JP2011069977A - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが好みの散乱光レベルを容易に、また、直感的に選択することができるヘッドマウントディスプレイを提供する。
【解決手段】本発明に係るヘッドマウントディスプレイでは、画像信号に応じた画像光を外光と共にユーザの眼に入射させ、画像信号に応じた画像を外景と重ねて表示する表示部と、表示部を制御する制御部とを備えたヘッドマウントディスプレイにおいて、制御部は、画像信号に応じた画像を表示部により表示させる第1モードと、明部と暗部が隣接して形成される選択指標を、其の明部と暗部の割合をそれぞれ変えることで散乱レベルを異ならせて複数配置した画像を表示部により表示させ、ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードとを有しており、第1モードのときに、画像信号に応じた画像の明るさを、第2モードにおいて選択された選択指標に応じた明るさに調整して、表示部により表示させることとした。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像光をユーザの眼に入射させて画像を表示するヘッドマウントディスプレイに関する。
従来、画像信号に応じた画像光をユーザの眼に入射して、ユーザに画像を認識させるヘッドマウントディスプレイが知られている。
このようなヘッドマウントディスプレイは、頭部に装着されるものであるため、ユーザがいずれの方向を向いていても画像を認識させることができ、ユーザの身体の動きを比較的制限することがない。それゆえ、携帯可能となるよう装置全体が小型化されたものであれば、場所を選ばずユーザに画像を提供できるという長所がある。
さらに、このようなヘッドマウントディスプレイの中でも、画像光と共に外光をユーザの眼に入射させるシースルー型のヘッドマウントディスプレイによれば、画像を外景とを重ねてユーザに認識させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−89093号公報
ところが、画像光をレーザ光で生成するタイプのヘッドマウントディスプレイの場合、ミラーやレンズなどの光学部材の表面でレーザ光が散乱して散乱光が発生し、画像の品質を低下させていた。特に、表示する画像が文字などの場合にはそのエッジがわかりにくくなり、表示する文字が視認しにくくなっていた。
ヘッドマウントディスプレイは、その携帯性の良さ故に、使用場所の移動等による外光変化が著しく、明るい場所から暗い場所へ移動した場合には、外光強度が低くなり、散乱光が目立って画像が見づらくなるという問題がある。
このとき、多くの画像表示装置に輝度調整機構が備えられているように、現在表示している画像の輝度をユーザの操作により少しずつ変化させて調整し、散乱光を目立たなくすることも可能である。
しかしながら、画像の輝度を少しずつ変化させて行う調整は、その操作が難しく、容易に設定することができず、ユーザの好みの設定に調整するまでに時間がかかっていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、ユーザが好みの散乱光レベルを容易に、また、直感的に選択することができるヘッドマウントディスプレイを提供する。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、画像信号に応じた画像光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記画像信号に応じた画像を外景と重ねて表示する表示部と、前記表示部を制御する制御部とを備えたヘッドマウントディスプレイにおいて、前記制御部は、前記画像信号に応じた画像を前記表示部により表示させる第1モードと、明部と暗部が隣接して形成される選択指標を、其の明部と暗部の割合をそれぞれ変えることで散乱レベルを異ならせて複数配置した画像を前記表示部により表示させ、前記ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードとを有しており、前記第1モードのときに、前記画像信号に応じた画像の明るさを、前記第2モードにおいて選択された選択指標に応じた明るさに調整して、前記表示部により表示させることとした。
また、請求項2に係る発明では、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、外光の強度を検出する光検出部を備え、前記制御部は、前記光検出部で検出した外光の強度が変化したときに、前記第2モードに移行して、前記複数の選択指標を含む画像を前記表示部により表示させることに特徴を有する。
また、請求項3に係る発明では、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、外光の強度を検出する光検出部を備え、前記制御部は、前記光検出部で検出した外光の強度が変化したときに、前記第2モードへ移行させるための案内画像を前記表示部により表示させることに特徴を有する。
また、請求項4に係る発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、前記制御部は、起動時に前記第2モードに移行して、前記複数の選択指標を含む画像を前記表示部により表示させることに特徴を有する。
また、請求項5に係る発明では、前記制御部は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイにおいて、起動時に前記第2モードへ移行させるための案内画像を前記表示部により表示させることに特徴を有する。
本発明によれば、外光の強度に応じてユーザが好みの散乱光レベルを容易に、また、直感的に選択することができるヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
