以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための三次元形状測定装置及び三次元形状測定方法を例示するものであって、本発明は三次元形状測定装置及び三次元形状測定方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
本明細書において、「テクスチャ画像」とは、光学画像に代表される、テクスチャ情報を有する観察画像である。一方、「高さ画像」とは、距離画像等とも呼ばれるものであり、高さ情報を含む画像の意味で使用する。例えば、高さ情報を輝度や色度等に変換して二次元画像として表示した画像や、高さ情報をZ座標情報として三次元状に表示した画像が挙げられる。またこのような高さ画像にテクスチャ画像をテクスチャ情報として貼り付けた三次元の合成画像も、高さ画像に含む。また、本明細書において高さ画像の表示形態は二次元状に表示されるものに限られず、三次元状に表示されるものも含む。例えば、高さ画像の有する高さ情報を輝度等に変換して二次元画像として表示したものや、高さ情報をZ座標情報として三次元状に表示したものを含む。
さらに本明細書において測定対象物をステージ上に置く「姿勢」とは、測定対象物の回転角度を意味する。なお、測定対象物が円錐のような平面視において点対称の形状の場合は、回転角度に依らず同じ結果が得られるため、姿勢は規定する必要がない。
以下の実施例では、測定対象物の高さ情報を取得するため、所定のパターンの測定光を測定対象物に対して照射して、測定対象物の表面で反射された反射光から得られる信号を用いて、高さ情報を取得している。例えば、所定のパターンの測定光として、構造化照明を用いて、測定対象物に投影し、その反射光から得られる縞投影画像を用いた三角測距を用いた計測方法を用いることができる。ただ、本発明は測定対象物の高さ情報を取得するための原理や構成を、これに限らず、他の方法も適用することができる。
(実施形態)
三次元形状測定装置は、測定対象画像の三次元の高さ計測を行うことができる。また、三次元計測に加えて、二次元の寸法計測も行うことができる。図1に、本発明の実施形態に係る三次元形状測定装置のブロック図を示す。この図に示す三次元形状測定装置500は、測定部100、台座部600と、コントローラ200、光源部300及び表示部400を備える。この三次元形状測定装置500は、光源部300で構造化照明を行い、縞投影画像を撮像して高さ情報を有する高さ画像を生成し、これに基づいて測定対象物WKの三次元寸法や形状を計測することができる。このような縞投影を用いた測定は、測定対象物WKやレンズ等の光学系をZ方向に移動させることなく高さ測定ができるため、測定時間を短くできるという利点がある。
測定部100は、投光部110と、受光部120と、測定制御部150と、照明光出力部130を備える。投光部110は、載置部140に載置された測定対象物WKに所定のパターンを有する測定光を照射する。受光部120は、載置面142に対して傾斜姿勢で固定されている。この受光部120は、投光部110により照射され、測定対象物WKにて反射された測定光を受光して、受光量を表す受光信号を出力する。
台座部600は、載置部140と移動制御部144を備える。この台座部600は、載置部140を支持している。移動制御部144は、載置部140を移動させる部材である。移動制御部144は、台座部600側に設ける他、コントローラ側に配置してもよい。
光源部300は、測定部100と接続される。光源部300は、測定光を生成して測定部100に供給する。コントローラ200は、測定部100の撮像を制御する。表示部400は、コントローラ200と接続され、生成された画像を表示させ、また必要な設定を行うHMIとなる。
(載置部140)
図1に示す台座部600は、載置部140と、移動制御部144を備える。載置部140は、測定対象物WKが載置される載置面142を有する。この載置部140は、載置面142を回転させる回転ステージ143と、載置面142を平行移動させる並進ステージ141を含む。
(移動制御部144)
移動制御部144は、後述する測定領域設定部264により設定された測定領域に基づいて、回転ステージ143の回転移動及び並進ステージ141の平行移動を制御する。
コントローラ200は、CPU(中央演算処理装置)210、ROM(リードオンリメモリ)220、作業用メモリ230、記憶装置240及び操作部250を含む。コントローラ200には、PC(パーソナルコンピュータ)等が利用できる。またCPU210は、点群データを生成する点群データ生成部260と、点群データ生成部260により生成された点群データに基づいてトップビューマップ画像を生成するトップビューマップ画像生成部261の機能を実現する。
(測定部100のブロック図)
図1の三次元形状測定装置500の測定部100の構成を図2のブロック図に示す。測定部100は、例えば顕微鏡であり、投光部110、受光部120、照明光出力部130、測定制御部150、及びこれらを収納する本体ケース101を備える。投光部110は、測定光源111、パターン生成部112及び複数のレンズ113、114、115を含む。受光部120は、カメラ121及び複数のレンズ122、123を含む。本体ケース101は、樹脂や金属製の筐体とする。
(投光部110)
投光部110は、載置部140の斜め上方に配置される。この測定部100は、複数の投光部110を含んでもよい。図2の例においては、測定部100は2つの投光部110を含む。ここでは、第一の方向から測定対象物WKに対して第一測定光ML1を照射可能な第一測定光投光部110A(図2において右側)と、第一の方向とは異なる第二の方向から測定対象物WKに対して第二測定光ML2を照射可能な第二測定光投光部110B(図2において左側)を、それぞれ配置している。第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bは受光部120の光軸を挟んで対称に配置される。なお投光部を3以上備えたり、あるいは投光部とステージを相対移動させて、共通の投光部を用いつつも、照明の方向を異ならせて投光させることも可能である。また以上の例では投光部110を複数用意し、共通の受光部120で受光する構成としているが、逆に共通の投光部に対して、複数の受光部を用意して受光するように構成してもよい。さらにこの例では投光部が投光する照明光の、垂直方向に対する照射角度を固定としているが、これを可変とすることもできる。
(測定光源111)
各第一測定光投光部110A、第二測定光投光部110Bは、測定光源111としてそれぞれ第一測定光源、第二測定光源を備える。これら測定光源111は、例えば白色光を出射するハロゲンランプである。測定光源111は、単色光を発光する光源、例えば白色光を出射する白色LED(発光ダイオード)や有機EL等の他の光源であってもよい。測定光源111から出射された光(以下、「測定光」と呼ぶ。)は、レンズ113により適切に集光された後、パターン生成部112に入射される。
(パターン生成部112)
パターン生成部112は、測定光を測定対象物WKに対して投光させるよう、測定光源111から出射された光を反射させる。パターン生成部112に入射した測定光は、予め設定されたパターン及び予め設定された強度(明るさ)に変換されて出射される。パターン生成部112により出射された測定光は、複数のレンズ114、115により受光部120の観察・測定可能な視野よりも大きい径を有する光に変換された後、載置部140上の測定対象物WKに照射される。
