信号生成手段とが設けられている。更に、フィルタ17、18(積分手段)の時定数を、送信コマンドを送信するときの第1時定数よりも、通信先からの受信処理を行うときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置に関するものである。
現在、RFIDタグなどの無線タグに対して無線信号を送信し、その応答信号を受信することによって無線通信処理を行う無線通信装置が提供されている。この種の無線通信装置では様々な通信方式が用いられており、例えば、リーダ本体から無線タグに対して無変調キャリアを送信し、この無変調キャリアを受信した無線タグが、変調処理を施した反射波を送信する方式(バックスキャッタ方式)などが採用されている。この方式は、無線タグ側でキャリア発生源を必要とせず、低消費駆動が可能であるという利点を有している。
特開2006−217427公報 特開2008−301064公報
ところで、上記バックスキャッタ方式のように、無線タグに対するキャリア送信と無線タグからの反射波の受信とを同時期に行う場合、反射波を受信する受信回路に送信波の回り込み信号が混入する虞があり、このような回り込み信号が発生すると、この回り込み信号が受信レベルを嵩上げし、信号振幅を飽和させてしまうという問題がある。
このような問題を解決しようとする技術としては、特許文献1、2で開示されるような回り込みキャンセラ回路(キャリアキャンセラ)が提供されている。この回り込みキャンセラ回路では、送信回路から受信回路側に回り込む回り込み信号に対して同振幅且つ逆位相の信号を生成しており、これを合成することで回り込み信号を抑圧した受信信号を生成している。この種の回り込みキャンセラ回路は、送信回路から受信回路側へ回り込む回り込み信号の振幅・位相と、送信回路から出力されるキャリアの振幅・位相とを比較し、その比較結果から得られる振幅・位相情報を積分回路に入力させることで、回り込み信号に含まれるタグからの信号成分(負荷変調方式で返信される信号の成分)を除去している。これにより、タグからの信号の影響を排除し、回り込みキャリアの成分のみ基づく逆相信号を生成可能としている。
しかしながら、従来の回り込みキャンセラ回路の場合、積分回路の時定数が一定であるため、出力信号の応答が適切でない場合があった。
即ち、この回り込みキャンセラ回路では、回り込みキャリアのみの逆相信号を生成する必要があるため、この回り込みキャリアに重畳する正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の抑圧に充分な時定数を持つ必要があり、回り込みを抑圧するために要する時間が長く確保されていた。しかしながら、このように積分回路の時定数が十分長く確保されていると、この時定数に応じて回り込みキャンセラ回路での応答時間も長くなるため、送信コマンドの終了と受信開始タイミングまでの時間が極めて小さい場合の場合(EPC-Global-GEN2でのタグ応答640kbps設定の場合等)、図5のように、受信処理期間となった後でも送信処理期間の影響が残存してしまうため、受信処理期間の初期段階で回り込み信号を充分に抑圧ができず、受信機が飽和し、タグの読取精度を低下させてしまうという問題があった。なお、図5は、従来の回り込みキャンセラ回路において、送信コマンド期間から受信処理期間に移行する時の積分回路への入力信号と積分回路からの出力信号との関係を示す波形図であり、上段に積分回路への入力信号を示し、下段に積分回路からの出力信号を示している。
なお、特許文献2では、積分手段の時定数が充分に確保できる送信コマンド前の時間においてキャンセル動作(キャンセルトレーニング)を行い、そのキャンセルトレーニングでの積分処理の結果をメモリに記憶している。そして、その記憶した積分結果を、その後に行われる送受信に利用することで、キャンセル動作時間を短縮させ、使用周波数の切替時にタグ等との通信に早く移行できるようにしているが、この技術では、記憶手段の他に記憶した位相調整量や振幅調整量を設定する回路を必要とするため、回路規模が大きくなるという課題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、送信コマンドの終了から受信処理開始までの期間が短い場合であっても、受信処理期間の初期段階で送信処理期間の影響が残存すること防止し、受信処理期間の初期段階においても回り込み信号を精度高く十分に抑圧しうる回り込みキャンセラ回路を備えた無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、送受信共用アンテナと、送信コマンドに応じてキャリアを変調した信号を、前記送受信共用アンテナを介して通信先に送信する送信回路と、前記送信コマンドに応じて前記通信先より負荷変調方式で返信される信号を、前記送受信共用アンテナを介して受信する受信回路と、前記送受信共用アンテナと前記受信回路との間に接続され、前記送信回路から前記受信回路側に回り込む回り込み信号をキャンセルする回り込みキャンセラ回路と、を備えた無線通信装置であって、
