JP2011070595A - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の鮮鋭度および画像の印象を保持しながらノイズを除去できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似する関数近似部2と、入力画像データに基づいて、各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部3と、各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する画素におけるエッジの方向と、連続関数とに基づいて算出する補間値算出部5と、補間値算出部5により算出された複数の点の各補間値に基づいて、当該複数の点に対応する画素の出力画素値を算出する出力画素値算出部6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関するものである。
従来、画像処理装置においては、平滑化フィルタやメディアンフィルタ(中央値フィルタ)により、画像データ中のランダムなノイズを除去することが広く行われている(例えば、非特許文献1参照)。平滑化フィルタは、注目画素と周囲の画素との画素値を混合することにより画像をぼやけさせてノイズを除去するもので、図8(a)に示すように注目画素と周囲の画素との画素値を均一の重みで混ぜ合わせる移動平均フィルタや、正規分布に従って混ぜ合わせるガウシアンフィルタが知られている。
また、メディアンフィルタは、図8(b)に示すように、注目画素およびその近傍における画素値をソートし、その中央に位置する画素値を注目画素の画素値とすることによりノイズを除去するものである。
財団法人画像情報教育振興協会 技術編CG標準テキストブック
しかしながら、平滑化フィルタによるノイズ除去においては、画像をぼやけさせるため、画像のエッジ部分の鮮鋭度が失われてしまうことになる。例えば、図9(a)に示す元画像を平滑化フィルタで画像処理すると、その出力画像は、図9(b)に示すようになり、画像のエッジ部分の鮮鋭度が失われてしまう。その対策として、注目画素と近傍画素との画素値の差分値が大きい部分はマスクして、エッジを保存することが考えられる。しかし、このようにすると、粒状のランダムノイズもマスクされてしまうため、ノイズ除去が不十分となる。
これに対し、メディアンフィルタによるノイズ除去においては、平滑化フィルタとは異なり画像の鮮鋭度を保ちつつランダムノイズを除去することが可能である。例えば、図9(a)に示す元画像をメディアンフィルタで画像処理すると、その出力画像は、図9(c)に示すようになり、画像の鮮鋭度を保持しながらノイズを除去することができる。しかし、メディアンフィルタで画像処理すると、画像の印象が変わってしまう場合がある。例えば、図9(a)のような文字の場合は、図9(c)に明瞭に示されているように、文字の角の部分が丸みを帯びて、画像の印象が変わってしまう。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、画像の鮮鋭度および画像の印象を保持しながらノイズを除去できる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成する第1の観点に係る画像処理装置の発明は、
行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似する関数近似部と、
前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出する補間値算出部と、
前記補間値算出部により算出された前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出する出力画素値算出部と、
を備えることを特徴とするものである。
第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る画像処理装置において、
前記補間値算出部は、前記複数の点の各補間値を、当該点を基点として前記複数の点に対応する前記画素の前記エッジの方向に延ばした直線と前記連続関数との交点の値に基づいて算出する、ことを特徴とするものである。
第3の観点に係る発明は、第1または2の観点に係る画像処理装置において、
前記エッジ方向算出部が算出した前記画素のエッジの方向と、当該画素の周辺画素のエッジの方向とを混合した混合エッジ方向を算出する混合エッジ方向算出部をさらに備え、
前記補間値算出部は、前記混合エッジ方向算出部により算出された前記混合エッジ方向に基づいて、前記複数の点の各補間値を算出する、ことを特徴とするものである。
