JP2011064153A - 流体分散ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 2つの流体を分散させながら分散流体を搬送することができる流体分散ポンプを提供する。
【解決手段】 第1収容室13内に回転可能に収容され遠心羽根を有する第1インペラ6と、第2収容室23内に回転可能に収容され遠心羽根を有する第2インペラ16と、前記第1インペラ6及び第2インペラ16を回転させるモータ4と、前記第1収容室13を内包し、第1供給口11と第1流出口12を備える第1ケーシング8a,8bと、前記第2収容室23を内包し、第2供給口21と第2流出口22を備える第2ケーシング18と、前記第1流出口と第2供給口を連通させる連通経路90を画定する経路画定部と、前記第2収容室23内の前記第2インペラ16の外径側に設けられ、前記第2収容室12内に存在する第1流体及び第2流体の混合流体を分散させる分散部26と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2つの流体を分散、例えば、液体中に微細気泡を分散させながら、これらの流体を送液するための流体分散ポンプに関する。
工業的分野において、2つの流体を分散させ、さらに分散流体を搬送する操作については広く行なわれているところである。
特に、近年、例えば、液体に気体を分散する分野において、工程の多様化に伴い、また、反応の効率化や迅速化などのため、気体を微細化して液体中に分散することが要求されることが多くなってきている。
気泡を微細化するための微細気泡発生装置は、非特許文献1などに多種類のものが提案されている。例えば、(a)ベンチュリ管等を用いた流路拡大方式(非特許文献2及び特許文献1を参照)、(b)加圧溶解気体の過飽和析出方式(加圧溶解式)、(c)旋回流気泡せん断方式(旋回流式)、(d)オリフィス等を用いた高圧開放方式、(e)微細孔からの気体吐出方式、(f)超音波や機械による気泡破壊方式などである。
いずれの方法も気泡発生方式や発生気泡の破壊方法を様々に工夫している。特に、(a)〜(d)の方法は圧力変動や水流によるもの、(e)の方法は気体を吐出する孔径を小さくすることによるもの、(f)の方法は水流以外の動力(媒質の振動や機械によるせん断)によるものである。
特開2003−230824
大成博文,「マイクロバブルの基礎」,泡のエンジニアリング,2005年,pp.423−429 藤原暁子,「ベンチュリ管を用いたマイクロバブル発生手法」,エコインダストリー,2006,Vol.11,No.3,27−30
これらの各種方法には、それぞれ利点及び欠点があるが、特に問題となるのは、圧力を発生させるためのポンプを必要とすることである。例えば、(a)の方式では、ベンチュリ管に気液混合流体を搬送するため、(b)(d)の方式では加圧のため、(e)の方式では流体を微細孔に通すため、などにそれぞれ流体を加圧させるためのポンプが必要となる。
さらに、上記の各種方法では、気泡を微細化して分散させた気液分散流体を使用目的に応じて反応槽などへ搬送するために別にポンプが必要となる。すなわち、微細気泡を作成するためと微細気泡を作製した気液混合流を搬送するために、それぞれポンプが必要となり、その結果、装置が全体として大型化するという問題を生じていた。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、2つの流体を分散させながら分散流体を搬送することができる流体分散ポンプを提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の流体分散ポンプを提供する。
本発明の第1態様によれば、第2流体を第1流体中に分散させて吐出する流体分散ポンプであって、
第1収容室内に回転可能に収容され、流体に遠心力を付加可能な遠心羽根を有する第1インペラと、
第2収容室内に回転可能に収容され、流体に遠心力を付加可能な遠心羽根を有する第2インペラと、
前記第1インペラ及び第2インペラに接続された回転軸を回転させるモータと、
前記第1収容室を内包し、少なくとも第1流体を内部に供給する第1供給口と第1流出口を備える第1ケーシングと、
前記第2収容室を内包し、第2供給口と第1流体及び第2流体の分散流体を外部に吐出する第2流出口を備える第2ケーシングと、
前記第1流出口と第2供給口を連通させる連通経路を画定する経路画定部と、
前記第2収容室内の前記第2インペラの外径側に設けられ、前記第2収容室内に存在する第1流体及び第2流体の混合流体を分散させる分散部と、
を備えることを特徴とする、流体分散ポンプを提供する。
本発明の第2態様によれば、前記分散部は、
環状に構成された分散部本体と、
断面積が徐々に縮小するように構成された流路縮小部と、前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された流路拡大部と、前記流路縮小部と流路拡大部との接続部分に隙間最小部を備えた微細化流路を備え、前記第1流体中に前記第2流体を微細化して分散させることを特徴とする、第1態様の流体分散ポンプを提供する。
本発明の第3態様によれば、前記微細化流路は、前記分散部本体に環状に設けられた環状スリットとして構成されている、第2態様の分散ポンプを提供する。
本発明の第4態様によれば、前記第1インペラ及び第2インペラは、前記回転軸の一端側に設けられ、
前記第1ケーシングは、前記第1インペラの背面側に流体を前記回転軸側に流動させる流体移動空間を形成するように構成され、