ユーザが観察している画像を示した説明図である。 本実施形態に係るHMDの外観を示した説明図である。 HMDの電気的構成及び光学的構成を示した説明図である。 HMDの制御部の電気的構成を示したブロック図である。 CPUにて参照される散乱光レベル定義情報の一例を示した説明図である。 HMDのメイン処理を示したフローチャートである。 HMDの第1モード処理を示したフローチャートである。 HMDの第2モード処理を示したフローチャートである。 表示部にて表示される画像を示した説明図である。 表示部にて表示される画像を示した説明図である。 表示部にて表示される画像を示した説明図である。
以下、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ(以下、「HMD」ともいう。)について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係るHMDは、画像信号に応じた画像光を外光と共にユーザの眼に入射させ、画像信号に応じた画像を外景と重ねて表示する表示部と、この表示部を制御する制御部とを備えたHMDである。
〔1.HMDの概要〕
まず、図1を参照して、本実施形態に係るHMD1の概要について説明する。図1は、HMD1を装着して観察者となったユーザが視認する画像を示した説明図である。
まず、図1(a)に示す状態Pように、周囲が比較的明るい状態で、HMD1のユーザが、ある画像(ここでは、「A」という文字)を視認している状況を想定する。周囲が比較的明るい状態とは、強度が比較的高い外光がHMD1の表示部に入射する状態を意味する。
次いで、例えばユーザが暗い部屋に移動するなどして、周囲が比較的暗い状態となったとする。周囲が比較的暗い状態とは、強度が比較的低い外光がHMD1の表示部に入射する状態を意味する。このとき、状態Pで視認していた同じ「A」という文字でありながら、図1(a)の状態Qに示すように、やや肉太のエッジがぼやけた切れが悪い画像として視認される場合がある。
これは、拡大図にも示すように、表示すべき本来の「A」という文字本体300の周囲に、同文字本体300を表示するためのレーザ光(画像光)の一部が、ミラーやレンズなどの光学系の表面で散乱されて生じた散乱光301がユーザに視認されるために起こる現象である。
散乱光301の強度は、文字本体300を表示するレーザ光よりも低い強度である。従って、周囲が比較的明るい状態Pでは散乱光301が発生しながらも目立つことはないためシャープなエッジの文字「A」として視認される。しかし、周囲が比較的暗い状態Qとなると、散乱光301が文字「A」の周囲の外光の強度に比して目立つこととなり、文字「A」の周囲がぼんやりとしてやや肉太のエッジがぼやけた切れが悪い画像となってしまうのである。
また、文字「A」の略中央部の黒抜きの三角形の部分に着目するとわかるように、状態Qでは、状態Pに比して、散乱光301により潰れかかっているようにユーザに視認されることになる。
このような現象は、文字や精緻な図形などエッジの多い画像を表示した場合に発生することが多く、画像品質の低下を招くこととなっていた。
そこで、本実施形態に係るHMD1では、画像信号に応じた画像を表示部により表示させる第1モードに加え、明部と暗部が隣接して形成される選択指標を、其の明部と暗部の割合をそれぞれ変えることで散乱レベルを異ならせて複数配置した画像(以下、「指標選択画像」ともいう。)を表示部により表示させ、ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードを設けている。そして、HMD1の制御部は、第1モードのときに、画像信号に応じた画像の明るさを、第2モードにおいて選択された選択指標に応じた明るさに調整して、表示部により表示させることとしている。
具体的には、HMD1の制御部は、図1(b)に示すように、第2モードにおいて、指標選択画像の中から、ユーザの好みの散乱レベルの選択指標を選択させ、この選択された選択指標の明るさで第1モードにおいて画像を表示する。ここでは、複数の選択指標として、散乱レベルの異なる文字「A」の画像を用いた例を示している。レーザ光の強度によってその散乱光の強度が変わる。すなわち、文字「A」の画像の輝度を変えることで、散乱レベルを変えることができる。そこで、本実施形態に係るHMD1では、文字「A」を異なる輝度で表示することで、これらの文字「A」の画像を、散乱レベルが異なる複数の選択指標として用いるようにしている。なお、散乱光レベルをそれぞれ異ならせて配置する選択指標は特に限定されるものではないが、明暗がはっきりしている部分があり、エッジがシャープで、明部で囲まれる暗部や、その逆に、暗部で囲まれる明部を有するものが好適である。特に、外光の明るさによって、明部で囲まれる暗部(又は、暗部で囲まれる明部)の面積の変化が視覚上明確であるものが望ましい。特に、前述の文字「A」の中央部分の三角形状のように、囲まれる側の部位に尖鋭状の部位があると、散乱光レベルを異ならせて複数配置した選択指標の差異が際立ちやすく好ましい。
このような構成とすることにより、ユーザが好みの散乱光レベルを容易に、また、直感的に選択することができる。
また、HMD1には、外光の輝度を検出する光検出部を備えている。HMD1の制御部は、光検出部で検出した外光の強度が変化したときに、第2モードに移行して、複数の選択指標を含む画像を表示部により表示させることができる。なお、HMD1の制御部は、外光の強度を複数の強度範囲(例えば、レベル1〜8の8段階)に分け、光検出部で検出した外光の強度範囲が変わったとき(例えば、レベル2からレベル3へ変わったとき)に、外光の強度が変化したと判断する。
これにより、周囲の明るさが変化した場合でも、ユーザは好みの散乱光レベルを適宜選択して、画像品質を良好に保つことができる。
