JP2011060492A - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池において、反応ガスの電極面内における分配の均一性を向上させる技術を提供すること。
【解決手段】 燃料電池を構成するセパレータであって、セパレータの、拡散層と対向する面は、略矩形状を成し、発電を行う発電部の第1の辺に沿って反応ガスを流すための第1の流路と、第1の流路から略直角に分岐して設けられ、その端部が閉塞している複数の第2の流路と、発電部の第1の辺と対向する第2の辺に沿って反応ガスを流すための第3の流路と、第3の流路から略直角に分岐するとともに、隣り合う第2の流路の間に配置され、その端部が閉塞している複数の第4の流路と、を備え、複数の第2の流路は、第2の流路、拡散層、および第4の流路の順に流れるガスの圧力損失が、第1の流路の長さの中央付近が残余の部分よりも小さくなるように形成される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料電池を構成するセパレータに関するものである。
燃料電池において、従来、各電極に反応ガスを供給するための流路が設けられたセパレータが用いられている。例えば、特許文献1に開示されているように、反応ガスの供給孔がセパレータの端部に設けられている場合には、略矩形を成す電極の一辺に沿うように第1の流路(「コモンレール」とも呼ばれる)を設けるとともに、第1の流路に対して略直角に複数の第2の流路を設けることがある。このようにすると、供給孔から供給される反応ガスを、電極の全面に分配して供給することができる。
特開平11−16591号公報 特開2006−127770号公報 特開2008−152934号公報
しかしながら、このように反応ガスが第1の流路を流通するとともに、第2の流路に分岐して供給される流路構成の場合には、電極面の中央部に供給されるガス量が少なくなり、発電性能が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、燃料電池において、反応ガスの電極面内における分配の均一性を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 電解質膜と前記電解質膜の両面に配置される電極触媒層とを含む発電体と前記発電体の両面に配置される拡散層とを備える燃料電池において、前記拡散層に対向して配置されるセパレータであって、
前記発電体には、前記セパレータを介して前記発電体に供給される反応ガスを利用して発電を行う発電部が、略矩形状に形成され、
前記セパレータの、前記拡散層と対向する面は、
前記発電体の前記発電部の第1の辺に沿って前記反応ガスを流すための第1の流路と、
前記第1の流路から略直角に分岐して設けられ、その端部が閉塞している複数の第2の流路と、
前記発電部の前記第1の辺と対向する第2の辺に沿って前記反応ガスを流すための第3の流路と、
前記第3の流路から略直角に分岐するとともに、隣り合う前記第2の流路の間に配置され、その端部が閉塞している複数の第4の流路と、
を備え、
前記複数の第2の流路は、
前記第2の流路、前記拡散層、前記第4の流路の順に流れるガスの圧力損失が、前記第1の流路の長さの中央付近が残余の部分よりも小さくなるように形成されるセパレータ。
第1の流路に供給された反応ガスは、分岐して第2の流路に供給されつつ第1の流路を流通する。そのため、第1の流路の長さの中央付近ではガスの流量が少なくなる。このセパレータによれば、第2の流路、拡散層、第4の流路の順に流れるガスの圧力損失が、第1の流路の長さの中央付近が残余の部分よりも小さくなっているため、ガスの流量が少なくなっていても、第2の流路に流入しやすくなり、発電部の中央付近にもガスが流れやすくなる。その結果、発電部の面内におけるガスの分配の均一性が向上される。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、上記セパレータを備える燃料電池、その燃料電池を備える燃料電池システム、その燃料電池システムを備える車両等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としてのセパレータを用いた燃料電池スタックの概略構成を示す斜視図である。 シール部材一体型MEAの概略平面構成を示す平面図である。 アノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。 アノードガスの流れを示す説明図である。 中間プレートの平面構成を概略的に示す平面図である。 カソード対向プレートの平面構成を概略的に示す平面図である。 第2の実施例におけるアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。 第2の実施例におけるアノードガスの流れを示す説明図である。 第3の実施例におけるアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。 比較例のアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。 比較例のセパレータを用いた場合に電極に供給されるアノードガス流量の分布を示すグラフである。 第1の流路の幅とガス流量との関係を表すグラフである。
