JP2011068627A - アテローム動脈硬化抑制剤 - Google Patents

アテローム動脈硬化抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】実際のアテローム動脈硬化の抑制に有効であり、且つ副作用の少ない薬剤の提供。
【解決手段】HMGB1(High Mobility Group Box 1、高移動度群タンパク質のBボックス1)のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を有効成分とするアテローム動脈硬化抑制剤。該アテローム動脈硬化抑制剤は、静脈注射投与が好ましく、1回当たり0.2mg/kg以上、2mg/kg以下投与することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、アテローム動脈硬化を抑制するための薬剤に関するものである。
アテローム動脈硬化は、アテローム硬化プラークと呼ばれる沈着物が動脈血管内膜層で発達し、血流が減少したり遮断される疾患である。さらに、アテローム硬化プラークは、線維性被膜の消化やカルシウムイオンの蓄積などにより硬くなって破裂する場合がある。破裂したアテローム硬化プラークでは、血栓が高頻度で形成される。また、破裂したアテローム硬化プラークへは血液が流れ込み、プラーク自体が増大し得る。また、破裂したアテローム硬化プラークから脂肪性の内容物が血液中へ流入し、別の箇所で血管を閉塞することもある。このようにアテローム動脈硬化は、進行すると血栓症や臓器虚血の原因となり、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全などを引き起こす。
ある統計によれば、日本における死因は、上位からがんなどの悪性新生物、心臓病、脳血管疾患となっている。しかし、心臓病と脳血管疾患は動脈硬化が原因であり得、動脈硬化の中でもアテローム動脈硬化の割合が最も高いことから、実はアテローム動脈硬化こそが死因の第一位であるともいわれている。よって、アテローム動脈硬化の改善は非常に重要である。
アテローム動脈硬化に対しては、一般的に、スタチンなどの抗高脂血症薬や、アンギオテンシン受容体遮断薬などの抗高血圧薬が用いられる。しかし、アテローム動脈硬化の発生や進行には様々な要因が複雑に関与していることから、これらと作用機序の異なるアテローム動脈硬化抑制剤が求められていた。
アテローム動脈硬化は、血液中の単球が活性化されて血管内皮細胞下に侵入することから始まるといわれている。血管内膜層に侵入した単球はマクロファージへと変化し、さらにコレステロールなどの脂肪性物質を取り込んで泡沫細胞へと変化する。かかる泡沫細胞や平滑筋細胞が形質転換した上で遊走して蓄積し、アテローム硬化プラークが形成される。ここで、単球やマクロファージの活性化は、炎症反応で見られる現象である。よって、炎症反応を抑制する因子によりアテローム動脈硬化を治療するということが検討されている。
例えば特許文献1には、HMG(高移動度群タンパク質)の一部を構成するAボックスを含むポリペプチドや、或いはHMGの一部を構成するBボックスへ特異的に結合する抗体により起炎症性サイトカインの放出を阻害し、炎症性サイトカインカスケードを原因とする疾患を処置することが記載されている。かかる疾患の一つとして、アテローム動脈硬化が記載されている。
また、特許文献2には、HMGのボックスに結合する抗体によりアテローム動脈硬化などの血管疾患を治療することが記載されている。
上記特許文献において、HMGとして利用されているのは、HMGB1(High Mobility Group Box 1)である。
特表2005−512507号公報 特表2004−523579号公報
上述したように、HMGB1のボックスに結合する抗体によりアテローム動脈硬化を治療するというアイデアはあった。しかし、上記特許文献に開示されている実験結果はインビトロの基礎的なものであり、かかる抗体によりアテローム動脈硬化を実際に抑制できるかは不明である。
具体的には、特許文献1に記載されているアテローム動脈硬化は、炎症性サイトカインカスケードに関係するものとして例示されている多数の疾患のうちの一つに過ぎない。また、特許文献1で開示されている実験例では、HMGB1のBボックスに結合する抗体が腫瘍壊死因子(TNF)の放出を阻害するといった基礎的な知見が主に示されているのみであって、改善結果が実際に示されている疾患は敗血症のみである。