また、この際、複数の選択指標を含む画像を提示するに先立って、第2モードに移行させるための案内画像を表示することもできる。
このような構成とすることにより、ユーザに対して散乱レベルの調整が実施可能であることを報知することができると共に、例えば、散乱レベルの調整を行うか否かを適宜選択させることができる。
また、これらの散乱レベルの調整は、起動時に実行するよう構成しても良い。すなわち、HMD1の制御部は、起動時に第2モードに移行して複数の選択指標を含む画像を表示部に表示させる。これにより、HMD1の使用開始直後からユーザが好みの散乱レベルの画像を表示させることができる。
〔2.HMDの具体的構成〕
以上のようにHMD1の構成及び動作について、図面を参照してさらに具体的に説明する。
(HMD1の外観)
図2に示すように、本実施形態に係るHMD1は、コントロールユニット2と、ユーザが頭部に装着する頭部装着具5と、コントロールユニット2と頭部装着具5と接続するケーブル4とを備えている。
コントロールユニット2は、内蔵したコンテンツ記憶部26(後述)に記憶されたコンテンツ情報に基づいて画像信号Sを形成し、この画像信号Sに応じて各色(R,G,B)毎に強度変調されたレーザ光により形成される画像光をケーブル4へ出射する。また、コントロールユニット2には、外部入出力端子13が形成されており、外部からの画像信号を入力したり、図示しないパーソナルコンピュータ等との間で画像信号を形成するためのコンテンツ情報などを送受信したりすることができる。なお、ここでコンテンツ情報とは、文字を表示させるためのデータ、画像を表示させるためのデータ及び動画を表示させるためのデータのうちの少なくとも1つのデータで構成されるものであり、例えば、パーソナルコンピュータ等で使用される文書ファイルや画像ファイル、動画ファイル等である。
また、このコントロールユニット2の表面には、HMD1の電源の入切を行うための電源ボタン8と、ユーザからの各種入力を受け付けるための操作入力部9が配設されている。
操作入力部9には、ユーザが第2モードにおいて画面上に表示される後述のポインタ96,97を操作して、複数の選択指標の中からいずれかの選択指標を選択するための左操作ボタン90及び右操作ボタン91と、ユーザの決定の意志を入力するための決定ボタン92が配設されている。
ケーブル4は、コントロールユニット2から出射された画像光を伝送する後述の光ファイバケーブル3を備えている。また、ケーブル4は、後述の投影部6に備えられた高速走査部22及び低速走査部24と後述の光源部17との間で同期をとるための高速駆動信号23、低速駆動信号25を伝送する駆動信号伝送用ケーブルを有しており、さらに、後述の光センサ93から出力される受光信号を伝送する受光信号伝送用ケーブルも有している。
頭部装着具5は、ユーザの頭部に装着した状態において、伝送された画像光を走査してユーザの眼に投射し、ユーザに対して画像を表示するものであり、投影部6と、この投影部6を支持する眼鏡型フレーム14とで構成している。この頭部装着具5を頭部に装着して観察者となったユーザの眼に対し、投影部6はケーブル4の光ファイバケーブル3により伝送された画像光を走査して投射し、ユーザに対して画像を表示する。
投影部6は、2次元方向に走査した画像光をユーザの眼110に入射させ、観察者となったユーザの眼110の網膜上で画像光を2次元方向に走査する。これにより、ユーザに画像情報に応じた画像を視認させることができる。
この投影部6には、観察者となったユーザの眼110と対向する位置にハーフミラー15が設けられている。そのため、外光Laはハーフミラー15を透過してユーザの眼110に入射され、投影部6から出射される画像光Lbはハーフミラー15で反射してユーザの眼110に入射する。これにより、ユーザは外光Laによる外景に画像光による画像を重ねて視認することができる。
このようにHMD1は、外光を透過しつつ、画像光を観察者となったユーザの眼110に投射するシースルー型のヘッドマウントディスプレイとしている。
また、投影部6には、外光Laの強度に応じた受光信号を出力する光センサ93が配設されている。すなわち、この光センサ93は、外光Laの強度を検出する光検出部として機能する。この光センサ93にて生成された受光信号は、ケーブル4内に収容されている受光信号伝送用ケーブル(図示せず)を介してコントロールユニット2へ伝送される。
(HMDの電気的及び光学的な具体的構成〕
次に、図3を参照しながら、HMD1の電気的構成及び光学的構成について説明する。図3は、HMD1の電気的構成及び光学的構成を示した説明図である。
図2及び図3に示すように、HMD1は、コントロールユニット2と、光ファイバケーブル3を含むケーブル4と、投影部6とを備えている。コントロールユニット2内には、HMD1全体の動作を統括制御する制御部18と、この制御部18から供給される画像信号Sに基づいて駆動信号を生成する駆動信号供給回路19と、この駆動信号に基づいてR(赤色),G(緑色),B(青色)の各色毎に強度変調されたレーザ光で形成される画像光を生成して出射する光源部17が設けられている。
(制御部18)
制御部18は、比較的大容量の記憶領域を有するコンテンツ記憶部26に予め記憶されたコンテンツ情報を読み出し、このコンテンツ情報に基づく画像データを画像信号Sに変換して、駆動信号供給回路19に供給する。また、制御部18は、外部入出力端子13を介して外部接続した図示しない機器類から供給される画像データを画像信号Sに変換し、駆動信号供給回路19に供給することもできる。なお、コンテンツ記憶部26は、例えば、ハードディスクの如き磁気的記憶媒体や、CD−Rの如き光学的記録媒体や、フラッシュメモリ等とすることができる。
また、制御部18は、光源部17から出射されるレーザ光の強度を調整するR輝度調整信号94r,G輝度調整信号94g,B輝度調整信号94bを、光源部17に対して供給する。この各輝度調整信号94r,94g,94bは、後述する各駆動信号21r,21g,21bの増幅率を定義する信号であり、詳細は後に説明する。