A.第1の実施例:
A1.燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の一実施例としてのセパレータを用いた燃料電池スタックの概略構成を示す斜視図である。燃料電池スタック100は、酸化ガスとしての空気と燃料ガスとしての水素とを用いて発電を行う固体高分子型の燃料電池である。燃料電池スタック100は、シール部材一体型MEA200とセパレータ300とが交互に積層された積層体を有する。そして、積層体のアノード側の端に集電板30a、絶縁板20a、エンドプレート10aが積層され、カソード側の端に、同様に、集電板30c、絶縁板20c、エンドプレート10cが積層される。燃料電池スタック100は、図示を省略したが、テンションプレート等により、積層方向に所定の押圧力がかかった状態で締結されて保持されている。
燃料電池スタック100には、燃料電池スタック100の積層方向に貫通するアノードガス供給マニホールド102、アノード排ガス排出マニホールド104、カソードガス供給マニホールド108、カソード排ガス排出マニホールド106、冷却水供給マニホールド110、冷却水排出マニホールド112が設けられている。これらのマニホールドは、上記したシール部材一体型MEA200、セパレータ300、エンドプレート10a、10c、絶縁板20a、20c、集電板30a、30cが積層されることにより、それぞれに設けられた貫通孔によって構成される。なお、図1において、集電板30a、30cの間に配置される複数のシール部材一体型MEA200、セパレータ300のうち、一部について、符号を記載している。
図2は、シール部材一体型MEA200の概略平面構成を示す平面図である。シール部材一体型MEA200は、外形が略矩形状のMEA210の外周に、枠状のシール部材220が、MEA210と一体的に形成されている。MEA210は、電解質膜212の一方の面にアノード214a、アノード側拡散層216aの順に積層され、他方の面にカソード214c、カソード側拡散層216cの順に積層されて構成される。
本実施例において、電解質膜212としては、フッ素系樹脂により形成された高分子電解質膜を用いている。アノード214aおよびカソード214cとしては、触媒として白金および白金合金を担持したカーボン担体より形成された電極を用いている。アノード側拡散層216aおよびカソード側拡散層216cとしては、撥水加工が施されたカーボンフェルトを用いている。本実施例では、排水性を高めるために、アノード側拡散層216a、216cに撥水加工を施しているが、撥水加工が施されていない構成にしてもよい。シール部材220は、シリコーンゴムを用いて射出成型により形成されている。
図2に示すように、シール部材220には、カソードガス供給用貫通孔108s、カソード排ガス排出用貫通孔106sが、それぞれ4つずつ、アノードガス供給用貫通孔102s、アノード排ガス排出用貫通孔104s、冷却水供給用貫通孔110s、冷却水排出用貫通孔112sが、それぞれ1つずつ、形成されている。そして、反応ガスの漏洩を防止するためのシールラインSLが形成されている。
本実施例におけるセパレータ300は、アノード側拡散層216aと当接するアノード対向プレート310と、カソード側拡散層216cと当接するカソード対向プレート330と、カソード対向プレート330およびアノード対向プレート310に狭持された中間プレート320と、が積層された3層構造を有している。
アノード対向プレート310、カソード対向プレート330、中間プレート320は、シール部材一体型MEA200の外形と同一の略矩形状を成すステンレス鋼製の薄板であり、金属接合や樹脂接合することによって作製される。ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属を用いるものとしてもよい。なお、これらの各プレートは、後述するように、冷却水に晒されるので、耐食性の高い金属を用いることが好ましい。
図3は、アノード対向プレート310の構成を概略的に示す図である。図3(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A切断面を示す断面図、(c)は(a)におけるB−B切断面を示す断面図である。図3(a)に示すように、アノード対向プレート310の周縁部には、上記したアノードガス供給マニホールド102、アノード排ガス排出マニホールド104、カソード排ガス排出マニホールド106、カソードガス供給マニホールド108、冷却水供給マニホールド110、冷却水排出マニホールド112を構成する、アノードガス供給用貫通孔102a、アノード排ガス排出用貫通孔104a、カソードガス供給用貫通孔108a、カソード排ガス排出用貫通孔106a、冷却水供給用貫通孔110a、冷却水排出用貫通孔112aが形成されている。