パターン生成部112は、測定光を測定対象物WKに投光させる投光状態と、測定光を測定対象物WKに投光させない非投光状態とを切り替え可能な部材である。このようなパターン生成部112には、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)が好適に利用できる。DMDを用いたパターン生成部112は、投光状態として測定光を光路上に反射させる反射状態と、非投光状態として測定光を遮光させる遮光状態とを切り替え可能に、測定制御部150により制御できる。
DMDは多数のマイクロミラー(微小鏡面)MMを平面上に配列した素子である。各マイクロミラーは、測定制御部150により個別にON状態、OFF状態を切り替えることができるので、多数のマイクロミラーのON状態、OFF状態を組み合わせて、所望の投影パターンを構成できる。これによって、三角測距に必要なパターンを生成して、測定対象物WKの測定が可能となる。このようにDMDは、測定時には測定用の周期的な投影パターンを測定対象物WKに投光する投影パターン光学系として機能する。またDMDは応答速度にも優れ、シャッターなどに比べ高速に動作させることができる利点も得られる。
なお以上の例では、パターン生成部112にDMDを用いた例を説明したが、本発明はパターン生成部112をDMDに限定するものでなく、他の部材を用いることもできる。例えば、パターン生成部112として、LCOS(Liquid Crystal on Silicon:反射型液晶素子)を用いてもよい。あるいは反射型の部材に代えて透過型の部材を用いて、測定光の透過量を調整してもよい。この場合は、パターン生成部112を測定光の光路上に配置して、測定光を透過させる投光状態と、測定光を遮光させる遮光状態とを切り替える。このようなパターン生成部112には、例えばLCD(液晶ディスプレイ)が利用できる。また、パターン生成部112としてその他スリットを設けたマスクを物理的に移動させる形態やラインレーザをスキャンさせる方式等も利用できる。
さらに図2等の例では、測定光投光部を2つ備えた例を説明したが、本発明はこれに限らず、測定光投光部を3以上設けることも可能である。あるいは、測定光投光部を一のみとすることもできる。この場合は、測定光投光部の位置を移動可能とすることで、異なる方向から測定光を測定対象物WKに対して投光できる。
(受光部120)
受光部120は、載置部140の上方に配置される。測定対象物WKにより載置部140の上方に反射された測定光は、受光部120の複数のレンズ122、123により集光、結像された後、カメラ121により受光される。
(カメラ121)
カメラ121は、例えば撮像素子121a及びレンズを含むCCD(電荷結合素子)カメラである。撮像素子121aは、例えばモノクロCCD(電荷結合素子)である。撮像素子121aは、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の他の撮像素子であってもよい。カラーの撮像素子は各画素を赤色用、緑色用、青色用の受光に対応させる必要があるため、モノクロの撮像素子と比較すると計測分解能が低く、また各画素にカラーフィルタを設ける必要があるため感度が低下する。そのため、本実施の形態では、撮像素子としてモノクロのCCDを採用し、後述する照明光出力部130をRGBにそれぞれ対応した照明を時分割で照射して撮像することにより、カラー画像を取得している。このような構成にすることにより、計測精度を低下させずに測定物のカラー画像を取得することができる。
ただ、撮像素子121aとして、カラーの撮像素子を用いても良いことは云うまでもない。この場合、計測精度や感度は低下するが、照明光出力部130からRGBにそれぞれ対応した照明を時分割で照射する必要がなくなり、白色光を照射するだけで、カラー画像を取得できるため、照明光学系をシンプルに構成できる。撮像素子121aの各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、「受光信号」と呼ぶ。)が測定制御部150に出力される。
このようにして撮像された測定対象物WKの画像は、レンズの特性によって、測定対象物WKに対して極めて正確な相似形を成している。またレンズの倍率を用いてキャリブレーションをすることで、画像上の寸法と実際の測定対象物WK上の寸法を正確に関連付けることができる。
(測定制御部150)
測定制御部150には、図示しないA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)及びFIFO(First In First Out)メモリが実装される。カメラ121から出力される受光信号は、光源部300による制御に基づいて、測定制御部150のA/D変換器により一定のサンプリング周期でサンプリングされると共にデジタル信号に変換される。A/D変換器から出力されるデジタル信号は、FIFOメモリに順次蓄積される。FIFOメモリに蓄積されたデジタル信号は画素データとして順次コントローラ200に転送される。
(コントローラ200)
図1に示すように、コントローラ200は、CPU210、ROM220、作業用メモリ230、記憶装置240及び操作部250を含む。この操作部250は、キーボードやポインティングデバイスを含むことができる。ポインティングデバイスとしては、マウス又はジョイスティック等が用いられる。
ROM220には、システムプログラムが記憶される。作業用メモリ230は、RAM(ランダムアクセスメモリ)からなり、種々のデータの処理のために用いられる。記憶装置240は、ハードディスク等からなる。記憶装置240には、三次元形状測定装置を操作するための三次元形状測定プログラムが記憶される。また、記憶装置240は、測定制御部150から与えられる画素データ等の種々のデータを保存するために用いられる。さらに記憶装置は、測定画像を構成する画素毎に、輝度情報、高さ情報、属性情報を記憶する。
(CPU210)
CPU210は、与えられた信号やデータを処理して各種の演算を行い、演算結果を出力する制御回路や制御素子である。本明細書においてCPUとは、演算を行う素子や回路を意味し、その名称によらず、汎用PC向けのCPUやMPU、GPU、TPU等のプロセッサに限定するものでなく、FPGA、ASIC、LSI等のプロセッサやマイコン、あるいはSoC等のチップセットを含む意味で使用する。
CPU210は、測定制御部150から与えられる画素データに基づいて画像データを生成する。また、CPU210は、生成した画像データに作業用メモリ230を用いて各種処理を行うと共に、画像データに基づく画像を表示部400に表示させる。CPU210のブロック図を図3に示す。このCPUは、点群データ生成部260と、トップビューマップ画像生成部261と、測定領域設定部264、高さ画像取得部228と、点群データ合成部211等の機能を実現する。
(点群データ生成部260)
点群データ生成部260は、受光部120により出力される受光信号に基づいて、測定対象物WKの立体形状を表す三次元位置情報を有する点の集合である点群データを生成する。
(トップビューマップ画像生成部261)
トップビューマップ画像生成部261は、点群データ生成部260により生成された点群データに基づいて、載置部140に載置された測定対象物WKを真上から見下したときの平面図を示すトップビューマップ画像を生成する。このような測定対象物WKを真上から見たトップビューマップ画像を生成することで、測定対象物WKの全体形状を容易に把握し、ひいては測定領域の設定を容易にすることができる。
(測定領域設定部264)
測定領域設定部264は、トップビューマップ画像表示領域に表示されたトップビューマップ画像上で測定領域を設定する。