また、制御部18には、前述の電源ボタン8が電気的に接続されており、この電源ボタン8が押下されることにより、制御部18は、図示しない電源部からの電力を供給したり停止したりする。さらに、制御部18には、操作入力部9が電気的に接続されており、左右操作ボタン90,91及び決定ボタン92の操作を、制御部18にて検知可能に構成している。
駆動信号供給回路19は、制御部18から供給された画像信号Sに基づいて、表示画像を形成するための要素となる各信号を画素単位で生成する。すなわち、駆動信号供給回路19は、画像信号Sに基づいて、R(赤色)駆動信号21r,G(緑色)駆動信号21g,B(青色)駆動信号21bを画素単位で生成する。駆動信号供給回路19は、画像信号Sをデジタル信号に変換するA/D変換器80と、A/D変換器80でデジタル変換された画像信号Sに基づき、画像信号Sに応じた画像の各画素のR(赤色)成分の輝度、G(緑色)成分の輝度、B(青色)成分の輝度に応じたデジタル信号を生成する信号処理部81を備えている。さらに、駆動信号供給回路19は、信号処理部81で生成した各色の輝度に応じたデジタル信号を各駆動信号21r,21g,21bへそれぞれ変換するD/A変換器82r,82g,82bを有している。すなわち、D/A変換器82rは、R成分の輝度に応じたデジタル信号をアナログ信号であるR駆動信号21rへ変換する。また、D/A変換器82gは、G成分の輝度に応じたデジタル信号をアナログ信号であるG駆動信号21gへ変換する。また、D/A変換器82bは、B成分の輝度に応じたデジタル信号をアナログ信号であるB駆動信号21bへ変換する。各色の輝度に応じたデジタル信号は、8ビットのデジタル信号であり、各D/A変換器82r,82g,82bは8ビットのD/A変換器である。
また、駆動信号供給回路19は、後述の高速走査部22で使用される高速駆動信号23と、低速走査部24で使用される低速駆動信号25とをそれぞれ出力する。
(光源部17)
光源部17には、Rレーザ27,Gレーザ28,Bレーザ29をそれぞれ駆動するためのRレーザドライバ31,Gレーザドライバ32,Bレーザドライバ33が設けられている。Rレーザドライバ31は駆動信号供給回路19から画素単位で出力されるR駆動信号21rと、制御部18から出力されるR輝度調整信号94rとを入力し、R輝度調整信号94rにて指定される増幅率で駆動信号21rを増幅し、増幅されたR駆動信号21rに応じた大きさの駆動電流をRレーザ27に出力する。同様に、Gレーザドライバ32は駆動信号供給回路19から画素単位で出力されるG駆動信号21gと、制御部18から出力されるG輝度調整信号94gとを入力し、G輝度調整信号94gにて指定される増幅率で駆動信号21gを増幅し、増幅されたG駆動信号21gに応じた大きさの駆動電流をGレーザ28に出力する。同様に、Bレーザドライバ33は駆動信号供給回路19から画素単位で出力されるB駆動信号21bと、制御部18から出力されるB輝度調整信号94bとを入力し、B輝度調整信号94bにて指定される増幅率で駆動信号21bを増幅し、増幅されたB駆動信号21bに応じた大きさの駆動電流をBレーザ29に出力する。これにより、各レーザ27,28,29は、画像信号Sに基づいて生成された各駆動信号21r,21g,21b及び各輝度調整信号94r,94g,94bに応じてそれぞれ強度変調されたレーザ光(「光束」とも呼ぶ。)を出射する。各レーザ27,28,29から出射されるレーザ光の強度は、各D/A変換器82r,82g,82bから出力される各駆動信号21r,21g,21bに基づいて256段階で変化し、従って、各色のレーザ光は256階調で表現される。
各レーザ27,28,29は、例えば、半導体レーザや高調波発生機構付き固体レーザとして構成することが可能である。なお、半導体レーザを用いる場合は駆動電流を直接変調して、レーザ光の強度変調を行うことができるが、固体レーザを用いる場合は、各レーザそれぞれに外部変調器を備えてレーザ光の強度変調を行う必要がある。
さらに、光源部17は、各レーザ27,28,29より出射されたレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系35,36,37と、このコリメートされたレーザ光を合波するためのダイクロイックミラー38,39,40と、合波されたレーザ光を光ファイバケーブル3に導く結合光学系41とが設けられている。
従って、各レーザ27,28,29から出射したレーザ光は、コリメート光学系35,36,37によってそれぞれ平行化された後に、ダイクロイックミラー38,39,40に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー38,39,40により、各レーザ光が波長選択的に反射または透過して結合光学系41に達し、集光されて光ファイバケーブル3へ出力される。
(投影部6)
コントロールユニット2と観察者であるユーザの眼110との間に位置する投影部6には、走査部50と、第2リレー光学系54と、ハーフミラー15と、光センサ93とが備えられている。走査部50は、光源部17で生成され、光ファイバケーブル3を介して出射されるレーザ光(画像光)を2次元方向に走査する。
具体的には、走査部50には、光ファイバケーブル3を介して出射されるレーザ光を平行光化するコリメート光学系52と、このコリメート光学系52で平行光化されたレーザ光を画像表示のために第1の方向に往復走査する高速走査部22とが設けられている。また、走査部50には、高速走査部22で第1の方向に走査されたレーザ光を、第1の方向と直交する第2の方向に走査する低速走査部24と、高速走査部22と低速走査部24との間に設けられた第1リレー光学系53とが設けられており、走査されたレーザ光を投射部70へ出射する。なお、前述の第1の方向及び第2の方向は、例えば、表示する画像の水平方向を第1の方向をとし、表示する画像の垂直方向を第2の方向とすることが可能であるが、第1の方向が垂直方向、第2の方向が水平方向であっても良いのは言うまでもない。本実施形態に係るHMD1は、第1の方向を水平方向、第2の方向を垂直方向として説明する。