アノード対向プレート310は、アノード対向プレート310の一方の長辺に沿って設けられる第1の流路120を備える(図3(a))。第1の流路120は、アノードガス供給用貫通孔102aと繋がっている。第1の流路120は、貫通孔として形成され(図3(b))、アノード対向プレート310が中間プレート320およびカソード対向プレート330と接合されることにより、溝状になる。セパレータ300がシール部材一体型MEA200に積層されると、第1の流路120はMEA210の長辺に沿って配置される。アノードガスは、アノードガス供給用貫通孔102aを介して第1の流路120に流入し、第1の流路120を流れる。
また、アノード対向プレート310は、第1の流路120から略直角に分岐して設けられる第2の流路122、124を備える。第2の流路124は、第1の流路120の長さの中央付近に2本設けられ、第2の流路122は、その両側に2本ずつ設けられている。第1の流路120に流入したアノードガスは、各第2の流路122、124に分配されつつ第1の流路120を流れる。
第2の流路122、124は、溝状に形成され(図3(b)、(c))、その端部は第3の流路140(後述する)とは接続されず、閉塞している(図3(a)、(b))。第2の流路122、124の端部が閉塞していると、第2の流路122、124に流入したアノードガスの流れが閉塞端で止められて、アノード側拡散層216aに流入しやすい。したがって、第2の流路が第3の流路140と接続されている場合に比べて、ガスの分散性が向上され、ガスの利用効率が向上される。
本実施例において、第2の流路124は、その幅W2が第2の流路122の幅W1よりも広く(図3(c))、長さおよび深さは第2の流路122と同一である(図3(a)、(c))。すなわち、アノード対向プレート310の面に平行に第2の流路124を切断した切断面の断面積は、第2の流路122を同様に切断した切断面の断面積よりも大きい。したがって、第2の流路124を流れるガスの圧力損失は、第2の流路122を流れる圧力損失よりも小さい。
アノード対向プレート310は、アノード対向プレート310の他方の長辺に沿って設けられる第3の流路140を備える(図3(a))。第3の流路140は、アノード排ガス排出用貫通孔104aと繋がっている。第3の流路140は、第1の流路120と同様に貫通孔として形成され(図3(b))、アノード対向プレート310が中間プレート320およびカソード対向プレート330と接合されることにより、溝状になる。セパレータ300がシール部材一体型MEA200に積層されると、第3の流路140はMEA210の他方の長辺に沿って配置される。
また、アノード対向プレート310は、第3の流路140から略直角に分岐するとともに、隣り合う第2の流路122、124の間に配置される第4の流路142、144を備える。詳しくは、第4の流路144は、隣り合う2本の第2の流路124の間に1本設けられ、第4の流路142は、隣り合う2本の第2の流路122の間に1本ずつ、隣り合う第2の流路122と第2の流路124との間に1本ずつ設けられている。
第4の流路142、144は、第2の流路122と同様に溝状に形成され(図3(b)、(c))、その端部は第1の流路120とは接続されず、閉塞している(図3(a)、(b))。アノード排ガスは、第4の流路142、144から第3の流路140に流入し、第3の流路140を経由してアノード排ガス排出用貫通孔104aに流れ込む。
本実施例において、第4の流路144は、その幅W2が第4の流路142の幅W1よりも広く(図3(c))、長さおよび深さは第4の流路142と同一である(図3(a)、(c))。すなわち、アノード対向プレート310の面に平行に第4の流路144を切断した切断面の断面積は、第4の流路142を同様に切断した切断面の断面積よりも大きい。したがって、第4の流路144を流れるガスの圧力損失は、第4の流路142を流れる圧力損失よりも小さい。なお、第4の流路144の幅W2は第2の流路124の幅W2と同一であり、第4の流路142の幅W1は第2の流路122の幅W2と同一である。
図4は、アノードガスの流れを示す説明図である。図4では、互いに当接して配置されるアノード側拡散層216aとアノード対向プレート310の図3(a)におけるB−B切断面の一部を示している。アノードガス供給用貫通孔102aを介して供給されるアノードガスは、第2の流路122(124)、アノード側拡散層216a、第4の流路142(144)、第3の流路140の順に流れ、アノード排ガス排出マニホールド104を介して外部に排出される。なお、アノードガスは、各流路を流れつつアノード側拡散層216aを介してアノードに供給され、発電反応に用いられ、発電反応後および未反応のガスがアノード排ガスとして、外部に排出される。
