JP2011068118A - 用紙搬送制御装置、用紙搬送制御方法及びプリンタ - Google Patents

用紙搬送制御装置、用紙搬送制御方法及びプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】印刷装置における用紙搬送量を安定することができる用紙搬送制御装置を提供する。
【解決手段】用紙の印字モードに応じた最適な搬送量である用紙搬送量最適値を記憶する記憶手段と、モータによる用紙搬送が行われる前後で、用紙上に載せたおもりの位置を検出することにより、実際の用紙搬送量を計測する用紙搬送量計測手段50と、用紙搬送量計測手段により計測された実際の用紙搬送量が前記記憶手段より読み出された用紙搬送量最適値と乖離がある場合に、これを補正するために再度用紙搬送制御を行う補正手段とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット方式のプリンタ等に備えられる用紙搬送動作を制御する用紙搬送制御装置、用紙搬送制御方法及び用紙搬送制御装置を備えたプリンタに関する。
インクジェットプリンタにおいて、用紙の搬送に際しては、DCサーボモータやステッピングモータを使用している。DCサーボモータを用いる場合は、モータ軸に取り付けられたエンコーダによって回転量を計測し、フィードバック制御を行う。これは、搬送量を最適な値に保つことで、適正な印字画質を得るためである。搬送量に誤差があると、印字結果に筋や色の差を生じてしまい、期待した印字画質が得られない。またエンコーダの取り付け位置の他の例として、インクジェットプリンタによっては用紙をグリッドローラとピンチローラによって挟持し搬送するが、この用紙と接触するグリッドローラと呼ばれる機構を回転する軸にもエンコーダが取り付けられることがある。また、ステッピングモータを使用する場合は、オープンループ制御が可能であり、エンコーダを使用せずとも一定の搬送量を得るための制御が可能である。
ところで、インクジェットプリンタで使用する用紙は多種多様であり、その厚や表面状態は千差万別である。このため、グリッドローラとピンチローラによってかかる圧力は、用紙によって差が生じることがある。それは、グリッドローラの回転に用紙の移動が追従しない、いわゆるすべりという現象の原因となる。このすべりの存在は、モータ軸、グリッドローラ軸の回転量と、用紙の搬送量が一致しないことを意味する。これは搬送量誤差として表れ、前述した印字画質の劣化を招いてしまう。
なお、例えば特開2009−66871号公報のように、事前にモータ回転量をわずかに可変させて印字した複数のテストパターンから、もっとも画質が良好なものを選択することで、モータ回転量を設定する手法が知られている。
また、インクジェットプリンタによっては、光学センサ(カメラ)を用いて、メディアのわずかな凹凸を追尾することで搬送量を計測しているものもある。これによれば、すべりの存在に関わらずメディアの搬送量を直接計測、フィードバックすることができるため、最適な搬送量を保つことができる。
特開2009−66871号公報
前述した、テストパターンを利用した最適なモータ回転量の設定では、複数のテストパターンを印字しなければならず、用紙、インクを浪費する上、印字時間もかかってしまう。また、この作業はロール状の用紙を交換する毎に行わなければならず、ユーザにとって非常に煩わしく、生産性を悪化させる一因となっている。
また、同一のロール内においても、用紙の使い始めの付近(巻頭)と使い終わり付近(巻末)では、ロールの重さが異なることから、用紙搬送時にロール側の負荷状態が異なることになる。これにより、搬送時のすべり量が変化してしまうため、当初設定したモータ回転量から適正な回転量がずれてしまい、印字画質の劣化を招いてしまう。
さらに、すべり量は搬送毎にばらつく。このため、中心値としては最適なモータ回転量を設定していても、1スキャン印字毎に実は搬送量はばらついている。このばらつき量はモータ軸やグリッドローラ軸に取り付けたエンコーダでは計測できないため、結果的に印字画質の向上は望めない。また、ステッピングモータを使用した場合はそもそもエンコーダを使用しなければ、いかなる軸上の回転誤差も計測し得ない。
