JP2011067018A - 変速制御装置 - Google Patents

変速制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011067018A
JP2011067018A JP2009215938A JP2009215938A JP2011067018A JP 2011067018 A JP2011067018 A JP 2011067018A JP 2009215938 A JP2009215938 A JP 2009215938A JP 2009215938 A JP2009215938 A JP 2009215938A JP 2011067018 A JP2011067018 A JP 2011067018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
torque
unit
shift
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009215938A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Ebuchi
弘章 江渕
Hideaki Komada
英明 駒田
Michinobu Suzuki
岐宣 鈴木
Tomohito Ono
智仁 大野
Hirotatsu Kitahata
弘達 北畠
Takemasa Hata
建正 畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009215938A priority Critical patent/JP2011067018A/ja
Publication of JP2011067018A publication Critical patent/JP2011067018A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】より確実に変速ショックを抑制することのできる変速制御装置を提供すること。
【解決手段】車両1の動力源として2つのモータジェネレータ15(MG1、MG2)と、それぞれのモータジェネレータ15の動力の伝達経路に設けられる変速装置と、を備え、変速装置の変速時に、MG1とMG2とのうち変速装置で変速を行う回転を発生するモータジェネレータ15ではない方のモータジェネレータ15であるショック低減側MGのトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、変速装置で変速を行う回転を発生するモータジェネレータ15である変速側MGのトルクを低減して変速する。これにより、現在の車両1の運転状態ではショック低減側MGのトルクを適切に増大することができない場合でも、変速時における変速側MGのトルクの低下分を、ショック低減側MGのトルクによって補うことができ、変速ショックを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速制御装置に関するものである。
一般的に車両は内燃機関や電動機等の動力源で発生する動力を駆動輪に伝達し、伝達された動力によって駆動輪で発生する駆動力によって走行をするが、近年の車両では、複数の動力源を搭載し、それぞれの動力源で異なる車輪を駆動させているものがある。
例えば、特許文献1に記載の車両駆動装置では、車両の走行時における動力源として第1モータと第2モータとの2つのモータを備えており、この2つのモータで発生する動力を、それぞれ異なる車輪に伝達することによって走行可能に設けられている。また、第1モータと第2モータとは、それぞれ別々の変速機に接続されており、この2つのモータと変速機とを独立して制御可能に設けられている。
このように設けられる車両駆動装置では、変速を行う際には、2つの変速機で異なったタイミングで行い、一方の変速機の変速時に、この変速機に接続されるモータの駆動トルクの変化を他方のモータの駆動トルクを調節して、駆動トルクの変化を打ち消し合わせている。これにより、駆動トルクを変化させることなしに、変速を行っている。
特開平6−107042号公報
しかしながら、動力源で発生する駆動トルクは、動力源の使用時における環境等に応じて、調節量に制限がある場合がある。このため、変速機の変速時における駆動トルクの変化を、変速をする変速機に接続されていない動力源で発生する駆動トルクを変化させ、変速時における駆動トルクの変化を2つの動力源の駆動トルクで打ち消し合わせる場合、この調節量の制限により、適切に打ち消すことができない場合がある。この場合、変速時における変速ショックを効果的に抑制することができない場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より確実に変速ショックを抑制することのできる変速制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る変速制御装置は、車両の走行時にそれぞれ異なる車輪に駆動力を発生させることのできる動力源を2つ備えていると共に、前記2つの動力源のうち少なくともいずれか一方の前記動力源で発生する動力の伝達経路には当該動力源で発生した回転を変速する変速装置が設けられている変速制御装置において、前記変速装置の変速時には、前記2つの動力源のうち前記変速装置で変速を行う回転を発生する前記動力源である変速側動力源ではない方の前記動力源であるショック低減側動力源のトルクを増大させることにより変速時のショックを抑制し、前記変速装置の変速時に前記ショック低減側動力源のトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、前記変速側動力源のトルクを低減して変速することを特徴とする。
また、上記ハイブリッド車両の駆動装置において、前記変速装置の変速時に前記変速側動力源のトルクを低減する場合には、トルクを徐々に低減しつつ、前記ショック低減側動力源のトルクを徐々に増大させることが好ましい。
また、上記ハイブリッド車両の駆動装置において、前記変速装置は、前記2つの動力源で発生する動力の伝達経路の双方に設けられており、前記変速装置の変速を行う場合には、2つの前記変速装置でタイミングを異ならせて行うと共に、前記2つの動力源で前記変速側動力源と前記ショック低減側動力源とを交互に入れ替えて変速を行うことが好ましい。
本発明に係る変速制御装置は、より確実に変速ショックを抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係る変速制御装置を搭載する車両の概略図である。 図2は、実施形態に係る変速制御装置の処理手順の概略を示すフロー図である。 図3は、変速装置の変速時におけるトルクの制御状態を示す説明図である。 図4は、変形例に係る変速制御装置を搭載する車両の概略図である。