第4の観点に係る発明は、第3の観点に係る画像処理装置において、
前記補間値算出部は、次式により前記補間値を算出する、ことを特徴とするものである。
第5の観点に係る発明は、第4の観点に係る画像処理装置において、
前記重み関数Dは、前記補間点と前記行または前記列における前記交点との距離と、前記補間点に対応する前記画素の前記混合エッジ方向と、前記交点に対応する前記画素の前記混合エッジ方向と、に基づいて重みを決定する、ことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する第6の観点に係る発明は、
画像処理装置による画像処理方法であって、
行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似するステップと、
前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するステップと、
前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出するステップと、
前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出するステップと、
を含むことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する第7の観点に係る画像処理プログラムの発明は、
画像処理装置として機能するコンピュータを、
行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似する関数近似部と、
前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出する補間値算出部と、
前記補間値算出部により算出された前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出する出力画素値算出部と、
としてさらに機能させることを特徴とするものである。
本発明においては、入力画像データに基づいて、各行および各列における画素値を連続関数により近似するとともに、各画素のエッジの方向を算出して、各画素近傍の複数の点における各補間値を、当該各点の位置、対応する画素のエッジの方向および連続関数に基づいて算出して入力画像の解像度を高め、その後、補間した複数の点の補間値に基づいて、対応する画素の出力画素値を算出することによりダウンサンプリングして元の解像度に戻している。これにより、画像の鮮鋭度および画像の印象を保持しながらノイズを除去することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した画像処理装置による画像処理の概略動作を示すフローチャートである。 図2に示した関数近似処理を説明するための図である。 図2に示したエッジ方向算出処理を説明するための図である。 図2に示した混合エッジ方向算出処理を説明するための図である。 図2に示した補間値算出処理を説明するための図である。 図1に示した画像処理装置による画像処理結果を示す図面代用写真である。 平滑化フィルタおよびメディアンフィルタによる処理を説明するための図である。 平滑化フィルタおよびメディアンフィルタによる画像処理結果を示す図面代用写真である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る画像処理装置は、画像入力部1、関数近似部2、エッジ方向算出部3、混合エッジ方向算出部4、補間値算出部5、および、出力画素値算出部6を有する。画像入力部1は、フレームメモリ等の画像メモリを有し、外部の画像メモリやネットワーク等から写真やイラスト画像等の行列(マトリックス)に配列された複数の画素からなる入力画像データを取得する。
関数近似部2は、画像入力部1が取得した入力画像データに基づいて、行列の行毎および列毎に、すなわち、マトリックスの水平方向ライン毎および垂直方向ライン毎に画素値(輝度値)を連続関数により近似して、その結果を補間値算出部5へ出力する。また、エッジ方向算出部3は、画像入力部1が取得した入力画像データに基づいて、各画素のエッジの方向を算出して、その結果を混合エッジ方向算出部4へ出力する。混合エッジ方向算出部4は、エッジ方向算出部3からの各画素のエッジの方向に基づいて、各画素(注目画素)のエッジの方向と、当該注目画素の周辺画素のエッジの方向とを混合した混合エッジ方向を算出して、その結果を補間値算出部5へ出力する。