前記回り込みキャンセラ回路が、前記送信回路から前記キャリアを送信する際に、前記送受信共用アンテナから前記受信回路への受信信号を分配する分配手段と、前記送信回路から送信される前記キャリアを基準信号とし、当該基準信号と前記分配手段にて分配された前記受信信号とに基づく振幅・位相情報を出力する振幅・位相情報出力手段と、前記振幅・位相情報出力手段から出力される前記振幅・位相情報を積分し、前記負荷変調方式で返信される信号の成分を除去する積分手段と、前記基準信号と、前記積分手段から出力される前記振幅・位相情報とに基づいて、前記回り込み信号とは逆位相に調整されたキャンセル信号を生成するキャンセル信号生成手段と、前記キャンセル信号生成手段によって生成される前記キャンセル信号を、前記受信信号と合成することで、前記負荷変調方式で返信される信号を選択的に取り出す合成手段と、を備えている。
そして、前記積分手段の時定数を、前記送信回路から前記送信コマンドを送信する送信処理期間のときの第1時定数よりも、前記通信先からの受信処理を行う受信処理期間のときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替える時定数切替手段が設けられていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の無線通信装置において、前記時定数切替手段が、前記送信回路からの前記送信コマンドの終了から前記受信処理期間の開始タイミングまでの間に、前記積分手段の前記時定数を切り替えることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置において、前記積分手段が、RC回路からなり、前記時定数切替手段が、前記RC回路の抵抗値を切り替える抵抗値切替手段を有することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置において、前記時定数切替手段が、前記積分手段の短絡経路を切り替える経路切替手段を有することを特徴としている。
請求項1の発明では、回り込みキャンセラ回路において、送信回路からキャリアを送信する際に、送受信共用アンテナから受信回路への受信信号を分配する分配手段と、送信回路から送信されるキャリアを基準信号とし、当該基準信号と分配手段にて分配された受信信号とに基づく振幅・位相情報を出力する振幅・位相情報出力手段と、振幅・位相情報出力手段から出力される振幅・位相情報を積分し、負荷変調方式で返信される信号の成分を除去する積分手段と、基準信号と、積分手段から出力される振幅・位相情報とに基づいて、回り込み信号とは逆位相に調整されたキャンセル信号を生成するキャンセル信号生成手段と、キャンセル信号生成手段によって生成されるキャンセル信号を、受信信号と合成することで、負荷変調方式で返信される信号を選択的に取り出す合成手段とが設けられている。このようにすると、受信信号から正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の成分を除き、回り込み信号を選択的に取り出して当該回り込み信号とは逆位相の信号を精度良く生成できる。
更に、積分手段の時定数を、送信回路から送信コマンドを送信する送信処理期間のときの第1時定数よりも、通信先からの受信処理を行う受信処理期間のときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替える時定数切替手段が設けられている。このようにすると、受信処理期間のときには、時定数を長くすることができ、受信信号から正規信号(負荷変調方式で返信される信号)を良好に除去できるようになる。一方、送信処理期間のときには、時定数を短くすることができるため、キャンセル信号の応答性を高めることができる。従って、送信コマンドに応じた信号が受信処理期間まで残存することを効果的に防止することでき、ひいては受信処理期間の初期段階においても回り込み信号を精度高く十分に抑圧できるようになる。
請求項2の発明は、時定数切替手段が、送信回路からの前記送信コマンドの終了から受信処理期間の開始タイミングまでの間に、積分手段の時定数を切り替えている。このようにすると、送信コマンドが完了するまでは確実に短い時定数を維持することができるため、送信コマンドの応答が受信処理期間まで残存することをより確実に無くすことができ、受信処理期間が開始するまでには、当該受信処理に適した長い時定数に変更しておくことができる。
請求項3の発明は、積分手段が、RC回路からなり、時定数切替手段が、RC回路の抵抗値を切り替える抵抗値切替手段を有している。このようにすると、積分手段の時定数を制御によって切替可能な構成を複雑な構成を用いることなく実現できる。