以下に、本発明に係る変速制御装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る変速制御装置を搭載する車両の概略図である。実施形態に係る変速制御装置2を搭載する車両1は、前輪6と後輪7とで別々の駆動ユニット10によって駆動可能に設けられており、前輪6は第1駆動ユニット20により駆動可能に設けられ、後輪7は第2駆動ユニット40により駆動可能に設けられている。これらの第1駆動ユニット20と第2駆動ユニット40とは、共に車両1の走行時における動力源としてモータジェネレータ15を備えている。このモータジェネレータ15は、車両1に搭載される電源であるバッテリ(図示省略)に充電されている電気によって動力を発生する電動機としての機能と、車両1の走行中に車輪5から伝達される運動エネルギによって作動することによって発電を行う発電機としての機能とを有している。
これらの駆動ユニット10のうち、第1駆動ユニット20は、モータジェネレータ15であるMG1と、第1変速装置25と、第1差動装置31と、によって構成されている。このうち、MG1は、駆動軸22に複数のドライブギア23が結合されている。また、第1変速装置25には、この複数のドライブギア23に対応して、ドリブンギア26が複数設けられており、それぞれ複数のドライブギア23とドリブンギア26とは、対応するギア同士で噛み合って配設されている。これらのようにドライブギア23とドリブンギア26とは、複数の組みになって設けられているが、これらの複数組みのドライブギア23とドリブンギア26とは、それぞれ変速比が異なって形成されている。また、第1変速装置25には、カウンタシャフト27が設けられており、ドリブンギア26はカウンタシャフト27に対して直結しておらず、カウンタシャフト27に対して相対的に自由に回転することができるように設けられている。
さらに、第1変速装置25には、複数のドリブンギア26のうち1つのドリブンギア26を選択して、この選択したドリブンギア26とカウンタシャフト27とを接続させることのできる公知の変速機構28が設けられている。このため、第1変速装置25は、変速機構28によって切り替え可能な変速段を複数有して構成されている。また、カウンタシャフト27には、ファイナルドライブギア29が結合されており、このファイナルドライブギア29は、第1差動装置31が有するリングギア32に噛み合って配設されている。
ファイナルドライブギア29が噛み合うリングギア32を有する第1差動装置31は、さらに、リングギア32と結合し、リングギア32と一体に回転可能な差動ケース33を有しており、この差動ケース33内には、サイドギア(図示省略)や差動ピニオンが配設されている。また、このように設けられる第1差動装置31には、車両1の左右方向に向かって配設される第1出力軸34が接続されており、第1出力軸34には、前輪6が結合されている。
また、第2駆動ユニット40は、第1駆動ユニット20と同様の構成となって設けられており、モータジェネレータ15であるMG2と、第2変速装置45と、第2差動装置51と、によって構成されている。このうち、MG2と第2変速装置45とは、MG2の駆動軸42に結合された複数のドライブギア43と、第2変速装置45が有する複数のドリブンギア46とが噛み合って設けられている。また、第2変速装置45は、複数のドリブンギア46のうち1つのドリブンギア46とカウンタシャフト47とを接続させることのできる変速機構48を有しており、これにより、第2変速装置45は複数の変速段を有している。
また、第2変速装置45と第2差動装置51とは、第2変速装置45のカウンタシャフト47に結合されているファイナルドライブギア49と、第2差動装置51の差動ケース53に設けられたリングギア52とが噛み合って設けられている。さらに、このように設けられる第2差動装置51には、第2出力軸54が接続されており、第2出力軸54には、後輪7が結合されている。
このように、実施形態に係る変速制御装置2は、車両1の走行時にそれぞれ異なる車輪5に駆動力を発生させることのできる動力源として、MG1とMG2との2つのモータジェネレータ15を備えている。第1変速装置25や第2変速装置45は、これらのモータジェネレータ15で発生する動力の双方の伝達経路に設けられており、モータジェネレータ15で発生した動力の回転を変速して、車輪5側、即ち第1差動装置31や第2差動装置51側に出力可能に設けられている。
また、これらの第1駆動ユニット20と第2駆動ユニット40とは、車両1の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)60に接続されており、ECU60によって制御可能に設けられている。このECU60は、公知の電子制御装置により構成されており、各種の演算処理を行う処理部61と、演算結果や演算途中の値等が記憶される記憶部70と、を有している。このうち、処理部61は、モータジェネレータ15の制御を行うMG制御部62と、第1変速装置25や第2変速装置45の変速制御を行う変速制御部63と、を有している。これにより、このECU60によって、第1駆動ユニット20が有するMG1の駆動制御と第2駆動ユニット40が有するMG2の駆動制御、及び第1駆動ユニット20が有する第1変速装置25の変速制御と第2駆動ユニット40が有する第2変速装置45の変速制御とを行うことができる。また、これらの駆動制御や変速制御は、第1駆動ユニット20と第2駆動ユニット40とで、それぞれ独立して行うことができる。
また、ECU60には、運転者が車速を調節する際に操作をするアクセルペダル75の踏込量を検出可能なアクセルペダルセンサ76が接続されており、ECU60は、アクセルペダルセンサ76の検出結果や、その他のセンサ類の検出結果に応じて、駆動ユニット10を制御する。
この実施形態に係る変速制御装置2は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。車両1の走行時には、MG1やMG2で発生した動力が、第1変速装置25や第2変速装置45に伝達され、さらに、第1差動装置31や第2差動装置51を介して、前輪6や後輪7に伝達される。これにより、前輪6や後輪7で駆動力を発生し、この駆動力によって車両1は走行する。
このように、車両1はモータジェネレータ15で発生する動力によって走行をするが、その走行時には、アクセルペダルセンサ76での検出結果等に応じて、ECU60によって駆動ユニット10を制御することにより、車速や車輪5で発生する駆動力を調節する。例えば、アクセルペダルセンサ76での検出結果より、アクセルペダル75が踏み込まれていることが検出された場合、ECU60の処理部61が有するMG制御部62からMG1やMG2に対して、動力を増大させる制御信号を送信する。これにより、MG1やMG2は、動力が増大し、この動力が伝達される前輪6や後輪7で発生する駆動力も増大する。
