JP2011061490A - アンテナ素子及びアンテナ素子の検査方法 - Google Patents

アンテナ素子及びアンテナ素子の検査方法 Download PDF

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謙介 吉田
Takashi Matsukawa
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Abstract

【課題】電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を測定しなくても、共振周波数特性に係る適否を検査できるアンテナ素子1を提供する。
【解決手段】給電部3と、給電部3に一端4Aa,4Ba,4Caが接続されるとともに他端4Ab,4Bb,4Cbが開放された1又は2以上のアンテナ回路4A,4B,4Cとが主面に形成された絶縁性基板2と、絶縁性基板2の上にアンテナ回路4を被覆するように積層された保護シート6と、を備え、保護シート6は、アンテナ回路4の共振周波数により定まる絶縁性基板上における他端4Ab,4Bb,4Cbの位置に開口する開口部51,52,53を有する。
【選択図】 図1A

Description

本発明は、アンテナ素子及びアンテナ素子の検査方法に関するものである。
電磁波シールド用の金属製蓋の位置を合わせるため、フィルム基板にデバイス固定用の穴を設けた配線板が知られている(特許文献1)また、半田によってフィルムアンテナが基板から浮き上がるのを防止するため、アンテナ自体に開口部を設けたアンテナの構造が知られている(特許文献2)。
特開平11−274674号公報 特開2001−111322号公報
従来の構造のアンテナにおいて、アンテナ回路の共振周波数の適否を検査するには、電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を測定しなければならず、電圧定在波比を測定するための高価な測定装置及び高い測定技術が必要とされていた。
本発明が解決しようとする課題は、目視により、アンテナ回路の共振周波数の適否を検査できるアンテナ素子を提供することである。
本発明は、給電部と、前記給電部に一端が接続されるとともに他端が開放された1又は2以上のアンテナ回路とが主面に形成された絶縁性基板と、前記絶縁性基板の上に前記アンテナ回路を被覆するように積層された保護シートとを備え、前記保護シートが前記アンテナ回路の共振周波数により定まる絶縁性基板上における前記他端の位置に開口する開口部を有することにより、上記課題を解決する。
上記発明において、前記アンテナ回路の他端の表面に防錆層を形成することができる。
上記発明において、前記開口部の開口幅を、前記アンテナ回路の回路幅よりも大きくすることができる。
他の観点による、上記発明に係るアンテナ素子の検査方法において、前記アンテナ回路の他端の外縁の位置と、前記開口部の内縁の位置との位置関係に基づいて、前記アンテナ回路の共振周波数の適否を検査することにより、上記課題を解決する。
上記発明において、前記一のアンテナ回路の一端と他端間の抵抗値又は前記異なるアンテナ回路の他端間の抵抗値に基づいて、前記アンテナ回路の断線の有無を検査することができる。
上記発明において、前記一のアンテナ回路の一端と他端間のコイル成分値又は前記異なるアンテナ回路の他端間のコイル成分値に基づいて、前記アンテナ回路の短絡の有無を検査することができる。
本発明では、アンテナ回路を被覆する保護シートに、アンテナ回路の共振周波数により定まる絶縁性基板上における他端の位置に開口部を形成することにより、目的の共振周波数により定まるアンテナ回路の他端が形成されるべき位置で開口する開口部の位置と実際に形成されたアンテナ回路の他端の位置とを比較できるので、アンテナ回路の他端が正確な位置に形成されたか否かに基づいてその共振周波数の適否を目視により判断することができる。
本発明の実施形態に係るアンテナ回路の平面図である。 図1AのIB-IB線に沿う断面図である。 図1Aに示すA部分の部分拡大図である。 アンテナ素子の部分平面図(その1)である。 図3Aに示すアンテナ回路の他端の部分拡大図である。 アンテナ素子の部分平面図(その2)である。 図4Aに示すアンテナ回路の他端の部分拡大図である。 アンテナ素子の部分平面図(その3)である。 図5Aに示すアンテナ回路の他端の部分拡大図である。
《第1実施形態》
以下、図面に基づいて、本発明に係る本実施形態のアンテナ素子1について説明する。本実施形態では、異なる3つの共振周波数の送受信が可能なアンテナ素子1を例にして説明する。