光学センサを使った搬送量の計測は、非接触であるが故、誤検知が避けられない。また、誤検知は極端な異常値として表れることがある。この誤検知は、むしろ印字画質を悪化させる要因となってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、いかなる条件においても用紙の搬送量を直接計測することで、良好な印字画質を保つことができる、用紙搬送装置、用紙搬送制御方法、用紙搬送制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、用紙を搬送するモータを有する印刷装置の用紙搬送制御装置であって、前記印刷装置の印字モードに応じた最適な搬送量である用紙搬送量最適値を記憶する記憶手段と、前記用紙上に載置する基準器を有し前記モータによる前記用紙の搬送が行われる前後にて、前記基準器の位置を検出することにより前記用紙の搬送量を計測する用紙搬送量計測手段と、前記用紙搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量と前記記憶手段から読み出された前記用紙搬送量最適値との乖離量が所定量以上である場合に、前記乖離量に基づいて前記用紙を搬送する用紙搬送制御を行う補正手段と、を備えたことを特徴とする用紙搬送制御装置である。
本発明は、前記用紙搬送量計測手段は、用紙と垂直方向に昇降可能であることを特徴とする。
本発明は、前記用紙搬送量計測手段は、用紙搬送方向に自由に稼動可能な状態にリニアガイド等で支持されており、その稼動範囲内で位置を検知する手段を備え、かつ用紙搬送後に原点位置に復帰させる機構を備えていることを特徴とする。
本発明は、前記基準器は、用紙との接触面にすべり防止のための部材が取り付けられていることを特徴とする。
本発明は、上述のいずれかに記載用紙搬送制御装置を備えたプリンタであることを特徴とする。
本発明は、前記搬送量計測手段が前記用紙の紙幅方向に複数個設置してあり、夫々の前記搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量に基づいて前記用紙の用紙搬送時のスキューを検知することを特徴とする。
本発明は、用紙搬送に要する駆動系を複数備え、夫々の前記搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量に基づいて前記駆動系を個別に制御することで前記スキューを無くすように補正することを特徴とする。
また、本発明は、用紙を搬送するモータを有する印刷装置の用紙搬送装置であって、前記印刷装置の印字モードに応じた最適な搬送量である用紙搬送量最適値を記憶する記憶手段と、前記用紙上に載置する基準器を有し、該基準器の位置を検出することで、前記用紙の搬送量を計測する用紙搬送量計測手段と、を有する用紙搬送装置の用紙搬送制御方法であって、前記用紙上に前記基準器を載置するステップと、前記用紙を搬送するステップと、前記用紙の搬送量を前記用紙搬送量計測手段によって計測するステップと、前記用紙搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量と前記記憶手段より読み出された前記用紙搬送量最適値との乖離量を演算するステップと、前記乖離量が所定量以上である場合に、前記乖離量に基づいて前記用紙を搬送する用紙搬送制御を行う補正ステップと、を備えたことを特徴とする用紙搬送制御方法である。
本発明によれば、用紙の上に載せた基準器の移動量を計測することで、等価的に用紙の搬送量を計測することができる。すなわち、用紙搬送制御が行われた場合に計測された実際の用紙搬送量と、印刷モードに応じて記憶された用紙搬送量最適値との差に基づいて、再度用紙搬送制御を行うことによって、用紙搬送制御時に伴うあらゆる誤差要因を除去し、安定した用紙搬送を行えるという効果が得られる。これにより、用紙の種類や状態に関わらず、常に高い印字画質を得ることができる。また、ステッピングモータのような安価な駆動系に対して本発明を付加することで、トータルコストを抑えつつも高い印字画質を得ることができる。