また、特許文献2で実験的に示されているのは、HMGB1に対する抗体が平滑筋細胞(RSMC)の移動や形態的変化を阻害することなどのみであり、かかる抗体が実際に血管疾患の治療に用い得ることを実証する試験は開示されていない。さらに、特許文献2に記載されているのはインビトロ試験のみであり、実験動物を用いたインビボ試験や臨床試験の結果は記載されていない。また、確かに平滑筋細胞の遊走はアテローム動脈硬化の部分的な現象ではあるが、平滑筋細胞の遊走を阻害したからといって単球の活性化やアテローム硬化プラークそのものを抑制できるとは限らない。
以上の状況下、本発明が解決すべき課題は、実際のアテローム動脈硬化の抑制に有効であり、且つ副作用の少ない薬剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた。その結果、HMGB1のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体が、実際のアテローム動脈硬化の抑制に極めて有効であることを見出して、本発明を完成した。
より詳しくは、従来、HMGB1に対するモノクローナル抗体としては、主にAボックスやBボックスに結合するものが検討されていた。これは、HMGB1のボックス部位が、平滑筋細胞や神経細胞など様々な細胞で発現しているマルチリガンド受容体であるRAGE(receptor for advanced glycation endproducts)に対する結合部位の一つであることによると考えられる。一方、本発明者らは、独自にHMGB1のCテイルに結合するモノクローナル抗体につき研究を進め、HMGB1のボックスに結合するモノクローナル抗体がHMGB1による血管透過性の亢進を全く阻害しないのに対して、Cテイルに対するモノクローナル抗体が有意に亢進を阻害できることを見出した。よって、HMGB1のCテイルに結合するモノクローナル抗体は血管内皮細胞下への単球の侵入の促進を含む、HMGB1の作用を効率良く阻害でき得る。その上、アテローム動脈硬化を総合的に抑制できることを、モデル動物を用いて実験的に証明した。
本発明に係るアテローム動脈硬化抑制剤は、HMGB1のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を有効成分とすることを特徴とする。
上記アテローム動脈硬化抑制剤の投与形態としては、静脈注射が好適である。上記抗体を障害部位へ速やかに送達できるからであり、また、本発明者らの実験によって、モデルマウスに上記抗体を静脈注射で投与することによりアテローム動脈硬化が顕著に改善されることが実証されている。
また、上記抗HMGB1モノクローナル抗体の投与量としては、後述する実験結果より、1回当たり0.2mg/kg以上、2mg/kg以下が好適である。
本発明に係る薬剤は、活性化された単球の血管内膜層への集積を阻害することなどにより、脳梗塞や心筋梗塞など様々な臓器障害の原因となるアテローム動脈硬化を効果的に抑制することができる。また、現在使用されている抗体薬剤を考慮すれば、重篤な副作用を生じる可能性は極めて少ないと考えられる。従って、本発明のアテローム動脈硬化抑制剤は、抗高脂血症薬や抗高血圧薬などこれまで実用化されている薬剤とは異なる作用機序によりアテローム動脈硬化を抑制可能な実用的薬剤として、極めて有用である。
実験用ラットの背部皮内に、生理食塩水、HMGB1のみ、HMGB1+本発明に係る抗HMGB1モノクローナル抗体、またはHMGB1+HMGB1のBボックスに結合するモノクローナル抗体を投与した後における色素(エバンスブルー)の血管透過量の相対割合を示すグラフである。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するHMGB1を免疫染色した写真である。(1)は一次抗体として抗HMGB1抗体を用いた場合の写真であり、(2)は一次抗体として非特異的IgG抗体を用いた場合の写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面を、Oil Red Oで染色した写真を示す。(1)は対照としてKeyhole Limpet Hemocyanin抗体を投与したマウスの写真であり、(2)は本発明に係る抗HMGB1抗体を投与したマウスの写真である(以下、図4〜10において同様である)。