JP2011071140A - 色素増感型太陽電池、色素増感型太陽電池モジュール及び電解質層形成用の塗工液 - Google Patents

色素増感型太陽電池、色素増感型太陽電池モジュール及び電解質層形成用の塗工液 Download PDF

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Abstract

【課題】固体状の電解質層を有し、耐久性や光電変換効率を向上させた色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
【解決手段】導電性基材10と、導電性基材10上に形成され増感色素を細孔表面に担持させた多孔質半導体層20と、多孔質半導体層20に対向して配置された対向電極40と、導電性基材10及び対向電極40の間に形成され、ヨウ化カリウム及び熱可塑性セルロース系樹脂を含み、熱可塑性セルロース系樹脂がセルロースエステル類又はセルロースエーテル類である電解質層30と、から構成される色素増感型太陽電池1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感型の太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池における電解質層を形成するために用いる塗工液に関するものである。
二酸化炭素が原因とされる地球温暖化が世界的に問題となっている近年、環境にやさしく、クリーンなエネルギー源として、太陽光エネルギーを利用した太陽電池の積極的な研究開発が進められている。その中でも、より光電変換効率が高く、低コストの太陽電池として、色素増感型太陽電池が注目されている。
色素増感型太陽電池は、例えば、光の入射する側から、透明基板、この透明基板上に形成された透明導電層、色素が担持された酸化物半導体層、酸化還元対及び電解質を有する電解質層、並びに対向電極を形成した基板が順に積層されてセルが形成される。特に、グレッチェルセルは、ナノ微粒子である酸化チタンを焼成させた多孔質の酸化物半導体層を用いることを特徴とし、酸化物半導体層を多孔質とすることで増感色素の吸着量を増加させ光吸収能を向上させている。
上記の色素増感型太陽電池の作製方法は、例えば、まず透明基板の表面に形成された透明導電層上に、酸化チタン粒子からなる多孔性半導体層を形成し、その多孔性半導体層に色素を担持させる。次に対向電極に白金膜などの触媒をコーティングし、半導体層と白金膜とが対面するように重ね合わせた後、その間に電解質を注入して電解質層を形成し、側面をエポキシ樹脂等で封止する。このようにして色素増感型太陽電池が作製される。
しかしながら、従来、電解質層には液体電解質が用いられているため、封止材の劣化や破損により、液漏れの可能性があり、光電変換効率の低下をもたらすという問題があった。これに対し、液漏れを防止するべく高分子化合物により電解質層を固体化した色素増感型太陽電池が多数提案されている。
例えば、(特許文献1)には、光電極、対向電極及び前記光電極と対向電極間に介在する電解質を備え、該電解質が、慣性半径が100Å〜1000Åの高分子化合物を含む太陽電池が開示されている。この発明では、高分子化合物としてポリエチレンオキサイドやポリエチレングリコール等の結晶性の低い化合物が用いられており、これらは低融点であるため、セルの耐久性が不十分であるという問題があった。
また、(特許文献2)には、基板上に形成された酸化物半導体の多孔質膜に色素を吸着せしめて、色素増感半導体電極を形成し、これに電解質を溶解した有機媒体を接触させる構成を有する色素増感太陽電池において、当該電解質溶解有機媒体が、セルロース等の天然高分子又はその誘導体により固体化されている色素増感型太陽電池が開示されている。セルロースは、電池性能に悪影響を与えず、耐熱性が高いため電解質に用いる高分子化合物として好適であるが、セルロースを添加すると、イオン伝導が阻害され、変換効率が低下する傾向があった。
さらに、(特許文献3)には、ヒドロキシル基を有するセルロース等の反応性官能基含有化合物と、この官能基に反応可能なイソシアネート基を含有する化合物とを反応させた3次元架橋構造に対して電解質を担持させてなる、色素増感型太陽電池等に用いる固体電解質が開示されている。しかし、このような架橋反応により固体化した電解質は、イオン伝導性がなく、実際には色素増感型太陽電池における電解質層としては機能し得ないと考えられる。
一方、高分子化合物による変換効率の低下を防ぐため、イオン性液体(溶融塩)を添加することも行われている(特許文献4)。しかし、十分な変換効率を得るにはイオン性液体を大量に用いる必要があり、その場合、イオン性液体を保持するために高分子化合物の添加量を増やさなければならないため、結局、変換効率が低下するという悪循環を生じていた。
また、従来、電解質層に含まれる酸化還元対としてヨウ化リチウムが用いられているが(特許文献5)、このヨウ化リチウムは潮解性が高く劣化し易いために、電解質の経時安定性が低下し、変換効率が初期の値から大きく低下したり、あるいはヨウ化リチウム自体が放置しておくだけで使用不可能となるため、取り扱いが難しかった。また、得られる初期の変換効率や耐久性も不十分であった。
特開2005−108845号公報 特開2005−71688号公報 特開2005−294020号公報 特開2006−302531号公報 特開2004−247158号公報(段落0004)
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、固体状の電解質層を有し、耐久性や光電変換効率を向上させた色素増感型太陽電池、及びそれを用いた色素増感型太陽電池モジュールを提供することを目的とする。また、そのような電解質層を形成するための塗工液を提供することを目的とする。
本発明者は、電解質層に熱可塑性セルロース系樹脂を含有させるとともに、酸化還元対としてヨウ化カリウムを用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、導電性基材と、導電性基材上に形成され増感色素を細孔表面に担持させた多孔質半導体層と、多孔質半導体層に対向して配置された対向電極と、導電性基材及び対向電極の間に形成され、ヨウ化カリウム及び熱可塑性セルロース系樹脂を含む電解質層と、から構成される色素増感型太陽電池である。