高さ画像取得部228は、複数の縞投影画像に基づいて高さ情報を有する高さ画像を取得する。また点群データ合成部211は、点群データ生成部260で生成された複数の点群データを合成する。ここで点群は、ポイントクラウド等とも呼ばれ、三次元空間の座標(例えばXYZの直交座標)を有している。このため載置部の異なる位置でそれぞれ生成された測定対象物の点群データを、点群データ生成部211でもって共通の三次元空間の座標上で重ね合わせることで、より詳細で精密な測定対象物の表面形状を表現できる。
(画像検査部216)
画像検査部216は、測定部100で撮像された測定対象物WKの画像に対して、所定の画像検査を実行する。この画像検査部216は、測定対象画像に対して所定の計測を行うための計測部216bを含むことができる。これにより、計測部216bで計測された計測結果に基づいて画像検査を実行できる。例えば、測定対象物WKの所定部位の長さや角度といった計測を行った結果に基づいて、良品や不良などの判定といった検査を行うことが可能となる。計測部216bが行う計測には、テクスチャ画像上で指定したプロファイル線を通り、画面に対して垂直な平面で切断した輪郭線を演算して、プロファイルグラフとして表示部400に表示させたり、プロファイルグラフで示す輪郭線から円や直線などを抽出して、それらの半径や距離を求めることができる。
このようにCPU210は、様々な機能を実現するための異なる部を兼用している。ただ、一の部材で複数の部を兼用する構成に限られず、各部や機能を実現する部材を複数、又はそれぞれ別個に設けることも可能であることはいうまでもない。
(表示部400)
表示部400は、測定部100で取得された縞投影画像や、縞投影画像に基づいて高さ画像取得部228で生成した高さ画像、あるいは測定部100で撮像されたテクスチャ画像を表示させるための部材である。表示部400は、例えばLCDパネル又は有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。さらに表示部にタッチパネルを利用することで、操作部と兼用することができる。
(載置部140)
図2において、測定対象物WKが載置される載置部140上の平面(以下、「載置面」と呼ぶ。)内で互いに直交する2方向をX方向及びY方向と定義し、それぞれ矢印X、Yで示す。載置部140の載置面142に対して直交する方向をZ方向と定義し、矢印Zで示す。Z方向に平行な軸を中心に回転する方向をθ方向と定義し、矢印θで示す。
載置部140は、並進ステージ141及び回転ステージ143を含む。並進ステージ141は、X方向移動機構及びY方向移動機構を有する。回転ステージ143は、θ方向回転機構を有する。並進ステージ141、回転ステージ143により、載置部140が構成される。また、載置部140は、載置面142に測定対象物WKを固定する固定部材(クランプ)を含めてもよい。さらに載置部140は、載置面142に平行な軸を中心に回転可能な機構を有するチルトステージを含んでもよい。
ここで図2に示すように、左右の投光部110の中心軸と受光部120の中心軸は、載置部140上の測定対象物WKの配置と投光部110、受光部120の被写界深度が適切となる位置において交差するように、、受光部120、投光部110、載置部140の相対的な位置関係が定められている。また、θ方向の回転軸の中心は、受光部120の中心軸と一致しているため、θ方向に載置部140が回転した際に、測定対象物WKが視野から外れることなく、回転軸を中心に視野内で回転するようになっている。なお、本図において測定部100は紙面におけるX方向を中心に回転した配置を有しており、受光部120の光軸と載置部140の天面法線(Z方向)とは必ずしも一致する必要はない。
(光源部300)
光源部300は、制御基板310及び観察用照明光源320を含む。制御基板310には、図示しないCPUが実装される。制御基板310のCPUは、コントローラ200のCPU210からの指令に基づいて、投光部110、受光部120及び測定制御部150を制御する。なお、この構成は一例であり、他の構成としてもよい。例えば測定制御部150で投光部110や受光部120を制御したり、又はコントローラ200で投光部110や受光部120を制御することとして、制御基板を省略してもよい。あるいはこの光源部300に、測定部100を駆動するための電源回路を設けることもできる。
(観察用照明光源320)
観察用照明光源320は、例えば赤色光、緑色光及び青色光を出射する3色のLEDを含む。各LEDから出射される光の輝度を制御することにより、観察用照明光源320から任意の色の光を発生することができる。観察用照明光源320から発生される照明光ILは、導光部材(ライトガイド)を通して測定部100の照明光出力部130から出力される。なお観察用照明光源には、LEDの他、半導体レーザ(LD)やハロゲンライト、HIDなど、他の光源を適宜利用することもできる。特に撮像素子としてカラーで撮像可能な素子を用いた場合は、観察用照明光源に白色光源を利用できる。
照明光出力部130から出力される照明光ILは、赤色光、緑色光及び青色光を時分割で切り替えて測定対象物WKに照射する。これにより、これらのRGB光でそれぞれ撮像されたテクスチャ画像を合成して、カラーのテクスチャ画像を得て、表示部400に表示させることができる。
図2の照明光出力部130は、円環形状を有し、受光部120を取り囲むように載置部140の上方に配置される。これにより、影が発生しないように照明光出力部130から測定対象物WKにリング状に照明光が照射される。
また照明光出力部130は、このようなリング照明に加えて、透過照明や同軸落射照明を加えることもできる。図2の例では、透過照明部を載置部140に設けている。透過照明部は、載置部140の下方から測定対象物WKを照明する。このため載置部140は、透過照明光源と、反射板と、照明用レンズ系を設けている。
なお、リング照明や透過照明は、適宜省略することも可能である。これらを省略する場合は、三次元測定用の照明すなわち投光部を用いて、二次元画像の撮像を行うこともできる。
図1の例では観察用照明光源320を本体ケース101に含めず、測定部100に対して外付けとして、光源部300に観察用照明光源320を配置している。このようにすることで、観察用照明光源320から供給される照明光の品質を向上し易くできる。例えば観察用照明光源320を構成するRGBの各LEDでは配光特性がそれぞれ異なることから、モノクロの撮像素子121aでRGBのテクスチャ画像をそれぞれ撮像した際、そのままでは視野内に照明色むらが発生する。そこで、それぞれのLEDの配光特性に合わせた専用光学系を個別に用意し、組み合わせることで配光特性の違いを吸収し、色むらのない均一な白色照明を作り出した上で測定部100に導入することができる。
また観察用照明光源320の発熱が、測定部100の光学系に影響を与える事態を回避できる。すなわち、光学系の部材の近傍に熱源があると、熱膨張によって寸法が狂い、測定精度の低下が生じることがあるが、発熱源である観察用照明光源を本体ケース101から排除したことで、このような観察用照明光源の発熱に起因する問題を回避できる。また、この結果として発熱量の大きい高出力の光源を観察用照明光源に利用できる利点も得られる。
各投光部110A,110Bの測定光源111は、例えば青色LED(発光ダイオード)である。測定光源111は、ハロゲンランプ等の他の光源であってもよい。測定光源111から出射された光(以下、測定光と呼ぶ)は、レンズ113により適切に集光された後、パターン生成部112に入射する。