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するCD68を免疫染色した写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するVCAM−1を免疫染色した写真である アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するMCP−1を免疫染色した写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するCD11cを免疫染色した写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するCD83を免疫染色した写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するCD4を免疫染色した写真である。 アテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面に存在するPCNAを免疫染色した写真である。 対照であるIgG抗体または本発明に係る抗HMGB1抗体を投与したアテローム動脈硬化モデルマウスの大動脈洞スライスの断面を、Oil Red Oで染色した場合、または抗原を免疫染色した場合における、染色部位の面積や割合、または染色された細胞数を示すグラフである。(1)はOil Red Oで染色した場合であり、(2)〜(8)はそれぞれCD68、VCAM−1、MCP−1、CD11c、CD83、CD4、PCNAを免疫染色した場合の結果である。
本発明のアテローム動脈硬化抑制剤は、HMGB1のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を有効成分とする。
本発明に係る抗体は、投与後、血液内において単球の活性化を抑制し、その血管内膜層への侵入を顕著に抑制する。また、血管内壁におけるマクロファージの泡沫化や、単球の血管内皮細胞への接着を促進する因子の発現を抑制する。これら作用により、本発明に係る抗体は、実際にアテローム動脈硬化の病巣を減少させる。その上、モノクローナル抗体としての特性から、他の化合物などには作用せず、副作用が生じる可能性は無いか、極めて少ないと考えられる。
本発明に係る抗HMGB1モノクローナル抗体の調製は、常法に従えばよい。例えば、市販のHMGB1を用いてマウスやラット等を免疫し、その抗体産生細胞や脾細胞と骨髄腫細胞とを融合させてハイブリドーマを得る。このハイブリドーマをクローニングし、HMGB1のCテイルへ特異的に反応する抗体を産生しているクローンをスクリーニングする。このクローンを培養し、分泌されるモノクローナル抗体を精製すればよい。
本発明で使用する抗HMGB1モノクローナル抗体の種類は、特に制限されない。例えば、ヒト型抗体や完全ヒト抗体を用いることができる。好適には、投与対象である動物に由来する抗体を用いる。
本発明に係るアテローム動脈硬化抑制剤の剤形は特に問わないが、有効成分である抗HMGB1モノクローナル抗体がペプチドであることを考慮すれば、注射剤としての投与を志向して、溶液やエマルション製剤などの液状製剤とすることが好ましい。
液状製剤の溶媒としては、pHを調整した生理食塩水やグルコース水溶液など、血漿の等張液を用いることができる。また、抗体を塩類等と共に凍結乾燥した場合には、純水、蒸留水、滅菌水等も使用できる。その濃度も通常の抗体製剤のものとすればよく、一般的には0.1mg/mL以上、1mg/mL以下程度、点滴用では0.02mg/mL以上、0.2mg/mL以下程度とすることができる。但し、注射剤の浸透圧は、血漿と同等にする必要がある。
本発明における「抑制」には、アテローム動脈硬化の発生の抑制、即ち「予防」と、発生したアテローム動脈硬化の軽減や進行の抑制、即ち「治療」の両方の概念が含まれる。従って、本発明のアテローム動脈硬化抑制剤は、アテローム動脈硬化の憎悪因子の上昇から実際にアテローム動脈硬化が発生する前に予防的に投与してもよいし、アテローム動脈硬化の発生後に治療的に投与してもよい。
本発明に係るアテローム動脈硬化抑制剤の投与頻度や投与量は、患者の重篤度、年齢、性別などに応じて適宜調整すればよい。後述する実施例で示す通り、体重約25gのモデルマウスに対して1回当たり400μgの抗HMGB1モノクローナル抗体を週当たり2回投与した場合に、顕著なアテローム動脈硬化の抑制効果が得られた。斯かる結果から考えると、ヒトに対する投与量は、1回当たり抗HMGB1モノクローナル抗体を0.1mg/kg以上、2mg/kg以下程度とし得、より好適には0.2mg/kg以上、2mg/kg以下とし、1週間当たり2回から一日当たり3回程度投与することができる。
