JP2011069575A - 廃熱ボイラおよび廃熱回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】できる限り熱源の燃焼装置の燃焼状態を安定化させることである。
【解決手段】燃焼装置2Aを有する熱源2からの廃ガス記熱回収管21へ流れる量と熱回収管21をバイパスして流れる量とを開閉位置によって異ならせる切換ダンパ24と、切換ダンパ24の作動を制御する制御手段44とを備える廃熱ボイラにおいて、廃ガス流通路15,16の通風圧損を変えることなく、廃熱ボイラへの要求負荷量に対する熱回収管21の受熱量が過剰となることを調整する調整手段49を備え、制御手段44は、要求負荷量の変動によって、切換ダンパ24の開閉位置を変更しない制御を行う。
【選択図】図4

Description

この発明は、熱媒ボイラなどの熱源の廃ガスから熱回収する廃熱ボイラおよび廃熱回収システムに関するものである。
従来、熱源からの廃ガスを熱回収管へ導く熱回収位置と、熱回収管をバイパスして廃ガスを流すバイパス位置とに切換可能な切換ダンパを備える廃熱ボイラにおいては、特許文献1に記載のように、廃熱ボイラ側の負荷の要求が無くなる(たとえば、蒸気を生成する廃熱ボイラにおいて、蒸気の生成が必要でなくなる)と、切換ダンパをバイパス位置に切換えるのが一般的である。
特開平8−5502号公報
特許文献1の廃熱ボイラのように、廃熱ボイラへの要求負荷に応じて切換ダンパを開閉すると、熱源側の通風圧損が変動し、熱源の燃焼装置の燃焼状態が不安定となる。その結果、燃焼装置の失火を招来する虞があった。
この発明は、できる限り熱源の燃焼装置の燃焼状態を安定化させることである。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、燃焼装置を有する熱源からの廃ガスが流れる廃ガス流通路と、前記廃ガス流通路内に配置される熱回収管と、前記廃ガスの前記熱回収管へ流れる量と前記熱回収管をバイパスして流れる量とを開閉位置によって異ならせる切換ダンパと、前記切換ダンパの作動を制御する制御手段とを備える廃熱ボイラにおいて、前記廃ガス流通路の通風圧損を変えることなく、前記廃熱ボイラへの要求負荷量に対する前記熱回収管の前記廃ガスからの受熱量が過剰となることを調整する調整手段を備え、前記制御手段は、前記要求負荷量の変動によって、前記切換ダンパの開閉位置を変更しない制御を行うことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記廃熱ボイラへの要求負荷量の変動によって、前記切換ダンパの開閉位置を変更しないので、前記燃焼装置の燃焼状態を従来装置と比較して安定化することができる。また、前記廃熱ボイラの負荷が少ない時は、前記調整手段により、前記要求負荷量に対する前記熱回収管の受熱量が過剰となることが防止されるので、この受熱量の過剰による廃熱ボイラの異常を防止できるとともに、前記廃ガス流通路の通風圧損を変えることなく、前記受熱量の過剰が抑制されるので、前記燃焼装置の燃焼状態を安定化することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記制御手段は、前記廃熱ボイラの異常時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、前記廃熱ボイラの異常時に前記切換ダンパをバイパス
位置に制御し、異常時を除き、前記切換ダンパを熱回収位置に制御するので、前記燃焼装置の燃焼状態を従来装置と比較して安定化することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記熱源を単独運転させる単独運転選択スイッチを備え、前記制御手段は、前記廃熱ボイラの異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、前記廃熱ボイラの異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時に前記切換ダンパをバイパス位置に制御し、前記異常時と前記単独運転選択スイッチの操作時を除き、前記切換ダンパを熱回収位置に制御するので、前記燃焼装置の燃焼状態を従来装置と比較して安定化することができる。