請求項4の発明は、時定数切替手段が、積分手段の短絡経路を切り替える経路切替手段を有している。このようにすると、積分手段の時定数を制御によって切替可能な構成を複雑な構成を用いることなく実現できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信装置の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。 図2は、図1の無線通信装置に用いられるフィルタ回路(積分手段)を例示する回路図である。 図3は、図1の無線通信装置の回り込みキャンセラ回路において、送信処理期間から受信処理期間に移行する際の、フィルタ回路(積分手段)への入力信号と、フィルタ回路からの出力信号との関係を示す波形図である。 図4は、フィルタ回路の変形例を概略的に示す回路図である。 図5は、従来の回り込みキャンセラ回路において、送信コマンド期間から受信処理期間に移行する時の積分手段への入力信号と積分手段からの出力信号との関係を示す波形図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の無線通信装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(無線通信装置の全体構成)
まず、図1等を参照して第1実施形態に係る無線通信装置の概要を説明する。なお、以下では、本発明に係る無線通信装置を、UHF帯のキャリアを使用してRFIDタグと通信するリーダライタに適用した場合を代表例として説明する。
リーダライタ(無線通信装置)1は、主として、送信回路2、サーキュレータ3、送受信アンテナ4、受信回路7、制御部50などによって構成されており、図1に示すRFIDタグ5等の非接触通信媒体と非接触通信を行う構成をなしている。
制御部50は、CPU、ROM、RAM、或いはFPGAなどによって構成されており、図示しないキー操作部から与えられる操作信号に応じてリーダライタ1の各種動作を制御する機能を有し、例えば、送信回路2へデータを出力する処理や、受信回路7から入力したデータの処理などを実行する機能を有している。また、後述する切替回路30、40に対して時定数切替信号(切替タイミング信号)を出力する機能をも有している。
送信回路2は、、送受信共用アンテナ4を介してRFIDタグ5(無線タグ)に対し、UHF帯(例えば、周波数953MHz)のキャリアを送信するように機能するものであり、例えば、公知のキャリア発振器、符号化部、変調器、増幅器、送信部フィルタなどによって構成されている。この送信回路2は、上記キャリアを送信コマンドで例えばASK(Amplitude Shift Keying)変調し増幅した後、サーキュレータ3及びアンテナ4を介して電波信号として送信している。
サーキュレータ3は、送信回路2から出力された高周波信号の逆方向への流れを防止する機能を有し、送信回路2側から入力された高周波信号を送受信共用アンテナ4へ出力し、送受信共用アンテナ4側から入力された高周波信号を受信回路7側に出力している。
送受信共用アンテナ4は、RFIDタグ5への信号送信及びRFIDタグ5からの信号受信に兼用されるアンテナであり、送信回路2からサーキュレータ3を介して出力された高周波信号(送信信号)を、無線信号としてRFIDタグ5へ送信し、また、RFIDタグ5から出力された応答信号(無線信号)を受信するように機能している。
受信回路7は、送信回路2からの送信コマンドに応じてRFIDタグ5より負荷変調方式で返信される応答信号を、送受信共用アンテナ4を介して受信するように機能するものである。この受信回路7は、送受信共用アンテナ4によって受信されたRFIDタグ5からの受信信号(具体的には、RFIDタグ5からの応答信号と回り込みキャンセラ回路10からのキャンセル信号とを合成した合成信号)を復調し、その復調信号を二値化した上で復号化する構成をなしている。
なお、本実施形態に係るリーダライタ1は、上記要素以外にも、電池や電源回路などの電源系、液晶表示器などの表示部、各種操作キーなどの操作手段等が設けられているが、図1では、これらの図示は省略している。
上記リーダライタ1と非接触通信を行うRFIDタグ5は、リーダライタ1より送信されたキャリアを受信して動作用電源を生成すると共に、キャリアより抽出したクロックを分周して動作クロックを生成する。そして、送信されたコマンドを復調すると、そのコマンドに対する応答を、キャリアを負荷変調することで返信するようになっている。
(回り込みキャンセラ回路)
図1に示すように、上記リーダライタ1は、回り込みキャンセラ回路10を備えている。この回り込みキャンセラ回路10は、送受信共用アンテナ4と受信回路7との間に接続され、送信回路2から受信回路7側に回り込む回り込み信号をキャンセルするように機能するものであり、送信側,受信側のキャリアをカプラ(分波器)8,9により分波して取り込んでキャリアの逆相信号を生成し、その逆相信号を、受信回路7の入力側で合成器20により受信信号に合成することで、受信信号に含まれているキャリア成分を除去している。