前記第2ケーシングは、流体移動空間から連通する前記回転軸に沿った空間を第2供給口とすることを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つの流体分散ポンプを提供する。
本発明の第5態様によれば、前記第1インペラ及び第2インペラは、前記回転軸の両端に設けられ、
前記経路画定部は、前記第1流出口から流出された流体を、前記第1収容室の外部を通して前記第2収容室内へ供給する管路で構成されていることを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つの流体分散ポンプを提供する。
本発明の第6態様によれば、
前記第1収容室及び第2収容室は、それぞれ複数設けられていることを特徴とする、第1から第5態様のいずれか1つの流体分散ポンプを提供する。
本発明の第7態様によれば、前記第1インペラ及び第2インペラは、それぞれの前記第1収容室及び第2収容室に1つずつ収容されていることを特徴とする、第6態様の流体分散ポンプを提供する。
本発明によれば、第1流体のみ又は第1流体及び第2流体を第1供給口から第1収容室内部に供給し、これを第2供給口を介して第2収容室に搬送する。第2収容室内では、第1収容室から送られた第1流体と第2流体の混合流体又は第1収容室から送られた第1流体と第2収容室内に外部から供給された第2流体で構成される両流体を分散させる。両流体の分散は、第2収容室内に設けられた分散部により行なわれ、2つの流体を効率よく分散する。各収容室内には、回転軸に固定された第1及び第2のインペラが収容されているため、第1流体及び第2流体を流出、分散を独立して行なうことができる。本発明によれば、第1,第2収容室にそれぞれインペラを用いているため,第1,第2流体の分散及び搬送を単体の装置でかつ効率よく行うことができる。
また、本発明の第2態様によれば、分散部は、微細化流路がベンチュリ管と同様の効果を呈し、第2ケーシング内で第1及び第2流体の混合流体を高度に分散させることができる。第2ケーシング内にはインペラが設けられており、高圧条件下で分散部を通過させることができるため、マイクロレベルの第2流体の微細化も可能である。微細化流路の具体的な構成は、環状スリットでもよいし、単なる管路であってもよい。
本発明の第4態様によれば、回転軸の両端側に第1及び第2のケーシングを設けることで、両流体を独立して吐出及び分散させることができ、双方の効果をより向上させることができる。
本発明の第5態様によれば、連続して設けられたケーシングによって流体をそれぞれ供給することができるため、装置を小型化することができる。
本発明の第6態様及び第7態様によれば、それぞれ複数の収容室を備え、それぞれにインペラを用いることで、流体搬送及び流体分散をより確実に行なうことができ、さらに、ポンプから最終的に吐出される流体の吐出圧力を高くすることができる。
本発明の第1実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。 図1の流体分散ポンプに用いられる分散部の構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。 本発明の第5実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。 図6の流体分散ポンプに用いられる仕切り板の外観構成を示す斜視図である。
以下、本発明の各実施形態に係る流体分散ポンプについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下、各実施形態は、第1流体として液体、第2流体として気体を用い、マイクロレベルの微細気泡にした気体を液体中に分散させて流出する気液分散ポンプについて説明するが、本発明の流体分散ポンプは気液分散ポンプに限定されるものではなく、液体中に液体を分散させるポンプなどを含むものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる流体分散ポンプの模式的構造を示す図である。流体分散ポンプ1aは、送液部2と、微細気泡発生部3と、モータ4と、それぞれモータ4と送液部2、微細気泡発生部3を接続するカップリング5を備えている。
モータ4は、送液部2の分散、送液機能を実現できる動力源であればその構成について問うものではなく、種々のものを利用することができる。カップリング5は、送液部2及び微細気泡発生部3の回転軸7とモータ4とを接続する部材である。
送液部2は、モータ4の動力により回転する第1インペラ6により第1流体(液体)を取り込み、第2流体(気体)とともに排出する。なお、このときの第2流体の気泡は、必ずしもマイクロバブルのレベルにはなっていない。
送液部2は、回転軸7の軸受箱である第1基部8cと第1ケーシングとしての中間筐体8a及び主筐体8bを備えている。第1基部8cには、回転軸7の軸受9b部分から液体が流出しないようにするための回転シール9aが設けられている。
第1基部8cに回転シール9aを取り付けた後、中間筐体8aを第1基部8cに取り付ける。中間筐体8aは円筒状の部材であり、中央部分の開口に回転軸7を挿入する。また、中間筐体8aには第2供給口10が設けられている。
主筐体8bは、中間筐体8aに固定され、第1供給口11と混合流体流出口12が設けられている。中間筐体8aと主筐体8bとで第1収容室13が画定される。
