JP2006190558A - イオン注入装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 真空度を悪化させないようにイオン注入することで、イオン注入処理中断や誤差の伴うドーズ量補正をすることのないイオン注入装置及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 イオン注入装置100は、イオンビーム発生機構105、スキャナ部106、イオン注入室107を有する。真空ポンプ108は、イオン注入室106をはじめとしてイオン注入装置100全体を真空引きする。ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
【選択図】 図1
【解決手段】 イオン注入装置100は、イオンビーム発生機構105、スキャナ部106、イオン注入室107を有する。真空ポンプ108は、イオン注入室106をはじめとしてイオン注入装置100全体を真空引きする。ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体プロセスにおいてデバイス特性を決定する不純物イオンを注入制御するイオン注入技術に係り、特に、より正確なドーズ量制御を要するイオン注入装置及び半導体装置の製造方法に関する。
イオン注入装置は、イオン源より引き出されたイオンビームを質量分析して目的の不純物イオンのみ導出し、電界で加速する。加速されたイオンビームは、エンドステーションの半導体ウェハ(単にウェハともいう)に照射され、ウェハに所定量のイオンが注入される。レジストの付いたウェハへのイオン注入工程において、レジストの脱ガス等によって真空度が低下し、残留気体によるイオンの中性化が起こる。これにより、正確なドーズ量を把握し難くなる。
上記の対策として、イオン注入工程において真空度がある程度低下すると、処理を中断するインターロック機構を設ける。また、真空度の劣化に応じてイオン注入のドーズ量補正を実施する(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−11942号公報(段落番号[0017]〜[0026]、図1〜図4)
真空度によりインターロックをかけた場合、イオン注入処理が度々中断してしまう。このため追加注入が必要となるが、面内分布の劣化やオペレータの負担増の恐れが懸念される。
また、真空度によるドーズ量補正に関しては、イオンビームが通過する全箇所での真空変動を考慮する必要がある。しかし、実際には真空計の設置された場所での計測結果を代表値として使わざるを得ない。このため、誤差の少ない補正にはならない。
また、真空度によるドーズ量補正に関しては、イオンビームが通過する全箇所での真空変動を考慮する必要がある。しかし、実際には真空計の設置された場所での計測結果を代表値として使わざるを得ない。このため、誤差の少ない補正にはならない。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、真空度を悪化させないようにイオン注入することで、イオン注入処理中断や誤差の伴うドーズ量補正をすることのないイオン注入装置及び半導体装置の製造方法を提供しようとするものである。
本発明に係るイオン注入装置は、イオン源から引き出されるイオンビームが磁界を利用した質量分析、電界による加速を経て走査されることにより、真空引きされた環境内の半導体ウェハ に所定の不純物イオンが注入されるイオン注入装置であって、
少なくともイオン注入中、一定以上の真空度が保たれるように前記イオンビームのビーム量を変化させる制御系を有することを特徴とする。
少なくともイオン注入中、一定以上の真空度が保たれるように前記イオンビームのビーム量を変化させる制御系を有することを特徴とする。
上記本発明に係るイオン注入装置によれば、真空度によりイオンビームのビーム量を変化させ得る制御系が設けられている。これにより、一定の真空度以下にさせることなく、イオン注入を実施することができる。イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。
なお、上記本発明に係るイオン注入装置において、好ましくは、前記制御系は、イオン注入中、少なくとも所定の真空度を下回ったとき前記イオン源の動作に関わる電源を通常より低く制御することを特徴とする。これにより、ビーム量を低下させて真空度を回復させる。
本発明に係るイオン注入装置は、真空室と、前記真空室内の半導体ウェハの保持部と、前記半導体ウェハに注入するイオン種のビームを発生するイオンビーム発生機構と、イオン注入のため前記半導体ウェハに照射する前記イオンビームを走査するスキャナ部と、イオン注入中に作動して前記真空室から残留気体を吸引する真空ポンプと、前記真空室内の真空度を計測する真空計と、少なくとも前記イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう前記真空計の測定結果に応じて前記イオンビームのビーム量を可変とする制御系と、を含む。