回りこみキャンセラ回路10は、直交復調器11、直交変調器13、フィルタ回路17、18、位相初期補正回路15、振幅初期補正回路16、増幅器19などを内蔵している。
直交復調器11は、図2に示すように、カプラ8を介して取り込んだ送信側のキャリア{cos(2πfct)}とカプラ9を介して取り込んだ受信信号とを乗算してI信号を出力する混合器と、送信側のキャリアを90度移相する移相器と、その移相器によって移相された移相信号{sin(2πfct)}とカプラ9を介して取り込んだ受信信号とを乗算してQ信号を出力する混合器とを備えている。
なお、本実施形態では、カプラ9が「分配手段」の一例に相当し、送信回路2からキャリアを送信する際に、送受信共用アンテナ4から受信回路7への受信信号を分配するように機能する。
また、直交復調器11は、「振幅・位相情報出力手段」の一例に相当し、送信回路2から送信されるキャリア(具体的にはカプラ8によって分配された当該キャリア)を基準信号とし、当該基準信号とカプラ9にて分配された受信信号とに基づくI信号、Q信号(振幅・位相情報)を出力するように機能する。
フィルタ回路17、18は、「積分手段」の一例に相当するものであり、直交復調器11(振幅・位相情報出力手段)から出力されるI信号、Q信号(振幅・位相情報)を積分し、負荷変調方式で返信される信号の成分を除去するように機能している。具体的には、図2に示すように、直交復調器11からのQ信号がフィルタ回路17に入力されるようになっており、フィルタ回路17は、このQ信号から、正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の成分を除去している。また、直交復調器11からのI信号がフィルタ回路18に入力されるようになっており、このフィルタ回路18は、このI信号から、正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の成分を除去している。これらフィルタ回路17、18を通ったI信号、Q信号(振幅・位相情報)は、いずれもキャンセル信号生成部13に入力されるようになっている。
キャンセル信号生成部13は、「キャンセル信号生成手段」の一例に相当し、送信回路2から受信回路7側に回りこむ回り込み信号とは逆位相に調整されたキャンセル信号を生成するように機能している。このキャンセル信号生成部13は、直交復調器13aを備えており、カプラ8を介して得られる送信回路2からのキャリア(基準信号)の振幅,位相の情報を基準とし、フィルタ回路17、18を介して出力されたI信号、Q信号に基づいて、回り込み成分のキャリアを、周波数953MHzで再生すると共に、これを逆位相に変換する。
キャンセル信号生成部13にて生成、出力される「回り込み成分の逆位相の信号」は、振幅初期補正回路16で補正された後、増幅器19で増幅され、合成器20に入力される。
合成器20は、送受信共用アンテナ4側からの受信信号(RFIDタグ5からの応答信号に送信回路2からの回り込み信号が重畳した信号)と、キャンセル信号生成部13から振幅初期補正回路16及び増幅器19を介して出力された信号(回り込み成分の逆位相の信号)とを合成しており、この合成により送受信共用アンテナ4側からの受信信号から回り込み成分が除去される。
なお、位相初期補正回路15及び振幅初期補正回路16はそれぞれ、受信信号に含まれる回り込み信号の成分と、キャンセル信号生成部13により生成されるキャンセル信号(回り込み信号とは逆位相の信号)の初期的な位相差、振幅差を補正する回路である。
本実施形態では、更に、上記フィルタ回路17、18の時定数を切り替えることができるようになっている。具体的には、図2に示すように、積分フィルタとして構成される各フィルタ回路17、18において、短絡する抵抗の選択によって時定数を切り替える切替回路30、40が設けられており、各フィルタ回路17、18(積分手段)の時定数を、送信回路2から送信コマンドを送信する「送信処理期間」(図3参照)のときの第1時定数よりも、RFIDタグ5(通信先)からの受信処理を行う受信処理期間(図3参照)のときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替えている。
具体的には、送信回路2からの送信コマンドの終了から受信処理期間の開始タイミングまでの間に、制御部50から各切替回路30、40に対し、時定数切替信号(切替タイミング信号)が出力されるようになっており、例えば、切替回路30では、「送信処理期間」と「受信処理期間」とでSW1、SW2のいずれをオンとするかを切り替えている。切替回路30では、SW1,SW2のオン動作によってそれぞれ抵抗R1,R2が短絡するようになっており、これら抵抗R1,R2の短絡の組み合わせを変更することで時定数が変更されるようになっている。