第1収容室13内には、第1インペラ6が収納されている。第1インペラ6は、回転軸7の一端側7aに固定される。図1に示すように、第1インペラ6は、クローズタイプの遠心インペラで構成され、円板状のインペラ後面部15を備えたインペラ本体部の内部に送液用の遠心羽根14を備えた構成となっている。
第1供給口11から取り込まれた液体及び第2供給口10から取り込まれた気体からなる気液混合流体は、第1インペラ6の回転により混合流体流出口12から第1収容室13の外へ送られる。後述するように混合流体流出口12は外部管路90と接続されており、気液混合流体は外部管路90を通って混合流体供給口21に送られる。
微細気泡発生部3は、モータ4の動力により回転する第2インペラ16により流体を取り込み、供給された第1流体(液体)中に第2流体(気体)をマイクロバブルの状態にして分散させて排出する。
微細気泡発生部3は、回転軸7の軸受箱である第2基部17と第2ケーシング18を備えている。第2基部17には、回転軸7の軸受20b部分から液体が流出しないようにするための回転シール20aが設けられている。第2ケーシング18によって第2収容室23が画定される。
第2基部17に回転シール20を取り付けた後、第2ケーシング18を第2基部17に取り付ける。第2ケーシング18には混合流体供給口21と分散流体吐出口22が設けられている。混合流体供給口21は、外部管路90により主筐体8bに設けられている混合流体流出口12と連結されており、混合流体流出口12から流出した気液混合流体が混合流体供給口21を通じて矢印で図示するように第2収容室23内に供給される。
第2収容室23内には、第2インペラ16が収納されている。第2インペラ16は、回転軸7の他端側7bに固定される。図1に示すように、第2インペラ16は、オープンタイプの遠心インペラで構成され、円板状のインペラ本体部24に送液用の遠心羽根25を備えた構成となっている。
また、第2収容室23内には、分散部を構成する気泡微細化部26が設けられている。気泡微細化部26は、第2基部17に固定される。気泡微細化部26は、図2に示すように、2枚の円板27,28で構成された分散部本体を備え、これら円板27,28の対向面には、円板27,28の全周にわたって微細化流路29(図2参照)が形成されている。
は、図2に示すとおりリング状の部材である。円板27の円板28との対向面は、斜めに構成されたテーパ面として形成されている。当該テーパ面は、後述する流路縮小部、流路拡大部、隙間最小部を画定する。
円板28は、図2に示すとおり、中心部分に開口30が設けられたリング状の部材である。開口30の周りにはスリーブ31が設けられており、第2ケーシング18の混合流体供給口21の外周側で第2ケーシング18の内面18aと密閉密着する。また、円板27との対向面には斜めに構成されたテーパ面として形成されている。当該テーパ面は、後述する流路縮小部、流路拡大部、隙間最小部を画定する。
図1に示すように、気泡微細化部26によって第2収容室23は、内側領域32と外側領域33に分割される。すなわち、内側領域32は、第2基部17と円板27、28及びスリーブ31によって区画され、外側領域は、第2ケーシング18と円板28によって区画される。
2枚の円板27,28がそれぞれ対向する側の対向面の間に形成されている微細化流路29は、断面積が徐々に縮小するように構成された流路縮小部34と、流路の断面積が徐々に拡大するように構成された流路拡大部35と、流路縮小部34と流路拡大部35との接続部分に微細化流路29の間隙が最も小さくなる隙間最小部36を備える。
気泡微細化部26によって仕切られた内側領域32内には、図1に示すように、第2インペラ16の遠心羽根25が位置する。第2インペラ16が回転することで、内側領域32内に存在する流体は、第1収容室内での第1インペラ6による加圧に加え、第2インペラ16の回転遠心力によってさらに加圧され、気泡微細化部26の微細化流路29を通過する。
内側領域32では、気体と液体との気液混合流体が存在している。このとき、第2インペラ16の回転によって気液混合流体は、気泡微細化部26の微細化流路29に設けられた流路縮小部34および流路拡大部35を順に通過して移動する。そして、気液混合流体が流路縮小部34を経て流路拡大部35を通るとき、流路間隙の変化により気液混合流体は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化された微細気泡分散液が生成する。
この気体の微細化は、主として、液体の流速、気体の量、隙間最小部36および流路拡大部35の間隙寸法などによって決定される。例えば、液体の流速がある閾値以下であると、気泡の径が小さくならず十分な微細化が行われない。この場合、微細化される気泡の径は、主として、隙間最小部36および流路拡大部35の間隙寸法によって調整することができる。一方、液体の流速が閾値以上になると、気泡の径が小さくなって十分な微細化が行われる。微細化流路29に設けられた流路拡大部35がベンチュリ管と同様の効果を呈し、気体を伴った液体が気泡微細化部26の微細化流路29内を通過することにより、気体を微細化することができる。
微細化流路29を通過した微細気泡分散液は、矢印で図示するように気泡微細化部26と第2ケーシング18とによって画定された外側領域33の間に移動し、分散流体吐出口22から外部に吐出される。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態にかかる流体分散ポンプの模式的構造を示す図である。流体分散ポンプ1bは、送液部2と、微細気泡発生部3と、モータ4と、それぞれモータ4と送液部2、微細気泡発生部3を接続するカップリング5を備えている。