本発明の一実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す用紙搬送機構43の構成図である。 図2において用紙の位置関係を示した図である。 図3の構成を装置側面から見た図である。 用紙搬送量計測手段の設置例を示した図である。 用紙搬送量計測手段の構成例を示した図である。 おもりの原点位置復帰手段の一例を示した図である。 図1に示す用紙搬送制御部28の動作を示すフローチャートである。 印字中の用紙搬送量計測手段の動作を示した図である。 用紙搬送量計測手段の昇降とおもりの原点位置復帰を同時に行う例を示した図である。 用紙搬送量計測手段を複数個設置した例を示した図である。 用紙搬送量計測手段を複数個設置し、用紙搬送の駆動系を複数個設置することで、スキューを補正する例を示した図である。
以下、本発明の一実施形態である印刷装置について図面を参照して説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、インクジェット方式の印刷装置1を用いて説明する。印刷装置1は、印刷装置1の動作を制御する制御部20を有する。制御部20は、制御部20内の演算、制御、判別、設定などの処理動作を統括して制御、実行するCPU21と、印字動作を行うプログラム等のCPU21によって実行すべき制御プログラム、初期設定値等が予め記憶されたROM22と、印字動作の実行中に各制御部が作業記憶領域として用いるRAM23と、電源切断直前の設定値やデータを保存しておく不揮発性メモリで構成するEEPROM24と、印刷装置1に対して操作入力および各種表示を行う操作パネル44と、操作パネル44において操作された状態を読み取るとともに、操作パネル44が備える表示部に情報表示を行う操作パネル制御部25と、印刷媒体に対して印字ヘッド41によって印字を行う動作を制御する印字制御部26と、キャリッジ機構42の動作を制御するキャリッジ制御部27と、用紙搬送機構43を制御する用紙搬送制御部28と、画像データを記憶する画像メモリ30と、画像メモリ30に対して情報を読み書き制御する画像メモリ書き込み/読み出し制御部31と、を備える。印字制御部26とキャリッジ制御部27は、リニアエンコーダ45により読み取ったキャリッジ420の位置に基づいて、印字位置の連携を取りながら印字動作を制御する。また、RAM23には搬送量とモータの回転量の関係の情報が格納される。印字手段は、印字ヘッド41、印字制御部26、キャリッジ機構42、キャリッジ制御部27等によって構成されている。用紙搬送計測手段50は、CPU21によって制御され、用紙の搬送量を計測する手段である。
図2は、用紙搬送機構の概略を示したものである。用紙搬送機構43は、グリッドローラ431が取り付けられたグリッドローラ軸432を回転するためのモータ435、及びモータ435に内蔵のモータ駆動回路、モータの駆動力を伝達するための駆動プーリ434、従動プーリ433、各軸の回転を検知するロータリーエンコーダ436、437等から構成される。モータ435の回転をグリッドローラ軸432に伝達し、グリッドローラ431を回転させる。エンコーダ437、436はモータ435、もしくはグリッドローラ軸432に取り付けられる。
図3は、実際に用紙439を搬送する様子を示したものである。グリッドローラ431の上部にはピンチローラ438が設置してあり、これらで用紙439を挟み込む。ピンチローラ438をグリッドローラ431に対して一定の圧力をかけ用紙439を挟むことによってグリッドローラ431の回転に追従して、用紙439が搬送される。
図4は、給紙側から排紙側までの用紙439のパスを示したものである。グリッドローラ431の回転によって搬送された用紙439は、印字面で図の垂直方向(主走査方向)に往復するキャリッジ420内に配置された印字ヘッド41から吐出された液滴を印字面443で受ける。1スキャンの印字が完了した後用紙439を搬送し、さらに1スキャン印字を行う。これを繰り返すことで、作画動作を行っている。
用紙439を挟み込む形でグリッドローラ431とピンチローラ438が対向して配置される。これらの間には適当な圧力が与えられ、グリッドローラ431の回転に対し、用紙439が追従しやすいようにされる。なお、図4ではグリッドローラ431とピンチローラ438は4対示されているが、これはプリンタの印字幅に応じて、等間隔で複数個設置するのが一般的である。用紙はロール440から供給され、ペーパガイド441、442に沿って、排紙側へと導かれる。図4の垂直方向に往復動作するキャリッジ420に搭載された印字ヘッド41から吐出される液滴を用紙に着弾させることで印字を行う。