また、車両1の走行時には、アクセルペダル75の操作量や車速等に応じて、第1変速装置25や第2変速装置45の変速段を切り替える。例えば、現在の車速等に応じてECU60の処理部61が有する変速制御部63から第1変速装置25の変速機構28に制御信号を送信すると、変速機構28は制御信号に応じて作動し、複数のドリブンギア26の中から、1つのドリブンギア26とカウンタシャフト27とを接続する。
複数のドリブンギア26は、それぞれMG1の駆動軸22に結合される複数のドライブギア23と噛み合っているが、このように、複数のドリブンギア26のうち1つのドリブンギア26がカウンタシャフト27に接続された場合には、MG1で発生した動力は、複数のドライブギア23のうち、カウンタシャフト27に接続されているドリブンギア26に噛み合っているドライブギア23から、ドリブンギア26に伝達され、このドリブンギア26からカウンタシャフト27に伝達される。この場合、カウンタシャフト27は、他のドリブンギア26には接続された状態ではないため、MG1で発生した動力が他のドリブンギア26に伝達された場合でも、これらのドリブンギア26からは、カウンタシャフト27には動力は伝達されない。
このように、1組のドライブギア23とドリブンギア26とによってMG1で発生した動力が伝達された場合には、伝達時における回転は、ドライブギア23とドリブンギア26との変速比によって、回転が変速してドライブギア23からドリブンギア26に伝達され、さらにカウンタシャフト27に伝達される。ドライブギア23とドリブンギア26とによって回転が変速してカウンタシャフト27に伝達されたMG1からの動力は、カウンタシャフト27に結合しているファイナルドライブギア29から、ファイナルドライブギア29に噛み合っている第1差動装置31のリングギア32に伝達され、第1出力軸34から前輪6に伝達されることにより、前輪6は駆動力を発生する。
また、第1変速装置25の変速を行う場合には、ECU60から第1変速装置25の変速機構28に対して、現在カウンタシャフト27に接続されているドリブンギア26とは異なるドリブンギア26とカウンタシャフト27とが接続されるように、変速機構28を作動させる。このように、カウンタシャフト27に接続されるドリブンギア26を変更した場合、MG1で発生した動力は、この変更後のドリブンギア26と噛み合っているドライブギア23から、このドリブンギア26に伝達され、さらにこのドリブンギア26からカウンタシャフト27に伝達される。
このように、変速機構28によって、カウンタシャフト27に接続されるドリブンギア26を変更した場合、変更後のドリブンギア26とドライブギア23との変速比は、変更前のドリブンギア26とドライブギア23との変速比と異なっている。このため、カウンタシャフト27に接続されるドリブンギア26を変更して変速を行った場合に、MG1で発生した動力がカウンタシャフト27に伝達される場合には、変速を行う前の変速比とは変速比が異なった状態で、動力が伝達される。これにより、MG1から前輪6に動力が伝達される際における変速比も、変速の前後で変化する。
第1変速装置25の変速を行う場合には、このように第1変速装置25の変速機構28を作動させることにより行うが、第2変速装置45の変速を行う場合も、同様に行う。即ち、第2変速装置45の変速を行う場合には、第2変速装置45の変速機構48を作動させ、カウンタシャフト47に接続されるドリブンギア46を変更することにより行う。これにより、MG2から後輪7に動力が伝達される際における変速比が、変速の前後で変化する。
また、第1変速装置25と第2変速装置45との変速を行う場合は、変速のタイミングを異ならせて行う。つまり、加速中に変速を行う場合には、モータジェネレータ15で発生する動力を一旦低下させ、モータジェネレータ15から第1変速装置25や第2変速装置45に伝達する動力を一時的に低下させることにより、噛み合うギアの面圧を低下させた状態で変速をする。このため、第1変速装置25や第2変速装置45の変速時には、変速をする変速装置から伝達される動力によって駆動力を発生する車輪5の駆動力が一時的に低下するため、第1変速装置25や第2変速装置45の変速時には、お互いに他方の駆動ユニット10で駆動力を補うことにより、変速時における駆動力の変化を抑制する。
例えば、第1変速装置25と第2変速装置45との変速を行う際に、変速のタイミングを異ならせて、第1変速装置25から先に変速を行う場合について説明すると、第1変速装置25の変速を行う場合には、まず、第1駆動ユニット20が有するMG1で発生する動力を一時的に低減させる。この場合、MG1で低下させた動力と同程度分、MG2の動力を増大させ、この状態で、第1変速装置25の変速を行う。第1変速装置25の変速が終了した後は、MG1及びMG2の動力を元の大きさに戻す。
第2変速装置45の変速は、このように第1変速装置25の変速が終了した後に行うが、第2変速装置45の変速を行う場合には、第1変速装置25の変速時と同様の制御を行う。即ち、第2変速装置45の変速を行う場合は、MG2で発生させる動力を一時的に低下させ、その分MG1の動力を増大させた状態で変速を行い、変速が終了した後、MG1とMG2の動力を元の大きさに戻す。
これらのように、第1変速装置25と第2変速装置45の変速を行う場合は、双方の変速装置で変速タイミングを異ならせると共に、変速をする側の駆動ユニット10である変速ユニットで発生し、車輪5に駆動力を発生させるトルクである駆動トルクの低下分を、他方の駆動ユニット10であるショック低減ユニットによって補う。例えば、第1変速装置25の変速を行う場合には、第1駆動ユニット20が変速ユニットになり、第2駆動ユニット40がショック低減ユニットになり、第1変速装置25の変速時における第1駆動ユニット20の駆動トルクの低下分を、第2駆動ユニット40の駆動トルクによって補う。これにより、変速装置の変速時に発生する駆動トルクの変化を低減し、変速ショックを抑制する。つまり、変速装置の変速時には、MG1とMG2との2つのモータジェネレータ15のうち、変速装置で変速を行う回転を発生するモータジェネレータ15ではない方のモータジェネレータ15であるショック低減側MGのトルクを増大させることにより、変速時のショックを抑制する。このショック低減側MGは、ショック低減側動力源として設けられており、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15になっている。