モータ4は、送液部2の分散、送液機能を実現できる動力源であればその構成について問うものではなく、種々のものを利用することができる。カップリング5は、送液部2及び微細気泡発生部3の回転軸7とモータ4とを接続する部材である。
送液部2は、モータ4の動力により回転する第1インペラ6により第1流体(液体)を取り込み、第2流体(気体)とともに排出する。なお、このときの第2流体の気泡は、必ずしもマイクロバブルのレベルにはなっていない。
送液部2には第1ケーシング8が設けられている。また、微細気泡発生部3には、第2ケーシング18が設けられている。第2ケーシング18には、回転軸7の軸受部分から液体が流出しないようにするための回転シール9aが設けられている。組み立て時においては、第2ケーシング18に回転シール9aを取り付けた後、第1ケーシング8を第2ケーシング18に取り付ける。
第1ケーシング8には、第1供給口11と混合流体流出口12が設けられている。混合流体流出口12は第2ケーシングの混合流体供給口21としても機能する。第1ケーシング8は、第1収容室13を画定する。第1供給口11は、第1流体としての液体を供給するものである。なお、第2供給口10は第1供給口11に連通しており、第1流体としての液体は、気泡を吹き込まれた気液混合流体の状態で第1収容室13内に供給される。
なお、第2供給口10は必ずしも第1供給口に連通している必要はなく、図3の符号10aに示すように、第1収容室13に連通するように構成されていてもよい。
第1収容室13内には、第1インペラ6が収納されている。第1インペラ6は、回転軸7の一端側7aに固定される。図3に示すように、第1インペラ6は、クローズタイプの遠心インペラで構成され、円板状のインペラ後面部15を備えたインペラ本体部の内部に送液用の遠心羽根14を備えた構成となっている。
第1インペラ6は、インペラ本体の後面部15に対向する対向面8tと第1インペラ6との間に隙間が生じるように第1収容室13内に収納される。第1収容室13内は、インペラ後面部15を基準として送液空間13aと流体移動空間13bとに区画される。
送液空間13aは、第1インペラ6の遠心羽根14の回転によって収容室12内の第1インペラ6の外径側に搬送するための空間であり、流体移動空間13bは、供給された流体をインペラ8の遠心羽根14の回転によって生じた圧力によって、インペラ本体の後面部15の求心方向へ移動させるための空間である。
第1収容室13内に取り込まれた液体は、第1インペラ6の回転により遠心力が付加され、第1インペラ6の外径側へ送られる。第1インペラ6の回転により、第1収容室13内の流体は外径側が高圧になり、第1インペラの背面側に位置する流体移動空間13bへ送られる。流体移動空間13bでは、回転軸7に近い側の流体圧力が低いため外径側の流体が回転軸7に近づくように移動し、第2供給口10から取り込まれた気体と混合して混合流体出口12から第2収容室へ搬送される。
第1ケーシング8と第2ケーシングとの間の壁は、回転軸7と隙間をおいて設けられており、当該隙間が流体が第2ケーシング18内へ移動ための流路となる。
微細気泡発生部3は、第2ケーシング18を備えている。第2ケーシング18には混合流体供給口21と分散流体吐出口22が設けられている。
混合流体供給口21は、上記のように第1収容室13と連通しており、混合流体流出口12から流出した気液混合流体が第2収容室23内に供給される。
第2収容室23内には、第2インペラ16が収納されている。第2インペラ16は、回転軸7の第1インペラ6に対してモータ側の位置に固定される。図3に示すように、第2インペラ16は第1インペラと同様にクローズタイプの遠心インペラで構成されている。ただし、第2インペラ16は第1インペラと同様のものに限定されるものではなく、遠心羽根を供えていれば他の形式のものであってもよい。
また、第2収容室23内には、気泡微細化部26が設けられている。気泡微細化部26は、第2ケーシング18と第1ケーシング8とにそれぞれ接触するように配置される。気泡微細化部26は、気泡微細化部本体を備え、気泡微細化部本体を構成する円板27,28の対向面に微細化流路29が形成されている。
気泡微細化部26によって第2収容室23は、内側領域32と外側領域33に区画される。気泡微細化部26によって仕切られた内側領域32内には、図1に示すように、第2インペラ16の遠心羽根25が位置する。第2インペラ16が回転することで、内側領域32内に存在する流体は、第2インペラ16の回転遠心力によって加圧され、気泡微細化部26の微細化流路29を通過する。
内側領域32では、気体と液体との気液混合流体が存在している。このとき、第2インペラ16の回転によって気液混合流体は、気泡微細化部26の微細化流路29に設けられた流路縮小部34および流路拡大部35を順に通過して移動する。そして、気液混合流体が流路縮小部34を経て流路拡大部35を通るとき、流路間隙の変化により気液混合流体は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化された微細気泡分散液が生成する。
微細化流路29を通過した微細気泡分散液は、気泡微細化部26と第2ケーシング18とによって画定された外側領域33の間に移動し、分散流体吐出口22から外部に吐出される。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。第3実施形態にかかる流体分散ポンプ1cは、図1に示した第1形態にかかる流体分散ポンプ1aの具体的態様として、モータにキャンドモータを用いた構成の実施形態である。