投与形態も特に制限されず、適宜調整すればよいが、本発明に係る抗HMGB1モノクローナル抗体は、血液中の単球やアテローム硬化プラークに作用させる必要があることから、血中への注射投与、特に静脈注射投与が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1 HMGB1のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体の調製
(a)ラットの免疫
市販のウシ胸腺由来HMGB1とHMGB2との混合物(和光純薬工業社製、コード番号:080−070741)1mg/mLを2mLガラス製注射筒にとり、別の2mLガラス製注射筒にとった等容量のフロイント完全アジュバンドと連結管を通じて徐々に混和することによって、エマルションとした。セボフルレンにより麻酔したラットの後肢足蹠に、得られたエマルションを0.1mLずつ、計0.2mL注射投与した。2週間後、頚静脈から試験採血し、抗体価の上昇を確認した。次いで、腫大した腸骨リンパ節を前記注射投与から5週間後に無菌的に取り出した。得られた2個のリンパ節から、約6×107個の細胞を回収することができた。
(b)細胞融合とクローニング
上記腸骨リンパ節細胞とマウスミエローマSP2/O−Ag14(SP2)細胞を、ポリエチレングリコールを用いて融合させ、得られた融合細胞を96穴マイクロプレートに蒔いた。1週間後、最初のELISAスクリーニングを行ない、陽性ウェルについて、ウェスタンブロットにより二次スクリーニングを行なった。陽性を示すウェル細胞を24穴マイクロプレートに移し、細胞をほぼコンフルエントな状態(約2×105)に殖やしてから、0.5mLの凍結培地(GIT培地にウシ胎児血清を10%とジメチルスルホキシドを10%添加したもの)を用いて、液体窒素中で凍結保存した。この凍結保存細胞を解凍した後、96穴マイクロプレートでクローニングした。
(c)抗体の精製
回転培養装置(Vivascience社製)により上記陽性細胞を2週間大量培養し、濃度2〜3mg/mLの抗体液を得た。中性pH下、この抗体液をアフィニティゲル(インビトロジェン社製、MEP−HyperCel)と混和し、抗HMGB1抗体をゲルへ特異的に結合させた。特異的にゲルに結合した抗体を、グリシン−塩酸バッファー(pH4)により溶出した。溶出液を限外濾過装置により濃縮した後、セファロースCL6Bゲル濾過カラム(直径2cm×長さ97cm)によって、得られた抗体を単離精製した。
得られたモノクローナル抗体のうちの一つは、HMGB1のCテイル中のアミノ酸配列である208EEEDDDDE215(Eはグルタミン酸を示し、Dはアスパラギン酸を示す)をエピトープとして特異的に認識する抗体であった。例えば、HMGB1に類似するタンパク質としてHMGB2があるが、HMGB2には211以下のDDDDEの配列が存在しないため、本発明に係るモノクローナル抗体はHMGB2に結合せず、HMGB1のみを特異的に認識して結合することができる。
比較例1 HMGB1のBボックスに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体の調製
上記実施例1と同様にして、HMGB1のBボックス(配列:LKEKYEKDIA)をエピトープとして認識する抗HMGB1モノクローナル抗体を単離精製した。
試験例1 抗体の結合部位の決定
上記実施例1および比較例1のモノクローナル抗体のHMGB1における結合部位を、改めて決定した。
具体的には、HMGB1のアミノ酸配列のうちN末端から1〜15、6〜20、11〜25・・・といった15個のアミノ酸配列を有する41のペプチドを合成した。これらペプチドの1mg/mL溶液を、Ultra Bind Membrane(PALL Life Science社製)に、0.5μLずつ重ならないように滴下した。また、ポジティブコントロールとして、ウシ胸腺由来の精製HMG−1,2の1mg/mL溶液も0.5μL滴下した。滴下後、当該Membraneを室温で1時間風乾した。風乾後、20%スキムミルク/PBS溶液で1時間ブロッキングした。次いで、MembraneをPBSで5分間ずつ2回洗浄した後、室温で1時間風乾した。当該MembraneをPBSに浸した後、1%BSA/PBS溶液で500倍に希釈した各抗体溶液(1mL)をナイロン膜に入れてパッキングし、4℃で一晩反応させた。その後、0.1% Tween20/PBS溶液で5分間ずつ3回洗浄した。ペルオキシダーゼ標識された抗RAT抗体を1%BSA/PBS溶液で1000倍に希釈し、当該溶液(1mL)を加え、室温で一晩反応させた。次いで、0.1% Tween20/PBS溶液で5分間ずつ3回洗浄した後、ケミルミネッセンス法により発色させた。
