JP2011059625A - 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2011059625A
JP2011059625A JP2009212376A JP2009212376A JP2011059625A JP 2011059625 A JP2011059625 A JP 2011059625A JP 2009212376 A JP2009212376 A JP 2009212376A JP 2009212376 A JP2009212376 A JP 2009212376A JP 2011059625 A JP2011059625 A JP 2011059625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image forming
toner
halftone
recording material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009212376A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiko Matsumoto
桂子 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2009212376A priority Critical patent/JP2011059625A/ja
Publication of JP2011059625A publication Critical patent/JP2011059625A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】抜け画像の発生を抑えることができる画像形成装置、画像形成方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】出力対象の画像を形成する前に、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像、あるいは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像のいずれかの画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、レーザビームプリンタなどの画像形成装置、画像形成方法及びプログラムに関する。
ハーフトーン画像上にベタ画像や文字、ラインなどが存在する場合(ハーフトーン画像部とベタや文字、ラインとの色を構成するトナー色に同じものがある場合)、ベタ部の周りが白く抜ける場合がある。
ベタ画像隣接部のハーフトーン白抜けは次のようにして発生する。ベタ画像とハーフトーン画像とが隣接している画像において、エッジ効果によってハーフトーン画像端部の現像電界が弱まり、ハーフトーン側のトナーがベタ画像エッジ部に付着する。これにより、ハーフトーン画像端部が白抜けしてしまう。
このような白抜け画像を発生させないために、例えば引用文献1や引用文献2のようにプロセス条件が検討されている。引用文献1の発明では、キャリア粒径やマグの磁化とプロセススピードを規定し、白抜けが発生しにくい条件としている。引用文献2の発明では、現像ローラと感光体との間隔や、現像ローラ上の単位面積あたりの現像剤量、感光体と現像ローラの線速比を規定し、白抜けが発生しにくい画像形成条件(以下、条件という)としている。
しかし、このように白抜けが発生しにくい条件に固定すると、経時変化や機械の使用状態により白抜けが発生する場合がある。また、白抜け発生状態も変化する。
そこで、例えば引用文献3のように、条件を固定せずに画像に応じて条件を変更するものがある。引用文献3の発明では、画像データ(画像濃度に比例した信号)に基づき、濃度変化を検出し、ハーフトーンとベタが近接する場合に、ハーフトーン部の濃度を調整するように露光量を補正し、白抜けによる画像欠陥をなくしている。
引用文献3の発明は潜像電位差を読み取るものであるが、潜像電位差が同じであっても画像処理や色により実画像での白抜けの状態は変わってくる。例えば、画像処理が施される画像は画像処理をしない画像に比べて白抜けが目立ちにくくなる。また、例えば、白色の記録材にイエロー画像とブラック画像がある場合には、イエロー画像のほうが白抜けは目立ちにくくなる。
また、経時や環境によって白抜け状態は変化する。すなわち、潜像電位差が同じであっても、現像プロセスやその後のプロセスにおいて白抜け状態が変わる可能性がある。例えば、高温高湿環境下ではチリが少ないために白抜けが目立ちやすい画像になったり、記録紙の吸湿により転写性が悪化し、白抜けが目立ちにくくなったりするなどである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来の方法に比べてより効果的に白抜け画像の発生を抑えることができる画像形成装置、画像形成方法及びプログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、出力対象の画像を形成する前に、所定の画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行うことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、画像は、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像であり、テスト画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、画像形成条件を変更することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、画像は、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像であり、推定画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、画像形成条件を変更することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、特性変化は、画像濃度変化、明度変化、色特性の変化のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、画像形成条件は、現像スリーブ回転数、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、画像形成条件は、変更可能な条件項目が複数種類あり、ユーザが、変更を所望する条件項目を選択できることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置において、記録材は、有彩色の記録材であることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、出力対象の画像を形成する前に、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像、あるいは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像のいずれかの画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行うことを特徴とする。
本発明のプログラムは、出力対象の画像を形成する前に、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像、あるいは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像のいずれかの画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行う処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、従来の方法に比べてより効果的に白抜け画像の発生を抑えることができる画像形成装置、画像形成方法及びプログラムを提供可能となる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置で用いられるテスト画像・テスト潜像の各例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置で行われる、白抜け状態を検出する方法の各例を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置で行われる、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔(DG)を変更する方法の一例を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置で行われる、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔(PG)を変更する方法の一例を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の実験例1の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の実験例2〜6の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の各実験例2〜6における、条件変更による白抜け状態の変化傾向を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の実験例7、8の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の各実験例9〜14における、条件変更による白抜け状態の変化傾向を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)について添付図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態としての画像形成装置について、図10を参照して説明する。回転可能に支持されて矢印方向(時計回り)に回転する感光体1の外周部には、除電装置Lと、クリーニング装置2と、帯電装置3と、現像装置5とが配設されている。感光体1の外周部における帯電装置3と現像装置5との間には、露光装置4から発せられる光情報を入射させるスペースが確保されている。