図1Aは、本実施形態のアンテナ素子1の平面図、図1Bは図1AのIB-IBに沿う断面図、図2は図1Aで示すA部分の部分拡大図である。
図1A、図1B及び図2に示すように、本実施形態のアンテナ素子1は、絶縁性基板2と、絶縁性基板2に形成された給電部3と、同じく絶縁性基板2の主面に形成され、給電部3に一端4Aa,4Ba,4Ca(以下、4aとも総称する)が接続されるとともに、他端4Ab,4Bb,4Cb(以下、4bとも総称する)が開放されたアンテナ回路4A,4B,4C(以下、4とも総称する)と、このアンテナ回路4を被覆するように積層された保護シート6と、を有する。
本実施形態に係るアンテナ回路4は、同図に示すように、給電点を含む給電部3とともに、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)又はポリエチレンナフタレート(PEN)などの樹脂で構成された絶縁性基板2の表面に形成されている。また、アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbの表面には、錫メッキ層、銀メッキ層などの防錆層4Kが形成されている。
本実施形態のアンテナ素子1には、異なる3つの共振周波数に対応するため3つの独立したアンテナ回路4A,4B,4Cが形成されている。これらの各アンテナ回路4は、目的とする通信周波数の電波を送信/受信するため、その通信周波数に対応する共振周波数に応じた長さに形成されている。
すなわち、アンテナ回路4の給電部3との接続端である一端4Aa,4Ba,4Caから開放端である他端4Ab,4Bb,4Cbまでの長さは目的とする通信周波数に対応する共振周波数により定まる所定の長さとなり、アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbは、絶縁性基板2の主面上における所定の位置に形成されるのが理想である。
そして、保護シート6は、アンテナ回路4が形成された絶縁性基板2の主面側に、アンテナ回路4A,4B,4Cを被覆するように積層されている。
ところで、アンテナ回路4は、後述するように、フォトリソグラフィー技術を用いてパターニングし、所定部分をエッチングにより除去することにより形成されるが、アンテナ回路4を高精度で形成することは難しい。例えば、アンテナ回路4の長さが長すぎたり短すぎたりして、アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbを絶縁性基板2の主面上における所定の位置に形成できない場合がある。そのため、絶縁性基板2とアンテナ回路4との位置関係は常に絶対的なものではなく、製造上の個体差いわゆるバラツキを含む場合がある。
これに対し、絶縁性基板2とこれに積層される保護シート6との位置関係は、高精度で造り込むことができる。というのも、後述する製造工程においては、図1Aに示すように、予め絶縁性基板2の原板20に形成された位置決め穴2Qと同じく予め保護シート6の原板60に形成された位置決め穴6Qとに共通の位置決めピンを挿通し、両者の位置関係を決定してから絶縁性基板2に保護シート6を積層するからである。絶縁性基板2の原板20の位置決め穴2Q及び保護シート6の原板60の位置決め穴6Qは、いずれも、予め金型によって打ち抜いて形成されるため、金型の精度に応じた高い精度で所定の位置に形成することができる。このように、絶縁性基板2と保護シート6は高い精度で位置合わせがされているため、絶縁性基板2上の所定の位置と保護シート6上の所定の位置とは正確に対応づけることができるのである。
さらに、本実施形態の保護シート6には、アンテナ回路4の共振周波数により定まる絶縁性基板2上における所定の位置、すなわち、他端4Ab,4Bb,4Cbが形成される位置に開口する開口部51,52,53(以下、50とも総称する)が形成されている。この開口部50は、先述した位置決め穴6Qとともに、アンテナ素子1を構成する保護シート6を含む保護シートの原板60を金型で打ち抜くことにより形成されるため、開口部50と位置決め穴6Qとは金型の精度に応じた高い精度で所定の位置に形成することができる。
以上のように、開口部50は、保護シート6に対する位置が高精度で造り込まれるとともに、保護シート6に対する絶縁性基板2の位置関係も高い精度で造り込まれる。その結果、開口部50を、その開口位置が絶縁性基板2に対して所定位置となるように高精度で造り込むことができる。