上記本発明に係るイオン注入装置によれば、制御系は、真空計の測定結果に応じてイオンビームのビーム量を可変とし、イオン注入中で一定の真空度以上を保つようにする。これにより、イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。
なお、上記本発明に係るイオン注入装置において、次のいずれかの特徴を有することによって、より具体的な制御系によるイオンビーム量の可変制御が達成される。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン順序を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン速度を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン順序を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン速度を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、イオン源から引き出されるイオンが磁界を利用した質量分析、電界による加速を経て、イオンビームを真空引きされた環境の半導体ウェハに照射して所定の不純物のイオン注入が実現される半導体装置の製造方法に関し、イオン注入中、少なくとも一定以上の真空度が保たれるように、真空度が所定の値を下回った場合に前記イオンビームのビーム量を通常より低下させることを特徴とする。
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、真空度によりイオンビームのビーム量を変化させ、一定の真空度以下にさせることなく、イオン注入を実施することができる。イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。
なお、上記本発明に係る半導体装置の製造方法において、次のいずれかの特徴を有することによって、半導体ウェハ面内でより均一なイオン注入領域を形成する。
前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームのビーム量を低下させた再度のイオン注入によって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする。
前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームの照射時間を長く調整することによって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする。
前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームのビーム量を低下させた再度のイオン注入によって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする。
前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームの照射時間を長く調整することによって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係るイオン注入装置の要部構成を示すブロック構成図である。イオン注入装置100は、イオン源101、質量分析器102、加速管103、集束用レンズ104、及び図示しない各種スリットを含むイオンビーム発生機構105、スキャナ部106、イオン注入室107を有する。イオンビームIBは、イオン源101から引き出され、質量分析磁石や分析スリットを有する質量分析器102を介して注入すべきイオンのみ導出される。さらに、イオンビームIBは、電界を利用した加速管103により加速され、集束用レンズ(Qレンズ)104により集束された後、スキャナ部106を経る。スキャナ部106は、イオンビームIBを上下左右に掃引可能である。すなわち、スキャナ部106は、イオン注入室107に保持された半導体ウェハWFに照射するイオンビームIBを走査する。
真空ポンプ108は、イオン注入室106を真空引きする高真空排気系の一系統である。真空計109は、イオン注入室106内に設けられ、圧力ゲージまたはイオンゲージ等で構成される。ドーズコントローラ110は、ビーム電流計測に関係し、図示しないファラディゲージからのビーム電流量の値をワークステーション111に伝達する。ビームコントローラ112は、イオンビーム発生機構105及びスキャナ部106等の各電源を供給制御する電源パネルを有し、ワークステーション111からの命令を受け対処する。
この実施形態では、イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう真空計109の測定結果に応じてイオンビームIBのビーム量を可変とする。
通常、イオンビームIBは、例えば第1のビーム量でもってイオン注入がなされている。すると、レジストの脱ガスが多くなり真空度が低下する。このまま真空度がさらに低下するとイオンの中性化が起こってしまう。そこで、ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
