JP2011070401A - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一時的に記憶していた各ステージの位置情報が失われても、移動対象物同士が衝突することなく、各ステージを原点位置に復帰させる。
【解決手段】XYステージ103にワークWを保持したワーク保持具101が支持されている。XYステージ103は、回転ステージ105に支持されている。一方、測定器117が回動する測定器ステージ115に支持されている。数値制御装置は、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を保持した状態で同一方向に回動させ、いずれか一方が回動端で検出された後、反対方向に回動させる。反対方向に回動させる際には、回動量を検出しておく。この動作によりワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を判別する。そして、この判別した位置関係に対応する予め記憶している初期化パターンに従って、XYステージ103を原点位置に復帰させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各移動対象物を支持したステージを初期化動作で移動位置から原点位置に復帰させる数値制御装置に関する。
従来、移動対象物を支持したステージを制御する数値制御装置が知られている。この種の数値制御装置では、ステージを原点位置に復帰させる際に、ステージに支持されている移動対象物が他装置と干渉するのを回避する制御を行っている。具体的には、パルスコーダ等の位置検出器で移動対象物であるローダヘッドの現在位置を検出して記憶させておき、初期化動作時には、記憶させた現在位置から復帰経路を設定する方法などが提案されている(特許文献1参照)。また装置異常などにより装置を停止させる制御を行った際に、その前に行った駆動指令の履歴によりそれまでの運転手順と逆の運転手順で原点位置まで復帰させる方法などが提案されている(特許文献2参照)。
ところで、上述した技術では移動対象物が1つであるが、同一空間内で2つの移動対象物を移動させる場合がある。例えば、ミラー等のワークをステージに搭載し、ワークを測定する測定器を他のステージに搭載して、それぞれ独立して移動させる場合がある。そして、各移動対象物の移動範囲が重なっていると、2つの移動対象物は干渉し得るので、2つの移動対象物が互いに干渉しないように各ステージを制御する必要がある。
特開平5−204419号公報 特開2000−61870号公報
しかしながら、上記数値制御装置において、停電や装置異常、装置電源OFFなどにより、一時的に記憶していた各ステージの位置情報が失われた場合には、上述した従来の方法では各ステージを原点位置に復帰させることができない。そこで、各ステージの位置を特定するためにサーチ動作を各々独立して行ってしまうと、移動対象物同士が衝突し、装置が損傷する可能性があった。
したがって、このように各ステージの位置情報が失われてしまった場合には、操作者が目視により各ステージを原点位置に復帰させる必要があったため、簡単には原点位置に復帰できず、時間を要していた。特に、真空容器等で各ステージが覆われているような場合には、一旦、真空容器を開放しなければならず、作業効率が低いものであった。
そこで、本発明は、一時的に記憶していた各ステージの位置情報が失われても、移動対象物同士が衝突することなく、各ステージを原点位置に復帰させることができる数値制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、第1移動対象物を支持するXYステージをX軸方向及び前記X軸方向に直交するY軸方向に移動させるXYステージ駆動手段と、前記XYステージを支持する第1回転ステージを第1回動範囲で回動させる第1回転ステージ駆動手段と、前記第1移動対象物の周囲を周回可能に第2移動対象物を支持し、前記第1回転ステージと同軸上の回動軸を中心に回動する第2回転ステージを前記第1回動範囲と位相のずれた第2回動範囲で回動させる第2回転ステージ駆動手段と、を備え、前記XYステージ駆動手段を制御して、前記XYステージを移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する数値制御装置において、前記第1回転ステージが前記第1回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第1回動端検出手段と、前記第2回転ステージが前記第2回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第2回動端検出手段と、前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1回転ステージ及び前記第2回転ステージが一方向に回動するよう前記第1回転ステージ駆動手段及び前記第2回転ステージ駆動手段を制御する第1回動制御手段と、前記第1回動制御手段による制御で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のいずれか一方が検出状態となった位置から、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段の他方が検出状態となるまで前記第1回転ステージ及び前記第2回転ステージが前記一方向と反対方向に回動するよう前記第1回転ステージ駆動手段及び前記第2回転ステージ駆動手段を制御する第2回動制御手段と、前記第2回動制御手段による制御で前記第1回転ステージ又は前記第2回転ステージの回動量を検出する回動量検出手段と、前記第1回動制御手段による制御で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のどちらが検出状態となったか、かつ、前記回動量検出手段により検出された前記回動量に応じて、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を判別する判別手段と、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応して、前記XYステージの原点位置までの移動で前記第1移動対象物が前記第2移動対象物に干渉しない前記XYステージの移動経路を示す初期化パターンが予め記憶されている記憶手段と、前記判別手段で判別された前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記初期化パターンを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記初期化パターンに従って、前記XYステージを原点位置に復帰させるよう前記XYステージ駆動手段を制御する初期化手段と、を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明は、第1移動対象物を支持する第1XYステージをX軸方向及び前記X軸方向に直交するY軸方向に移動させる第1駆動手段と、第2移動対象物を支持する第2XYステージを、前記第2移動対象物の移動範囲が前記第1移動対象物と前記X軸方向及び前記Y軸方向で同一となるように前記X軸方向及び前記Y軸方向に移動させる第2駆動手段と、を備え、前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