つまり、本実施形態における各開口部51,52,53を、アンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cbが形成される絶縁性基板2上の所定の位置で開口させることができる。アンテナ回路4A,4B,4Cに欠けやはみ出し部分がなく適切に形成されている場合は、開口部51,52,53の位置とアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cbの位置が重なり、開口部51,52,53からアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cbを目視することができる。
形成する開口部50の形状は特に限定されず、矩形であっても円形であってもよい。また、図2に示すように、本実施形態のアンテナ素子1の開口部50は、その開口幅Xがアンテナ回路4の回路幅Yよりも大きくなるように形成されている。このようにすることで、開口部50の内縁の位置とアンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbの外縁の位置とを比較することができ、その位置関係を視認することができる。
なお、開口部50の開口幅Xは保護シート6の材質、厚さ、回路幅Yの値に応じて適宜設定することができるが、開口部50の開口幅Xは、アンテナ回路4の回路幅Yの110%〜140%であることが好ましい。本実施形態では、アンテナ回路4の回路幅Yを0.4〜1.6mmとし、開口部50の開口幅Xをφ0.5mm〜φ2・0mmの円形とする。
次に製造方法を説明する。アンテナ素子1を形成するには、まず、厚さ(8μm〜300μm)程度のPETフィルム、PIフィルム又はPENフィルムからなる絶縁性基板の原板20に銅箔又はアルミニウム箔を貼り付けたシートを用意する。図1Aはシートの一部を示す平面図であり、このシートには複数のアンテナ素子1が同時に形成され、後工程において個々のアンテナ素子1に打ち抜かれる。また、絶縁性基板の原板20を含むシートの所定の位置には位置決め用穴2Qを形成しておく。この原板20に貼り付けられた銅箔又はアルミニウム箔に対して、図1Aに図示する給電部3との接続部及びアンテナ回路4をパターニングし、エッチングにより不要な部分を除去することにより、給電部3及びアンテナ回路4を形成する。このとき、先述のように、製造工程に由来する障害により、アンテナ回路4の長さに製造上の個体差が生じる場合がある。
そして、形成された給電部3には銅メッキ、Auメッキを施す。アンテナ回路4、特に開放端である他端4Ab,4Bb,4Cbには錫メッキなどの防錆処理を施す。また、他端4Ab,4Bb,4Cb以外のアンテナ回路4には、スクリーン印刷により絶縁膜を形成してもよい。
一方で厚さ(8μm〜300μm)程度のPETフィルム、PIフィルム又はPENフィルムからなる保護シート6を準備する。次いで、保護シート6を固定し、金型を用いて位置決め穴6Q、開口部51,52,53を形成する。
開口部51,52,53は、アンテナ回路4A,4B,4Cの共振周波数により定まる絶縁性基板2上における他端4Ab,4Bb,4Cbの所定位置に開口するように形成する。
続いて、給電部3とアンテナ回路4が形成された絶縁性基板2の主面側に、接着剤を介して保護シート6を積層する。具体的に、まず、絶縁性基板2の原板20に予め形成された位置決め穴2Qを所定の位置決めピンに通し、絶縁性基板2の原板20をセットする。接着剤を塗布後、保護シート6の原板60に予め形成された位置決め穴6Qを共通の位置決めピンに通して、絶縁性基板2の主面側に保護シート6を積層する。その後、金型により打ち抜き、個々のアンテナ素子1を得る。
絶縁性基板2と保護シート6との位置関係が位置決めピンと位置決め穴2Q,6Qによって固定されているので、積層される保護シート6の開口部51,52,53は、アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbが形成される絶縁性基板2の所定位置に開口する。つまり、実際のアンテナ回路4の形成状態にかかわらず、保護シート6の開口部51,52,53は絶縁性基板2の所定位置に開口する。
ちなみに、金型で所定形状に打ち抜かれたアンテナ回路4が形成された絶縁性基板2を、所定形状の凹部が形成された位置決め用プレートにセットし、接着剤を塗布した後、同じく金型で所定形状に打ち抜かれた保護シート6を同じ位置決め用プレートにセットして、絶縁性基板2と保護シート6とを積層してもよい。こうすることで、絶縁性基板2と保護シート6の位置関係を一定にすることができる。