補間値算出部5は、各画素の近傍に設定された複数の補間を行う点(補間点)の各補間値を、各補間点の位置と、対応する画素の混合エッジ方向と、関数近似部2から得られる連続関数とに基づいて算出する。例えば、補間点を基点として対応する画素の混合エッジ方向に延ばした直線(例えば、混合エッジ方向がG(x,y)=(1,2)である場合、基点からG(x,y)=(1,2)の方向および混合エッジ方向を180度回転させた−G(x,y)=(−1,−2)の方向に延ばした直線)と、連続関数との交点の値(輝度値)に基づいて補間値を算出する。この算出した補間値は、出力画素値算出部6へ出力する。
そして、出力画素値算出部6は、注目画素の近傍に設定された複数の点の補間値を算出し、それらの平均を当該注目画素における出力画素値として算出する。この出力画素値の算出結果は、図示しないフレームメモリ等に記憶されて、表示等に供される。
図2は、図1に示した画像処理装置による画像処理の概略動作を示すフローチャートである。先ず、画像処理装置は、画像入力部1において、画像処理すべき画像データを画像メモリに格納する等の画像入力処理を行う(ステップS21)。
次に、画像処理装置は、画像入力部1が取得した入力画像データに基づいて、関数近似部2において各水平方向ラインおよび各垂直方向ラインの輝度値を連続関数により近似する関数近似処理を実行するとともに(ステップS22)、エッジ方向算出部3において各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出処理を実行する(ステップS23)。
次に、画像処理装置は、混合エッジ方向算出部4において、ステップS23で算出した各画素のエッジの方向に基づいて、注目画素のエッジの方向と、当該注目画素の周辺画素におけるエッジの方向とを混合して混合エッジ方向を算出する混合エッジ方向算出処理を実行する(ステップS24)。
その後、画像処理装置は、補間値算出部5において、各画素の近傍に設定された複数の補間点における各輝度値を、各補間点の位置と、ステップS22で近似した連続関数による輝度値と、ステップS24で算出した混合エッジ方向とに基づいて算出する補間値算出処理を実行する(ステップS25)。ここでは、各画素に対応する複数の補間点として、各画素から水平方向および垂直方向に±1/4画素離れた4点を設定して、入力画像の水平方向および垂直方向の解像度を倍化するものとする。
なお、ステップS22の関数近似処理は、ステップS23のエッジ方向算出処理およびステップS24の混合エッジ方向算出処理と独立しているので、ステップS21とステップS25との間において、任意のタイミングで実行することができる。
その後、画像処理装置は、出力画素値算出部6において、注目画素の水平方向および垂直方向に±1/4画素離れた4点の補間値の平均値を出力画素値として算出する補間値平均化処理を実行して(ステップS26)、その出力画素値を図示しないフレームメモリ等に記憶する。
次に、上記の関数近似処理、エッジ方向算出処理、混合エッジ方向算出処理、補間値算出処理、および、補間値平均化処理について、さらに詳細に説明する。
(関数近似処理)
図3は、関数近似処理を説明するための図である。関数近似処理では、任意の整数x′について、x′−0.5からx′+0.5までをひとつの区間(区間x′と呼ぶ)とし、各区間を3次関数で近似する。ここでは、区間x′における関数値をVx′として、下式で表す。
また、上記の関数値Vx′における未知のパラメータを決定するため、以下の条件[1]〜[5]を与える。なお、zは画素値(輝度値)とする。
条件[1]
区間x′における右端の値と区間x′+1における左端の値が一致する。
x′(x′+1/2)−Vx′+1(x′+1/2)=0 ・・・(1)
条件[2]
区間x′における関数の平均値が画素x′の値に一致する。
条件[3]
区間x′における右端の接線の傾きと区間x′+1における左端の接線の傾きが一致する。
dVx′(x′+1/2)/dx−dVx′+1(x′+1/2) /dx=0 ・・・(3)
条件[4]
区間x′の中央の接線の傾きが、左右の画素値を結ぶ直線の傾きに一致する。
dVx′(x′) /dx={z(x′+1) −z(x′−1)}/2 ・・・(4)
条件[5]
x′<0のときはz(x′) =z(0)、x′>n(nはx′の最大値)のときはz(x′) =z(n)とする。
式(1)より、
(αx′−αx′+1)+(βx′+βx′+1)/2
+(γx′−γx′+1)/4+(δx′+δx′+1)/8=0 ・・・(5)
となる。また、
なので、式(2)より、
αx′=−γx′/12+z(x′) ・・・(6)
が得られる。
式(6)は、条件[5]より、x′に1を加えても成り立つので、
αx′+1=−γx′+1/12+z(x′+1)
となり、式5の左辺第1項は、
αx′−αx′+1=−(γx′−γx′+1)/12+z(x′)−z(x′+1)