パターン生成部112は、例えばDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)である。パターン生成部112は、LCD(液晶ディスプレイ)、LCOS(Liquid Crystal on Silicon:反射型液晶素子)又はマスクであってもよい。パターン生成部112に入射した測定光は、予め設定されたパターン及び予め設定された強度(明るさ)に変換されて出射される。パターン生成部112から出射された測定光は、レンズ114により測定対象物WKの寸法よりも大きい径を有する光に変換された後、載置部140上の測定対象物WKに照射される。
投光部110Aの測定光源111、レンズ113及びパターン生成部112は、受光部120の光軸と略平行に並ぶように配置される。同様に、投光部110Bの測定光源111、レンズ113及びパターン生成部112は、受光部120の光軸と略平行に並ぶように配置される。一方、各投光部110A,110Bのレンズ114は、測定光源111、レンズ113及びパターン生成部112に対してオフセットするように配置される。これにより、投光部110A,110Bの光軸が受光部120の光軸に対して傾斜し、受光部120の両側方からそれぞれ測定対象物WKに向けて測定光が出射される。
本実施形態においては、測定光の照射範囲を広くするため、一定の画角を有するように投光部110A,110Bが構成される。投光部110A,110Bの画角は、例えば、パターン生成部112の寸法及びレンズ114の焦点距離により定まる。測定光の照射範囲を広くする必要がない場合には、画角が略0度となるテレセントリック光学系が投光部110A,110Bの各々に用いられてもよい。
測定対象物WKにより載置部140の上方に反射された測定光は、受光部120のレンズ122により集光及び結像され、カメラ121の撮像素子121aにより受光される。
本実施形態においては、受光部120の撮像視野を広くするため、一定の画角を有するように受光部120が構成される。本実施の形態においては、受光部120の撮像視野とは、受光部120により撮像が可能な空間上の領域を意味する。受光部120の画角は、例えば、撮像素子121aの寸法及びレンズ122の焦点距離により定まる。広い視野を必要としない場合には、テレセントリック光学系が受光部120に用いられてもよい。ここで、測定部100にレンズ122の倍率が互いに異なる2つの受光部120のを設けてもよい。2つの受光部120を選択的に用いることにより、測定対象物WKを互いに異なる2種類の倍率で撮像することができる。2つの受光部120は、2つの受光部120の光軸が互いに平行となるように配置されることが好ましい。
カメラ121は、例えばCCD(電荷結合素子)カメラである。撮像素子121aは、例えばモノクロCCD(電荷結合素子)である。撮像素子121aは、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサ等の他の撮像素子であってもよい。撮像素子121aの各画素からは、受光量に対応するアナログの電気信号(以下、受光信号と呼ぶ)が制御基板150に出力される。
モノクロCCDには、カラーCCDとは異なり、赤色波長の光を受光する画素、緑色波長の光を受光する画素及び青色波長の光を受光する画素を設ける必要がない。ここで、測定光に青色波長等の特定波長を採用した場合、カラーCCDは特定波長の光を受光する画素しか計測に利用できないが、モノクロCCDにはそのような制約がない。そのため、モノクロCCDの計測の分解能はカラーCCDの分解能よりも高くなる。また、モノクロCCDには、カラーCCDとは異なり、各画素にカラーフィルタを設ける必要がない。そのため、モノクロCCDの感度はカラーCCDの感度よりも高くなる。したがって、高い精度で後述する点群データを得ることができる。これらの理由により、本実施形態におけるカメラ121にはモノクロCCDが設けられる。
本実施形態においては、照明光出力部130は、測定対象物WKに赤色波長の光、緑色波長の光及び青色波長の光を時分割で出射する。この構成によれば、モノクロCCDを用いた受光部120により測定対象物WKのカラー画像を撮像することができる。
一方、カラーCCDが十分な分解能及び感度を有する場合には、撮像素子121aは、カラーCCDであってもよい。この場合、照明光出力部130は、測定対象物WKに赤色波長の光、緑色波長の光及び青色波長の光を時分割で照射する必要はなく、白色光を測定対象物WKに照射する。そのため、照明光源320の構成を単純にすることができる。
実施形態に係る三次元形状測定装置500を含む三次元形状測定システム1000を図4に示す。この図に示す三次元形状測定システム1000は、三次元形状測定装置本体500Aと、コントローラ200で構成される三次元形状測定装置500に、制御用のPC1やモニタ2、キーボード3、マウス等の入力デバイス4を接続している。制御用PC1には、三次元形状測定装置500を用いて三次元形状測定を行うための三次元形状測定プログラムがインストールされている。ユーザは三次元形状測定プログラムを用いて、三次元形状測定装置500の設定や、撮像、測定等の実行を指示できる。
なお、図4の例では、コントローラ200を三次元形状測定装置本体500Aと別体に構成しているが、三次元形状測定装置本体側にコントローラを一体化してもよい。あるいは、コントローラの機能を、制御用PCと統合することもできる。
三次元形状測定装置500は、測定部100と、支持部700と、台座部600と、遮光カバー102で構成される。これら測定部100と、支持部700と、台座部600と、遮光カバー102は、図5の分解斜視図に示すように着脱自在なユニット式に構成されている。これにより、各部材のメンテナンス性や可搬性に有利となる。
台座部600は、載置部140を備えている。載置部140は、上述の通り測定対象物が載置される載置面142を回転させる回転ステージ143と、載置面142を平行移動させる並進ステージ141を含む。ここでは、回転ステージ143であるθステージの上面に、並進ステージ141であるXYステージを載せたXYθステージで載置部140を構成している。
台座部600は、支持部700を介して測定部100を垂直姿勢に保持している。また測定部100は、投光部110や受光部120を載置面142に対して光軸が傾斜する姿勢に固定する。このため測定部100は、投光部110や受光部120を固定する固定部125を含んでいる。固定部125は後述する図7に示すように、固定部125は、台座部600から離間した姿勢に支柱部702で支持される。また投光部110及び受光部120を載置面142に対して光軸が傾斜する姿勢に固定している。これにより、載置部140の上方に測定光による測定領域が形成される。また、投光部110や受光部120等の光学系がこの測定領域を斜め下に見下ろす姿勢に保持される。このような構成により、台座部600に支持され、測定対象物WKを載置する載置部140と、測定対象物WKを測定する投光部110及び受光部120とを一の測定装置に搭載することが可能となり、広い設置場所が不要となる。また、投光部110及び受光部120が支持部700の所定の位置に支持された状態で測定を行うようにしているため、測定の際にブレ等が発生しにくくなる。さらに、耐振性など外部環境の変化に対するロバスト性を高め、測定対象物を安定的に測定可能とする。
