JP2011060935A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッチ式イオン注入処理において、イオンビームのビーム電流に周期変動が存在する場合にもドーズ量の均一性を向上させ、それを用いて製造される半導体装置の特性を均一化する。
【解決手段】 複数のウェーハを装填したウェーハディスクを回転させながら、該複数のウェーハにイオンビームを照射するイオン注入工程において、イオンビームのビーム電流が測定され、ビーム電流に周期変動が存在するかが判定される。周期変動が存在すると判定されたとき、ウェーハディスクの回転速度が、ビーム電流の周期変動と同期しない回転数に更新される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、イオン注入工程を有する半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造プロセスは、一般的に、複数のイオン注入工程を含んでいる。例えばMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)の製造においては、典型的に、P型及び/又はN型の、ウェル、ソース・ドレイン及びそのエクステンション領域などを形成するためにイオン注入が用いられる。
近年、半導体装置の製造コストの削減のため、微細化によるデバイスの小型化及びウェーハの大口径化などによる収量増大や、枚葉式処理に代えてバッチ式処理を用いることなどによる製造スループットの向上が図られている。イオン注入に関しても枚葉式処理とバッチ式処理とがある。枚葉式処理においては、回転注入式のイオン注入においてドーズ量のウェーハ面内均一性を向上させるために、ウェーハに照射されたイオンビーム電流を測定し、ウェーハ回転数を調整する技術などが用いられている。しかしながら、枚葉式においてウェーハ面内の均一性を向上させることと比較して、バッチ式のイオン注入処理においてバッチ内の複数のウェーハ間及び各ウェーハ面内の均一性を向上させることは遙かに困難である。
図1に典型的なバッチ式イオン注入装置100の概略図を示す。バッチ式イオン注入装置100は、イオンビーム111の生成を行うイオン源112、質量分析部113及び後段加速部114と、イオンビーム111の電荷、故に、ビーム電流を測定するファラデーカップ121及びそれに結合された電流計122とを含んでいる。
イオン注入装置100はまた、ウェーハディスク131と、ディスク131を回転させる回転機構132及びディスク131を上下方向に直線的に移動させるスキャン機構133とを含んでいる。回転機構132は、各バッチのイオン注入処理において、或る一定の回転数でウェーハディスク131を回転させる。ウェーハディスク131の外周部に複数(例えば13枚)のウェーハ141が装填され、ウェーハディスク131の回転及び上下スキャンにより、全ウェーハ141の全面がイオンビーム111で照射される。
ウェーハディスク131は、その外周部に、イオンビーム111をファラデーカップ121へ通すためのスリット131aを有する。ファラデーカップ121及び電流計122により測定されたビーム電流値はドーズコントローラ151に与えられる。ドーズコントローラ151は、このビーム電流値の変動を検出し、ディスク回転コントローラ152及びディスクスキャンコントローラ153を介して、ディスク131に付随する回転機構132及びスキャン機構133を制御することができる。
また、ドーズコントローラ151にはユーザ操作盤154が結合されており、ユーザは、イオン注入処理のレシピ設定や、ビーム電流変動量の許容範囲などの処理停止条件の設定を行うことができる。
なお、ビーム電流の測定方法の他の例として、上述のスリット131aを用いる方式の他に、スキャン運動によってウェーハディスク131自体がイオンビーム経路から外れたときにファラデーカップ121に到達するイオンビーム電荷を測定する方式等もある。
従って、バッチ式イオン注入装置100は、ディスクのスリット131a等を通過したイオンビーム111の電流値を測定し、該電流値の大きさに基づいてディスクスキャン速度を制御することにより、各バッチ全体として、ドーズ量のウェーハ面内均一性を向上させ得る。
特開平2−168549号公報 特開平10−226880号公報
しかしながら、従来のビーム電流測定方式を用いたバッチ式イオン注入の制御では、全ウェーハの全面におけるドーズ量の均一性を向上させることに十分ではなく、以下のような問題が生じる。