請求項4に記載の発明は、前記熱源と請求項1〜請求項3に記載の廃熱ボイラとからなる廃熱回収システムを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、前記熱源と前記廃熱ボイラとを組み合わせた廃熱回収システムにおいて、請求項1〜請求項3に記載の発明による効果を奏する。
この発明によれば、熱源の燃焼装置の燃焼状態を安定化させることができる。
本発明の廃熱回収システムの実施例1を示す正面図である。 同実施例1の平面図である。 同実施例1の要部拡大の縦断面による説明図である。 同実施例1の廃熱ボイラの概略構成を示す図である。 同実施例1の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。 本発明の実施例2の廃熱ボイラの概略構成を示す図である。 同実施例2の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
つぎに、この発明の廃熱ボイラの実施の形態について説明する。ここで、廃熱ボイラとは、熱源から排出される廃ガスから熱回収するボイラを意味し、排ガスボイラ,排熱ボイラ,廃熱回収ボイラ,排熱回収ボイラなどと称することができる。また、廃ガスは、排ガスと称することができる。廃熱回収システムは、前記熱源と前記廃熱ボイラとを組み合わせたものを意味する。この実施の形態の廃熱ボイラは、前記熱源と前記廃熱ボイラとをセット化(パッケージ化)して,すなわち廃熱回収システムとして製造販売する場合と、既設の前記熱源の横に後で設置する場合とを含んでいる。
この実施の形態を具体的に説明する。この実施の形態の廃熱ボイラは、燃焼装置を有する熱源からの廃ガスが流れる廃ガス流通路と、前記廃ガス流通路内に配置される熱回収管と、前記廃ガスの前記熱回収管へ流れる量と前記熱回収管をバイパスして流れる量とを開閉位置によって異ならせる切換ダンパと、前記切換ダンパの作動を制御する制御手段とを備えている。
また、この実施の形態の廃熱ボイラは、この発明の特徴部分として、前記廃ガス流通路の通風圧損を変えることなく、前記廃熱ボイラへの要求負荷量に対する前記熱回収管の前
記廃ガスからの受熱量が過剰となることを調整する調整手段を備え、前記制御手段は、前記要求負荷量の変動によって前記切換ダンパの開閉位置を変更しない制御を行うように構成されている。
この実施の形態においては、前記制御手段は、前記廃熱ボイラに対する要求負荷の変動によっては前記切換ダンパの開閉位置を変更しない。その結果、前記廃熱ボイラの熱回収運転時、前記熱源の廃ガス流通路における通風圧損が変動しないので、前記燃焼装置の燃焼状態を従来装置と比較して安定化することができる。また、従来装置では、前記通風圧損の変動により、前記熱源の燃焼装置が失火してしまうこともあったが、この実施の形態によれば、このような失火を防止することができる。前記要求負荷の変動とは、例えば蒸気を必要としない、温水を必要としないなどの要求負荷がなくなることおよび要求負荷の減少を含んでいる。
そして、前記廃熱ボイラには、前記調整手段を備えているので、前記廃熱ボイラに対する要求負荷が無くなるなどの負荷の減少が生ずると、前記調整手段により、前記廃熱ボイラへの要求負荷量に対する前記熱回収管の前記廃ガスからの受熱量の過剰が調整され、前記熱回収管が破損するなどの前記廃熱ボイラの異常が防止される。また、この受熱量の過剰の調整を行っても前記廃熱ボイラの廃ガス流通路の通風圧損が変動しないので、前記受熱量の過剰の調整により前記燃焼装置の燃焼状態が不安定となることがない。
ここで、前記熱源を含めて、この発明の実施の形態の廃熱ボイラを構成する構成要素を説明する。前記熱源は、好ましくは、熱媒ボイラとするが、これに限定されるものではない。前記熱源としては、工業炉などが含まれる。
前記廃熱ボイラは、前記廃ガス流通路および前記切換ダンパを有する廃熱ボイラ本体と、前記調整手段と、前記制御手段とを備えている。
前記廃熱ボイラ本体は、前記熱源の第一廃ガス出口から排出される廃ガスが廃ガス入口から導入され、第二廃ガス出口から排出されるように構成された廃ガス流通路を備えている。そして、前記熱回収管の上流側における前記廃ガス流通路と前記熱回収管の下流側における前記廃ガス流通路とを連通する連通部が前記廃熱ボイラ本体内に形成される。この連通部は、前記熱回収管の上流側における前記廃ガス流通路と前記熱回収管の下流側における前記廃ガス流通路とが隣接する場合は、隔壁に開口を形成することで構成されるが、隣接しない場合はダクトを接続することによって構成される。