キャンドモータ50は、回転子53と固定子64とを備える。回転子53は、回転子鉄心54と回転子鉄心54に圧入固着された回転軸7を備え、この回転軸7の前後部にそれぞれスリーブ56,57およびスラストカラー58,59が装着されている。回転軸7は、これらスリーブ56,57およびスラストカラー58,59を介して前後部の軸受60,61に回転自在に支持されている。これら軸受60,61は、各々前部軸受箱62、後部軸受箱63に挿入されて固定されている。
前部軸受箱62は、固定子64を挿入固着した固定子枠65の前部フランジ66面に締結固定される。また、後部軸受箱63はガスケット68を介して固定子枠65の後部端面69に液密に締結固定されている。
回転子53は、回転子鉄心54を内包し非磁性で薄肉円筒状の回転子キャン71と側板72とが液密に溶着されて密封されている。また、固定子64は、固定子枠65の端部と非磁性で薄肉円筒状の固定子キャン73とが液密に溶着された内部に密封されている。回転子53と固定子64とはキャン隙間74を介して対向配置される。
送液部2に設けられる第1ケーシング8bは、前部フランジ66にガスケットを介して液密に締結固定されている。第1ケーシングの構成例としての第1ケーシング8bと前部フランジ66は、第1収容室13を画定する。
第1ケーシング8bには、第1供給口11及び混合流体流出口12が設けられている。第1供給口11は、回転子53の回転軸7の延在位置に設けられ、混合流体流出口12は、第1ケーシング8bの回転軸7に対し交差する方向に位置する面に設けられる。第2供給口10は、第1供給口11に連通して設けられる。
第1収容室13内には、第1インペラ6が収納される。第1インペラ6は、キャンドモータ10の回転軸7の一端側7aに固定される。図4に示すように、第1インペラ6は、クローズタイプの遠心インペラで構成されている。
インペラ本体部のインペラ後面15には、インペラ後面の表裏を連通する貫通孔15aが設けられている。貫通孔15aは、インペラ後面の表裏間の流体の流れを促進するものであり、設置個数は特に限定されるものではない。
第1インペラ6が回転することで、第1供給口11及び第2供給口10から第1収容室13内に気液混合流体が供給され、第1インペラ6の回転によって遠心力が付与された液体は、混合流体流出口12から流出する。
第1収容室13内において、第1インペラ6のインペラ本体部15と前部軸受箱62との間に生じる隙間から、第1供給口11から第1収容室13内に供給された液体の一部が、前部軸受箱62、キャン隙間74、後部軸受箱63に供給されてキャンドモータ50の潤滑・冷却液として機能する。
前部軸受箱62には、キャン隙間74及び後部軸受箱63に流体を流通させやすくするため、貫通孔62aが設けられている。
キャン隙間74を通った流体は、回転軸7の後端側に移動し、回転軸7内に設けられている流体通路7cを通して第1収容室13へ戻される。
微細気泡発生部3に設けられる第2ケーシング18は、後部軸受箱63に液密に締結固定されている。第2ケーシング18と後部軸受箱63は、第2収容室23を画定する。
第2ケーシングの一部を構成する後部軸受箱63には、混合流体供給口21及び分散流体吐出口22が設けられている。
第2収容室23内には、第2インペラ16のほか、気泡微細化部26が収納される。第2インペラ16は、キャンドモータ50の回転軸7の他端側7bに固定される。図4に示すように、第2インペラ16は、円板状のインペラ本体部24の表面に、送液用の遠心羽根25を備えた構成となっている。
第2収容室23内に設けられた気泡微細化部26は、後部軸受箱63に固定される。気泡微細化部26は、図2に示すように、固定された2枚の円板27,28で構成された分散部本体を備え、これら円板27,28の対向面には、円板27,28の全周にわたって微細化流路29が形成されている。
2枚の円板27,28がそれぞれ対向する側の対向面に形成されている微細化流路29は、断面積が徐々に縮小するように構成された流路縮小部34と、流路の断面積が徐々に拡大するように構成された流路拡大部35と、流路縮小部34と流路拡大部35との接続部分に微細化流路29の間隙が最も小さくなる隙間最小部36を備える。
内側領域32では、気液混合流体が存在している。このとき、第2インペラ16の回転によって気液混合流体は、気泡微細化部26の微細化流路29に設けられた流路縮小部34および流路拡大部35を順に通過して移動する。そして、気液混合流体が流路縮小部34を経て流路拡大部35を通るとき、流路間隙の変化により気液混合流体は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化された微細気泡分散液が生成する。
この気体の微細化は、主として、液体の流速、気体の量、隙間最小部36および流路拡大部35の間隙寸法などによって決定される。例えば、液体の流速がある閾値以下であると、気泡の径が小さくならず十分な微細化が行われない。この場合、微細化される気泡の径は、主として、隙間最小部36および流路拡大部35の間隙寸法によって調整することができる。一方、液体の流速が閾値以上になると、気泡の径が小さくなって十分な微細化が行われる。微細化流路29に設けられた流路拡大部35がベンチュリ管と同様の効果を呈し、気体を伴った液体が気泡微細化部26の微細化流路29内を通過することにより、気体を微細化することができる。
微細化流路29を通過した微細気泡分散液は、気泡微細化部26と第2ケーシング18とによって画定された外側領域33の間に移動し、分散流体吐出口22から外部に吐出される。