図10に示す構成では感光体1が4個(1a,1b,1c,1d)あるが、現像装置5が扱うトナーの色が異なるのみであり、それぞれの外周部に設けられる画像形成用の上述した部品構成は同じである。現像装置5が扱う色は、例えば、C(シアン)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、K(ブラック)であり、図10の構成ではモノクロ及びカラーの画像形成が可能である。
感光体1は、直径が30mmから100mm程度のアルミニュム円筒表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けて構成され、その一部が中間転写ベルト(第1の顕像担持手段)10に接している。
中間転写ベルト10は、回転するローラ11、12、13により支持され、矢印方向に移動可能に張架されている。この中間転写ベルト10の裏側(ループの内側)には、第1の転写手段20が感光体1の近傍に配備され、感光体1上の潜像を中間転写ベルト10に転写させる。
中間転写ベルト10のベルトループの外側における、中間転写ベルト10から顕像(トナーによる像:トナー像)を用紙または裏面用中間転写ベルト(第2の顕像担持手段)100に転写する位置の下流に、中間転写ベルト用クリーニング装置25が配設されている。このクリーニング装置25は、中間転写ベルト10から顕像が他に転写された後で、ベルト表面に残留する不要なトナーを拭い去る。
露光装置4は公知のレーザ方式によるもので、フルカラー画像形成に対応した光情報を、一様に帯電された感光体1表面に潜像として照射する。この露光装置4としては、LEDアレイと結像手段とから成る露光装置を用いてもよい。
このように、上述した感光体1と、クリーニング装置2と、帯電装置3と、露光装置4と、現像装置5と、除電装置Lと、第1の転写手段20とが、中間転写ベルト10に転写する顕像を生成する作像手段Gとして機能する。
中間転写ベルト10は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトであり、感光体1からトナーを転写可能とする抵抗値を備える。
この中間転写ベルト10に対して図10の右方には、ベルト状の裏面用中間転写ベルト(第2の顕像担持手段)100が配設されている。この裏面用中間転写ベルト100は、回転ローラ111、112、113により支持され、矢印方向に移動可能に張架されており、裏側(ループの内側)には、第2の転写手段120が配設されている。裏面用中間転写ベルト100によるベルトループの外側に、この裏面用中間転写ベルト用クリーニング装置250、チャージャCH、などが配設されている。
クリーニング装置250は、用紙にトナーを転写した後、裏面用中間転写ベルト100上に残留する不要のトナーを拭い去る。
上述した第2の転写手段120と、ローラ113と、中間転写ベルト10を支持するローラ11とにより、中間転写ベルト10と裏面用中間転写ベルト100とは接触し、予め定められた転写ニップを形成する。
裏面用中間転写ベルト100は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで、中間転写ベルト10からトナーを転写可能とする抵抗値を備えるベルトである。
用紙Pは、例えば有彩色の記録材であり、図の下方の給紙装置(給紙カセット)26−1、26−2に収納されており、最上にある用紙が給紙ローラ27で1枚づつ、複数のガイド29を経てレジストローラ対28に搬送される。
用紙Pが搬送されるさらに下流には、定着用加熱手段30、排紙ガイド対31、排紙ローラ対32、排紙スタック部40が配設されている。
図10における中間転写ベルト10の上方で排紙スタック部40の下方には、補給用のトナーが収納できる収納部TSが設けてある。トナーの色は、上述したようにシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの4色があり、カートリッジTCの形態にされている。このカートリッジTCからは、粉体ポンプ等により対応する色の現像装置に適宜補給される。
こうした装置本体の一部であるフレーム50は、開閉支軸50Aを中心として、回動・開放が可能な構造にされている。このため、ユーザはこのフレーム50を開いた状態とすることにより用紙の搬送路を大きく開くことができ、ジャムが発生した場合の用紙の処理を容易にしている。
また、上述した用紙Pへの画像形成を行う装置本体の上部に画像読取手段60が支持部66を介して連設され、この画像読取手段60により読み取られた画像データを上述した装置本体が用紙Pに印刷することで、コピー動作を可能にするよう構成されている。
この画像読取手段60は、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)61と、コンタクトガラス62と、露光ランプ63と、露光ランプ63による原稿画像からの反射光を反射させて所定の光路に導く複数の反射ミラー64と、導かれた反射光を受光するイメージセンサアレイ65とを備え、原稿画像の片面または両面を自動原稿送り装置61により自動的にコンタクトガラス62上に読み取り可能にセットして読み取ることができるように構成されている。
画像読取手段60の外周部には、操作表示部(図示せず)が設けられている。この操作表示部は、ユーザに各種の操作情報を表示により通知すると共に操作入力を受けるタッチパネルや、テンキーなど各種のボタンを備える。ユーザは、この操作・入力部により、画質調整の設定・指示、画像形成条件の設定・変更(例えば、コピー(印刷)の片面/両面切り替え、コピーの倍率、フルカラーコピー又はモノクロコピーの選択、コピー枚数の設定など)、コピー動作の開始、コピー機能とプリンタ機能との切り替えなどの各種操作を行う。
なお、図10に示していないが、図10に示す各部・各手段・各装置を制御して所定の機能を実行するための制御部(例えばCPU:Central Processing Unit)や、固定データ(例えば、各種機能を実行するためのプログラム)や一時データ等を格納するメモリ部(例えばROM:Read Only Memory、RAM:Random Access Memory)を備える。これら制御部及びメモリ部により、下記に説明する本実施形態の処理動作が実行される。
次に、上記のように構成された画像形成装置の実施形態1、2について、それぞれ説明する。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態について説明する。本実施形態の画像形成装置は、出力対象の画像形成の前に、テスト画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、画像形成条件を変更することを特徴とする。上記テスト画像とは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷された画像である。
〈テスト画像の構成〉
まず、本実施形態の画像形成装置で用いるテスト画像の構成について説明する。テスト画像は、例えば図1(a)〜(e)に示すように、ベタ部とハーフトーン部が隣接するものである。特に、像担持体の進行方向に対して、ハーフトーン部がベタ部の前になる画像が好ましい。より好ましくは、図1(b)〜(e)のようにハーフトーン部の内部にベタパッチが存在するものである。これにより、最も厳しいベタ部手前の白抜け状態だけでなく、左右、および後方の白抜け状態も把握することができる。
ハーフトーン部は網点画像である。網点画像は、得ようとする画像と同じ画素で作られるものが好ましい。実画像よりも画素数が小さくなると白抜けが目立ちにくくなり、条件変更に反映されず、白抜け画像が発生する場合がある。逆に実画像よりも画像数が大きい場合には、白抜けが目立つようになり、条件変更に伴う副作用が発生しやすくなる。
また、網点画像としては、1ドット×1ドット、2ドット×2ドット、4ドット×4ドットなどがあるが、1ドット×1ドット画像がより好ましい。ドット間が拡がると、白抜けとドット間との区別をしにくくなる。