前記切換ダンパは、前記廃ガスの前記熱回収管側へ流れる量と前記熱回収管をバイパスして流れる量とを開閉位置によって異ならせるに構成される。より具体的には、この切換ダンパは、好ましくは、前記連通部を閉塞し前記廃ガス入口から導入される廃ガスの全量を前記熱回収管へ導く熱回収位置と、前記連通部を開放し且つ前記熱回収管の上流側における前記廃ガス流通路を閉塞して前記廃ガス入口から導入される廃ガスの全量を直接前記第二廃ガス出口へ導くバイパス位置(非熱回収位置と称することができる。)とに切換可能に構成される。この場合、前記切換ダンパの切換位置は、前記熱回収位置と前記バイパス位置である。この切換ダンパは、廃ガスダンパと称することができる。前記熱回収位置として、前記廃ガス入口から導入される廃ガスの一部を熱回収管に流し、残りを前記熱回収管をバイパスして流す開閉位置とすることができる。
前記切換ダンパは、好ましくは、バイパス位置において、前記連通部を開放し且つ前記熱回収管の上流側における下側廃ガス流通路を閉塞すると同時に、前記熱回収管の下流側における前記上側ガス流通路を閉塞する機能を有するように構成することが望ましい。この機能を実現する切換ダンパは、好ましくは、1枚のダンパ板にて構成するが、2枚のダ
ンパによって構成することも可能である。
前記熱回収管は、好ましくは、上端が上部ヘッダに接続され、かつ下端が下部ヘッダに接続された多数の水管から構成される。これらの水管と前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダとを含めて缶体(熱交換器と称することができる。)と称する。前記缶体は、前記下側廃ガス流通路,前記上側廃ガス流通路毎に独立した缶体を設けたものとすることができる。
また、前記調整手段は、前記廃熱ボイラへの要求負荷量に対する前記熱回収管の前記廃ガスからの受熱量(回収熱量と称することができる。)が過剰となることを防止するためのものである。この調整手段は、好ましくは、前記熱回収管による受熱量の一部を放出する第一の態様と、前記熱回収管による受熱量を抑制する第二の態様と、第一の態様および第二の態様の組み合わせの態様を含んでいる。いずれの態様においても前記調整手段の作動により、前記廃熱ボイラの廃ガス流通路の通風圧損が変動しないように構成される。前記調整手段は、前記要求負荷量の減少に対して、結果的に記熱回収管と熱交換後の廃ガス温度の上昇を抑制することになるので、廃ガス温度抑制手段と称することもできる。前記受熱量の放出は、大気中へ熱を捨てる態様と、何らかの形で熱を再利用する態様とを含んでいる。
第一の態様の例を説明する。前記廃熱ボイラを蒸気ボイラとした場合、前記調整手段は、前記熱回収管の設定圧力以上で開き、第一設定値未満で閉じる余剰蒸気放出弁とすることができる。この余剰蒸気放出弁は、好ましくは、前記熱回収管内の圧力を検出する圧力センサとこの圧力センサの検出値が設定値以上となると制御手段により電気的に開くように構成する。しかしながら、この余剰蒸気放出弁は、前記熱回収管内の圧力を検出するセンサ部とこのセンサ部の検出値が設定値以上となると機械的に開くように構成することができる。
前記第二の態様の例について説明する。前記廃熱ボイラを温水ボイラまたは熱媒ボイラとした場合、前記調整手段は、前記熱回収管を含む温水または熱媒の循環回路に前記熱回収管をバイパスするように、バイパス弁を設け、温水または熱媒の温度が設定値以上となるとバイパス弁を開くように構成することができる。
前記制御手段は、予め記憶した制御手順により、前記廃熱ボイラへの要求負荷の変動によって、前記切換ダンパの開閉位置を変更しない制御を行う。より具体的には、前記制御手順は、前記廃熱ボイラの異常時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御するように構成できる。
ここで、異常時とは、前記廃熱ボイラの停止に至る故障時および非常停止入力時を意味する。前記故障は、前記廃熱ボイラを蒸気ボイラとした場合は、前記熱回収管の「低水位」、「異常高圧」、「廃ガス温度異常」を含む。前記廃熱ボイラを温水ボイラまたは熱媒ボイラとした場合は、前記熱回収管の「熱媒過熱」、「廃ガス温度異常」を含む。
