JP2011064463A - 洗濯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射性廃棄物量を低減することができると共に、運用が簡便な洗濯装置を提供すること。
【解決手段】洗濯装置10は、オゾン又は空気の微細気泡(マイクロバブル又はナノバブル)を、洗剤を含まない洗浄水に供給することにより被洗浄物を洗濯する洗濯乾燥機11と、洗濯廃液を貯留する洗濯廃液収集タンク12と、洗濯廃液を濾過する洗濯廃液濾過器13と、濾過済み液を貯留する洗濯廃液サンプルタンク14と、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する逆洗器15と、濾材洗浄廃液を貯留する逆洗廃液収集タンク16と、これら各構成部材をそれぞれ接続する配管17,18,19,20,21と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】洗濯装置10は、オゾン又は空気の微細気泡(マイクロバブル又はナノバブル)を、洗剤を含まない洗浄水に供給することにより被洗浄物を洗濯する洗濯乾燥機11と、洗濯廃液を貯留する洗濯廃液収集タンク12と、洗濯廃液を濾過する洗濯廃液濾過器13と、濾過済み液を貯留する洗濯廃液サンプルタンク14と、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する逆洗器15と、濾材洗浄廃液を貯留する逆洗廃液収集タンク16と、これら各構成部材をそれぞれ接続する配管17,18,19,20,21と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、原子力発電所等の原子力管理区域で使用される洗濯装置に関する。
従来より、原子力発電所等の原子力管理区域では、作業員の衣類等を洗浄する洗濯装置が設けられている。このような洗濯装置から発生する洗濯廃液は、濾過処理や蒸発濃縮処理等によって放射性物質を除去低減した上で、外部環境に放出される。
このような従来の洗濯装置として、洗濯水に微細気泡を大量に噴流混合し、洗濯装置の攪拌機構を不要にすると共に、洗剤の使用量を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、洗濯廃液を、粉末活性炭を用いて濾過処理することにより、該洗濯廃液から界面活性剤等の有機物成分を除去する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献1に係る従来技術は、界面活性剤等の洗剤を用いて洗濯しているため、洗濯廃液に洗剤成分起因の発泡が生じる。このため、該従来技術を原子力管理区域の洗濯装置に適用すると、洗濯廃液の濾過処理の際に、上記発泡が濾材の目詰まりを促進してしまうという問題点があった。
また、洗濯廃液を蒸発濃縮処理する場合においては、上記発泡が該処理の妨げとなり、放射性物質を含む洗濯廃液の迅速な濃縮処理が困難であるという問題点があった。
また、洗濯廃液を蒸発濃縮処理する場合においては、上記発泡が該処理の妨げとなり、放射性物質を含む洗濯廃液の迅速な濃縮処理が困難であるという問題点があった。
また、上記特許文献2に係る従来技術は、洗濯廃液を、粉末活性炭を用いて濾過処理しているので、後に廃活性炭が発生するという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放射性廃棄物量を低減することができると共に、運用が簡便な洗濯装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明は、オゾン又は空気の微細気泡を洗浄水に供給し、被洗浄物を洗濯する洗濯機と、前記洗濯機から排出される洗濯廃液を濾材によって濾過する濾過器と、前記濾過器によって濾過された前記洗濯廃液を貯留する濾過済み液貯留タンクと、前記濾過器の下流側から上流側に向けて洗浄水を供給し、前記濾材に付着した異物を除去する濾材洗浄器と、を備えることを特徴とする。
(2) (1)に記載の発明においては、前記濾材の洗浄に使用された前記洗浄水と除去された前記異物とを含む濾材洗浄廃液を貯留する濾材洗浄廃液貯留タンクを備えることが好ましい。
(3) (1)又は(2)に記載の発明においては、前記濾過済み液貯留タンクの前記洗濯廃液を前記濾材洗浄器に供給する濾過済み液供給手段を備える。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の発明においては、前記微細気泡は、気泡の直径がマイクロメートルオーダーのマイクロバブル、又は気泡の直径がナノメートルオーダーのナノバブルであることが好ましい。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の発明においては、前記濾材は、プリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタであることが好ましい。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の発明においては、洗濯された前記被洗浄物を乾燥する乾燥機を有することが好ましい。