また本発明は、上記熱可塑性セルロース系樹脂が、カチオン性セルロース又はその誘導体である色素増感型太陽電池である。
また本発明は、上記電解質層におけるヨウ素の濃度が0〜3重量%である色素増感型太陽電池である。
また本発明は、上記いずれかの色素増感型太陽電池の複数を、直列又は並列に接続してなる色素増感型太陽電池モジュールである。
また本発明は、色素増感型太陽電池の電解質層を形成するための塗工液であって、ヨウ化カリウムと、熱可塑性セルロース系樹脂と、水又は揮発性有機溶媒とを含む塗工液である。
さらに本発明は、上記熱可塑性セルロース系樹脂が、カチオン性セルロース又はその誘導体である塗工液である。
本発明によれば、電解質層に熱可塑性セルロース系樹脂及びヨウ化カリウムを用いたため、液漏れが防止され、また特に熱や湿度に対する電解質層の安定性が向上し、その結果、耐久性に優れて光電変換効率の高い色素増感型太陽電池を得ることができる。また、ヨウ化カリウムは、従来のヨウ化リチウムやイオン性液体のヨウ素塩に比べてコストが低く、太陽電池全体の低価格化を達成することができる。また、ヨウ化カリウムは、耐劣化性に優れるため、電解質層の経時安定性が向上し、ひいては色素増感型太陽電池の耐久性を高めることができる。
本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態を示す断面図である。この色素増感型太陽電池1は、導電性基材10と、導電性基材10上に形成され増感色素を細孔表面に担持させた多孔質半導体層20と、多孔質半導体層20に対向して配置された対向電極40と、導電性基材10及び対向電極40の間に形成され、少なくともヨウ化カリウムを成分とする酸化還元対、熱可塑性セルロース系樹脂及び必要に応じてイオン性液体を含む電解質層30とから概略構成されている。電解質層中の樹脂として熱可塑性セルロース系樹脂を用いることにより、酸化還元対、イオン性液体等を良好に保持でき、また熱可塑性セルロース系樹脂とヨウ化カリウムとを組み合わせることによって、電解質層30を熱や経時に対し安定化して色素増感型太陽電池の耐久性・光電変換効率を同時に向上させることができる。
次に、色素増感型太陽電池1を構成する各部材について説明する。
(1)導電性基材
導電性基材10としては、チタンやアルミニウム等の各種の金属箔や金属板等の一般的な導電性の材料を用いることができ、あるいは、ガラスやプラスチック等の基板の表面上に導電層を形成することによっても得ることができる。導電層を形成する基板は、透明であっても不透明であっても良いが、導電性基材10側を光の受光面とする場合には、光の透過性に優れた透明基板であることが好ましい。さらに、耐熱性、耐候性、及び水蒸気等に対するガスバリア性に優れたものであることが好ましい。具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英ガラス等の可撓性のない透明なリジット材、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のプラスチックフィルムを挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、プラスチックフィルムを基板としてこれに導電層を形成した可撓性フィルムからなる導電性基材を使用することが好ましい。これにより様々な用途に太陽電池を用いることができ、また太陽電池の軽量化、製造コストの削減を果たすことができる。なお、プラスチックフィルムは単独で基板として使用しても良く、2種以上の異なるプラスチックフィルムを積層した状態で使用しても良い。
導電性基材の基板の厚さとしては、15μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。
基板上に形成する導電層の材料としては、導電性に優れたものであれば特に限定はされないが、導電性基材10側を光の受光面とする場合には、導電層は光の透過性に優れているものであることが好ましい。例えば、光の透過性に優れた材料として、SnO、ITO、IZO、ZnO等を挙げることができる。中でも、フッ素ドープしたSnO、ITOは、導電性及び透過性の両方に優れているため特に好ましく用いられる。
また、導電性基材の導電層は、その仕事関数を考慮して太陽電池が機能するように材料を選択することが好ましい。例えば、仕事関数が高い材料としては、Au、Ag、Co、Ni、Pt、C、ITO、SnO、フッ素をドープしたSnO、ZnO等を挙げることができる。一方、仕事関数が低い材料としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr等を挙げることができる。
なお、導電層は、単層から構成されていても良く、また、異なる仕事関数の材料が積層されて構成されていても良い。
導電層の膜厚としては、0.1nm〜500nmの範囲内、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。
このような導電層を形成する方法としては、特に限定はされないが、蒸着法、スパッタ法、CVD法等を挙げることができる。中でも、スパッタ法が好ましく用いられる。
(2)多孔質半導体層
次に、多孔質半導体層20について説明する。多孔質半導体層は、金属酸化物の微粒子を有し、これに増感色素が担持され、光照射により増感色素から生じた電荷を伝導する機能を有している。
金属酸化物微粒子は、その細孔表面に増感色素が担持されることから、連通孔を有する多孔質であることが好ましい。このような多孔質とすることにより、多孔質半導体層の表面積が大きくなり、十分な量の増感色素を担持させることができる。また、後述する電解質層との接触面積も大きくなり、エネルギー変換効率を向上させることができる。
多孔質半導体層の膜厚としては、1μm〜100μmの範囲内、その中でも、5μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内であれば、多孔質半導体層の膜抵抗を小さくすることができ、また、多孔質半導体層による光吸収が十分に行われるからである。