この発明は、前記の発明の実施の形態に限定されるものではなく、前記熱源を単独運転させる単独運転選択スイッチを備えることができる。この単独運転選択スイッチは、前記廃熱ボイラによる熱回収を行わない場合に操作される。この単独運転選択スイッチを備える場合は、前記制御手段は、前記廃熱ボイラの異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御するように構
成する。
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の廃熱回収システム1の実施例1を示す正面図であり、図2は、同実施例1の平面図であり、図3は、同実施例1の要部拡大の縦断面による説明図であり、図4は、同実施例1の廃熱ボイラの概略構成を示す図であり、図5は、同実施例1の制御手順の要部を説明するフローチャート図である。
図1および図2を参照して、実施例1の廃熱回収システム1は、熱源としての熱媒ボイラ2と、この熱媒ボイラ2の廃ガスから熱回収する廃熱ボイラ3とから構成されている。廃熱ボイラ3には載置台4を備えている。廃熱回収システム1は、この実施例1では、熱媒ボイラ2および廃熱ボイラ3をセットにして製造販売するように構成されている。
熱媒ボイラ2は、水平方向(横方向)に開口する第一廃ガス出口5が熱媒ボイラ本体5の側面上部に形成されている。第一廃ガスガス出口5からは一例として220℃以上の廃ガスが排出される。また、熱媒ボイラ2には、燃焼装置(バーナ)2Aとこの燃焼装置2Aによって加熱される熱媒油を封入した伝熱管(図示省略)とを含んで構成される。符号7、8は、それぞれ燃焼装置2Aへ燃焼用空気を送るためのウインドボックス,送風機である。
図3を参照して、廃熱ボイラ3は、第一ケーシング9とこれにフランジ(符号省略)接合により連結される第二ケーシング10とから構成される廃熱ボイラ本体11を備えている。各ケーシング9,10は、その外側を断熱材(図示省略)を介して外装カバー12A,12Bで覆っている。
廃熱ボイラ本体11は、仕切板13A,13Bおよび後記の熱回収位置のダンパ板14によって下側廃ガス流通路15と上側廃ガス流通路16とに仕切られている。下側廃ガス流通路15の下流側端部と上側廃ガス流通路16の上流側端部とが折り返すようにして連結されている。
そして、下側廃ガス流通路15の上流側端部には、横向き(水平方向)に開口する廃ガス入口17が形成されている。また、上側廃ガス流通路16の下流側端部には、上向きに開口する第二廃ガス出口18が形成されている。
廃熱ボイラ本体11には、下側廃ガス流通路15および上側廃ガス流通路16の外側に配置される上部ヘッダ19および下部ヘッダ20と、上端が上部ヘッダ19に接続され、かつ下端が下部ヘッダ20に接続される多数の水管21,21,・・・から構成される缶体22を備えている。各水管21には、多数のフィン(符号省略)が装着され、各水管21の上部が上側廃ガス流通路16内に配置され、下部が下側廃ガス流通路15内に配置されている。
また、廃熱ボイラ本体11には、連通部23が形成されている。この連通部23は、缶体22の上流側における下側廃ガス流通路15と缶体22の下流側における上側廃ガス流通路16とを連通する開口として形成されている。
さらに、廃熱ボイラ本体11には、切換ダンパ24を備えている。この切換ダンパ24は、駆動軸25を中心にして回転可能なダンパ板14と、駆動軸25をクランク機構26を介して駆動する駆動モータ27とを含んで構成されている。
この切換ダンパ24は、熱回収位置(ダンパ板14が図3の実線で示す位置)とバイパス位置(ダンパ板24が図3の二点鎖線で示す位置)とに切換可能に構成されている。熱回収位置においては、ダンパ板14によって連通部23を閉塞し、図3の矢示Xのように、廃ガス入口17から導入される廃ガスの全量を缶体22へ導くように構成されている。また、バイパス位置においては、ダンパ板14によって連通部23を開放し且つ缶体22の上流側における下側廃ガス流通路部15Aを閉塞するとともに、缶体22の下流側における上側ガス流通路部16Aを閉塞して、図3の矢示Yのように、廃ガス入口17から導入される廃ガスの全量を直接第二廃ガス出口18へ導くように構成されている。
第一ケーシング9は、缶体22と、缶体22の下部が配置される下側ガス流通路15の下流側の一部と、缶体22の上部が配置される上側ガス流通路16の上流側の一部とを含んで構成される。