本実施例において、第2の流路122、124、第4の流路142、144は、切削(エッチング)によって形成されるが、この方法に限定されず、例えば、プレス加工等の他の周知の方法によって形成してもよい。
図5は、中間プレート320の平面構成を概略的に示す平面図である。図示するように、中間プレート320には、上記したアノード対向プレート310に形成されている貫通孔と同様の、アノードガス供給用貫通孔102m、アノード排ガス排出用貫通孔104m、カソードガス供給用貫通孔108m、カソード排ガス排出用貫通孔106m、冷却水供給用貫通孔110m、冷却水排出用貫通孔112mが形成されている。
さらに、アノード対向プレート310に形成されている第1の流路120と同様の貫通孔である、第1の流路用貫通孔120mと、アノード対向プレート310に形成されている第3の流路140と同様の貫通孔である、第3の流路用貫通孔140mと、が形成されている。
また、4つのカソードガス供給用貫通孔108mから、後述する複数のカソードガス供給口338hに空気が流れるように、カソードガス供給用貫通孔108mと複数のカソードガス供給口338hとを接続するカソードガス供給用接続部108j、が形成されている。同様に、後述する複数のカソード排ガス排出口336hから、4つのカソード排ガス排出用貫通孔106mにカソード排ガスが流れるように、複数のカソード排ガス排出口336hとカソード排ガス排出用貫通孔106mとを接続するカソード排ガス排出用接続部106j、が形成されている。
また、中間プレート320の短辺の長さ方向の中央付近には、冷却水流路110pが形成されている。冷却水流路110pは貫通孔として形成され、冷却水供給用貫通孔110m、冷却水排出用貫通孔112mと、溝状を成す連結路110dを介して接続されている。これにより、セパレータ300内に冷却水が流れて燃料電池スタック100全体が冷却され、発電によって燃料電池スタック100の温度が上昇するのが抑制される。
図6は、カソード対向プレート330の平面構成を概略的に示す平面図である。図示するように、カソード対向プレート330には、上記したアノード対向プレート310に形成されている貫通孔と同様の、アノードガス供給用貫通孔102c、アノード排ガス排出用貫通孔104c、カソードガス供給用貫通孔108c、カソード排ガス排出用貫通孔106c、冷却水供給用貫通孔110c、冷却水排出用貫通孔112cが形成されている。
さらに、複数のカソードガス供給口338h、カソード排ガス排出口336hが、カソード対向プレート330の対向する長辺に沿って、カソードガス供給用貫通孔108c、カソード排ガス排出用貫通孔106cよりも内側に形成されている。図に矢印で示すように、カソードガス供給口338hから、カソード側拡散層216cにカソードガスとしての空気が供給され、カソード排ガスが、カソード排ガス排出口336hを介して排出される。
A2.実施例の効果:
本実施例の効果について、比較例のセパレータを用いた場合と比較して説明する。比較例のセパレータは、アノード対向プレートが備える第2の流路と第4の流路以外の構成は第1の実施例と同様であるため、第1の実施例と同様の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。図10は、比較例のアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。図10(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A切断面を示す断面図、(c)は(a)におけるB−B切断面を示す断面図である。図10(a)に示すように、アノード対向プレート310Pには、第1の実施例におけるアノード対向プレート310と同様に、6本の第2の流路122Pが設けられており、隣り合う第2の流路122Pの間に第4の流路142Pが設けられている。しかしながら、比較例のアノード対向プレート310Pでは、第1の実施例と異なり、全ての第2の流路122Pの幅が等しい。同様に、全ての第4の流路142Pの幅が等しい。すなわち、比較例のセパレータのアノード対向プレート310Pでは、第1の流路120の長さの中央付近と端部付近とで、第2の流路122Pおよび第4の流路142Pの幅を変えていない。
図11は、比較例のセパレータを用いた場合に電極に供給されるアノードガス流量の分布を示すグラフである。図11では、非発電状態でアノードガスを流した場合の、図10(a)に示すC〜D間を均等に分割した各点を流れるアノードガスの流量のシミュレーション結果を示している。図示するように、C〜D間の長さの中央付近の位置では、ガス流量が非常に少なくなっている。