テスト画像は、単色または複数色で作成される。図1(a)〜(c)は、ブラック(K)の単色で作成された例であり、図1(d)〜(e)は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の複数色で作成された例である。
〈テスト画像の印刷〉
テスト画像の印刷は、実際の画像の印刷前に実施される。テスト画像の印刷指示は、ユーザにより、画像形成装置に設けられた操作表示部において、指示ボタンや操作画面内の項目選択などから行われる。テスト画像が印刷される記録材は、実際の画像の印刷と同じものが好ましい。
〈テスト画像の白抜け状態検出〉
テスト画像の白抜け状態は、ハーフトーン部からベタ部にかけての特性値変化を調べることにより検出する。特性値としては、画像濃度、反射率、明度、光沢度、色特性などがあるが、特に画像濃度、明度、色特性が、見た目の状態に近い結果となりやすいことから好ましい。
この白抜け状態の検出は、画像形成装置とは別の外部検出器を用いてもよいし、画像形成装置に検出部を備え、そこで検出してもよい。外部検出器の例としては、CCD(Charge Coupled Dvice)カメラや色彩色差計などがある。画像形成装置に備えられる検出部の例としては、白抜け状態専用の検出部を設けてもよいし、スキャナから画像を読み込んで検出してもよい。
ここで、白抜け状態の検出方法について例をあげて説明する。
[画像濃度変化から白抜け状態を検出する方法の例]
ベタエッジ部分を含むハーフトーン部をCCDカメラで撮影し、この画像を読み込みローパスフィルタで網点を除去する。ついでエッジ部の傾きを補正し、エッジストローク方向に画像を平均化(一次元化)し、これを図2−1(b)のように画像濃度分布に変換する。この分布から、白抜け幅W(白抜け状態を判断する値:白抜け値)を読み取る。
[明度変化から白抜け状態を検出する方法の例]
ベタエッジ部分を含むハーフトーン部をCCDカメラで撮影し、この画像を読み込みローパスフィルタで網点を除去する。ついでエッジ部の傾きを補正し、エッジストローク方向に画像を平均化(一次元化)し、これを図2−2(b)のように明度分布に変換する。この分布から、白抜け面積SL(白抜け値)を算出する。
以上のように検出された結果(白抜け値)は、例えば、ユーザによる操作表示部からのテンキー入力や、通信等による画像形成装置への自動読み込みなどにより、画像形成装置の制御部に認識される。制御部は、例えば、検出された白抜け値を予め定められた値(閾値)と比較し、白抜け状態が悪いかどうかを判断する。
例えば、検出された白抜け値が閾値を上回るなどして、白抜け状態が悪いと判断された場合には、白抜けを改善するための条件(画像形成条件の一例)の変更が実施される。ここで、変更される条件としては、例えば、現像スリーブと感光体との線速比、画像の線数、ディザ処理の方法、などがある。各条件について以下に説明する。
[現像スリーブと感光体との線速比]
現像スリーブの駆動モータの回転数(現像スリーブ回転数)を変更することにより、現像スリーブと感光体との線速比を変更する。
上記線速比は、現像スリーブ表面線速を感光体表面線速で割った値である。この値を小さくすると白抜けが改善する方向となる。変更量は初期設定値対して30%を超えないことが好ましい。変更量が大きすぎると、副作用が発生しやすくなる。
[現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔]
現像剤規制部材を動かすことにより、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔(DG)を変更する。この変更方法の一例を図3(a)、(b)に示す。図3(a)、(b)に示すように、例えば、現像剤規制部材の現像スリーブ側と逆の先端に、画像形成装置本体と接続可能な接続部があり、画像形成装置には現像剤規制部材を動かすねじ状の回転軸がある。現像ユニットが画像形成装置に装着されると、接続部で現像剤規制部材を回転軸が接続し、回転軸の動きによって現像剤規制部材が現像スリーブ表面に近づいたり遠ざかったりして、DGを変更する。なお、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔(DG)を変更することにより、現像スリーブ上の現像剤密度が変更される(現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤量(汲み上げ量)が変更される)。
上記DGは、大きくすると現像スリーブ表面の単位面積当たりの現像剤量が多くなり、白抜けが改善する方向となる。しかし大きすぎると、現像剤規制部材への現像剤やトナーの固着が発生しやすくなったり、感光体フィルミングが発生しやすくなったりするため、DG変更量は初期設定値に対して30%を超えないことが好ましい。
[現像スリーブ表面と感光体表面との間隔]
現像スリーブの軸位置を変更することにより、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔(PG)を変更する。この変更方法の一例を図4(a)、(b)に示す。図4(a)、(b)に示すように、現像スリーブの軸位置を固定する面板(現像スリーブ軸固定面板)と感光体の軸位置を固定する面板(感光体軸固定面板)は、それぞれ別々であるが、現像スリーブ軸固定面板がスライドして感光体軸固定面板と組み合わさり、一体化できるようになっている。現像スリーブ軸固定面板は、その背面にスライドさせるための回転軸がついていて、回転軸の動きにより、現像スリーブの軸位置と感光体の軸位置とが近づいたり離れたりするようになっている。この動きにより、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔を変更する。
上記PGは、小さくすると白抜けが改善する方向となる。しかし、小さすぎると副作用が発生しやすくなるため、PGは0.15を下回らないことが好ましい。PGが小さくなりすぎると、僅かな偏差が画像濃度偏差に現れやすくなる。あるいは、感光体に傷がつきやすくなるなどの副作用が発生しやすくなる。
上述した条件は、白抜け改善効果が大きいため、僅かな変更で白抜けを改善することができる。
画像の線数は、小さくすると白抜けが改善する方向となる。しかし、小さすぎると解像度が悪くなるため、変更しても初期設定値の50%を下回らないことが好ましい。
ディザ処理の方法は、ドットディザをラインディザに変更、又はその逆の、ラインディザをドトディザに変更するなどがある。画像により白抜け状態が良くなる処理方法が異なるため、白抜け状態の良いほうを選択する。
なお、上記条件は、1種類あればよいが、複数種類ある方が好ましく、場合により条件をユーザが選択できることが好ましい。条件変更によっては、何らかの副作用を伴うこともあるが、ユーザが、変更する条件を選択できることにより、ユーザが避けたい副作用をできるだけ少なくして、白抜け発生を抑えた画像を得ることができる。条件変更がユーザにより設定されると、必要に応じて変更後の条件に合わせた調整(トナー濃度調整や付着量調整など)が行われる。その後、そのまま実際の画像を印刷することが可能であるが、その前に、条件変更後の状態でテスト画像を印刷し、白抜け状態を確認してもよい。
以下、本実施形態の画像形成装置を用いて行った各実験例について、図5〜図8を参照して説明する。なお、以下の各例で使用された本実施形態の画像形成装置は、各種画像を100K枚印刷した後の状態から評価に使用している。
〈実験例1〉
図5は、本例の流れを示すフローチャートである。下記条件のユニットを本実施形態の画像形成装置に装着した後、モノクロ印刷モードに設定し、操作表示部に表示される画質設定画面(画質調整の各種設定を行うための画面)において、「白抜け改善」という項目を選択し(S1)、図1(c)のテスト画像を印刷した(S2)。
現像スリーブ径 30mm
現像スリーブ回転数 535rpm
感光体径 70mm
感光体回転数 115rpm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材端部との間隔DG 0.4mm
感光体表面と現像スリーブ表面の距離PG 0.4mm
次に、このテスト画像をCCDカメラで撮影し、画像形成装置に入力した。その後、画像測定により、撮影した画像の画像濃度分布から白抜け幅が算出された(S3)。その結果、テスト画像の白抜け幅(白抜け値)は0.49mmであった。
次に、上記白抜け値を操作表示部の指定箇所に入力し「実行」を選択すると、白抜け状態判断が行われた(S4)。上記白抜け幅0.49は、予め定められた閾値B以上であったので(S4/No)、条件変更(画像形成条件の変更)が行われ、適正な画像濃度が得られるような調整が行われた(S6)。この条件変更では、現像スリーブの回転数の変更が行われ、変更後の現像スリーブの回転数は455rpmとなった。そして、この回転数に基づいて調整が行われた。なお、上記白抜け状態判断で、算出された白抜け幅が予め定められた閾値Bより小さい場合は(S4/Yes)、条件変更は行われず、実際の画像の印刷が実行可能となる。
その後、実際の画像の印刷を行った(S5)。印刷の結果得られた画像は、白抜けがない良好な画像であった。
〈実験例2〉