また、開口部50は、保護シート6を給電部3とアンテナ回路4が形成された絶縁性基板2に積層してから形成してもよい。たとえば、開口部50が形成されていない保護シート6を給電部3とアンテナ回路4が形成された絶縁性基板2に積層してから、ハーフカット用の金型を用いて、アンテナ回路4の共振周波数により定まる絶縁性基板2上における他端4bの所定位置に開口部50を形成してもよい。
本実施形態のアンテナ素子1は、アンテナ回路4の共振周波数により定まる絶縁性基板2上における他端4bの位置に開口する開口部50を有する保護シート6を、給電部3とアンテナ回路4とが形成された絶縁性基板2の主面側に積層するので、開口部50の開口位置と他端4bが形成されるべき位置とが重なり合い、保護シート6側から開口部50を通してアンテナ回路4の他端4bの位置を確認することができる。
すなわち、目的の共振周波数により定まるアンテナ回路4の他端4bが位置すべきところに開口する開口部50の位置と実際に形成されたアンテナ回路4の他端4bの位置とを比較することにより、アンテナ4の他端4bが正確な位置に形成されたか否かを検査することができる。
これにより、製造工程に由来する障害により、アンテナ回路4の長さを目的とする共振周波数により定まる所定の長さに形成することができないバラツキが生じた場合であっても、目視により、各アンテナ回路4が、目的の通信周波数の電波に対応する共振周波数に応じた長さに形成されているか否かを検査することができる。
続いて、上述した本実施形態のアンテナ素子1に適用される、アンテナの共振周波数特性、すなわち目的の通信周波数に対応する共振周波数の送受信を行う特性の適否を判断する検査方法、アンテナ回路の回路としての適否を判断する検査方法について説明する。
本実施形態では、アンテナ素子1の性能を、目的の電波の共振周波数特性を備えているか否かという第1の観点と、アンテナ回路4の断線や短絡が発生しているか否かという第2の観点からその適否を検査する。
まず、第1の観点によるアンテナ回路4の共振周波数特性の検査方法について説明する。目的とする共振周波数特性を備えるアンテナ素子1は、目的の通信周波数の電波を送信/受信するため、目的の通信周波数の電波に対応する共振周波数に応じた長さに形成されている。
図1A,図1B及び図2に示す本実施形態のアンテナ素子1は、アンテナ回路4の共振周波数により定まる絶縁性基板2上における他端4bの位置に開口部50が形成された保護シート6でアンテナ回路4を被覆するので、開口部50の位置とアンテナ回路4の他端4bの位置とを比較することにより、アンテナ4の他端4bが正確な位置に形成されているか否か、つまり、アンテナ回路4が目的の電波の共振周波数に応じた長さに形成されているか否かを検査することができる。
本実施形態の検査方法では、アンテナ回路4の他端4bの外縁の位置と、開口部50の内縁の位置との位置関係に基づいて、アンテナ回路4の共振周波数を検査する。検査者は保護シート6側から開口部50を通して、アンテナ回路4の他端4bを目視により観察する。
具体的な検査例を、図3A,図3B、図4A,図4B、図5A,図5Bに基づいて説明する。図3Aは共振周波数に異常が無く適合品と判断されるアンテナ素子1の部分平面図、図3Bは図3Aに示すアンテナ回路4の他端4bの部分の拡大図、図4A,図5Aは共振周波数に異常が有る不適合品と判断されるアンテナ素子1の部分平面図、図4B,図5Bは図4A,図5Aに示す各アンテナ回路4の他端4bの部分の拡大図である。
図3A,図3Bに示すように、有色半透明の保護シート6の開口部50から見たアンテナ回路4の他端4bの外縁が、開口部50の内縁の内側に観察されるとともに、アンテナ回路4の他端4bの先端が開口部50の開口幅Xの半分の位置に相当する1/2Xの位置から他端4bが対向する開口部50の内縁までの領域に位置する場合は、アンテナ素子1は目的の共振周波数特性を具備する適合品であると判断する。他方、上記以外の場合、アンテナ素子1は目的の共振周波数特性を具備しない不適合品であると判断する。
例えば、図4A,図4Bに示すように、有色半透明の保護シート6の開口部50から見たアンテナ回路4の他端4bの外縁が、開口部50の内縁の内側に観察されるものの、アンテナ回路4の他端4bの先端が開口部50の開口幅Xの1/2Xの位置からアンテナ回路の一端4a側(給電部3側)の開口部50の内縁までの領域に位置する場合は、アンテナ回路4が目的の共振周波数に対応する長さよりも短く、目的の共振周波数特性を具備しない不適合品であると判断する。