一般的に、イオン注入装置には、例えば、イオン源のソースマグネット、質量分析部の分析マグネット、及び加速部それぞれの電源パラメータ等、ビーム電流及びその安定性に影響を及ぼす種々のパラメータが存在する。故に、それらに周期的なノイズが重畳されると、ビーム電流も周期的に変動することになる。しかし、従来のビーム電流測定方式においては、注入処理前及び処理中の何れにおいても、そのような周期変動は単に変動量としてしか認識されず、その変動量がユーザ設定された許容範囲内に収まれば注入処理が開始あるいは続行される。
特に、図1に示したような注入処理中すなわちウェーハディスク131の回転中にスリット131aを通過したイオンビーム111の電流を測定する方式においては、該測定はディスク131の一回転に一度行われ、測定周期はディスク131の回転周期と一致する。従って、ビーム電流の変動周期がディスク131の回転周期と同期する場合、このような測定では該変動を捉えることができず、実際のビーム変動量が許容範囲を超えていたとしても、処理停止条件に当たらないとして注入処理が継続されることが起こり得る。
一例として、図2に示すように、ウェーハディスク131の外周部に、スリット131aの位置から順番に1から13まで13枚のウェーハ141を装填し、ディスク131を回転数1200rpm(すなわち、20Hz)で回転させるとする。また、図3に示すように、ビーム電流がディスク131の回転数と一致して20Hzで、所望の電流値20μAに対して±5%の変動量で周期変動するとする。このとき、ビーム電流は毎周期、ビーム電流波形の或る一定の位相点で測定されることになる。従って、ビーム変動量がユーザ設定による許容範囲(例えば、所望値±2%)を超えていたとしても、測定ビーム電流値が許容範囲内であれば注入処理が継続されることになる。その結果、一部のウェーハ(例えば、図3に示す3番及び9番など)は常に許容範囲外のドーズ量でイオン注入されるため、ドーズ量のバッチ内均一性が損なわれる。また、この周期変動を検出できない問題は、ディスク回転周期がビーム電流の変動周期の整数倍であるときにも生じ、その場合、ウェーハ面内均一性も損なわれることになる。その結果、半導体装置の例えば閾値や動作電流などのバッチ内均一性及びウェーハ面内均一性が低下する。
故に、半導体装置の製造に用いられるバッチ式イオン注入工程において、ビーム電流の変動特性に依らずに、ドーズ量のバッチ内均一性及びウェーハ面内均一性を向上させ得る技術が望まれる。
一観点によれば、バッチ式イオン注入工程を有する半導体装置の製造方法が提供される。バッチ式イオン注入工程は、イオンビームのビーム電流を測定する段階と、ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する段階と、判定結果に基づいてウェーハディスクの回転速度を決定する段階とを含む。
他の一観点によれば、バッチ式イオン注入装置が提供される。バッチ式イオン注入装置は、複数のウェーハが装填されるウェーハディスクと、ウェーハディスクを回転させる回転機構と、イオンビームのビーム電流を測定する手段と、ビーム電流の周期変動を検出する周波数分析器と、周期変動に基づいて回転機構を制御するコントローラとを含む。
バッチ式イオン注入処理中にビーム電流の周期変動を検出することが可能になり、ドーズ量の均一性を向上させて半導体装置の特性を均一化することができる。
従来技術に係るバッチ式イオン注入装置を示す概略図である。 ウェーハディスクへのウェーハ装填例を示す図である。 ビーム電流の周期変動及び従来技術に係る問題を例示する図である。 一実施形態に係るバッチ式イオン注入装置を示す概略図である。 一実施形態に係るバッチ式イオン注入工程を示すフローチャートである。 ビーム電流の周期変動及び一実施形態による一効果を例示する図である。 図4のバッチ式イオン注入装置の一変形例を示す概略図である。 バッチ式イオン注入工程の一変形例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。なお、図面全体を通して、同一あるいは対応する構成要素には同一又は類似の参照符号を付する。
先ず、図4を参照して、一実施形態に従ったバッチ式イオン注入装置10を説明する。バッチ式イオン注入装置10は、イオンビーム11の生成を行うイオン源12、質量分析部13及び後段加速部14と、イオンビーム11の電荷、故に、ビーム電流を測定するファラデーカップ21及びそれに結合された電流計22とを含んでいる。イオン注入装置10は、イオンビーム11の所望の加速エネルギーに応じて、後段加速部14に加えて或いは代えて、イオン源12と質量分析部13との間に前段加速部を含んでいてもよい。