図6は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。本例の画像形成装置では、実験例1と同様に条件変更後に適正な画像濃度が得られるような調整を行った後(S16)、テスト画像を自動的に印刷するようになっている(S12)。すなわち、テスト画像の印刷から条件変更後の調整まで実施したところで(S12、S13、S14/No、S16)、調整後のテスト画像が出力される(S12)。調整後のテスト画像の白抜け幅が実験例1と同様に算出されると、その白抜け幅は0.28mmであった(S13)。この値を操作画面上の指定箇所に入力し「実行」を選択すると、条件変更することなく白抜け改善設定が終了した(S14/Yes)。つまり、白抜け幅0.28は、予め定められた閾値Aよりも小さい値であったということになる。その後に実際の画像の印刷を行った(S15)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線速比(現像スリーブ回転数)と白抜け状態の関係)を図7(a)に示す。図7(a)に示すように、条件変更前の白抜け幅(ブラック)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例3〉
現像スリーブ径 25mm
現像スリーブ回転数 392rpm
感光体径 60mm
感光体回転数 90rpm
現像スリーブ表面と感光体表面との間隔PG 0.3mm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材表面の間隔DG 0.32mm
現像スリーブ上の現像剤量 40mg/cm^2
本例の画像形成装置は、上記条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、現像スリーブの回転数を変更することができるものである。
図6は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。画像形成装置の操作画面から「白抜け改善」を選択して(S11)、図1(d)のテスト画像を印刷した(S12)。
操作表示部には、印刷したテスト画像をコンタクトガラス上に置いて読み取らせるように指示されるので、そのようにしてテスト画像を読み込ませた。読み込ませたテスト画像の各色パッチの明度分布から、各色の白抜け値が算出された(S13)。このときの白抜け値は、ブラック1.92、マゼンタ1.21、シアン1.40、イエロー0.03であった。
この結果に基づいて、イエロー以外は現像スリーブの回転数が変更された(S14/No、S16)。つまり、これらの値はいずれも閾値A以上であったため、条件変更が行われたということである。変更後の現像スリーブの回転数は、ブラックが314rpm、シアンが388rpm、マゼンタが388rpmとなり、感光体線速に対して現像スリーブ線速が小さくなる方向である。
この回転数で適正な画像濃度が得られるような調整が行われると(S16)、再びテスト画像が印刷される(S12)。1回目のテスト画像印刷後と同様にテスト画像をコンタクトガラス上に置いて画像を読み込むと、操作表示部に白抜け値の算出及び白抜け状態判断が終了したことが表示された(S13、S14/Yes)。このときの白抜け値は、ブラック0.94、マゼンタ0.91、シアン0.78、イエロー0.03であった。つまり、これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了したということである。
その後に実際の画像の印刷を行った(S15)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線速比(現像スリーブ回転数)と白抜け状態の関係)を図7(b)に示す。図7(b)に示すように、条件変更前の各白抜け幅(イエロー以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例4〉
本例の画像形成装置は、実験例3と同じ条件のユニットを装着した画像形成装置で、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、現像剤規制部材先端と現像スリーブ表面との間隔を変更することができるものである。
図6は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。上記画像形成装置で、実験例3と同様に、「白抜け改善」を選択した後(S11)、テスト画像を印刷し(S12)、テスト画像の各色パッチの白抜け値を算出した(S13)。このときの白抜け値は、ブラック1.90、マゼンタ0.86、シアン1.65、イエロー0.03であった。この結果に基づいてブラックとシアンユニットの現像剤規制部材が動いて、現像剤規制部材先端と現像スリーブ表面との間隔DGが変更された(S14/No、S16)。つまり、これらの値はいずれも閾値A以上であったため、条件変更が行われたということである。
変更後の間隔DGは、ブラック0.43mm、シアン0.40mmであり、間隔DGが広くなり、現像スリーブ上の現像剤量が多くなる方向である。この現像剤量で適正な画像濃度が得られるように調整が行われると(S16)、再びテスト画像が印刷される(S12)。1回目のテスト画像印刷後と同様にテスト画像をコンタクトガラス上に置いて画像を読み込むと、操作表示部に白抜け値の算出及び白抜け状態判断が終了したことが表示された(S13、S14Yes)。このときの白抜け値は、ブラック0.93、マゼンタ0.87、シアン0.89、イエロー0.01であった。つまり、これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了したということである。
その後に実際の画像の印刷を行った(S15)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(DGと白抜け状態の関係)を図7(c)に示す。図7(c)に示すように、条件変更前の各白抜け幅(ブラック、シアン)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例5〉
現像スリーブ径 25mm
現像スリーブ回転数 430rpm
感光体径 60mm
感光体回転数 112rpm
現像スリーブ表面と感光体表面との間隔PG 0.3mm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材表面の間隔DG 0.38mm
現像スリーブ上の現像剤量 38mg/cm^2
本例の画像形成装置は、上記条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、画像の線数を変更することができるものである。
図6は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。上記画像形成装置で、実験例3と同様に、「白抜け改善」を選択した後(S11)、テスト画像を印刷し(S12)、テスト画像の各色パッチの白抜け値を算出した(S13)。このときの白抜け値は、ブラック2.20、マゼンタ1.44、シアン1.71、イエロー0.20であった。
この結果に基づいて、線数を変更したテスト画像が印刷された(S14/No、S16、S12)。つまり、これらの値はいずれも閾値A以上であったため、条件変更及び調整が行われたということである。
その後、再度印刷されたテスト画像について、再度白抜け値の算出が行われた(S13)。そのテスト画像の線数は、106線から88線に減少し、また、白抜け値は、ブラック1.09、マゼンタ0.24、シアン0.30、イエロー0.00となった。これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了した。
その後に実際の画像の印刷を行った(S15)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線数と白抜け状態の関係)を図7(d)に示す。図7(d)に示すように、条件変更前の各白抜け幅(イエロー以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例6〉
本例の画像形成装置は、実験例5と同じ条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、感光体表面と現像スリーブ表面の間隔PGを変更することができるものである。
図6は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。上記画像形成装置で、実験例3と同様に、「白抜け改善」を選択した後(S11)、テスト画像を印刷し(S12)、テスト画像の各色パッチの白抜け値を算出した(S13)。このときの白抜け値は、ブラック2.10、マゼンタ1.26、シアン1.47、イエロー0.03であった。
この結果に基づいて、イエロー以外は現像スリーブ軸の面板が動いて、感光体表面と現像スリーブ表面との間隔PGを広げた(S14/No、S16)。つまり、これらの値はいずれも閾値A以上であったため、条件変更及び調整が行われたということである。
この状態で適正な画像濃度が得られるように調整が行われると(S16)、再びテスト画像が印刷された(S12)。1回目のテスト画像印刷後と同様にテスト画像をコンタクトガラス上に置いて画像を読み込むと、操作表示部に白抜け値の算出及び白抜け状態判断が終了したことが表示された(S13、S14/Yes)。このときの白抜け値は、ブラック0.87、マゼンタ1.00、シアン0.84、イエロー0.03であり、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔DGは、ブラック0.25、マゼンタ0.29、シアン0.26となっていた。つまり、これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了したということである。