次に、図5を用いて流体分散ポンプ1dの動作を説明する。キャンドモータ50の運転の前提として、第1収容室13及び第2収容室23内に流体が充填されていることが必要である。このとき、流体分散ポンプ1内に存在する空気は、空気抜きユニット91から抜かれ、流体分散ポンプ1d内に液体が充填される。
キャンドモータ50の回転軸7が回転すると、第1インペラ6及び第2インペラ16も一体に回転し、気液混合流体を第1供給口11より第1収容室13内へ取り入れる。第1インペラ6が回転することにより液体が回転軸から遠心方向に送られ、一部が混合流体流出口12から流出し、外部管路90及び混合流体供給口21を通って第2収容室23の内側領域32へ送られる。
混合流体流出口12から流出しなかった一部の流体は、前部軸受箱62、キャン隙間74に供給されてキャンドモータ10の潤滑・冷却液として機能し、回転軸内に設けられている流体通路7cを通して第1収容室13へ戻される。
第2収容室23内に設けられた第2インペラ16は、第2収容室23内の気液分散流体を回転軸7側から遠心方向に移動させる。上記の通り、第2収容室23内の気液混合流体は、第2インペラの回転により、気泡微細化部26を通過して気泡が微細化される。
微細化流路29を通過した微細気泡分散液は、気泡微細化部26と第2ケーシング18との間の外側領域33に移動し、分散流体吐出口22から吐出される。
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。第4実施形態にかかる流体分散ポンプ1dは、図3に示した第2形態にかかる流体分散ポンプ1bの具体的態様として、モータにキャンドモータを用いた構成の実施形態である。
キャンドモータ50の回転子53及び固定子64の構成は、図4に示すものとほぼ同様である。ただし、第4実施形態のキャンドモータ50は、回転軸7の一端側に2つのインペラ6,16が設けられ、他端側7bにはインペラが設けられておらず、また、ケーシングも設けられていない。
第1インペラ6は回転軸7の先端に設けられ、第2インペラ16は、第1インペラ6よりも回転子53(図3参照)側に設けられている。第1インペラ6と第2インペラ16の間には、第2軸受77が設けられ、第2軸受箱78により支持されている。
前部フランジ66面に前部軸受箱62には、第2ケーシング18が設けられている。第2ケーシング内には、第2インペラ16及び気泡微細化部26が設けられている。第2ケーシングには分散流体吐出口22が設けられ、気泡微細化部26により生成されたマイクロバブル分散流体が吐出される。
第1ケーシング8bは、第2ケーシング18と連続して設けられている。第1ケーシング8bには、第2供給口10、第1供給口11が設けられており、内部に収納されている第1インペラ6に気液混合流体を供給する。
また、第1ケーシング8b内には、流路形成部75が設けられている。流路形成部75は、第1インペラ6への気液混合流体の供給及び、第1インペラにより外径方向へ送られた気液混合流体を図5に示す矢印に示すように回転軸7側に案内し、さらに第2収容室23へ案内するための流路を形成する。
第1インペラ6の背面には、仕切り板76が設けられている。仕切り板76には、環状リブ76aが設けられ、第1インペラ6の本体部の背面に設けられている環状リブ76aと接触することによって、第1インペラ6と仕切り板76との間に流体が流入することを抑制する。また、仕切り板76の背後には、第1インペラによって外径側に送られた流体を回転軸側に戻すための案内部材を設けてもよい。具体的には、円板状の部材である仕切り部の背面に仕切り部の放射方向に延びる羽部部材などを設けることができる。
図5に示すように、経路画定部として機能する流路形成部75、仕切り板76,第2軸受箱78によって第1収容室13と第2収容室23とを連通させるための連通流路13aが第1及び第2ケーシング8b,18内に形成される。連通流路13aの入口及び出口がそれぞれ混合流体流出口と混合流体供給口として機能する。
第2収容室23内には気泡微細化部26が設けられている。気泡微細化部26は、円板27,28で構成された分散部本体を備え、両円板の対向面の隙間に微細化流路29が形成されている(図2参照)。
第2収容室23内では、第2インペラ16の回転によって気液混合流体は、気泡微細化部26の微細化流路29に設けられた流路縮小部34および流路拡大部35を順に通過して移動する。そして、気液混合流体が流路縮小部34を経て流路拡大部35を通るとき、流路間隙の変化により気液混合流体は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化された微細気泡分散液が生成する(図2参照)。
第2ケーシング18内において、微細化流路29を通過した微細気泡分散液は、気泡微細化部26と第2ケーシング18との間に移動し、分散流体吐出口22から流出する。
(第5実施形態)
図6は、本発明の第5実施形態にかかる流体分散ポンプの構成を示す断面図である。第5実施形態にかかる流体分散ポンプ1eは、図3に示した第2形態にかかる流体分散ポンプ1bと同様に、回転軸の一方側に第1及び第2のインペラを設けた構成であり、モータにキャンドモータを用いた構成の実施形態である。
流体分散ポンプ1eは、回転軸7の一端側に4枚の第1インペラ6及び4枚の第2インペラ16とを備え、それぞれ2枚ずつが上流側のケーシング内に、2枚ずつが下流側のケーシング内に収納されている。