ここで、車両1の走行時には、運転状態によってモータジェネレータ15で発生している動力の大きさが異なっており、また、モータジェネレータ15で発生可能な動力の大きさも、車両1の走行状態によって変化する場合がある。このため、変速ユニットが有する変速装置の変速時に低下する駆動トルクを、ショック低減ユニットの駆動トルクを増大させることによって補う場合におけるモータジェネレータ15の動力の余裕分は、運転状態によって異なっている。従って、変速ユニットの駆動トルクの低下分を、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力を増大させることによって補う場合、運転状態によっては、変速ユニットの駆動トルクの低下分を、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力の増大によって補うことができない場合がある。つまり、運転状態によっては、現在の状態において可能なショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力の増大量では、変速ユニットの変速装置の変速時における変速ユニットの駆動トルクの低下分を、補うことができない場合がある。
この場合、変速ショックを効果的に抑制することができなくなるため、このような場合には、変速ユニットの変速装置の変速を禁止する、または、変速点を変更する。さらに、変速ユニットの変速装置の変速点を変更しても、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力の増大量では、変速ユニットの変速装置の変速時における変速ユニットの駆動トルクの低下分を、補うことができない場合には、モータジェネレータ15で発生する動力を補正することによって変速ショックを低減する制御であるショック補正制御を行う。
このショック補正制御では、変速装置の変速時に駆動トルクを低減する際に、ショック低減ユニットでこの低減する駆動トルクを補うことができる程度に、変速ユニットの駆動トルクを低減させた後、変速を行う。つまり、変速装置の変速時にショック低減側MGのトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、2つのモータジェネレータ15のうち、変速装置で変速を行う動力を発生するモータジェネレータ15である変速側MGのトルクを、通常の変速時よりも低減した状態で、変速を行う。この変速側MGは、変速側動力源として設けられており、変速ユニットのモータジェネレータ15になっている。
また、このように変速装置の変速時に変速側MGのトルクを低減する場合には、急激には低減せず、トルクを徐々に低減する。また、ショック補正制御において、変速装置の変速時に変速側MGのトルクを低減し、ショック低減側MGのトルクを増大させる場合には、変速側MGのトルクを徐々に低減しつつ、ショック低減側MGのトルクを徐々に増大させる。即ち、第1駆動ユニット20と第2駆動ユニット40との両ユニットで発生するトルクの合計値が要求トルクになるように制御しながら、徐々にトルク分担をユニット間で受け渡す。これらにより、要求トルクを維持しつつ、変速ユニットの変速装置の変速時に低下する変速ユニットの駆動トルクの低下分を、現在の運転状態では大きく増大できないショック低減ユニットのモータジェネレータ15が発生する動力によって補い、変速ショックを抑制する。
また、実施形態に係る変速制御装置2では、変速装置は、2つのモータジェネレータ15で発生する動力の伝達経路の双方に設けられており、変速装置の変速を行う場合には、2つの変速装置でタイミングを異ならせて行うが、この場合、2つのモータジェネレータ15で、変速側MGとショック低減側MGとを交互に入れ替えて変速を行う。即ち、2つの変速装置の変速を行う場合には、第1変速装置25と第2変速装置45とで異なるタイミングで行い、駆動ユニット10を変速ユニットとショック低減ユニットとで交互に入れ替えて、上述した変速制御を行う。このため、例えば、予めECU60の記憶部70に記憶され、第1変速装置25や第2変速装置45の変速タイミングを判断する際に用いる変速比を、第1変速装置25と第2変速装置45とで異ならせることによって、第1変速装置25と第2変速装置45とが同時に変速することを禁止し、第1変速装置25と第2変速装置45とで異なるタイミングで変速を行う。
図2は、実施形態に係る変速制御装置の処理手順の概略を示すフロー図である。図3は、変速装置の変速時におけるトルクの制御状態を示す説明図である。次に、実施形態に係る変速制御装置2の制御方法、即ち、当該変速制御装置2の処理手順の概略について説明する。なお、以下の処理は、第1変速装置25や第2変速装置45の変速を行う場合の処理手順になっており、車両1の運転時に各部を制御する際に、所定の期間ごとに呼び出されて実行する。実施形態に係る変速制御装置2の処理手順では、まず、変速中であるか否かを判定する(ステップST101)。この判定は、ECU60の処理部61が有する変速制御部63で行い、変速制御部63は、第1変速装置25の変速機構28を作動させていたり、第2変速装置45の変速機構48を作動させていたりするか否かを判定することにより、変速中であるか否かを判定する。即ち、第1変速装置25や第2変速装置45の変速機構28、48が作動中である場合には、現在変速中であると判定する。
変速中であるか否かの判定(ステップST101)により、現在は変速中ではないと判定された場合には、次に、変速要求が有るか否かを判定する(ステップST102)。この判定は、現在の車速と、アクセルペダルセンサ76で検出されるアクセルペダル75の踏み込み量であるアクセル開度、及び第1変速装置25や第2変速装置45の現在の変速段に基づいて、変速制御部63によって行われる。具体的には、車速とアクセル開度に対する変速段や変速タイミングが予め設定されてマップとしてECU60の記憶部70に記憶されており、変速制御部63で現在の車速やアクセル開度をこのマップに当てはめることにより、変速要求があるか否かを判定する。
現在の車両1の運転状態に基づいて変速要求があるか否かの判定を行い(ステップST102)、変速要求は無いと判定された場合には、通常の走行制御を行う(ステップST103)。即ち、この場合は変速制御部63による変速制御は行わずに、MG制御部62で、アクセル開度等に応じてモータジェネレータ15の動力制御を行う。この場合、例えばショック低減ユニットは、要求トルクを実現する駆動トルクのうち、当該ショック低減ユニットで受け持つ駆動トルクである通常時出力トルクTuoを出力する。このようにして走行制御を行った後は、この処理手順から抜け出る。