発色が認められたスポットのアミノ酸配列から、上記実施例1で得られた抗体はHMGB1のCテイル(配列:EEEDDDDE)へ特異的に結合し、上記比較例1で得られた抗体はHMGB1のBボックス(配列:LKEKYEKDIA)へ特異的に結合することを確認することができた。
試験例2 血管透過性試験
アテローム動脈硬化は、血液中の単球が動脈血管内皮細胞間隙を通過して、内皮細胞の基底膜下に侵入することから始まるといわれており、HMGB1は単球の活性化と血漿タンパク質の漏出に関与していると考えられている。そこで、HMGB1による血管透過性亢進の阻害試験を行い、各抗体の活性を調べた。
8匹のウィスター系雄性ラット(体重:300〜400g)を、2%ハロタン、49%酸素、49%笑気ガスからなる混合ガスで麻酔した。麻酔中、ラットは自発呼吸させた。麻酔したラットをうつ伏せにして背中の毛を剃り、脊椎を中線として、1cmの間隔で両側10箇所に印を付けた。別途、昆虫細胞Sf9を用い、ヒトHMGB1組換え体を調製した。ラットの印を付けた箇所へ、生理食塩水のみ(0.1mL)、HMGB1の2.5μg/mL溶液のみ(0.1mL)、HMGB1の2.5μg/mL溶液(0.1mL)とCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体(実施例1)の25μg/mL溶液(0.1mL)、またはHMGB1の2.5μg/mL溶液(0.1mL)とBボックスに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体(比較例1)の25μg/mL溶液(0.1mL)を、2箇所ずつ皮下注射した。
皮下注射から1時間後、エヴァンスブルーの2%生理食塩水溶液を、体重kg当たり2mLの割合で静脈注射した。エヴァンスブルーの静脈注射から2時間後、体重kg当たり50mgの割合でペントバルビタールナトリウムを腹腔内投与して深麻酔状態とした。左心室から生理食塩水(100mL)を還流し、右心房から脱血した。背部の皮膚を剥離し、裏面から写真撮影した。得られた写真を医療用画像解析ソフト(ImageJ,NIH)により解析し、血液中から血管外へ漏出した色素の濃度と面積を測定し、その量を計算した。HMGB1を単独投与した場合における色素の血管外漏出量を100%とした場合の割合を、図1に示す。
図1のとおり、HMGB1のみを投与した場合においては、生理食塩水のみを投与した場合に比べて、血液中から血管内皮細胞を透過して漏出した色素の量は当然に増加している。しかし、HMGB1に加えて、Bボックスに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を投与した場合であっても、有意差こそないものの、血管外へ漏出した色素の量はかえって増加する傾向にあった。
それに対して、HMGB1に加えて、Cテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を投与した場合、HMGB1を単独投与した場合のみならず、さらにBボックスに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を投与した場合に比べても、p<0.001の危険率で色素の血管透過を有意に抑制している。
従って、本発明に係るCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体は、血漿タンパク質のアテローム硬化プラークへの漏出を顕著に低減し、アテローム動脈硬化の発生や進行を抑制できることが実証された。
試験例3 動脈硬化症病態のマウスの大動脈壁におけるHMGB1の免疫組織化学染色
(1) アテローム動脈硬化モデルマウスの作製
一般的な実験用マウスであるC57BLに由来する雄性ApoE−/−マウス(6週齢)をPrecinct Animal Facility(AMREP,メルボルン,オーストラリア)から入手し、コレステロール0.15%と脂肪分21%を含む高脂肪餌を8週間にわたり与えた。