支持部700は、台座部600と測定部100とを連結する。支持部700を介して、載置部140の上方に測定部100が位置するように保持される。測定部100は、観察光学系として上述の通り投光部110と受光部120を備える。この測定部100は、台座部600に設けられた載置部140の載置面142に対して、垂直上方でなく、斜め方向から見下ろす姿勢に保持される。このような配置によって、測定対象物の上面と側面の形状を、一回の測定で取得し易くなる利点が得られる。特に高さ方向の情報を取得するには、測定対象物の内、高低差のある側面の情報が有益となる。一方で、側面のみでは、測定対象物の全体の形状が把握し難い。そこで、全体の外形を把握し易い上面と、高さ情報を取得しやすい側面の両方を、一度に得ることのできる、斜め上方からの視点で測定対象物を補足できる姿勢となるよう、測定部100を載置面142に対して傾斜させた姿勢に保持することが有益となる。図6の側面図に示す例では、測定部100の投光部110や受光部120の光軸が、XYθステージの載置面142に対して約45°の角度をなすように傾斜姿勢で保持している。このように測定部100は、45°の俯瞰角度を一定に保つ状態に支持部700でもって台座部600と連結されている。これによって、測定部100は常に一定角度、一定位置で載置面142を見込むことが可能となり、142の駆動軸であるXYθの3軸と観察光学系との位置関係が一定に保たれる。
受光部120は、倍率の異なる複数の光学系を備えてもよい。このような例を、図7に示す。この例では、受光部120は、第一倍率を有する第一光学系と、第一倍率よりも高倍率の第二倍率を有する第二光学系を備えている。このように、倍率の異なる光学系を備えたことで、載置面142上に載置した測定対象物WKの大きさに応じて視野を切り替えることができる。この例では、受光素子として、第一光学系と光学的に結合された第一受光素子121bと、第二光学系と光学的に結合された第二受光素子121cを備えている。なお第一光学系と第一受光素子121bをまとめて第一カメラ121B、第二光学系と第二受光素子121cをまとめて第二カメラ121Cと呼ぶことがある。このように複数の受光素子を用意し、光学系毎に個別の受光素子で撮像するよう構成したことで、各光学系で受光した撮像処理を並行して行うことができ、処理の高速化や光学結合の簡素化が実現される。ただ、共通の受光素子で複数の光学系と光学的に連結してもよい。
第一光学系と第二光学系は、光軸が平行になるように配置している。第一光学系の第一光軸LA1と、第二光学系の第二光軸LA2は、それぞれ載置面142に対して約45°に傾斜されている。ここでは、高倍率の第二光学系、すなわち第二カメラ121Cが、第一光学系である第一カメラ121Bの下側となるように、垂直方向に並べて固定部125に配置されている。このような配置により、第一光学系から第二光学系に切り替えた際の視点の移動が、測定対象物WKの手前側となって、ユーザに対し視野の変化を比較的把握し易くできる利点が得られる。より正確には、視野の広い(倍率の低い)第一光学系においては、載置面上に置かれた測定対象物WKが大きい場合でも、一方視野の狭い(倍率の高い)第二光学系においては載置面上に置かれた測定対象物WKが小さい場合でも、いずれも全周回した際の測定対象物WKの全体を視野に収めることが可能となる。
(XYθステージ)
次に、台座部600の構成例を図7~図9に基づいて説明する。図7の例では、XYθステージは、台座部600上に固定された回転ステージ143であるθステージの上に、並進ステージ141であるXYステージが載置されている。また回転ステージ143の回転軸は、第一光学系及び第二光学系の光軸と、それぞれ45°の角度で交わる形で配置されている。回転ステージ143上に載置された並進ステージ141は、回転ステージ143の回転に伴って図8、図9の平面図に示すように、そのXY駆動軸も共に回転する構成となっている。図8においては、並進ステージ141を移動させるX軸、Y軸を、図9においては回転ステージ143を回転させるθ方向を、それぞれ示している。このように、回転ステージ143の上に並進ステージ141が載置された構成とすることで、測定部100の光軸と回転ステージ143の回転軸とが、機械的に締結された一定関係を保つことが容易となる。また必要に応じて、並進ステージ141の移動方向のキャリブレーションや、これに加えてステージ回転軸の回転方向のキャリブレーションを事前に行うことで、測定部100の観察空間中の座標系におけるステージ駆動軸を把握できる。すなわち、回転ステージ143の姿勢に対する並進ステージ141駆動軸方向が事前にキャリブレートされていることで、回転ステージ143の任意姿勢における並進ステージ141駆動軸方向を一意に決定することが可能となる。
また、図8に示すように、並進ステージ141の移動の基準位置は、例えば、平行移動の基準となる位置である。典型的には、XY平面の原点D(0,0)である。さらに、図9に示す点Cは、θ回転の中心であって、図9の場合は回転ステージ143の回転軸と一致する。この回転ステージ143の上方に並進ステージ141を、点Cと点Dが一致するように配置することにより、並進ステージ141の移動の制御がしやすくなる。
ここで回転ステージ143を回転させる回転機構の構成例を図10に、並進ステージ141を移動させる移動機構の構成例を図11に、それぞれ示す。これらの例に示す載置部140は、上述の通り回転ステージ143の上に、並進ステージ141を載置した構成を示している。
回転ステージ143の回転機構は、図10に示すように台座部600内に、回転駆動ガイド800、回転パルス指示部810、実回転量読取部820、回転駆動モータ830、減速機構840、原点センサ850、並進ステージ締結部860、移動制御部144を備える。台座部600に回転駆動ガイド800が直接締結されていることで、機械的に回転軸が一意に決まる構成となっている。移動制御部144は、回転パルス指示部810に制御信号を送出する。回転パルス指示部810は、移動制御部144から制御信号を受けて回転パルスを生成し、この回転パルスの分だけ回転駆動モータ830を回転させる。回転駆動モータ830は、減速機構840を介して回転駆動ガイド800に動力を伝達し、この回転駆動ガイド800を通じて回転ステージ143の回転運動を発生させる。図10の例では、減速機構840はタイミングベルトによる減速及び動力伝達を実施している。また回転ステージ143の回転駆動量は、実回転量読取部820によって検知される。回転パルス指示部810からの回転パルス量から換算される想定回転量と、実回転量読取部820で検知された実回転量を比較することで、回転ステージ143の制御状態の良否を判定することが可能となる。例えば、衝突等による想定外の回転停止状態の検知を行うことができる。また原点センサ850は、回転ステージ143の初期座標を決定する。これにより、無限回転可能な回転ステージ143の初期座標を把握できる。
また回転ステージ143は、並進ステージ締結部860を介して並進ステージ141と固定されている。回転駆動ガイド800を通じた回転ステージ143の回転運動は、並進ステージ141にも伝達され、台座600上の載置面142の回転姿勢を変化させることが可能となる。
並進ステージ141の並進機構は、図11に示すように台座部600内に、直動ガイド900、直動動力伝達部910、移動パルス指示部920、実移動量読取部930、並進駆動モータ940、無限回転コネクタ950、移動制御部144を備える。このように無限回転コネクタ950によって、回転ステージ143の固定側から送られてきた制御信号、又は駆動電力が回転ステージ143の駆動側、すなわち並進ステージ141固定側へと伝達可能となり、回転ステージ143の無限回転が実現される。なお無限回転コネクタを有しない場合は、ハーネスの捻じれを伴う駆動となるため回転ストロークが有限となる。無限回転コネクタ950を介して、回転ステージ143の固定側に配された移動制御部144から移動パルス指示部920による移動量の分だけ並進駆動モータ940を回転させ、直動動力伝達部910及び直動ガイド900を通じて並進ステージ141の駆動を実現する。並進ステージ141の移動量は、実移動量読取部930により検知される。移動パルス指示部920からの移動パルスから変換される想定移動量と、実移動量読取部930で検知された実移動量の比較によって、並進ステージ141の制御状態の良否を判定することが可能となる。