図5には、本発明の用紙搬送量計測手段50の設置箇所を一例として挙げる。印字面上でキャリッジ420の往復動作の障害とならず、用紙搬送量をもっとも計測しやすいグリッドローラ432の近傍にあることが必要である。複数あるピンチローラ438の間に設置することが望ましい。
ここで、図6を参照して、用紙搬送量計測手段50の構成を説明する。リニアガイド502とリニアエンコーダ503は図示しない支持部材によって固定されている。おもり501とリニアスケール504も別途固定されている。おもりの裏面にはすべり止め部材504が貼り付けてある。これらはリニアガイド502とリニアエンコーダ503に対して平行移動可能であり、リニアガイド502内のおもり501の位置を、リニアエンコーダ503にて検知可能な検知手段を構成している。基準器は、用紙439に載置しているときに、搬送によって滑ったりせずに、用紙439に固定されていることが望ましい。ここでは、基準器としておもり501の裏面にすべり止め部材504を配置したものを用いた。おもり501の重さとすべり止め部材504によって、用紙439上に摩擦力によって固定される。
次に、図7を参照して、おもり501を原点位置に復帰させる方法を説明する。おもり501を原点位置に復帰させる復帰手段は、おもり501にはマグネット505が備えられており、リニアガイド502を支持する支持部材507には、併せてソレノイドコイル506が設置されている。ここで、ソレノイドコイル506に通電を行うことで、磁束が発生し、マグネット505とおもにおもり501がソレノイドコイル506の方向に移動する。この位置を原点と定義すれば、ソレノイドコイル506への通電によって、おもり501を原点位置に復帰させることができる。また、図示はしないが、同様の手段で用紙搬送手段50の昇降を行うこともできる。この場合は、支持部材507にマグネットを、プリンタの筺体側にソレノイドコイルを設置することになる。もちろん、モータや別の手段で原点復帰手段、昇降手段を構成することも可能である。
次に、図8、9を参照して、印字中の用紙搬送に伴う、用紙搬送量計測動作を説明する。
まず、用紙搬送制御部28は、CPU21が印字動作を始めるに際して、用紙幅の検知や各種ヒータの昇温、ヘッドノズル面のメニスカス状態の復旧など、各種初期動作を行う間、待機する(ステップS1)。この状態では、搬送量計測手段は、上昇した位置にあり、おもりは用紙とは接触していない。そして、CPU21が印字動作を開始した時点で、おもり501を原点に復帰させる。(ステップS2)。これは、図9(a)の状態である。
次に、搬送量計測手段を下降し、おもり501を用紙と接触させる(ステップS3)。これ以降、用紙の搬送とともに、おもりは移動可能となる。これは、図9(b)の状態である。
ここで、CPU21はキャリッジ制御部27にキャリッジ駆動指令を出力するとともに、印字制御部26にも印字指令を出力する。キャリッジ420の移動に伴い、1スキャン印字動作が行われる(ステップS4)。ここで、全データを印字完了した場合は、終了動作に移る(ステップS5、S11)。
印字完了前であれば、搬送量計測手段50に備えられた図示しない駆動回路は、リニアエンコーダ503の出力を累積して得られるカウンタを初期化する(ステップS6)。ステップS2にて原点復帰しているはずだが、その後の下降動作(ステップ3)やキャリッジ420の移動に伴うわずかな振動なども考えられるため、必ずしもおもりが毎回同じ位置にあるとは限らない。この誤差を補正するものである。
次に、CPU21は、搬送量最適値に基づくモータ回転量をRAM23より読み出し、用紙搬送制御部28に出力する。これを受け、用紙搬送制御部28はモータを回転させ、用紙搬送が行われる(ステップS7)。これは、図9(c)の状態である。なお、搬送量計測手段50に備えられた図示しない駆動回路は、用紙搬送動作が行われている間、常にリニアエンコーダ503からの出力を監視しており、そのカウントを累積している。これにより、用紙搬送の前後で、おもり501の移動量が得られることになる。