(2) 免疫染色
過剰量のペントバルビタール(120mg/kg)を腹腔内投与することにより上記マウスを殺し、心臓と近位大動脈を切除し、OCTコンパウンド(製品名「Tissue−tek)に包埋し、−80℃で凍結した。大動脈洞の6μm厚スライスを作製した。
当該大動脈洞スライスを、−20℃のアセトンで20分間固定化した。次いで、3%過酸化水素、10%血清およびビオチン/アビジンブロッキング剤(Vector Laboratories製)を含むPBS溶液中でインキュベートした。当該スライスを、血清中、一次抗体と1時間インキュベートした。使用した一次抗体は、ウサギ由来の抗HMGB1抗体(0.125μg/mL,BD Pharmingen製,cat#556528)または非特異的なウサギ由来IgG抗体である。次いで、当該スライスを洗浄した後、二次抗体と40分間インキュベートした。使用した二次抗体は、ビオチン化抗ウサギ抗体(Vector Laboratories製,cat#BA−1000)である。続いて、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体(Vector Laboratories製)とインキュベートした。抗原を、3,3−ジアミノベンジジンを用いて可視化した。各スライスを、ヘマトキシリンで対比染色した。両写真を図2として示す。
抗HMGB1抗体により免疫染色された部分は、動脈血管内膜層に限局しており、この部分に存在する細胞核と細胞質が広範囲で陽性に染色された。一方、血管中膜層には、陽性細胞はほとんどなかった。以上の結果は、アテローム動脈硬化巣において、浸潤するマクロファージ、リンパ球、遊走し形質転換した平滑筋細胞などがHMGB1を発現していることを示唆し、HMGB1が細胞外へ供給される状態になっていることが分かる。
試験例4 抗アテローム動脈硬化試験
本発明に係る抗HMGB1抗体の実際のアテローム動脈硬化に対する効果を、アテローム動脈硬化モデルマウスを用いて試験した。なお、この実験は、the Alfred Medical Research Education Precinct(AMREP)Animal Ethics Committeeに認可されたものである。
(1) アテローム動脈硬化モデルマウスの作製
一般的な実験用マウスであるC57BLに由来する雄性ApoE−/−マウス(6週齢)をPrecinct Animal Facility(AMREP,メルボルン,オーストラリア)から入手し、コレステロール0.15%と脂肪分21%を含む高脂肪餌を8週間にわたり与えた。また、当該期間中、実施例1で得た抗HMGB1抗体、または
対照としてヘモシアニンの一種であるKeyhole Limpet hemocyaninに対するIgG2aを、それぞれマウス1匹当たり400μgの用量で1週間当たり2回静脈注射した。
(2) Oil Red O染色
過剰量のペントバルビタール(120mg/kg)を腹腔内投与することにより上記マウスを殺し、心臓と近位大動脈を切除し、OCTコンパウンド(製品名「Tissue−tek)に包埋し、−80℃で凍結した。大動脈洞の6μm厚スライスを作製し、大動脈内膜断面におけるアテローム動脈硬化病巣部位を、脂肪変性部位を特定できるOil Red Oで染色した。各マウスの上行大動脈において、大動脈弁尖から180μmの間で60μmごとの内膜断面において、染色されたアテローム動脈硬化病巣部位の面積を測定し、その平均値を算出した。代表的な断面写真を図3に示す。
(3) 免疫染色
上記の大動脈洞スライスを、−20℃のアセトンで20分間固定化した。次いで、3%過酸化水素、10%血清およびビオチン/アビジンブロッキング剤(Vector Laboratories製)を含むPBS溶液中でインキュベートした。当該スライスを、血清中、一次抗体と1時間インキュベートした。使用した一次抗体は、ラット由来の抗マウスCD68抗体(Serotec製,cat#MCA1957)、ラット由来の抗マウスVACM−1抗体(BD Pharmingen製,cat#550547)、ウサギ由来の抗ラットMCP−1抗体(Abcam製,cat#ab7202)、アルメニアンハムスター由来の抗マウスCD11c抗体(eBioscience製,cat#14−0114)、ラット由来の抗マウスCD83抗体(eBioscience製,cat#14−0831)、ラット由来の抗マウスCD4抗体(BD Pharmingen製,cat#550274)、またはウサギ由来の抗ヒトPCNA抗体(Abcam製,cat#ab2426)である。