その後に実際の画像の印刷を行った(S15)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(PGと白抜け状態の関係)を図7(e)に示す。図7(e)に示すように、条件変更前の各白抜け幅(イエロー以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例7〉
本7の画像形成装置は、実験例5と同じ条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、線数の変更手段と現像スリーブ回転数の変更手段とを有するものである。
図8は、本例の動作の流れを示すフローチャートである。上記画像形成装置で、実験例3と同様に、「白抜け改善」を選択した後(S21)、テスト画像を印刷し(S22)、テスト画像の各色パッチの白抜け値を算出した(S23)。このときの白抜け値は、ブラック2.26、マゼンタ1.48、シアン1.33、イエロー0.01であった。
この結果に基づいて条件変更する段階で、操作表示部に「速度優先」と「画質優先」のどちらかを選択するように表示される(S25)。ここでは、「速度優先」を選択した(S25/Yes)。その後すぐに条件が変更され(S27)、線数やディザ処理方法などが変更されたテスト画像が印刷された(S22)。
1回目のテスト画像印刷後と同様にテスト画像をコンタクトガラス上に置いて画像を読み込むと、操作表示部に白抜け値の算出及び白抜け状態判断が終了したことが表示された(S23、S24/Yes)。この画像の線数は、106線から94線に減少し、また、白抜け値は、ブラック1.15、マゼンタ0.26、シアン0.27、イエロー0.00となった。つまり、これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了したということである。
その後に実際の画像の印刷を行った(S28)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
〈実験例8〉
実験例7と同じ画像形成装置を用い、テスト画像の白抜け値を算出するまでは実験例7と同様の操作を行った(S21〜S25)。
次いで、テスト画像の白抜け値算出結果に基づいて条件変更をする段階で、「画質優先」を選択した。すると検出結果に基づいて、イエロー以外の現像スリーブモータの回転数が変更され、この状態で適正な画像濃度が得られるように調整が行われると(S26)、再びテスト画像が印刷された(S22)。
1回目のテスト画像印刷後と同様に、そのテスト画像をコンタクトガラス上に置いて画像を読み込むと、操作表示部に白抜け値の算出及び白抜け状態判断が終了したことが表示された(S23、S24/Yes)。このときの白抜け値は、ブラック1.17、マゼンタ0.68、シアン0.60、イエロー0.01であり、現像スリーブの回転数は、ブラック345rpm、マゼンタ410rpm、シアン410rpmとなった。つまり、これらの値はいずれも閾値Aより小さいため、条件変更が行われずに、白抜け改善設定が終了したということである。
その後に実際の画像の印刷を行った(S28)。得られた画像は白抜けがない良好な画像であった。
なお、上記S26では、例として現像スリープ回転数の変更としたが、DG、PGなどの変更であってもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本実施形態では、テスト画像を基にハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化を検出し、検出結果に応じて画像形成条件を変更することにより、従来の方法に比べてより効果的に白抜け画像の発生を抑えることができる。また、白抜けのない画像を得るために、あらゆる状況を想定して、白抜けが発生しないような方向に条件を設定すると、他の画像品質や部品の耐久性などが悪化する方向になる場合があるが、本実施形態では、白抜けをなくしたい場合だけ条件を変更するため、他の画像品質の悪化や部品の劣化などの条件変更にともなう副作用を抑制することができる。
また、本実施形態では、検出する特性変化を、画像濃度、明度、色特性のいずれかとすることにより、画像の見た目に近い白抜け状態を検出することができるため、見た目で白抜けが発生していると感じるような画像の場合に、白抜けが発生しにくい方向へ条件を変更することができる。そのため、他の画像品質の悪化や部品の劣化などの条件変更にともなう副作用を抑制することができる。
また、本実施形態では、変更する画像形成条件を、現像スリーブ回転数(あるいは現像スリーブ表面と感光体表面との線速比Vp/Vs)、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔DG、現像剤スリーブ表面と感光体表面との間隔PGのいずれかとすることにより、白抜け状態改善への効果が大きくなる。そのため、これら条件を変更することにより、少しの条件変更で白抜けのない画像を得ることができる。
また、本実施形態では、条件変更項目が複数あり、優先する項目をユーザが選択できることにより、副作用を伴う条件変更であっても、利用者が望まない副作用を抑えることができる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態について説明する。本実施形態の画像形成装置は、出力対象の画像形成の前に、推定画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、画像形成条件を変更することを特徴とする。上記推定画像とは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、そのトナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された画像である。
〈テスト潜像の構成〉
本実施形態の画像形成装置で用いられるテスト潜像は、図1を用いて説明した上記第1の実施形態のテスト画像と同様であるので、ここでの説明は省略する。
〈テスト潜像のトナー像作成とトナー像検出〉
テスト潜像のトナー像の作成は、実際の画像を印刷する前に実施される。テスト潜像の作成指示は、画像形成装置に設けられた操作表示部において、指示ボタンや操作画面内の項目選択などからユーザが行う。
検出するトナー像は、記録材転写前のものであり、静電潜像担持体上、又は、中間転写体上で、トナー像検出手段により検出される。トナー像検出手段としては、一例としてCCDがあるが、これに限らずトナー像を確認できるものならば何でもよい。
〈記録材情報の入手〉
記録材情報は、トナー像の検出と同様に、CCDカメラなどで記録材画像として取り込むことができる。また、記録材の特性値を入力する、あるいは、あらかじめ画像形成装置に記憶させることもできる。この場合の記録材の特性値としては、画像濃度、反射率、明度、光沢度、色特性などがある。
〈記録材上のトナー像の推定〉
CCDで取り込んだテスト潜像のトナー像は、2値化することにより、ベタ画像と網点部のドット画像となる。さらに、記録材情報に基づいて、トナー像以外の背景を記録材に置き換えることができる。このようにして記録材上のトナー像として、出力される画像を推定できる。以下、この画像を推定画像という。
〈推定画像の白抜け状態把握〉
推定画像の白抜け状態は、ハーフトーン部からベタ部にかけての特性値変化を検出することにより把握する。特性値としては、画像濃度、反射率、明度、光沢度、色特性などがあるが、特に色特性が、フルカラー画像形成装置に適し、また、見た目の状態に近い結果となりやすいことから好ましい。
ここで、白抜け状態の検出方法について例をあげて説明する。
[画像濃度変化から白抜け状態を検出する方法の例]
ベタエッジ部分を含むハーフトーン部をCCDで撮影し、この画像を読み込み、記録材上のトナー像として画像処理して推定画像とする。その後、網点はローパスフィルタで除去する。次いでエッジ部の傾きを補正し、エッジストローク方向に画像を平均化(一次元化)し、これを図2−1(b)のように画像濃度分布に変換する。この分布から、白抜け状態を判断する。本実施形態では、白抜け幅W(白抜け値)を読み取る。なお、この方法は、モノクロ画像を白色記録材上に出力する場合に適している。
[明度変化から白抜け状態を検出する方法の例]
ベタエッジ部分を含むハーフトーン部をCCDで撮影し、この画像を読み込み、記録材上のトナー像として画像処理して推定画像とする。その後、網点はローパスフィルタで除去する。次いでエッジ部の傾きを補正し、エッジストローク方向に画像を平均化(一次元化)し、これを図2−2(b)のように明度分布に変換する。この分布から、白抜け状態を判断する。本実施形態では、白抜け面積SL(白抜け値)を算出する。なお、この方法は、フルカラー画像を白色記録材上に出力する場合に適している。
[色特性変化から白抜け状態を検出する方法の例]