上流側のケーシングとしては、中間筐体8a及び主筐体8bが設けられている。主筐体8bには、第1供給口11が設けられている。
上流側のケーシングは、内部空間を第1収容室13a,13bに仕切る仕切り部75a及び第2収容室23a,23bに仕切る分散仕切り部26aを備えている。上流側のケーシング内では、第1供給口11側からモータ50側に向かって流体が流動し、第1収容室13a,13b及び第2収容室23a,23bはその方向にそれぞれ配置されている。
図6に示すように、第1収容室13a,13b内には第1インペラ6がそれぞれ設けられ、第2収容室23a,23bには第2インペラ16がそれぞれ設けられている。第1インペラ6及び第2インペラ16は、クローズタイプのインペラで構成されており、回転軸7の回転にしたがって一体的に回転する。
仕切り部75aは、第1インペラ6の回転に伴って外径側に移動した流体を回転軸7側に戻すための流路を画定する。なお、第1インペラ6の背後に、第1インペラによって外径側に送られた流体を回転軸側に戻すための案内部材を設けてもよい。
分散仕切り部26aは、仕切り部75aと同様に第2インペラ16の回転に伴って外径側に移動した流体を回転軸7側に戻すための流路を画定するものである。分散仕切り部26aは、流路の途中には微細化流路29が形成され気泡微細化部として機能する。
上流側のケーシング内では、第1供給口11から流動した気液混合流体は、回転軸の回転に伴い、先端に設けられたインデューサ89で第1収容室13a内に送り込まれる。第1収容室13a内では、第1インペラ6の回転に伴い、気液混合流体が外径側に送られ、さらに第1インペラ6の背面側で回転軸7側に移動する。
第1インペラ6の背面側には、外径側に送られた流体を内径側に案内するための案内部材85が設けられる。案内部材85は、図7に示すように円板状の部材であり、円板状の本体85aの中心部分に回転軸が挿入される貫通穴85bが設けられている。また、本体部85aの裏面側には、放射羽状に形成された案内羽根85cが設けられる。本体部85aの外径側には、貫通穴85dが設けられている。
第1インペラ6によって外径側に送られた流体は、本体部85aの貫通穴85dを通過して案内部材85の背面側へ移動する。案内部材85の背面側では、案内羽根85cによって流体が内径方向へ案内され、貫通穴85bを通して下流側の収容室へ搬送される。
さらに、下流側に設けられている第1収容室13b内に送られた気液混合流体は、さらに、第2収容室23a内で、第2インペラ16の回転に伴い外径側に送られ、途中に設けられた微細化流路29を通過してマイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化される。
下流側のケーシングは、内部空間を第1収容室13c,13dに仕切る仕切り部75b及び第2収容室23c,23dに仕切る分散仕切り部26bを備えている。上流側のケーシング内では、モータ50側から上流側ケーシング側に向かって流体が流動し、第1収容室13c,13d及び第2収容室23c,23dはその方向にそれぞれ配置されている。なお、上流側ケーシングから流動した流体を第1収容室13cに導くため、仕切り部75b,分散仕切り部26bの外側には、連絡経路82が設けられている。
図6に示すように、第1収容室13c,13d内には第1インペラ6がそれぞれ設けられ、第2収容室23c,23dには第2インペラ16がそれぞれ設けられている。第1インペラ6及び第2インペラ16は、クローズタイプのインペラで構成されており、回転軸7の回転にしたがって一体的に回転する。
仕切り部75bは、第1インペラ6の回転に伴って外径側に移動した流体を回転軸7側に戻すための流路を画定する。なお、第1インペラ6の背後に、第1インペラによって外径側に送られた流体を回転軸側に戻すための案内部材を設けてもよい。
分散仕切り部26bは、仕切り部75bと同様に第2インペラ16の回転に伴って外径側に移動した流体を回転軸7側に戻すための流路を画定するものであるが、流路の途中に微細化流路29が形成された気泡微細化部26が設けられている。
下流側のケーシング内では、上流側ケーシングの第2収容室23bから流動した気液混合流体は、連絡通路82を通過して第1収容室13c内に送り込まれる。第1収容室13c内では、第1インペラ6の回転に伴い、気液混合流体が外径側に送られ、さらに第1インペラ6の背面側で回転軸7側に移動する。
さらに、下流側に設けられている第1収容室13d内に送られた気液混合流体は、さらに、第2収容室23c内で、第2インペラ16の回転に伴い外径側に送られ、途中に設けられた微細化流路29を通過してマイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化される。
このようにして形成された微細気泡分散液は、第2ケーシング18bに設けられた分散流体吐出口22から装置外部に吐出される。
本実施形態にかかる分散ポンプは、第1インペラ及び第2インペラがそれぞれ4つずつ設けられており、送液の圧力を高くすることができ、さらに微細気泡を生成する気泡微細化部を複数回通過するため、微細気泡の発生をより効率よく行うことができる。
本実施形態にかかる流体分散ポンプは、それぞれの第1収容室13a,13b,13c,13d内で第1インペラ6によって液体を流出させるとともに、第2収容室23a,23b,23c,23dに送り込み、それぞれの第2収容室23a,23b,23c,23d内に設けられている第2インペラ16と気泡微細化部26によって微細気泡を発生させる機構を有している。よって、第1収容室13a,13b,13c,13dと第2収容室23a,23b,23c,23dがそれぞれ独立しているため、流体搬送のポンプ機能及び微細気泡発生機能の効率をそれぞれ高めることができ、効率よく微細気泡分散液を生成することができる。