次いで、当該スライスを洗浄した後、由来動物に応じた二次抗体と40分間インキュベートした。使用した二次抗体は、マウス由来のビオチン化抗ラット抗体(BD Pharmingen製,cat#550325)、マウス由来のビオチン化抗アルメニアンハムスター抗体(eBioscience製,cat#13−4113−85)、またはビオチン化抗ウサギ抗体(Vector Laboratories製,cat#BA−1000)である。続いて、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼ複合体(Vector Laboratories製)とインキュベートした。各抗原を、3,3−ジアミノベンジジンを用いて可視化した。各スライスを、ヘマトキシリンで対比染色した。
Oil Red Oによる染色部位および各抗原の発現状況を、Optimus6.2 VideoPro−32により染色範囲を測定するか、或いは対応する細胞を計数することにより、定量化した。
Oil Red Oで染色した写真を図3に、CD68、VCAM−1、MCP−1、CD11c、CD83、CD4、PCNAを免疫染色した写真を図4〜10に示す。なお、図3〜10中、(1)は対照であるIgGを投与した結果であり、(2)は本発明に係る抗HMGB1抗体を投与した結果である。また、各例において、アテローム動脈硬化病巣部位の面積、陽性領域の面積比または陽性細胞数を定量化した結果のグラフを図11に示す。図11中、(1)はOil Red Oで染色した結果であり、(2)〜(8)はそれぞれCD68、VCAM−1、MCP−1、CD11c、CD83、CD4、PCNAを免疫染色した結果である。また、図11において、「*」はt−テストより危険率p<0.05で有意差がある場合を示す。
Oil Red Oは脂肪変性部位を染色できるため、図3の写真中の染色部位はアテローム動脈硬化病巣部位を示す。図3のとおり、IgG抗体を投与した場合に比して、本発明に係るHMGB1抗体を投与した場合には、アテローム動脈硬化病巣部位が顕著に低減されていることが分かる。
CD68、CD11c、CD83およびCD4は白血球抗原であり、それぞれマクロファージ、未熟樹状細胞、成熟樹状細胞、T−リンパ球で高発現している。図4、図7〜9および図11のとおり、対照であるIgG抗体を投与した場合に比して、本発明に係るHMGB1抗体を投与した場合にはこれら白血球抗原の発現が顕著に抑制されており、血管内膜層におけるマクロファージ、樹状細胞およびCD4陽性T−リンパ球の浸潤が顕著に抑制されていることが分かる。
VCAM−1は、血管内皮細胞の活性化によりその細胞形質膜における発現量が増大する。特に動脈硬化の形成に関与すると考えられている。従って、免疫組織化学染色によりVCAM−1陽性細胞数の増減を調べることにより、内皮細胞の活性化に対する抗体の効果を評価できる。図5と図11のとおり、本発明に係るHMGB1抗体を投与した場合には対照に比してVCAM−1陽性細胞数がおよそ半減しており、当該抗体により動脈硬化の形成に関与する血管内皮細胞の活性化を抑制できることが明らかにされた。
MCP−1は、単球、マクロファージおよび樹状細胞の遊走因子である。図6のとおり、本発明に係るHMGB1抗体を投与した場合には対照に比してMCP−1陽性の領域が約30%にまで低減されているので、当該抗体は動脈硬化の形成に関与する単球等の遊走を抑制できることが証明された。
PCNAは、DNAの合成と修復に関与する核内因子である。血管壁内では、遊走平滑筋の増殖性細胞で多く発現していると考えられる。図10と図11のとおり、本発明に係るHMGB1抗体を投与した場合には対照に比してPCNA陽性の細胞数が約35%低下しているので、当該抗体により動脈硬化が抑制されることが分かった。

Claims (3)

  1. HMGB1のCテイルに結合する抗HMGB1モノクローナル抗体を有効成分とすることを特徴とするアテローム動脈硬化抑制剤。
  2. 静脈注射投与するものである請求項1に記載のアテローム動脈硬化抑制剤。
  3. 抗HMGB1モノクローナル抗体を、1回当たり0.2mg/kg以上、2mg/kg以下投与するものである請求項2に記載のアテローム動脈硬化抑制剤。
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