ベタエッジ部分を含むハーフトーン部をCCDで撮影し、この画像を読み込み、記録材上のトナー像として画像処理して推定画像とする。その後、網点はローパスフィルタで除去する。次いでエッジ部の傾きを補正し、エッジストローク方向に画像を平均化(一次元化)し、これを明度と色相のそれぞれの分布に変換する。さらにこれを図2−3の(b)のようにハーフトーン部の明度、色相が安定している部分に対する色差の分布で表し、この分布から白抜け状態を判断する。さらにこれを、記録材との色差の分布で表し、この分布から白抜け状態を判断する。本実施形態では、白抜け面積SE(白抜け値)を算出する。なお、この方法は、フルカラー画像を有彩色の記録材上に出力する場合に適している。
以上のように検出された結果(白抜け値)は、例えば、ユーザによる操作表示部からのテンキー入力や、通信等による画像形成装置への自動読み込みなどにより、画像形成装置の制御部に認識される。制御部は、例えば、検出された白抜け値を予め定められた値(閾値)と比較し、白抜け状態が悪いかどうかを判断する。
例えば、検出された白抜け値が閾値を上回るなどして、白抜け状態が悪いと判断された場合には、白抜けを改善するための条件(画像形成条件の一例)の変更が実施される。ここで、変更される条件としては、例えば、現像スリーブと感光体との線速比、感光体表面と現像スリーブ表面と距離(PG)、現像スリーブ表面と現像剤規制部材との間隔(DG)、画像の線数、ディザ処理の方法、などがある。これら各条件については、上記第1の実施形態で説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、上記各条件は、1種類あればよいが、複数種類ある方が好ましく、場合により条件をユーザが選択できることが好ましい。条件変更によっては、何らかの副作用を伴うこともあるが、ユーザが、変更する条件を選択できることにより、ユーザが避けたい副作用をできるだけ少なくして、白抜け発生を抑えた画像を得ることができる。条件変更がユーザにより設定されると、必要に応じて変更後の条件に合わせた調整(トナー濃度調整や付着量調整など)が行われる。その後、そのまま実際の画像を印刷することが可能であるが、その前に、条件変更後の状態でテスト画像を印刷し、白抜け状態を確認してもよい。
以下、本実施形態の画像形成装置を用いて行った各実験例について、図9を参照して説明する。なお、以下の各例で使用された本実施形態の画像形成装置は、この評価までに様々な画像を印刷してきたものであり、白抜け状態は初期から変化しているものもあれば、ほとんど変化していないものもある。
〈実験例9〉
現像スリーブ径 30mm
現像スリーブ回転数 535rpm
感光体径 70mm
感光体回転数 115rpm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材端部との間隔DG 0.4mm
感光体表面と現像スリーブ表面の距離PG 0.4mm
本例1の画像形成装置は、上記条件のユニットを装着し、モノクロ印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、現像スリーブの回転数を変更することができるものである。
この画像形成装置で、記録材A(白色紙、ID:0.065)に画像を印刷する前に、機械の操作画面内の画質設定画面から「白抜け改善」項目を選択して、調整を行った。このとき、中間転写体上には図1(c)の画像を得るための潜像から得られたトナー像が転写され、これをCCDカメラで読み取っている。また、記録材情報もCCDカメラから読み込んでいる。読み取ったトナー像は2値化され、記録材情報と合わせてトナー像以外の部分を記録材で置き換えられた推定画像として処理される。この推定画像のハーフトーン部からベタ部にかけてのID変化から、白抜け幅Wが算出され、0.49mmであった。
白抜け幅検出結果に基づき、条件変更が行われる。なお、この機械の条件変更は現像スリーブの回転数を変更するものであり、条件変更後の現像スリーブ回転数は455rpmとなっていた。この回転数で適正な画像濃度が得られるような調整を行った後に、記録材Aに図1(c)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の白抜け幅を測定すると0.28mmであった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線速比(現像スリーブ回転数)と白抜け状態の関係)を図9(a)に示す。図9(a)に示すように、条件変更前の白抜け幅(ブラック)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例10〉
現像スリーブ径 25mmm
現像スリーブ回転数 392rpm
感光体径 60mm
感光体回転数 90rpm
現像スリーブ表面と感光体表面との間隔PG 0.3mm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材表面の間隔DG 0.32mm
現像スリーブ上の現像剤量 40mg/cm^2
本例の画像形成装置は、上記条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、現像スリーブの回転数を色毎に変更することができるものである。
この画像形成装置で、記録材B(白紙、L*:94.46、a*:1.56、b*:−3.18)に画像を印刷する前に、機械の操作画面内の画質設定画面から「白抜け改善」項目を選択して、調整を行った。この時、中間転写体上には図1(d)の画像を得るための潜像から得られたトナー像が転写され、これをCCDカメラで読み取っている。また、記録材情報もCCDカメラから読み込んでいる。読み取ったトナー像情報と記録材情報とを合わせて、トナー像以外の部分を記録材で置き換えられた推定画像として処理される。
この推定画像の各色のハーフトーン部からベタ部にかけての明度分布から、各色の白抜け面積SLが算出される。各色の白抜け面積SLは、ブラック1.80、マゼンタ1.24、シアン1.35、イエロー0.06であった。
白抜け面積検出結果に基づき条件変更が行われ、変更後の現像スリーブ回転数は、ブラック314rpm、マゼンタ388rpm、シアン388rpm、イエロー392rpm(変更なし)となっていた。
この回転数で適正な画像濃度が得られるような調整を行った後に、記録材Bに図1(d)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の各色の白抜け面積SLを測定すると、ブラック0.93、マゼンタ0.89、シアン0.90、イエロー0.06であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線速比(現像スリーブ回転数)と白抜け状態の関係)を図9(b)に示す。図9(b)に示すように、条件変更前の白抜け幅(イエロー以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例11〉
現像スリーブ径 25mm
現像スリーブ回転数 430rpm
感光体径 60mm
感光体回転数 112rpm
現像スリーブ表面と感光体表面との間隔PG 0.3mm
現像スリーブ表面と現像剤規制部材表面の間隔DG 0.38mm
現像スリーブ上の現像剤量 38mg/cm^2
本例の画像形成装置は、上記条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、現像剤規制部材先端と現像スリーブ表面との間隔を色毎に変更することができるものである。
この画像形成装置で、記録材Bに画像を印刷する前に、実験例11と同様に「白抜け改善」の画質調整を行い、推定画像の白抜け状態を検出した。各色の白抜け面積SLはブラック2.11、マゼンタ1.05、シアン1.65、イエロー0.09であった。
白抜け面積検出結果に基づき条件変更が行われ、変更後の現像剤規制部材先端と現像スリーブ表面との間隔DGは、ブラック0.43mm、シアン0.40mmとなり、マゼンタとイエローは変更されなかった。
この条件で適正な画像濃度が得られるような調整を行った後に、記録材Bに図1(d)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の各色の白抜け面積SLを測定すると、ブラック1.07、マゼンタ1.04、シアン1.08、イエロー0.08であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(DGと白抜け状態の関係)を図9(c)に示す。図9(c)に示すように、条件変更前の白抜け幅(ブラック、シアン)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例12〉
本例の画像形成装置は、実験例11と同じ条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、感光体表面と現像スリーブ表面の間隔PGを変更することができるものである。
この画像形成装置で、記録材Bに画像を印刷する前に、実験例11と同様に「白抜け改善」の画質調整を行い、推定画像の白抜け状態を検出した。各色の白抜け面積SLはブラック2.06、マゼンタ1.02、シアン1.66、イエロー0.09であった。
白抜け面積検出結果に基づき条件変更が行われ、変更後の感光体表面と現像スリーブ表面の間隔PGは、ブラック0.25mm、シアン0.27mmとなり、マゼンタとイエローは変更されなかった。