(遮光部材)
また、三次元形状測定装置500がさらに、外乱光を遮蔽するために、以下の遮光部材を備えてもよい。図12は、遮光カバー102に取り付けられる遮光部材160の一例を示す三次元形状測定装置500の斜視図である。図12に示すように、略U字形状を有する遮光カバー102の外縁下端部から台座部600の周囲まで下方に延びるように、遮光カバー102に遮光部材160が取り付けられている。
図12に示されるように、三次元形状測定装置500に遮光部材160が取り付けられることにより、載置部140上の空間が遮光部材160により取り囲まれる。それにより、載置部140上の空間に入射する外乱光が遮光部材160により遮蔽される。したがって、受光部120に入射する外乱光がさらに低減されるので、外乱光に起因するノイズ成分がさらに低減される。その結果、点群データの精度の低下がさらに抑制される。
上記の遮光部材160は、樹脂または金属で形成されてもよいし、布またはゴムで形成されてもよい。なお、遮光部材160は、布またはゴム等の柔軟性を有する軟質素材で形成されることが好ましい。この場合、例えば載置部140が回転する際に、載置部140上の測定対象物WKの一部が遮光部材160に接触しても、測定対象物WKが破損しない。
図12の遮光部材160は、ナイロン製の布及び複数の金属製の骨部材を含み、上下方向に伸縮可能な蛇腹状に形成されている。この場合、使用者は、図12に白抜きの矢印で示すように、遮光部材160を上下に伸縮させることができる。したがって、使用者は、外部から載置部140上に測定対象物WKを載置する作業及び載置部140上から外部に測定対象物WKを取り出す作業を容易に行うことができる。ただ、遮光部材160は、蛇腹状に形成される態様に限られない。遮光部材160は、布またはゴム等の柔軟性を有する軟質素材でカーテン状に形成されていてもよい。
また、遮光部材160の色は特に限定されないが、測定部100から出射される測定光に起因する外乱光の発生を抑制するために、光を吸収するような色(例えば黒色)で構成されることが好ましい。それにより遮光部材160から反射または散乱する測定光に起因するノイズ成分が低減される。
(並進ステージ141による広範囲測定機能)
本実施形態に係る三次元形状測定装置500は、測定対象物が測定領域に収まりきらない大きな場合でも、視野を変えて取得した複数の測定データを合成することで、測定対象物の全体を測定可能とする広範囲測定機能を有する。ここで、並進ステージ141を用いて広範囲測定を行う例について説明する。例えば図13Aに示すように、測定対象物が大型で、そのまま測定しようとしても測定部100の測定領域をはみ出すような場合は、全体像の計測は不可能であり、図13Bに示すような視野内に収まった領域のみの測定データとなってしまう。また、単一方向からの形状測定だけでは情報量が不足しており、立体の全体形状を取得するために、測定対象物の設置姿勢を初期状態から概ね180度回転させて測定する事態も発生し得る。そこで、このような場合でも測定対象物の全体を測定できるように、本実施形態においては、並進ステージ141を用いることで測定対象物を測定領域に対して並進移動させ、測定領域を超えるサイズの測定対象物に対しても、複数の測定データを取得し、それらを結合することで広範囲の測定が可能となる。
具体的には、並進ステージ141により、載置面142を、載置面内に含まれる所定の基準位置を基準に、載置面142が属する面内、本実施形態においてはXY平面内で移動させることにより、測定領域を任意の位置に変更でき、測定対象物のはみ出た両端の形状を含め、所望の部位を高精度で測定することができる。
上述した図13Aのイメージ図及び図14Aの模式平面図に示すように、横長の測定対象物WK1が測定領域をはみ出て載置面142に載置されている場合に、広範囲測定を実行して測定対象物WK1の全体像を測定可能とする手順を、図14A~図14Cの模式平面図及び図15A~図15Eのイメージ図に基づいて説明する。図14Aは、並進ステージ141を基準位置(原点位置)とした状態における測定領域MR0を太線の破線で示すと共に、この状態から並進ステージ141を右方向に移動させた状態の測定領域MR1を細線の破線で、左方向に移動させた状態の測定領域MR2を点線で、それぞれ示している。並進ステージ141の移動により、測定領域は相対的に逆方向に移動されているように見える。
まず、図14Aの状態から図14Bに示すように、並進ステージ141を測定領域の右方向に移動させて、測定対象物WK1の左半分を測定領域MR1に収める状態とする。図14Bにおいて、測定領域MR1は逆等脚台形状の破線で示している。この位置で得られる観察画像は、図15Aに示すようになる。
次に、この位置で三次元測定を実行し、図15Bに示す単視野測定データSI1を取得する。この単視野測定データSI1は、図15Bに示すように表示部400上に表示させることで、ユーザに対し得られた三次元形状を視覚的に確認できるようにしてもよい。あるいは、中間の単視野測定データは表示部に表示させないで、最終的に得られた合成画像のみを表示部に表示させるようにしてもよい。
さらに、図14Bに示すように並進ステージ141を測定領域の左方向に移動させて、測定対象物WK1の右半分を測定領域MR2に収める状態とする。この位置で得られる観察画像は、図15Cに示すようになる。
次に、この位置で三次元測定を実行し、図15Dに示す単視野測定データSI2を得る。なお、この単視野測定データSI2は、図15Dに示すように表示部400上に表示させてもよいし、非表示としてもよいことは上述の通りである。
最後に、並進ステージ141の移動ストロークと移動方向から、単視野測定データSI1及びSI2を、測定空間の座標系上で自動的に配置し、それぞれのデータを結合して図15Eに示す合成画像CI1を生成し、表示部400上に表示させる。このようにして、測定領域に収まりきらない大きな測定対象物WK1であっても、複数回の撮像で得られた単視野測定データSI1、SI2を合成することで、測定対象物WK1の全体の三次元形状を測定可能とできる。この例では、図14Aに示すように測定領域MR1、MR2を、測定対象物WK1を左右に二分割して撮像するように設定することで、計2回の撮像により全体像を取得することができた。ただ、測定対象物の大きさによっては、3回以上の撮像に分割して、これらを合成することで同様に全体像を取得できることはいうまでもない。
(回転ステージ143と並進ステージ141の組み合わせによる広範囲測定機能)
以上の例では、並進ステージ141のみを用いた平行移動により、測定対象物WK1の全体像を合成する例について説明した。この構成は、載置部140に並進ステージ141のみを備えた三次元形状測定装置で実現できる。一方、上述の通り本実施形態に係る三次元形状測定装置では、並進ステージ141に加えて、回転ステージ143を備えることもできる。これにより、回転ステージ143を回転させて測定対象物の背面側の形状も取得することが可能となる。この構成において、上述した並進ステージ141による広範囲測定機能を実現する場合は、回転ステージ143を原点位置に保持した状態で行う。
(基準位置復帰機能)