また、第二ケーシング10は、廃ガス入口17を有する下側ガス流通路15の上流側の他部と、第二廃ガス出口18を有する上側ガス流通路16の下流側の他部と、連通部23と、切換ダンパ24とを含んで構成されている。
さらに、この実施例1の廃熱ボイラ3は、載置台4に、廃熱ボイラ本体11を上に載置する載置部28を設けるとともに、この載置部28の下方に収納空間29を形成している。
図1を参照して、載置台4は、鋼鉄製の枠材(符号省略)を組み合わせて形成した載置部28と、この載置部28の四隅に固定した4本の枠材4A,4A,…とから構成されている。
第一ケーシング9の下部ヘッダ20には、図1の紙面垂直方向に互いに間隔を存して配置される2本の第一支持脚30,30の上端が固定されている。そして、廃熱ボイラ本体11の載置部28への載置は、第一支持脚30,30の下端部を載置部28へ固定することにより行っている。図1では、下部ヘッダ20が外装カバー12Aにより覆われ、表われていない。
また、第二ケーシング10の底面には1本の第二支持脚31が固定されている。第二ケーシング10の載置部28への載置は、第二支持脚31の下端部を載置部28へ固定することにより行っている。
収納空間29には、廃熱ボイラ3の給水ポンプ32と、下部ヘッダ20へ給水するための給水系統配管33の大部分と、下部ヘッダ20から排水するための排水系統配管類34の大部分を収納している。なお、上部ヘッダ19と下部ヘッダ20との間に接続される水位制御筒35からの排水系統配管類36と,上部ヘッダ19に配管37により接続される気液分離器(気水分離器と称することができる。)38からの排水系統配管類39とは、収納空間29に収納していない。
前述のように、この実施例1では、熱媒ボイラ2と廃熱ボイラ3とを製品出荷時にセットした廃熱回収システムとして構成している。このため載置台4は、熱媒ボイラ2を載置固定する載置台ベース41を共通にして、この載置台ベース41に固定されている。この載置台ベース41には、熱媒ボイラ2の循環ポンプを含む循環系統配管類42と、廃熱ボイラ3用の薬注装置43と、熱源用の制御器44と熱媒ボイラ用の制御器(図示省略)を内蔵した制御盤45とが載置固定されている。
図4を参照して、制御器44は、廃ガス出口温度を検出する温度センサ46,缶体22
の水位を検出する水位センサ47,缶体22内の圧力を検出する圧力センサ48,圧力スイッチ56などの信号を信号線を介して入力して、予め記憶した制御手順に基づき、給水ポンプ32,切換ダンパ24,余剰蒸気放出弁49などを制御する。余剰蒸気放出弁49は、本願発明の調整手段を構成するもので、気液分離器38に接続した主蒸気弁50を有する主蒸気ライン51から分岐する蒸気放出ライン52に設けている。
制御器44の制御手順は、廃熱ボイラ3への要求負荷が変動しても切換ダンパ24の開閉位置を変更しない制御を行う。具体的には、前記制御手順は、異常時に切換ダンパ24を熱媒ボイラ2からの廃ガスの全量が水管22をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時を除き、切換ダンパ24を前記廃ガスの全量が水管22に流れる熱回収位置に制御するとともに、圧力センサ48の検出値が第一設定値以上となると余剰蒸気放出弁49を開くように構成されている。この異常時とは、廃熱ボイラ3の停止に至る故障時および非常停止入力時を意味し、水管22の「低水位」、「異常高圧」、「廃ガス温度異常」を含んでいる。この制御手順の要部を図5に示す。
「異常高圧」については、圧力スイッチ56により第一設定値より高い圧力の第二設定値以上を検出すると、制御器44が異常と判定する。「低水位」については、水位センサ47による検出水位が設定した低水位位置を検出すると、制御器44が異常と判定する。「廃ガス温度異常」については、温度センサ46の検出温度が設定値以上となると、制御器44が異常と判定する。
また、この実施例1においては、前記第二設定値より高い圧力の第三設定値以上で機械的に開放する安全弁53を気液分離器38に備えている。
以上の如く構成される実施例1の動作を図5に基づき説明する。処理ステップS1(以下、処理ステップSNは、単にSNと称する。)において、廃熱ボイラ運転スイッチ(図示省略)のONが判定され、YESが判定されると、S2で廃熱ボイラ3の運転が開始される。ここでは制御器44の通電が開始され、水位センサ47による水管22の水位制御が行われる。