この条件で適正な画像濃度が得られるような調整を行った後に、記録材Bに図1(d)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の各色の白抜け面積SLを測定すると、ブラック0.92、マゼンタ1.03、シアン0.97、イエロー0.08であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(PGと白抜け状態の関係)を図9(d)に示す。図9(d)に示すように、条件変更前の白抜け幅(ブラック、シアン)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例13〉
実験例12と同じ画像形成装置で、記録材C(薄青色、L*:、a*:、b*:)に画像を印刷する前に、実験例12と同様に「白抜け改善」の画質調整を行い、推定画像の白抜け状態を検出した。各色の白抜け面積SEは、ブラック2.05、マゼンタ1.72、シアン0.98、イエロー1.91であった。
白抜け面積検出結果に基づき条件変更が行われ、変更後の感光体表面と現像スリーブ表面の間隔PGは、ブラックと マゼンタとイエローが0.24mmとなり、シアンは変更されなかった。
この条件で適正な画像濃度が得られるような調整を行った後に、記録材Cに図1(d)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の各色の白抜け面積SEを測定すると、ブラック0.95、マゼンタ0.78、シアン0.98、イエロー1.24であった。
記録材が白色紙から有彩色紙に変わったことにより、同じ状態の機械でも白抜けの目立ち方が異なる。このような場合にも、本発明の方法ならば実画像の目立ち方に応じた調整ができるため、目立たない色までも条件を変更することがない。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(PGと白抜け状態の関係)を図9(e)に示す。図9(e)に示すように、条件変更前の白抜け幅(シアン以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
〈実験例14〉
本例の画像形成装置は、実験例13と同じ条件のユニットを装着し、フルカラー印刷モードに設定し、操作画面内に画質設定項目として「白抜け改善」を選択できるものであり、白抜け改善として、2つの変更手段を選択できるようになっている。ひとつは線数の変更で、「速度優先」を選択するとこちらの変更から実施する。もうひとつはスリーブ回転数の変更で、「画質優先」を選択するとこちらの変更から実施する。
この画像形成装置で記録材Cに画像を印刷する前に、「白抜け改善」項目のうち「速度優先」を選択して実験例13と同様に白抜け改善の画質調整を行い、推定画像の白抜け状態を検出した。各色の白抜け面積SEは、ブラック2.03、マゼンタ1.73、シアン0.98、イエロー1.88であった。
白抜け面積検出結果に基づき条件変更が行われ、画像の線数を106線から94線に減少するようにした。この変更の場合は、変更後に適正な画像濃度が得られるような調整を行う必要がないため、実画像を得るまでの時間が短くできる。
この条件で記録材Cに図1(d)の画像を印刷すると、得られた画像は白抜けが目立たない良好な画像であった。この画像の各色の白抜け面積SEを測定すると、ブラック0.93、マゼンタ0.76、シアン0.55、イエロー1.25であった。
なお、本例における、条件変更による白抜け状態の変化傾向(線数と白抜け状態の関係)を図9(f)に示す。図9(f)に示すように、条件変更前の白抜け幅(シアン以外)は破線で示す許容値(閾値)を超えていたが、条件変更後の調整により許容値内に収まったことが分かる。
以上説明したように、本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本実施形態では、推定画像を基にハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化を検出し、検出結果に応じて画像形成条件を変更することにより、従来の方法に比べてより効果的に白抜け画像の発生を抑えることができる。また、本実施形態では、白抜けが発生し、かつ目立つ場合だけ条件を変更するため、白抜け抑制に対して過剰な設定をする必要がなく、条件変更にともなう白抜け以外の画像品質の悪化や部品の劣化などの副作用を抑制することができる。また、記録材上のトナー像の状態を推定できるため、実画像を出力しなくてよい。
また、本実施形態では、検出する特性変化を、画像濃度、明度、色特性のいずれかとすることにより、画像の見た目に近い白抜け状態を検出することができるため、見た目で白抜けが発生していると感じるような画像の場合に、白抜けが発生しにくい方向へ条件を変更することになる。そのため、白抜け以外の画像品質の悪化や部品の劣化などの条件変更にともなう副作用を抑制することができる。
また、本実施形態では、変更する画像形成条件を、現像スリーブ回転数(あるいは現像スリーブ表面と感光体表面との線速比Vp/Vs)、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔、現像剤スリーブ表面と感光体表面との間隔のいずれかとすることにより、上記各条件は白抜け状態改善への効果が大きいため、少しの条件変更で白抜けのない、あるいは目立たない画像を得ることができる。
また、本実施形態では、記録材が有彩色の場合に、記録材転写前のトナー像の背景を記録材の特性(特に色特性)に変更した推定画像とすることにより、トナー像だけでは判断しにくい実画像の白抜け状態(白抜けの目立ち方)を判断できる。その結果、記録材が何に変わっても、最低限の条件変更で白抜けの目立たない画像を得ることができる。
また、本実施形態では、条件変更項目が複数あり、優先する項目をユーザが選択できることにより、副作用を伴う条件変更であっても、利用者が望まない副作用を抑えることができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
例えば、上述した実施形態における動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させてもよい。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させてもよい。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送してもよい。または、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送してもよい。コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
1、1a、1b、1c、1d 感光体
2 クリーニング装置
3 帯電装置
4 露光装置
5 現像装置
10 中間転写ベルト
11、12、13 ローラ
20 第1の転写手段
25 クリーニング装置
26−1、26−2 給紙装置
27 給紙ローラ
28 レジストローラ対
29 ガイド
30 定着用加熱手段
31 排紙ガイド対
32 排紙ローラ対
40 排紙スタック部
50 フレーム
50A 開閉支軸
60 画像読取手段
61 自動原稿送り装置
62 コンタクトガラス
63 露光ランプ
64 反射ミラー
65 アレイ
66 支持部
100 裏面用中間転写ベルト
111、112、113 回転ローラ
120 第2の転写手段
250 裏面用中間転写ベルト用クリーニング装置
L 除電装置
P 用紙
CH チャージャ
TC カートリッジ
TS 収納部
特開2000−172078号公報 特開2004−101640号公報 特開平11−196277号公報

Claims (9)

  1. 出力対象の画像を形成する前に、所定の画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、
    変更した画像形成条件を基に画質調整を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像は、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像であり、
    前記テスト画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、前記画像形成条件を変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像は、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、前記トナー像を記録材へ転写する前に検出し、前記トナー像と前記記録材の特性値を基に前記記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像であり、