本発明によれば、放射性廃棄物量を低減することができると共に、運用が簡便な洗濯装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る洗濯装置を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る洗濯装置10は、洗濯乾燥機11と、洗濯廃液収集タンク12と、濾過器としての洗濯廃液濾過器13と、濾過済み液貯留タンクとしての洗濯廃液サンプルタンク14と、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する逆洗器15と、濾材洗浄廃液貯留タンクとしての逆洗廃液収集タンク16と、これら各構成部材をそれぞれ接続する配管17,18,19,20,21と、を備える。
図1は、本発明の第1実施形態に係る洗濯装置を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る洗濯装置10は、洗濯乾燥機11と、洗濯廃液収集タンク12と、濾過器としての洗濯廃液濾過器13と、濾過済み液貯留タンクとしての洗濯廃液サンプルタンク14と、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する逆洗器15と、濾材洗浄廃液貯留タンクとしての逆洗廃液収集タンク16と、これら各構成部材をそれぞれ接続する配管17,18,19,20,21と、を備える。
<洗濯乾燥機11の説明>
先ず、洗濯乾燥機11について説明する。洗濯乾燥機11によって洗濯される被洗浄物は、原子力発電所等の放射線管理区域内において作業で使用された衣類等である。被洗浄物には、作業中の各種汚れ等(汗や人体からの皮脂成分等)と共に、放射性物質が付着していることがある。
図1に示すように、洗濯乾燥機11は、上記被洗浄物を洗浄する洗濯機としての洗濯機部11aと、洗浄した該被洗浄物を乾燥する乾燥機としての乾燥機部11bと、を備える。
先ず、洗濯乾燥機11について説明する。洗濯乾燥機11によって洗濯される被洗浄物は、原子力発電所等の放射線管理区域内において作業で使用された衣類等である。被洗浄物には、作業中の各種汚れ等(汗や人体からの皮脂成分等)と共に、放射性物質が付着していることがある。
図1に示すように、洗濯乾燥機11は、上記被洗浄物を洗浄する洗濯機としての洗濯機部11aと、洗浄した該被洗浄物を乾燥する乾燥機としての乾燥機部11bと、を備える。
洗濯機部11aは、オゾン又は空気の微細気泡を洗浄水に供給し、被洗浄物を洗濯する。すなわち、洗濯機部11aは、微細気泡を生成し、該微細気泡を洗浄水中に噴射可能に構成されている。
また、洗濯機部11aは、脱水機能も有している。
また、洗濯機部11aは、脱水機能も有している。
微細気泡に使用される気体は、オゾン又は空気であることが好ましい。特に、オゾンは、酸化力が強く、有害物質を分解し、殺菌や消臭作用を有することが知られている。また、オゾンは、有機物の分解作用による洗浄作用や漂白作用も有することが知られている。
微細気泡は、気泡の直径がマイクロメートルオーダーのマイクロバブル、又は気泡の直径がナノメートルオーダーのナノバブルであることが好ましい。気泡が微細化されているため、短時間で水に溶け込むことが知られている。
洗浄水は、界面活性剤等の洗剤を含まない水であることが好ましい。洗剤成分起因の発泡による洗濯廃液処理能力の低下(詳細は後述する)を回避するためである。
乾燥機部11bは、洗浄され脱水された被洗浄物に温風等を供給することにより該被洗浄物を乾燥可能に構成されている。
このように構成された洗濯乾燥機11は、洗濯廃液収集タンク12と配管17によって接続されている。洗濯乾燥機11から排出される洗濯廃液は、この配管17を介して洗濯廃液収集タンク12に送出されるように構成されている。
配管17には、洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
配管17には、洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