用紙搬送が完了した後、CPU21は搬送量計測手段50から、おもり501の位置情報を取得する。この値をdXとする(ステップS8)。CPU21はあらかじめ読み出してあった搬送量最適値とdXを比較し(ステップS9)、これが一致しなければ、その乖離量すなわち差分を移動量として、該移動量分の用紙の搬送をさせるように用紙搬送制御部に制御指令を出力する。すなわち、ステップ7からの動作を再度行う。これを繰り返すことで、dXを、用紙搬送量最適値に近づけていく。dXが用紙搬送量最適値と同値であることが望ましい。ここで、何度も補正動作を繰り返すことは、印字速度を遅くする原因となるため、補正動作を行う回数の上限をあらかじめ決めておき、その回数の範囲内で補正動作を行っても良い。例えば、補正動作を行う回数の上限値はEEPROM24に記憶させ、最初の補正動作時にその値をRAM23に書き込み、1回の補正動作をする毎に減算し0になったときに補正動作を終了させることができる。また、dXと用紙搬送量最適値の差分の上限をあらかじめ決めておき、その範囲内に差分が入れば補正動作が完了したとみなす処理をしても良い。最終的にdXが用紙搬送量最適値になるかあるいは用紙搬送量最適値に対して所定範囲に入る値となる位置まで用紙を搬送することになる。この所定範囲は予めEEPROM24に記憶する。また、dXと用紙搬送量最適値の差分は、用紙439に着弾したインクのドット間距離以下であることが望ましい。ドット間距離は、ドットの中心間の距離である。さらに好ましくはdXと用紙搬送量最適値の差分がドット間距離の整数分の1の距離、好ましくは2分の1の距離、さらに好ましくはドット間距離の4分の1の距離である。搬送量の誤差によって用紙搬送前後で、インクの着弾位置が前後してしまうこと、ドット間に隙間ができてしまうこと、などを防止できるからである。できる限り搬送誤差が出ないように用紙を搬送させることが望まれる。また、ヘッド41のノズル個々の特性によっても着弾位置がずれるので、より搬送量の誤差が小さいほうがよい。
また別の形態として、ヘッド41のノズルピッチによって所定範囲を定めてもよい。その場合は、用紙439の搬送停止位置との関係を考慮する必要がある。ドット間にドットを形成するように、ノズルピッチ以下の精度で搬送させる場合は、所定範囲はノズルピッチ以下、さらに好ましくはノズルピッチの2分の1、4分の1など整数分の1以下となるように定めるのがよい。また、ドットサイズと搬送量の誤差によってドットを形成したときに空白部分ができてしまう場合も有るので、ドットサイズによって所定範囲を定めても良い。その場合、理想状態で隣接するドット同士が重なる距離以下とするのが好ましい。
最後に、用紙搬送が適正に完了した後、搬送量計測手段50を上昇させる(ステップS10)。この後、ステップ2に戻り、次のスキャン印字へと移る。
以上で説明したように、印字動作のスキャン毎に、用紙439上に載せたおもり501の移動量を等価的に用紙搬送量とみなして計測することで、用紙搬送量を安定かつ適正に保つことができる。これは、スキャン毎に用紙送り方向でのインクドットの着弾精度を高くする効果があり、印字画質の向上が期待できる。また、従来のプリンタで行われていた、テストパターンを利用した最適なモータ回転量の設定作業をしなくても良いことから、無駄にインクや用紙を使わずに済み、ユーザの生産性の向上にも寄与できる。
なお、前述した用紙搬送量最適値は、印字ヘッド41の印字面に開孔されたノズルの個数およびピッチと、印字モードに応じたパス数から決まる値である。これに対し、印字中、ステップ7にて初回の用紙搬送を行う際に設定するモータ回転量は、この用紙搬送量最適値と一致するわけではなく、これにすべり量を付加したものとして与えられるべきである。さもなければ、スキャン毎に必ず用紙すべり量分の補正動作が入ってしまい、印字速度の低下は避けられないからである。従来はこのモータ回転量の設定を、テストパターン印字を使用して行っていたのだが、本発明においては、印字中の用紙搬送量を直接計測することから、容易に決定することができる。すなわち、図8中、1スキャンにおいて実施したステップ7でのモータ回転量の総和が、用紙搬送量最適値だけ用紙を搬送するだけのモータ回転量ということになる。仮にこのモータ回転量をdYとすれば、印字動作を行う中で、過去の複数回のdYを平均することで、ばらつきを除去した理想的なモータ回転量を算出することができ、これを次回モータ回転時に利用することで、補正動作が入りにくい用紙搬送量に近づけることができる。すなわち、制御部20によって理想的なモータ回転量を演算させRAM23に格納し、搬送時のモータ回転量をRAM23に格納された理想的なモータ回転量を読み出して使う。