イオン注入装置10はまた、ウェーハディスク31と、ディスク31を回転させる回転機構32及びディスク31を上下方向に直線的に移動させるスキャン機構33とを含んでいる。ウェーハディスク31の外周部に複数(例えば13枚)のウェーハ41が装填され、ウェーハディスク31の回転及び上下スキャンにより、全ウェーハ41の全面がイオンビーム11で照射される。回転機構32によるディスク回転の回転数は、例えば300rpm−1500rpmといった比較的広い範囲で制御可能であってもよいし、例えば1100rpm−1200rpmといった比較的狭い範囲で制御可能であってもよい。特に、回転機構32は、各バッチのイオン注入処理において、離散的あるいは連続的な複数の回転数でウェーハディスク31を回転させることが可能である。また、スキャン機構33によるディスクスキャンは、例えば、数秒−十数秒といった範囲内の離散的あるいは連続的な周期で制御可能とし得る。
ウェーハディスク31は、その外周部に、イオンビーム11をファラデーカップ21へ通すためのスリット31aを有する。ファラデーカップ21及び電流計22により測定されたビーム電流値は、ドーズコントローラ51と、例えばスペクトルアナライザ等の周波数検知・分析器55とに与えられる。周波数検知・分析器55は、電流計22から与えられたビーム電流値の周期変動を検知し、その周波数分析を行うことができる。ビーム電流の周期変動は、例えば、イオン源12のソースマグネット、質量分析部13の分析マグネット、前段加速部及び/又は後段加速部14それぞれの電源パラメータ等に周期的なノイズが重畳されることにより発生され得る。
ドーズコントローラ51は、電流計22から与えられたビーム電流値からビーム電流の変動量を検出するとともに、周波数検知・分析器55からビーム電流の変動周波数を与えられる。なお、周波数検知・分析器が変動周波数とともに変動量を検出し、これらをドーズコントローラ51に与える構成としてもよい。ドーズコントローラ51は、ビーム電流の変動量及び変動周波数に基づいて、ディスク回転コントローラ52及びディスクスキャンコントローラ53を介して、ディスク31に付随する回転機構32及びスキャン機構33を制御することができる。この制御方法については、図5を参照して詳細に後述する。
バッチ式イオン注入装置10は更に、ウェーハディスク31の回転制御に使用可能な複数の回転数を格納するディスク回転メモリ56を有していてもよい。図示した例においては、ディスク回転コントローラ52が、ドーズコントローラ51から指示を受け、ディスク回転メモリ56にアクセスし、格納された複数のディスク回転数のうちの1つを選択し得る。しかしながら、ドーズコントローラ51がディスク回転メモリ56にアクセスしてディスク回転数を選択し、その回転数をディスク回転コントローラ52に指示してもよい。また、ドーズコントローラ51、ディスク回転コントローラ52、ディスクスキャンコントローラ53及びディスク回転メモリ56は、ここでは別個の機能ブロックとして図示したが、これらの一部又は全ては、単一のデバイスとして実装されてもよい。
ドーズコントローラ51及びディスク回転メモリ56にはユーザ操作盤54が結合されている。該操作盤54により、ユーザは、イオン注入処理のレシピ設定や、ビーム電流変動量の許容範囲などの処理停止条件の設定を行うことができる。ユーザはまた、ディスク回転メモリ56に格納される選択可能なディスク回転数を入力することができる。
次に、図5を参照して、一実施形態に従った半導体装置の製造方法に使用されるバッチ式イオン注入工程を説明する。ここで説明するイオン注入工程は、例えばMOSFETのP型及び/又はN型の、ウェル及びソース・ドレインなど、半導体装置の種々の不純物注入領域を形成するために用いられる。また、ここで説明するイオン注入工程は、例えばMOSFETのソース・ドレインのエクステンション領域や、チャネル(閾値制御)領域など、ドーズ量バラつきに対するマージンが一層小さい種々の不純物注入領域を形成するためにも有利に用いられ得る。
先ず、段階S1にて、イオンビーム11のビーム電流値、ウェーハディスク31の回転数、及び所望のドーズ量などのイオン注入パラメータの初期値が設定される。また、ディスク回転メモリ56が存在する場合、ユーザ操作盤54を介して、後に選択可能な複数のディスク回転数をメモリ56に記憶させるようユーザ入力が行われてもよい。例えば、ディスク回転数の初期値が1200rpmである場合、ユーザは1140rpm、1160rpm、1180rpmといった規則的な離散値を入力し得る。他の例では、ユーザは1181rpm、1187rpm、1193rpmといった任意の離散値を入力してもよい。