となる。これを式(5)に代入すると、
(βx′+βx′+1)/2+(γx′−γx′+1)/6
+(δx′+δx′+1)/8+z(x′)−z(x′+1)=0 ・・・(7)
となる。また、
dVx′(x)/dx=βx′+2γx′(x−x′)+3δx′(x−x′)
であるので、式(3)から、
(βx′−βx′+1)+(γx′+γx′+1)+3(δx′−δx′+1)/4=0 ・・・(8)
となる。この式(8)を変形して得られる、
γx′−γx′+1=2γx′+(βx′−βx′+1)+3(δx′−δx′+1)/4
を式(7)に代入すると、
γx′=−(2βx′+βx′+1)−3δx′/4
−3{z(x′)−z(x′+1)} ・・・(9)
が得られる。
式(9)は、条件[5]より、x′に1を加えても成り立つので、
γx′+1=−(2βx′+1+βx′+2)−3δx′+1/4
−3{z(x′+1)−z(x′+2)}
γx′+γx′+1=−(2βx′+3βx′+1+βx′+2)−3(δx′+δx′+1)/4
−3{z(x′)−z(x′+2)}
となる。この結果を、式(8)に代入して、x′から1を引くと、
δx′=−2(βx′-1+4βx′+βx′+1)/3−2{z(x′−1)−z(x′+1)}
が得られる。また、このδx′を式(9)に代入すると、
γx′=(βx′-1−βx′+1)/2
+3{z(x′−1)−2z(x′)+z(x′+1)}/2
が得られる。また、式(4)より、
βx′={z(x′+1)−z(x′−1)}/2
が得られる。
以上により、αx′,βx′,γx′,δx′が求められる。本実施の形態に係る画像処理装置においては、関数近似部2により、各水平方向ラインおよび各垂直方向ラインについて上記の計算を行って、関数VX,VYを求める。
(エッジ方向算出処理)
図4は、エッジ方向算出処理を説明するための図である。図4に示すX軸、Y軸、Z軸は、それぞれ画像の水平軸、垂直軸、輝度値に対応している。入力画像データの画素x,yにおける輝度値をz(x,y)としたとき、下記の4点P,P,P,Pを3次元空間にプロットすると、図4に示すような平面となる。
図4において、P,P,P,Pは、同一平面上に存在するものとする。本実施の形態に係る画像処理装置においては、エッジ方向算出部3により、P,P,P,Pの4点を通過する平面と、XY平面に平行な面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出する。実際には、隣接する4点が同一平面上に存在しない場合もあるので、P,P,P,Pの4点から主成分分析により新たに3つの直交軸を求め、最も寄与率の低い1次元を除いた2次元平面を、これらの4点が作る平面とする。
ここで、4点の分散共分散行列Aは次のようになる。
これにより、3つの固有値を小さい順にλ,λ,λとすると、λ≦1/4,λ=1/4,λ≧1/4であることがわかる。λは寄与率が最も低いため無視し、λ,λに対応する固有ベクトルが作る面を求める。
ここで、λ=λのときの固有ベクトルBは、下式を満たす。
したがって、この場合の固有ベクトルBは、下式のようになる。なお、下式において、nは定数である。
上式において、固有ベクトルBは、z値が0であるXY平面上のベクトルなので、ベクトルBをエッジ方向とみなせる。これにより、画素(x,y)におけるエッジ方向ベクトルG(x,y)は、下式のように表される。
(混合エッジ方向算出処理)
図5(a)および(b)は、混合エッジ方向算出処理を説明するための図である。上述したエッジ方向算出処理により算出されるエッジ方向は、隣接する4画素から決定した局所的なエッジ方向である。このため、エッジ方向がばらつき、そのばらつきにより出力画像にノイズが出る場合がある。そこで、混合エッジ方向算出処理により、局所的にエッジ方向を混合させて、エッジ方向のばらつきを抑制し、出力画像のノイズを軽減する。
図5(a)は、画素(x,y)の周辺9画素における重み付きエッジ方向を示す図である。この重み付きエッジ方向は、下式で表される。
上式において、W(i)は、中央のx,yに近いほど混合比率を高くするために設けられた重み関数である。ここでは次の重み関数を用いる。
以上により求めた重み付きエッジ方向を主成分分析して、図5(b)に示すように、最も寄与率の高い固有ベクトルMを混合エッジ方向として算出する。なお、画素(x,y)と、その周辺画素とにおける重み付きエッジ方向はG′からG′までの9個であるが、エッジ方向に向きは存在せず、180度回転させてもよいので、−G′から−G′を加えた18個のベクトルについて主成分分析を行う。この場合、18個のベクトルの平均値は、(0,0)である。
この場合、分散共分散行列Aは、次のようになる。