洗濯廃液は、被洗浄物を洗濯した後に洗濯機部11aから排出される洗浄水であり、脱水時に回収される洗浄水も含まれる。なお、被洗浄物の乾燥時に、被洗浄物に含まれる水分が回収される場合には、該水分を洗濯廃液として回収してもよい。
<洗濯廃液収集タンク12の説明>
次に、洗濯廃液収集タンク12について説明する。洗濯廃液収集タンク12は、洗濯乾燥機11から排出される洗濯廃液を貯留可能に構成されている。洗濯廃液収集タンク12は、洗濯廃液濾過器13と配管18によって接続されている。洗濯廃液収集タンク12の洗濯廃液は、この配管18を介して洗濯廃液濾過器13に送出されるように構成されている。配管18には、洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
次に、洗濯廃液収集タンク12について説明する。洗濯廃液収集タンク12は、洗濯乾燥機11から排出される洗濯廃液を貯留可能に構成されている。洗濯廃液収集タンク12は、洗濯廃液濾過器13と配管18によって接続されている。洗濯廃液収集タンク12の洗濯廃液は、この配管18を介して洗濯廃液濾過器13に送出されるように構成されている。配管18には、洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
<洗濯廃液濾過器13の説明>
次に、洗濯廃液濾過器13について説明する。洗濯廃液濾過器13は、洗濯廃液収集タンク12から排出される洗濯廃液を濾材によって濾過する。すなわち、洗濯廃液濾過器13は、洗濯廃液が濾材の一方側(上流側)から導入され、該濾材によって濾過された洗濯廃液(濾過済み液)が該濾材の他方側(下流側)に導出されるように構成されている。
次に、洗濯廃液濾過器13について説明する。洗濯廃液濾過器13は、洗濯廃液収集タンク12から排出される洗濯廃液を濾材によって濾過する。すなわち、洗濯廃液濾過器13は、洗濯廃液が濾材の一方側(上流側)から導入され、該濾材によって濾過された洗濯廃液(濾過済み液)が該濾材の他方側(下流側)に導出されるように構成されている。
洗濯廃液濾過器13の濾材には、例えば、濾過助剤の用いられていないプリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタが用いられることが好ましい。
濾過助剤は、濾材の表面にプリコートされる粉末イオン交換樹脂等である。
濾過助剤は、濾材の表面にプリコートされる粉末イオン交換樹脂等である。
プリーツ型フィルタは、不織布製の濾過膜を襞状に折り込み、所定形状(例えば、菊花状)に展開して構成されたものである。また、中空糸型フィルタは、略円柱状に束ねた多数の中空糸膜が、円筒状の収納ケース内に収束されて固定されたものである。
これらの濾材は、後述する逆洗器15によって逆洗可能となるように構成されているが、逆洗廃液を発生させないようにするために、逆洗せずに該フィルタを取り替えることもできる。
これらの濾材は、後述する逆洗器15によって逆洗可能となるように構成されているが、逆洗廃液を発生させないようにするために、逆洗せずに該フィルタを取り替えることもできる。
このように構成された洗濯廃液濾過器13は、洗濯廃液サンプルタンク14と配管19によって接続され、逆洗器15と配管20によって接続され、更に逆洗廃液収集タンク16と配管21によって接続されている。
洗濯廃液濾過器13によって濾過された洗濯廃液は、配管19を介して洗濯廃液サンプルタンク14に送出されるように構成されている。配管19には、濾過された洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
洗濯廃液濾過器13によって濾過された洗濯廃液は、配管19を介して洗濯廃液サンプルタンク14に送出されるように構成されている。配管19には、濾過された洗濯廃液を送出するポンプや流路を開閉する弁装置が適宜設けられていることが好ましい。
<洗濯廃液サンプルタンク14の説明>
洗濯廃液サンプルタンク14は、洗濯廃液濾過器13によって濾過された洗濯廃液を外部環境に放出する前に一時貯留する。洗濯廃液サンプルタンク14は、該濾過された洗濯廃液が外部環境に放出可能な水質であるか否かを検査可能に構成されている。洗濯廃液サンプルタンク14において、所定の水質基準が満たされた洗濯廃液は、図示しない配管等を介して外部環境に放出されるようになっている。
洗濯廃液サンプルタンク14は、洗濯廃液濾過器13によって濾過された洗濯廃液を外部環境に放出する前に一時貯留する。洗濯廃液サンプルタンク14は、該濾過された洗濯廃液が外部環境に放出可能な水質であるか否かを検査可能に構成されている。洗濯廃液サンプルタンク14において、所定の水質基準が満たされた洗濯廃液は、図示しない配管等を介して外部環境に放出されるようになっている。
<逆洗器15の説明>