さらに、図5A,図5Bに示すように、有色半透明の保護シート6の開口部50から見たアンテナ回路4の他端4bの外縁が、開口部50の内縁の内側に観察されず、アンテナ回路4の他端4bの先端が開口部50を超えてその外側に位置する場合(有色半透明の保護シート6の下に透けてアンテナ回路4が見える場合)は、アンテナ回路4が目的の共振周波数に対応する長さよりも長く、目的の共振周波数特性を具備しない不適合品であると判断する。なお、図示はしないが、アンテナ回路4の他端4bの先端が開口部50に至らずその外側に位置する場合は、アンテナ回路4が目的の共振周波数に対応する長さよりも短く、目的の共振周波数特性を具備しない不適合品であると判断する。
なお、上述の検査例では、アンテナ回路4の他端4bの先端の位置と開口部50の開口幅Xの1/2Xの位置とを比較して、その位置関係に基づいてアンテナ回路4の共振周波数特性を検査したが、検査の基準はアンテナ回路4の回路幅、開口部50の開口幅Xに応じて適宜設定することができる。
このように、本実施形態の検査方法によれば、アンテナ素子1が目的の共振周波数特性を備えているか否かを目視により検査することができる。これにより、高価な測定装置、厳密な測定環境及び高い測定技術が必要とされる電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を測定しなくても、アンテナ回路4の共振周波数特性を検査することができる。
さらに、目視によってアンテナ回路4の共振周波数特性を検査することができるので、生産時だけでなく、組み立て時などの下流工程においても検査をすることができる。すなわち、組み立てを行う工程で、組立者の目視によってアンテナ素子1の共振周波数特性を検査することができるので、生産時における共振周波数特性の検査工程を省くことができ、製品に係るコストを低減させることができる。
次に、第2の観点によるアンテナ回路4の断線や短絡が発生しているか否かの検査方法について説明する。
まず、断線発生の有無の検査方法について説明する。本実施形態では、一のアンテナ回路4の一端4aと他端4b間の抵抗値又は異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cb間の抵抗値に基づいて、アンテナ回路4A,4B,4Cの断線の有無を検査する。
本実施形態のアンテナ素子1では、保護シート6の所定の位置(アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbが形成される位置)に開口部50が形成されているので、この開口部50から測定用のプローブを他端4bに接触させることができる。
つまり、一のアンテナ回路4の一端4aには給電部3を介して抗測定器のプローブを接触させることができ、他端4bには開口部50から抵抗測定器のプローブを接触させることができるので、一のアンテナ回路4の一端4aと他端4bの間の抵抗値を容易に測定することができる。
そして、一のアンテナ回路4において測定された抵抗値が予め設定された所定値域である場合は、アンテナ回路4に断線は生じておらず、適合品であると判断する。他方、一のアンテナ回路4において測定された抵抗値が予め設定された所定値域外である、特に所定値域の上限よりも高い設定値以上である場合は、アンテナ回路4に断線が生じており、不適合品であると判断する。
同様に、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cbにも開口部50を通して抵抗測定器のプローブを接触させることができるので、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cb間の抵抗値を容易に測定することができる。
そして、異なるアンテナ回路4において測定された抵抗値が予め設定された所定値域である場合は、絶縁されているべき異なるアンテナ回路4A,4B,4C間に電流が流れており、不適合品であると判断する。他方、異なるアンテナ回路4において測定された抵抗値が予め設定された所定値域外である、特に、所定値域の上限よりも高い設定値以上である場合は、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cは絶縁されており、適合品であると判断する。
続いて、短絡発生の有無の検査方法について説明する。本実施形態では、一のアンテナ回路4の一端4aと他端4b間のコイル成分値又は異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cb間のコイル成分値に基づいて、アンテナ回路4A,4B,4Cの短絡の有無を検査する。