御し、前記第1XYステージ及び前記第2XYステージを移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する数値制御装置において、前記第1移動対象物が前記X軸方向又は前記Y軸方向の移動範囲の移動端に到達したのを検出するための第1移動端検出手段と、前記第2移動対象物が前記X軸方向又は前記Y軸方向の移動範囲の移動端に到達したのを検出するための第2移動端検出手段と、前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が前記X軸方向へ移動するよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する第1移動制御手段と、前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が前記Y軸方向へ移動するよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する第2移動制御手段と、前記第1移動制御手段による制御で前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のどちらが検出状態となったか、かつ、前記第2移動制御手段による制御で前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のどちらが検出状態となったかに応じて、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を判別する判別手段と、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記第1XYステージ及び前記第2XYステージの原点位置までの移動で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が互いに干渉しない前記第1XYステージ及び前記第2XYステージの移動経路を示す初期化パターンが予め記憶されている記憶手段と、前記判別手段で判別された前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記初期化パターンを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記初期化パターンに従って、前記第1XYステージ及び前記第2XYステージを原点位置に復帰させるよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する初期化手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、各移動対象物の相対的な位置関係を判別してXYステージを記憶手段に記憶されている初期化パターンに従って動作させているので、XYステージの位置情報が失われても、XYステージの初期化動作の際に移動対象物同士が衝突することがない。
本発明の第1実施形態に係る数値制御装置の制御対象を示すワーク測定装置の概略構成を示す説明図である。 各ステージの回動範囲と移動範囲を説明するための図である。 数値制御装置の構成を示すブロック図である。 数値制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 相対位置パターン及び初期化パターンの説明図である。 数値制御装置による各ステージの制御例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る数値制御装置の制御対象を示す移動装置の概略構成を示す説明図である。 数値制御装置の構成を示すブロック図である。 数値制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 各移動体の移動動作を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る数値制御装置の制御対象を示すワーク測定装置の概略構成を示す説明図である。図1に示すワーク測定装置100は、ミラー等のワークWの反射率を測定するものであり、不図示の真空チャンバに収容されている。ワークWは、ワーク保持具101に保持されている。本第1実施形態では、ワークW及びワーク保持具101が第1移動対象物であり、ワーク保持具101がXステージ103A及びYステージ103BからなるXYステージ103に支持されている。XYステージ103は、第1回転ステージとしての回転ステージ105に支持されており、回転ステージ105上をX軸方向及びX軸方向と直交するY軸方向に移動する。Xステージ103Aは、リニアモータ(以下、モータという)305Aにより駆動され、Yステージ103Bは、リニアモータ(以下、モータという)305Bにより駆動され、2つのモータ305A,305BによりXYステージ駆動手段が構成されている。回転ステージ105は、床面等に設置された支持台107に支持されており、支持台107に対して回動する。回転ステージ105は、回転伝達軸109を介して第1回転ステージ駆動手段としてのモータ306により駆動される。XYステージ103は、回転ステージ105と共に回動するので、XYステージ103を基準とするX軸方向及びY軸方向は、回転ステージ105の回動に伴ってZ軸方向を中心に回動する。ここで、Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向と直交する。
支持台107の上方(Z軸方向)には、支持台107に相対する支持脚111で支持されたフレーム113が配置されている。フレーム113は、第2回転ステージとしての測定器ステージ115を回転ステージ105と同軸上の回動軸を中心に回動可能に支持している。この測定器ステージ115は、回動中心となる基端部から半径方向に延び、Z軸方向に垂下する略L字形状のアーム状に形成されている。この測定器ステージ115は、第2移動対象物である測定器117を支持するものであり、先端部に測定器117が固定されている。測定器ステージ115は、回転伝達軸119を介して第2回転ステージ駆動手段としてのモータ307により駆動される。
測定器117は、図2(a)に示すように、XYステージ103が原点位置に復帰しているときにワークW及びワーク保持具101の周囲を周回可能に配置されており、Z軸方向にワークWと同一レベルに配置されている。回転ステージ105の第1回動範囲は、図2(b)に示す原点位置を中心に、図2(c)中反時計方向に90度、図2(d)中時計方向に90度、合計180度の範囲に設定されている。そして、回転ステージ105が第1回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第1回動端検出手段としての第1回動端検出スイッチ309が支持台107に設けられている。また、測定器ステージ115の第2回動範囲は、図2(e)に示す原点位置を中心に、図2(f)中反時計方向に90度、図2(g)中時計方向に90度、合計180度の範囲に設定されている。第1回動範囲は、第2回動範囲と位相がずれている。具体的には、測定器ステージ115の原点位置は、回転ステージ105の原点位置と位相が90度ずれている。測定器ステージ115が第2回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第2回動端検出手段としての第2回動端検出スイッチ311がフレーム113に設けられている。また、XYステージ103の原点位置は、図2(h)に示すように、測定器ステージ115を回動させてもワークW及びワーク保持具101が測定器117に干渉(衝突)しない位置である。そして、XYステージ103のX軸方向の移動範囲は、XY直交座標の原点をXYステージ103の原点位置とし、図2(i),(j)に示すように、ワークW又はワーク保持具101が測定器117に干渉(衝突)し得るところを移動端とする。また、XYステージ103のY軸方向の移動範囲は、図2(k)に示すXY直交座標の原点をXYステージ103の原点位置とし、図2(l),(m)に示すように、ワークW又はワーク保持具101が測定器117に干渉し得るところを移動端とする。なお、Y軸方向の移動範囲は、ワーク表面を基準に図示している。