次に、逆洗器15について説明する。逆洗器15は、洗濯廃液濾過器13の下流側から上流側に所定の洗浄水(以下、逆洗水という)を加圧供給することで、濾材に付着した異物を洗浄し、洗濯廃液濾過器13の差圧(濾過能力)の回復を図るものである。
逆洗器15は、配管20を介して洗濯廃液濾過器13に逆洗水を供給し、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する。逆洗器15は、逆洗水を加圧する加圧空気供給手段(図示せず)を有する。逆洗水は、例えば、洗濯装置10の系外から供給されるようになっている。
次に、逆洗器15について説明する。逆洗器15は、洗濯廃液濾過器13の下流側から上流側に所定の洗浄水(以下、逆洗水という)を加圧供給することで、濾材に付着した異物を洗浄し、洗濯廃液濾過器13の差圧(濾過能力)の回復を図るものである。
逆洗器15は、配管20を介して洗濯廃液濾過器13に逆洗水を供給し、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する。逆洗器15は、逆洗水を加圧する加圧空気供給手段(図示せず)を有する。逆洗水は、例えば、洗濯装置10の系外から供給されるようになっている。
<逆洗廃液収集タンク16の説明>
次に、逆洗廃液収集タンク16について説明する。逆洗廃液収集タンク16は、洗濯廃液濾過器13と配管21によって接続されている。逆洗廃液収集タンク16は、上記濾材の洗浄に使用された逆洗水(洗浄水)と、除去された異物(例えば、作業衣類の繊維屑や微小な固形分等)とを含む濾材洗浄廃液を貯留する。
次に、逆洗廃液収集タンク16について説明する。逆洗廃液収集タンク16は、洗濯廃液濾過器13と配管21によって接続されている。逆洗廃液収集タンク16は、上記濾材の洗浄に使用された逆洗水(洗浄水)と、除去された異物(例えば、作業衣類の繊維屑や微小な固形分等)とを含む濾材洗浄廃液を貯留する。
このような濾材洗浄廃液には、放射性物質が含まれている。このため、逆洗廃液収集タンク16に貯留された濾材洗浄廃液は、図示しない処理系に送出され、該処理系において、例えば、イオン交換樹脂処理や蒸発濃縮処理等によって減容処理されるようになっている。
次に、本発明の第1実施形態に係る洗濯装置10の動作について図1を参照しながら説明する。
洗濯乾燥機11の洗濯機部11aは、オゾン又は空気の微細気泡(マイクロバブル又はナノバブル)を洗浄水に供給し、被洗浄物を洗濯する。被洗浄物は、この微細気泡を含む洗浄水により洗浄され、殺菌、消臭、漂白等される。洗浄水は、界面活性剤等の洗剤を含んでいないため、洗剤成分起因の発泡は生じない。
洗濯乾燥機11の洗濯機部11aは、オゾン又は空気の微細気泡(マイクロバブル又はナノバブル)を洗浄水に供給し、被洗浄物を洗濯する。被洗浄物は、この微細気泡を含む洗浄水により洗浄され、殺菌、消臭、漂白等される。洗浄水は、界面活性剤等の洗剤を含んでいないため、洗剤成分起因の発泡は生じない。
洗浄された被洗浄物は、洗濯機部11aによって脱水された後、乾燥機部11bによって乾燥される。
なお、洗濯乾燥された被洗浄物は、いわゆるランドリモニタ装置によって放射能汚染がないことを確認された後、作業に再利用される。
なお、洗濯乾燥された被洗浄物は、いわゆるランドリモニタ装置によって放射能汚染がないことを確認された後、作業に再利用される。
被洗浄物の洗濯が終了すると、洗濯乾燥機11から洗濯廃液が排出される。この洗濯廃液は、配管17を介して洗濯廃液収集タンク12に送出され、洗濯廃液収集タンク12に貯留される。
洗濯廃液収集タンク12に貯留された洗濯廃液は、配管18を介して洗濯廃液濾過器13に送出され、洗濯廃液濾過器13によって濾過される。これにより、洗濯廃液から作業衣類の繊維屑や各種汚れ等(汗や人体からの皮脂成分等)が除去される。
洗濯廃液濾過器13によって濾過された洗濯廃液(濾過済み液)は、配管19を介して洗濯廃液サンプルタンク14に送出され、洗濯廃液サンプルタンク14に貯留される。
そして、洗濯廃液サンプルタンク14においては、貯留された洗濯廃液が外部環境に放出可能な水質であるか否かが検査される。この検査の結果、所定の水質基準を満たす洗濯廃液は、図示しない配管等を介して外部環境に放出される。
そして、洗濯廃液サンプルタンク14においては、貯留された洗濯廃液が外部環境に放出可能な水質であるか否かが検査される。この検査の結果、所定の水質基準を満たす洗濯廃液は、図示しない配管等を介して外部環境に放出される。