また、図3のモータ435がDCサーボモータの場合、各軸に取り付けられたロータリーエンコーダ436、437からの回転量をフィードバックして制御を行っているが、このロータリーエンコーダ436、437そのものを用紙搬送計測手段50と置き換えることも考えられる。この場合には、制御目標である用紙搬送量最適値にリアルタイムに追従させることが可能となるため、原理的に補正動作を行う必要がなくなる。これによって、印字速度の低下をせずとも、印字画質の向上が期待できる。
このほか、図7で説明したおもり501の原点位置復帰動作と用紙搬送量計測手段50の昇降とを一つのアクチュエータで実現する例を図10に示す。この場合は、支持部材507がプリンタ側の支点508で回転可能としており、用紙搬送量計測手段50も同時に回転する。図10の(a)の状態で原点と離れる方向に移動したおもり501は、用紙搬送量計測手段50が図10の(b)のごとく時計方向に回転することで、おもり501を用紙439から分離することができる上、その自重により原点位置に復帰させることができる。この後、さらに図10の(c)のごとく用紙搬送量計測手段50を反時計方向に回転することで、原点位置に復帰したおもり501を用紙439上に載せることができる。この手法であれば、用紙搬送量計測手段50の昇降と、おもり501の原点位置復帰とを同時に、1種類のアクチュエータで実現することができるため、コストダウン、および小型化が可能である。
また、本実施例においては、おもり501の位置を検出するためにリニアエンコーダ503およびリニアスケール504を一例として示したが、これ以外にも、磁気式のリニアエンコーダやレーザー変位計等のセンサを用いること考えられる。
また、図11に示すように、搬送量計測手段50を用紙の幅方向に複数個設置し、幅方向の左右端で搬送量を個別に計測することも考えられる。この場合、左右の搬送量に乖離があったときは用紙439が斜めに搬送されている、すなわちスキューが発生したと言うことであり、作画不具合の原因となり兼ねない。また、用紙439のスキューが継続した場合には、作画領域が用紙幅をはみ出してしまうこともある。搬送量計測手段50を複数個設置することで、これらの不具合を未然に防ぐことができる。 複数備えられた搬送量計測手段50は夫々が制御部20によって制御される。制御部20によって搬送量計測手段50の夫々搬送量と乖離量が演算され、記憶され、それらの値が演算、制御に利用される。スキューは予め決められ、制御部20に記憶された値との比較によってスキュー否かが判断され、それに応じて、スキュー回避制御をするか、そのまま作画を続けるか、処理がされる。
グリッドローラ431とピンチローラ438のローラ対は用紙349の幅方向に複数対配置している。少なくとも最外部のローラ対の間に配置することで、用紙のスキューによる搬送量の差を顕著に検出することができる。さらに好ましくは、全てのローラ対間に搬送量計測手段50を配置することである。これによりさらに細かな用紙439の動きを検出することができる。
さらに、図12に示すような、左右個別の用紙搬送系を設置した場合にも有用である。図12においては、グリッドローラ軸432は左右で分割されており、これらはそれぞれ図示しないモータ等で個別に回転させることができる。これによって、それぞれのグリッドローラ軸432に対応する搬送量計測手段50を用いて個別に用紙搬送制御を行うことで、用紙439のスキューを補正することが可能である。これによって、スキューをも抑制した高精度な用紙搬送制御が可能となり、きわめて良好な印字画質を保つことができる。例えば、実際の搬送量が搬送量の基準値となるように夫々の搬送系を制御する。搬送量の基準値に対して多く進めば、その搬送系の搬送量を減らし、少なく進めばその搬送系の搬送量を多くする。図の右側のグリッドローラ431とピンチローラ438のローラ対による用紙439の搬送と、図の左側のグリッドローラ431とピンチローラ438のローラ対による用紙の搬送とを独立に制御部20が制御し、用紙搬送時のスキューを無くすように搬送する。
本発明は、インクジェットプリンタなどのプリンタなどに利用できる。