図3に示す数値制御装置300は、制御PC301及びコントローラ302を備えている。制御PC301は、記憶手段としてのメモリ部301Aと、CPU部301Bとを有している。また、制御PC301は、不図示のRAM(揮発性メモリ)を有しており、このRAMには、各ステージの位置情報(位置データ)が一時的に格納される。また、数値制御装置300は、XYステージ103を移動させるモータ305A,305Bと、回転ステージ105を回動させるモータ306と、測定器ステージ115を回動させるモータ307と、を備えている。また、数値制御装置300は、第1回動端検出スイッチ309、第2回動端検出スイッチ311、及びXYステージ103が移動範囲の移動端に到達したのを検出するための移動端検出手段としての移動端検出スイッチ313を備えている。第1回動端検出スイッチ309、第2回動端検出スイッチ311、及び移動端検出スイッチ313は、例えばリミットスイッチである。各スイッチ309,311,313は、各ステージ103,105,115が回動端又は移動端に移動したときに各ステージに押圧されてONしたときに検出状態であることを示すON信号を出力する。また、各ステージ103,105,115が回動端又は移動端に位置していない場合は、各スイッチは、OFF信号を出力する。
更に、数値制御装置300は、測定器ステージ115の回動量を検出する回動量検出手段としての回動量検出器315を備えている。この回動量検出器315は、スケールやモータのパルス数をカウントするカウンタ等である。CPU部301Bは、コントローラ302に指令を出力してワーク測定装置100全体を制御するものである。メモリ部301Aは、電源OFF等でもデータが失われない、例えばROMやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであり、相対位置パターンや初期化パターンが予め記憶されている。コントローラ302は、第1回動端検出スイッチ309、第2回動端検出スイッチ311及び移動端検出スイッチ313からON信号又はOFF信号を入力し、検出情報をCPU部301Bに出力する。また、コントローラ302は、回動量検出器315から回動量を示す信号を入力し、回動量情報をCPU部301Bに出力する。更に、コントローラ302は、CPU部301Bから入力した指令に基づいて、モータドライバ303に駆動指令を出力して各モータ305A,305B,306,307の動作を制御する。つまり、CPU部301Bは、モータ305A,305B,306,307の動作をコントローラ302を介して制御する。そして、CPU部301Bは、モータ305A,305Bを制御し、XYステージ103を移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する。同様に、CPU部301Bは、モータ306,307を制御し、回転ステージ105及び測定器ステージ115を移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する。
ところで、停電や装置異常、装置電源OFFなどにより、不図示のRAMに一時的に記憶していたXYステージ103、回転ステージ105及び測定器ステージ115の位置情報が失われることがある。そして、電源OFF等が復旧した場合には、一旦各ステージ103,105,115を原点位置に復帰させる。このとき、図2(i),(j),(l),(m)に示すように、XYステージ103が原点位置にない場合には、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とが干渉(衝突)する可能性がある。したがって、本第1実施形態では、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とが干渉しないように各ステージ103,105,115を制御するものである。
以下、図4に示す数値制御装置300の処理動作を示すフローチャートについて図5を参照しながら説明する。まず、不図示の操作パネルの操作画面にてユーザにより初期化指令が入力され(S1)、CPU部301Bは、位置判別/初期化順判定動作を開始する(S2)。まず、CPU部301Bは、初期化動作に先立って、+方向(反時計方向)へ回転ステージ105及び測定器ステージ115を同期駆動するようモータ306,307を制御する(S3:第1回動制御手段)。つまり、CPU部301Bは、第1回動端検出スイッチ309及び第2回動端検出スイッチ311のいずれか一方が検出状態となるまで、回転ステージ105及び測定器ステージ115が一方向に回動するようモータ306,307を制御する。このとき、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を保持した状態で回転ステージ105及び測定器ステージ115を回動させる。この動作では、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を保った状態であるので、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とは衝突しない。
そして、第1回動端検出スイッチ309又は第2回動端検出スイッチ311で回転ステージ105及び測定器ステージ115のいずれか一方が回動端に到達したことを検出されるが、この回動端検出結果は、CPU部301Bに出力される(S4)。これを入力したCPU部301Bは、同時に各モータ306,307の動作を停止させ、各ステージ105,115の回動を停止させる。
次に、CPU部301Bは、反対方向である−方向(時計方向)へ回転ステージ105及び測定器ステージ115を同期駆動するようモータ306,307を制御する(S5:第2回動制御手段)。つまり、CPU部301Bは、ステップS3にて第1回動端検出スイッチ309及び第2回動端検出スイッチ311のいずれか一方が検出状態となった位置から、各ステージ105,115が一方向と反対方向に回動するよう各モータ306,307を制御する。この制御は、第1回動端検出スイッチ309及び第2回動端検出スイッチ311の他方が検出状態となるまで行われる。つまり、本第1実施形態では、各ステージ105,115の回動範囲が180度で90度位相がずれているので、反転動作では、他方のスイッチ309又は311が検出状態となる。このとき、CPU部301Bは、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を保持した状態で回転ステージ105及び測定器ステージ115を回動させる。