イオン注入処理前の段階S2にて、ビーム電流が測定される。このビーム電流測定は、好ましくは、ディスクスキャンコントローラ53によるスキャン機構33の制御により、ウェーハディスク31がイオンビーム11の経路から外れた状態とし、ファラデーカップ21に到達したイオンビーム電荷を測定することによって行う。測定時間は例えば5秒とし得る。なお、このビーム電流測定は、ウェーハディスク31のスリット31aを通ってファラデーカップ21に到達したイオンビーム電荷を測定することによって行うことも可能である。しかしながら、ウェーハディスク31自体をイオンビーム11の経路から外して行うことにより、段階S2−S4と同時に、ウェーハディスク31へのウェーハ41の装填を行うことが容易になる。
段階S3にて、ファラデーカップ21及び電流計22により測定されたビーム電流に周期変動が存在するかが判定される。周波数検知・分析器55がビーム電流の周波数分析を行い、ビーム電流の変動周波数を決定する。また、ドーズコントローラ51又は周波数検知・分析器55がビーム電流の変動量を決定する。
周期変動が存在する場合、段階S4へと進み、ディスク回転数が更新される。ディスク回転数は、ウェーハディスク31の回転がビーム電流の周期変動と同期しないように決定され、段階S1にて設定された初期値から更新される。なお、本出願において、ディスク回転がビーム電流の周期変動と同期しないとは、ディスク回転周期がビーム変動周期及びその整数倍の周期と一致しないことを意味する。例えば、ディスク回転数の初期値が1200rpm(20Hz)であり、ビーム電流の変動周波数が20Hzである場合、ディスク回転数は、例えば1140rpmといった1200rpmとは異なる値に更新される。なお、周期変動が存在する場合であっても、段階S1にて設定されたウェーハディスク31の回転がビーム電流の周期変動と同期しない場合には、ディスク回転数を変更する必要はない。故に、本出願において、用語“更新”は“変更”のみではなく“維持”をも含む。
ディスク回転数の更新値の決定は、ドーズコントローラ51又はディスク回転コントローラ52が、ディスク回転メモリ56に記憶された複数の回転数の中から、周期変動と同期しない回転数を選択することにより行われ得る。あるいは、ドーズコントローラ51又はディスク回転コントローラ52が、周期変動と同期しない回転数を算出してもよい。
段階S3にて周期変動が存在しないと判定されたとき、また、段階S4にてディスク回転数が更新された後、段階S5にて、イオン注入が開始される。
イオン注入処理前に以上の段階群を実行することにより、イオン注入処理中に、スリット31aを通ってファラデーカップ21に到達したイオンビーム11からビーム電流を測定する方法を用いた場合にも、ビーム電流の変動を捉えることが可能になる。好ましくは、イオン注入処理中のビーム電流変動の変化に対応し得るよう、以下の段階群も行う。
イオン注入処理中の段階S6にて、再びビーム電流が測定され、段階S7にて、測定されたビーム電流に周期変動が存在するかが判定される。
1つのビーム電流測定手法として、ウェーハディスク31の回転中に、スリット31aを通ってファラデーカップ21に到達したイオンビーム11からビーム電流を測定し得る。該測定はディスク31の一回転に一度行われ、測定周期はディスク31の回転周期と一致する。一例として、図2に示したのと同様に、ウェーハディスク31の外周部にスリット31aの位置から順番に1から13まで13枚のウェーハ41を装填し、ディスク31を、例えば1140rpm等、1200rpmより低い回転数で回転させるとする。また、図3に示したのと同様に、ビーム電流が20Hzで所望の電流値20μAに対して±5%の変動量で周期変動するとする。このときのビーム電流の測定点及びウェーハ41に照射されるイオンビームの電流量を図6に模式的に示す。ビーム電流の測定周期がビーム電流の変動周期1/20秒より長くなることにより、測定点がビーム電流の変動周期毎にシフトするため、ディスク31の回転中にビーム電流の変動量を捉えることができる。故に、ドーズコントローラ51は、例えば、これらの測定値を予期される測定値と比較することにより、ビーム電流の変動が段階S2及びS3で測定・分析した変動量及び変動周波数と一致するかを判定することができる。
なお、この手法において、例えば、段階S3にて周期変動が観測されたにもかかわらず段階S7では観測されない場合などにおいて、現在のディスク回転と同期した周期変動がビーム電流に生じている可能性もあるとして、ビーム電流に周期変動が存在すると判定してもよい。
他のビーム電流測定手法として、イオン注入処理前の段階S2及びS3においてと同様にしてビーム電流を測定してもよい。すなわち、スキャン機構33の制御により、例えば数秒間、一時的にウェーハディスク31がイオンビーム11の経路から外れた状態とし、ファラデーカップ21に到達したイオンビーム電荷を測定してもよい。この手法によれば、ドーズコントローラ51及び周波数検知・分析器55により、ビーム電流の変動量及び変動周波数を直接的に測定することができる。なお、この手法は、上述のスリット31aを通ったイオンビームの測定と併用してもよい。