これらに対し、変速中であるか否かの判定(ステップST101)により、現在変速中であると判定された場合、または、変速要求があるか否かの判定(ステップST102)により、変速要求が有ると判定された場合には、次に、ショック補正制御が必要であるか否かの判定を行う(ステップST104)。つまり、第1変速装置25と第2変速装置45との変速を行う場合は、双方の変速装置で変速のタイミングを異ならせ、変速ユニットで発生する一時的な駆動トルクの低下分をショック低減ユニットの駆動トルクで補うことにより、変速ショックを抑制するが、この場合、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力を増大させることによって、変速ユニットの駆動トルクの低下分を補う。このため、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15は、変速ユニットの駆動トルクの低下分を補うことができる動力を発生させることができるか否かを、変速制御部63で判断する。
変速制御部63で、この判断を行う場合には、アクセルペダルセンサ76で検出したアクセル開度に基づいて運転者の要求トルクを算出し、変速ユニットでの変速時に変速ユニットの駆動トルクを低下させた場合に、低下させた変速ユニットの駆動トルクとショック低減ユニットの駆動トルクとを合わせた際に、要求トルクを実現できるか否かにより判断をする。つまり、変速ユニットの変速装置の変速時に低下させる変速ユニットの駆動トルクの低下分を、補うことができる大きさの駆動トルクであるショック低減トルクTsdを、現在のショック低減ユニットで実現できるか否かにより、ショック補正制御が必要であるか否かの判定を行う。
具体的には、駆動トルクを低下させた場合における変速ユニットの当該駆動トルクと、ショック低減ユニットの駆動トルクとを合わせた際に、要求トルクを実現できる大きさまでショック低減ユニットの駆動トルクを増大させることが可能になるまで、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力を増大させることができるか否かにより判断する。この判断を行う場合には、変速制御部63は、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の温度や変速装置を潤滑する潤滑油の温度、バッテリの充電状態やバッテリの温度、モータジェネレータ15の制御時に用いるインバータ(図示省略)の温度等の車両1の運転状態も用いて判断をする。
この判断により、現在の運転状態において、変速ユニットの駆動トルクと合わせて要求トルクを実現可能な大きさまでショック低減ユニットの駆動トルクを増大させることができるまで、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力を増大させることができると判断した場合には、ショック補正制御は必要ないとの判定を行う。これに対し、現在の運転状態において、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の動力を、この大きさまで増大させることができないと判断した場合には、ショック補正制御が必要であるとの判定を行う。
ショック補正制御が必要であるか否かの判定(ステップST104)により、ショック補正制御は必要ないと判定された場合は、通常の変速制御を行う(ステップST105)。つまり、第1変速装置25と第2変速装置45との変速を行う際に、双方の変速のタイミングを異ならせ、さらに、変速ユニットの駆動トルクの低下分を、ショック低減ユニットの駆動トルクを増大させることにより補う。これらを交互に行うことにより、変速ショックを抑制しつつ、第1変速装置25と第2変速装置45との双方の変速装置の変速を行う。このように、通常の変速制御を実行した後は、この処理手順から抜け出る。
これに対し、ショック補正制御が必要であるか否かの判定(ステップST104)により、ショック補正制御が必要であると判定された場合は、ショック低減ユニットで出力可能な駆動トルクを演算する(ステップST106)。この演算は、ショック低減ユニットのモータジェネレータ15の現在の温度等の現在の運転状態において、このモータジェネレータ15で発生させることのできる動力を算出し、算出したモータジェネレータ15の動力に基づいて、現在の運転状態で出力可能なショック低減ユニットの駆動トルクである出力可能駆動トルクTopを演算する。
次に、徐変時間と徐変目標トルクとを決定する(ステップST107)。この決定は、現在の運転状態に基づいて算出した、ショック低減ユニットで出力可能な駆動トルクに基づいて決定する。つまり、変速ユニットが有する変速装置の変速時に変速ユニットの駆動トルクを低減した場合に、ショック低減ユニットで出力可能な駆動トルクで、この低減した分の駆動トルクを補うことにより変速ショックを低減することができる程度まで低下させた変速ユニットの駆動トルクを算出する。このように算出した変速ユニットの駆動トルクを、徐変目標トルクTrtとして決定する。
さらに、変速ユニットの駆動トルクを徐変目標トルクTrtまで低下させる場合に、駆動トルクが急激に低下することに起因して運転者が違和感を覚えないように、徐々に駆動トルクを低下させるために、変速ユニットの駆動トルクを現在の駆動トルクから徐変目標トルクTrtまで低下させる時間である徐変時間Tms(図3、a〜b)を決定する。
次に、徐変トルクの指示をする(ステップST108)。ここでいう徐変トルクTrsとは、変速ユニットで発生する駆動トルクを、徐変時間Tmsをかけて徐変目標トルクTrtまで低下させる大きさのトルクになっている。変速制御部63は、徐変時間Tmsと徐変目標トルクTrtとに基づいて徐変トルクTrsを算出し、変速ユニットに対して、この徐変トルクTrsを発生するように指示をする(図3、a〜b)。
次に、モータジェネレータ15の回転数のフィードバックを開始する(ステップST109)。つまり、変速ユニットのモータジェネレータ15の回転数をフィードバックすることにより、このモータジェネレータ15に、現在の回転数において徐変トルクを発生させる。
次に、駆動ユニット10のトルク移行制御を行う(ステップST110)。詳しくは、変速制御部63で変速ユニットとショック低減ユニットとの駆動トルクの制御を行い、変速ユニットで発生する駆動トルクを低下させつつ、ショック低減ユニットで発生する駆動トルクを増大させる。即ち、駆動ユニット10のトルクの移行時に低下させる変速ユニットの駆動トルクである変速側移行トルクTscの低下の割合と、増大させるショック低減ユニットの駆動トルクであるショック低減側移行トルクTssの増大の割合とを同程度にすることにより、駆動ユニット10全体で発生するトルクは維持しつつ、発生する駆動トルクの割合を変速ユニットからショック低減ユニットに移行する(図3、b〜c)。