このように第1の流路120の長さの中央付近でガスの供給量が少なくなるのは、以下の理由によると考えられる。アノードガス供給用貫通孔102aを介して供給されるガスは第1の流路120を流通しつつ、第2の流路122Pに分岐して供給される。アノードガス供給用貫通孔102aと第1の流路120との接続部付近(入り口付近)では、第1の流路120に流入したガスが大量にあるため、第2の流路122Pに流入しやすい。第1の流路120の長さの中央付近では、第1の流路120の入り口付近で、第2の流路122にガスが分配されているため、第1の流路120を流れるガスの量が減少しており、第1の流路120を流れるガスの抵抗が小さくなっているため、ガスが第2の流路122Pに分配されにくい。第1の流路120の閉塞した端部付近では、第1の流路120を流れてきたガスが溜まるため、ガスが第2の流路122Pへ分配されやすい。
図12は、第1の流路の幅とガス流量との関係を表すグラフである。図12では、第1の流路120の幅を変化させた場合の、図11の横軸(位置)の中央付近におけるガス流量を示している。横軸は、第2の流路122Pの圧損に対する第1の流路120の圧損(圧損比)である。圧損比は、図中の横軸の右に行くほど大きく、すなわち、第1の流路120の幅が細くなっている。なお、図12も図11と同様に、非発電状態でアノードガスを流した場合のシミュレーション結果である。
図12に示すように、第1の流路120の幅が細くなるにつれて、ガス流量は減少していく。従来、燃料電池スタックの小型化のために、第1の流路120の幅を細くしたいという要望がある。しかしながら、第1の流路120の幅を細くすると、第1の流路120の長さの中央付近においてガスの供給量が少なくなり(図11、12)、発電性能が低下するおそれがあった。
これに対し、本実施例におけるセパレータ300では、アノード対向プレート310に形成される第2の流路122、124のうち、第1の流路120の長さの中央付近に配置される第2の流路124の幅がその両側に配置される第2の流路122よりも広い。したがって、第2の流路124を流れるガスの圧力損失が第2の流路122を流れるガスの圧力損失よりも小さくなる。すなわち、第1の流路120の長さの中央付近を第2の流路124、アノード側拡散層216a、第4の流路144の順に流れるガスの圧力損失は、残余の部分、例えば、第2の流路122、アノード側拡散層216a、第4の流路142の順に流れるガスの圧力損失よりも小さい。その結果、第1の流路120を流れるガスは、第2の流路122よりも第2の流路124へ流入しやすくなる。したがって、第1の流路120の長さの中央付近で第1の流路120を流れるガス量が減少しても、第1の流路120から第2の流路122、第2の流路124へ、略均等にガスが分配されるようになり、アノード側拡散層216a面内におけるガス分配の均一性が向上される。その結果、燃料電池スタック100を構成する各シール部材一体型MEA200における発電性能の低下が抑制され、燃料電池スタック100全体としての発電性能の低下が抑制される。
B.第2の実施例:
第2の実施例のセパレータは、第2の流路および第4の流路の構成が第1の実施例と異なる以外は第1の実施例と同一であるため、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。図7は、第2の実施例におけるアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。図3と同様に、図7(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A切断面を示す断面図、(c)は(a)におけるB−B切断面を示す断面図である。
本実施例のアノード対向プレート310Aは、第1の実施例におけるアノード対向プレート310と同様に、第1の流路120の長さの中央付近に2本の第2の流路124Aを備え、その両側に2本ずつ第2の流路122Aを備える。また、アノード対向プレート310Aは、隣り合う2本の第2の流路124Aの間に1本の第4の流路144と、隣り合う2本の第2の流路122Aの間にそれぞれ1本ずつの第4の流路142Aと、隣り合う第2の流路122Aと第2の流路124Aとの間に1本ずつの142Aと、を備える(図7(a))。
本実施例において、第2の流路122Aの幅W1Aと、第2の流路124Aの幅W2Aは等しい。同様に、第4の流路142Aと第4の流路144Aの幅は等しい。第1の流路120の長さの中央付近に配置される第2の流路124Aと第4の流路142Aとの間隔(以下、「山幅」ともいう)W4および第2の流路124Aと第4の流路144Aとの山幅W4は、その両側に配置される第2の流路122Aと第4の流路142Aとの山幅W3よりも狭い(図7(a),(c))。