    前記推定画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて、前記画像形成条件を変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記特性変化は、画像濃度変化、明度変化、色特性の変化のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成条件は、現像スリーブ回転数、現像スリーブ表面と現像剤規制部材先端との間隔、現像スリーブ表面と感光体表面との間隔のいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成条件は、変更可能な条件項目が複数種類あり、ユーザが、変更を所望する条件項目を選択できることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録材は、有彩色の記録材であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 出力対象の画像を形成する前に、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像、あるいは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像のいずれかの画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行うことを特徴とする画像形成方法。
  9. 出力対象の画像を形成する前に、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置して印刷されたテスト画像、あるいは、ハーフトーン画像とベタ画像を隣接配置したテスト潜像をトナーで可視化し、トナー像を記録材へ転写する前に検出し、トナー像と記録材の特性値を基に記録材上に転写されたトナー像として推定された推定画像のいずれかの画像のハーフトーン部からベタ部にかけての特性変化に応じて画像形成条件を変更し、変更した画像形成条件を基に画質調整を行う処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
JP2009212376A 2009-09-14 2009-09-14 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム Withdrawn JP2011059625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212376A JP2011059625A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009212376A JP2011059625A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011059625A true JP2011059625A (ja) 2011-03-24

Family

ID=43947274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009212376A Withdrawn JP2011059625A (ja) 2009-09-14 2009-09-14 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011059625A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014126614A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置
JP2014202785A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 株式会社リコー 画像形成方法及び画像形成装置
JP2015079155A (ja) * 2013-10-17 2015-04-23 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、画像処理プログラム、及び画像処理方法
JP2015090418A (ja) * 2013-11-06 2015-05-11 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
US9052665B2 (en) 2013-08-28 2015-06-09 Kyocera Document Solutions Inc. Image forming apparatus
JP2015145945A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 シャープ株式会社 画像調整方法、及びその方法を用いた画像形成装置
JP2018041042A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および濃度補正制御方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014126614A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置
JP2014202785A (ja) * 2013-04-01 2014-10-27 株式会社リコー 画像形成方法及び画像形成装置
US9052665B2 (en) 2013-08-28 2015-06-09 Kyocera Document Solutions Inc. Image forming apparatus
JP2015079155A (ja) * 2013-10-17 2015-04-23 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置、画像処理プログラム、及び画像処理方法
JP2015090418A (ja) * 2013-11-06 2015-05-11 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP2015145945A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 シャープ株式会社 画像調整方法、及びその方法を用いた画像形成装置
JP2018041042A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置および濃度補正制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7764897B2 (en) Color image forming apparatus and control method therefor
JP2011059625A (ja) 画像形成装置、画像形成方法及びプログラム
US8948667B2 (en) Image forming apparatus and auto color registration method of the same
JP2007079429A (ja) 画像形成装置
US8655228B2 (en) Image forming apparatus
US20110262151A1 (en) Image forming apparatus, recording medium detecting apparatus and recording medium detecting method
US20110200347A1 (en) Image forming apparatus
US20220308505A1 (en) Image forming apparatus
JP4820687B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2007264481A (ja) 画像形成装置
JP2009251354A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
JP2008020818A (ja) 画像形成装置および画像安定化方法
EP2474863B1 (en) Image forming apparatus, image forming control method and image forming control program
JP2007193165A (ja) 画像形成装置
JP2010026189A (ja) 画像形成装置
JP2007249086A (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラムおよび記録媒体
US8159515B2 (en) Image forming apparatus
US11829088B2 (en) Image forming apparatus using double-sided test chart
JP4297928B2 (ja) 画像形成方法及びこれを用いた画像形成装置
CN111273528B (zh) 图像形成装置、劣化状态检测方法以及存储介质
JP4820686B2 (ja) カラー画像形成装置
JPH11167230A (ja) 画像形成装置及びその画像濃度調整方法
JP2004029256A (ja) 画像形成装置
JP7206979B2 (ja) 画像形成装置
JP7351217B2 (ja) 画像形成装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20121204