高速走査部22及び低速走査部24は、光ファイバケーブル3から入射されたレーザ光を画像として観察者の網膜110bに投影可能な状態にするために、水平方向と垂直方向に走査して走査光束とする光学系である。
高速走査部22は、レーザ光を水平方向に走査するための偏向面22bを有する共振型の偏向素子22aと、この偏向素子22aを共振させて偏向面22bを揺動させる駆動信号を高速駆動信号23に基づいて発生する高速走査駆動回路22cを備えている。一方、低速走査部24は、レーザ光を垂直方向に走査するための偏向面24bを有する非共振型の偏向素子24aと、この偏向素子24aの偏向面24bを非共振状態で強制的に揺動させる駆動信号を低速駆動信号25に基づいて発生する低速走査駆動回路24cとを備えている。そして、低速走査部24は、表示すべき画像の1フレームごとに、水平方向に走査された画像を形成するためのレーザ光を垂直方向に走査して2次元走査された画像を形成している。
また、高速走査部22と低速走査部24との間でレーザ光を中継する第1リレー光学系53は、偏向素子22aの偏向面22bによって水平方向に走査されたレーザ光を偏向素子24aの偏向面24bに収束させる。そして、このレーザ光が偏向素子24aの偏向面24bによって垂直方向に走査され、画像光Lbとして第2リレー光学系54へ向け出射される。
第2リレー光学系54には、正の屈折力を持つ第1レンズ54aと第2レンズ54bとが直列配置されており、走査部50によって走査されたレーザ光を収束させ、ハーフミラー15を介して観察者の眼110にその瞳孔110aから入射する。なお、本実施形態においては、第2レンズ54b及びハーフミラー15によって投射部70が構成される。
これによって観察者は、網膜110b上に投影されたレーザ光よる画像を認識することができる。
また、投影部6には、外光Laを受光し、外光Laの強度に応じた受光信号を出力する光センサ93が配設されており、制御部18に電気的に接続されている。制御部18は、この光センサ93から出力される受光信号を受信することにより、外光Laの輝度を検知することができる。
本実施形態に係るHMD1は上述の構成を有している。すなわち、駆動信号供給回路19と、光源部17と、投影部6とにより構成され、画像信号Sに応じた画像光を外光と共にユーザの眼に入射させ、画像信号Sに応じた画像を外景と重ねて表示する表示部10と、前記表示部10を制御する制御部18とを備える構成としている。
〔制御部18の電気的構成〕
次に、制御部18の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、制御部の電気的構成を示したブロック図である。
制御部18は、CPU100と、ROM101と、RAM102と、EEPROM107と、駆動信号供給回路用インターフェース103と、駆動信号供給回路用VRAM104と、周辺機器用インターフェース105と、通信インターフェース106とを備えており、システムバス108を介して相互に接続されている。
ROM101には、CPU100で実行されることにより、後述するフローチャートに従った処理を実現するためのプログラムが記憶されている。RAM102は、ROM101に記憶されているプログラムをCPU100が実行する際に参照する各種変数などを記憶しておく一時記憶領域として機能する。このRAM102に記憶される値としては、例えば、制御部18から各輝度調整信号94r,94g,94bとして各レーザドライバ31,32,33へ出力される増幅率値を挙げることができる。EEPROM107は、HMD1の電源を切った後でも保持すべき変数等を記憶しておく記憶領域として機能するものである。このEEPROM107には、例えば、ある強度の外光を検知した際に、この検知した外光の強度が過去に散乱光レベルの調整が行われたことのある強度範囲である場合には、自動的に散乱光レベルを調整するための散乱光レベル定義情報が記憶される。
ここで、散乱光レベル定義情報について説明する。散乱光レベル定義情報は、光センサ93より入力される受光信号の電圧値と、各レーザドライバ31,32,33にて増幅する各駆動信号21r,21g,21bの増幅率とを対応付けした情報であり、例えば、受光信号の電圧値と増幅率との対応が離散的なテーブルであっても良く、また、受光信号の電圧値と増幅率との対応が連続的な演算情報(例えば、相関式)としても良い。本実施形態に係る散乱光レベル定義情報は、図5に示すように、テーブルとしている。
具体的には、受光信号の電圧値をJ1〜J9の電圧値を境に10の範囲に区分し、それぞれの受光信号電圧値に対応する増幅率の値をG1〜G5の5段階で定義している。J1が最も低い電圧値であり、J9が最も高い電圧値である。
光センサ93より出力される受光信号の電圧値JがJ1≦J<J2の範囲内である場合には、各レーザドライバ31,32,33にて各駆動信号21r,21g,21bは、G1の増幅率で増幅され、また、電圧値JがJ5≦J<J6の範囲内である場合には、G3の増幅率で増幅されることとなる。