本実施形態のアンテナ素子1では、保護シート6の所定の位置(アンテナ回路4の他端4Ab,4Bb,4Cbが形成される位置)に開口部50が形成されているので、この開口部50から測定用のプローブを他端4bに接触させることができる。
つまり、一のアンテナ回路4の一端4aには給電部3を介してコイル成分測定器のプローブを接触させることができ、他端4bには開口部50を通してコイル成分測定器のプローブを接触させることができるので、一のアンテナ回路4の一端4aと他端4bの間のコイル成分の値を容易に測定することができる。本実施形態において測定されるコイル成分の値は、インダクタンス[H]、リアクタンス[Ω]、キャパシタンス[C]の値である。
そして、一のアンテナ回路4において測定されたコイル成分の値が予め設定された所定値域内である場合は、一のアンテナ回路4に短絡は生じておらず、適合品であると判断する。他方、一のアンテナ回路4において測定されたコイル成分の値が予め設定された所定値域外、特に所定値域の上限よりも高い設定値以上である場合は、一のアンテナ回路4に短絡が生じており、不適合品であると判断する。
同様に、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cbには開口部50を通してコイル成分測定器のプローブを接触させることができるので、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cの他端4Ab,4Bb,4Cb間のコイル成分の値を容易に測定することができる。
そして、異なるアンテナ回路4A,4B,4C間において測定されたコイル成分の値が予め設定された所定値域内である場合は、絶縁されているべき異なるアンテナ回路4A,4B,4C間に電流が流れており、不適合品であると判断する。他方、異なるアンテナ回路4A,4B,4C間において測定されたコイル成分の値が所定値域外、特に所定値域の上限よりも高い設定値以上である場合は、異なるアンテナ回路4A,4B,4Cは絶縁されており、適合品であると判断する。
このように、本実施形態の検査方法によれば、保護シート6の開口部50から抵抗測定器又はコイル成分測定器のプローブを差し込んで一のアンテナ回路4の他端4bと一端4aとの間、他のアンテナ回路の他端4b同士の抵抗値又はコイル成分値を計測できるため、アンテナ回路4の回路特性の適否を簡易な手法で検査することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…アンテナ素子
2…絶縁性基板
3…給電部
4,4A,4B,4C…アンテナ回路
4a,4Aa,4Ba,4Ca…アンテナ回路の一端
4b,4Ab,4Bb,4Cb…アンテナ回路の他端
50,51,52,53…開口部
6…保護シート

Claims (6)

  1. 給電部と、前記給電部に一端が接続されるとともに他端が開放された1又は2以上のアンテナ回路とが主面に形成された絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板の上に前記アンテナ回路を被覆するように積層された保護シートと、を備え、
    前記保護シートは、前記アンテナ回路の共振周波数により定まる絶縁性基板上における前記他端の位置に開口する開口部を有するアンテナ素子。
  2. 請求項1に記載のアンテナ素子であって、
    前記アンテナ回路の他端の表面に防錆層が形成されたことを特徴とするアンテナ素子。
  3. 請求項1又は2に記載のアンテナ素子であって、
    前記開口部の開口幅は、前記アンテナ回路の回路幅よりも大きいことを特徴とするアンテナ素子。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のアンテナ素子の検査方法であって、
    前記アンテナ回路の他端の外縁の位置と、前記開口部の内縁の位置との位置関係に基づいて、前記アンテナ回路の共振周波数の適否を検査するアンテナ素子の検査方法。
  5. 請求項1〜3の何れか一項に記載のアンテナ素子の検査方法であって、
    前記一のアンテナ回路の一端と他端間の抵抗値又は前記異なるアンテナ回路の他端間の抵抗値に基づいて、前記アンテナ回路の断線の有無を検査するアンテナ素子の検査方法。
  6. 請求項1〜3の何れか一項に記載のアンテナ素子の検査方法であって、
    前記一のアンテナ回路の一端と他端間のコイル成分値又は前記異なるアンテナ回路の他端間のコイル成分値に基づいて、前記アンテナ回路の短絡の有無を検査するアンテナ素子の検査方法。
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