JP2011060488A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】用途に応じた照度分布を相対的に柔軟に実現できるようにした照明装置を提供する。
【解決手段】四角い底部開口部404を有している略四角錐形状の反射体403を備え、反射体403内に位置するLEDチップ408からの出射光の一部を反射体403によって反射させる照明装置を提供する。反射体403は、底部開口部404を構成する辺に対する直交断面が略アーチ型としている。
【選択図】図1
【解決手段】四角い底部開口部404を有している略四角錐形状の反射体403を備え、反射体403内に位置するLEDチップ408からの出射光の一部を反射体403によって反射させる照明装置を提供する。反射体403は、底部開口部404を構成する辺に対する直交断面が略アーチ型としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明装置及び照明システムに関し、特に、発光ダイオード(以下、「LED」と称する。)を備えた照明装置及び照明システムに関する。
特許文献1には、発光ダイオードと、前記発光ダイオードからの出射光の一部を反射する反射面を有していて略筒状の一部を構成する形状の反射体とを備え、前記反射面は、前記反射体の長手方向の直交断面が略アーチ型であり、前記発光ダイオードからの直接光と当該反射面からの反射光との合成光が照射領域を照射する照明装置であって、前記発光ダイオード及び前記反射体は、前記照射領域が、前記直接光の照度のピークが前記反射体の長手方向に沿って位置する中央部と、前記反射光の照度のピークが当該中央部の両側であって前記反射体の長手方向に沿って帯状に位置する集中帯状領域とを含む態様で選択される照明装置が示されている。
さらに、長手方向と直交する照射面を照度均一にする目的で、上記と同様形態の照明装置の長手方向に伸びる反射板による反射光が、ピークを持たない帯状集中領域を形成することを特徴とする照明装置が提案されている。この照射装置は、本発明者兼本出願人が発明したものである。
しかし、特許文献1に示される発明は、共に長手方向に直交する照度分布を均一に改善し、この分布形状を、相似形で保持したまま、長手方向に連続させていくことを特徴とするものである。したがって、単一光源による長手方向の照度分布を規定することは困難である。
また、特許文献1に説明されるように、反射光の集中帯状領域は、反射板の長手方向に沿って照射面の遠方に延びていく特徴がある。
図13は、特許文献1の照明装置における照射面の説明図である。特許文献1の発明は、長手方向の照射を活かそうとすると、図13に示すように、長手方向に光が洩れ広がり、長手方向の照射端の境界101は遠方に暗くなる。このため、明瞭で照度均一な長方形の照射面を形成することが困難である。また、仮に、反射板A,Bの短手方向の両端面に光を遮るための遮断板などを設置しても、長手方向の照度分布を規定することは困難である。
つまり、典型的には、例えば絵画のように略四角形状の照明対象に対して、均一にまた照射効率よく照明しようとする場合、あるいは照射面の四辺を限定したいような照明に利用することには、特許文献1のような照明装置は不向きであることを意味する。
そこで、本発明は、特許文献1に示される照明技術による照明領域上の問題点、あるいは四角形状を照明する従来技術の問題点を解決することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の照明装置は、
四角い底部開口部を有している略四角錐形状の反射体を備え、前記反射体内に位置する発光ダイオードからの出射光の一部を当該反射体によって反射させる照明装置であって、
前記反射体は、前記開口部を構成する辺に対する直交断面が略アーチ型である照明装置である。
四角い底部開口部を有している略四角錐形状の反射体を備え、前記反射体内に位置する発光ダイオードからの出射光の一部を当該反射体によって反射させる照明装置であって、
前記反射体は、前記開口部を構成する辺に対する直交断面が略アーチ型である照明装置である。
この反射体は、典型的には、半筒形状のものを、相互に直交する態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁によって形成されるものである。半筒形状の反射体は、その長手方向に直交する断面の形状が、懸垂曲線、あるいは放物線、またはそれらの一部、或いは、径が相対的に大きな円や楕円などの曲線の一部、又は、上記各曲線を複合させてできる曲線やそれらと部分直線を複合して形成することができ、特許文献1に示される反射光の集中帯状領域を形成する条件を満たすものとしてもよい。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の照明装置の概要説明図である。図1には、四角い底部開口部404を有している略四角錐形状の反射体403と、反射体403内の上部に位置している模式的なLEDチップ408とを示している。LEDチップ408からの出射光の一部は、反射体403によって反射され、反射体403の底部開口部404を経て、反射体403の外部へ向かう。
図1は、本発明の実施形態の照明装置の概要説明図である。図1には、四角い底部開口部404を有している略四角錐形状の反射体403と、反射体403内の上部に位置している模式的なLEDチップ408とを示している。LEDチップ408からの出射光の一部は、反射体403によって反射され、反射体403の底部開口部404を経て、反射体403の外部へ向かう。