また、行列Aの固有値をλとすると、
これにより、固有値を寄与率の低い順にλ,λとすると、λ=SYY+p/18+(p+4q1/2/18である。したがって、λに対応する固有ベクトルMは、下式を満たす。
ただし、固有値の比λ/λが小さくなればなるほど、エッジ方向ベクトルG′からG′までの偏りが少なくばらついていることを意味するため、λ/λが閾値(≧1)以下であれば、
とする。
(補間値算出処理)
補間値算出処理では、上記の混合エッジ方向算出処理で算出された固有ベクトルMが、零ベクトルでない場合、以下のように補間値を算出する。図6(a)は、この場合の補間値算出処理の概要を説明するための図である。
図6において、
は補間する点(補間点)の位置を示す。
補間点aから、
が示す方向に延ばした直線と、Y座標が、
の水平方向ライン、X座標が、
の垂直方向ラインとの交点を、それぞれh,vとする。
そして、h、h、v、vにおけるそれぞれの輝度値を、関数近似処理で取得した関数VX,VYにより求めて、それぞれの値を補間点aからの距離に応じて重み付けして足し合わせた値を、補間点aにおける補間値とする。したがって、補間値 fは、以下のようになる。
上式において、Dは、補間点aと水平方向ライン(行)または垂直方向ライン(列)における交点(h、h、v、v)との距離と、補間点に対応する画素の混合エッジ方向と、上述の交点に対応する画素の混合エッジ方向と、に基づいて重み付けを行う関数である。ここでは次式を用いる。
上記重み付け関数Dにおいて、a′(補間点に対応する画素),b′(交点に対応する画素)はそれぞれa,bのX座標値、Y座標値の小数点以下を切り捨てた点を指す。また、関数Cは、a′,b′における混合エッジ方向が近ければ小さい値(0.3)、そうでなければ大きい値(3)を返す。これにより、a′,b′における混合エッジ方向が近い場合は、信頼性が高いものとして、重み付けを大きくして当該輝度値の寄与率を高くし、a′,b′における混合エッジ方向が遠い場合は、信頼性が低いものとして、重み付けを小さくして当該輝度値の寄与率を低くする。なお、関数Cによる重み付け係数は、0.3および3に限らず、適宜設定することができる。
本実施の形態においては、上述したように、補間点aとして、図6(b)に示すように、各画素(i,j)について、当該画素(i,j)から水平方向および垂直方向にそれぞれ1/4画素離れた4点(i−1/4,j−1/4),(i−1/4,j+1/4),(i+1/4,j−1/4)および(i+1/4,j+1/4)を設定して、それぞれの画素値(補間値)f(i−1/4,j−1/4),f(i−1/4,j+1/4),f(i+1/4,j−1/4)およびf(i+1/4,j+1/4)を算出する。これにより、入力画像の水平方向および垂直方向の解像度を倍化する。
一方、混合エッジ方向算出処理で算出された固有ベクトルMが零ベクトルの場合は、エッジ方向が特定できない画素であるため、エッジ方向を考慮しない任意の補間方法、例えば水平方向ラインあるいは垂直方向ラインでのバイリニア法により補間値を算出する。
(補間値平均化処理)
補間値平均化処理では、補間値算出処理で解像度が倍化された画像の補間値を混合して解像度を元に戻す。すなわち、図6(b)に示した画素(i,j)の出力値F(i,j)を得る場合は、画素(i,j)に対して設定された4点の補間値の平均値を算出する。すなわち、
F(i,j)={f(i-1/4,j-1/4)+f(i-1/4,j+1/4)
+f(i+1/4,j-1/4)+f(i+1/4,j+1/4)}/4
を算出する。ただし、画素(i,j)における混合エッジ方向が零ベクトルの場合は、画素(i,j)の周辺画素の例えば移動平均値を出力値F(i,j)とする。
このように、補間値算出処理においてエッジを考慮した補間法により解像度を倍化することでエッジ成分の保存を図り、補間値平均化処理において解像度が倍化された画像の補間値を混合してダウンサンプリングして解像度を元に戻すことで高周波成分の除去を図る。これにより、画像の鮮鋭度および画像の印象を保持しながら、ノイズを除去することができる。
図7は、本実施の形態に係る画像処理装置による画像処理結果を示す図面代用写真である。図7に示す画像は、図9(a)を元画像として処理したものである。図7および図9(b),(c)の比較から明らかなように、本実施の形態に係る画像処理装置によれば、エッジの鮮鋭度や形状を保ちつつノイズが軽減された出力画像が得られることがわかる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、図1に示す構成において混合エッジ方向算出部4を省略し、エッジ方向算出部3により算出された各画素のエッジ方向と、関数近似部2により近似された各水平方向ラインおよび各垂直方向ラインにおける画素値(輝度値)の連続関数とに基づいて、補間値算出部5により補間点における補間値を算出することもできる。この場合、補間値算出部5は、例えば、補間点を基点としてその近傍における画素のエッジの方向と平行に延ばした直線と、連続関数との交点の値を求め、それらの交点の値に基づいて補間値を算出することができる。