通常、イオンビームIBは、例えば第1のビーム量でもってイオン注入がなされている。すると、レジストの脱ガスが多くなり真空度が低下する。このまま真空度がさらに低下するとイオンの中性化が起こってしまう。そこで、ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
イオンビームIBにおけるビーム量の制御は、例えばイオン源101の図示しないアークチャンバー内におけるフィラメントへの電流を低下させることが考えられる。これによりアーク放電を低下させビーム量を低下させる。また、引き出し電極への電圧を変化させることで、ビーム量を制御することが考えられる。
図2は、上述の主要な流れ図であり、上記第1実施形態のイオン注入装置を用いた半導体装置の製造方法におけるイオン注入制御工程を示す。イオン注入初期にレジストの脱ガスが多くなるのでこのような制御は有用である。イオン注入中、少なくとも真空計109の測定結果において所定の真空度を下回ったときイオンビームIBのビーム量を通常より低く制御する(処理S1)。所定時間ビーム量を低下させて真空度を回復させれば、通常のビーム量にてイオン注入するようにする。ドーズコントローラ110が規定の積算値に到達すればイオン注入処理終了とする。一般に、イオンの中性化が起こる真空圧は、4×10−3Pa程度であり、これを上回る真空度が必要である。例えば1×10−3Pa程度以上圧力が上がらないようにイオン注入室107をより高真空に保ちつつ、イオン注入を続ければよい。
上記第1実施形態によれば、真空計109やドーズコントローラ110のデータを取り込むワークステーション111、及びビームコントローラ112による制御系が設けられる。このような制御系は、ワークステーション111を中心とし、ビームコントローラ110の制御が真空計109の測定結果及びドーズコントローラ110の計測結果に基づいて実施される。すなわち、ビームコントローラ112は、ワークステーション111を介し真空計109の測定結果に応じてイオンビームIBのビーム量を可変とする。これにより、イオン注入中で一定の真空度以上を保つようにする。この結果、イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、ドーズコントローラ110における誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。真空度を良好な常態に保つことで、ドーズコントローラ110におけるドーズ量コントロールの精度向上が期待できる。
図1、図3を参照して本発明の第2施形態に係るイオン注入装置の要部を説明する。図3は、第2実施形態のイオン注入装置を用いた半導体装置の製造方法におけるイオン注入制御工程を示す流れ図である。
この実施形態においても前記第1実施形態と同様に、イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう真空計109の測定結果に応じてイオンビームのビーム量を可変とする。
この実施形態においても前記第1実施形態と同様に、イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう真空計109の測定結果に応じてイオンビームのビーム量を可変とする。
通常、イオンビームIBは例えば第1のビーム量でもってイオン注入がなされている。すると、レジストの脱ガスが多くなり真空度が低下する。このまま真空度がさらに低下するとイオンの中性化が起こってしまう。そこで、ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
第2のビーム量でイオン注入される任意のイオン注入領域は、その時点で第1のビーム量でイオン注入される任意のイオン注入領域よりドーズ量が低下している。そこで、図3に示すように、前記図2の流れ図に対しイオンビームIBの特別なスキャン制御を付加する(S2)。すなわち、第1のビーム量でイオン注入された任意のイオン注入領域と同等にすべく、イオンビームのビーム量を低下させた再度のイオン注入が実施されるようスキャナ部106のスキャン順序を変更する。このようなスキャナ部106の制御は、ビームコントローラ112が担う。すなわち、ビームコントローラ112は、イオンビーム発生機構105及びスキャナ部106等の各電源を供給制御する電源パネルを有し、ワークステーション111からの命令を受け対処する。ワークステーション111は、予め第1のビーム量と第2のビーム量それぞれに対するドーズ量の関係、対応するスキャナ部106の制御情報を記憶している。スキャナ部106に与える電圧を制御することによってスキャン順序を変え、ウェハ面内でより均一なイオン注入領域を形成する。
スキャナ部106は、上述したように、イオンビームIBを上下左右に掃引可能である。すなわち、スキャナ部106は、イオン注入室107に保持された半導体ウェハWFに照射するイオンビームIBを走査する。例えば、通常の第1のビーム量に対して第2のビーム量が半分に設定されていたとする。あるX方向の走査領域で第2のビーム量でイオン注入された場合、そのイオン注入領域を往復することで、第1のビーム量でイオン注入された任意のイオン注入領域と同等のドーズ量にする。また、通常の第1のビーム量に対して第2のビーム量が半分以下に設定されていたとする。あるX方向の走査領域で第2のビーム量でイオン注入された場合、そのイオン注入領域を相当数往復することで、第1のビーム量でイオン注入された任意のイオン注入領域と同等のドーズ量にする。