また、図5に示す散乱光レベル定義情報では、一部の増幅率の値がnull値となっている。これらの増幅率は、後述する第2モードにてユーザが選択した選択指標に応じて増幅率が定義される。付言すれば、本実施形態に係るHMD1では、散乱光レベル定義情報にて、既に増幅率が定義されている電圧値の受光信号を受信した場合には、その定義されている増幅率で各駆動信号21r,21g,21bの増幅を行いながら第1モードを実行する一方、未だ増幅率が定義されていない(null値)の受光信号を受信した場合には、第2モードに移行してユーザが所望する散乱光レベル(選択指標)を選択させ、増幅率を定義するよう構成している。なお、これらの動作については、後のフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、散乱光レベル定義情報は、工場出荷時には全ての増幅率の値がnull値となっている。また、散乱光レベル定義情報は、各種ボタン90〜92等による所定操作があったときにCPU100により全ての増幅率の値をnull値として初期化することができる。なお、散乱光レベル定義情報は、HMD1を起動する度に、CPU100により初期化するようにすることもできる。
図4の説明に戻ると、駆動信号供給回路用インターフェース103は、駆動信号供給回路19との接続を担うものであり、駆動信号供給回路用VRAM104を参照して、画像信号Sを生成し駆動信号供給回路19に供給する。なお、駆動信号供給回路用VRAM104のデータは、CPU100によって書き込まれる。すなわち、CPU100はコンテンツ記憶部26から周辺機器用インターフェース105を介してコンテンツ情報を読み出し、駆動信号供給回路用VRAM104に書き込んで展開するようにしている。
周辺機器用インターフェース105は、制御部18に接続された周辺機器類の動作制御や信号の送受信を担うものであり、この周辺機器用インターフェース105には、コンテンツ記憶部26や、光センサ93、電源ボタン8、操作入力部9、及び、各レーザドライバ31,32,33が接続されている。
光センサ93から送信される受光信号を受信した周辺機器用インターフェース105は、その受光信号の電圧レベルに応じた数値データに変換し、RAM102上の所定アドレスに受光信号電圧値として書き込みを行う。なお、光センサ93は、外光の強度に応じた電圧レベルの受光信号を出力する。
また、電源ボタン8や操作入力部9から送信される操作信号を受信した周辺機器用インターフェース105は、各ボタン8,90,91,92に対応するRAM102上の所定アドレスに操作があった旨を示すフラグを立てる。なお、上述のRAM102上に記憶される受光信号電圧値やフラグは、後述のフローを実行する際に、CPU100から参照可能としており、これによりCPU100はユーザによる各種操作や外光の強度の情報を取得する。
通信インターフェース106は、制御部18に接続された機器類との信号の送受信を担うものであり、外部入出力端子13が接続されている。
〔制御部18の処理動作〕
次に、HMD1における駆動制御部16での処理について、図6〜図8を用いて説明する。図6は、本実施形態に係るHMD1のメイン処理を示したフローチャートであり、図7はメイン処理にて実行される第1モード処理を示したフローチャートであり、図8はイン処理にて実行される第2モード処理を示したフローチャートである。
まず、図6のメイン処理から順に説明すると、制御部18のCPU100は、RAM102のアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定を実行する(ステップS10)。
次にCPU100は、指標選択画像を表示部10により表示させ、ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードを実行する(ステップS11)。
すなわち、CPU100は、画像を表示部10により表示させる後述の第1モードに先立って、本ステップS11を実行することとしている。そのため、起動時に前記第2モードに移行して、ユーザにいずれかの選択指標を選択させることができ、HMD1の使用開始直後からユーザが好みの散乱レベルの画像を表示させることができる。なお、本ステップS11にて実行される第2モード処理については、後に図8を参照しながら具体的に説明する。
次にCPU100は、RAM102に記憶されている受光信号電圧値を参照して外光Laの強度状態を取得し(ステップS12)、EEPROM107に記憶している散乱光レベル定義情報を参照して、取得した受光信号電圧値に対応する増幅率の値を取得する(ステップS13)。
次に、CPU100は、取得した増幅率の値がnull値であるか否かの判断を行う(ステップS14)。ここで増幅率の値がnull値である判断した場合(ステップS14:Yes)には、CPU100は、処理をステップS15へ移す。
ステップS15においてCPU100は、第2モード処理を実行する。このステップS15は、前述のステップS11と同様であるため、後に図8を参照しながら説明することとする。
一方、ステップS14において、増幅率の値がnull値ではない判断した場合(ステップS14:No)には、CPU100は、処理をステップS16へ移す。ステップS16においてCPU100は、画像信号Sと制御信号とを表示部10の駆動信号供給回路19へ供給して、画像信号Sに応じた画像を表示部10により表示させるための第1モード処理を実行する。なお、この第1モード処理については、後に図7を参照しながら具体的に説明する。
次にCPU100は、電源ボタン8や図示しない画像停止ボタンが押下されるなどして、画像表示が停止されたか否かについて判断を行う(ステップS17)。ここで画像表示が停止されていないと判断した場合(ステップS17:No)には、CPU100は、処理をステップS12へ戻す。一方、画像表示が停止されたと判断した場合(ステップS17:Yes)には、CPU100は、処理を終了する。
次に、メインフローにおけるステップS16にて実行される第1モード処理について図7を参照しながら説明する。
まず、第1モード処理においてCPU100は、前述のステップS13にて取得した増幅率の値を各輝度調整信号94r,94g,94bとして、各レーザドライバ31,32,33に出力する(ステップS21)。