本第5実施形態においては、第1収容室及び第2収容室が複数設けられているが、流体が流れる流路において配置される順序は特に問われるものではない。すなわち、図6に示す流体分散ポンプでは、第1収容室13a、第1収容室13bを通過した後、第2収容室23a、第2収容室23bを通過するように、すなわち、2つずつを1ユニットとして流体を流すように構成されている。ただし、流体が第1収容室と第2収容室を交互に流れるように構成してもよい。また、必ずしも第1収容室と第2収容室は、同数設けられている必要はない。
以上説明したように、本発明の実施形態にかかる分散ポンプによれば、流体搬送機能を有するポンプの遠心羽根と同軸に気泡を微細化するための第2インペラを設け、送液用の第1収容室とは別に構成された分散用の第2収容室内に設けられた気泡微細化部(分散部)により、流体中に分散されている気泡を微細化して分散させることができる。また、微細化した気泡を分散流体吐出口22から流出させることができるため、本実施形態にかかる分散ポンプのみで、効率よく微細気泡分散液を生成が可能であり、微細気泡の分散及び流体の吐出を1つの装置で行うことができる。
分散部によって分散される気泡のサイズは、液体の流速、気体の量、分散部の構成などによって決定され、マイクロバブルのレベルにまで微細化することができる。
本発明にかかる分散ポンプは、2つの流体、特に気体を微細気泡のレベルにまで微細化して液体中に分散させ、さらに流出することができるため、化学プラントなどの種々のプラントにおいて好適に利用することができる。
1a,1b,1c,1d,1e 流体分散ポンプ
2 送液部
3 微細気泡発生部
4 モータ
5 カップリング
6 第1インペラ
7 回転軸
8c 第1基部
9a 回転シール
10 第2供給口
11 第1供給口
12 混合流体流出口
13 第1収容室
14 遠心羽根
15 インペラ後面部
16 第2インペラ
17 第2基部
18 第2ケーシング
20 回転シール
21 混合流体供給口
22 分散流体吐出口
22a 貫通孔
23 第2収容室
24 インペラ本体部
25 遠心羽根
26 気泡微細化部(分散部)
27,28 円板
29 微細化流路
30 開口
31 スリーブ
32 内側領域
33 外側領域
34 流路縮小部
35 流路拡大部
36 隙間最小部

Claims (7)

  1. 第2流体を第1流体中に分散させて吐出する流体分散ポンプであって、
    第1収容室内に回転可能に収容され、流体に遠心力を付加可能な遠心羽根を有する第1インペラと、
    第2収容室内に回転可能に収容され、流体に遠心力を付加可能な遠心羽根を有する第2インペラと、
    前記第1インペラ及び第2インペラに接続された回転軸を回転させるモータと、
    前記第1収容室を内包し、少なくとも第1流体を内部に供給する第1供給口と第1流出口を備える第1ケーシングと、
    前記第2収容室を内包し、第2供給口と第1流体及び第2流体の分散流体を外部に吐出する第2流出口を備える第2ケーシングと、
    前記第1流出口と第2供給口を連通させる連通経路を画定する経路画定部と、
    前記第2収容室内の前記第2インペラの外径側に設けられ、前記第2収容室内に存在する第1流体及び第2流体の混合流体を分散させる分散部と、
    を備えることを特徴とする、流体分散ポンプ。
  2. 前記分散部は、
    環状に構成された分散部本体と、
    断面積が徐々に縮小するように構成された流路縮小部と、前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された流路拡大部と、前記流路縮小部と流路拡大部との接続部分に隙間最小部を備えた分散流路を備え、前記第1流体中に前記第2流体を微細化して分散させることを特徴とする、請求項1に記載の分散ポンプ。
  3. 前記分散流路は、前記分散部本体に環状に設けられた環状スリットとして構成されている、請求項2に記載の流体分散ポンプ。
  4. 前記第1インペラ及び第2インペラは、前記回転軸の一端側に設けられ、
    前記第1ケーシングは、前記第1インペラの背面側に流体を前記回転軸側に流動させる流体移動空間を形成するように構成され、
    前記第2ケーシングは、流体移動空間から連通する前記回転軸に沿った空間を第2供給口とすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の流体分散ポンプ。
  5. 前記第1インペラ及び第2インペラは、前記回転軸の両端に設けられ、
    前記経路画定部は、前記第1流出口から流出された流体を、前記第1収容室の外部を通して前記第2収容室内へ供給する管路で構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の流体分散ポンプ。
  6. 前記第1収容室及び第2収容室は、それぞれ複数設けられていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載の流体分散ポンプ。
  7. 前記第1インペラ及び第2インペラは、それぞれの前記第1収容室及び第2収容室に1つずつ収容されていることを特徴とする、請求項6に記載の流体分散ポンプ。
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