このような並進ステージ141と回転ステージ143を組み合わせた構成においては、並進ステージ141と回転ステージ143との位置関係によっては、回転半径が大きくなって、載置面142に載置された測定対象物が三次元形状測定装置やその周囲に置かれた部材、ユーザ等に意図せず触れることがある。この様子を、図16A~図16Cの模式平面図に基づいて説明する。ここでは、図10等に示すように、載置部140が回転ステージ143の上面に並進ステージ141を配置する構成を考える。図16Aに示すように、θ方向の回転の中心をCとする載置面142に測定対象物WK2を載置した状態から、図16Bのように矢印Aの方向に並進ステージ141を平行移動させ、さらに図14Cに示すように反時計回りに回転ステージ143を回転移動させる場合を考える。この場合の回転半径は、図16Aに示す状態であれば、測定対象物WK2の最も外側の点PMとθ回転の中心軸Cとの距離RD1となる。しかしながら、図16Cの状態であれば、図16Bにおける平行移動によって、測定対象物WK2を含めた回転半径がRD2に増大してしまう。この状態のまま回転ステージ143を回転させると、図16Cに示すように、測定対象物WK2が三次元形状測定装置500の支柱部702と衝突するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、並進ステージ141を、予め定められた基準位置またはその近傍に復帰させることにより回転半径の増大を回避することができる。つまり、測定対象物WKの回転半径が小さくなる位置まで並進ステージ141を一旦復帰させ、この位置で回転ステージ143を回転させることにより、測定対象物WKが三次元形状測定装置500等と干渉することを抑制できる。特に、測定対象物WKがオフセットした状態で回転するケースでは、ユーザから見て死角の位置での動作となりやすく、ユーザが衝突を回避することが難しい場合もある。このような場合でも、並進ステージ141を基準位置の近傍に復帰させることにより、測定対象物WKが載置面142からはみ出しても、安全に操作できる。
(基準位置)
基準位置は、予め定められた位置であり、任意に設定できる。例えば、回転ステージ143を回転させた際に載置部140の側面の内、最も突出した部位における回転半径が、最小となる位置とすることができる。または、基準位置は、回転ステージ143を回転させた際に、載置部140及び該載置部140に載置された測定対象物WKの外形の内、最も突出した部位における回転半径が、最小となる位置とすることができる。さらに、基準位置とは典型的には座標軸の原点であるが、原点からオフセットさせた位置としてもよい。さらにまた、「基準位置に復帰させる」とは、基準位置に正確に復帰させるという意味に限らず、基準位置の近傍に復帰させれば足りるという意味であり、例えば基準位置から所定範囲内の箇所に復帰させることも「基準位置に復帰させる」ことに含まれる。
(三次元形状測定方法)
測定対象物の形状全体を取得する広範囲測定を、衝突を回避しながら三次元形状測定装置で実行する方法を図17のフローチャートに基づいて説明する。まずステップS1701において、載置部140の回転ステージ143及び並進ステージ141の位置を初期化する。
次にステップS1702において、ユーザが測定対象物WKを載置面142に載置する。必要に応じて三次元形状測定装置がユーザに対し、測定対象物WKを載置面142に載置するよう、音声案内や表示部に表示させたテキストや静止画、動画などで促してもよい。さらに、ステップS1703で並進ステージ141を移動させる。ここでは移動制御部が、指定された移動量や方向にしたがって並進ステージ141を移動させる。そして、ステップS1704おいて移動後の位置で測定対象物WKに測定光を照射する。さらに、ステップS1705において、測定対象物WKに照射した測定光に基づき、点群データ生成部260で点群データを生成させる。
ステップS1706においては、指定された撮像回数を終了したか否かを判定する。ここでは、並進ステージの移動量や測定領域の分割数で決まる指定ショット数に達したか否かを移動制御部で判定し、未だ達していない場合はステップS1703に戻って上記の手順を繰り返し、指定ショット数に達したとステップS1706で判定された場合は、ステップS1707に進む。
ステップS1707において、回転ステージ143の回転移動が終了したか否かを移動制御部で判定する。回転ステージ143の回転移動が残っている場合は、ステップS1709に進み移動制御部が並進ステージ141を基準位置に復帰させる。さらに、ステップS1710で回転ステージ143を回転させた後、ステップS1703に戻って上記手順を繰り返す。
一方、ステップS1707において、回転ステージ143の回転が終了したと判定された場合は、ステップS1708に進んで、生成した点群データを合成し、ステップS1711で測定を終了する。このようにして、回転ステージ143を回転させる場合は、並進ステージ141を基準位置に復帰させる動作を追加することにより、並進ステージ141の移動量によらず、回転半径が大きくなることを避け、載置面142に載置された測定対象物が他の部材に干渉する事態を回避できる。
次に、上述した図16Aの模式平面図に示すように、横長の測定対象物WK2が測定領域をはみ出て載置面142に載置されている場合に、広範囲測定を実行して測定対象物WK2の全体像を測定可能とする三次元形状測定方法の一例を、図18A~図18Hの模式平面図に基づいて説明する。この例における並進ステージ141の動作として、まず、並進ステージ141を第一位置に移動させた後、回転させることなく第一位置と異なる第三位置に移動させる。そして、並進ステージ141を基準位置に復帰させた後、回転ステージ143を回転させる。そして、並進ステージ141を第二位置に移動させた後、回転させることなく第二位置と異なる第四位置に移動させる。またこの例において、載置部140は、回転ステージ143の上面に並進ステージ141を配置した構成を有している。
まず、図18Aの状態から図18Bに示すように、並進ステージ141を左方向に移動することにより第一位置に移動させて、測定対象物WK2の右側を測定領域MR3に収める状態とする。図18B等において、測定領域MR3は逆等脚台形状の破線で示している。そして、この位置で三次元測定を実行し、点群データ生成部260で第一点群データを生成する。
次に、図18Cに示すように並進ステージ141を右方向に移動することにより第三位置に移動させて、測定対象物WK2の左側を測定領域MR3に収める状態とする。そして、この位置で三次元測定を実行し、点群データ生成部260で第三点群データを生成する。
次に、回転ステージ143を回転移動させるにあたって、事前に図18Dに示すように並進ステージ141を基準位置に復帰させる。そして、図18Eに示すように回転ステージ143をθ方向(図の例では反時計回り)に概ね180度回転させる。
このように、回転ステージ143を概ね180度回転させることにより、測定対象物WK2の反対側の側面等のデータをより詳しく生成することが可能となり、より高精度な測定を実現することができる。そこでさらに、図18Fに示すように並進ステージ141を左方向に移動することにより第二位置に移動させて、測定対象物WK2の右側を測定領域MR3に収める状態とする。そして、この位置で三次元測定を実行し、第二点群データ生成部260で点群データを生成する。
次に、図18Gに示すように並進ステージ141を右方向に移動することにより第四位置に移動させて、測定対象物WK2の左側を測定領域MR3に収める状態とする。そして、この位置で三次元測定を実行し、点群データ生成部260で第四点群データを生成する。
次に、図18Hに示すように並進ステージ141を基準位置に復帰させる。