図2は、図1に示す照明装置の具体的な構成例を示す図である。図2には、図1の反射体403に対して、その頂部を除くことで上部開口部405を形成した反射体403を示している。したがって、実際の照明装置は、図2に示すように、上部と底部とに各々、四角い上部開口部405及び底部開口部404を有することになる。
一方、LEDチップ408は、LEDチップ408の点灯用の配線と給電機構とが設けられているLED搭載基板406に搭載されている。LED搭載基板406は、典型的には、上部開口部405の中央に、LEDチップ408が位置するように位置合わせされた状態で接続される。
LED搭載基板406と反射体403との接続は、特段限定されるものではなく、接着剤を用いて接着してもよいし、LED搭載基板406に反射体403を固定するためのシロを設け、ここを介してネジ止めなどで接続してもよい。
なお、LEDチップ408は、既知のように、その出射部から前方に対してのみ光を出射するため、上部開口部405を形成し、更には、LED搭載基板406に搭載しても、照明対象への集光には悪影響を及ぼさない。
図3は、図1に示す反射体403の構成説明図である。図3には、その長手方向に直交する断面の形状が、懸垂曲線の成分あるいは放物線の成分を含む、半筒形状の反射板403a,403bを示している。
図4は、図3に示した反射板403a,403bを相互に直交させる態様で重ね合わせた状態を示す図である。図4に示す反射体403は、反射板403a,403bを相互に直交させる態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁によって形成される。図4では、実線の太線部分が反射体403の外縁を示す。このように、反射体403は、略四角錐形状となる。また、図3,図4から明らかなように、底部開口部404を構成する辺に対する直交断面は略アーチ型となる。
なお、反射板403a,403bは、その長手方向に直交する断面の形状が、径が相対的に大きな円や楕円などの曲線の一部、又は、上記各曲線を複合させてできる曲線やそれらと部分直線を複合して形成してもよい。
このような形状の反射板403a或いは反射板403bを用いた照明装置は、反射体403を用いた場合と異なり、特許文献1で説明済みのように、長手方向に延びる略長方形状の照明領域を形成する。さらにこの略長方形状の照明領域の境界は、反射板403a或いは反射板403bに開放端が存在しているため、遠方に帯状に伸びていく。
したがって、反射板403a,403bの開放端を反射板403b,403aによって相互に覆うように構成した反射体403を用いた照明装置は、照明領域が帯状とならず、底部開口部404に対して相似形となる。しかも、照明領域は、両方の曲面に直交する方向に照度均一性が優れているため、照射される全平面の隅々に渡って、照度均一性が優れていて、集光効率もよい。
図5は、図3の変形例を示す図である。図5には、反射板403aに代えて、反射板403cを示している。反射板403cは、ここでは図面奥側に向かって先細となるテーパ状とされている。
さらに、上記の先細となるテーパ状反射体の各位置による断面は特許文献1に示される、集中帯状反射領域を形成する曲面が形成されている反射板として実現されているため、反射板403cの断面方向の照度分布の均一性は優れている。
図6は、図5に示した反射板403b,403cを相互に直交させる態様で重ね合わせた状態を示す図である。図6の実線の太線部分が反射体403の外縁を示す。図6に示すように、反射体403’は、略四角錐形状となる。もっとも、反射体403’の底部開口部は、四角形状ではあるものの、反射板403cがテーパ状であるため、台形状となる。
以下説明するように、反射体403’は、壁に飾られた絵画を照射対象とする場合に好適に用いることができる。なお、反射板403bに係るテーパの角度は、照明領域とLEDチップ408との距離、照明領域の大きさなどによって適宜決定すればよい。
図7は、図6に示す反射体403’を備える照明装置の使用例を示す図である。図7には、反射体403’を備える照明装置と、照明装置からの光304と、照明装置を壁面303に取り付けるアーム402と、アーム402の下方であって壁面303に飾られている照明対象である絵画302とを示している。
図8は、図7の絵画302の正面方向から見た図である。図8に示すように、本実施形態の照明装置の場合には、結論を先に述べると、絵画302に対して、それと相似的に照明領域304が確保できる。
既述のように、図6に示す反射体403’は、底部開口部が台形状であるため、仮に底部開口部と平行な平面部分を照明した際には、その照明領域は台形状となる。しかし、図7に示すように、壁面303に対して、照明装置の底部開口部は平行でないので、照明装置から遠方になるほど光の照射角の影響により、照明領域が拡大しやすい。
図9は、従来の照明装置を図7に示す態様で用いた場合の照明領域と絵画との関係を示す図である。上記のように、照明装置から遠方になるほど光の照射角の影響により、照明領域が拡大しやすい。
このため、従来の照明装置を図7に示す態様で用いる場合には、絵画302の上側をきちんと照明しようとすると、絵画302の下側では水平方向に対して照明領域が拡大することになる。係る場合、集光効率は良いとは言えず、絵画302の下側では無駄な照射領域が生じてしまうため、照度均一性も劣る。
一方、本実施形態の照明装置の場合には、反射体403’の底部開口部は台形状であるため、その長辺側が上側となる態様で設置すれば、図8に示すように、照明領域304は、絵画302と同等或いはそれよりもやや広く、絵画302と相似形のものとすることができる。係る場合、集光効率は良く、絵画302の下側に無駄な照射領域が生じてしまうこともなく、優れた照度均一性を実現することが可能となる。