そして、第1回動端検出スイッチ309又は第2回動端検出スイッチ311で回転ステージ105及び測定器ステージ115の他方が回動端に到達したことを検出されるが、この回動端検出結果は、CPU部301Bに出力される(S6)。これを入力したCPU部301Bは、同時に各モータ306,307の動作を停止させ、各ステージ105,115の回動を停止させる。
ここでステップS5では、同時に回動量検出器315が測定器ステージ115の回動量θを検出しており、CPU部301Bは、ステップS5で回動量検出器315から得られた回動量データ(回動量情報)を確認する(S7)。この回動量θは、一方のスイッチ309又は311が検出状態となった位置から回動させて他方のスイッチ311又は309が検出状態となる位置までの測定器ステージ115の回動量である。
次に、CPU部301Bは、ステップS4及びS7の結果に応じて、以下説明するステップS8〜S14にて、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係を判別する(判別手段)。具体的に説明すると、まず、CPU部301Bは、ステップS8において、ステップS4の結果、第1回動端検出スイッチ309が先に回動端検出したか否かを判断する。つまり、CPU部301Bは、ステップS3の制御動作で第1回動端検出スイッチ309及び第2回動端検出スイッチ311のどちらが検出状態となったかを判断する。ここで、第1回動端検出スイッチ309が検出状態となっている場合は、ワークW及びワーク保持具101を支持した回転ステージ105が先に回動端に移動した状態である。逆に、第2回動端検出スイッチ311が検出状態となっている場合は、測定器117を支持した測定器ステージ115が先に回動端に移動した状態である。
次に、CPU部301Bは、ステップS9(ステップS8がYESの場合)又はステップS10(ステップS8がNOの場合)において、ステップS7で確認した回動量θが0°≦θ<90°であるか否かについて判断する。
この判別動作について、図5を参照しながら詳細に説明する。本第1実施形態では、第1回動範囲と第2回動範囲とが互いに90度ずれた位相で180度の範囲に設定されている。従って、ステップS8,S9,S10では、XYステージ103の原点位置を中心とし、XYステージ103のX軸方向及びY軸方向を基準とする直交座標の4つの象限のうち、測定器117が図5(a)〜(d)に示すどの象限に位置するかを判別している。測定器117が第1象限に位置する場合は、位置関係を示す相対位置パターンが図5(a)に示すパターンAである。測定器117が第2象限に位置する場合は、相対位置パターンが図5(b)に示すパターンBである。測定器117が第4象限に位置する場合は、相対位置パターンが図5(c)に示すパターンCである。測定器117が第3象限に位置する場合は、相対位置パターンが図5(d)に示すパターンDである。このように、各回動範囲が180度で90度位相がずれているので、4つのパターンに簡単に区別することができる。
CPU部301Bは、ステップS9において、回動量θが0°≦θ<90°である場合は(S9:YES)、相対位置パターンがパターンBであると判別する(S11)。また、CPU部301Bは、ステップS9において、回動量θが90°≦θ≦180°である場合は(S9:NO)、相対位置パターンがパターンAであると判別する(S12)。また、CPU部301Bは、ステップS10において、回動量θが0°≦θ<90°である場合は(S10:YES)、相対位置パターンがパターンCであると判別する(S13)。また、CPU部301Bは、ステップS10において、回動量θが90°≦θ≦180°である場合は(S10:NO)、相対位置パターンがパターンDであると判別する(S14)。これら判別動作の対応関係を図5(e)に示す。
ここで、本第1実施形態では、メモリ部301Aには、ワークW及びワーク保持具101と測定器117との相対的な位置関係(つまり、相対位置パターン)に対応する初期化パターンのテーブルT1が予め記憶されている。すなわち、メモリ部301Aには、パターンAに対応して初期化パターン1が記憶され、パターンBに対応して初期化パターン2が記憶され、パターンCに対応して初期化パターン3が記憶され、パターンDに対応して初期化パターン4が記憶されている。初期化パターンは、XYステージ103の原点位置までの移動でワークW及びワーク保持具101と測定器117とが干渉しないXYステージ103の移動経路を示している。具体的には初期化パターンは、測定器117が位置する象限と対角の位置にある象限においてワークW及びワーク保持具101が測定器117から遠ざかる方向にXYステージ103を移動範囲の移動端に移動させる移動経路を示している。なお、初期化パターンには、移動端からXYステージ103を原点位置に復帰させる移動経路も含まれている。
したがって、初期化パターン1としては、図5(a)の矢印で示すX軸の−方向及びY軸の−方向に移動端まで移動させるパターンが記憶されている。初期化パターン2としては、図5(b)の矢印で示すX軸の+方向及びY軸の−方向に移動端まで移動させるパターンが記憶されている。初期化パターン3としては、図5(c)の矢印で示すX軸の+方向及びY軸の+方向に移動端まで移動させるパターンが記憶されている。初期化パターン4としては、図5(d)の矢印で示すX軸の−方向及びY軸の+方向に移動端まで移動させるパターンが記憶されている。なお、各初期化パターン1〜4には、移動端から原点位置までのXYステージ103の移動経路が含まれている。
CPU部301Bは、判別された相対位置パターンに対応する初期化パターンをメモリ部301Aから読み出す。つまり、CPU部301Bは、パターンA〜Dに対応して、初期化パターン1〜4をメモリ部301Aから読み出す(S15〜S18)。
以上の処理により、CPU部301Bは、位置判別/初期化順判定動作を終了する(S19)。次に、CPU部301Bは、読み出した初期化パターン1〜4に従って、XYステージ103を原点位置に復帰させるようコントローラ302に初期化駆動指令を出力し、モータ305A,305Bを制御する(S20:初期化手段)。これにより、XYステージ103は、原点位置に復帰され、X軸及びY軸方向の初期化が完了する(S21)。このXYステージ103の制御により、その後回転ステージ105及び測定器ステージ115を回動させても、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とが干渉(衝突)するのを回避することができる。
次に、CPU部301Bは、回転ステージ105及び測定器ステージ115を原点位置に復帰させるようコントローラ302に初期化駆動指令を出力し、モータ306,307を制御する(S22:回動初期化手段)。これにより、回転ステージ105及び測定器ステージ115は原点位置に復帰され、初期化が完了する(S23)。