図8は、本実施例におけるアノードガスの流れを示す説明図である。図8では、互いに当接して配置されるアノード側拡散層216aとアノード対向プレート310Aの図7(a)におけるB−B切断面の一部を示している。アノードガスは、第2の流路122A(124A)、アノード側拡散層216a、第4の流路142A(144A)の順に流れつつ、拡散されてアノードに供給される。
本実施例において、上記の通り、第1の流路120の長さの中央付近に配置される第2の流路と第4の流路との山幅W4は、その両側に配置される第2の流路と第4の流路との山幅W3より狭い。したがって、ガスがアノード側拡散層216aを流れる距離は、第1の流路120の長さの中央付近よりもその両側(残余の部分)の方が長い。アノード側拡散層216aとしては、例えば、カーボンフェルト等の微少な連通孔を備えるものを用いるため、アノード側拡散層216aを通るガスの圧力損失は大きい。アノード側において、第2の流路、アノード側拡散層216a、第4の流路の順にガスが通るため、アノード側拡散層216aを通る距離が長いと、その経路におけるガスの圧力損失が大きくなる。したがって、第1の流路120の長さの中央付近において、第1の流路120から第3の流路140へと流れるガスの圧力損失は、その両側(残余の部分)を流れるガスの圧力損失よりも小さい。したがって、本実施例のセパレータを用いた場合も、第1の流路120から第2の流路122A、第2の流路124Aへ、略均等にガスが分配されるようになり、アノード側拡散層216a面内におけるガス分配の均一性が向上され、燃料電池における発電性能の低下が抑制される。
C.第3の実施例:
第3の実施例のセパレータは、第2の流路および第4の流路の構成が第1の実施例と異なる以外は第1の実施例と同一であるため、同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。図9は、第3の実施例におけるアノード対向プレートの構成を概略的に示す図である。図3と同様に、図9(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A切断面を示す断面図、(c)は(a)におけるB−B切断面を示す断面図である。
本実施例のアノード対向プレート310Bは、第1の実施例におけるアノード対向プレート310と同様に、第1の流路120の長さの中央付近に2本の第2の流路124Bを備え、その両側に2本ずつ第2の流路122Bを備える。また、アノード対向プレート310Bは、隣り合う2本の第2の流路124Bの間に1本の第4の流路144Bと、隣り合う2本の第2の流路122Bの間にそれぞれ1本ずつの第4の流路142Bと、隣り合う第2の流路122Bと第2の流路124Bとの間に1本ずつの142Bと、を備える(図9(a))。
本実施例において、第2の流路122Bの幅W1Bと、第2の流路124Bの幅W2Bは等しい。同様に、第4の流路142Bと第4の流路144Bの幅は等しい。第1の流路120の長さの中央付近に配置された第2の流路124Bと第4の流路144Bの溝深さH2は、その両側に配置された第2の流路122B、第4の流路142Bの溝深さH1よりも深い(図9(c))。なお、本実施例において、第2の流路122B、124Bと第4の流路142B、144Bとの山幅は等しい。
すなわち、アノード対向プレート310Bの面に垂直に第2の流路124Bを切断した切断面の断面積は、第2の流路122Bを同様に切断した切断面の断面積よりも大きい。そのため、第2の流路124Bを流れるガスの圧力損失は、第2の流路122Bを流れる圧力損失よりも小さくなる。したがって、第1の流路120を流れるガスは、第2の流路122よも第2の流路124へ流入しやすくなり、第1の流路120の長さの中央付近で第1の流路120を流れるガス量が減少しても、第1の流路120から第2の流路122B、第2の流路124Bへ、略均等にガスが分配されるようになる。その結果、本実施例のセパレータを用いると、燃料電池の電極へのアノードガスの分配の均一性が向上され、燃料電池における発電性能の低下が抑制される。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施例において、セパレータとしてアノード対向プレート、中間プレート、カソード対向プレートを備える3層構造のセパレータを例示したが、セパレータの構造は上記実施例に限定されない。例えば、1枚のプレートの両面に、アノードガスを流すためのアノードガス流路、カソードガスを流すためのカソードガス流路が、それぞれ設けられる構成としてもよい。アノードガス流路が形成されるアノード側セパレータ、カソードガス流路が形成されるカソード側セパレータをそれぞれ、独立して構成する構造としてもよい。また、2枚のプレートを接合することにより、アノードガス流路、冷却水流路、カソードガス流路のそれぞれを形成する2層構造としてもよい。
(2)各マニホールドの配置は、上記実施例に限定されない。マニホールドを構成する貫通孔から供給されるガスを、MEA210の所定の辺に沿って流すための流路(コモンレール)と、その流路から略直角に分岐して設けられる流路とを備えるのが好ましい。