このように、本実施形態においては、変動周波数を直接的且つ/或いは間接的に測定することが可能である。
段階S7にて周期変動が存在すると判定された場合、段階S8へと進み、段階S4においてと同様にしてディスク回転数が更新される。
段階S7にて周期変動が存在しないと判定されたとき、及び段階S8にてディスク回転数が更新された後、段階S9にてイオン注入が続行される。このとき、従来と同様に、ドーズコントローラ51及びディスクスキャンコントローラ53により、測定されたビーム電流の大きさに基づくディスクスキャン速度の制御を行うことができる。
そして、段階S10にて、所望ドーズ量に到達したかが判定され、到達した場合にはイオン注入が終了される。所望ドーズ量に到達していない場合には、段階S6−S9が繰り返される。
上述のように、本実施形態によれば、ビーム電流の変動特性に依らずに、ビーム電流の変動量を確実に捉え、変動周波数を直接的且つ/或いは間接的に分析することが可能である。故に、各バッチ処理において、ビーム電流の変動量に基づいてディスクスキャン速度を制御するとともに、変動周波数に基づいてディスク回転数を制御することができる。また、ビーム変動量がユーザ設定等による許容範囲(例えば、所望値±2%)を超えている場合には、それを確実に検知し、注入処理を中断することも可能となる。さらに、注入を中断せずとも、段階S4にてディスク回転数をビーム変動と非同期となる値に更新した結果、ビーム電流の極大値及び極小値でイオン注入されるウェーハ(図6に囲み数字でウェーハ番号を示す)が固定されなくなる。従って、ドーズ量のバッチ内均一性及びウェーハ面内均一性が向上され、半導体装置の閾値や動作電流などの特性が均一性される。
次に、上述の実施形態の変形例を説明する。
図4に示したバッチ式イオン注入装置10は、ウェーハディスク31の後方に配置されたファラデーカップ21を用いて、イオンビーム11の電流値を測定していた。しかしながら、ビーム電流の測定手法は、このようなファラデーカップ21を用いる手法に限定されない。
図7は、一変形例に係るバッチ式イオン注入装置10’を示している。イオン注入装置10’は、ウェーハディスク31の前方に配置されたファラデーカップ21’を有する。ファラデーカップ21’は、イオンビーム11の照射によりディスク31から発生する二次粒子を捕捉する。ディスク31が受け止めた電荷とファラデーカップ21’が捕捉した二次粒子の電荷とを合わせた電荷量を電流計22が測定することにより、ディスク31に照射されたイオンビーム11全体の電荷量を得ることができる。この変形例においては、ディスク31はスリット(図4の31a)を有する必要はない。電流計22で測定された電流値は、図4においてと同様に、ドーズコントローラ51及び周波数検知・分析器55に与えられ、ビーム電流の変動量及び変動周波数の検出に用いられる。
さらに、イオンビーム11により形成される磁場を非接触で検知することによってビーム電流を測定する手法など、その他の電流測定手法を用いてもよい。
また、図5に示したイオン注入工程の処理フローは、段階S3及びS7においてビーム電流に周期変動が検出されたとき、それぞれ、段階S4及びS8のディスク回転数の更新処理へと進められていた。しかしながら、ビーム電流の変動量や変動周波数によってドーズ量の均一性への影響度合いが異なるため、これら変動量及び変動周波数に応じて処理フローを変更してもよい。
図8は、一変形例に係るバッチ式イオン注入工程のフローチャートを示している。ここでは、図5の段階S6−S11、特に段階S7、に対応する部分を用いて説明するが、この変形例は、図5の段階S1−S5、特に段階S3、に対応する部分にも同様に適用可能である。
イオン注入処理中の段階S6にてビーム電流が測定された後、先ず段階S7−1にて、測定されたビーム電流に周期変動が存在するかが判定される。そして、周期変動が存在する場合、段階S7−2にて、ビーム電流の変動量及び変動周波数に基づいて、段階S8でのディスク回転数の更新処理の必要性が判定される。段階S7−2における判定は、測定された変動量及び変動周波数をそれぞれの所定値と比較することにより行われ得る。
ビーム電流の変動量は、例えば、ビーム電流の所望値の2%と比較される。変動量の所定値は、半導体装置の特性マージンに応じてユーザ選択されてもよく、例えば、MOSFETのソース・ドレイン注入工程においては5%、MOSFETの閾値制御注入工程においては1%とされてもよい。測定された変動量が所定値より小さい場合には、ビーム電流に周期変動が存在する場合であっても、段階S8におけるディスク回転数の更新は不要とされる。