次に、変速時トルク補正制御を行う(ステップST111)。つまり、変速ユニットで発生する駆動トルクを、ショック低減ユニットによって現在の運転状態で発生可能な駆動トルクによって補うことができる大きさのトルクである変速側補正トルクTccまで低下させ、ショック低減ユニットで発生する駆動トルクを、現在の運転状態で発生可能な大きさのトルクである出力可能駆動トルクTopまで増大させる。これにより、変速ユニットが有する変速装置の変速時に、駆動ユニット10全体で発生する駆動トルクを、変速ショックが大きくなり過ぎない程度の駆動トルクであるユニット補正トルクTcdに維持し、駆動トルクの補正を行う(図3、c〜d)。
次に、変速ユニットの駆動トルクを決定する(ステップST112)。ここで決定をする駆動トルクは、変速ユニットの変速が完了した後、変速時に低下させた変速ユニットを再び増大させる際の駆動トルクになっている。変速ユニットが有する変速装置の変速が完了した後は、変速制御部63は、変速時に低下させた変速ユニットの駆動トルクを増大させた際に、トルクが急激に増大することに起因してショックが発生しない程度の大きさの駆動トルクを、変速後の変速ユニットの目標駆動トルクである変速後目標トルクTacとして演算して決定する。
次に、駆動ユニット10のトルク移行制御を行う(ステップST113)。この駆動トルクの移行は、変速ユニットの変速時における駆動ユニットのトルク移行制御(ステップST110)と同様に、変速制御部63で変速ユニットとショック低減ユニットとの駆動トルクの制御を行うことにより、駆動トルクの移行を行う。即ち、変速時に低下させた変速ユニットの駆動トルクは、変速後は変速後目標トルクTacまで増大させ、変速ユニットの変速時に増大させたショック低減ユニットの駆動トルクは、変速後は低下させる、或いは、元の大きさに戻す。このように、変速後に増大させる変速ユニットの駆動トルクである変速側移行トルクTscの増大の割合と、変速後に低下させるショック低減ユニットの駆動トルクであるショック低減側移行トルクTssの低下の割合とを同程度にすることにより、変速ユニットとショック低減ユニットとの駆動トルクの合計値は要求トルクを維持しつつ、発生する駆動トルクの割合をショック低減ユニットから変速ユニットに移行する(図3、d〜e)。
次に、徐変トルクの指示を行う(ステップST114)。この場合における徐変トルクTrsは、変速ユニットで発生する駆動トルクを、駆動トルクの移行を行った状態の大きさ、即ち、変速後目標トルクTacから、現在の車両1の運転状態に適した大きさまで増大させる際のトルクになっている。変速制御部63は、変速ユニットが有する変速装置の変速が完了し、変速ユニットの変速時に低減させた変速ユニットの駆動トルクを増大させて駆動トルクの割合をショック低減ユニットから変速ユニットに移行した後は、変速ユニットで発生する駆動トルクを、さらに、車両1の運転に適した大きさに増大させる。その際に、変速制御部63は、車輪5で発生する駆動力が急激に変化することに起因して、運転者が違和感を覚えないように、駆動トルクを徐々に変化させるトルクである徐変トルクTrsを指示することによって駆動トルクを増大させる(図3、e〜f)。
なお、この場合における徐変トルクTrsは、変化の割合を、変速ユニットの変速時において変速ユニットの駆動トルクを低下させる際の徐変トルクTrs(ステップST108参照)の変化の割合と同程度にすることによって、変化の割合を決定してもよい。変速制御部63は、変速ユニットに対して徐変トルクTrsを指示することにより、変速ユニットで発生する駆動トルクを、ショック低減ユニットで発生する駆動トルクと合わせて要求トルクを実現できる大きさにし、車両1の運転に適した大きさまで増大させる。このように、変速ユニットの変速後に変速ユニットで発生させる駆動トルクを車両1の運転に適した大きさまで増大させた後は、この処理手順から抜け出る。
以上の変速制御装置2は、変速装置の変速時に、ショック低減側MGのトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、変速側MGのトルクを低減して変速するので、現在の車両1の運転状態ではショック低減側MGのトルクを適切に増大することができない場合でも、変速時における変速側MGのトルクの低下分を、ショック低減側MGのトルクによって補うことができる。この結果、より確実に変速ショックを抑制することができる。
また、変速装置の変速時に駆動ユニット10間でトルクの移行を行う場合には、変速側MGのトルクを徐々に低減しつつ、ショック低減側MGのトルクを徐々に増大させるので、運転者に違和感を与えることなく、駆動ユニット10全体で発生する駆動トルクを確保することができる。この結果、より確実に変速ショックを抑制することができ、また、変速後におけるトルクの応答遅れを抑制することができ、変速後の駆動力を確保できる。
また、変速装置の変速時に、ショック低減側MGのトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合に、変速側MGのトルクを低減する場合には、トルクを徐々に低減するので、車両1全体の駆動トルクの段差を抑制することができる。この結果、変速時の運転者の違和感を抑制できる。
また、変速装置の変速を行う場合には、第1変速装置25と第2変速装置45とでタイミングを異ならせて行い、さらに、2つのモータジェネレータ15で変速側MGとショック低減側MGとを交互に入れ替えて、第1変速装置25と第2変速装置45との変速を交互に行う。これにより、2つのモータジェネレータ15の動力の伝達経路に、それぞれ変速装置が設けられている場合でも、いずれの変速装置の変速時でも、変速時における変速側MGのトルクの低下分を、ショック低減側MGのトルクによって補うことができる。この結果、より確実に変速ショックを抑制することができる。
また、車両1の走行時の動力源として、独立して制御可能なモータジェネレータ15を2つ設けているため、変速時における変速ショックを低減する場合には、これらのモータジェネレータ15をそれぞれ制御することによって、任意に駆動トルクの移行時間を制御することができる。この結果、より確実に変速ショックを抑制することができる。
図4は、変形例に係る変速制御装置を搭載する車両の概略図である。なお、実施形態に係る変速制御装置2では、変速装置は、第1駆動ユニット20と第2駆動ユニット40との双方の駆動ユニット10に設けられているが、変速装置は、駆動ユニット10の双方には設けられていなくてもよい。変速装置は、例えば図4に示すように、第1駆動ユニット20にのみ設けられていてもよい。この場合、第2駆動ユニット80には、変速装置ではなく、減速装置81が設けられる。この減速装置81では、MG2の駆動軸42に結合されているドライブギア43に噛み合うドリブンギア82は、当該減速装置81が有するカウンタシャフト83に結合されている。このカウンタシャフト83には、実施形態に係る変速制御装置2に設けられる第2変速装置45が有するカウンタシャフト47と同様に、第2差動装置51が有するリングギア52に噛み合うファイナルドライブギア84が結合されている。