また、各画素の近傍の補間値を算出する点は、4点に限らず、任意の複数点とすることができるとともに、補間点の注目画素からの距離、すなわち解像度も2倍に限らず、任意に設定することができる。
また、図1に示した画像処理装置は、コンピュータを含んで構成して、該コンピュータに、上述した画像入力部1、関数近似部2、エッジ方向算出部3、混合エッジ方向算出部4、補間値算出部5、および、出力画素値算出部6の機能を、画像処理プログラムによって実現させることもできる。
1 画像入力部
2 関数近似部
3 エッジ方向算出部
4 混合エッジ方向算出部
5 補間値算出部
6 出力画素値算出部

Claims (7)

  1. 行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似する関数近似部と、
    前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
    前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出する補間値算出部と、
    前記補間値算出部により算出された前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出する出力画素値算出部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補間値算出部は、前記複数の点の各補間値を、当該点を基点として前記複数の点に対応する前記画素の前記エッジの方向に延ばした直線と前記連続関数との交点の値に基づいて算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記エッジ方向算出部が算出した前記画素のエッジの方向と、当該画素の周辺画素のエッジの方向とを混合した混合エッジ方向を算出する混合エッジ方向算出部をさらに備え、
    前記補間値算出部は、前記混合エッジ方向算出部により算出された前記混合エッジ方向に基づいて、前記複数の点の各補間値を算出する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補間値算出部は、次式により前記補間値を算出する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記重み関数Dは、前記補間点と前記行または前記列における前記交点との距離と、前記補間点に対応する前記画素の前記混合エッジ方向と、前記交点に対応する前記画素の前記混合エッジ方向と、に基づいて重みを決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 画像処理装置による画像処理方法であって、
    行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似するステップと、
    前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するステップと、
    前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出するステップと、
    前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  7. 画像処理装置として機能するコンピュータを、
    行列に配列された複数の画素からなる入力画像データに基づいて、前記行列の行毎および列毎に画素値を連続関数により近似する関数近似部と、
    前記入力画像データに基づいて、前記各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
    前記各画素の近傍に設定された複数の点の各補間値を、当該点の位置と、当該点に対応する前記画素における前記エッジの方向と、前記連続関数とに基づいて算出する補間値算出部と、
    前記補間値算出部により算出された前記複数の点の各補間値に基づいて、前記複数の点に対応する前記画素の出力画素値を算出する出力画素値算出部と、
    としてさらに機能させるための画像処理プログラム。
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