また、ビーム電流の変動周波数は例えば1kHzと比較される。変動周波数の所定値は、好ましくは、使用するディスク回転数(例えば、1200rpm(20Hz))より1桁以上高い値である。このような高周波での周期変動は、バッチ内の例えば13枚といったウェーハ間でドーズ量バラつきを生じさせにくいからである。測定された変動周波数が所定値より高い場合には、ビーム電流に周期変動が存在する場合であっても、段階S8におけるディスク回転数の更新は不要とされる。
従って、段階7−2において、変動量が所定値以上であり且つ変動周波数が所定値以下であることが判定された場合にのみ、処理フローは段階S8におけるディスク回転数の更新へと進んでもよい。
以上、実施形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
複数のウェーハを装填したウェーハディスクを回転させながら、前記複数のウェーハにイオンビームを照射することにより、前記ウェーハに形成される半導体装置の不純物領域を形成するイオン注入工程を有し、
前記イオン注入工程は、前記ウェーハへのイオン注入処理前に、
前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
前記ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
前記判定段階の結果に基づいて前記ウェーハディスクの回転速度を決定する決定段階と、
を有する、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)
前記決定段階は、前記周期変動が存在しないとき、前記ウェーハディスクの回転速度を初期設定の回転数に決定し、前記周期変動が存在するとき、前記ウェーハディスクの回転速度を前記周期変動と同期しない回転数に決定する、ことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)
前記決定段階は、
前記周期変動が存在しないとき、前記ウェーハディスクの回転速度を初期設定の回転数に決定し、
前記周期変動が存在するとき、前記周期変動の変動量を所定の変動量と比較し、且つ前記周期変動の変動周波数を所定の周波数と比較し、前記変動量が前記所定の変動量以上であり、且つ前記変動周波数が前記所定の周波数以下であるとき、前記ウェーハディスクの回転速度を前記周期変動と同期しない回転数に決定する、
ことを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)
前記イオン注入工程は更に、前記ウェーハへのイオン注入処理中に、
前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
該ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
該周期変動が存在するとき、前記ウェーハディスクの回転速度を該周期変動と同期しない回転数に更新する更新段階と、
を有する、ことを特徴とする付記2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)
前記イオン注入工程は更に、前記ウェーハへのイオン注入処理中に、
前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
該ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
該周期変動が存在するとき、該周期変動の変動量を所定の変動量と比較し、且つ該周期変動の変動周波数を所定の周波数と比較する段階と、
該変動量が該所定の変動量以上であり、且つ該変動周波数が該所定の周波数以下であるとき、前記ウェーハディスクの回転速度を該周期変動と同期しない回転数に更新する更新段階と、
を有する、ことを特徴とする付記2又は3に記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)
前記決定段階及び前記更新段階において、前記ウェーハディスクの前記回転数は、予め設定された複数の回転数から選択される、ことを特徴とする付記2乃至5の何れか一に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記決定段階及び前記更新段階において、前記ウェーハディスクの前記回転数はコントローラによって算出される、ことを特徴とする付記2乃至5の何れか一に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記ウェーハへのイオン注入処理中の前記測定段階において、前記ウェーハディスクに設けられたスリットを通過した前記イオンビームのビーム電流が測定される、ことを特徴とする付記4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