多孔質半導体層を形成する金属酸化物微粒子は、増感色素から発生した電荷を導電性基材10の導電層へ伝導させることができるものであれば特に限定はされない。具体的には、TiO、ZnO、SnO、ITO、ZrO、SiO、MgO、Al,CeO、Bi、Mn、Y、WO、Ta、Nb、La等を挙げることができる。これらの金属酸化物微粒子は、いずれか一種を使用しても良く、また、2種以上を混合して使用してもよい。中でも、TiOを好ましく用いることができる。さらに、これらの内の一種をコア粒子とし、他の金属酸化物微粒子により、コア粒子を被覆してシェルを形成するコアシェル構造としてもよい。
多孔質半導体層中の金属酸化物微粒子の含有量としては、40重量%〜99.9重量%の範囲内、中でも、85重量%〜99.5重量%の範囲内であることが好ましい。
また、金属酸化物微粒子の粒径としては、1nm〜10μmの範囲内、特に、10nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。上記範囲よりも粒子径が小さい場合には、そのような粒子の製造が困難となり、各々の粒子が凝集し、二次粒子を形成する可能性があるため好ましくない。一方、上記範囲よりも粒子径が大きい場合には、多孔質半導体層が厚膜化してしまい、抵抗が高くなるため好ましくない。
粒径の異なる同種または異種の金属酸化物微粒子を混合して用いてもよい。これにより、光散乱効果を高めることができ、多孔質半導体層内により多くの光を閉じ込めることができるため、増感色素における光吸収を効率的に行うことができる。例えば、10nm〜50nmの金属酸化物微粒子と、50nm〜200nmの金属酸化物微粒子とを混合して用いる場合を挙げることができる。
金属酸化物微粒子に担持させる増感色素は、光を吸収し起電力を生じさせることが可能なものであれば特に限定はされない。具体的には、有機色素または金属錯体色素を使用することができる。例えば有機色素としては、アクリジン系、アゾ系、インジゴ系、キノン系、クマリン系、メロシアニン系、フェニルキサンテン系、インドリン系、スクアリウム系の色素が挙げられる。特に、クマリン系が好適に用いられる。
また、金属錯体色素としては、ルテニウム系色素、特にルテニウムビピリジン色素及びルテニウムターピリジン色素が好ましく用いられる。このような増感色素を金属酸化物微粒子の細孔表面に担持させることにより、可視光の範囲まで効率的に取り込んで光電変換を生じさせることができる。
多孔質半導体層を形成する方法としては、特に限定はされないが、塗布法により形成することが好ましい。すなわち、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ロールミル、プラネタリーミキサー等の公知の分散機を用いて、金属酸化物微粒子を溶媒に分散させた塗工液を調製し、この塗工液を導電性基材10の導電層上に塗布し、乾燥させ、必要に応じてさらに焼成する。その後、金属酸化物微粒子の表面に増感色素を吸着させることにより、増感色素が担持された多孔質半導体層を形成することができる。
金属酸化物微粒子の塗工液に使用する溶媒としては、特に限定はされない。具体的には、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、その他、N−メチル−2−ピロリドン、及び純水等を挙げることができる。
その他、必要に応じて、多孔質半導体層の形成に使用する塗工液の塗工適性を向上させるために、各種添加剤を用いてもよい。添加剤としては、界面活性剤、粘度調整剤、分散助剤、pH調節剤等を用いることができる。pH調整剤としては、例えば、硝酸、塩酸、酢酸、アンモニア等を挙げることができる。
金属酸化物微粒子を含む塗工液を塗布する方法としては、公知の塗布方法であれば特に限定はされないが、具体的には、ダイコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、リバースロールコート、バーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアナイフコート、スロットダイコート、スライドダイコート、ディップコート、マイクロバーコート、マイクロバーリバースコートや、スクリーン印刷等を挙げることができる。このような塗布法を用い、一回または複数回、塗布及び乾燥を繰り返すことにより多孔質半導体層を所望の膜厚になるよう調整して形成する。
塗布、乾燥させた後、必要に応じて焼成を行う。これにより、多孔質半導体層の均質化、高密度化を図ることができ、金属酸化物微粒子間の結着性が高まるため、電荷の伝導性を向上させることができる。また、導電性基材と多孔質半導体層との密着性も向上させることができる。焼成する温度、時間は、多孔質半導体層の膜厚等によって異なり限定されるものではないが、一般的には300℃〜700℃で5分〜120分程度である。また、導電性基材が可撓性フィルムから構成される場合は、フィルムの耐熱温度以下で乾燥・焼成を行うことが好ましい。
増感色素を担持させる方法としては、例えば、増感色素の溶液に乾燥・焼成した金属酸化物微粒子を浸漬させ、その後、乾燥させる方法や、増感色素の溶液を金属酸化物微粒子上に塗布し、浸透させた後、乾燥させる方法等を挙げることができる。増感色素の溶液に使用する溶媒は、用いる色素増感剤の種類に応じて、水系溶媒、有機系溶媒から適宜選択する。
(3)対向電極
次に、対向電極40について説明する。対向電極40としては、チタンやアルミニウム等の各種の金属箔や金属板等の一般的な導電性の材料を用いることができ、あるいは、ガラスやプラスチック等の基板の表面上に導電層を形成することによっても得ることができる。基板は、透明であっても不透明であっても良いが、対向電極40側を光の受光面とする場合には、光の透過性に優れた透明基板であることが好ましい。さらに、耐熱性、耐候性、及び水蒸気等に対するガスバリア性に優れたものであることが好ましい。具体的には、石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英ガラス等の可撓性のない透明なリジット材、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のプラスチックフィルムを挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、プラスチックフィルムを基板としてこれに導電層を形成した可撓性フィルムからなる対向電極を使用することが好ましい。これにより様々な用途に太陽電池を用いることができ、また太陽電池の軽量化、製造コストの削減を果たすことができる。なお、プラスチックフィルムは単独で基板として使用しても良く、2種以上の異なるプラスチックフィルムを積層した状態で使用しても良い。