次にCPU100は、外部入出力端子13より入力される信号や、コンテンツ記憶部26に記憶されているコンテンツ情報に基づいて画像信号Sを生成し(ステップS22)、駆動信号供給回路19へ出力する(ステップS23)。このステップS23を終えると、CPU100は、処理をメインフローに戻す。
次に、メインフローにおけるステップS11及びステップS15にて実行される第2モード処理について図8を参照しながら説明する。
まず、第2モード処理においてCPU100は、表示部10により第2モードへ移行させるための案内画像を表示させるための案内画像表示処理を実行する(ステップS30)。
具体的には、図9に示すように、CPU100は、ユーザに対して「外光が変化しました。散乱レベルの設定をおこないますか?」というメッセージと、「調整する」及び「調整しない」の選択ボタンと、左右操作ボタン90,91の操作によって選択ボタンのいずれか一方を指し示す矢印形のポインタとを案内画像として表示する。なお、ユーザに対して表示する案内画像では、「散乱レベルの調整」として表示しているが、ユーザが容易に理解できない場合もあるために、その他の表現で表示するようにしてもよい。例えば、「散乱レベルの調整」に代えて、「明るさ調整」という語を用いてもよい。
次にCPU100は、ユーザにより入力される左右操作ボタン90,91及び決定ボタン92の入力を受け付ける入力受付処理を実行する(ステップS31)。この入力受付処理では、CPU100は、左右操作ボタン90,91の入力に伴って前述の矢印形のポインタ96を移動させ、決定ボタン92の押下に伴って、いずれの選択ボタンが選択されたかの情報を取得する処理を行う。
次にCPU100は、ユーザにより散乱光調整の実行命令があったか否かについて判断を行う(ステップS32)。CPU100は、ポインタ96が「調整する」の選択ボタンに位置するときに、決定ボタン92が押下されたとき、ユーザにより散乱光調整の実行命令があったと判断する。一方、CPU100は、ポインタ96が「調整しない」の選択ボタンに位置するときに、決定ボタン92が押下されたとき、ユーザにより散乱光調整の実行命令がないと判断する。ここで散乱光調整の実行命令がないと判断した場合(ステップS32:No)には、CPU100は、処理をメインフローへ戻す。一方、ユーザにより散乱光調整の実行命令があったと判断した場合(ステップS32:Yes)には、CPU100は、処理をステップS33へ移す。
ステップS33においてCPU100は、指標選択画像を表示部10により表示させる選択画面表示処理を行う。具体的には、図10に示すように、例えば散乱レベルが5段階で異なる、換言すれば、増幅率がG1〜G5の5段階で異なる選択指標文字302a〜302eと、左右操作ボタン90,91の操作によって図中白抜きの矢印で示す方向へ移動して選択指標文字302a〜302eのいずれか1つを指し示す矩形状のポインタ97とを表示する。
付言すると、図10中に示す各選択指標文字302a〜302eのうち、例えば、選択指標文字302aは、各レーザドライバ31,32,33に出力される各駆動信号21r,21g,21bを増幅率G5で増幅して表示された指標であり、選択指標文字302bは同様に増幅率G4で、選択指標文字302cは増幅率G3で、選択指標文字302dは増幅率G2で、選択指標文字302eは増幅率G1で増幅して表示された指標としている。なお、制御部18は、駆動信号21r,21g,21bの増幅率を固定(例えば、増幅率G5とする)し、各選択指標文字302a〜302eの画像輝度をそれぞれ異ならせた画像を表示させる画像信号Sを生成して、駆動信号供給回路19へ出力するようにしてもよい。このようにすることで、輝度調整信号94r,94g,94bを制御する処理を省くことができる。
次にCPU100は、ユーザにより入力される左右操作ボタン90,91及び決定ボタン92の入力を受け付ける入力受付処理を実行する(ステップS34)。この入力受付処理もステップS31の入力受付処理と同様に、左右操作ボタン90,91の入力に伴って矩形状のポインタ97を移動させ、決定ボタン92の押下に伴って、いずれの選択指標文字302a〜302eが選択されたかの情報を取得する処理を行う。
そしてCPU100は、選択された選択指標の増幅率を、受光信号電圧値とを対応付けて、散乱光レベル定義情報を更新する(ステップS35)。
例えば、散乱光レベル定義情報が図5に示した状態である場合において、受光信号の電圧値JがJ3≦J<J4であるために、ステップS15に示す第2モード処理が実行されたとする。このとき、ユーザにより図10に示す選択指標文字302d(増幅率G2)が選択された場合には、CPU100は、ステップS35にて、散乱光レベル定義情報の受光信号電圧値J3≦J<J4に対応する増幅率の値を、null値からG2に書き換えて更新を行う。
また、ステップS11により第2モード処理が実行され、ユーザによりいずれかの選択指標文字302a〜302eが選択された場合には、増幅率の値がnull値であるか否かにかかわらず、光センサ93から送信される現在の受光信号電圧値に対応する散乱光レベル定義情報の増幅率の値を、ユーザが選択した選択指標文字302a〜302eの増幅率G1〜G5のいずれかに書き換えて更新を行う。
これにより、散乱光レベル定義情報は、ユーザの好みに合った散乱光レベルを踏まえて構築されるため、外光輝度に応じてユーザが好みの散乱光レベルで画像を表示させることができる。
本ステップS35を終えると、CPU100は処理をメインフローへ戻すこととなる。
このように、本実施形態に係るHMD1は、上述してきたフローに従って、動作することとなる。