複数のウェーハが装填されるウェーハディスクと、
前記ウェーハディスクを回転させる回転機構と、
イオンビームのビーム電流を測定する手段と、
前記ビーム電流の周期変動を検出する周波数分析器と、
前記周期変動に基づいて前記回転機構を制御するコントローラと、
を有することを特徴とするイオン注入装置。
(付記10)
複数のディスク回転数を格納するメモリを更に有し、前記コントローラは、前記周期変動が検出されたとき、前記複数のディスク回転数から、前記周期変動に同期しない回転数を選択して前記回転機構を制御する、ことを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
10、10’ イオン注入装置
11 イオンビーム
12 イオン源
13 質量分析部
14 後段加速部
21、21’ ファラデーカップ
22 電流計
31 ウェーハディスク
31a スリット
32 回転機構
33 スキャン機構
41 ウェーハ
51 ドーズコントローラ
52 ディスク回転コントローラ
53 ディスクスキャンコントローラ
54 ユーザ操作盤
55 周波数検知・分析器
56 ディスク回転メモリ

Claims (5)

  1. 複数のウェーハを装填したウェーハディスクを回転させながら、前記複数のウェーハにイオンビームを照射することにより、前記ウェーハに形成される半導体装置の不純物領域を形成するイオン注入工程を有し、
    前記イオン注入工程は、前記ウェーハへのイオン注入処理前に、
    前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
    前記ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
    前記判定段階の結果に基づいて前記ウェーハディスクの回転速度を決定する決定段階と、
    を有する、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記決定段階は、前記周期変動が存在しないとき、前記ウェーハディスクの回転速度を初期設定の回転数に決定し、前記周期変動が存在するとき、前記ウェーハディスクの回転速度を前記周期変動と同期しない回転数に決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記イオン注入工程は更に、前記ウェーハへのイオン注入処理中に、
    前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
    該ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
    該周期変動が存在するとき、前記ウェーハディスクの回転速度を該周期変動と同期しない回転数に更新する更新段階と、
    を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記イオン注入工程は更に、前記ウェーハへのイオン注入処理中に、
    前記イオンビームのビーム電流を測定する測定段階と、
    該ビーム電流に周期変動が存在するかを判定する判定段階と、
    該周期変動が存在するとき、該周期変動の変動量を所定の変動量と比較し、且つ該周期変動の変動周波数を所定の周波数と比較する段階と、
    該変動量が該所定の変動量以上であり、且つ該変動周波数が該所定の周波数以下であるとき、前記ウェーハディスクの回転速度を該周期変動と同期しない回転数に更新する更新段階と、
    を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記決定段階及び前記更新段階において、前記ウェーハディスクの前記回転数は、予め設定された複数の回転数から選択される、ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016139505A (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 ラピスセミコンダクタ株式会社 監視装置、イオン注入装置、及び監視方法
JP2017510024A (ja) * 2014-01-31 2017-04-06 ヴァリアン セミコンダクター イクイップメント アソシエイツ インコーポレイテッド 画定アパーチャの浸食検出方法及び装置
CN112309810A (zh) * 2019-07-31 2021-02-02 上海先进半导体制造股份有限公司 离子注入机、晶圆片温度的实时监测方法及系统

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