図10(a)は、図6に示す反射体403’の変形例を示す図である。図7,図8に示すような位置関係で、絵画302の上方に照明装置を取り付けることが困難である場合には、図10(a)に示すような反射板403cを相互に直交する態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁によって形成される反射体を備える照明装置を用いることもできる。
図10(b)は、図10(a)に示す反射板403cを相互に直交する態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁によって形成される反射体の照明領域304’を示す図である。
係る場合には、照明領域304’は四角形であるものの、それは台形ではなく、例えば菱形に近い形状となる。したがって、この種の反射体を備える照明装置の場合には、画302の斜め上方に照明装置を取り付けることが可能となる。
さらに、反射板403a,403bを重ね合わせる場合であっても、これらを相互に直交する態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁が反射体403を規定するようにするのではなく、これらを直交する態様ではなく、ずらした態様で、つまり斜めに重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁が反射体403を規定するようにすることによっても実現することができる。
図11(a)は、図3の反射板403aの典型的な設計原理の概念図である。図11(b)は、図11(a)の反射板403aの拡大図である。図11(c)は、図11(b)の変形例を示す図である。なお、図11(a)〜図11(c)を用いた説明は、反射板403b,403cの場合にも同様に当てはまる。
図11(a),図11(b)に示すように、LEDチップ408からの出射光は、反射板403aの端部の近傍で反射板403aの端点gを含むX線上にある点Rと反射板403aの各点a〜点gとを結ぶ法線に対して、入射角と出射角とが等しくなる。したがって、照明領域302における反射光の所望の照射領域に応じて、反射板403aの曲面条件を適宜設定すればよいことがわかる。
具体的には、まず、反射板403aの点aと点gとを位置決めする。つぎに、点aと点gとの間を、例えば、反射面がリニアに変化するように各点b〜fを設定する。こうすると、反射光の照度にピークが出現することがなくなり、照度均一性を実現することができる。
なお、反射板403aの長手方向の断面を略筒状に形成すれば、特許文献1の場合と同様に、光学現象として帯状集光領域が形成される。
図11(c)には、半径r1の正円の成分と半径r7の正円の成分との双方を含む反射板403を示している。具体的には、点a〜点cが所要点R1から半径r1となる位置となるように設定し、かつ、点d〜点gが所要点R7から半径r7となる位置となるように設定している。換言すると、半径r1に対応する円弧と半径r7に対応する円弧とが円滑につながるように所要点R1と所要点R7を選択している。このような場合であっても、反射光の照度にピークが出現することがなくなる。
図11(a)〜図11(c)に例示したことから明らかなように、長手方向の断面が、懸垂曲線成分或いは正円曲線成分の反射板のみならず、2次曲線成分、楕円曲線成分の反射板であっても、本発明の照明装置を実現することができることがわかる。
図12は、図3の反射板403aの説明図である。図12には、照明装置の長手方向の模式的な断面図を示している。ここでの照明装置の寸法の条件は、厚さ2mm×幅20mmの基板(図示省略)を含むLEDチップ408の位置をxyz座標の原点(0,0,0)に配置したと仮定して、G1点(−10mm,0mm,0mm)からG3点(−20mm,−30mm,0mm)までなめらかな曲線形状で結ぶように反射板403aを構成し、かつ、G2点(10mm,0mm,0mm)からG4点(20mm,−30mm,0mm)までなめらかな曲線形状で結ぶように反射板403aを構成している。
このように、反射板403aを構成し、同様に、反射板403bを構成し、記述のように、これらを相互に直交させる態様で重ね合わせたときに重なり合う空間領域の外縁によって形成される反射体403を実現すればよい。
以上、本実施形態では、絵画を照明する場合の適用例をあげて説明したが、通常、平面的な照明対象は、絵画のように、四角いものが多いので、照明装置と照明対象との位置関係などを考慮して反射体を構成すれば、種々の照明対象用の照明装置を得ることができる。
403a,403b 反射板
404 出射光
405 直接光
406 反射光
407 目標照射面
408 LEDチップ
404 出射光
405 直接光
406 反射光
407 目標照射面
408 LEDチップ
Claims (3)
- 四角い底部開口部を有している略四角錐形状の反射体を備え、前記反射体内に位置する発光ダイオードからの出射光の一部を当該反射体によって反射させる照明装置であって、
前記反射体は、前記開口部を構成する辺に対する直交断面が略アーチ型である照明装置。 - 前記直交断面が、懸垂曲線成分、2次曲線成分、楕円曲線成分、直線成分あるいは放物線成分を形成する、請求項1記載の照明装置。
- 前記底部開口部は、台形状又は菱形状である、請求項1又は2記載の照明装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2009
- 2009-09-08 JP JP2009206809A patent/JP2011060488A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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