このため、MG2で発生した動力は、MG2のドライブギア43から減速装置81のドリブンギア82に伝達され、減速装置81に入力される。減速装置81に入力されたMG2の動力は、入力時にドライブギア43とドリブンギア82との減速比に応じて回転数が減速された状態で入力される。このように減速装置81に入力されたMG2の動力は、ファイナルドライブギア84から第2差動装置51に出力される。これにより、MG2で発生した動力は、後輪7に伝達され、後輪7で駆動力を発生する。
また、第2駆動ユニット80が、変速装置を有しない場合でも、第1駆動ユニット20の第1変速装置25の変速時に、第1駆動ユニット20で発生する駆動トルクが低下する場合には、第2駆動ユニット80で発生する駆動トルクを増大させ、第1変速装置25の変速時に低下する第1駆動ユニット20の駆動トルクの低下分を、第2駆動ユニット80の駆動トルクで補う。これにより、第1変速装置25の変速時に発生する変速ショックを、第2駆動ユニット80の駆動トルクで補う。
このように、第2駆動ユニット80に変速装置が設けられていない場合でも、第1駆動ユニット20が有する第1変速装置25の変速時に発生する変速ショックを、第2駆動ユニット80の駆動トルクで補うため、この場合は、第1駆動ユニット20は、常に変速ユニットになり、第2駆動ユニット80は、常にショック低減ユニットになる。同様に、この場合は、MG1は常に変速側MGになり、MG2は常にショック低減側MGになる。
第2駆動ユニット80は、このようにショック低減ユニットとして設けられるため、第1変速装置25の変速時に、第2駆動ユニット80で増大する駆動トルクによって変速ショックを効果的に抑制することができない場合には、第2駆動ユニット80の駆動トルクの増大量で変速ショックを低減できる程度まで、第1駆動ユニット20で発生する駆動トルクを低減する。
これにより、第1変速装置25の変速時に、MG2のトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、MG1のトルクを低減して変速するので、現在の車両1の運転状態ではMG2のトルクを適切に増大することができない場合でも、変速時におけるMG1のトルクの低下分を、MG2のトルクによって補うことができる。このように、2つの動力源のうち、少なくとも一方の動力源の動力の伝達経路に変速装置が設けられている場合において、これらの制御を行うことにより、より確実に変速ショックを抑制することができる。
なお、この変形例に係る変速制御装置2では、変速ユニットとして設けられる第1駆動ユニット20は、前輪6の駆動トルクを伝達可能に設けられており、ショック低減ユニットとして設けられる第2駆動ユニット80は、後輪7の駆動トルクを伝達可能に設けられているが、変速装置が、2つのうちいずれか一方の駆動ユニット10にのみ設けられる場合には、これ以外の構成でもよい。変速ユニットとショック低減ユニットが駆動トルクを伝達する車輪5は、上述した形態にとらわれない。
また、上述した変速制御装置2では、2つの動力源としてモータジェネレータ15が用いられているが、動力源はエンジンなど、モータジェネレータ15以外のものでもよく、また、2つの動力源は、それぞれ異なる種類の動力源であってもよい。
また、駆動ユニット10には、動力源で発生した動力の伝達経路に、クラッチなどの動力切り離し機構を備え、動力源で発生した動力の、車輪5への伝達や遮断を切り替え可能に設けてもよい。この場合、この駆動ユニット10がショック低減ユニットになる場合には、発進時や急旋回時等の4輪駆動を必要とする条件に加えて、変速ユニットが備える変速装置の変速時にも、事前に動力切り離し機構を結合させる。これにより、変速中は運転者の要求トルクを満足させるようにショック低減ユニットが駆動トルクを発生し、変速ユニットの駆動力抜けを補う。
また、ショック低減ユニットには、モータジェネレータ15等の動力源の出力を変えても、車輪5に伝達する駆動トルクを任意に設定可能になるように、エネルギを蓄えたり放出したりすることが可能な要素であるトルク調節要素を設けて、このトルク調節要素によって、変速ユニットの変速時のトルクの低下を補ってもよい。例えば、トルク調節要素として、フライホイール等の運動力蓄積装置を設けたり、油圧蓄積装置を設けたり、動力源が電動機の場合は電池力を増大できるバッテリを設けたりして、これらの要素から出力されるエネルギを利用することにより、変速時のトルクの低下を補ってもよい。
また、2つの駆動ユニット10は、それぞれにモータジェネレータ15等の動力源が設けられているため、変速ユニット、若しくはショック低減ユニットのいずれか一方の駆動ユニット10が正常の作動していない場合には、もう一方の駆動ユニット10で退避走行を実施してもよい。この場合、運転者に故障を伝える警告灯等を使用して、駆動力または車速の制限を知らせるのが好ましい。
また、変速装置が、一方の駆動ユニット10にのみしか設けられていない場合(図4参照)には、低車速時は、ショック低減ユニットのみで走行してもよい。つまり、低車速で要求トルクが小さい場合には、ショック低減ユニットのみで走行し、発進時や要求トルクが大きい場合には、変速ユニットとショック低減ユニットとを併用して走行してもよい。この場合、ショック低減ユニットの使用トルク範囲は、変速ユニットの変速時等の一時的なアップトルクではなく、長期的に使用可能なトルク範囲とする。つまり、使用トルクの最大値を下げた状態で走行をする。
以上のように、本発明に係る変速制御装置は、複数の動力源を有し、それぞれの動力源で異なる車輪に駆動力を発生させる車両に有用であり、特に、変速ショックの低減を図る場合に適している。
1 車両
2 変速制御装置
5 車輪
6 前輪
7 後輪
10 駆動ユニット
15 モータジェネレータ
20 第1駆動ユニット
25 第1変速装置
31 第1差動装置
40、80 第2駆動ユニット
45 第2変速装置
51 第2差動装置
60 ECU
61 処理部
62 MG制御部
63 変速制御部
70 記憶部
75 アクセルペダル
76 アクセルペダルセンサ
81 減速装置

Claims (3)

  1. 車両の走行時にそれぞれ異なる車輪に駆動力を発生させることのできる動力源を2つ備えていると共に、前記2つの動力源のうち少なくともいずれか一方の前記動力源で発生する動力の伝達経路には当該動力源で発生した回転を変速する変速装置が設けられている変速制御装置において、
    前記変速装置の変速時には、前記2つの動力源のうち前記変速装置で変速を行う回転を発生する前記動力源である変速側動力源ではない方の前記動力源であるショック低減側動力源のトルクを増大させることにより変速時のショックを抑制し、前記変速装置の変速時に前記ショック低減側動力源のトルクを増大させることでは変速時のショックを抑制できない場合には、前記変速側動力源のトルクを低減して変速することを特徴とする変速制御装置。