上述してきたように、本実施形態に係るHMD1によれば、画像信号に応じた画像光Lbを外光Laと共にユーザの眼に入射させ、画像信号に応じた画像を外景と重ねて表示する表示部10と、表示部10を制御する制御部18とを備え、制御部18は、画像信号に応じた画像を表示部10により表示させる第1モードと、明部と暗部が隣接して形成される選択指標を、其の明部と暗部の割合をそれぞれ変えることで散乱レベルを異ならせて複数配置した画像を表示部10により表示させ、ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードとを有しており、第1モードのときに、画像信号に応じた画像の明るさを、第2モードにおいて選択された選択指標に応じた明るさに調整して、表示部10により表示させることとしたため、外光輝度に応じてユーザが好みの散乱光レベルを容易に、また、直感的に選択することができるヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
また、外光の強度を検出する光センサ93(光検出部)を備え、制御部18は、光センサ93で検出した外光の強度が変化したときに、第2モードに移行して、複数の選択指標を含む画像を表示部10により表示させることとしたため、外光の強度が変化した場合でも、ユーザは好みの散乱光レベルを適宜選択して、画像品質を良好に保つことができる。
また、外光の強度を検出する光センサ93(光検出部)を備え、制御部18は、光センサ93で検出した外光の強度が変化したときに、第2モードへ移行させるための案内画像を表示部10により表示させることとしたため、ユーザに対して散乱レベルの調整が実施可能であることを報知することができると共に、例えば、散乱レベルの調整を行うか否かを適宜選択させることができる。
また、制御部18は、起動時に前記第2モードに移行して、複数の選択指標を含む画像を表示部10により表示させることとしたため、HMDの使用開始直後からユーザが好みの散乱レベルの画像を表示させることができる。
また、制御部18は、起動時に前記第2モードへ移行させるための案内画像を表示部10により表示させることとしたため、ユーザに対して散乱レベルの調整が実施可能であることを報知することができると共に、HMDの使用開始直後からユーザが好みの散乱レベルの画像を表示させることができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
例えば、図8を用いて説明した第2モード処理の選択画面表示処理(ステップS33)において、本実施形態では、選択指標を、選択指標文字302a〜302eとしたが、これは必ずしも文字に限定されるものではない。
一例を挙げるならば、図11に示すように、エッジの際立つ図形を選択指標として用いることができ、これらの選択指標図形303a〜303eの中からユーザに選択させるよう構成しても良い。特に、比較的小さめの明部と暗部が周期的に繰り返されるパタンであると、並設した散乱光レベルの異なる他の選択指標との差異が視覚的により明確となるため、ユーザは、より容易かつ直感的に所望の散乱光レベルを選択することが可能となる。また、明部と暗部のパタンでありながら、周期性を変化させたり、大きさを変化させるような選択指標としても良い。
また、選択指標の数は、そのHMD1の仕様等に応じて適宜増減可能であることは言うまでもない。
また、上述の実施形態に係るHMD1では、第2モードへ移行させるための案内画像を表示部10に表示し、その後、指標選択画像を表示部10に表示するようにしたがこれに限られない。例えば、案内画像を表示部10に表示することなく、指標選択画像を表示部10に表示するようにしてもよい。
1 HMD
10 表示部
15 ハーフミラー
18 制御部
94r R輝度調整信号
94g G輝度調整信号
94b B輝度調整信号
96 ポインタ
97 ポインタ
100 CPU
101 ROM
102 RAM
302a〜302e 選択指標文字
303a〜303e 選択指標図形
21r R駆動信号
21g G駆動信号
21b B駆動信号
La 外光
S 画像信号

Claims (5)

  1. 画像信号に応じた画像光を外光と共にユーザの眼に入射させ、前記画像信号に応じた画像を外景と重ねて表示する表示部と、前記表示部を制御する制御部とを備えたヘッドマウントディスプレイにおいて、
    前記制御部は、前記画像信号に応じた画像を前記表示部により表示させる第1 モードと、
    明部と暗部が隣接して形成される選択指標を、其の明部と暗部の割合をそれぞれ変えることで散乱レベルを異ならせて複数配置した画像を前記表示部により表示させ、前記ユーザにいずれかの選択指標を選択させる第2モードとを有しており、前記第1モードのときに、前記画像信号に応じた画像の明るさを、前記第2モードにおいて選択された選択指標に応じた明るさに調整して、前記表示部により表示させることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記外光の強度を検出する光検出部を備え、
    前記制御部は、前記光検出部で検出した外光の強度が変化したときに、前記第2モードに移行して、前記複数の選択指標を含む画像を前記表示部により表示させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記外光の強度を検出する光検出部を備え、
    前記制御部は、前記光検出部で検出した外光の強度が変化したときに、前記第2モードへ移行させるための案内画像を前記表示部により表示させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記制御部は、起動時に前記第2モードに移行して、前記複数の選択指標を含む画像を前記表示部により表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記制御部は、起動時に前記第2モードへ移行させるための案内画像を前記表示部により表示させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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