対向電極の基板の厚さとしては、15μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。
基板上に形成する導電層の材料としては、導電性に優れたものであれば特に限定はされないが、対向電極40側を光の受光面とする場合には、導電層は光の透過性に優れているものであることが好ましい。例えば、光の透過性に優れた材料として、SnO、ITO、IZO、ZnO等を挙げることができる。中でも、フッ素ドープしたSnO、ITOは、導電性及び透過性の両方に優れているため特に好ましく用いられる。
また、対向電極の導電層は、その仕事関数を考慮して太陽電池として機能するように材料を選択することが好ましい。例えば、仕事関数が高い材料としては、Au、Ag、Co、Ni、Pt、C、ITO、SnO、フッ素をドープしたSnO、ZnO等を挙げることができる。一方、仕事関数が低い材料としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr等を挙げることができる。
なお、対向電極の導電層は、単層から構成されていても良く、また、異なる仕事関数の材料が積層されて構成されていても良い。
対向電極の導電層の膜厚としては、0.1nm〜500nmの範囲内、好ましくは1nm〜300nmの範囲内である。
このような導電層を形成する方法としては、特に限定はされないが、蒸着法、スパッタ法、CVD法等を挙げることができる。中でも、スパッタ法が好ましく用いられる。
また、対向電極の導電層上にさらに触媒層を形成することにより、色素増感型太陽電池の発電効率をより向上させることができる。上記触媒層の例としては、Ptを蒸着した層や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機物からなる触媒層を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
(3)電解質層
次に、電解質層30について説明する。電解質層30は、多孔質半導体層20を形成した導電性基材10と対向電極40との間に形成され、少なくともヨウ化カリウム(KI)を成分とする酸化還元対、熱可塑性セルロース系樹脂及び必要に応じてイオン性液体を含んでいる。電解質層は固体状であるので、液漏れが防止され、色素増感型太陽電池の耐久性を向上させることができる。
酸化還元対としては、ヨウ化カリウムを用いる。ヨウ化カリウムは、酸化チタン等のコンダクションバンドを下げる効果があるため、電流値が向上し、その結果、変換効率等の電池性能を高めることができる。また、ヨウ化カリウムは、従来のヨウ化リチウムやイオン性液体であるヨウ素塩よりもコストが低く、産業上有利である。さらに、ヨウ化カリウムは、ヨウ化リチウムに比べて潮解性が低い(すなわち耐劣化性に優れる)ため、製造上の管理がし易いという利点があり、また電解質層の経時安定性を高めることができる。ヨウ化カリウムは後述する熱可塑性セルロース系樹脂と相まって太陽電池の耐久性を向上させるが、この効果が得られる理由としてはヨウ化カリウム自体の低い潮解性が一因と考えられる。
通常、酸化還元対として、上記のヨウ化カリウムとともにヨウ素を用いることが好ましい。また、電解質層には、ヨウ化カリウムを含むことを条件として、それ以外の他の酸化還元対として機能し得る物質を含有させても良い。このような他の酸化還元対の例としては、ヨウ素の酸化還元対もしくは臭素の酸化還元対が挙げられる。ヨウ素の酸化還元対としては、ヨウ素とヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム、TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨージド)等のヨウ化物との組み合わせを挙げることができる。また、臭素の酸化還元対としては、臭素と臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム等の臭化物との組み合わせを挙げることができる。
電解質層30中の酸化還元対の濃度は、酸化還元対の種類によっても異なり特に限定されるものではないが、ヨウ素あるいは臭素の酸化還元対を用いる場合、ヨウ素もしくは臭素が0.01mol/l〜0.5mol/l、ヨウ化物もしくは臭化物が0.1mol/l〜5mol/lとすることが好ましく、一般的にはヨウ素もしくは臭素とヨウ化物もしくは臭化物のモル比が1:10程度となるように設定する。また、電解質層に含有させる全ての酸化還元対中、ヨウ化カリウムは少なくとも2重量%を占めることが好ましい。
なお、本発明によれば、ヨウ化カリウムを用いることにより、ヨウ素の量が少ないか又は全く添加しない系においても発電可能であることが判明した。具体的には、電解質層形成用の塗工液を塗布した後、乾燥させて溶媒を除去した電解質層中のヨウ素の濃度を、0重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜15重量%とすることができる。ヨウ素は従来、電極の金属を腐食させるという欠点を有するため、このようなヨウ素の問題を回避したい場合には、上記の濃度範囲よりもさらにヨウ素を減らすことが可能である。例えば、0重量%〜3重量%、好ましくは0重量%〜1.5重量%のような低濃度領域(ないし無添加)であっても、比較的良好な光電変換効率を得ることができる。また、ヨウ素を低減することによって電解質層の透明性が上がり、その結果、後述する製造方法Aによる素子構造(対向電極側から光を入射させる場合)においても光を有効利用することができる。
イオン性液体(常温溶融塩)は、必要に応じて用いられ、電解質の粘性を下げ、イオンの伝導性を改善して光電変換効率を向上させるものである。イオン性液体は蒸気圧が極めて低く、室温では実質的に殆ど蒸発せず、一般的な有機溶媒のように揮発や引火の心配がないことから、揮発によるセル特性の低下を防止することができる。