ついで、S3にて熱源運転入力がON(運転中信号有り)かどうかかが判定される。熱源運転入力は、熱媒ボイラ2の制御器から制御器44へ入力される信号で、熱媒ボイラ2が運転中かどうかを表す信号である。S3でYESが判定されると、S4へ移行して、廃熱ボイラ3が異常か否か(前記の異常が発生しているかどうか)を判定する。NO(異常がなく、正常)の場合は、S5へ移行して、切換ダンパ24を開く,すなわち駆動モータ27を作動させて、図3の実線で示す位置にダンパ板14を位置させ、切換ダンパ24を熱回収位置とする。
すると、熱媒ボイラ2の第一廃ガス出口5から排出される廃ガスは、図3の矢示Xで示すように、廃ガス入口17から導入され、下側廃ガス流通路15を通り、ついで上側廃ガス流通路16を流れ、第二廃ガス出口18から排出される。この廃ガスの流れにより、水管22により廃ガスから熱回収される。この熱回収により、水管22内の水が加熱され、蒸気となって上部ヘッダ19,気液分離器38,主蒸気ライン51を経て、蒸気使用負荷(図示省略)へ供給される。
この熱回収時、廃熱ボイラ3に対する要求負荷量が減少して、圧力センサ48による検出圧力が第一設定値以上となると、S6にてYESが判定され、S7へ移行して、制御器44は、余剰蒸気放出弁49を開く。これにより、余剰蒸気を大気中へ放出することにより、前記要求負荷量に対する缶体22の廃ガスからの受熱量が過剰となることが防止される。
S4にて、圧力スイッチ56が第二設定値以上を検出してONとなり「異常高圧」と判定されなど廃熱ボイラ3の異常が判定されると、S10へ移行して、切換ダンパ24を閉じる,すなわち駆動モータ27を作動させて、図3の二点鎖線で示す位置にダンパ板14を位置させ、切換ダンパ24をバイパス位置とする。
すると、熱媒ボイラ2の第一廃ガス出口5から排出される廃ガスは、図3の矢示Yで示すように、廃ガス入口17から導入され、水管22をバイパスして、連通部23を経て第二廃ガス出口18から排出される。この廃ガスの流れにより、水管22により廃ガスから熱回収されることがなくなる。この状態で、廃熱ボイラ3の異常を点検し、修理することができる。
余剰蒸気放出弁49の作動と切換ダンパ24をバイパス位置とすることによっても、水管22内の圧力が低下せず、さらに圧力が上昇して第三設定値以上となると、安全弁53が作動する。これにより異常高圧による危険を回避する。
そして、S6において、圧力センサ48による検出圧力が第一設定値未満と判定されると、S8へ移行して余剰蒸気放出弁49を閉じる。
ついで、S9にて、NO,すなわち熱源運転入力のOFF(熱源運転中の信号無し)が判定されるまで、S4からS9の処理が繰り返される。
熱媒ボイラ2の運転停止により、S9にてYESが判定されると、S10へ移行して、切換ダンパ24を閉じる,すなわち駆動モータ27を作動させて、図3の二点鎖線で示す位置にダンパ板14を位置させ、切換ダンパ24をバイパス位置とする。
廃熱ボイラ運転スイッチをOFFすると、S11にてYESが判定され、S12へ移行して廃熱ボイラ3の運転が停止する。
上記の如く構成される実施例1によれば、制御器44は、廃熱ボイラ3に対する要求負荷量の変動によっては、切換ダンパ24の開閉位置を変更しない。このため、廃熱ボイラ3を熱回収位置とする熱回収運転時、切換ダンパ24の開閉位置の変更によって熱媒ボイラ2の通風圧損が変動しない。その結果、前記燃焼装置2Aの燃焼状態が従来装置と比較して安定化し、燃焼装置2Aの失火を防止することができる。
また、廃熱ボイラ3への要求負荷量が減少すると、余剰蒸気放出弁49が作動して、受熱量の一部を放出する。これにより、廃熱ボイラ3への要求負荷量に対する水管21の受熱量が過剰となることが調整される。この調整動作によって廃熱ボイラ3の廃ガス流通路の通風圧損の変動が生じない。このため前記燃焼装置2Aの燃焼状態の不安定化を招かない。
つぎに、この発明の実施例2を図6および図7に基づき説明する。以下の説明では、実施例1と異なる構成を中心に説明し、同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例2において、実施例1と異なる点は、図6に示すように、熱媒ボイラ2を単独運転させる単独運転選択スイッチ57を備えている点である。そして、図7に示すように、制御器44は、この単独運転選択スイッチ57の入力を受けて、廃熱ボイラ3の異常時および単独運転選択スイッチ57の操作時に切換ダンパ24を熱媒ボイラ2からの廃ガスの全量が水管22をバイパスして流れるバイパス位置(ダンパ板14が図3の二点鎖線