1・・・印刷装置、20・・・制御部、21・・・CPU、22・・・ROM、23・・・RAM、24・・・EEPROM、25・・・操作パネル制御部、26・・・印字制御部、27・・・キャリッジ制御部、28・・・用紙搬送制御部、29・・・ホストI/F部、30・・・画像メモリ、31・・・画像メモリ書き込み/読み出し制御部、41・・・印字ヘッド、42・・・キャリッジ機構、43・・・用紙搬送機構、44・・・操作パネル、45・・・リニアエンコーダ

Claims (9)

  1. 用紙を搬送するモータを有する印刷装置の用紙搬送制御装置であって、
    前記印刷装置の印字モードに応じた最適な搬送量である用紙搬送量最適値を記憶する記憶手段と、
    前記用紙上に載置する基準器を有し前記モータによる前記用紙の搬送が行われる前後にて、前記基準器の位置を検出することにより前記用紙の搬送量を計測する用紙搬送量計測手段と、
    前記用紙搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量と前記記憶手段から読み出された前記用紙搬送量最適値との乖離量が所定量以上である場合に、前記乖離量に基づいて前記用紙を搬送する用紙搬送制御を行う補正手段と、
    を備えたことを特徴とする用紙搬送制御装置。
  2. 前記用紙搬送量計測手段は、用紙と垂直方向に昇降する昇降手段を有することを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送制御装置。
  3. 前記用紙搬送量計測手段は、前記基準器を前記用紙の搬送方向に移動可能に支持するリニアガイドと、前記基準器の可動範囲内にて前記基準器の位置を検知する検知手段と、用紙搬送後に前記基準器を所定の原点位置に復帰させる復帰機構と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送制御装置。
  4. 前記基準器は、前記用紙との接触面に圧力を加えるためのおもり部を有することを特徴とする請求項3に記載の用紙搬送制御装置。
  5. 前記基準器は、前記用紙との接触面にすべり防止のための部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の用紙搬送制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の用紙搬送制御装置と印字手段とを具備することを特徴とするプリンタ。
  7. 前記搬送量計測手段が前記用紙の紙幅方向に複数個設置してあり、夫々の前記搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量に基づいて前記用紙の用紙搬送時のスキューを検知することを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
  8. 用紙搬送に要する駆動系を複数備え、夫々の前記搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量に基づいて前記駆動系を個別に制御することで前記スキューを無くすように補正することを特徴とする請求項6に記載のプリンタ。
  9. 用紙を搬送するモータを有する印刷装置の用紙搬送装置であって、前記印刷装置の印字モードに応じた最適な搬送量である用紙搬送量最適値を記憶する記憶手段と、前記用紙上に載置する基準器を有し、該基準器の位置を検出することで、前記用紙の搬送量を計測する用紙搬送量計測手段と、を有する用紙搬送装置の用紙搬送制御方法であって、
    前記用紙上に前記基準器を載置するステップと、
    前記用紙を搬送するステップと、
    前記用紙の搬送量を前記用紙搬送量計測手段によって計測するステップと、
    前記用紙搬送量計測手段により計測された前記用紙の搬送量と前記記憶手段より読み出された前記用紙搬送量最適値との乖離量を演算するステップと、
    前記乖離量が所定量以上である場合に、前記乖離量に基づいて前記用紙を搬送する用紙搬送制御を行う補正ステップと、
    を備えたことを特徴とする用紙搬送制御方法。
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