上記イオン性液体としては、例えば、カチオンが、1−メチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−オクタデシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム系、1−メチル−ピリジウム、1−ブチル−ピリジウム、1−ヘキシル−ピリジウム等のピリジウム系、脂環式アミン系、脂肪族アミン系であるもの、アニオンが、ヨウ素イオン、臭素イオン、塩素イオン、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロボレート、トリフルオロメタンスルホネート、トリフルオロアセテート等のフッ素系、シアネート系、チオシアネート系であるもの等を挙げることができる。これらの物質は、いずれか一種を単独で用いても良いし、複数を混合して用いても良い。
特に、ヨウ素をアニオンとするヨウ化物系イオン性液体を用いることが好ましい。具体的には、例えば、1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−n−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド等を挙げることができる。これらのヨウ化物系イオン性液体は、ヨウ素イオンの供給源であり上述の酸化還元対としても機能させることができる。
電解質層中のイオン性液体の濃度は、イオン性液体の種類等によっても異なるが、電解質層30中に0〜80重量%、特に30重量%〜70重量%含有させることが好ましい。ヨウ化物系イオン性液体のように、酸化還元対としても機能するイオン性液体については、酸化還元対として含有させることとし、上記の酸化還元対について述べた濃度とすることが好ましく、すなわち電解質層30中に0.1mol/l〜5mol/l含有させることが好ましい。その場合、上述の酸化還元対として、そのヨウ化物系イオン性液体以外のヨウ化物は含んでも含んでいなくても良く、結果として酸化還元対として機能するヨウ化物の合計濃度が0.1mol/l〜5mol/lであれば良い。
さらに、本発明では、電解質層30に熱可塑性セルロース系樹脂を含有させることを特徴とする。ここで熱可塑性セルロース系樹脂とは、熱可塑性(すなわち架橋反応により固定化するタイプではない)のセルロース又はその誘導体をいう。熱可塑性セルロース系樹脂を用いることで酸化還元対及びイオン性液体を保持して、固体状の電解質層を形成し得る。熱可塑性セルロース系樹脂は、電解質形成用の塗工液を形成する場合に、ヨウ化カリウムが溶解し易い溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール、水、NMP等)に対して溶解し易いため、全体として塗工液の生産性に優れる。また、電解質層を塗工液の塗布によって形成する場合に、製膜性に優れ、薄膜形成(例えば4μm)が可能であるため好ましい。このような熱可塑性セルロース系樹脂としては、反応性物質を使用しない非熱硬化性の樹脂であって、具体的にはセルロース、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース等のセルロースアセテート(CA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、シアノエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類が挙げられる。これらの熱可塑性セルロース系樹脂は、いずれかを単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
熱可塑性セルロース系樹脂の中でも、電解質溶液への相溶性の観点から、特にカチオン性のセルロース又はその誘導体が好ましく用いられる。カチオン性のセルロース又はその誘導体とは、セルロース又はその誘導体のOH基にカチオン化剤を反応させてカチオン化したものをいう。カチオン性セルロース又はその誘導体を含有させることにより、電解液の保持性に優れ、特に高温下あるいは加圧時において電解液の液漏れがない、熱安定性に優れた固体電解質を得ることができ、太陽電池の耐久性を向上させることができる。また、電解液の液漏れがないため、従来必須材料であった、セル内に電解質層を封止するための封止材が不要となり、太陽電池の製造コストを低減し、作製工程の簡略化を図ることができる。これらの効果は、色素増感型太陽電池における電解液が、主に溶媒(有機溶媒やイオン性液体)及びヨウ素塩(I、I )等から構成され、アニオン性に偏っているため、カチオン化したセルロース又はその誘導体を用いることで、電解液との相溶性、電解液の吸着性が向上することに起因すると考えられる。
カチオン化するセルロース又はその誘導体としては、セルロース、及びメチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、あるいはヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等の、セルロースのOH基がアルコキシ基又はヒドロキシアルコキシ基で置換されたヒドロキシアルキルアルキルセルロース等を挙げることができる。その中でも、ヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロースが好ましく用いられる。
カチオン化剤としては、セルロース又はその誘導体のOH基と反応する基、及び4級アンモニウム基等のカチオン部位を有する物質が用いられる。OH基と反応する基としては、OH基と共有結合を形成する反応基であれば特に限定されず、例えば、エポキシ基、ハロヒドリン基、ハロゲン基、ビニル基、メチロール基等が挙げられる。特に、反応性の点からエポキシ基及びハロヒドリン基が好ましい。また、4級アンモニウム基は、−N(ただし、式中のRは置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基又は複素環基である)の構造を有する。このようなカチオン化剤の好適な例として、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等のグリシジルトリアルキルアンモニウムハライド及びそのハロヒドリン型が挙げられる。