上記第2実施形態によれば、真空計109やドーズコントローラ110のデータを取り込むワークステーション111、及びビームコントローラ112による制御系が設けられる。しかも、ここでのビームコントローラ112は、スキャナ部106のスキャン順序を可変とする。このような制御系は、ワークステーション111を中心とし、ビームコントローラ110の制御が真空計109の測定結果及びドーズコントローラ110の計測結果に基づいて実施される。すなわち、ビームコントローラ112は、ワークステーション111を介し真空計109の測定結果に応じてイオンビームIBのビーム量を可変とする。また、このビーム量の変化に合わせて、ビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にするための半導体ウェハへのビームスキャン順序の変更も行う。これにより、ウェハ面内でより均一なイオン注入領域を形成する。
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様にイオン注入中で一定の真空度以上を保つようにする。これにより、イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、ドーズコントローラ110における誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。真空度を良好な常態に保つことで、ドーズコントローラ110におけるドーズ量コントロールの精度向上が期待できる。
図1、図4を参照して本発明の第2施形態に係るイオン注入装置の要部を説明する。図4は、第3実施形態のイオン注入装置を用いた半導体装置の製造方法におけるイオン注入制御工程を示す流れ図である。
この実施形態においても前記第1実施形態と同様に、イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう真空計109の測定結果に応じてイオンビームのビーム量を可変とする。
この実施形態においても前記第1実施形態と同様に、イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう真空計109の測定結果に応じてイオンビームのビーム量を可変とする。
通常、イオンビームIBは例えば第1のビーム量でもってイオン注入がなされている。すると、レジストの脱ガスが多くなり真空度が低下する。このまま真空度がさらに低下するとイオンの中性化が起こってしまう。そこで、ワークステーション111は真空計109に対し、イオンの中性化が起こらない所定の値を規定している。イオン注入中、真空計109の測定結果が上記所定の値を下回ったとき、ワークステーション111はビームコントローラ112に対し、例えばイオン源101の動作に関わる電源を通常より低く制御するよう命令を出す。これにより、イオンビームIBは例えば第1のビーム量より低い第2のビーム量でもってイオン注入がなされるようになる。
第2のビーム量でイオン注入される任意のイオン注入領域は、その時点で第1のビーム量でイオン注入される任意のイオン注入領域よりドーズ量が低下している。そこで、図4に示すように、前記図2の流れ図に対しイオンビームIBの特別なスキャン制御を付加する(S3)。すなわち、第1のビーム量でイオン注入された任意のイオン注入領域と同等にすべく、第2のビーム量の照射時間を長く調整したイオン注入が実施されるようスキャナ部106のスキャン速度を変更する。このようなスキャナ部106の制御は、ビームコントローラ112が担う。すなわち、ビームコントローラ112は、イオンビーム発生機構105及びスキャナ部106等の各電源を供給制御する電源パネルを有し、ワークステーション111からの命令を受け対処する。ワークステーション111は、予め第1のビーム量と第2のビーム量それぞれに対するドーズ量の関係、対応するスキャナ部106の制御情報を記憶している。スキャナ部106に与える電圧を制御することによってスキャン速度を変え、ウェハ面内でより均一なイオン注入領域を形成する。
スキャナ部106は、上述したように、イオンビームIBを上下左右に掃引可能である。すなわち、スキャナ部106は、イオン注入室107に保持された半導体ウェハWFに照射するイオンビームIBを走査する。例えば、通常の第1のビーム量に対して第2のビーム量が半分以下に設定されていたとする。あるX方向の走査領域で第2のビーム量でイオン注入される場合、第1のビーム量でイオン注入される任意のイオン注入領域と同等のドーズ量になるようにスキャン速度を変更する。