また、切替回路40では、「送信処理期間」と「受信処理期間」とでSW3、SW4のいずれをオンとするかを切り替えている。切替回路40では、SW3,SW4のオン動作によってそれぞれ抵抗R3,R4が短絡するようになっており、これら抵抗R3,R4の短絡の組み合わせを変更することで時定数が変更されるようになっている。このように、本実施形態では制御部50の制御により各フィルタ回路17、18の時定数を長い状態と短い状態とに切り替えることができるようになっている。
なお、本実施形態では、制御部50、切替回路30、40が「時定数切替手段」「経路切替手段」の一例に相当し、フィルタ回路17、18(積分手段)の各時定数を切り替える機能を有し、具体的には、切替回路30、40を構成する各抵抗R1〜R4の短絡経路を切り替えるように機能している。
本実施形態では、このような構成を前提として、「送信処理期間」のときに、各フィルタ回路17、18がいずれも短い時定数(第1の時定数)に設定されるため、図3のように、「送信処理期間」においてフィルタ回路17、18からの出力信号の応答性が良くなり、送信コマンドに追従した出力信号が出力されるようになる。従って、図5の符号Zのように受信処理開始後に送信コマンドに対する応答の影響が残存することがなくなる。また、送信コマンド終了後、受信開始タイミングまでの間に(即ち、受信処理期間の開始前までに)各フィルタ回路17、18の時定数が、「送信処理期間」のときよりも長い時定数(第1の時定数)に設定されるため、「受信処理期間」の間は、直交復調器11から出力されるQ信号、I信号から正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の成分を良好に除去することができ、その結果、回り込み信号のみの逆位相の信号を精度高く生成しやすくなる。
(本実施形態の主な効果)
本実施形態では、回り込みキャンセラ回路10において、送信回路2からキャリアを送信する際に、送受信共用アンテナ4から受信回路7への受信信号を分配するカプラ9(分配手段)と、送信回路2から送信されるキャリアを基準信号とし、当該基準信号とカプラ9にて分配された受信信号とに基づく振幅・位相情報を出力する直交復調器11(振幅・位相情報出力手段)と、この直交復調器11から出力されるI信号、Q信号(振幅・位相情報)を積分し、負荷変調方式で返信される信号の成分を除去するフィルタ回路17、18(積分手段)と、基準信号とフィルタ回路17、18からのI信号、Q信号(振幅・位相情報)とに基づいて、回り込み信号とは逆位相に調整されたキャンセル信号を生成するキャンセル信号生成部13(キャンセル信号生成手段)と、キャンセル信号生成部13によって生成されるキャンセル信号を、受信信号と合成することで、負荷変調方式で返信される信号を選択的に取り出す合成器20(合成手段)とが設けられている。このようにすると、受信信号から正規信号(負荷変調方式で返信される信号)の成分を除き、回り込み信号を選択的に取り出して当該回り込み信号とは逆位相の信号を精度良く生成できる。
更に、フィルタ回路17、18(積分手段)の時定数を、送信回路2から送信コマンドを送信する「送信処理期間」のときの第1時定数よりも、通信先からの受信処理を行う「受信処理期間」のときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替える「時定数切替手段」が設けられている。このようにすると、「受信処理期間」のときには、時定数を長くすることができ、受信信号から正規信号(負荷変調方式で返信される信号)を良好に除去できるようになる。一方、「送信処理期間」のときには、時定数を短くすることができるため、出力信号の応答性を高めることができる。送信コマンドに応じた信号が「受信処理期間」まで残存することを効果的に防止することでき、ひいては「受信処理期間」の初期段階において回り込み信号を精度高く十分に抑圧できるようになる。
また、「時定数切替手段」は、送信回路2からの送信コマンドの終了から「受信処理期間」の開始タイミングまでの間に、フィルタ回路17,18(積分手段)の時定数の切り替えている。このようにすると、送信コマンドが完了するまでは確実に短い時定数を維持することができるため、送信コマンドの応答が「受信処理期間」まで残存することをより確実に無くすことができ、受信処理期間が開始するまでには、当該受信処理に適した長い時定数に変更しておくことができる。