例えば、好ましいカチオン性セルロース又はその誘導体の例として、ヒドロキシエチルセルロースと、カチオン化剤である3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドとを反応させて得られるエーテルが挙げられる。このカチオン性セルロース誘導体では、セルロースの3つのOH基の水素原子の一部がヒドロキシエチル基(−CHCHOH)によって置換されており、その置換されている割合(置換度m)は、1〜3(すなわちセルロースの繰り返し単位中1〜3個のOH基が置換されている)、好ましくは1.3程度である。
また、カチオン化剤によってカチオン化する割合、すなわち、上記のカチオン性セルロース誘導体の場合において、ヒドロキシエチルセルロースの全ての−CHCHOH基の内の、4級アンモニウム塩でカチオン化されている−CHCHOH基の割合は、セルロースの分子量等によって異なり、特に限定されるものではないが、好ましくは20%〜50%、より好ましくは30%〜40%である。なお、これらの置換度m及びカチオン化する割合についての数値範囲は、上記のようなカチオン化したヒドロキシエチルセルロース以外のカチオン性セルロース誘導体についても同様に当てはまる。
上記カチオン性セルロース又はその誘導体を製造するに当たっては、常法に従って行うことができる。具体的には、セルロース又はその誘導体にカチオン化剤と触媒であるアルカリ金属の水酸化物とを作用させることにより行われる。反応溶媒としては、セルロース又はその誘導体に対して8重量倍〜15重量倍の水、あるいはメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコールの単独又は水との混合溶媒が適用可能である。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。また、カチオン化剤及び触媒の量は、反応系の溶媒組成、反応器の機械的条件その他の要因によって異なるが、上記の、セルロース又はその誘導体の分子中のカチオン化される割合が所望の値となるように適宜調整される。
なお、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース誘導体は、例えば、セルロースをアルカリ処理した後、塩化メチル等のハロゲン化アルカンやアルキレンオキシド等を付加する方法等により得ることができる。
カチオン化剤と反応させた後、残存する水酸化アルカリ金属塩を鉱酸もしくは有機酸により中和し、適宜、イソプロピルアルコール、アセトン等の有機溶媒により洗浄、精製、乾燥を行ってカチオン性のセルロース又はその誘導体を得ることができる。乾燥物が凝集した塊状物である場合には、ハンマーミル等で解砕することにより粉末状とし、使用時のハンドリング性を向上させることができる。
以上のような熱可塑性セルロース系樹脂の分子量は、そのセルロース系樹脂の種類によって異なり特に限定されないが、電解質層を形成する際に良好な造膜性を得る観点から、重量平均分子量が10,000以上(ポリスチレン換算)、特に100,000〜200,000の範囲であることが好ましい。例えば、熱可塑性セルロース系樹脂としてエチルセルロースを用いる場合には、水に2重量%でエチルセルロースを溶解させ、30℃で粘度測定を行った場合の値で、10mPa・s〜1000mPa・s、特に50mPa・s〜500mPa・sの粘度を示すような分子量とすることが好ましい。
また、熱可塑性セルロース系樹脂のガラス転移温度は、電解質層の十分な耐熱性を得るために、80℃〜150℃であることが好ましい。
電解質層30中の熱可塑性セルロース系樹脂の濃度は、小さ過ぎると電解質層が固体化されず、また電解質層の熱に対する安定性が低下し、逆に大き過ぎると太陽電池の光電変換効率が低下するため、これらを考慮して適宜設定される。具体的には、電解質層30中に5重量%〜60重量%含有させることが好ましい。また、電解質層30中のヨウ化カリウムと熱可塑性セルロース系樹脂の重量比は、得られる太陽電池の耐久性と光電変換効率のバランスを考慮して、ヨウ化カリウム/熱可塑性セルロース系樹脂=0.01〜1とすることが好ましい。
その他、電解質層30には、耐久性の向上、開放電圧値の向上等を目的として、種々の添加剤を含有させることができる。添加剤の具体例としては、グアニジウムチオシアネート、ターシャリーブチルピリジン、N−メチルベンゾイミダゾール等を挙げることができる。これら添加剤の電解質層中の濃度は、各種添加剤を合計して1mol/l以下とすることが好ましい。
電解質層30の膜厚は、多孔質半導体層20の膜厚も含めて2μm〜150μmの範囲内、その中でも、10μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。膜厚が小さ過ぎると多孔質半導体層と対向電極とが接触して短絡の原因となる可能性があり、逆に膜厚が大き過ぎると内部抵抗が大きくなり性能低下につながるため好ましくない。
電解質層30の形成方法としては、電解質層の形成に用いる塗工液を、多孔質半導体層20上に塗布し、乾燥させることにより形成する方法(以下、塗布法という)、あるいは多孔質半導体層20と対向電極40とを所定の間隙を有するように配置させ、その間隙に塗工液を注入することによって電解質層を形成する方法(以下、注入法という)等を挙げることができる。
塗工液の溶媒は適宜選択することができる。具体的には、エタノール等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒等の揮発性有機溶媒や、純水等が好ましく用いられる。特に、塗工液の安定性、電解質の成膜性の観点から、ヨウ化カリウム及び熱可塑性セルロース系樹脂が溶解性を示すような水又は揮発性有機溶媒が好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールや、水、NMP等の溶媒が好適に用いられる。
塗布法において、塗工液を多孔質半導体層20上に塗布する手段としては、公知の手段を用いることができ、具体的には、ダイコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、リバースロールコート、バーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアナイフコート、スロットダイコート、スライドダイコート、ディップコート、マイクロバーコート、マイクロバーリバースコートや、スクリーン印刷等を挙げることができる。塗工した後、適宜乾燥させて溶媒を除去することにより電解質層を形成することができる。