(3)上記実施例では、カソード対向プレートには、ガスを流すための流路が形成されていない例を示したが、カソード対向プレートにも同様の流路を備える構成としてもよい。
(4)上記実施例において、ガス拡散層とセパレータとが当接する例を示したが、さらに、ガス拡散層とセパレータとの間に、連通する複数の孔を備える多孔体流路を備える構成にしてもよい。
(5)上記実施例において、複数のシール部材一体型MEA200がセパレータ300を介して積層される燃料電池スタック100を例示したが、1枚のシール部材一体型MEA200の両側からアノード対向プレート310とカソード対向プレート330とで挟持する構成の燃料電池においても、同様の効果を得ることができる。
(6)第2の流路、拡散層、第4の流路の順に流れるガスの圧力損失が、第1の流路の長さの中央付近が残余の部分よりも小さくなるようにするための第2の流路の構成は、上記実施例に限定されない。例えば、第1の流路の長さの中央付近に配置される第2の流路の長さを、その両側に配置される第2の流路の長さよりも長くしてもよい。また、第2の流路の形状は全て同じにして、溝の表面に加工を施すことにより、第2の流路を流れるガスの圧力損失に変化をもたせる構成にしてもよい。
(7)上記実施例では、第4の流路も、第2の流路と同様に、幅や深さを変化させているが、第4の流路は、全て同一の構成(溝幅、山幅、深さ)としてもよい。このようにしても、第2の流路の構成を変化させることにより、ガスの分散性が向上され、発電性能の低下を抑制することができる。
(8)上記実施例では、第2の流路の幅を、第1の流路の長さの中央付近とその他の部分との2段階に変えているが、3段階以上の多段階に変化させるようにしてもよい。
10a、10c…エンドプレート
20a、20c…絶縁板
30a、30c…集電板
32a…出力端子
100…燃料電池スタック
102…アノードガス供給マニホールド
102a…アノードガス供給用貫通孔
102c…アノードガス供給用貫通孔
102m…アノードガス供給用貫通孔
102s…アノードガス供給用貫通孔
104…アノード排ガス排出マニホールド
104a、104c、104m、104s…アノード排ガス排出用貫通孔
106…カソード排ガス排出マニホールド
106a、106c、106m、106s…カソード排ガス排出用貫通孔
106j…カソード排ガス排出用接続部
108…カソードガス供給マニホールド
108a、108c、108m、108s…カソードガス供給用貫通孔
108j…カソードガス供給用接続部
110…冷却水供給マニホールド
110a、110c、110m、110s…冷却水供給用貫通孔
110d…連結路
110p…冷却水流路
112…冷却水排出マニホールド
112a、112c、112m、112s…冷却水排出用貫通孔
120…第1の流路
120m…第1の流路用貫通孔
122、122A、122B、122P、124、124A、124B…第2の流路
140…第3の流路
140m…第3の流路用貫通孔
142、142A、142B、142P、144、144A、144B…第4の流路
200…シール部材一体型MEA
210…MEA
212…電解質膜
214a…アノード
214c…カソード
216a…アノード側拡散層
216c…カソード側拡散層
220…シール部材
300…セパレータ
310、310A、310B、310P…アノード対向プレート
320…中間プレート
330…カソード対向プレート
336h…カソード排ガス排出口
338h…カソードガス供給口

Claims (1)

  1. 電解質膜と前記電解質膜の両面に配置される電極触媒層とを含む発電体と前記発電体の両面に配置される拡散層とを備える燃料電池において、前記拡散層に対向して配置されるセパレータであって、
    前記発電体には、前記セパレータを介して前記発電体に供給される反応ガスを利用して発電を行う発電部が、略矩形状に形成され、
    前記セパレータの、前記拡散層と対向する面は、
    前記発電体の前記発電部の第1の辺に沿って前記反応ガスを流すための第1の流路と、
    前記第1の流路から略直角に分岐して設けられ、その端部が閉塞している複数の第2の流路と、
    前記発電部の前記第1の辺と対向する第2の辺に沿って前記反応ガスを流すための第3の流路と、
    前記第3の流路から略直角に分岐するとともに、隣り合う前記第2の流路の間に配置され、その端部が閉塞している複数の第4の流路と、
    を備え、
    前記複数の第2の流路は、
    前記第2の流路、前記拡散層、前記第4の流路の順に流れるガスの圧力損失が、前記第1の流路の長さの中央付近が残余の部分よりも小さくなるように形成されるセパレータ。
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