  2. 前記変速装置の変速時に前記変速側動力源のトルクを低減する場合には、トルクを徐々に低減しつつ、前記ショック低減側動力源のトルクを徐々に増大させることを特徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
  3. 前記変速装置は、前記2つの動力源で発生する動力の伝達経路の双方に設けられており、前記変速装置の変速を行う場合には、2つの前記変速装置でタイミングを異ならせて行うと共に、前記2つの動力源で前記変速側動力源と前記ショック低減側動力源とを交互に入れ替えて変速を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の変速制御装置。
JP2009215938A 2009-09-17 2009-09-17 変速制御装置 Withdrawn JP2011067018A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009215938A JP2011067018A (ja) 2009-09-17 2009-09-17 変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009215938A JP2011067018A (ja) 2009-09-17 2009-09-17 変速制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011067018A true JP2011067018A (ja) 2011-03-31

Family

ID=43952655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009215938A Withdrawn JP2011067018A (ja) 2009-09-17 2009-09-17 変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011067018A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101856364B1 (ko) * 2016-10-06 2018-05-09 현대자동차주식회사 변속 이질감 제어 방법을 적용한 사륜구동차량
WO2021019780A1 (ja) * 2019-08-01 2021-02-04 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム
JP2021027649A (ja) * 2019-08-01 2021-02-22 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101856364B1 (ko) * 2016-10-06 2018-05-09 현대자동차주식회사 변속 이질감 제어 방법을 적용한 사륜구동차량
US10227074B2 (en) 2016-10-06 2019-03-12 Hyundai Motor Company Method for controlling sense of shift difference and 4-wheel drive vehicle applying the same
WO2021019780A1 (ja) * 2019-08-01 2021-02-04 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム
JPWO2021019780A1 (ja) * 2019-08-01 2021-02-04
JP2021027649A (ja) * 2019-08-01 2021-02-22 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム
JP7156539B2 (ja) 2019-08-01 2022-10-19 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム
JP7293956B2 (ja) 2019-08-01 2023-06-20 日産自動車株式会社 変速制御方法及び変速制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9469294B2 (en) Hybrid vehicle
JP2018095166A (ja) 車両の制御装置
WO2014162631A1 (ja) 車両の制御装置
JP3823960B2 (ja) 車両の変速装置
CN110450774B (zh) 车辆的变速控制装置
US20140342871A1 (en) Controller of hybrid system
JP2012187962A (ja) 車両制御装置
US9254837B2 (en) Driving device for vehicle
JP5867589B2 (ja) 車両用駆動装置
JP2015214312A (ja) ハイブリッド車両
JP5198645B1 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP5779954B2 (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
JP2013166417A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2010247689A (ja) 車両の動力伝達制御装置
JP2011067018A (ja) 変速制御装置
JP5376154B2 (ja) ハイブリッド電気自動車の変速制御装置
JP2013141938A (ja) ハイブリッド車両の発進制御装置
JP2011207254A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP5305033B2 (ja) ハイブリッド電気自動車の変速制御装置
JP5379554B2 (ja) 車両の動力伝達制御装置
JP2013151261A (ja) ハイブリッド車両の変速制御装置
JP5929738B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2018095217A (ja) 車両の制御装置
JP2016203833A (ja) ハイブリッド車用動力伝達装置
JP2013099992A (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20121204