次に、初期化動作について、図6(a),(b)を参照しながら2つの具体例について説明する。まず、図6(a)の例について説明すると、電源OFF等で状態A1であった場合、電源OFF等が復旧した後、状態A2に示すように、回転ステージ105及び測定器ステージ115を+方向(反時計方向)に同期駆動させる。そして、第1回動端検出スイッチ309にて回転ステージ105の第1回動範囲の回動端が検出され、回転ステージ105及び測定器ステージ115の回動が停止する。次に、状態A3に示すように、回転ステージ105及び測定器ステージ115を−方向(時計方向)に同期駆動させる。そして、第2回動端検出スイッチ311にて測定器ステージ115の第2回動範囲の回動端が検出され、回転ステージ105及び測定器ステージ115の回動が停止する。このとき、状態A2から状態A3までの測定器ステージ115の回動量θが回動量検出器315により検出されている。この例では、90°≦θ≦180°であるので、相対位置パターンがパターンAと判別され、初期化パターン1に従って、状態A4のように、XYステージ103が矢印方向に移動端まで移動する。次いで、初期化パターン1に従って、XYステージ103の初期化(原点サーチ)を行う。これにより、回転ステージ105及び測定器ステージ115を回動させても、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とは干渉しない位置関係となるので、回転ステージ105及び測定器ステージ115の初期化を行う。
次に、図6(b)の例について説明すると、電源OFF等で状態B1であった場合、電源OFF等が復旧した後、状態B2に示すように、回転ステージ105及び測定器ステージ115を+方向(反時計方向)に同期駆動させる。そして、第2回動端検出スイッチ311にて測定器ステージ115の第2回動範囲の回動端が検出され、回転ステージ105及び測定器ステージ115の回動が停止する。次に、状態B3に示すように、回転ステージ105及び測定器ステージ115を−方向(時計方向)に同期駆動させる。そして、第1回動端検出スイッチ309にて回転ステージ105の第1回動範囲の回動端が検出され、回転ステージ105及び測定器ステージ115の回動が停止する。このとき、状態B2から状態B3までの測定器ステージ115の回動量θが回動量検出器315により検出されている。この例では、0°≦θ<90°であるので、相対位置パターンがパターンCと判別され、初期化パターン3に従って、状態B4のように、XYステージ103が矢印方向に移動端まで移動する。次いで、初期化パターン3に従って、XYステージ103の初期化(原点サーチ)を行う。これにより、回転ステージ105及び測定器ステージ115を回動させても、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とは干渉しない位置関係となるので、回転ステージ105及び測定器ステージ115の初期化を行う。
このように、XYステージ103を初期化パターンに従って動作させているので、各ステージ103,105,115の位置情報が失われてもワークW及びワーク保持具101と測定器117とが衝突することなく、原点位置に復帰させることができる。したがって、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とが衝突により損傷することはなく初期化を行うことが可能となる。また、人が目視により確認するものではなく、自動でワークW及びワーク保持具101と測定器117との位置関係を判別するようにしたので、装置運用上の作業効率が向上し、初期化動作に要する時間を短縮することができる。更に、干渉を回避するために測定器117をZ軸方向に移動させる新たな駆動部を追加する必要がなく、また、ワークW及びワーク保持具101と測定器117とが干渉するのを回避のための余分なストロークを確保する必要がないため装置の小型化に繋がる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る数値制御装置の制御対象を示す移動装置の概略構成を示す説明図である。図7(a)に示す移動装置200は、上ベース205と、上ベース205に相対する下ベース206と、を備えている。また、移動装置200は、上ベース205に対して平行な方向(X軸方向及びY軸方向)に直線移動可能であり、下ベース206側に突設された第1移動対象物として1つの上軸移動体201を備えている。また、移動装置200は、下ベース206に対して平行な方向(X軸方向及びY軸方向)に直線移動可能であり、上ベース205側に突設された第2移動対象物として1つの下軸移動体202を備えている。この移動装置200は、不図示の真空チャンバに収容されている。
上軸移動体201は、上ベース205に支持された第1XYステージとしての上XYステージ203に支持され、同様に、下軸移動体202は、下ベース206に支持された第2XYステージとしての下XYステージ204に支持される。下XYステージ204は、上XYステージ203に相対するように配置されている。上XYステージ203は、第1駆動手段としてのリニアモータ(以下、モータという)405によりX軸方向及びY軸方向に駆動される。また、下XYステージ204は、第2駆動手段としてのリニアモータ(以下、モータという)406によりX軸方向及びY軸方向に駆動される。なお、各モータ405,406は、XステージをX軸方向に駆動するモータと、YステージをY軸方向に駆動するモータとからなる。上軸移動体201と下軸移動体202との移動範囲は同一範囲であり、ある条件で上軸移動体201又は下軸移動体202をX軸方向、Y軸方向に駆動を行うと、互いに干渉(衝突)し得る。
上軸移動体201のX軸方向の移動範囲の移動端に対応する位置には、上軸X方向移動端検出器(+側)407A及び上軸X方向移動端検出器(−側)407Bが設けられている。これにより、上軸移動体201のX軸方向の移動範囲が一対の移動端検出器407A,407Bにより制限されている。また、上軸移動体201のY軸方向の移動範囲の移動端に対応する位置には、上軸Y方向移動端検出器(+側)408A及び上軸Y方向移動端検出器(−側)408Bが設けられている。これにより、上軸移動体201のY軸方向の移動範囲が一対の移動端検出器408A,408Bにより制限されている。同様に、下軸移動体202のX軸方向の移動範囲の移動端に対応する位置には、下軸X方向移動端検出器(+側)409A及び下軸X方向移動端検出器(−側)409Bが設けられている。これにより、下軸移動体202のX軸方向の移動範囲が一対の移動端検出器409A,409Bにより制限されている。また、下軸移動体202のY軸方向の移動範囲の移動端に対応する位置には、下軸Y方向移動端検出器(+側)410A及び下軸Y方向移動端検出器(−側)410Bが設けられている。これにより、下軸移動体202のY軸方向の移動範囲が一対の移動端検出器410A,410Bにより制限されている。これら移動端検出器407A,407B,408A,408Bにより第1移動端検出手段としての上軸移動端検出部421が構成されている。また、移動端検出器409A,409B,410A,410Bにより第2移動端検出手段としての下軸移動端検出部423が構成されている。各移動端検出部421,423の各移動端検出器は、例えば受光素子からなる光センサであり、不図示の発光素子から出射された光を受光することで、移動体201又は202を検出していないことを示すON信号を出力する。また、不図示の発光素子から出射された光が移動体201又は202で遮光されることで移動体201又は202を検出したことを示すOFF信号を出力する。