最後に、点群データ合成部211が第一点群データ、第二点群データ、第三点群データ、第四点群データを合成する。
(三次元形状測定方法における点群データ合成)
さらに、三次元形状測定方法における点群データの合成について説明する。まず、図19Aの状態から図19Bに示すように、並進ステージ141を測定領域の左方向に移動させて、測定対象物WK3の右側を測定領域MR4に収める状態とする。この位置で得られる観察画像OI3は、図20Aに示すようになる。
そして、この位置で三次元測定を実行し、図20Bに示す単視野測定データSI3を取得する。この単視野測定データSI3も、図20Bに示すように表示部400上に表示させてもよいし、あるいは非表示としてもよいことは上述の通りである。
次に、図19Bの状態から図19Cに示すように、並進ステージ141を測定領域の右方向に移動させて、測定対象物WK3の左側を測定領域MR5に収める状態とする。この位置で得られる観察画像OI4は、図20Cに示すようになる。そして、この位置で三次元測定を実行し、図20Dに示す単視野測定データSI4を取得する。
さらに、回転ステージ143を180°回転させて測定対象物の背面側が見える状態とした上で、並進ステージ141を再度左方向に移動させて、図19Dに示すように測定対象物WK1の右側を測定領域MR6に収める状態とする。この位置で得られる観察画像OI5は、図20Eに示す単視野測定データSI5のようになる。そしてこの位置で三次元測定を実行し、図14Fに示す単視野測定データSI5を得る。
次に、図19Dの状態から図19Eに示すように、並進ステージ141を右方向に移動させて、測定対象物WK3の左側を測定領域MR7に収める状態とする。この位置で得られる観察画像OI6は、図20Gに示すようになる。そして、この位置で三次元測定を実行し、図20Hに示す単視野測定データSI6を取得する。
最後に、並進ステージ141の移動ストロークと移動方向から、単視野測定データSI3、SI4、SI5、SI6を、測定空間の座標系上で自動的に配置し、それぞれのデータ、すなわち図20B、図20D、図20F及び図20Hを結合して、図20Iに示す合成画像CI2を生成し、表示部400上に表示させる。この例では合成画像CI2は点群データの集合体であり、ユーザが画面上から合成画像CI2をドラッグして回転させて、得られた測定対象物の形状データを所望の視点から確認できる。このようにして、測定領域に収まりきらない大きな測定対象物WK3であっても、複数回の撮像で得られた単視野測定データSI3、SI4を合成することで、測定対象物WK3の全体の三次元形状を測定可能とできる。
以上の例では、並進ステージ141を図において左右方向(X方向)に移動させた例を説明したが、並進ステージ141を上下方向(Y方向)に移動させてもよいし、これらを組み合わせて斜め方向に移動させてもよい。同様に回転ステージ143の回転角度も、180°に限定されず、90°や45°等、任意の角度に調整できる。測定対象物の長手方向や載置面142への置き方、測定対象物の形状の複雑さ等に応じて、並進ステージ141の移動方向を適宜調整できる。
このように広範囲測定は、回転ステージ143を回転させた状態の任意の視線方向でも実現できる。並進ステージ141の移動方向を正しく認識することで、回転ステージ143が回転した状態でも、例えば図20Aに示すように測定対象物WK1の右側を取得するためには並進ステージ141を画面左方向に、図20Cに示すように測定対象物WK1の左側を取得するためには並進ステージ141を画面右方向に平行移動させればよい。またこのような載置面142の移動方向の制御は、移動制御部144により行われる。移動制御部144は、載置面142の移動方向と、移動された載置面142の位置、すなわち載置面142に置かれた測定対象物WK1の測定領域とを関連付けて保持する。また各測定領域において取得したそれぞれの単視野測定データを、測定空間中にどのように配置すべきかについても、並進ステージ141の移動量とXY移動方向、θの回転量とに基づいて座標変換して算出できるので、自動的な位置合わせと合成処理が実現できる。
以上の例では、各視線方向のデータ取得について説明した。ただ、本発明はこの構成に限らず、例えば回転ステージ143を複数の角度へ回転させて、各々の角度で取得した広範囲測定結果を重ね合わせるようにしてもよい。この場合は、大きく立体的な測定対象物に対しても、360°自由な方向から測定データを取得して重ね合わせることができ、全方位からのフル3Dデータが測定可能となる。
この三次元形状測定方法を採用することで、常に左右方向のストロークの中心に載置面142が存在して回転することで、回転時の必要空間サイズが載置面142の大きさ、ないしは載置面142よりはみ出した測定対象物WKの突出量によって一意に決定される。このため、ユーザは事前に測定対象物を載置した状態で回転可能であることを確認するだけで足り、広範囲測定に際して、衝突のおそれを個別に考慮する必要がない。また、三次元形状測定装置500との衝突だけでなく、三次元形状測定装置周辺の設置物との衝突についても考慮しやすい。
仮に、並進ステージ141がオフセットした状態で回転させてしまうと、死角の位置での動作となりやすく、確認しにくい上、回避が難しいことがある。これに対して、回転の前に基準位置に復帰させることで、上記を解決できる。加えて、並進ステージ141の移動における飛び出しは直感的にユーザにとっても理解しやすい。
さらに、外乱光を除去する遮光部材160を設置する場合に、図21Bに示すようにθ方向への動きでは遮光部材160と測定対象物WK4がわずかに干渉するだけでも測定対象物が動いてしまうという問題がある。一方、図21Aに示すように左右方向への直動の場合はカーテン側がしなる構造を取ることで、測定対象物への影響を最小限に抑えることができる。
以上の例では、並進ステージ141が左右に移動した後回転され、再び左右に移動する場合について説明した。ただ、本願発明は並進ステージ及び回転ステージの動作を本実施形態に限定するものではない。並進ステージは上下方向に移動してもよいし、基準位置から斜め上方向又は斜め下方向に移動してもよい。さらに、回転ステージ143も反時計回りでなく、時計回りに回転してもよく、回転角度も概ね180度に限られない。さらにまた、測定対象物WKの両端部を測定してから回転ステージ143を回転させなくてもよい。例えば、測定対象物WKの一端部を測定し、回転ステージ143を回転させてもよい。
また、以上の例では回転ステージ143の上面に並進ステージ141を配置した載置部140の構成例を説明した。このような配置によって、回転ステージ143を回転可能に台座部600に固定し、並進ステージ141に載置された測定対象物WKと共に並進ステージ141を回転可能としている。この測定対象物WKと並進ステージ141が共に回転することにより、測定対象物WKと並進ステージ141の位置関係は、測定対象物WKの載置姿勢を変えない範囲では、一定に維持できる。これにより、回転における複数視点からの三次元測定が常に同じ測定対象物WKの範囲で行える。その結果、測定対象物WK上の同一点を複数視点からのデータで平均化でき、測定対象物WK全体にわたって安定した測定を実現し、測定精度を向上することができる。
ただ本発明は載置部140をこのような構成に限定せず、例えば図22に示す変形例に係る三次元形状測定装置500Bに示すように、並進ステージ141の上面に回転ステージ143を配置する構成としてもよい。このような載置部140の配置によっても、同様の測定、重ねあわせによって、同様に視野からはみ出した測定対象物の全方位フル3Dデータを取得することは可能である。