また、「時定数切替手段」は、フィルタ回路17,18(積分手段)の短絡経路を切り替える「経路切替手段」を有している。このようにすると、フィルタ回路17、18の時定数を制御によって切替可能な構成を複雑な構成を用いることなく実現できる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、送信回路2から送信するキャリアとしてUHF帯のキャリアを例示したが、この例に限られることはなく、他の帯域のキャリアを送信する構成であってもよい。
上記実施形態では、「積分手段」、「時定数切替手段」の一例として、図2のような例を示したが、直交復調器11からのI信号、Q信号から特定成分を除去しうる積分回路であれば図2の例に限られない。例えば、積分手段を、図4(a)のような受動型RCフィルタとしたり、図4(b)のような受動型LCフィルタとしたり、図4(c)のような能動型RCフィルタとしてもよい。なお、図4の例はあくまで概略を示すものであり、他の回路素子を付加することができるのは勿論である。
フィルタ回路17、18の代わりに、図4(a)(c)のようなRC回路によって構成される積分フィルタを用いる場合、RC回路の抵抗値を変更することで時定数を変化させることができる。図4(a)(c)の例では、制御部50からスイッチSW5,SW6をオン動作させる信号を与えることで時定数を切り替えることができ、この場合、制御部50と、スイッチSW5,6が「時定数切替手段」「抵抗値切替手段」の一例に相当する。このようにすると、積分手段の時定数を制御によって切替可能な構成を複雑な構成を用いることなく実現できる。また、スイッチによる短絡によって抵抗値を変化させる構成に限られず、図4(a)〜(c)のいずれの場合も他の時定数変更方法(例えば、図4(b)のような可変コンデンサの容量を変更する方法など)を用いてもよい。
1…リーダライタ(無線通信装置)
2…送信回路
4…送受信共用アンテナ
5…RFIDタグ(通信先)
7…受信回路
9…カプラ(分配手段)
10…回り込みキャンセラ回路
11…直交復調器(振幅・位相情報出力手段)
13…直交変調器(キャンセル信号生成手段)
17,18…フィルタ回路(積分手段)
20…合成器(合成手段)
30、40…切替回路(時定数切替手段、経路切替手段)
50…制御部(時定数切替手段、抵抗値切替手段、経路切替手段)

Claims (4)

  1. 送受信共用アンテナと、
    送信コマンドに応じてキャリアを変調した信号を、前記送受信共用アンテナを介して通信先に送信する送信回路と、
    前記送信コマンドに応じて前記通信先より負荷変調方式で返信される信号を、前記送受信共用アンテナを介して受信する受信回路と、
    前記送受信共用アンテナと前記受信回路との間に接続され、前記送信回路から前記受信回路側に回り込む回り込み信号をキャンセルする回り込みキャンセラ回路と、
    を備えた無線通信装置であって、
    前記回り込みキャンセラ回路は、
    前記送信回路から前記キャリアを送信する際に、前記送受信共用アンテナから前記受信回路への受信信号を分配する分配手段と
    前記送信回路から送信される前記キャリアを基準信号とし、当該基準信号と前記分配手段にて分配された前記受信信号とに基づく振幅・位相情報を出力する振幅・位相情報出力手段と、
    前記振幅・位相情報出力手段から出力される前記振幅・位相情報を積分し、前記負荷変調方式で返信される信号の成分を除去する積分手段と、
    前記基準信号と、前記積分手段から出力される前記振幅・位相情報とに基づいて、前記回り込み信号と同振幅かつ逆位相に調整されたキャンセル信号を生成するキャンセル信号生成手段と、
    前記キャンセル信号生成手段によって生成される前記キャンセル信号を、前記受信信号と合成することで、前記負荷変調方式で返信される信号を選択的に取り出す合成手段と、 を備え、
    更に、前記積分手段の時定数を、前記送信回路から前記送信コマンドを送信する送信処理期間のときの第1時定数よりも、前記通信先からの受信処理を行う受信処理期間のときの第2時定数のほうが大きくなるように切り替える時定数切替手段が設けられていることを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記時定数切替手段が、前記送信回路からの前記送信コマンドの終了から前記受信処理期間の開始タイミングまでの間に、前記積分手段の前記時定数の切り替えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記積分手段は、RC回路からなり、
    前記時定数切替手段は、前記RC回路の抵抗値を切り替える抵抗値切替手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記時定数切替手段は、前記積分手段の短絡経路を切り替える経路切替手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
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