図8は、数値制御装置400の構成を示すブロック図である。数値制御装置400は、制御PC401及びコントローラ402を備えている。制御PC401は、記憶手段としてのメモリ部401Aと、CPU部401Bと、上軸移動端検出部421と、下軸移動端検出部423と、モータ405,406と、モータドライバ403と、を有している。CPU部401Bは、コントローラ402に指令を出力して移動装置全体を制御するものである。メモリ部401Aは、例えばROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであり、位置パターンや初期化パターンが予め記憶されている。コントローラ402は、移動端検出部421,423からON信号又はOFF信号を入力し、移動端検出情報をCPU部401Bに出力する。また、コントローラ402は、CPU部401Bから入力した指令に基づいて、モータドライバ403に駆動指令を出力し、モータ405,406の動作を制御する。つまり、CPU部401Bは、モータ405,406の動作をコントローラ402を介して制御する。そして、CPU部401Bは、モータ405,406を制御し、上XYステージ203及び下XYステージ204を移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する。
次に、図9に示す数値制御装置400の処理動作を示すフローチャートについて図10を参照しながら説明する。まず、不図示の操作パネルの操作画面にてユーザにより初期化指令が入力され(S31)、CPU部401Bは、位置判別/初期化順判定動作を開始する(S32)。図10(a)に示す上軸移動体201を白丸で示し、下軸移動体202を黒丸で示すと、各移動体201,202の原点位置は状態C1に示され、最終的には各移動体201,202がこの原点位置に移動して初期化動作が完了する。以下、この初期化動作を行う前の動作について説明するが、上軸移動体201及び下軸移動体202の初期状態としての移動位置は、例えば状態C2とする。
まず、CPU部401Bは、初期化動作に先立って、X軸方向へ上XYステージ203及び下XYステージ204を同期駆動するようモータ405,406を制御する(S33:第1移動制御手段)。詳述すると、上軸移動体201及び下軸移動体202を同一時期、同一方向、同一速度でX軸方向に同期駆動させる。つまり、CPU部401Bは、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方が検出状態となるまで、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係を保持した状態でX軸方向へ移動するようモータ405,406を制御する。これにより、図10(a)の状態C3に示すように、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係を保った状態で、上軸移動体201及び下軸移動体202が同期駆動される。この動作では、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係を保った状態であるので、移動体201,202同士は衝突しない。
移動体201,202のX軸方向への移動により、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方から、移動体201又は202が移動範囲のX軸方向の移動端に到達したことを示すOFF信号がコントローラ402に出力される。このOFF信号を入力したコントローラ402は、移動端検出結果(移動端検出情報)をCPU部401Bに出力する(S34)。つまり、コントローラ402は、移動体201,202のうち、移動範囲の移動端へ先に移動した移動体(図10では、上軸移動体201)を検出し、この検出動作により検出した結果をCPU部401Bに出力する。ここで、CPU部401Bは、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方が検出状態となった場合、各移動体201,202を同時に停止する制御を行う。これにより、各移動体201,202の相対的な位置関係は保持される。
CPU部401Bは、コントローラ402から入力した移動端検出結果に基づき、上軸移動体201が先に移動範囲のX軸方向の移動端に到達したか否かを判断する(S35)。つまり、CPU部401Bは、ステップS34でコントローラ402から入力した移動端検出結果に基づき、ステップS33による制御で上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のどちらが検出状態となったかを判断する。
ところで、ステップS33,S34の検出動作のみでは、各移動体201,202の位置関係を特定できないため、CPU部401Bは、同様の検出動作を、上軸移動体201及び下軸移動体202をY軸方向に移動させて行う。具体的には、CPU部401Bは、上軸移動体201が先に移動範囲のX軸方向の移動端に到達したと判断した場合(S35:YES)、Y軸方向へステージ203,204を同期駆動するようモータ405,406を制御する(S36:第2移動制御手段)。すなわち、CPU部401Bは、ステップS33の処理を終了して移動体201,202を停止させた位置から、移動体201,202の相対的な位置関係を保持した状態で移動体201,202がY軸方向へ移動するようモータ405,406を制御する。例えば、図10(a)の状態C4に示すように、上軸移動体201及び下軸移動体202を同一時期、同一方向、同一速度でY軸方向に同期駆動する。この制御は、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方が検出状態となるまで行われる。
移動体201,202のY軸方向への移動により、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方から、移動体201又は202が移動範囲のY軸方向の移動端に到達したことを示すOFF信号がコントローラ402に出力される。このOFF信号を入力したコントローラ402は、移動端検出結果(移動端検出情報)をCPU部401Bに出力する(S37)。つまり、コントローラ402は、移動体201,202のうち、移動範囲の移動端へ先に移動した移動体(図10では、上軸移動体201)を検出し、この検出動作により検出した結果をCPU部401Bに出力する。ここで、CPU部401Bは、上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のいずれか一方が検出状態となった場合、各移動体201,202を同時に停止する制御を行う。これにより、各移動体201,202の相対的な位置関係は保持される。このように、CPU部401Bは、移動範囲の移動端へ先に移動した移動体を検出する検出動作を、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係を保持した状態で互いに直交する方向に直線移動させて2回行う。これにより、CPU部401Bは、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係を判別することができる。
次に、CPU部401Bは、コントローラ402から入力した移動端検出結果に基づき、上軸移動体201が先に移動範囲のY軸方向の移動端に到達したか否かを判断する(S38)。つまり、CPU部401Bは、ステップS37でコントローラ402から入力した移動端検出結果に基づき、ステップS36による制御で上軸移動端検出部421及び下軸移動端検出部423のどちらが検出状態となったかを判断する。