の位置)に制御し、異常時および単独運転選択スイッチの操作時を除き、切換ダンパ24を廃ガスの全量が水管22に流れる熱回収位置(ダンパ板14が図3の実線の位置)に制御するように構成している。すなわち、実施例1と異なるのは、図5において図7のS13の処理を付加した点である。
この実施例2の動作を図7に基づき実施例1と異なる点を中心に説明する。図7において、図5と同じ処理は、同じ処理ステップ記号SNを付してその説明を省略する。
単独運転選択スイッチ56が操作(ON)されると、S13にてYESが判定され、S10へ移行して、切換ダンパ24をバイパス位置に制御して、前述の缶体22による熱回収運転を停止する。
この発明は、前記の実施例1および実施例2に限定されるものではなく、たとえば、前記実施例1では、切換ダンパ24の熱回収位置において、熱媒ボイラ2からの廃ガスの全量を缶体22へ供給するように構成しているが、廃熱ボイラ3の平均的要求負荷に対応する廃ガス流量よりも前記全量が多すぎる場合には、熱媒ボイラ2からの廃ガスの一部のみ缶体22へ流し、残りの廃ガスを缶体22をバイパスして(連通部23を通して)流すように構成することができる。
これを実現するには、ダンパ板14が連通部23を全閉するのではなく、全閉から全開への途中の所定開閉位置(図示省略)とすることができるように構成する。この場合においても、制御器44は、廃熱ボイラ3に対する要求負荷が変動しても切換ダンパ24の開閉位置を変更せず、前記所定開閉位置を保持する。
このように構成することにより、廃熱ボイラ3の熱回収運転時、熱媒ボイラ2からの廃ガスからの受熱量と廃熱ボイラに対する要求負量とのバランスを取ることができ、余剰蒸気放出弁49や安全弁53の頻繁な作動を抑制することができ、装置の長寿命化を実現できる。
1 廃熱回収システム
2 熱媒ボイラ(熱源)
3 廃熱ボイラ
4 載置台
21 水管(熱回収管)
24 切換ダンパ
44 制御器(制御手段)
49 余剰蒸気放出弁(調整手段)
56 単独運転選択スイッチ

Claims (4)

  1. 燃焼装置を有する熱源からの廃ガスが流れる廃ガス流通路と、前記廃ガス流通路内に配置される熱回収管と、前記廃ガスの前記熱回収管へ流れる量と前記熱回収管をバイパスして流れる量とを開閉位置によって異ならせる切換ダンパと、前記切換ダンパの作動を制御する制御手段とを備える廃熱ボイラにおいて、
    前記廃ガス流通路の通風圧損を変えることなく、前記廃熱ボイラへの要求負荷量に対する前記熱回収管の前記廃ガスからの受熱量が過剰となることを調整する調整手段を備え、
    前記制御手段は、前記要求負荷量の変動によって、前記切換ダンパの開閉位置を変更しない制御を行うことを特徴とする廃熱ボイラ。
  2. 前記制御手段は、前記廃熱ボイラの異常時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御することを特徴とする請求項1に記載の廃熱ボイラ。
  3. 前記熱源を単独運転させる単独運転選択スイッチを備え、
    前記制御手段は、前記廃熱ボイラの異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時に前記切換ダンパを前記廃ガスの全量が前記熱回収管をバイパスして流れるバイパス位置に制御し、異常時および前記単独運転選択スイッチの操作時を除き、前記切換ダンパを前記廃ガスの全量または一部が前記熱回収管に流れる熱回収位置に制御することを特徴とする請求項1に記載の廃熱ボイラ。
  4. 前記熱源と請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の廃熱ボイラとからなる廃熱回収システム。
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KR20160064594A (ko) * 2014-11-28 2016-06-08 현대중공업 주식회사 열 회수 보일러의 배기가스 바이패스 흐름 전환용 무선 제어 도어 장치

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