洗濯廃液濾過器13は、異物による濾材の目詰まりによって濾過能力が次第に低下する。そこで、洗濯廃液濾過器13の濾材は、定期的に、逆洗器15により配管20を介して逆洗水が供給され、洗浄される。すなわち、洗濯廃液濾過器13の濾材は、逆洗器15によって、濾過方向における下流側から上流側に向けて逆洗水を加圧供給されることにより、洗浄される。なお、逆洗廃液を発生させないようにするために、洗濯廃液濾過器13の濾材(フィルタ)を逆洗せずに、該フィルタを取り替えることもできる。
濾材の洗浄に使用された逆洗水と、除去された異物とを含む濾材洗浄廃液は、配管21を介して逆洗廃液収集タンク16に貯留される。
逆洗廃液収集タンク16に貯留された濾材洗浄廃液は、図示しない処理系に送出される。該処理系においては、例えば、イオン交換樹脂処理や蒸発濃縮処理等によって放射性物質が減容処理される。
以上のように、第1実施形態に係る洗濯装置10によれば、以下に示す各効果が奏される。
第1実施形態に係る洗濯装置10においては、オゾン又は空気の微細気泡により被洗浄物を洗濯する洗濯乾燥機11と、洗濯廃液収集タンク12と、洗濯廃液濾過器13と、洗濯廃液サンプルタンク14と、逆洗器15と、逆洗廃液収集タンク16と、配管17,18,19,20,21と、を備える。このため、被洗浄物は、微細気泡を含む洗浄水によって綺麗に洗浄される。
このように、微細気泡を含む洗浄水によって被洗浄物を綺麗に洗浄できるので、洗浄水に界面活性剤等の洗剤を入れる必要がない。
したがって、洗濯廃液濾過器13における濾過の際に、洗剤成分起因の発泡が生じず、濾材の目詰まりを抑制することができる。
また、逆洗廃液収集タンク16の濾材洗浄廃液を蒸発濃縮処理する場合においては、該処理の妨げとなる洗剤成分起因の発泡が生じないので、放射性物質の濃縮処理を迅速に行うことができる。
第1実施形態に係る洗濯装置10においては、オゾン又は空気の微細気泡により被洗浄物を洗濯する洗濯乾燥機11と、洗濯廃液収集タンク12と、洗濯廃液濾過器13と、洗濯廃液サンプルタンク14と、逆洗器15と、逆洗廃液収集タンク16と、配管17,18,19,20,21と、を備える。このため、被洗浄物は、微細気泡を含む洗浄水によって綺麗に洗浄される。
このように、微細気泡を含む洗浄水によって被洗浄物を綺麗に洗浄できるので、洗浄水に界面活性剤等の洗剤を入れる必要がない。
したがって、洗濯廃液濾過器13における濾過の際に、洗剤成分起因の発泡が生じず、濾材の目詰まりを抑制することができる。
また、逆洗廃液収集タンク16の濾材洗浄廃液を蒸発濃縮処理する場合においては、該処理の妨げとなる洗剤成分起因の発泡が生じないので、放射性物質の濃縮処理を迅速に行うことができる。
また、洗濯乾燥機11から排出された洗濯廃液は、洗濯廃液収集タンク12に貯留されるように構成されている。このため、洗濯廃液の濾過工程等の終了を待つことなく、洗濯乾燥機11により次の洗濯を行うことができる。
また、洗濯廃液濾過器13の濾材には、濾過助剤の用いられていないプリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタが用いられる。このため、定期的な濾過助剤の交換作業を不要にすることができ、放射性廃棄物としての濾過助剤の発生を防止することができる。
また、洗濯廃液濾過器13の濾材には、活性炭が用いられていない。このため、二次廃棄物(放射性廃棄物)となる廃活性炭が発生することがなく、二次廃棄物の処理作業量を低減することができる。
また、洗濯廃液サンプルタンク14に貯留された洗濯廃液は、所定の水質基準を満たす場合にのみ外部環境に放出されるようになっている。このため、環境汚染を抑制することができる。
また、洗濯廃液濾過器13の濾材は、逆洗器15によって定期的に洗浄されるようになっている。このため、濾材の寿命を大幅に延ばすことができ、濾材交換のためのコストを低減することができる。
また、逆洗廃液収集タンク16に貯留された濾材洗浄廃液は、イオン交換樹脂処理や蒸発濃縮処理等によって放射性物質が減容処理されるようになっている。このため、放射性廃棄物の処理作業量を低減することができる。
よって、この第1実施形態によれば、放射性廃棄物量を低減することができると共に、運用が簡便な洗濯装置10を提供することができる。
〔第2実施形態〕
図2は、本発明の第2実施形態に係る洗濯装置を示すブロック図である。なお、以下の説明において、既に説明した部材と同一の部材若しくは既に説明した部材に相当する部材には、同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。
図2は、本発明の第2実施形態に係る洗濯装置を示すブロック図である。なお、以下の説明において、既に説明した部材と同一の部材若しくは既に説明した部材に相当する部材には、同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。