ところで、メモリ部401Aには、図10(b)に示すような、各移動体201,202をX軸方向,Y軸方向に移動させたときに先に検出される移動体に対応する位置関係を示すパターンがテーブルT2として予め記憶されている。CPU部401Bは、上軸移動体201が先にY軸方向の移動範囲の移動端に到達したと判断した場合(S38:YES)、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係が、図10(c)に示すパターンAであると判別する(S39)。CPU部401Bは、上軸移動体201が先にY軸方向の移動範囲の移動端に到達していないと判断した場合(S38:NO)、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係が図10(c)に示すパターンBであると判別する(S40)。
また、ステップS35において、CPU部401Bは、上軸移動体201が先に移動範囲のX軸方向の移動端に到達していないと判断した場合(S35:NO)、ステップS36と同様に、Y軸方向に同期駆動を開始する(S41)。次いでコントローラ402は、ステップS37と同様に、移動端検出結果(移動端検出情報)をCPU部401Bに出力する(S42)。次に、ステップS38と同様に、CPU部401Bは、コントローラ402から入力した移動端検出結果に基づき、上軸移動体201が先に移動範囲のY軸方向の移動端に到達したか否かを判断する(S43)。CPU部401Bは、上軸移動体201が先に移動範囲のY軸方向の移動端に到達したと判断した場合(S43:YES)、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係が、図10(c)に示すパターンCであると判別する(S44)。CPU部401Bは、上軸移動体201が先に移動範囲のY軸方向の移動端に到達していないと判断した場合(S43:NO)、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係が図10(c)に示すパターンDであると判別する(S45)。このように、CPU部401Bは、テーブルT2を参照し、ステップS34及びステップS37の結果に応じて、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係(パターンA〜D)を判別する(判別手段)。
ところで、メモリ部401Aには、上軸移動体201及び下軸移動体202の相対的な位置関係(パターンA〜D)に対応する上XYステージ203及び下XYステージ204の原点位置までの移動経路を示す初期化パターン1〜3が予め記憶されている。具体的には、メモリ部401Aには、パターンAに対応して図10(c)に示す初期化パターン1(又は2)、パターンBに対応して初期化パターン1、パターンCに対応して初期化パターン2、パターンDに対応して初期化パターン3が記憶されている。初期化パターン1は、各移動体201,202を互いに離間する方向に、X軸方向に沿って移動させた後、Y軸方向に沿って移動させるパターンである。初期化パターン2は、各移動体201,202を互いに離間する方向に、Y軸方向に沿って移動させた後、X軸方向に沿って移動させるパターンである。初期化パターン3は、各移動体201,202を互いに離間する方向に、一旦原点位置とは反対方向にX軸方向に沿って退避させた後、Y軸方向に沿って移動させ、X軸方向に移動させるパターンである。これらの対応関係は、図10(b)に示すテーブルT2に含まれてメモリ部401Aに記憶されている。図10(c)に示すパターンA〜Dに対応する初期化パターン1〜3は、各移動体201,202を原点位置に復帰させるときに、移動体201,202が互いに干渉しない移動経路である。
したがって、CPU部401Bは、ステップS39でパターンA、又はステップS40でパターンBと判別した場合には、初期化パターン1を読み出す(S46)。また、CPU部401Bは、ステップS44でパターンCと判別した場合には、初期化パターン2を読み出し(S47)、ステップS45でパターンDと判別した場合には、初期化パターン3を読み出す(S48)。以上の処理により、CPU部401Bは、位置判別/初期化順判定動作を終了する(S49)。
次に、CPU部401Bは、読み出した初期化パターン1〜3に従って、上XYステージ203及び下XYステージ204を原点位置に復帰させるようコントローラ402に初期化駆動指令を出力し、モータ405,406を制御する(S50:初期化手段)。これにより、上XYステージ203及び下XYステージ204は、原点位置に復帰され、初期化が完了する(S51)。つまり、CPU部401Bは、初期化動作時に、判別した位置パターンに対応する、メモリ部401Aに記憶されている初期化パターンに従って、上XYステージ203及び下XYステージ204を移動させて原点位置に復帰させる。
このように、上XYステージ203及び下XYステージ204を初期化パターンに従って動作させているので、電源OFF等で各移動体201,202の位置情報が失われても、移動体201,202同士が衝突することなく、原点位置に復帰させることができる。したがって、各移動体201,202は、衝突により損傷することなく初期化を行うことが可能となる。また、人が目視により確認するものではなく、自動で各移動体201,202の位置関係を判別するようにしたので、装置運用上の作業効率が向上し、初期化動作に要する時間を短縮することができる。更に、干渉を回避するために移動体201,202の少なくとも一方をZ軸方向に移動させる新たな駆動部を追加する必要がなく、また、移動体201,202同士が干渉するのを回避のための余分なストロークを確保する必要がないため装置の小型化に繋がる。
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
101 ワーク保持具(第1移動対象物)
103 XYステージ
105 回転ステージ(第1回転ステージ)
115 測定器ステージ(第2回転ステージ)
117 測定器(第2移動対象物)
300 数値制御装置
301A メモリ部(記憶手段)
301B CPU部(第1回動制御手段、第2回動制御手段、判別手段、初期化手段)
305A,305B リニアモータ(XYステージ駆動手段)
306 モータ(第1回転ステージ駆動手段)
307 モータ(第2回転ステージ駆動手段)
309 第1回動端検出スイッチ(第1回動端検出手段)
311 第2回動端検出スイッチ(第2回動端検出手段)
315 回動量検出器(回動量検出手段)
W ワーク(第1移動対象物)

Claims (6)

  1. 第1移動対象物を支持するXYステージをX軸方向及び前記X軸方向に直交するY軸方向に移動させるXYステージ駆動手段と、前記XYステージを支持する第1回転ステージを第1回動範囲で回動させる第1回転ステージ駆動手段と、前記第1移動対象物の周囲を周回可能に第2移動対象物を支持し、前記第1回転ステージと同軸上の回動軸を中心に回動する第2回転ステージを前記第1回動範囲と位相のずれた第2回動範囲で回動させる第2回転ステージ駆動手段と、を備え、前記XYステージ駆動手段を制御して、前記XYステージを移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する数値制御装置において、