上記第3実施形態によれば、真空計109やドーズコントローラ110のデータを取り込むワークステーション111、及びビームコントローラ112による制御系が設けられる。しかも、ここでのビームコントローラ112は、スキャナ部106のスキャン速度を可変とする。このような制御系は、ワークステーション111を中心とし、ビームコントローラ110の制御が真空計109の測定結果及びドーズコントローラ110の計測結果に基づいて実施される。すなわち、ビームコントローラ112は、ワークステーション111を介し真空計109の測定結果に応じてイオンビームIBのビーム量を可変とする。また、このビーム量の変化に合わせて、ビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にするための半導体ウェハへのビームスキャン速度の変更も行う。これにより、ウェハ面内でより均一なイオン注入領域を形成する。
このような第3実施形態においても、第1実施形態と同様にイオン注入中で一定の真空度以上を保つようにする。これにより、イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、ドーズコントローラ110における誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。真空度を良好な常態に保つことで、ドーズコントローラ110におけるドーズ量コントロールの精度向上が期待できる。
以上説明したように本発明によれば、真空度によりイオンビームのビーム量を変化させ得る制御系が設けられている。これにより、一定の真空度以下にさせることなく、イオン注入を実施することができる。イオン注入時、イオンの中性化を抑制することができ、誤差の伴うドーズ量補正が不要となる。この結果、真空度を悪化させないようにイオン注入することで、イオン注入処理中断や誤差の伴うドーズ量補正をすることのないイオン注入装置及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
100…イオン注入装置、101…イオン源、102…質量分析器、103…加速管、104…集束用レンズ、105…イオンビーム発生機構、106…スキャナ部、107…イオン注入室、108…真空ポンプ、109…真空計、110…ドーズコントローラ、111…ワークステーション、112…ビームコントローラ、WF…半導体ウェハ、IB…イオンビーム。
Claims (9)
- イオン源から引き出されるイオンビームが磁界を利用した質量分析、電界による加速を経て走査されることにより、真空引きされた環境内の半導体ウェハに所定の不純物イオンが注入されるイオン注入装置であって、
少なくともイオン注入中、一定以上の真空度が保たれるように前記イオンビームのビーム量を変化させる制御系を有するイオン注入装置。 - 前記制御系は、イオン注入中、少なくとも所定の真空度を下回ったとき前記イオン源の動作に関わる電源を通常より低く制御することを特徴とする請求項1記載のイオン注入装置。
- 真空室と、
前記真空室内の半導体ウェハの保持部と、
前記半導体ウェハに注入するイオン種のビームを発生するイオンビーム発生機構と、
イオン注入のため前記半導体ウェハに照射する前記イオンビームを走査するスキャナ部と、
イオン注入中に作動して前記真空室から残留気体を吸引する真空ポンプと、
前記真空室内の真空度を計測する真空計と、
少なくとも前記イオン注入中、一定の真空度以上を保つよう前記真空計の測定結果に応じて前記イオンビームのビーム量を可変とする制御系と、
を含むイオン注入装置。 - 前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする請求項3記載のイオン注入装置。
- 前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン順序を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする請求項3記載のイオン注入装置。
- 前記半導体ウェハへ流れるビーム電流値を計測するドーズコントローラと、前記イオンビーム発生機構におけるビーム量及び前記スキャン機構のスキャン速度を可変とするビームコントローラを具備し、前記制御系は、前記ビームコントローラの制御が前記真空計の測定結果及び前記ドーズコントローラの計測結果に基づいて実施されることを特徴とする請求項3記載のイオン注入装置。
- イオン源から引き出されるイオンが磁界を利用した質量分析、電界による加速を経て、イオンビームを真空引きされた環境の半導体ウェハに照射して所定の不純物のイオン注入が実現される半導体装置の製造方法に関し、
イオン注入中、少なくとも一定以上の真空度が保たれるように、真空度が所定の値を下回った場合に前記イオンビームのビーム量を通常より低下させることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームのビーム量を低下させた再度のイオン注入によって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体ウェハにおいて前記イオンビームのビーム量を低下させる任意のイオン注入領域は、前記イオンビームの照射時間を長く調整することによって前記イオンビームのビーム量を通常にしたイオン注入領域と同等にすることを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071122 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090610 |