図2に示すように、本発明の第2実施形態に係る洗濯装置10は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の構成に、洗濯廃液サンプルタンク14と逆洗器15とを接続する、濾過済み液供給手段としての配管22を設けたものである。
すなわち、配管22は、洗濯廃液サンプルタンク14に収集された濾過済み液(洗濯廃液)を逆洗器15に送出可能に構成されている。配管22には、濾過済み液を逆洗器15に送出するポンプや、流路を開閉する弁装置等が適宜設けられる。
その他の構成は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10と同様であるので、説明を省略する。
すなわち、配管22は、洗濯廃液サンプルタンク14に収集された濾過済み液(洗濯廃液)を逆洗器15に送出可能に構成されている。配管22には、濾過済み液を逆洗器15に送出するポンプや、流路を開閉する弁装置等が適宜設けられる。
その他の構成は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10と同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る洗濯装置10の動作について図2を参照しながら説明する。
本発明の第2実施形態に係る洗濯装置10の動作は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の動作と略同様である。異なる点は、逆洗器15が、配管22を介して送出されてきた濾過済み液を逆洗水として洗濯廃液濾過器13に供給し、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する点である。
その他の動作は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の動作と同様であるので、説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る洗濯装置10の動作は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の動作と略同様である。異なる点は、逆洗器15が、配管22を介して送出されてきた濾過済み液を逆洗水として洗濯廃液濾過器13に供給し、洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄する点である。
その他の動作は、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の動作と同様であるので、説明を省略する。
以上のように、第2実施形態に係る洗濯装置10によれば、以下に示す各効果が奏される。
第2実施形態に係る洗濯装置10においては、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の構成に、洗濯廃液収集タンク12と逆洗器15とを接続する配管22を更に備える。
このため、上記第1実施形態の場合と同様の効果を奏するほか、系外から新たな逆洗水を供給する必要がなく、濾過済み液を逆洗水として有効に利用して洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄することができる。したがって、系外に放出する洗濯廃液の量を低減することができる。
第2実施形態に係る洗濯装置10においては、上記第1実施形態に係る洗濯装置10の構成に、洗濯廃液収集タンク12と逆洗器15とを接続する配管22を更に備える。
このため、上記第1実施形態の場合と同様の効果を奏するほか、系外から新たな逆洗水を供給する必要がなく、濾過済み液を逆洗水として有効に利用して洗濯廃液濾過器13の濾材を洗浄することができる。したがって、系外に放出する洗濯廃液の量を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
上記各実施形態においては、濾材洗浄廃液貯留タンクとして、逆洗廃液収集タンク16を設けるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、逆洗廃液収集タンク16を設けずに、上記濾材洗浄廃液を減容処理する処理系(図示せず)に直接送出するように構成してもよい。
上記各実施形態においては、濾材洗浄廃液貯留タンクとして、逆洗廃液収集タンク16を設けるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、逆洗廃液収集タンク16を設けずに、上記濾材洗浄廃液を減容処理する処理系(図示せず)に直接送出するように構成してもよい。