このようにして形成した電解質層30に対し、対向電極40の導電層側を貼り合わせることにより、本発明の色素増感型太陽電池を得ることができる。
電解質層30を注入法により形成する場合は、まず導電層が形成された対向電極40を準備し、多孔質半導体層20及び対向電極40が所定の間隙を有して対向するように配置する。この際の間隙としては、導電性基材10及び対向電極40の間の距離が2μm〜150μmになるように設定することが好ましい。対向電極40を所定の間隙を有して配置するために、導電性基材10側または対向電極40側のいずれか一方にスペーサを設置することができる。このようなスペーサとしては、公知のガラススペーサ、樹脂スペーサが挙げられる。
次に、電解質層の形成に用いる塗工液を、毛細管現象を利用する等して間隙に注入し、温度調整、紫外線照射または電子線照射等を行うことによって硬化させ、電解質層30を形成することができる。これにより、色素増感型太陽電池を得ることができる。
さらに、上述のようにして得られた色素増感型太陽電池1の複数を、直列または並列に接続することにより色素増感型太陽電池モジュールを得ることができる。具体的には、例えば、複数個の色素増感型太陽電池を平面状または曲面状に配列させ、各電池の間には非導電性の隔壁を設けて仕切りをし、それぞれの電池を導電性の部材を用いて電気的に接続するとともに、端部から正極または負極の電極リードを引き出してモジュール化することができる。モジュールを構成する色素増感型太陽電池の個数は任意であり、所望の電圧が得られるように自由に設計することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、これに限定されるものではない。
<電解質層形成用塗工液の調製>
(実施例1)
カチオン性セルロース誘導体として、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを用いてカチオン化したカチオン性ヒドロキシエチルセルロース(ダイセル化学社製;ジェルナーQH200;置換度m=1.3、カチオン化の割合は−CHCHOH基の35%)0.14gをメタノール2.72gに溶解させた溶液に、ヨウ化カリウムを0.043g加え、攪拌して溶解させた。続いて、その溶液に1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレート(EMIm−TCB)0.18g、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド(PMIm−I)0.5g、及びIを0.025g加えて、攪拌して溶解させた。これにより、コーティング可能な電解質層形成用の塗工液を調製した。
(実施例2〜13)
配合を変更した以外は、上記実施例1と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。各成分の配合量は下記の表3〜5に示す通りである。なお、実施例13は、実施例7の塗工液と同一である。また、表中、「KIの割合(重量比)」とは、溶媒を除く、電解質層を構成する全ての材料に対するKIの割合を示したものである。
(比較例1及び5)
ヨウ化カリウムを含まない以外は、上記実施例1と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。
(比較例2)
カチオン性セルロース誘導体に代えて、ポリフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(PVDF/HPF)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。しかし、PVDF/HPFは、MEKにしか溶解せず、そのMEKにはヨウ化カリウム(0.043g)は溶解しないため、目的の塗工液を得ることはできなかった。
(比較例3)
カチオン性セルロース誘導体を含まない以外は、上記実施例1と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。
(比較例4)
を含まない以外は、上記比較例1と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。
(比較例6)
ヨウ化カリウムに代えて、ヨウ化リチウム0.043gを用いた以外は、上記実施例17(実施例7)と同様にして電解質形成用の塗工液を調製した。
<導電性基材及び多孔質半導体層の形成>
実施例1〜12、比較例1及び3〜4については下記の製造方法A)、実施例13及び比較例5〜6については製造方法B)に従って、導電性基材及び多孔質半導体層を形成した。なお、製造方法Aによる太陽電池では対向電極側、製造方法Bによる太陽電池では多孔質半導体層を形成した導電性基材側からそれぞれ光を入射させる。
A)酸化チタン(日本アエロジル社製;P25)をエタノール中に分散させたインキに、バインダーとしてエチルセルロース(日新化成社製;ST−100)を固形分比で5重量%添加した。続いて、導電性基材としてチタン箔を用意し、その上に、バインダーを添加した上記インキをドクターブレードにより10mm×10mmの面積で塗布し、120℃で乾燥し、膜厚6μmの金属酸化物微粒子の層を形成した。その金属酸化物微粒子の層に対しプレス機で0.1t/cmの圧力を加えた。バインダーを添加したのは、プレス時にロールに塗膜がとられないようにするためである。プレス後、500℃で焼成した。次いで、増感色素(三菱製紙社製;D149)をアセトニトリル/t−BuOH=1/1の混合溶媒中に3.0×10−4mol/lの濃度となるように溶解させた色素溶液に、上述の金属酸化物微粒子の層を3時間浸漬させた。浸漬後に色素溶液から引き上げ、金属酸化物微粒子の層に付着した色素溶液をアセトニトリルで洗浄し、風乾した。これにより、導電性基材上に多孔質半導体層を形成した。