    前記第1回転ステージが前記第1回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第1回動端検出手段と、
    前記第2回転ステージが前記第2回動範囲の回動端に回動したのを検出するための第2回動端検出手段と、
    前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1回転ステージ及び前記第2回転ステージが一方向に回動するよう前記第1回転ステージ駆動手段及び前記第2回転ステージ駆動手段を制御する第1回動制御手段と、
    前記第1回動制御手段による制御で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のいずれか一方が検出状態となった位置から、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段の他方が検出状態となるまで前記第1回転ステージ及び前記第2回転ステージが前記一方向と反対方向に回動するよう前記第1回転ステージ駆動手段及び前記第2回転ステージ駆動手段を制御する第2回動制御手段と、
    前記第2回動制御手段による制御で前記第1回転ステージ又は前記第2回転ステージの回動量を検出する回動量検出手段と、
    前記第1回動制御手段による制御で前記第1回動端検出手段及び前記第2回動端検出手段のどちらが検出状態となったか、かつ、前記回動量検出手段により検出された前記回動量に応じて、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を判別する判別手段と、
    前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応して、前記XYステージの原点位置までの移動で前記第1移動対象物が前記第2移動対象物に干渉しない前記XYステージの移動経路を示す初期化パターンが予め記憶されている記憶手段と、
    前記判別手段で判別された前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記初期化パターンを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記初期化パターンに従って、前記XYステージを原点位置に復帰させるよう前記XYステージ駆動手段を制御する初期化手段と、
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記第1回動範囲と前記第2回動範囲とは、位相が互いに90度ずれた180度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記判別手段は、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係として、前記XYステージの原点位置を中心とし、前記XYステージのX軸方向及びY軸方向を基準とする直交座標の4つの象限のうち、前記第2移動対象物がどの象限に位置するかを判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
  4. 前記記憶手段は、前記初期化パターンとして、前記第2移動対象物が位置する象限と対角の位置にある象限において前記第1移動対象物が前記第2移動対象物から遠ざかる方向に前記XYステージを移動範囲の移動端に移動させた後、前記XYステージを原点位置に復帰させる移動経路を記憶していることを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
  5. 前記初期化手段にて前記XYステージを原点位置に復帰させた後に、前記第1回転ステージ及び前記第2回転ステージを原点位置に復帰させるよう前記第1回転ステージ駆動手段及び前記第2回転ステージ駆動手段を制御する回動初期化手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  6. 第1移動対象物を支持する第1XYステージをX軸方向及び前記X軸方向に直交するY軸方向に移動させる第1駆動手段と、第2移動対象物を支持する第2XYステージを、前記第2移動対象物の移動範囲が前記第1移動対象物と前記X軸方向及び前記Y軸方向で同一となるように前記X軸方向及び前記Y軸方向に移動させる第2駆動手段と、を備え、前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御し、前記第1XYステージ及び前記第2XYステージを移動位置から原点位置に復帰させる初期化動作を実行する数値制御装置において、
    前記第1移動対象物が前記X軸方向又は前記Y軸方向の移動範囲の移動端に到達したのを検出するための第1移動端検出手段と、
    前記第2移動対象物が前記X軸方向又は前記Y軸方向の移動範囲の移動端に到達したのを検出するための第2移動端検出手段と、
    前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が前記X軸方向へ移動するよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する第1移動制御手段と、
    前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のいずれか一方が検出状態となるまで、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を保持した状態で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が前記Y軸方向へ移動するよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する第2移動制御手段と、
    前記第1移動制御手段による制御で前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のどちらが検出状態となったか、かつ、前記第2移動制御手段による制御で前記第1移動端検出手段及び前記第2移動端検出手段のどちらが検出状態となったかに応じて、前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係を判別する判別手段と、
    前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記第1XYステージ及び前記第2XYステージの原点位置までの移動で前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物が互いに干渉しない前記第1XYステージ及び前記第2XYステージの移動経路を示す初期化パターンが予め記憶されている記憶手段と、
    前記判別手段で判別された前記第1移動対象物及び前記第2移動対象物の相対的な位置関係に対応する前記初期化パターンを前記記憶手段から読み出し、読み出した前記初期化パターンに従って、前記第1XYステージ及び前記第2XYステージを原点位置に復帰させるよう前記第1駆動手段及び前記第2駆動手段を制御する初期化手段と、
    を備えたことを特徴とする数値制御装置。
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