また、上記各実施形態においては、洗濯機部11aにおいて洗浄水に供給される微細気泡は、マイクロバブル又はナノバブルであるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、被洗浄物の汚れを適切に洗浄できれば、気泡の直径がマイクロメートルオーダー以上の微細気泡であってもよい。
また、上記各実施形態においては、洗濯廃液濾過器13の濾材は、プリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタであるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、上記濾過助剤が用いられていないフィルタであれば、プリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタ以外のフィルタであってもよい。
また、上記各実施形態においては、洗濯装置10は、被洗浄物を乾燥する乾燥機として、乾燥機部11bを有するものとして説明したが、これに限定されない。例えば、洗濯機と乾燥機とを別体(いわゆる2槽式)に構成してもよい。
10 洗濯装置
11 洗濯乾燥機
11a 洗濯機部(洗濯機)
11b 乾燥機部(乾燥機)
12 洗濯廃液収集タンク
13 洗濯廃液濾過器(濾過器)
14 洗濯廃液サンプルタンク(濾過済み液貯留タンク)
15 逆洗器(濾材洗浄器)
16 逆洗廃液収集タンク(濾材洗浄廃液貯留タンク)
17,18,19,20,21 配管
22 配管(濾過済み液供給手段)
11 洗濯乾燥機
11a 洗濯機部(洗濯機)
11b 乾燥機部(乾燥機)
12 洗濯廃液収集タンク
13 洗濯廃液濾過器(濾過器)
14 洗濯廃液サンプルタンク(濾過済み液貯留タンク)
15 逆洗器(濾材洗浄器)
16 逆洗廃液収集タンク(濾材洗浄廃液貯留タンク)
17,18,19,20,21 配管
22 配管(濾過済み液供給手段)
Claims (6)
- オゾン又は空気の微細気泡を洗浄水に供給し、被洗浄物を洗濯する洗濯機と、
前記洗濯機から排出される洗濯廃液を濾材によって濾過する濾過器と、
前記濾過器によって濾過された前記洗濯廃液を貯留する濾過済み液貯留タンクと、
前記濾過器の下流側から上流側に向けて洗浄水を供給し、前記濾材に付着した異物を除去する濾材洗浄器と、
を備えることを特徴とする洗濯装置。 - 前記濾材の洗浄に使用された前記洗浄水と除去された前記異物とを含む濾材洗浄廃液を貯留する濾材洗浄廃液貯留タンクを備えることを特徴とする請求項1に記載の洗濯装置。
- 前記濾過済み液貯留タンクの前記洗濯廃液を前記濾材洗浄器に供給する濾過済み液供給手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗濯装置。
- 前記微細気泡は、気泡の直径がマイクロメートルオーダーのマイクロバブル、又は気泡の直径がナノメートルオーダーのナノバブルであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の洗濯装置。
- 前記濾材は、プリーツ型フィルタ又は中空糸型フィルタであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の洗濯装置。
- 洗濯された前記被洗浄物を乾燥する乾燥機を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の洗濯装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009212680A JP2011064463A (ja) | 2009-09-15 | 2009-09-15 | 洗濯装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081840A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 日本ソリッド株式会社 | トリチウム等の放射性物質を含有する汚染水の処理方法 |
JP2015108591A (ja) * | 2013-12-05 | 2015-06-11 | 株式会社東芝 | 洗濯廃液処理装置および洗濯廃液処理方法 |
JP2016007308A (ja) * | 2014-06-24 | 2016-01-18 | 株式会社東芝 | 洗濯機 |
-
2009
- 2009-09-15 JP JP2009212680A patent/JP2011064463A/ja not_active Withdrawn
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