B)酸化チタン(日本アエロジル社製;P25)をエタノール中に分散させたインキに、バインダーとしてエチルセルロース(日新化成社製;ST−100)を固形分比で5重量%添加した。続いて、導電性基材としてPENフィルム上にITO膜が形成された透明導電フィルムを用意し、その導電フィルム上に、バインダーを添加した上記インキをドクターブレードにより10mm×10mmの面積で塗布し、120℃で乾燥し、膜厚3μmの金属酸化物微粒子の層を形成した。次いで、ルテニウム錯体(Solaronix社製;RuI(NCS))を無水エタノール中に3.0×10−4mol/lの濃度となるように溶解させた色素溶液に、上述の金属酸化物微粒子の層を20時間浸漬させた。浸漬後に色素溶液から引き上げ、金属酸化物微粒子の層に付着した色素溶液をアセトニトリルで洗浄し、風乾した。これにより、導電性基材上に多孔質半導体層を形成した。
<対向電極の作製>
PENフィルム上にITO膜が形成された透明導電フィルム上に白金を厚み13Å(透過率72%)で積層することにより対向電極を作製した。
<色素増感型太陽電池の作製>
多孔質半導体層(10mm×10mm)上に、上記実施例及び比較例における各塗工液をドクターブレードで塗布し、100℃で乾燥して電解質層を形成した。次いで、その電解質層及び多孔質半導体層を形成した導電性基材と対向電極とを貼り合わせ、クリップで圧着することにより目的の色素増感型太陽電池を作製した。
<性能評価>
実施例1〜13、比較例1及び3〜5で作製した塗工液の液漏れについて、下記の基準で良否を判断した。
○:塗工後、多孔質半導体層の領域以外に広がらない。
×:塗工後、多孔質半導体層の領域以外に広がってしまう。
実施例1〜13、比較例1及び4〜6で作製した色素増感型太陽電池について、光電変換効率を測定した。具体的には、AM1.5、擬似太陽光(入射光強度100mW/cm)を光源として、ソースメジャーユニット(ケースレー2400型)にて電圧を印加して各太陽電池の電流電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。なお、測定に用いた二酸化チタンの面積は、1cm(1cm×1cm)である。
さらに、実施例13及び比較例5〜6については、高温の加速劣化試験(65℃、湿度無制限で240時間保持)を行い、試験後の電池についても同様に電流電圧特性を測定し、光電変換効率を求めた。
<結果>
実験の結果を、塗工液の作製条件等とともに表1〜5に示す。
Figure 2011071140
表1に示す通り、塗工液がカチオン性セルロース誘導体を含まない場合は、液漏れを生じ、固体状の電解質層を形成することはできなかった。
Figure 2011071140
表2に示す通り、ヨウ化カリウムを含む場合(実施例1及び13)は、ヨウ化カリウムを含まない場合(比較例1及び5)あるいはヨウ化リチウムを含む場合(比較例6)に比べて高い変換効率を示すことが分かった。また、加速劣化試験後の変換効率は、ヨウ化カリウムの場合(実施例13)は30%未満の低下に留まるのに対して、ヨウ化リチウムの場合(比較例6)では50%以上低下しており、固体電解質層の経時安定性に優れ、本発明の太陽電池が高い耐久性を有することが明らかとなった。
Figure 2011071140
表3から明らかなように、電解質層中のPMIm−I(イオン性液体)の量を減らしても、変換効率があまり変わらなかった。イオン性液体の量を低減できればコスト面で有利である。
Figure 2011071140
表4の実施例2、6及び7に示すように、酸化還元対であるIの量を減らしても、高い変換効率を維持することが分かった。Iは従来、電極における金属を腐食させる問題が知られている。本発明はIを低減できるため、上記腐食問題の解決策として有効である。また、実施例8に示すように、Iを全く含まない場合にも十分な変換効率が得られた。酸化還元対であるIがなくても太陽電池として機能することは驚くべきことである。なお、比較例4の結果から明らかなように、ヨウ化カリウムを含まない場合には、PMIm−Iの量を多くしても十分な変換効率は得られない(本発明のヨウ化カリウムをイオン性液体で代替することはできない)ことが分かった。
Figure 2011071140
表5の各実施例は、酸化還元対であるIの量を減らした場合(実施例7、9及び10)及びIを全く含まない場合(実施例8、11及び12)を示しており、いずれの場合も十分な変換効率を得ることができる。通常、表3の実施例1、2及び4から明らかなように、イオン性液体の量を減らすことにより変換効率は若干低下する傾向にあるが、本発明では、イオン性液体量の低減に伴ってイオン性液体を保持するバインダー(熱可塑性セルロース系樹脂)の量も低減できるため、熱可塑性セルロース系樹脂本来の耐熱性を生かすことができ、全体として低ヨウ素/無ヨウ素の系であっても高耐久性・高変換効率の太陽電池を得ることができる。
1 色素増感型太陽電池
10 導電性基材
20 多孔質半導体層
30 電解質層
40 対向電極

Claims (6)

  1. 導電性基材と、
    導電性基材上に形成され増感色素を細孔表面に担持させた多孔質半導体層と、
    多孔質半導体層に対向して配置された対向電極と、
    導電性基材及び対向電極の間に形成され、ヨウ化カリウム及び熱可塑性セルロース系樹脂を含み、熱可塑性セルロース系樹脂がセルロースエステル類又はセルロースエーテル類である電解質層と、
    から構成される色素増感型太陽電池。
  2. 熱可塑性セルロース系樹脂が、カチオン性のセルロースエステル類又はセルロースエーテル類である請求項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 電解質層におけるヨウ素の濃度が0〜3重量%である請求項1又は2に記載の色素増感型太陽電池。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の色素増感型太陽電池の複数を、直列又は並列に接続してなる色素増感型太陽電池モジュール。
  5. 色素増感型太陽電池の電解質層を形成するための塗工液であって、
    ヨウ化カリウムと、熱可塑性セルロース系樹脂と、水又は揮発性有機溶媒とを含み、熱可塑性セルロース系樹脂がセルロースエステル類又はセルロースエーテル類である塗工液。
  6. 熱可塑性セルロース系樹脂が、カチオン性のセルロースエステル類又はセルロースエーテル類である請求項5に記載の塗工液。
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